JP2007079282A - 静電画像形成装置におけるクリーニングブレード - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーをクリーニングするシステムで使用されるクリーニングブレードについて、良好なクリーニング性を得ることができるクリーニングブレードを提供すること。
【解決手段】
トナーTをクリーニングするシステムで使用されるクリーニングブレード200において、高硬度でクリーニング作用をする先端の厚みL1とトナーTの半径Rtとが、Rt>L1の関係を持つこと。
また、像担持体103とクリーニングブレード先端との間に微小空隙h1が介在させて、非接触にしたこと。
これによって、トナーの小粒径化にかかわらず、像担持体103表面のトナーTがクリーニングブレード200の刃先で掬い上げられて除去されるので、高いクリーニング性能が確保され、また、その耐久性が向上する。
【選択図】 図2−3

Description

この発明は、静電写真装置におけるクリーニングブレード又はクリーニング装置、すなわち、プリンター、複写機などの静電画像形成装置における像担持体上に残存する未転写の帯電着色媒体を除去するためのクリーニングブレード又はクリーニング装置に関するものである。
電子写真方式による画像形成装置においてブレードやブラシを像担持体に押し当ててその上に付着した帯電着色媒体(トナー)を機械的に掻き落とすクリーニング装置が、特開平3−212658号公報などに記載されており、また、同様のクリーニング装置において、潜像電荷保持媒体(像担持体)上の残留トナーの除去効果を高めるためにクリーニング部材を加熱し、クリーニング対象部材の歪加圧手段を設けたものであり、当該歪加圧手段を超音波振動体にしたものが、特許第2663883号公報に記載されており、また、小孔を通過したトナーが付着する受像手段を備えた画像形成装置において、現像剤通過制御手段の基材に小孔列の配列方向に沿ってその側部に振動板を固着し、超音波を発生する超音波振動発生手段を設け、超音波振動発生手段と振動板を、相互の相対変異を許容しかつ超音波振動を伝達するように幅細部や屈曲部やU字状折り返し部を有する連結部材で連結したものが特開2000−326540号公報に記載されている。
さらに、画像形成装置における帯電着色媒体(トナー)の小粒径化、低融点化においても像担持体上の残留トナーの除去効果を向上させるために、清掃手段として鋭角のエッジを像担持面に当接するクリーニングブレ−ドを、クリーニングを行う硬質樹脂とそれを保持する非硬質樹脂の2層構造にした発明が特開平8−123273号公報に記載されている。
さらに、画像形勢装置において帯電着色媒体(トナー)が比較的大きい場合でも、効果的にクリーニングすることができるようにしたもので、ナイフエッジ状のクリーニングブレードを有する現像システムが特開2004−61560号公報に記載されている。
さらに、テーパのついたクリーニングブレードを重力方向に設置し、感光体(像担持体)と摺動させることを特徴とする発明が、特開2005−70273号公報に記載されている。
以上、帯電着色媒体(トナー)を用いた画像形成装置のクリーニング装置に関する従来技術を例示した。
ところで、プリンター、ファクシミリ、複写装置等の電子写真法を用いる画像形成装置においては、感光体表面を帯電、露光して形成した静電潜像にトナーを用いてトナー像を形成し、このトナー像を直接あるいは中間転写ベルトを用いて間接的に転写紙等の被転写体に転写し、これを熱ローラ等で定着して画像を形成している。
トナー像の転写を終えた感光体表面あるいは中間転写ベルト表面には、未転写のトナーが残留するため、この残留トナーを、次の画像形成プロセス前に、何らかのクリーニング手段により除去する必要がある。そして、転写後の残留トナー等を除去するクリーニング手段としては、ファーブラシ、磁気ブラシ等を使用する方法や、材質が弾性体であるクリーニングブレードを使用する方法等が用いられているが、安価で且つ性能安定性が高いことより、クリーニングブレードにて感光体あるいは中間転写ベルトを摺擦してトナーを掻き落とす手段が使用されている事が多い。クリーニングブレードの材質として用いられる弾性体には、ポリウレタンゴムが多く使用されている。
特開平3−212658号公報 特許第2663883号公報 特開2000−326540号公報 特開平8−123273号公報 特開2004−61560号公報 特開2005−70273号公報
ところで、フルカラーの複写機、プリンターに対する高質画像化のために、トナーの小粒径化や球形化が進んでおり、このトナーを球形化させる方法として、重合反応による製造方法が採用されている。トナーサイズは従来よりも、ばらつき、平均値で小さくなっている。ところが、このような小粒径で、球形のトナー(以下、球形トナー)を使用した場合、特にブレードクリーニング方式では、良好なクリーニング性能が得られないという不具合が生じることがある。
クリーニング不良で残留したトナーは、ロール状の帯電器に堆積し帯電不良を引き起こしてしまい、色がぼやけるなど、次に出力される画像形成時に画質欠陥を生じる。
トナーが真球に近づくにつれ、クリーニング性が悪化することが分かっており、また、このクリーニング性は、現像に用いるトナーの粒径が小さくなるほど悪化する傾向がある。画像形成装置は10℃〜30℃程度の温度範囲で使用されるが、特に低温下に於いてはこのクリーニング性の悪化が顕著に現れる。
クリーニングブレードを用いたクリーニング方式では、前述のようにゴムブレードにて感光体あるいは中間転写ベルトを摺擦してトナーを掻き落としているため、感光体あるいは中間転写ベルトとゴムブレードとの摩擦抵抗によりゴムブレードのエッジ先端が変形し、両者間に微小なくさび状の空間を形成している。この空間には、小径のトナーであればあるほどエッジ先端の領域へ侵入し易くトナーが溜まっていく。
また、球形トナーは、不定形トナーと比較して最密充填し易いうえに、転がり摩擦が従来の粉砕不定形トナーと比べて小さいため、クリーニングブレードと像担持体の間で転がり始め、すり抜けてしまうと考えられる。
本発明は、良好なクリーニング性を得ることができるクリーニングブレードを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための技術的手段は、
トナーをクリーニングするシステムで使用されるクリーニングブレードにおいて、高硬度でクリーニング作用をする先端の厚みL1とトナーの半径Rtとが、Rt>L1の関係を持つことである。
これによって、トナーの小粒径化にかかわらず、像担持体表面のトナーがクリーニングブレードの刃先で掬い上げられて除去されるので、高いクリーニング性能が確保される。
また、像担持体とクリーニングブレードの刃先(先端)との間に、Rt−L1>h1なる隙間が介在している上記クリーニングブレードによってクリーニング装置を構成することができる。
このようにすることにより、像担持体の像形成面をクリーニングブレードで擦傷しないから、像担持体の像形成面の耐久性が著しく向上する。
また、像担持体の作動によって生じる表面の空気流でクリーニングブレードの先端部に浮力を作用させ、クリーニングブレードの先端と像担持体103との間に上記隙間を生じさせることができる。
像担持体の作動によって生じる表面の空気流を利用してクリーニングブレードの先端部を空気力学的に浮上させ、上記の微小な隙間h1(例えば1μm)を形成するものであり、像担持体の作動速度が一定で空力特性が一定であるから、簡便な手段で常に一定の微小な隙間が確実に形成される。
上記のクリーニングブレードがその刃先に微小筋状の凹凸を持ち、当該凹凸と直角の方向に振動するクリーニングブレードであり、これを加震装置で加振するようにし、その振幅A、上記凹凸ピッチをPとし、振動周波数をfとしトナーの半径をRt、像担持体の線速度をvとするとき、A>2P、f>v/Rtの関係を満足するようにして、クリーニング装置を構成することができる。これにより、クリーニングブレードの刃先に付着したトナーが上記振動によって速やかに剥がれ落ち、クリーニングブレードの稜線が常にクリーンに保たれるから、安定的に高いクリーニング特性が維持される。
また、上記クリーニングブレード(少なくともその先端部)を金属で構成することができる。
金属製のクリーニングブレードは剛性が高いので、クリーニング性能が高くなる。また、該クリーニングブレードの先端と像担持体の画像形成面との間に、常に微小な隙間が形成されるようにすれば、金属面で像担持体の画像形成面を擦傷することはないので、クリーニングブレード(少なくともその先端部)を金属製としたことで耐久性が損なわれることはない。
クリーニングブレードを金属製にするについては、その金属材料を発泡金属の内部空間に高分子樹脂を含浸させたもので構成することができる。
金属材料を用いるとクリーニングブレードが重くなり、空力的に浮上させる上では好ましくないが、このように、発泡金属の内部空間に高分子樹脂を含浸させた構成にして軽量化することにより、金属材料を用いるにも関わらず、重量増による上記の問題は回避される。また、金属材料は硬質樹脂などに比して耐久性に優れている。
上記クリーニングブレードにおいて、その先端材質をカーボンファイバーあるいはカーボンナノチューブで構成し、これをトナーと逆電荷状態にすることができる。
カーボンファイバーあるいはカーボンナノチューブ自体が硬質樹脂に比して耐久性に優れ、また、これをトナーとは逆に帯電させることでクリーニング性能が顕著に向上する。
電子写真法を用いて画像を形成する画像形成装置において、像担持体表面に残留するトナーをクリーニングするクリーニング装置のクリーニングブレードを、上記のクリーニングブレードで構成することができる。また、同じく像担持体表面に残留するトナーをクリーニングするクリーニング装置を、上記のクリーニング装置で構成することができる。
これにより、高いクリーニング性能が長期間維持され、画像担持体の画像形成面が長期間クリーンに維持され、良好な画像が長期間安定的に形成される。
本発明の効果を請求項にしたがって整理すれば、次のとおりである。
(1) 請求項1の発明
トナー粒子の下部にクリーニングブレードの刃先が入り込むので、トナー粒子が確実に掬い上げられて除去されるので、良好なクリーニングが行える。
(2) 請求項2の発明
像担持体とクリーニングブレードが接触していないことにより、像担持体に与えるダメージが無く長期間にわたり像担持体の機能が保持される。
(3) 請求項3の発明
請求項2の条件を満たすためのブレード設定条件の領域を拡大できる。
(4) 請求項4の発明
クリーニングブレード先端(刃先)に凹凸を設け、これに振動を与えることによって、クリーニングブレードの先端にトナーが付着しても、このトナーは容易、迅速に剥がれ落ちるので、常に新しいクリーニングブレード稜線(トナーを掻き落すエッジ)を使用することができる。
これにより、初期のクリーニング性を維持することができる。
(5) 請求項5の発明
上記請求項4に係る発明の効果に加え、さらに良好なクリーニング性を得ることができる。
(6) 請求項6及び請求項7の発明
クリーニングブレードを金属にし、当該金属を発泡金属の内部空間に高分子樹脂を含浸させたものにしたことで、ブレードの剛性が高まりクリーニング性が向上する。また、軽量化を図ることができ、クリーニングブレードの重力増による、揚力に対する応答速度の低下を防ぐことが出来るので、像担持体表面へのクリーニングブレード先端追随性が良くなる。その結果、トナーすり抜け等のクリーニング機能を低下させる問題を回避することができる。
(7) 請求項8及び請求項9の発明
クリーニングブレードの先端材質をカーボンファイバーあるいはカーボンナノチューブにすることにより、クリーニング性が向上する。また、これにトナーとは逆の電荷を印加することによって、クリーニング装置のクリーニング性が著しく向上する。
(8) 請求項10及び請求項11の発明
本発明のクリーニングブレード、又はクリーニング装置を備えたプロセスカートリッジを搭載することによって、良好な画像を長期間安定的に得ることができる画像形成装置を提供することができる。
発明の実施するための最良の形態
図1−1、図1−2を参照して従来のクリーニング装置の基本を説明し、次いで、図2−1〜図5を参照して実施例を説明する。
図1−1に、従来の代表的なカウンタ方式のクリーニングブレード100を用いたクリーニング装置が示されており、その金属ホルダ101に保持されたクリーニングブレードの先端部102を、像担持体103に対して、その移動方向Dに対して角度θでカウンタとなるように当接させる。ここで、従来のクリーニングブレードの先端部102は、通常ポリウレタンゴムを主成分とするゴム弾性部材であり、JISA硬度65〜75度、厚さが1.5〜2.0mm、金属ホルダ101からのブレード自由長(突き出し量)が8〜15mm、当接角度θが15〜30°であるのが一般的である。図1−2に、クリーニングブレードの先端部102と像担持体103の接触部分を拡大して図示している。トナーTは像担持体103上に、静電気等の力で付着している。
本発明によるクリーニングブレード200を図2−1に示しており、像担持体103との当接部を拡大して図2−2に示している。
ここでクリーニングブレード200は、従来のクリーニングブレードの先端部102に比べてその先端が薄くなっている。このようなクリーニングブレードの先端部202を成型するには、ポリウレタンの場合は、JISA型硬度計で99度以上の高硬度を持つポリウレタンフィルムを形成し、フィルムを均一に引っ張りながら千切りすることで先端を作成する。そのままでは自由長が長いために強度が無いので、従来並みの強度を持つポリウレタンブレード等にこれを貼り付けて使用する。なお、先端を作成する場合に使用する高硬度ポリウレタンシートの厚みムラが平均厚みの2%以上ある場合には、使用稜線が波打ってしまうために良好なクリーニングブレードエッジを得られないことが多い。
同様の作り方により、PET、PEN、PES、メラミンなどが利用可能である。結晶性樹脂の方が作りやすい。
また、これらを張り合わせて作成することも可能である。
上記樹脂剤以外の材料としては、例えば軟鋼板、SUS板、Al、Ti等の金属部材、セラミックス、クリスタルガラスなどを利用できる。
クリスタルガラスを利用する場合は、その板材を帯状に熱し、軟化したところで引っ張って作成する。この際に引っ張る速度をゆっくりにすると良好なクリーニングブレード稜線が得られる。しかし、加える熱量が多すぎると十分細くなる前に切断されてしまう。耐熱性クリスタル板ガラス(t=1)を600mm×300mmに切り出し、中央部の1ラインをガラスが白く光りはじめるまで約15分間加熱し、その後、加熱を続けながらラインに対して直角方向へ毎秒1〜2mmの速さで、切断されるまで引っ張る。切断されたらすばやく熱源から切断部を離して空冷し、その後、ポリウレタンのブレードへ貼り付けてクリーニングブレードを作成する。
また、金属製のブレードを利用する場合は、典型的な剃刀形状に先端を形成し、0.1μm〜7μm程度の先端エッジとした。また、寿命を延ばすためのダイヤモンドコーティングやフッ素系樹脂のコーティングは効果的である。
クリーニングブレード200は、図2−1、図2−2中に示した矢印方向Dへ移動する像担持体103上に接触するように設置されている。
図2−2に示されているように、トナーTの半径をRt、クリーニングブレードの先端部202における先端の厚みをL1とし、Rt>L1の関係があると、像担持体103に付着したトナーTの下部にクリーニングブレードの先端部200の先端(刃先)が潜り込んで掬い上げるので、トナーTは従来のブレード100(図1−1)のように先端のくさび状の空間に押し込まれることなく、像担持体103から確実に除去される。
そのクリーニング効果は図6に示すように、クリーニングブレードの先端部202における先端の厚みL1がトナー半径Rtを下回ると急激に能力が高まる。図6の横軸は、クリーニングブレードの先端部202における先端の厚みをL1(μm)を示しており、縦軸はクリーニング性(%)を示している。また、図6における各折れ線グラフは、種々のトナー半径Rt(μm)に対応するグラフである。
次に、図2−3に示すように、クリーニングブレード200と像担持体103の間に隙間h1を持つように、取り付け角度と自由長を調整してクリーニングブレード200を取り付けた。この例ではクリーニングブレード200が像担持体103に対して非接触状態にあるので、次の表1に示すように像担持体103の耐久性(寿命)が顕著に向上する。

Figure 2007079282

上記表1における横欄は通紙枚数を示し、縦欄は接触/非接触の違いを示している。この試験例での像担持体は、PVDFを主原料としたベルトであり、同ベルトの耐久性試験(寿命測定)は純水の表面接触角を利用して行ったものである。表面接触角が、未使用時のそれと殆ど変わらないことが○で示され、未使用時のそれから10%小さくなったことが△で示され、また、30%以上小さくなったことが×で示されている。
さらに、図3にクリーニングブレードの先端部202aを示している。クリーニングブレードの先端部202aの像担持体103に近い下部202a1を平面にしており、当該先端部202aの下部202a1が下側の片刃ブレード構造としたことによって、像担持体103の矢印D方向の走行(作動)によって生じる気流Sが図3に示すようになり、このため、気圧差による揚力Aがクリーニングブレードの先端部202aに作用する。この揚力Aにより、図2−2の例におけるクリーニングブレード202を用いた場合に比べて、角度、突き出し量、硬度における最適条件の幅が約15%向上した。
図4は、装置上部から見た図(平面図)を模式的に示している。この平面図において像担持体が矢印D方向に走行(作動)し、クリーニングブレード202の先端202b(刃先)によって像担持体上のトナーを除去する。クリーニングブレード202は加震装置4と繋がっており、刃先の筋状の凹凸202b1に対して直角の矢印E方向に振動する構成になっている。この例では、加震手段は圧電素子によるものであり、その振幅、振動数を容易に調整することができる。
クリーニングブレード202の先端202b(刃先)に凹凸202b1があり、この先端202bは、凹凸がある板材料を研磨して所定の厚さ(例えば1.5〜2.5μm)に加工して制作したものである。また、厚みにばらつきのある板材を研磨することでも同様の先端202bが得られる。
クリーニングブレード202の先端202bに上記凹凸202b1を設け、加震装置4によってクリーニングブレード202を、図示のE方向(凹凸202b1に対して直角の方向)に振動させることによって、表2に示すとおりクリーニング性能が向上する。
ここで、加震装置4の駆動周波数をf、振幅をA、図4(b)に示した凹凸の凸部(ピーク)から凸部(ピーク)の距離をP、像担持体の線速度をv、トナーの半径をRtで表すとき、f>v/Rt、A>2Pの関係にあるとき、トナーをせき止める効果が発揮され、良好なクリーニング性が得られる。f>v/Rt、A>2Pの関係にないときは、クリーニング不良がスジ状に現れることがある。
クリーニングブレード202の先端部202bの材質を金属にすることにより、剛性、耐トナー性、加工性を向上させることができる。しかし、金属製の場合はクリーニングブレードの先端部202bの重量が重いので、揚力に対するクリーニングブレード先端の追随性が悪くなるので、表面のうねりの激しい感光体等の像担持体の場合、像担持体と接触し表面を傷つけることが問題になる。この問題を解決するために、PVDF等のフッ素系高分子樹脂を発泡金属内部に充填して軽量化を図り、また、アルミニウム(軽金属)にして軽量化を図った。これにより、重量が約30%減少する。この重量軽減により、その先端を簡便に空力的に浮上させることができ、画像形勢面との間に一定の隙間が安定的に、確実に確保される。
したがって、画像形勢面、及びクリーニングブレードの擦傷が確実に回避され、その耐久性が向上する。
また、クリーニングブレードの重量が増加すると、加震の際に多くのエネルギーを必要とするために加震装置の寿命が短くなる。重量が約30%減少すると、加震装置の寿命低下が防止される。
また、クリーニングブレード202の先端202bに凹凸202b1を形成する方法として、クリーニングブレード先端(刃先)にφ0.5μm×100μmのカーボンファイバーあるいはカーボンナノチューブを付着させる方法を採用することができる。この方法によるクリーニングブレードの先端202bの構造、すなわち、クリーニングブレード先端(刃先)にカーボンファイバーあるいはカーボンナノチューブを付着させた先端202bの構造は、図7に示すとおりである。
上記方法のひとつは、先端に接着剤を塗り、静電植毛の原理を用いて製造する方法であり、もうひとつは、化学気相法(CVD)を用いる方法である。
なお、上記の静電植毛の原理は、次のとおりである。強力な電場に繊維状物質(以下パイルと呼ぶ)および被着体を放置することで、分極したパイルと分極した被着体とが静電気力により接合させる方法である。パイルは被着体の磁力線に沿って突き刺さるので、磁力線の基本的な特性と同様に、被着体表面に対して垂直でパイルの間隔が一定となる。また、化学気相法(CVD)は、数nmからサブミクロンの大きさの触媒金属をアルミナ等に担持し550℃〜1200℃とした反応管内へ、メタンやアセチレンガスを反応管に流す方法である。キャリアガスの原料としては、水素ガスを利用する。
静電植毛法による場合は、一般的な静電植毛よりも高い電圧、すなわち、20kVの電圧が必要であり、また、化学気相法による場合は、一般的な条件で作成することができる。これらのいずれの方法においても、クリーニングブレード202の先端202bに直角にカーボンファイバーあるいはカーボンナノチューブが付着するため、加震装置の振動方向Eに対して直角方向の良好な凹凸202b1を得ることができる。
また、静電植毛法による場合は、電気力線に沿ってカーボンナノチューブがブレード先端に付着するため、凹凸間の凸部(ピーク)から凸部(ピーク)の距離をP(カーボンナノチューブ間の距離)が一定になる効果も有する。
上記のクリーニングブレードに加震装置を取り付けたクリーニングブレード装置において、加震装置の振幅はA>2P、周波数f>v/Rtなる条件で振動を加えることで、感光体等の像担持体に付着したトナー等を取り除くことができる。その結果、ブレード全域において均等なクリーニング性能が得られるため、表2に示すようにクリーニング性はさらに向上する。

Figure 2007079282

なお、表2における縦欄はトナーの半径Rt(μm)を示し、横欄は各種条件毎のクリーニング率(%)を示している。横欄の「CBNT」はカーボンナノチューブを示し、「電荷有り」は該「CBNT」に電荷をかけることを示している。クリーニングブレードに対してトナーと逆の電荷をかけ電気的に中和した。この場合、カーボンナノチューブは電気を通しやすいので、除電が容易であり、物理的に除去しにくい逆帯電トナーも除去されるので、クリーニング性が顕著に向上する。上記表2はその結果を示すものである。
次に、本発明に係るプロセスカートリッジを用いたカラー画像形成装置について図5を参照して説明する。
この画像形成装置は、転写ベルト(像担持体)60に沿って、各色の上記プロセスカ−トリッジ50を並置した形式のカラー画像形成装置である。
プロセスカ−トリッジ50は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4つが配置されている。各プロセスカ−トリッジ50で現像された像担持体60上のトナーは転写電圧が印加された転写ベルト60に順次転写される。このようにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと画像の形成が行なわれ、転写ベルト60上に多重に転写され、転写手段61で転写材20にまとめて転写される。そして、転写材20上の多重トナー像は図示しない定着装置によって定着される。
通常、カラーの画像形成装置は複数の画像形成部を有するため装置が大きくなる傾向にある。また、クリーニングや帯電などの各ユニットが故障したり、寿命による交換時期がきた場合は、装置が複雑で一部分が壊れただけなのに、全体を交換したり、ユニットを交換するのに非常に手間がかかっている。そこで、本実施形態のように、像担持体、帯電手段、現像手段の構成要素をプロセスカ−トリッジ50として一体に結合して構成することによって、ユーザーによる交換も可能な小型で高耐久のカラー画像形成装置を提供することができる。
は、従来のクリーニングブレードの側面図である。 は、図1−1の従来ブレードにおける接触部の拡大図である。 は、実施例のクリーニングブレードの側面図である。 は、図2−1のブレードにおける接触部の拡大図である。 は、実施例の非接触型のブレードにおける接触部の拡大図である。 は、クリーニングブレードの先端を空気力学的に像担持体表面から浮かせる実施例における接触部の説明図であり、(a)は拡大図、(b)は(a)の要部拡大図である。 は、加震装置を搭載したクリーニングブレード装置の実施例の模式図であり、(a)は側面図、(b)は全体の平面図、(c)は(b)の要部拡大図である。 は、本発明によるクリーニングブレードを搭載したプロセスカートリッジ、および画像形成ユニットの側面図である。 は、クリーニングブレードの先端の厚みとクリーニング性の関係を説明するグラフである。 は、クリーニングブレード先端にカーボンファイバー又はカーボンナノチューブを付着させた先端構造の説明図であり、(a)は側面拡大図、(b)は平面拡大図である。
符号の説明
4:加震装置
20:転写材(紙)
50:プロセスカートリッジ
60:転写ベルト
61:転写手段(転写ローラ)
100:従来のクリーニングブレード
101:クリーニングブレードのホルダ
102:クリーニングブレードの先端部
103:像担持体
200:本発明によるクリーニングブレード
202:本発明によるクリーニングブレード
202a:クリーニングブレードの先端部
202a1:クリーニングブレードの下部
202a2:クリーニングブレードの上部
202b:クリーニングブレードの先端
202b1:凹凸
A:揚力
D:像担持体の移動方向
E:加震装置の振動方向
L1:本発明によるクリーニングブレードの先端厚み
P:凹凸のピッチ
Rt:トナーの平均半径
S:気流
T:トナー
h1:本考案によるクリーニングブレードと像担持体との隙間

Claims (11)

  1. トナーをクリーニングするシステムで使用されるクリーニングブレードにおいて、高硬度でクリーニング作用をする先端の厚みL1とトナーの半径Rtとが、Rt>L1の関係を持つことを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 像担持体とクリーニングブレードの先端との間にRt−L1>h1なる隙間が介在していることを特徴とする、請求項1のクリーニングブレードによるクリーニング装置。
  3. 像担持体の作動によって生じる表面の空気流でクリーニングブレードの先端部に浮力を作用させ、クリーニングブレードの先端と像担持体との間に上記隙間を生じさせるようにしたことを特徴とする請求項2のクリーニング装置。
  4. クリーニングブレードがその刃先に筋状の凹凸を持ち、当該凹凸と直角の方向に振動することを特徴とする請求項2又は請求項3のクリーニング装置。
  5. クリーニングブレードを振動させる加震装置を有し、その振幅A、上記凹凸のピッチをPとし、振動周波数をfとしトナーの半径をRt、像担持体の線速度をvとするとき、A>2P、f>v/Rtの関係を満足することを特徴とする請求項4のクリーニング装置。
  6. 上記請求項1のクリーニングブレードであって、その材質が金属であることを特徴とするクリーニングブレード。
  7. 請求項6のクリーニングブレードであって、その金属材料が発泡金属の内部空間に高分子樹脂を含浸させたものであることを特徴とするクリーニングブレード。
  8. 上記請求項1、請求項6又は請求項7のクリーニングブレードにおいて、その先端材質がカーボンファイバー又はカーボンナノチューブであることを特徴とするクリーニングブレード。
  9. 上記請求項8のクリーニングブレードにおいて、これをトナーと逆電荷状態にしたことを特徴とするクリーニングブレード。
  10. 電子写真法を用いて画像を形成する画像形成装置において、像担持体表面に残留するトナーをクリーニングするクリーニング装置のクリーニングブレードが、請求項1、請求項6乃至請求項9のいずれかのクリーニングブレードである画像形成装置。
  11. 電子写真法を用いて画像を形成する画像形成装置において、像担持体表面に残留するトナーをクリーニングするクリーニング装置が、請求項2乃至請求項5のいずれかのクリーニング装置である画像形成装置。
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