JP2007081338A - 半導体集積回路および半導体集積回路の設計方法 - Google Patents

半導体集積回路および半導体集積回路の設計方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007081338A
JP2007081338A JP2005270851A JP2005270851A JP2007081338A JP 2007081338 A JP2007081338 A JP 2007081338A JP 2005270851 A JP2005270851 A JP 2005270851A JP 2005270851 A JP2005270851 A JP 2005270851A JP 2007081338 A JP2007081338 A JP 2007081338A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
dummy
layout
scan
semiconductor integrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005270851A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Kojima
俊男 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Technology Corp
Original Assignee
Renesas Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Technology Corp filed Critical Renesas Technology Corp
Priority to JP2005270851A priority Critical patent/JP2007081338A/ja
Publication of JP2007081338A publication Critical patent/JP2007081338A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 ダミー回路を含む半導体集積回路において、その消費電力の低減、又は面積低減を実現する。
【解決手段】 例えば、ダミー回路がCMOSインバータ回路である場合、ダミー回路は、下図に示すように、拡散層PL,NLおよびゲート層GTと、これらに一端が接触するコンタクト層CNTを備え、CNTの他端には、CNTとの接触面積を覆う程度のメタル第1層M1の配線層を備える。つまり、ダミー回路は、上図に示す正規回路のように電源電圧ピンVDD,接地電圧ピンGNDへの配線が行われておらず、更に、正規回路と比較して小面積のM1の配線層しか備えない。したがって、ダミー回路では、電力を消費せず、更にM1の配線層が小面積であるため、残りのスペースを正規回路の配線スペースに割り当てることができ半導体チップの面積を低減できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体集積回路およびその設計方法に関し、特に論理修正のためのダミー回路を備えた半導体集積回路およびその設計方法に適用して有効な技術に関するものである。
例えば、特許文献1には、電源線から修正用トランジスタを経て接地線に至る経路の一部が配線の欠落によって遮断されたレイアウト構成が示されている。その具体例としては、正規のトランジスタの構成を若干変更して、例えば、修正用のCMOSインバータ回路に含まれる2つのトランジスタの電源供給ノードが、電源線または接地線のいずれか一方に統一して接続したものなどが記載されている。このような構成によると、電源線から接地線に流れるリークパスが遮断されるため、半導体集積回路の不要な電力消費を有効に低減することが可能になる。
また、特許文献2には、ダミーのフリップフロップの一部であり、前段と後段からなるクロック用インバータ回路に対して、その前段と後段の間の配線を切断したレイアウト構成が示されている。そして、このレイアウト構成では、若干の配線追加等を行うことによって、正規のフリップフロップに容易に変更可能となっている。このような構成によると、クロック信号の遮断によってダミーのフリッププロップが動作しないため、消費電力を低減できる。また、クロック信号の入力負荷、セル数および外形が正規のフリップフロップと同じであるため、正規のフリップフロップに置換してもクロックのタイミングには影響を与えない。
特開平11−260923号公報 特開2002−289694号公報
例えば、LSIの設計工程において、設計ミス等があった場合に配線変更のみで回路修正/論理修正を行う技術が広く知られている。この技術を用いると、配線変更のみなので、変更するマスク枚数が少なくて済む。また、メタル配線工程より前の状態で半導体ウエハの加工を止めたものを保管しておき、例えば、その製品で不具合が発生した場合、メタル配線層から加工を再開する事で、製品出荷までの時間が短縮できる。このように配線変更のみで回路修正または論理修正を行うため、半導体集積回路内には、通常、ダミー回路と呼ばれる未使用(予備)の論理回路が予め挿入される。
一般的に、ダミー回路は、通常の回路と同じレイアウト構成となっている。したがって、(1)総ゲート数の増大(面積増大)、(2)消費電力増大といった問題が発生する。ここで、(2)の消費電力増大は、例えば、(1)の総ゲート数増大に伴って総リーク電流(スタティックパワー)が増大することや、図15に示すようなダイナミックパワーが増大することなどが要因となっている。
図15は、本発明の前提として検討した半導体集積回路において、そのダイナミックパワー増大の問題を説明するためのレイアウト図である。図15に示すレイアウトは、例えば、ダミー回路の一種である順序回路(フリップフロップ、以下FFと略す場合有り)において、そのクロック信号の入力部分の一例を示している。
図15において、クロックピンに対してクロック信号が入力されると、電源電圧ピンVDDまたは接地電圧ピンGNDと出力ノードとの間で一定の周期で充放電電流(インターナルパワー)が消費される。また、これに加えて一定の周期でVDDからGNDに向けて貫通電流(スイッチングパワー)が消費される。このインターナルパワーやスイッチングパワーをダイナミックパワーと呼ぶ。一方、クロック信号が入力されない場合にも、VDDからGNDに向けてサブスレッショルドリークなどの貫通電流が発生する。この貫通電流をスタティックパワーと呼ぶ。
このような消費電力(ダイナミックパワー)の問題を解決するためには、ダミーFFに対してクロック信号を接続しない方法が考えられる。しかしながら、この場合、図16に示すようなクロックタイミングの問題が懸念される。図16は、本発明の前提として検討した半導体集積回路において、そのクロックタイミングの問題を説明するための図である。図16では、例えば、正規のフリップフロップFF1と、ダミーのフリップフロップが示されている。
通常、半導体集積回路(半導体チップ)内のフリップフロップでは、そのFF間のクロックスキューを可能な限り小さくする必要がある。図16の例では、正規のフリップフロップであるFF1や他のFFのクロックスキューを目標範囲TGT内に抑える必要がある。しかしながら、クロック信号がFF1やダミーFFに対して接続されていた場合にTGTを満たしたとしても、ダミーFFへのクロック信号を切断すると、図16のAAに示すようにTGTを満たせなくなることがある。つまり、論理修正に伴いダミーFFのクロック信号の接続/切断を変更すると、クロックスキューが変動してしまう。すると、半導体チップのタイミング設計をやり直す必要性が生じ、設計フローに手戻りが発生する。
一方、消費電力(ダイナミックパワーおよびスタティックパワー)の問題を解決する別の方法として、電源電圧ピンや接地電圧ピンへの接続を行わない方法が考えられる。しかしながら、この場合、図17に示すようなレイアウト検証時の不具合が懸念される。図17は、本発明の前提として検討した半導体集積回路において、そのレイアウト検証時の不具合を説明するための図である。
図17では、例えば、CMOS回路を基に電源電圧ピンVDDや接地電圧ピンGNDへの配線を行っていないダミーのレイアウトと、VDDやGNDへの配線および各回路間の配線が行われ、3段構成のCMOS回路からなる正規のレイアウトinv1〜3が示されている。このような回路に対してレイアウト検証を行う場合、正規のレイアウトからは回路抽出が可能であるが、ダミーのレイアウトからは回路抽出が不可能である。したがって、ダミーのレイアウトでは、ERC(Electrical Rule Check)やLVS(Layout Versus Schematic)といった検証ツールでエラーが生じてしまう。
こうした中、特許文献1の技術は、ダミー回路のレイアウトにおいて、電源電圧または接地電圧への配線を遮断するものとなっている。また、特許文献2で述べた技術は、ダミー回路の一部である2段構成のCMOSレイアウトにおいて、前段から後段への配線を遮断するものとなっている。これらの技術は、正規のレイアウトにできる限り近いレイアウトにすることが念頭にあり、ダミーのレイアウトを正規のレイアウトに変更する際の手作業ができるだけ少なくなるように考慮されている。しかしながら、本発明者等の検討によって、レイアウト設計ツールとして広く知られている自動配置配線機能やECO(Engineering Change Order)機能等を十分に活用した設計フローを用いると、従来技術よりも更に有効的なレイアウトを実現できることが見出された。
そこで、本発明の目的は、ダミー回路を含む半導体集積回路において、その消費電力の低減、又は面積低減を実現することにある。また、本発明の他の目的は、ダミー回路を含む半導体集積回路の設計方法において、論理修正の処理を含めた設計フローの効率化を実現することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の半導体集積回路は、レイアウト設計完了後に論理修正/回路修正が発生した場合に備えて予備的に設けられるダミー回路を含むものとなっている。そして、このダミー回路のレイアウトは、複数の拡散層と、その上層に位置するゲート層と、複数の拡散層に一端が接触した複数のコンタクト層と、複数のコンタクト層の他端に接触した複数のメタル配線層とを備え、複数のメタル配線層のそれぞれが、接触対象のコンタクト層との接触部分を覆う程度の面積を備えたものとなっている。
また、本発明の半導体集積回路は、前述したようなダミー回路を含み、ダミー回路のレイアウトが、複数の拡散層と、その上層に位置するゲート層と、複数の拡散層に一端が接触した複数のコンタクト層とを備え、複数のコンタクト層の他端が、絶縁膜に接触したものとなっている。
すなわち、いずれの構成においても、電源電圧端子および接地電圧端子への接続が行われておらず、これによって消費電力の低減が可能となっている。更に、コンタクト層の他端には小面積のメタル配線層が存在するか、もしくはメタル配線層が存在しない構成であるため、ダミー回路上のメタル配線層のスペースを正規回路の配線に有効活用でき、これによって半導体チップの小面積化が実現可能となる。
また、前述したダミー回路のレイアウトは、ダミー回路への入力信号の中に、半導体チップ上で共通に使用され、配線ツリーによって供給される制御信号が含まれる場合、ダミー回路のゲート層に対してこの配線ツリーが接続された構成となる。具体的には、例えば、メタル配線層で形成されるクロックツリー等がコンタクト層を介してゲート層に接続された構成となる。これによって、クロックツリー等は、論理修正の有無に関わらず正規回路とダミー回路の両方に常に接続された状態となるため、クロックツリーの負荷が不変となり、論理修正に伴うクロックスキューの変動等を防止できる。
また、前述したダミー回路が、スキャン付きフリップフロップである場合、そのレイアウト上に、スキャンイン信号をそのままスキャンアウト信号として出力するメタル配線層を備えるとよい。これによって、正規のスキャン付きフリップフロップとダミーのスキャン付きフリップフロップを混在させた状態でスキャンチェーンを構成した場合に、ダミーのスキャン付きフリップフロップによってスキャンチェーンが途切れることを防止することが可能となる。
本発明の半導体集積回路の設計方法は、セルライブラリ上に正規のレイアウトデータとこれとはメタル配線層の構成が異なるダミーのレイアウトデータとをそれぞれ別のセル名で保存しておき、ネットリスト上でダミー回路に対応するセル名を変更することで、ダミー回路のレイアウトを変更するものとなっている。すなわち、ダミーのレイアウトを手作業で正規のレイアウトに変更するような設計方法ではなく、セル名を変更することでレイアウト設計ツールの自動処理を用いて正規のレイアウトとダミーのレイアウトを適宜入れ換える設計方法である。これによって、設計の自動化又は効率化が実現可能となる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、ダミー回路を含む半導体集積回路の消費電力の低減、又は面積低減を実現できる。また、ダミー回路を含む半導体集積回路の設計フローを効率化することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、それに含まれる組合せゲートの一部の構成例を示すレイアウト図であり、(a)は正規の組合せゲート、(b)はダミーの組合せゲートを示すものである。図1(a),(b)では、組合せゲートの代表的な例としてCMOSインバータ回路のレイアウトを示している。まず、図1(a)に示す正規の組合せゲート(以降、正規ゲートと称す)は、例えば、PMOSトランジスタの拡散層PLとNMOSトランジスタの拡散層NLと、その上層に設けられたゲート層GTを備えている。更にその上層には、メタル第1層M1が設けられ、M1の中には配線層、電源電圧ピンVDD、接地電圧ピンGND、データ入力ピンDIおよびデータ出力ピンDOが含まれている。
各拡散層PL,NLは、ゲート層GTを挟んで一方がソース領域、他方がドレイン領域となる。PMOSトランジスタのソース領域は、コンタクト層CNTを介してM1の配線層に接続され、この配線層を介して電源電圧ピンVDDに接続される。NMOSトランジスタのソース領域は、コンタクト層CNTを介してM1の配線層に接続され、この配線層を介して接地電圧ピンGNDに接続される。PMOSトランジスタのドレイン領域と、NMOSトランジスタのドレイン領域は、それぞれコンタクト層CNTによって、M1の配線層に接続され、この配線層を介して共通のデータ出力ピンDOに接続される。また、ゲート層GTは、コンタクト層CNTを介してM1の配線層に接続され、この配線層を介してデータ入力ピンDIに接続される。
一方、ダミーの組合せゲート(以降、ダミーゲートと称す)は、例えば、PMOSトランジスタの拡散層PLとNMOSトランジスタの拡散層NLと、その上層に設けられたゲート層GTを備えている。更にその上層には、メタル第1層M1が設けられ、M1の中には配線層、電源電圧ピンVDDおよび接地電圧ピンGNDが含まれている。このように、ダミーゲートは、正規ゲートと異なり、データ入力ピンDIおよびデータ出力ピンDOを備えない構成となっている。
各拡散層PL,NLは、図1(a)と同様に、ソース領域およびドレイン領域を備える。PMOSトランジスタのソース領域は、コンタクト層CNTを介してM1の配線層に接続される。NMOSトランジスタのソース領域も、コンタクト層CNTを介してM1の配線層に接続される。但し、ここでは、正規ゲートと異なり、このM1の配線層を、それぞれ電源電圧ピンVDDおよび接地電圧ピンGNDには接続しない構成となっている。
また、PMOSトランジスタのドレイン領域と、NMOSトランジスタのドレイン領域は、それぞれコンタクト層CNTによって、M1の配線層に接続される。この配線層は、正規ゲートと異なり、それぞれ独立しており、図1(a)のようなデータ出力ピンDOへの共通接続は行わない。ゲート層GTは、コンタクト層CNTによって、M1の配線層に接続される。ここでは、正規ゲートと異なり、データ入力ピンDIを備えず、DIへの接続を行わない構成となっている。
このように、ダミーゲートは、M1の中に、電源電圧ピンVDD、接地電圧ピンGND、拡散層PL,NLへのコンタクト層周りの配線層およびゲート層GTへのコンタクト層周りの配線層のみが含まれ、その他の配線層を削除した構成となっている。すなわち、電源電圧ピンVDDおよび接地電圧ピンGNDへのメタル配線層や、データ入力ピンDIおよびデータ出力ピンDOへのメタル配線層が含まれていない。これによって、図15で前述したようなダイナミックパワーや、スタティックパワーによる電力消費が無くなり、半導体チップ全体の消費電力を低減できる。
また、図1(b)のようなダミーゲートを用いることで、例えば図2に示すように、半導体チップ全体の面積低減が実現可能となる。図2は、図1のダミーゲートを用いた際の面積低減効果について説明するための図であり、(a)は半導体チップ内の回路構成例、(b)および(c)は、(a)の回路構成例に対応したそれぞれ異なるレイアウト構成例を示すものである。図2(a)では、ノードND1を入力、ノードND2を出力とするインバータ回路inv11と、ノードND2を入力、ノードND3を出力とするインバータ回路inv22が示されている。
図2(b)では、図2(a)の回路の実際上のレイアウトの一例として、inv11とinv22との間にダミーゲートが設けられている例を示している。このように、実際上の半導体チップのレイアウトでは、半導体チップ内の各所で正規ゲートとダミーゲートが混在しており、レイアウト設計ツールによる自動配置配線によって、inv11とinv22が若干離れて配置される場合が起こり得る。ここでのダミーゲートは、例えば電源電圧ピンVDDおよび接地電圧ピンGNDへの接続を備えたものとなっているため、図2(a)のノードND2としてM1の配線層を用いたい場合、図2(b)のように迂回経路を用いる必要がある。
一方、図2(c)では、図2(b)と同様な正規ゲートおよびダミーゲートの配置構成に対して、そのダミーゲートが、図1(b)のようにコンタクト層周りに限ってM1の配線層を備え、VDDおよびGND等への配線を備えないレイアウトとなっている。したがって、図2(b)と異なり、ND2の配線層を迂回させる必要がなく、ダミーゲートの上層のM1で実現することが可能となる。すなわち、ダミーゲート上層のM1を、正規ゲートの配線層として有効に活用することができる。ここでは、単純な例で説明を行ったが、実際のレイアウトはもっと複雑に多数の配線が入り乱れており、配線スペースをできるだけ多く確保することが望まれている。したがって、このようにダミーゲート上の配線スペースが有効活用できるようになれば、その分半導体チップの面積低減に寄与することが可能となる。
なお、前述した特許文献1および特許文献2に記載のレイアウト構成では、いわば図2(b)のレイアウト構成に近い形になるため、小面積化は困難である。また、前述した図1(b)において、拡散層へのコンタクト周りの配線層およびゲート層へのコンタクト周りの配線層を残すのは、レイアウト設計ツールの自動配置配線処理による不具合を防止するためである。すなわち、図2(c)において、ノードND2の配線層は、レイアウト設計ツールによって自動で生成されるが、コンタクト周りの配線層がない場合、ND2の配線層がダミー回路のコンタクト層に接触してしまう恐れがあるためである。ただし、レイアウト設計ツールで別途配線禁止領域を設定できる場合は、後述する図4の構成例のようにコンタクト周りの配線層を省くことも可能である。
図3は、本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、それに含まれるフリップフロップの一部の構成例を示すレイアウト図であり、(a)は正規のフリップフロップ、(b)はダミーのフリップフロップを示すものである。図3(a),(b)では、フリップフロップを構成する複数の要素回路の一つにクロック信号を入力とするCMOSインバータ回路が含まれるものとして、そのレイアウトを示している。まず、図3(a)に示す正規のフリップフロップ(以降、正規FFと称す)は、例えば、PMOSトランジスタの拡散層PLとNMOSトランジスタの拡散層NLと、その上層に設けられたゲート層GTを備えている。更にその上層には、メタル第1層M1が設けられ、このM1の中には、配線層、電源電圧ピンVDD、接地電圧ピンGND、およびクロックピンCPなどが含まれている。
各拡散層PL,NLは、ゲート層GTを挟んで一方がソース領域、他方がドレイン領域となる。PMOSトランジスタのソース領域は、コンタクト層CNTを介してM1の配線層に接続され、この配線層を介してVDDに接続される。NMOSトランジスタのソース領域は、CNTを介してM1の配線層に接続され、この配線層を介してGNDに接続される。PMOSトランジスタのドレイン領域と、NMOSトランジスタのドレイン領域は、それぞれCNTによって、M1の配線層に共通に接続され、この配線層は図示しないFFを構成する別の要素回路に接続される。また、ゲート層GTは、CNTを介してM1の配線層に接続され、この配線層を介してクロックピンCPに接続される。
一方、図3(b)に示すダミーのフリップフロップ(以降、ダミーFFと称す)は、例えば、図3(a)と同様に、PMOSトランジスタの拡散層PLとNMOSトランジスタの拡散層NLと、ゲート層GTと、メタル第1層M1となる配線層、電源電圧ピンVDD、接地電圧ピンGND、およびクロックピンCPなどを備えている。各拡散層PL,NLは、図3(a)と同様に、ソース領域およびドレイン領域を備える。PMOSトランジスタのソース領域は、コンタクト層CNTを介してメタル第1層M1の配線層に接続される。NMOSトランジスタのソース領域も、CNTを介してM1の配線層に接続される。但し、ここでは、正規FFと異なり、この配線層を、それぞれ電源電圧ピンVDDおよび接地電圧ピンGNDには接続しない構成となっている。
また、PMOSトランジスタのドレイン領域と、NMOSトランジスタのドレイン領域は、それぞれCNTによって、M1の配線層に接続される。この配線層は、正規FFと異なり、それぞれ独立しており、図3(a)のような共通配線は行われない。したがって、このCMOSインバータ回路の出力はオープンであり、本来この出力を入力とする別の要素回路(図示せず)の入力部分も、例えば図1(b)と同様にゲート層GTへのCNTおよびその周りのM1の配線層のみが残された状態でオープンとなる。図3(b)のゲート層GTは、図3(a)と同様に、CNTによってM1の配線層に接続され、この配線層を介してクロックピンCPに接続される。
このように、ダミーFFは、M1において、電源電圧ピンVDDと、接地電圧ピンGNDと、拡散層PL,NLへのCNT周りの配線層とを残して、その他は削除した構成となっている。すなわち、VDDおよびGNDへの接続配線や、データ出力ピンDOへの接続配線や、図示はしないがデータ入力ピンDIへの接続配線は行われていない。これによって、前述したようなダイナミックパワーや、スタティックパワーによる電力消費が無くなり、半導体チップ全体の消費電力を低減できる。
更に、ダミーFFでは、正規FFと同様に、クロックピンCPとゲート層GTとの間の配線を行っているため、クロック配線に接続されるゲート容量は論理修正の有無に関わらず常に不変となる。したがって、図16で述べたようなクロック配線の負荷変動に伴うクロックスキュー変動の問題が解決できる。これによって、タイミング設計の容易化が実現でき、また論理修正に伴うタイミング設計の手戻りが不要なため設計期間も増大しない。さらに、クロックピンCPにクロック信号が入力されたとしても、ダミーFFでは、VDDおよびGNDへの接続を行っていないため、電力は消費しない。
なお、ここでは、クロックピンCPに対して配線を行う場合を例としたが、これに限らず、半導体チップ内でツリーを形成して用いられるような信号に対しては、ダミー回路および正規回路に関わらずに配線を行っておくことで同様の効果が得られる。このような信号としては、例えばリセット信号、セット信号、スキャンイネーブル信号などが挙げられる。また、ここでは、クロック信号が入力されるCMOSインバータ回路を例に説明したが、勿論インバータ回路に限らず、FFの要素回路としてクロック信号が入力されるNAND回路やNOR回路等が存在する場合でも同様の構成となる。すなわち、クロックピンに対しては配線が行われ、電源電圧ピン(接地電圧ピン)に対しては配線が行われず、本来電源電圧ピンや出力ノードに対して配線するためのCNT(例えば拡散層−M1間のCNT)と、当該CNT周りのM1の配線層のみが残された構成となる。
図4は、ダミーゲートおよびダミーフリップフロップの別の構成例を示すレイアウト図であり、(a)は図1(b)の変形例、(b)は図3(b)の変形例を示すものである。図4(a)に示すレイアウトは、図1(b)のレイアウトに対して、拡散層PL,NLおよびゲート層GTへのコンタクト層CNT周りの配線層を削除した構成となっている。また、図4(b)に示すレイアウトは、図3(b)のレイアウトに対して、拡散層PL,NLへのコンタクト層CNT周りの配線層を削除した構成となっている。
図2の説明で述べたが、レイアウト設計ツールにおいて配線禁止領域が設定可能な場合は、このようにCNT周りのM1の配線層を削除することが可能である。この場合、実際の半導体チップ上では、このCNTの一端に絶縁膜などが接触することになる。なお、この配線禁止領域の設定については、図10等で後述する。
図5は、本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、それに含まれるダミーのスキャン付フリップフロップの構成例を示すものであり、(a)は回路図、(b)はレイアウト図である。図5(a)では、例えば、正規のスキャン付フリップフロップ(以降、正規スキャン付FF)FF1,FF2や組合せゲートLOG1,LOG2等を含む正規回路部NMLや、ダミーのスキャン付フリップフロップ(以降、ダミースキャン付FF)HP_FF1,HP_FF2等を含むダミー回路部DMYが示されている。
FF1,FF2のそれぞれは、スキャンイネーブルピンSEと、スキャンインピンSIと、データ入力ピンDと、クロックピンCPと、データ出力ピン(スキャンアウトピンを兼ねる)Qを備えている。正規スキャン付FFは、その前段のデータ出力ピンQが後段のスキャンインピンSIに接続されることで、スキャンチェーンを構成している。また、正規スキャン付FFでは、その前段のデータ出力ピンQが組合せゲートLOG1またはLOG2を介して後段のデータ入力ピンDに接続されている。更に、FF1,FF2のクロックピンCPには、マスタクロック信号がクロックツリーを介して入力され、スキャンイネーブルピンSEには、スキャンイネーブル信号が信号ツリーを介して入力される。
一方、HP_FF1,HP_FF2のそれぞれも、正規の場合と同様に、スキャンイネーブルピンSE、スキャンインピンSI、データ入力ピンD、クロックピンCP、およびデータ出力ピンQを備えている。また、正規の場合と同様に、ダミースキャン付FFは、その前段のデータ出力ピンQが後段のスキャンインピンSIに接続されることでスキャンチェーンを構成している。更に、クロックピンCPには、マスタクロック信号がクロックツリーを介して入力され、スキャンイネーブルピンSEには、スキャンイネーブル信号が信号ツリーを介して入力される。データ入力ピンDは、正規の場合と異なりオープンとなっている。なお、スキャンチェーンは、正規とダミーで分離されて構成される訳ではなく、実際には正規スキャン付FFとダミースキャン付FFが混在して接続されることで構成される。
このような回路構成に対して、図5(b)に示すレイアウトは、図5(a)におけるダミー回路部DMYを模式的に示したものとなっている。すなわち、図5(b)では、例えば、図5(a)のHP_FF1,HP_FF2のそれぞれが、複数の要素回路によって模式的に表現され、各要素回路は、CMOSインバータ回路のレイアウトで表現されている。ここでは、HP_FF1が5個の要素回路で表現され、図5(b)では一部省略しているが、HP_FF2も同様のレイアウトとなっている。但し、実際には、スキャン付FFは、通常5個以上の要素回路を備え、各要素回路も、インバータ回路に限らずNAND回路やNOR回路や組合せゲート回路等となる。しかし、本実施の形態において、要素回路の種類や数は本質的な事項ではないため、簡素化のため各要素回路をCMOSインバータ回路で表現している。
5個の要素回路は、例えば、クロックピンCPを備えた要素回路CE1と、スキャンイネーブルピンSEを備えた要素回路CE2と、スキャンインピンSIを備えた要素回路CE3と、データ出力ピンQを備えた要素回路CE5と、要素回路CE4となっている。各要素回路のそれぞれは、例えば、PMOSトランジスタの拡散層PLとNMOSトランジスタの拡散層NLと、その上層に設けられたゲート層GTと、GTの上層に設けられたメタル第1層M1などを含んでいる。
要素回路CE1においては、ゲート層GTが、コンタクト層CNTを介してM1の配線層に接続され、この配線層を介してM1のクロックピンCPに接続されている。また、拡散層PL,NLのソース領域は、図3(b)等と同様に、CNTを介してM1の配線層に接続されるが、この配線層を介してM1の電源電圧ピンVDDおよび接地電圧ピンGNDには接続されない。拡散層PL,NLのドレイン領域も、図3(b)等と同様に、CNTを介してM1の配線層に接続されるが、それぞれの配線層は個別にオープンとなっており、本来出力ノードを形成するための共通接続は行われない。
要素回路CE2では、要素回路CE1と同様に、ゲート層GTが、CNTを介してM1の配線層に接続され、このM1の配線層を介してM1のスキャンイネーブルピンSEに接続されている。拡散層PL,NLのソース領域およびドレイン領域も、要素回路CE1と同様に、CNTを介してM1の配線層に接続され、このM1の配線層は、CNTの周りのみに残された状態となっている。
要素回路CE3では、M1のスキャンインピンSIが、M1の配線層を介して後述する要素回路CE5のM1のデータ出力ピンQに接続されている。ここでは、スキャンインピンSIが更に、CNTを介してゲート層GTに接続されているが、このGTへの接続はSIとQの配線経路に伴う便宜的なものであり、特に行わなくてもよい。行わない場合は、図1(b)等と同様に、GTに一端が接触するコンタクト層と、このコンタクト層の他端に接触し、コンタクト層の周りに残されたM1の配線層とを備えた構成となり、SIとQを図5(b)とは異なる配線経路で接続した構成となる。すなわち、例えば、SIからCE2とCE3の間の空間を通してQに至るような経路で配線する。
拡散層PL,NLのソース領域は、図1(b)等と同様に、CNTを介してM1の配線層に接続されるが、この配線層を介してM1の電源電圧ピンVDDおよび接地電圧ピンGNDには接続されない。拡散層PL,NLのドレイン領域も、図1(b)等と同様に、CNTを介してM1の配線層に接続されるが、それぞれの配線層は個別にオープンとなっており、本来出力ノードを形成するための共通接続は行われない。
要素回路CE4は、本来ならばデータ入力ピンDを備える要素回路に該当するものである。但し、ダミースキャン付FFでは、データ入力ピンDはオープンであるため、図1(b)等と同様に、レイアウト上にデータ入力ピンDを備える必要はない。すなわち、ゲート層GTは、CNTを介してM1の配線層に接続され、このM1の配線層は、CNTの周りのみに残された状態となっている。拡散層PL,NLのソース領域およびドレイン領域も同様に、CNTを介してM1の配線層に接続され、このM1の配線層は、CNTの周りのみに残された状態となっている。
要素回路CE5は、M1のデータ出力ピンQを備え、このデータ出力ピンQに前述したM1の配線層を介してCE3のスキャンインピンSIが接続されている。ゲート層GTは、CNTを介してM1の配線層に接続され、このM1の配線層は、CNTの周りのみに残された状態となっている。拡散層PL,NLのソース領域およびドレイン領域も同様に、CNTを介してM1の配線層に接続され、このM1の配線層は、CNTの周りのみに残された状態となっている。なお、CE5のレイアウトでは、拡散層PL,NLのソース領域とドレイン領域の位置関係がCE1〜3とは異なっている。そして、図5(b)においては、前段となるHP_FF1のデータ出力ピンQと後段となるHP_FF2のスキャンインピンSIとが、例えばメタル第2層M2の配線層などを用いて接続され、これによってスキャンチェーンが構成されている。
図6は、ダミーのスキャン付フリップフロップの図5(b)とは異なる構成例を示すレイアウト図である。図6に示すレイアウトは、図5(b)とは、スキャンインピンSIとデータ出力ピンQとの間の配線経路が異なっている。図5(b)では、この配線経路にメタル第1層M1の配線層を用いたが、図6ではメタル第2層M2の配線層を用いている。以下、図5(b)と異なる箇所について説明する。
要素回路CE3は、M1の上層にメタル第2層M2の配線層およびスキャンインピンSIを備えている。また、要素回路CE5も、M1の上層にM2の配線層およびデータ出力ピンQを備えている。そして、このSIとQがM2の配線層によって接続されている。このM2の配線層に重なる下層部分においては、CE3のゲート層が、コンタクト層CNTを介してCNT周りに残したM1の配線層に接続されており、CE4のゲート層も、CNTを介してCNT周りに残したM1の配線層に接続されている。また、前段に位置するHP_FF1のQと後段に位置するHP_FF2のSIとが例えばM2の配線層で接続され、これによってスキャンチェーンが構成されている。
以上のように、ダミースキャン付FFを構成する各要素回路は、電源電圧ピンおよび接地電圧ピンと、拡散層と、ゲート層と、これらの層とメタル配線層とを接続するコンタクト層を備え、各メタル配線層は、対応するコンタクト層との接触部分を覆う程度の大きさを備えたものとなっている。すなわち、各要素回路は、電源電圧ピンおよび接地電圧ピンに対する配線が行われておらず、これによって、消費電力の低減が実現可能となる。更に、各メタル配線層は、対応するコンタクト層との接触部分を覆う程度の大きさしか備えていないため、ダミースキャン付FF上のメタル配線層を別の回路の配線領域として有効活用でき、これによって小面積化が実現可能となる。
また、各要素回路の中にクロック信号やスキャンイネーブル信号といった半導体チップ共通の制御信号が入力されるものが含まれる場合、その要素回路には、入力される制御信号に対応する入力ピンが設けられ、この入力ピンは、当該要素回路のゲート層に配線される。したがって、制御信号を伝達する配線ツリーのゲート容量負荷が、論理修正の有無に関わらず変動しなくなり、これによって、タイミング設計の容易化またはタイミング設計の手戻りの防止が実現可能となる。
更に、同一のダミースキャン付FFに関しては、スキャンインピンSIとデータ出力ピンQとの配線が行われ、前段と後段に位置する異なるダミースキャン付FFに関しては、前段のデータ出力ピンQと後段のスキャンインピンSIとの配線が行われている。これによって、詳細は図11等で後述するが、実際の半導体チップにおいて、スキャンチェーンの経路が途絶えることがなく、更にATPG(Automatic Test Pattern Generator)にも問題なく対応することが可能となる。
なお、図示はしないが、正規スキャン付FFは、ダミースキャン付FFと異なり、電源電圧ピンおよび接地電圧ピンへの配線が行われ、更に各要素回路の出力(拡散層のドレイン領域)から別の要素回路の入力(ゲート層)に向けた配線が行われた構成となっている。また、正規スキャン付FFでは、同一FF内でのSIとQとの配線は勿論行われていない。また、各メタル配線層やピンとそれらが属するメタルの階層との関係は、勿論、図5(b)および図6のものに限定されるものではなく、状況に応じてメタル第1層、メタル第2層あるいはメタル第3層等も含めた中から適宜割り当てることが可能である。
図7は、本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、そのレイアウト設計時に行う処理の一例を示す説明図である。図7は、これまでに説明したダミーゲート、ダミーFFおよびダミースキャン付FFにおける電源領域以外のレイアウトに対して、ダミー層DMLを被せたレイアウトを示している。このダミー層DMLは、レイアウト設計時に使用するもので、実際の半導体チップ製品のレイアウトに反映されるものではない。
このようにレイアウト設計時にダミー層DMLを被せておくことで、ERCおよびLVS検証時に、ダミー回路を検証対象外とすることができる。具体的には、例えば、LVS等の抽出ルール(図形演算)にて、ダミー層DMLに重なっている部分のトランジスタは抽出しないように設定する。これによって、図17で述べたような、ERCおよびLVS検証時の不具合を防止することが可能になる。
以上、これまでに説明したような各種ダミー回路のレイアウトを用いることで、例えば、次のように効果を得ることが可能となる。第1に、実際の半導体チップ内に含まれるダミー回路の電力消費を防止できるため、半導体チップの低消費電力が実現可能となる。第2に、ダミー回路におけるメタル配線層は、その殆どの部分がコンタクト層周りにしか存在せず、その残りとなる大部分の配線スペースを正規回路の配線に有効活用できるため、半導体チップの面積低減が実現可能となる。第3に、ダミー回路ではクロック等の配線が行われているため、論理修正に伴いダミー回路が使用状態/未使用状態に変更されてもスキューに変動が生じず、論理修正に伴うタイミング設計の手戻りを低減することが可能となる。第4に、ERC、LVS等の検証に対応でき、更にスキャンチェーンにも対応可能となる。
つぎに、これまでに述べたようなダミー回路のレイアウトを適用した設計フローの一例について説明する。図8は、本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、その設計方法の一例を示すフロー図である。図8では、第1段階(1st)の設計フローと第2段階(2nd)の設計フローが示されている。第2段階の設計フローは、第1段階の設計フローで設計した半導体チップに不具合があった場合に、その不具合をメタル層の修正によって解決する際の設計フローである。すなわち、例えば、メタル層を修正してダミーゲートを正規ゲートとして用いる場合の設計フローである。
まず、第1段階の設計フローでは、論理設計に続いてレイアウト設計が行われ、これに対してDRC、LVS、ERC等のレイアウト検証や、ATPGによるテストパターンの自動作成処理が行われる。論理設計は、例えば、RTL設計、論理合成、ダミーゲート/FF挿入、スキャン挿入の順で行われる。まず、RTL設計では、設計者が、例えばハードウエア記述言語による設計を行い、この回路記述を論理合成することで、設計ツールが実際の回路を表すネットリストを生成する。ネットリストには、各回路素子の種別やその回路素子間の接続関係などの情報が含まれている。具体的には、ネットリスト上の各回路素子は、例えば、個別に付けられた名称(インスタンス名)や、NAND回路またはフリップフロップ回路といった回路素子の種別(セル名)や、入力ピンおよび出力ピンの接続先を示す符号(ネット)などを備えている。
次に、設計者は、このようなネットリスト内の適当な箇所に(望ましくはネットリスト内でバランスよく散らばるように)ダミーゲート、ダミーFFおよびダミースキャン付FFといったダミー回路を挿入する。この際に、各ダミー回路のそれぞれには、例えばxxx_spare(xxxは適当な名称)等といった「_spare」(第2識別子)を共通とするユニークなインスタンス名を与えておく。また、ダミーゲートおよびダミーFFのデータ入力ピンおよびデータ出力ピンはオープンとし、ダミーFFのクロック(リセット、セット)ピンは、それぞれ適当なネットに接続しておく。
一方、ダミースキャン付FFでは、そのデータ入力ピンをオープンとし、クロックピンやスキャンイネーブルピンを適当なネットに接続しておき、スキャンインピンやデータ出力ピンは、前段から後段にスキャンチェーンを張っておく。以上のような論理設計によって、いわばダミー回路を含んだ回路図が完成する。なお、この論理設計上では、ダミー回路のセル名(いわばレイアウトの識別子)と正規回路のセル名は区別せず、ダミー回路であるか否かを識別する箇所はインスタンス名ということになる。すなわち、本実施の形態において、例えばダミーFFと正規FFとの違いは、前述したようなレイアウト構成にあるが、論理設計段階では、この違いを意識せず、共に同一レイアウト構成のフリップフロップ回路素子とみなして取り扱う。
続いて、レイアウト設計が行われる。レイアウト設計では、順に、フロアプラン・配置、スキャンチェーンリオーダ、ダミー回路のレイアウト差し替え、クロックツリー構築、自動配線が行われる。まず、フロアプラン・配置では、半導体チップ全体の領域設定の処理や、この領域設定に基づいて、ネットリスト内の各回路に対応したセル(レイアウト)を半導体チップ上に自動配置する処理などが行われる。その後、スキャンチェーンリオーダでは、この配置されたセルの位置関係に基づいて、複数のスキャン付FFの接続関係が最適となるように変更される。
次いで、ダミー回路のレイアウト差し替えを行う。すなわち、これまでの段階では、各ダミー回路に対応して正規のセル(レイアウト)が配置された状態となっているため、これを図1〜図7で述べたようなダミーのセル(レイアウト)に置き換える。これを行うためには、前述したxxx_spareのインスタンス名を備えた回路(つまりダミー回路)を検索して、それに対応するセル名を正規のセル名からダミーのセル名に置き換えればよい。この処理について、以下に具体的に説明する。
図9は、図8のレイアウト設計において、ダミー回路のレイアウト差し替え方法の一例を示す説明図である。図9に示すように、レイアウト差し替えは、例えばスキャンチェーンリオーダ後にレイアウト設計ツールによって生成したDEFファイルを用いて行う。DEFファイルは、ネットリストの一種として広く知られているフォーマットであり、通常のネットリストが備える回路および回路間の接続情報に加えて、回路(セル)の配置情報を備えることが可能となっている。
図9に示すDEFファイル記述の例では、例えば、インスタンス名が「I1_spare」であり、そのセル名が「inv01」である回路が、「33600−144000」の座標に配置されていることが示されている。そして、このようなDEFファイルに対して、例えばインスタンス名「I1_spare」のようなxxx_spareのインスタンス名を備えた全てのダミー回路を対象として、その全てのセル名に「_dmy」(第1識別子)を付加する処理を行う。例えば、インスタンス名が「I1_spare」の回路では、そのセル名に「_dmy」を付加することで「inv01_dmy」となる。そうすると、インスタンス名が「I1_spare」の回路を、配置される座標は変わらずに、そのセル名の変更に伴い、「inv01」が示す正規のレイアウトから「inv01_dmy」が示すダミーのレイアウトに置き換えることができる。
このように、セル名を変更することでレイアウトが置き換わるのは、実際には、セル名の中に、その実体回路のレイアウト情報を含む様々な情報が含まれているからであり、これらの情報の集合体はセルライブラリと呼ばれている。このセルライブラリの中身、すなわち、セル名に含まれる各種情報の一例について以下に説明する。
図10は、図8のレイアウト設計において、そこで用いるセルライブラリについて説明する図であり、(a)は正規ゲートを表すセル名に含まれるデータ例、(b)はダミーゲートを表すセル名に含まれるデータ例を示すものである。半導体チップ上にセルを配置する際には、ネットリスト内で各回路(インスタンス)に対応して定義されたセル名を検索キーとして、そのセルの詳細データ(例えばレイアウト情報)をセルライブラリから取得し、その詳細データに基づいてセルの配置が行われる。
図10(a)は、正規ゲートを表すセル名(例えばinv01)に含まれる詳細データの一例を示すものである。これらの詳細データの中には、例えば、レイアウトデータや、アブストラクトデータや、ファンクションデータや、回路図データ等が含まれている。ここでは、正規ゲートがCMOSインバータ回路であるものとして説明する。
レイアウトデータは、図1(a)で示した正規ゲートと同じレイアウト構成になっている。アブストラクトデータとは、自動配線を容易にするためにレイアウト設計ツールで用いるものであり、レイアウトデータの各メタル層の構成に基づいてピンと配線禁止領域を設定したものである。この例では、レイアウトデータ上の各ピンVDD,GND,I,Oとメタル第1層M1の配線層に該当する配線禁止領域FAが設定されている。但し、DRC(Design Rule Check)等に対応するため、便宜的にピンI,Oの周りに配線禁止領域でない部分が存在している。レイアウト設計ツールは、このアブストラクトデータを参照して、配線禁止領域FAを避けながら各セルのピン間の配線を自動で行うことになる。
ファンクションデータは、例えば、ハードウエア記述言語によって当該セルの機能(ここではインバータ機能)を表したものである。回路図データは、回路内のトポロジーを表したもので、例えばLVS等で使用される。ここでは、CMOSインバータ回路の回路図となっている。
一方、図10(b)は、ダミーゲートを表すセル名(例えばinv01_dmy)に含まれる詳細データの一例を示すものである。これらの詳細データの中には、図10(a)と同様に、例えば、レイアウトデータや、アブストラクトデータや、ファンクションデータや、回路図データ等が含まれている。ここでも、ダミーゲートがCMOSインバータ回路であるものとして説明する。
レイアウトデータは、図1(b)で示したダミーゲートのレイアウトに対して図7で示したダミー層DMLを被せた構成となっている。アブストラクトデータには、レイアウトデータのM1を反映した配線禁止領域FAとピンVDD,GNDが設けられている。なお、このような禁止領域は任意に設定することができるため、この設定機能を用いれば、前述したように図1(b)のレイアウトデータの代わりにコンタクト層周りの配線層が無い図4(a)のレイアウトデータを用いることが可能である。すなわち、図4(a)のレイアウトデータに図10(b)のアブストラクトデータを対応させればよい。
また、アブストラクトデータには、例えばそのダミー層を利用してレイアウトデータにはないピンI,Oが追加されている。これは、ファンクションデータおよびネットリストデータ上ではピンI,Oが存在するため、これとアブストラクトデータとを一致させるために便宜的に作成したものである。つまり、ピンが一致しない場合、設計ツールによっては不具合が生じる場合がある。
ファンクションデータは、図10(a)と同様に、例えばハードウエア記述言語によって機能(ここではインバータ機能)を表現したものである。回路図データは、図10(a)と異なり、CMOSインバータ回路の各ピンのみを備え、その中身を空にしたものとなっている。これによって、図17で述べたようなERCやLVS等で生じるエラーを防止することが可能になる。すなわち、レイアウトデータが備えるダミー層DMLによって、ダミーゲートのレイアウトデータからは回路抽出が行われないのでERCにてエラーは発生しない。また、LVSにおいてもダミーゲートの回路図データは空であるため、レイアウトデータから回路抽出が行われずともエラーは発生しない。
なお、各セルのタイミング情報の集合体となるタイミングライブラリ内では、正規用とダミー用の両方のセルに対応する情報を1対1で準備し、両者は、名称以外は全て同じ情報とする。また、図10では、ゲートのセルを例に説明したが、FFのセルに関しても、図10と同様にしてセルライブラリ内に詳細データを設けておく。すなわち、例えばダミーFFのセルでは、そのレイアウトデータは、クロックピン等が接続された図3(b)のレイアウトに図7のダミー層DMLを被せたものとなる。また、アブストラクトデータは、レイアウトデータ上のM1を反映した配線禁止領域や、クロックピン等のピンに加えて、レイアウトデータ上に存在しないデータ入力ピンおよびデータ出力ピン等を備えたものとなる。ファンクションデータは、FFのファンクションが表現されたものとなり、回路図データは、ピンを除いて中身が空となったものとなる。そして、このようなデータを、例えば、「ff_dmy」などのセル名でセルライブラリ内に格納しておく。
図11は、図10に続いてセルライブラリについて説明する図であり、(a)は正規のスキャン付フリップフロップを表すセル名に含まれるデータ例、(b)はダミーのスキャン付フリップフロップを表すセル名に含まれるデータ例を示すものである。正規スキャン付FFを表すセル名(例えばscanff)の中には、図11(a)に示すように、例えば、レイアウトデータや、アブストラクトデータや、ファンクションデータや、回路図データ等が含まれている。
レイアウトデータは、複数の要素回路が接続されて構成されるスキャン付FFのレイアウトであり、アブストラクトデータは、レイアウトデータよりピンや配線禁止領域を抽出して作成したものである。ファンクションデータは、例えば、ハードウエア記述言語によって当該セルの機能(ここではスキャン付FFの機能)を表したものである。回路図データは、回路内のトポロジーを表したもので、複数の要素回路が接続されて構成されるスキャン付FFの回路図となっている。
一方、ダミースキャン付FFを表すセル名(例えばscanff_dmy)の中にも図11(b)に示すように、例えば、レイアウトデータ、アブストラクトデータ、ファンクションデータ、回路図データ等が含まれている。レイアウトデータは、例えば図6で示したダミースキャン付FFのレイアウトに対して図7で示したダミー層DMLを被せた構成となっている。アブストラクトデータには、レイアウトデータ上のM1の配線層やM2の配線層をそれぞれ反映した配線禁止領域や、ダミースキャン付FFの回路が本来備えている各ピンが含まれている。すなわち、スキャンインピンSI、データ出力ピンQ、および図示しないクロックピンCPおよびスキャンイネーブルピンSE等のレイアウトデータ上に存在するピンに加えて、データ入力ピンD等の回路上には存在するがレイアウトデータ上には存在しないピンがユーザによって付加されている。
ファンクションデータは、図11(a)と異なり、例えばハードウエア記述言語によってバッファの機能を表現したものとなっている。これは、レイアウトデータにおけるスキャンインピンSIとデータ出力ピンQの接続を等価的に表現したものであるが、これによって、ATPG機能によって正しいテストパターンを作成することが可能になる。
すなわち、仮に、スキャン付FFによるスキャンチェーン構成が、「正規→ダミー→ダミー→正規」の順で接続された4段接続回路であったとする。ここで仮にダミーのファンクションデータをスキャン付FFにした場合、ATPG機能は、この4段接続回路を基に4段分(4クロック分)のテストパターンを生成する。しかし、実チップ上では、ダミーはスキャン付FFとして機能しないためATPGのパターンが不正確となる。一方、ダミーのファンクションデータをバッファにした場合、ATPG機能は、前述の4段接続回路からバッファとみなしたダミーの段を省き、残りの2段分を基にテストパターンを生成する。そして、実チップ上も、ダミーは単にスキャンインをそのまま出力することから、4段接続回路は、実質的には2段接続回路となる。したがって、ATPG機能によって正しいテストパターンが生成できることになる。
回路図データは、図11(a)と異なり、スキャン付FF回路の各ピンのみを備え、その中身を空にしたものとなっている。これによって、図17で述べたようなERCやLVS等で生じるエラーを防止することが可能になる。
図10および図11で述べたようなセルライブラリを用い、図9で述べたような処理によってダミー回路のレイアウト差し替えが完了したら、続いて図8に示すようにクロックツリーの構築が行われる。この処理では、レイアウト設計ツールが、レイアウトの配線状況やタイミングライブラリ等を参照しながら各セルのクロックスキューが最適となるように、自動でクロックツリーを形成する。この際に、このクロックツリーは、勿論、正規回路上のクロックピンのみならず、ダミー回路(FFおよびスキャン付FF)上のクロックピンに対しても接続される。
次いで、自動配線では、レイアウト設計ツールが、配置したセル間の配線をネットリストとアブストラクトデータに基づいて自動で行う。この際に、アブストラクトデータ上で擬似的に作成したデータ入力ピンおよびデータ出力ピンは、ネットリスト上ではオープンであるため、このようなピンに対して自動配線が行われることはない。レイアウト設計が完了すると、続いてDRC、LVS、ERCといったレイアウト検証が行われる。この際、前述したようにセルライブラリ上のダミーセルに関する各種データに工夫をしているため、本来不必要なエラーは発生しない。次いで、ATPG機能によるテストパターンの自動生成が行われる。この際も、セルライブラリ上のダミーセルに関する各種データに工夫をしているため、正しいテストパターンの生成が可能となっている。
以上のような第1段階(1st)の設計フローによって半導体チップの設計が完了する。ここで、この第1段階で設計された半導体チップに対して論理変更等が必要となった場合、第2段階(2nd)の設計フローが行われる。
第2段階の設計フローでは、論理変更に続いてレイアウト設計が行われ、その後、第1段階(1st)の設計フローと同様にDRC、LVS、ERC等のレイアウト検証や、ATPGによるテストパターンの自動作成処理が行われる。図12は、図8の設計フローにおいて、その2nd設計フローの処理内容の一例を説明する図である。
図8において、まず、論理変更では、第1段階での論理設計におけるネットリスト(回路図)に対して、論理の追加などを行う。この一例として、例えば、2段のインバータ回路の間にインバータ回路を追加して3段のインバータ回路に変更するものとする。次に、レイアウト設計が行われる。レイアウト設計では、順に、ダミー回路のレイアウト差し戻し、ECO処理、ダミー回路のレイアウト差し替え、自動配線が行われる。
ダミー回路のレイアウト差し戻しは、図9で述べた処理と反対の処理であり、インスタンス名が「xxx_spare」であるダミー回路のセル名を、「xxx_dmy」から「_dmy」を削除して「xxx」に変更する処理である。これによって、ダミー回路のレイアウトは、ダミーのレイアウトから正規のレイアウトに置き換わることになる。すなわち、模式的には、例えば、図12のS120のような処理である。
図12のECO処理前では、例えば、インスタンス名「I1」のインバータ回路とインスタンス名「I2」のインバータ回路が配置されており、I1の出力ピンにI2の入力ピンが接続された状態となっている。これらのインバータ回路は、セル名「inv」であり、正規のレイアウトを備えている。更に、これらのインバータ回路の近辺に、インスタンス名「I3_spare」であるダミーのインバータ回路やインスタンス名「I4_spare」であるダミーのインバータ回路が配置されている。I3_spareおよびI4_spareのセル名は、共に「inv_dmy」であり、ダミーのレイアウトとなっている。このような状態に対して、S120のように、「inv_dmy」を「inv」に変更して、一時的に正規のレイアウトに置き換える。
次に、ECO処理を行う。ECOとは、ネットリスト(回路図)の変更に応じて自動的にレイアウト側を修正する機能で、レイアウト設計ツールが一般的に有する拡張機能である。この機能を用いると、変更が無い部分のレイアウトをそのまま維持して、変更が有った部分のレイアウトだけを修正することができるため、レイアウト全体が大きく変更されることがなく、設計の手戻りを小さくすることが可能になる。
例えば、ネットリスト上で前述したような2段のインバータ回路の間にインバータ回路を追加するような修正を行った場合、ECO機能は、この追加前と追加後のネットリストを比較し、その差異を認識してレイアウトを変更する。図12で説明すると、ネットリスト上でI1とI2の間にI5というインスタンス名のインバータ回路を挿入するような変更を行った場合、ECO機能は、例えば、レイアウト上でI1,I2の近くに存在する未使用のインバータ回路を見つけ出し、それを活用するような処理を行う。すなわち、ECO機能は、セル名が「inv」である未使用のインバータ回路を検索し、その中から近い位置にあるものを選択する。したがって、前述したように全てのダミー回路に対して予めレイアウト差し戻しを行い、正規のレイアウト(正規のセル名)に戻しておく必要がある。
このようなECO処理を用いると、図12のECO処理後のように、I1とI2の間に、元々ダミーとして設けてあったインバータ回路I3_spareが正規のインバータ回路のレイアウトに変更されて挿入され、そのインスタンス名は、S121のようにECO機能によって自動的にI5に変更される。但し、この段階で、ECO機能によって使用されなかったダミー回路も、前述したレイアウト差し戻しによって正規のレイアウトに置き換わった状態となっている。したがって、この使用されなかったダミー回路のレイアウトを、再びダミーのレイアウトに差し替える必要がある。これは、図9と同様に、インスタンス名が「xxx_spare」の回路を検索して、そのセル名に「_dmy」を付加する処理を行えばよい。これによって、例えば、図12のS122に示すように、インスタンス名「I4_spare」のセル名が「inv_dmy」となり、ダミーのレイアウトに置き換えることができる。
なお、前述したように、ECO機能を用いることで、元々ダミーのレイアウトを備えたインスタンス名「I3_spare」のインバータ回路は、正規のレイアウトを備えたインスタンス名「I5」のインバータ回路に変更される。これは、実体のレイアウト上では、元々図1(b)のようなダミーのレイアウトを備えていたのに対して、そのメタル層より下層の部分はそのままで、メタル層のレイアウトのみが図1(a)のような正規のメタル層のレイアウトに差し替わった状態となる。そして、この差し替えられたメタル層のレイアウトの中には、勿論、電源電圧ピンおよび接地電圧ピンへの配線層などが含まれ、これに加えて更に、ECO機能による自動配線処理によって、I1およびI2のインバータ回路に向けた配線層が含まれている。
また、ここでは、ECO処理を用いて回路を追加する場合を例として説明を行ったが、反対に回路を削除する場合も有り得る。この場合は、その削除された回路は、ECO機能によってダミー回路に変更され、インスタンス名に任意の文字列(ここでは「_spare」)が追加される。この際に、ECO機能によってこのダミー回路の入出力ピンの条件が設定可能であるが、この条件は、これまでに説明したダミー回路と同様にオープンとする。そして、その後のレイアウト差し替えによって、このダミー回路のレイアウトをダミーのレイアウトに差し替える。
以上、図8に示したような設計フローを用いることで、ダミー回路に図1〜図7で述べたようなレイアウトを適用した上で、更にECO処理にも対応した論理設計およびレイアウト設計を実現可能となる。また、ダミー回路におけるレイアウト等を含む各種データは、前述したように複数の製品で共通使用が可能なセルライブラリとして設けてあり、このセルライブラリ内の各種データに、設計工程で不具合が発生しないような仕組みを設けている。したがって、設計者にとっては、特にダミー回路の中身を意識することはなく、これまで通りの設計工程に、ダミー回路のレイアウト差し替え/差し戻しといった機械的であり自動化が可能な簡単な処理が加わるのみであるため、設計の複雑化や設計工数の増大にはならない。
なお、図8のように、レイアウト設計時にダミー回路のレイアウト差し替え(すなわちセル名の差し替え)を行う方法を用いる代わりに、論理設計時で予め正規回路(正規回路のセル名)とダミー回路(ダミー回路のセル名)を区別しておく方法を用いることも可能である。ただし、この場合は、レイアウト設計で用いる各種ライブラリの他に、論理設計で用いる各種ライブラリの中にも、正規回路とダミー回路の両方の情報が必要となるため、図8の方法と比べてライブラリの作成工数やライブラリ容量の増大により若干設計効率が低下することになる。
図13は、本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、その設計方法の他の一例を示すフロー図である。図13においても、図8の設計フローと同様に、第1段階(1st)の設計フローと第2段階(2nd)の設計フローが示されている。図13の設計フローは、正規およびダミーのスキャン付FFを用いない場合の設計フローであり、図8の設計フローから、論理設計時のスキャンの挿入処理やレイアウト設計時のスキャンチェーンリオーダ処理およびATPG作成処理が省かれたものとなっている。それ以外は、図8の設計フローと同様である。
この設計フローは、例えば、ATPGによるスキャンテストが必要でない比較的小規模の半導体チップの設計などに適用することができる。この設計フローを用いると、正規およびダミーのスキャン付FFに関するセルライブラリが不必要となるため、その作成工程やライブラリ容量の低減の面で効果がある。
図14は、本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、その設計方法の更に他の一例を示すフロー図である。図14においても、図8および図13の設計フローと同様に、第1段階(1st)の設計フローと第2段階(2nd)の設計フローが示されている。図13の設計フローが、ダミーゲートとダミーFFに対してダミーのレイアウトを用いるのに対して、図14の設計フローは、ダミーFFに対してのみダミーのレイアウトを用いるものとなっている。したがって、図13の設計フローと異なり、第1段階(1st)のレイアウト設計においてダミーFFのみに対してレイアウト差し替えが行われ、第2段階(2st)のレイアウト設計においてもダミーFFのみに対してレイアウト差し戻しおよび差し替えが行われる設計フローとなっている。
更に、図13の設計フローと異なり、ダミーゲートは電源電圧ピンおよび接地電圧ピンへの接続が行われている正規のレイアウトを用いることになるため、第1段階の論理設計において、貫通電流を防止するためダミーゲートのデータ入力ピンを接地電圧ピンGNDに接続しておく。これ以外は、図13の設計フローと同様である。
この設計フローを用いると、セルライブラリの大多数(通常、例えば70%など)を占めるゲートに対してダミーゲートに関するセルライブラリが不必要となるため、その作成工数やライブラリ容量の低減の面で効果がある。この設計フローによる半導体チップは、ダミーFFによる電力消費(スタティック電流、ダイナミック電流)は防止できるが、ダミーゲートのサブスレッショルドリークなどによるスタティック電流が若干発生することになる。このようなスタティック電流が許容範囲内である場合に、図14の設計フローは有益なものとなる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明による半導体集積回路およびその設計方法は、特定顧客へのカスタム製品等のように小規模の仕様変更が多発する製品およびその設計方法に適用して特に有益な技術であり、これに限らず、LSI製品全般およびその設計方法に対して広く適用可能である。
本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、それに含まれる組合せゲートの一部の構成例を示すレイアウト図であり、(a)は正規の組合せゲート、(b)はダミーの組合せゲートを示すものである。 図1のダミーゲートを用いた際の面積低減効果について説明するための図であり、(a)は半導体チップ内の回路構成例、(b)および(c)は、(a)の回路構成例に対応したそれぞれ異なるレイアウト構成例を示すものである。 本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、それに含まれるフリップフロップの一部の構成例を示すレイアウト図であり、(a)は正規のフリップフロップ、(b)はダミーのフリップフロップを示すものである。 ダミーゲートおよびダミーフリップフロップの別の構成例を示すレイアウト図であり、(a)は図1(b)の変形例、(b)は図3(b)の変形例を示すものである。 本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、それに含まれるダミーのスキャン付フリップフロップの構成例を示すものであり、(a)は回路図、(b)はレイアウト図である。 ダミーのスキャン付フリップフロップの図5(b)とは異なる構成例を示すレイアウト図である。 本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、そのレイアウト設計時に行う処理の一例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、その設計方法の一例を示すフロー図である。 図8のレイアウト設計において、ダミー回路のレイアウト差し替え方法の一例を示す説明図である。 図8のレイアウト設計において、そこで用いるセルライブラリについて説明する図であり、(a)は正規ゲートを表すセル名に含まれるデータ例、(b)はダミーゲートを表すセル名に含まれるデータ例を示すものである。 図10に続いてセルライブラリについて説明する図であり、(a)は正規のスキャン付フリップフロップを表すセル名に含まれるデータ例、(b)はダミーのスキャン付フリップフロップを表すセル名に含まれるデータ例を示すものである。 図8の設計フローにおいて、その2nd設計フローの処理内容の一例を説明する図である。 本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、その設計方法の他の一例を示すフロー図である。 本発明の一実施の形態による半導体集積回路において、その設計方法の更に他の一例を示すフロー図である。 本発明の前提として検討した半導体集積回路において、そのダイナミックパワー増大の問題を説明するためのレイアウト図である。 本発明の前提として検討した半導体集積回路において、そのクロックタイミングの問題を説明するための図である。 本発明の前提として検討した半導体集積回路において、そのレイアウト検証時の不具合を説明するための図である。
符号の説明
VDD 電源電圧ピン
GND 接地電圧ピン
PL,NL 拡散層
DI,I,D データ入力ピン
DO,O,Q データ出力ピン
CP クロックピン
SI スキャンインピン
SE スキャンイネーブルピン
M1 メタル第1層
M2 メタル第2層
GT ゲート層
CNT コンタクト層
inv インバータ回路
ND ノード
NML 正規回路部
DMY ダミー回路部
FF フリップフロップ
LOG 組合せゲート
CE 要素回路
DML ダミー層
FA 配線禁止領域

Claims (10)

  1. メタル配線層のレイアウト変更によって回路修正を行う際に用いられるダミー回路を備えた半導体集積回路であって、
    前記ダミー回路は、
    複数の拡散層と、
    前記複数の拡散層の上層に位置するゲート層と、
    前記複数の拡散層に一端が接触した複数のコンタクト層と、
    前記複数のコンタクト層の他端に接触した複数のメタル配線層とを備え、
    前記複数のメタル配線層のそれぞれは、前記接触対象のコンタクト層との接触部分を覆う程度の面積しか備えておらず、電源電圧端子および接地電圧端子への接続が行われていないことを特徴とする半導体集積回路。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路において、
    前記ダミー回路への入力信号の中に、前記半導体集積回路上で共通に使用され、配線ツリーによって供給される制御信号が含まれる場合、
    前記配線ツリーは、前記ダミー回路内の前記ゲート層に対して接続されていることを特徴とする半導体集積回路。
  3. 請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記ダミー回路が、複数の前記ゲート層を含み、クロック信号が入力されるフリップフロップ回路である場合、
    前記複数のゲート層のいずれかには、前記クロック信号を供給するクロックツリーが接続されていることを特徴とする半導体集積回路。
  4. 請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記ダミー回路が、複数の前記ゲート層を含み、クロック信号とスキャンイネーブル信号とスキャンイン信号が入力され、スキャンアウト信号を出力するスキャン付きフリップフロップ回路である場合、
    前記スキャン付きフリップフロップ回路は、前記入力されたスキャンイン信号をそのままスキャンアウト信号として出力するメタル配線層を更に備え、
    前記複数のゲート層のいずれかには、前記クロック信号を供給するクロックツリーが接続され、
    前記複数のゲート層の他のいずれかには、前記スキャンイネーブル信号を供給する信号ツリーが接続され、
    前記スキャン付きフリップフロップ回路はスキャンチェーン構成の一部となっていることを特徴とする半導体集積回路。
  5. メタル配線層のレイアウト変更によって回路修正を行う際に用いられるダミー回路を備えた半導体集積回路であって、
    前記ダミー回路は、
    複数の拡散層と、
    前記複数の拡散層の上層に位置するゲート層と、
    前記複数の拡散層に一端が接触した複数のコンタクト層とを備え、
    前記複数のコンタクト層の他端は、絶縁膜に接触しており、電源電圧端子および接地電圧端子への接続が行われていないことを特徴とする半導体集積回路。
  6. 請求項5記載の半導体集積回路において、
    前記ダミー回路への入力信号の中に、前記半導体集積回路上で共通に使用され、配線ツリーによって供給される制御信号が含まれる場合、
    前記配線ツリーは、前記ダミー回路内の前記ゲート層に対して接続されていることを特徴とする半導体集積回路。
  7. 請求項6記載の半導体集積回路において、
    前記ダミー回路が、複数の前記ゲート層を含み、クロック信号が入力されるフリップフロップ回路である場合、
    前記複数のゲート層のいずれかには、前記クロック信号を供給するクロックツリーが接続されていることを特徴とする半導体集積回路。
  8. 請求項6記載の半導体集積回路において、
    前記ダミー回路が、複数の前記ゲート層を含み、クロック信号とスキャンイネーブル信号とスキャンイン信号が入力され、スキャンアウト信号を出力するスキャン付きフリップフロップ回路である場合、
    前記スキャン付きフリップフロップ回路は、前記入力されたスキャンイン信号をそのままスキャンアウト信号として出力するメタル配線層を更に備え、
    前記複数のゲート層のいずれかには、前記クロック信号を供給するクロックツリーが接続され、
    前記複数のゲート層の他のいずれかには、前記スキャンイネーブル信号を供給する信号ツリーが接続され、
    前記スキャン付きフリップフロップ回路はスキャンチェーン構成の一部となっていることを特徴とする半導体集積回路。
  9. 半導体集積回路内に含まれる第1回路に対応して、前記第1回路を正規回路として用いる場合の正規レイアウトデータと、前記第1回路をダミー回路として用いる場合のレイアウトデータであり、前記正規レイアウトデータとはメタル配線層の構成が異なるダミーレイアウトデータとを予め作成する第1処理と、
    セルライブラリ上に、予め、前記正規レイアウトデータを第1セル名で保存し、前記ダミーレイアウトデータを前記第1セル名に第1識別子を付加した第2セル名で保存する第2処理と、
    論理設計段階とレイアウト設計段階の中で、前記正規回路と前記ダミー回路のインスタンス名、セル名および配置配線情報を含んだネットリストデータであり、前記ダミー回路のインスタンス名のみに第2識別子が付加されているネットリストデータを生成する第3処理とを備え、
    コンピュータによる処理を用いて、前記ネットリストデータの中から前記第2識別子を検索キーとして前記ダミー回路を検出し、前記検出したダミー回路に対応して記述されているセル名に対して前記第1識別子の削除または付加を行うことによって、前記ダミー回路のレイアウトデータを前記正規レイアウトデータまたは前記ダミーレイアウトデータに切り替えることを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
  10. 請求項9記載の半導体集積回路の設計方法において、
    前記第3処理での前記ネットリストデータでは、前記正規回路のセル名が前記第1セル名であり、前記ダミー回路のセル名が前記第2セル名となっており、
    ECOによる回路修正を行う前の段階で、前記コンピュータによる処理を用いて、前記ネットリストデータの中から前記第2識別子を検索キーとして前記ダミー回路を検出し、前記ネットリストデータ上で前記検出したダミー回路に対応して記述されているセル名から前記第1識別子を削除することで、前記ダミー回路と前記正規回路のセル名を同一にしておき、
    ECOによる回路修正を行った後の段階で、前記コンピュータによる処理を用いて、前記ネットリストデータの中から前記第2識別子を検索キーとして前記ダミー回路を検出し、前記ネットリストデータ上で前記検出したダミー回路に対応して記述されているセル名に前記第1識別子を付加することで、ECOで使用されなかった前記ダミー回路を前記ダミーレイアウトデータに戻すことを特徴とする半導体集積回路の設計方法。
JP2005270851A 2005-09-16 2005-09-16 半導体集積回路および半導体集積回路の設計方法 Pending JP2007081338A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005270851A JP2007081338A (ja) 2005-09-16 2005-09-16 半導体集積回路および半導体集積回路の設計方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005270851A JP2007081338A (ja) 2005-09-16 2005-09-16 半導体集積回路および半導体集積回路の設計方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007081338A true JP2007081338A (ja) 2007-03-29

Family

ID=37941277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005270851A Pending JP2007081338A (ja) 2005-09-16 2005-09-16 半導体集積回路および半導体集積回路の設計方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007081338A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007329416A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Toshiba Corp 半導体装置
JP2009038072A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Nec Electronics Corp 半導体集積回路及びその開発方法
JP2010021469A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Nec Electronics Corp 半導体集積回路
JP2010212640A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Ricoh Co Ltd 集積回路、集積回路支援装置及び集積回路製造方法
JP2013201159A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Rohm Co Ltd ダミーゲートセル、セルベースic、セルベースicのレイアウトシステムおよびレイアウト方法
CN109075177A (zh) * 2016-04-19 2018-12-21 高通股份有限公司 V1和更高层可编程eco标准单元
CN112820727A (zh) * 2019-11-15 2021-05-18 武汉杰开科技有限公司 包含备用单元的芯片及其相关方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007329416A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Toshiba Corp 半導体装置
JP4711894B2 (ja) * 2006-06-09 2011-06-29 株式会社東芝 半導体装置
JP2009038072A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Nec Electronics Corp 半導体集積回路及びその開発方法
JP2010021469A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Nec Electronics Corp 半導体集積回路
JP2010212640A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Ricoh Co Ltd 集積回路、集積回路支援装置及び集積回路製造方法
JP2013201159A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Rohm Co Ltd ダミーゲートセル、セルベースic、セルベースicのレイアウトシステムおよびレイアウト方法
CN109075177A (zh) * 2016-04-19 2018-12-21 高通股份有限公司 V1和更高层可编程eco标准单元
CN112820727A (zh) * 2019-11-15 2021-05-18 武汉杰开科技有限公司 包含备用单元的芯片及其相关方法
CN112820727B (zh) * 2019-11-15 2024-05-14 武汉杰开科技有限公司 包含备用单元的芯片及其相关方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8015522B2 (en) System for implementing post-silicon IC design changes
US7634743B1 (en) Method for updating a placed and routed netlist
KR100741915B1 (ko) 더미 금속 채움에 대한 시간 지연 효과를 효율적으로반영할 수 있는 반도체 소자의 설계 방법
JP2007081338A (ja) 半導体集積回路および半導体集積回路の設計方法
US7404161B2 (en) Fullchip functional equivalency and physical verification
US8117570B2 (en) Integrated circuit design phase technique with virtual power switch
US7103862B2 (en) Method to design and verify an integrated circuit device with multiple power domains
US8151237B2 (en) Disabling unused IO resources in platform-based integrated circuits
JP2000277617A (ja) Asic設計方法およびasic設計装置
JP4999379B2 (ja) 半導体集積回路設計方法、半導体集積回路設計装置
JP2006155524A (ja) 半導体集積回路の検証方法、検証装置および検証プログラム
US8060845B2 (en) Minimizing impact of design changes for integrated circuit designs
JP2007072995A (ja) レイアウト装置、自動配置配線方法および半導体集積回路製造方法
JPWO2006025412A1 (ja) 論理検証方法、論理モジュールデータ、デバイスデータおよび論理検証装置
JP2004040081A (ja) プログラマブル・ゲートアレイ部を備えたマスクプログラマブル論理装置
Hallett Developing secure and reliable single device designs with Xilinx 7 series FPGAs or Zynq-7000 AP SoCs using the isolation design flow
JP4855283B2 (ja) 半導体集積回路の設計装置
JP5445346B2 (ja) Lsiの電源遮断領域拡張方法及びそのプログラム
Hallett Isolation design flow for xilinx 7 series fpgas or zynq-7000 ap socs (ise tools)
JP2000340774A (ja) 機能ブロックライブラリ及びそれを用いたlsi設計方法
JP4080051B2 (ja) 記録媒体及びデータ取り出し方法
Moreira Physical Design Implementation and Engineering Change Order Flow
JP4537907B2 (ja) ピンレイアウト検証支援システム
JP2007115747A (ja) 半導体集積回路の設計方法及び設計装置
JP2010073728A (ja) 半導体集積回路レイアウト設計方法及び半導体集積回路レイアウト設計装置