JP2007080344A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各書き込み回路が供給する書き込み電流をより低減する。
【解決手段】半導体記憶装置は、書き込み配線WBLと、書き込み配線WBLに接続された少なくとも3つ以上の第1の書き込み回路27aと、磁気抵抗素子を含み、かつ書き込み配線WBLと電気的または磁気的またはその両方で接続され、かつ第1の書き込み回路27aの間に配置されたメモリセルMCとを含む。
【選択図】 図3

Description

本発明は、半導体記憶装置に係り、特に磁気抵抗効果素子をメモリセルに用いた磁気記憶装置に関する。
半導体記憶装置の一種として磁気記憶装置が知られている。磁気記憶装置は、従来から様々のタイプのものが提案されている。近年では、巨大磁気抵抗効果を示す磁気抵抗効果素子を用いた磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)が提案されており、特に、強磁性トンネル接合を用いたMRAMに注目が集まっている。MRAMは、不揮発性、高速動作、高集積性、高信頼性を兼ね備えるため、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などを置き換え可能なメモリデバイスとして期待され開発が進められている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
MRAMのメモリセルに使用されるMTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子は、例えば第1の強磁性層、第2の強磁性層、および第1の強磁性層と第2の強磁性層との間に設けられた絶縁層を有し、各々の強磁性層のスピンの方向が平行になった場合と反平行になった場合とでトンネル電流の大きさが変わるトンネル磁気抵抗効果(Tunneling Magneto Resistive Effect)を持つ。MRAMでは、例えば、このMTJ素子の抵抗値が小さい場合を“0”データ、抵抗値が大きい場合を“1”データとして情報を記憶する。
一般的なMRAMにおいては、書き込み用配線に電流を流し、その電流によって発生する磁界によってMTJ素子へ情報の書き込みを行う。つまり、一般的な半導体メモリとは異なり間接的な書き込み動作であるため、MTJ素子への情報の書き込みに必要な電流が比較的大きい。具体的には、現状で数mA〜十数mA程度の書き込み電流が必要である。
この大きな書き込み電流を書き込み配線に供給するため、電流供給回路、電流引き抜き回路、および書き込み電流を選択的に書き込み配線に供給し或いは引き抜くためのスイッチ回路等のサイズが大きくなり、その結果としてチップサイズすなわちチップ製造コストが増大してしまうという問題点がある。さらに、書き込み配線に接続される回路(トランジスタ)のサイズが大きくなることによって、それらが接続される書き込み配線の寄生容量が増大し、書き込み配線と読み出し配線とが共有されている場合には読み出し速度の低下を招くという問題点もある。後者に関しては、書き込みビット線と読み出しビット線とを分離することで読み出し動作の高速化を実現する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−170376号公報 "A 1-Mbit MRAM Based on 1T1MTJ Bit Cell Integrated With Copper Interconnects", Mark Durlam et al., IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS, Vol.38, No.5, MAY 2003, pp.769-773. "A 16Mb MRAM Featuring Bootstrapped Write Drivers", J.DeBrosse et al., 2004 Symposium On VLSI Circuits Digest of Technical Papers, pp.454-457.
本発明は、1つの書き込み配線に複数の書き込み回路を接続し、書き込み動作時においてそれら複数の書き込み回路を同時に活性化することによって、1つの書き込み回路が供給する或いは引き抜く書き込み電流を従来より低減できる。これにより、書き込み回路のサイズがより低減され、チップサイズをより縮小することが可能な半導体記憶装置を提供することができる。
本発明の一視点に係る半導体記憶装置は、書き込み配線と、前記書き込み配線に接続された少なくとも3つ以上の第1の書き込み回路と、磁気抵抗素子を含み、かつ前記書き込み配線と電気的または磁気的またはその両方で接続され、かつ前記第1の書き込み回路の間に配置されたメモリセルとを具備する。
本発明によれば、メモリセルに情報を書き込むための書き込み回路一つあたりが供給または引き抜く書き込み電流を低減することで、書き込み回路のサイズおよびチップサイズをより縮小することが可能な半導体記憶装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一の機能および構成を有する要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。MRAMは、当該MRAMの全体動作を制御するコントロール回路21と、コア回路部10とを備えている。これらのうちコア回路部10については、複数個が配置されることが一般的である。コア回路部10は、メモリセルアレイ11、ロウデコーダ22、書き込みワード線ドライバ回路23、読み出しワード線ドライバ回路24、および書き込みワード線シンカー回路25を備えている。
メモリセルアレイ11は、複数のメモリセルMCを備えている。複数のメモリセルMCのそれぞれは、MTJ素子を含んで構成されている。メモリセルアレイ11には、X方向に延在する複数の書き込みビット線WBL、Y方向に延在する複数の書き込みワード線WWL、およびY方向に延在する複数の読み出しワード線RWLが配置される。
ロウデコーダ22は、例えば外部から供給されるロウアドレスに応じて、メモリセルアレイ11の行(図1のY方向に対応する)選択を実行する。
書き込みワード線ドライバ回路23は、ロウデコーダ22の行選択結果に基づいて、複数の書き込みワード線WWLのうち対応する1つに書き込み電流を供給する。書き込みワード線シンカー回路25は、書き込みワード線WWLに供給された書き込み電流を引き抜く。すなわち、書き込みワード線WWLに供給される書き込み電流は、書き込みワード線ドライバ回路23から書き込みワード線シンカー回路25に向かって流れる。
読み出しワード線ドライバ回路24は、ロウデコーダ22の行選択結果に基づいて、複数の読み出しワード線RWLのうち対応する1つに読み出し電圧を供給する。
コア回路部10は、カラムデコーダ26、書き込み回路としての書き込みビット線電源回路27、スイッチ回路28、および読み出し回路29を備えている。カラムデコーダ26は、例えば外部から供給されるカラムアドレスに応じて、メモリセルアレイ11の列(図1のX方向に対応する)選択を実行する。
読み出し回路29(複数のセンスアンプ回路を含む)は、データ読み出し時、メモリセルMCに流れる電流値(或いは、電圧値)を検知および増幅し、メモリセルMCに記憶されたデータを読み出す。なお、書き込みビット線電源回路27およびスイッチ回路28の具体的な構成および動作については後述する。
図2は、メモリセルMCの構成の一例を示す回路図である。メモリセルMCは、MTJ素子12と選択トランジスタ13とを備えている。MTJ素子12と選択トランジスタ13とは、書き込みビット線WBLと例えば接地電位Vssとの間に直列に接続されている。具体的には、MTJ素子12の一方の端子は、書き込みビット線WBLに接続されている。MTJ素子12の他方の端子は、選択トランジスタ13のドレイン端子に接続されている。選択トランジスタ13のソース端子は、接地電位Vssに接続されている。
選択トランジスタ13のゲート電極は、読み出しワード線RWLに接続されている。書き込みワード線WWLは、読み出しワード線RWLと平行に、MTJ素子12に近接して配置されている。
MTJ素子12の構造に関しては、特に限定されない。以下に一例を示す。MTJ素子12は、固定層(または、ピン層とも云う)と、記録層(または、フリー層とも云う)と、固定層および記録層に挟まれた非磁性層(例えば、トンネル絶縁層)とを備えている。
固定層は、磁化の向きが変化しないように固定された強磁性層により構成される。具体的には、固定層は、強磁性層に磁化の向きが変化しないようにするための反強磁性層が付加されて構成される。記録層は、印加される磁界に応じて磁化の向きが反転する強磁性層により構成される。
MTJ素子12は、記録層と固定層とのスピンの方向が平行になった場合と反平行になった場合とでトンネル電流の大きさが変わるトンネル磁気抵抗効果を持つ。スピンの方向が平行になった場合はトンネル電流が大きくなるためにMTJ素子12の抵抗値は小さくなり、スピンの方向が反平行になった場合はトンネル電流が小さくなるためにMTJ素子12の抵抗値は大きくなる。MRAMでは、例えば、このMTJ素子12の抵抗値が小さい場合を“0”データ、抵抗値が大きい場合を“1”データとして情報を記憶する。
このように構成されたメモリセルMCの書き込み動作および読み出し動作について説明する。先ず、メモリセルMCの書き込み動作について説明する。書き込みワード線ドライバ回路23および書き込みワード線シンカー回路25は、書き込みワード線ドライバ回路23から書き込みワード線シンカー回路25に向かって流れる書き込み電流を書き込みワード線WWLに供給する。また、書き込みビット線電源回路27は、書き込むデータ(“0”データ或いは“1”データ)に応じた方向に流れる書き込み電流を書き込みビット線WBLに供給する。このようにして、MTJ素子12の記録層の磁化の向きを制御することで、メモリセルMCにデータを書き込む。
次に、メモリセルMCの読み出し動作について説明する。先ず、読み出しワード線ドライバ回路24は、読み出しワード線RWLをハイレベルにする。すると、メモリセルMCに含まれる選択トランジスタ13がオンする。これにより、選択されたメモリセルMCに記憶されたデータが、例えば書き込みビット線WBLを介して読み出し回路29により読み出される。なお、本実施形態では、データの読み出し動作は、書き込みビット線WBLを用いて行われる。すなわち、書き込みビット線WBLは、書き込み/読み出し共用ビット線として機能する。
図3は、図1に示した書き込みビット線電源回路27およびスイッチ回路28の構成を示す回路図である。なお、図3には、1つの書き込みビット線WBLと、これに対応する書き込みビット線電源回路27およびスイッチ回路28について示している。
複数のメモリセルアレイ11のそれぞれは、複数のメモリセルMCから構成されている。任意の1つの書き込みビット線WBLには、複数のメモリセルアレイ11(図3では、説明の都合上5つのメモリセルアレイ11−1〜11−5を記載)が接続されている。
なお、図3には、メモリセルアレイ11内に配置されている1つの書き込みビット線WBLのみを示している。すなわち、実際には、1つのメモリセルアレイ11には、複数の書き込みビット線WBLが配設されている。
書き込みビット線電源回路27は、複数の書き込みビット線電源回路27aと複数の書き込みビット線電源回路27bとを備えている。このうち、1つの書き込みビット線WBLには、所定数の書き込みビット線電源回路27a(本実施形態では、6つの電源回路27a−1〜27a−6を示している)と2つの書き込みビット線電源回路27b−1,27b−2とが接続されている。本実施形態では、1つの書き込みビット線WBLに3つ以上の書き込みビット線電源回路27aを接続していることが特徴である。
複数の書き込みビット線電源回路27aおよび複数の書き込みビット線電源回路27bのそれぞれは、書き込み電流供給回路および書き込み電流引き抜き回路を備えている。具体的には、複数の書き込みビット線電源回路27aおよび複数の書き込みビット線電源回路27bのそれぞれは、定電流回路(定電流源)31、スイッチ回路32,33、共通電源線34、および接地電位Vss(或いは、接地電位Vssに接続された端子)を備えている。スイッチ回路32,33としては、例えばトランジスタが用いられる。
定電流回路31は、スイッチ回路32の一方の端子に接続されている。スイッチ回路32の他方の端子は、共通電源線34に接続されている。接地電位Vssは、スイッチ回路33の一方の端子に接続されている。スイッチ回路33の他方の端子は、共通電源線34に接続されている。
書き込みビット線電源回路に含まれる書き込み電流供給回路は、定電流回路31およびスイッチ回路32を含む。書き込みビット線電源回路に含まれる書き込み電流引き抜き回路は、接地電位Vssおよびスイッチ回路33を含む。そして、書き込み電流供給回路と書き込み電流引き抜き回路とは、共通電源線34を介して接続されている。
複数の書き込みビット線電源回路27aおよび複数の書き込みビット線電源回路27bのそれぞれは、メモリセルMCにデータを書き込む際に必要な電流値をIswとすると、書き込み電流Iswの半分である書き込み電流Isw/2を供給する。すなわち、各書き込みビット線電源回路27a,27bは、書き込み電流Iswを供給する場合の半分の電流供給能力を有する。また、各書き込みビット線電源回路27a,27bは、書き込みビット線WBLから書き込み電流Isw/2を引き抜く。
スイッチ回路28は、複数の書き込みビット線電源回路27aに対応する数のスイッチ回路28aと、複数の書き込みビット線電源回路27bに対応する数のスイッチ回路28bとを備えている。書き込みビット線電源回路27aは、スイッチ回路28aを介して書き込みビット線WBLに接続されている。書き込みビット線電源回路27bは、スイッチ回路28bを介して書き込みビット線WBLに接続されている。
具体的には、スイッチ回路28aは、書き込みビット線電源回路27aの共通電源線34と書き込みビット線WBLとの間に接続される。書き込みビット線電源回路27bについても同様である。図3には、6つのスイッチ回路28a−1〜28a6と、2つのスイッチ回路28b−1,28b−2とを示している。
また、メモリセルアレイ11−1〜11−5は、書き込みビット線電源回路27a−1〜27a−6の間にそれぞれ配置されている。書き込みビット線電源回路27b−1,27b−2は、電源回路27a−1〜27a−6の両側で電源回路27a−1〜27a−6に隣接して配置されている。すなわち、書き込みビット線電源回路27b−1と書き込みビット線電源回路27a−1との間には、メモリセルアレイは配置されない。書き込みビット線電源回路27a−6と書き込みビット線電源回路27b−2との間にも、メモリセルアレイは配置されない。
このように構成されたMRAMの書き込み動作について説明する。一例として、図3中のメモリセルアレイ11−3内に配置されたメモリセルMCに“1”データを書き込む場合を考える。ここで、図3において書き込みビット線WBLの左側から右側に向かって書き込み電流を流した場合に“1”データが書き込まれるものとする。
本実施形態では、メモリセルアレイ11−3内に配置されたメモリセルMCにデータを書き込む場合、メモリセルアレイ11−3の左側に配置された書き込みビット線電源回路27a−2,27a−3と、メモリセルアレイ11−3の右側に配置された書き込みビット線電源回路27a−4,27a−5との4つの電源回路が活性化される。
先ず、書き込みビット線電源回路27a−2,27a−3の書き込み電流供給回路が活性化される。すなわち、電源回路27a−2のスイッチ回路32および電源回路27a−3のスイッチ回路32がオンする。さらに、スイッチ回路28a−2およびスイッチ回路28a−3がオンする。これにより、書き込みビット線電源回路27a−2,27a−3からそれぞれ書き込み電流Isw/2が書き込みビット線WBLに供給される。
これと同時に、書き込みビット線電源回路27a−4,27a−5の書き込み電流引き抜き回路が活性化される。すなわち、電源回路27a−4のスイッチ回路33および電源回路27a−5のスイッチ回路33がオンする。さらに、スイッチ回路28a−4およびスイッチ回路28a−5もオンする。これにより、書き込みビット線電源回路27a−4,27a−5によりそれぞれ書き込み電流Isw/2が書き込みビット線WBLから引き抜かれる。
この結果、メモリセルアレイ11−3に対応する書き込みビット線WBLの部分には、書き込み電流Isw(=Isw/2+Isw/2)が流れることになる。これにより、メモリセルアレイ11−3内の任意のメモリセルMCに“1”データが書き込まれる。なお、この際、上記任意のメモリセルMCに対応する書き込みワード線WWLも活性化されている。
なお、メモリセルアレイ11−3に隣接する2つのメモリセルアレイ11−3,11−4に対応する書き込みビット線WBLの部分には、書き込み電流Isw/2が流れている。しかし、メモリセルMCにデータを書き込むのに必要な書き込み電流Iswより小さいため、メモリセルアレイ11−3,11−4に含まれるメモリセルMCにはデータが書き込まれない。
また、書き込みビット線電源回路27b−1およびスイッチ回路28b−1は、左端に配置されたメモリセルアレイ11−1内に配置されたメモリセルMCにデータを書き込むために設けられている。同様に、書き込みビット線電源回路27b−2およびスイッチ回路28b−2は、右端に配置されたメモリセルアレイ11−5内に配置されたメモリセルMCにデータを書き込むために設けられている。書き込みビット線電源回路27b−1,27b−2を設けることで、書き込みビット線WBLの両端に配置されたメモリセルアレイ11−1,11−5に対しても、書き込み電流Iswを供給することが可能となる。
一例として、メモリセルアレイ11−1内のメモリセルMCに“1”データを書き込む場合を説明する。この場合、書き込みビット線電源回路27b−1,27a−1,27a−2,27a−3が活性化される。具体的には、書き込みビット線電源回路27b−1,27a−1についてはスイッチ回路32が活性化され、書き込みビット線電源回路27a−2,27a−3についてはスイッチ回路33が活性化される。また、スイッチ回路28b−1,28a−1,28a−2,28a−3が活性化される。
これにより、メモリセルアレイ11−1に対応する書き込みビット線WBLの部分には、書き込み電流Iswが流れる。この結果、メモリセルアレイ11−1内の任意のメモリセルMCに“1”データが書き込まれる。また、メモリセルアレイ11−2に対応する書き込みビット線WBLの部分には、書き込み電流Isw/2しか流れない。よって、メモリセルアレイ11−2に含まれるメモリセルMCにはデータが書き込まれない。
図4は、書き込みビット線電源回路27の他の構成例を示す図である。本構成例のように、書き込みビット線WBLの両端に配置されたメモリセルアレイ11−1,11−5への書き込み動作に対応して、書き込みビット線WBLの両端に接続される書き込みビット線電源回路27b−1,27b−2に含まれる定電流回路31およびスイッチ回路32,33とスイッチ回路28b−1,28b−2との電流駆動能力を2倍にしてもよい。
メモリセルアレイ11−1〜11−5の間にはそれぞれ、書き込みビット線電源回路27a−2〜27a−5が配置されている。書き込みビット線電源回路27a−2〜27a−5は、スイッチ回路28a−2〜28a5を介して書き込みビット線WBLに接続されている。メモリセルアレイ11−1〜11−5の両側には、書き込みビット線電源回路27b−1,27b−2が配置されている。書き込みビット線電源回路27b−1,27b−2は、スイッチ回路28b−1,28b−2を介して書き込みビット線WBLに接続されている。
また、図4に示した書き込みビット線電源回路27b−1,27b−2は、書き込みビット線電源回路27aに比べて、2倍の電流駆動能力を有している。すなわち、書き込みビット線電源回路27b−1,27b−2は、書き込み電流Iswを供給し、かつ書き込み電流Iswを引き抜く。スイッチ回路28b−1,28b−2は、スイッチ回路28aに比べて、2倍の電流駆動能力を有している。従って、このように書き込みビット線電源回路27を構成した場合でも、各メモリセルアレイ11にデータを書き込むことができる。
なお、上記説明では、複数のメモリセルアレイ11により構成されている場合について説明しているが、さらに図5に示すようにメモリセルアレイ11が複数のメモリセルブロックBLKから構成されている場合にも適用可能である。このように、1つのメモリセルアレイ11内を複数のメモリセルブロックBLKに分割した場合でも同様な動作が可能である。尚、ここでは図3の変形例として図5を示したが、図4の変形例も同様に適用可能である。
次に、スイッチ回路28aの構成の一例について説明する。図6は、スイッチ回路28aの構成を示す回路図である。
スイッチ回路28aは、AND回路(例えば、NAND回路41とインバータ回路42とが直列に接続されて構成される)とN型MOSトランジスタ43とにより構成されている。AND回路の一方の入力端子には、カラム選択線を介してカラム選択信号CSSが供給される。このカラム選択信号CSSは、カラムデコーダ26により供給される。カラムデコーダ26は、カラムアドレス信号に基づいて複数のカラム選択信号CSSの対応する1つを活性化する。
AND回路のもう一方の入力端子には、ブロック選択線を介してブロック選択信号BSSが供給される。このブロック選択信号BSSは、例えばロウデコーダ22により供給される。ロウデコーダ22は、ロウアドレス信号に基づいて複数のブロック選択信号BSSの対応する1つを活性化する。
このように構成されたスイッチ回路28aは、カラム選択信号CSSおよびブロック選択信号BSSが共にハイレベルになった場合に、書き込みビット線電源回路27aと書き込みビット線WBLとを接続する。なお、スイッチ回路28bの構成は、スイッチ回路28aと同じである。
また、1つのブロック選択信号BSSは、選択されるメモリセルアレイ11に書き込み電流を供給するために必要な4つのスイッチ回路28a,28bに供給される。これにより、スイッチ回路28は、カラム選択信号CSSおよびブロック選択信号BSSに基づいて任意のメモリセルアレイ11に対応する書き込みビット線WBLの部分に書き込み電流を流すために必要な4つのスイッチ回路28a,28bをオンさせることができる。
以上詳述したように本実施形態によれば、書き込みビット線電源回路27に含まれる2つの電源回路27aから供給される電流の和により書き込み電流Iswを供給して書き込み動作を行っている。したがって、書き込みビット線電源回路27を構成する各電源回路の電流供給能力を、書き込み電流Iswを供給する場合に比べて、半分にすることができる。これにより、書き込みビット線電源回路27を小型化することが可能となる。
また、電流を小さくすることで、書き込みビット線電源回路27に含まれるスイッチ回路32,33を小型化することができる。例えば、スイッチ回路32,33をトランジスタで構成した場合、このトランジスタの電流駆動能力も半分にすることができる。また、同様に、スイッチ回路28を構成するスイッチ回路28a,28bの電流駆動能力も半分にすることができる。
また、1つの書き込みビット線WBLに接続される書き込みビット線電源回路27a,27bの数を従来に比べて減らすことができる。これにより、書き込みビット線電源回路27を小型化することが可能となる。
また、各回路の小型化により、MRAMのチップサイズを縮小することが可能となる。これにより、安価なMRAMを構成することが可能となる。
なお、書き込みビット線電源回路に含まれる書き込み電流供給回路および書き込み電流引き抜き回路を配置する位置は、図6に示した位置に限定されるものではない。図7は、書き込みビット線電源回路27aに含まれる書き込み電流供給回路27cと書き込み電流引き抜き回路27dとをメモリセルアレイ11の上下に分散して配置した例を示す図である。
書き込み電流供給回路27cは、定電流回路31およびスイッチ回路32を含む。書き込み電流引き抜き回路27dは、接地電位Vssおよびスイッチ回路33を含む。
全ての書き込み電流供給回路27cは、メモリセルアレイ11の上側に配置されている。また、全ての書き込み電流引き抜き回路27dは、メモリセルアレイ11の下側に配置されている。これにより、書き込みビット線電源回路27aを効率的に配置することが可能となる。この結果、チップサイズを縮小することが可能となる。なお、全ての電流供給回路27cがメモリセルアレイ11の下側に配置され、全ての書き込み電流引き抜き回路27dがメモリセルアレイ11の上側に配置されるように構成してもよい。このように構成しても同様の効果を得ることができる。
また、書き込み電流供給回路27cと書き込み電流引き抜き回路27dとを互い違いに配置するようにしてもよい(図8参照)。
このように構成した場合、更に書き込み動作時において同時に動作する書き込み電流供給回路および書き込み電流引き抜き回路をチップ内部で分散することで、局所的な電源バウンスが抑制されるため、より安定的な書き込み動作が実現できる。
本実施形態では、複数のメモリセルアレイ11により構成されている場合について説明したが、前述したようにメモリセルアレイ11が複数のメモリセルブロックBLKから構成されている場合に適用した場合でも同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、メモリセルMCに記憶されたデータを読み出す場合に高速な読み
出し動作が可能となるように、読み出し用ビット線を別途設けた例である(特許文献1参照)。
図9は、本発明の第2の実施形態に係るMRAMの主要部を示す回路図である。本例では、複数の読み出しビット線RBLを備え、複数の読み出しビット線RBLのそれぞれは、メモリセルアレイ11に対応して設けられている。メモリセルアレイ11に含まれる選択トランジスタ13のソース端子は、読み出しビット線RBLに接続されている。
また、読み出し回路29は、複数のセンスアンプ回路29aを備えている。複数のセンスアンプ回路29aのそれぞれは、読み出しビット線RBLに対応して設けられ、この読み出しビット線RBLに接続されている。
このように構成されたMRAMの読み出し動作について説明する。先ず、書き込みビット線WBLが接地電位Vssに設定される。これは、例えば書き込みビット線電源回路27により行われる。次に、任意のメモリセルMCに接続された読み出しワード線RWLが活性化(本実施形態では、ハイレベル)される。すると、メモリセルMCに含まれる選択トランジスタ13がオンする。これにより、選択されたメモリセルMCに記憶されたデータがセンスアンプ回路29aにより読み出される。
書き込みビット線に接続される書き込み回路は、比較的大きな書き込み電流のためにその回路を構成するトランジスタのサイズが大きい。従って、書き込みビット線の配線容量と接続されるトランジスタの拡散容量とから成る書き込み配線の寄生容量は比較的大きい。一方、読み出しビット線には前述の書き込み回路は接続されておらず、また接続されているセンスアンプなどの読み出し回路は書き込み回路と比べて扱う電流量が小さいため、その結果として書き込みビット線よりも配線の寄生容量は小さい。従って、書き込みビット線と読み出しビット線とを分離することで、読み出し速度は高速化され、また読み出し時の消費電流も低減することが可能となる。
以上詳述したように本実施形態によれば、読み出しビット線RBLと書き込みビット線WBLとを分離することで、読み出し動作を高速に行うことが可能となり、また読み出し時の消費電流を低減することが可能となる。
なお、メモリセルアレイ11を複数に分割したメモリセルブロックBLKに適用した場合でも同様の効果を得ることができる。
このようにメモリセルアレイ11を複数のメモリセルブロックBLKに分割した場合には、センスアンプ回路を複数のメモリセルブロックBLKで共有するようにしてもよい(図10参照)。このように構成した場合でも同様の効果を得ることができる。
本発明の例は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、構成要素を変形して具体化できる。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を構成することができる。例えば、実施形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るMRAMの構成を示すブロック図。 メモリセルMCの構成の一例を示す回路図。 図1に示した書き込みビット線電源回路27およびスイッチ回路28の構成を示す回路図。 書き込みビット線電源回路27の他の構成例を示す回路図。 図3に示したMRAMの変形例を示す回路図。 図3に示したスイッチ回路28aの構成を示す回路図。 書き込み電流供給回路27cと書き込み電流引き抜き回路27dとの他の配置例を示す図。 書き込み電流供給回路27cと書き込み電流引き抜き回路27dとの他の配置例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係るMRAMの主要部を示す回路図。 センスアンプ回路29aを複数のメモリセルブロックBLKで共有する場合の例に係るMRAMの主要部を示す回路図。
符号の説明
WBL…書き込みビット線、WWL…書き込みワード線、RWL…読み出しワード線、RBL…読み出しビット線、11…メモリセルアレイ、BLK…メモリセルブロック、12…MTJ素子、13…選択トランジスタ、21…コントロール回路、22…ロウデコーダ、23…書き込みワード線ドライバ回路、24…読み出しワード線ドライバ回路、25…書き込みワード線シンカー回路、26…カラムデコーダ、27,27a,27b…書き込みビット線電源回路、27c…書き込み電流供給回路、27d…書き込み電流引き抜き回路、28,28a,28b…スイッチ回路、29…読み出し回路、29a…センスアンプ回路、31…定電流回路、32,33…スイッチ回路、34…共通電源線、43…N型MOSトランジスタ。

Claims (5)

  1. 書き込み配線と、
    前記書き込み配線に接続された少なくとも3つ以上の第1の書き込み回路と、
    磁気抵抗素子を含み、かつ前記書き込み配線と電気的または磁気的またはその両方で接続され、かつ前記第1の書き込み回路の間に配置されたメモリセルと
    を具備することを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記第1の書き込み回路は、
    第1の共通電源線と、
    第1の電流供給回路と、
    第1の電流引き抜き回路と、
    前記第1の電流供給回路と前記第1の共通電源線との電気的接続を制御する第1のスイッチ回路と、
    前記第1の電流引き抜き回路と前記第1の共通電源線との電気的接続を制御する第2のスイッチ回路と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第1の共通電源線と前記書き込み配線との電気的接続を制御する第3のスイッチ回路をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記書き込み配線の両端にはさらに前記第1の書き込み回路が接続されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置。
  5. 書き込み動作時に活性化される第1の書き込み回路の数は、情報が書き込まれるメモリセルの両側で等しいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体記憶装置。
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