JP2007078528A - 回転電機の振動診断システム及びユーザインターフェース装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 PDA11とパソコン1との間では携帯電話機5を中継して無線通信を行なう。この場合、携帯電話機5はパソコン1との間では長距離通信を行ない、PDA11との間では近距離通信を行なう。そして、PDA11は、携帯電話機5を介して現場から離れた場所に設置されているパソコン1から測定及び診断に用いる情報を取得し、これらの情報に基づいて振動データの測定及び診断を実行する。
【選択図】 図1
Description
しかしながら、複数の診断対象機器が設置されている工場などの現場で、巡回しながら順次測定を行なう場合を想定すると、このような方式では現場において、巡回前にダウンロードしたデータに誤りを発見したり、あるいは何らかのデータを変更したりする場合に、現場では修正できずに巡回を終えた後にデータを修正しなければならないため、間違いを犯しやすい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、現場から離れた場所に設置されている情報記憶装置と現場側の診断装置との間で、測定及び診断に用いる情報をより高い自由度で取得することが可能な回転電機の振動診断システム、及びその振動診断システムに使用されるユーザインターフェース装置を提供することにある。
したがって、診断装置は、情報記憶装置よりファイル形式で取得した大量の数値データを容易に処理することができる。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図14を参照して説明する。図1は本発明を適用した電動機の軸受診断システムによって電動機の軸受の振動測定を行なう状態を示すものである。図1に示すように、情報記憶装置であるところのパソコン(パーソナルコンピュータ)1は、例えばハードディスクなどの記憶装置を内蔵しており、その記憶装置には、振動測定及び診断を行なうために必要な情報と、過去に測定した振動データ及び診断結果データなどで構成される診断結果情報とが蓄積されている。また、パソコン1には長距離無線通信手段である携帯電話機2が接続されている。
また、診断結果情報の一例を図5に示す。診断結果情報は「測定日時」,「振動データ」,「診断結果データ」などからなり、さらに、「診断結果データ」は、振動データを解析して得られるオーバーオール値,ピーク値などとオーバーオール値やピーク値などを判定した結果などからなる。パソコン1では、この診断結果情報を測定日時単位で管理している。
電動機の軸受の振動測定及び診断並びに過去の診断結果の表示について、図8に沿って説明を行なう。図8は、PDA11,携帯電話機5,パソコン1間で行なわれる処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、携帯電話機5において、マンマシンインターフェースプログラム10を起動すると、図9に示すようにTAG0001,TAG0002,TAG0003などのタグ3の一覧が表示される。なお、以下における携帯電話機5の作用はマンマシンインターフェースプログラム10によるものだが、説明の都合上、携帯電話機5が動作の主体であるように説明する。
すると、PDA11の測定プログラム21が、受信した情報を用いて振動データを測定させ(A9)、PDA11の診断プログラム22が、測定された振動データを受信した情報を用いて解析させて診断させると(A10)、この結果を診断結果情報の形で記憶装置20に記憶させる(A11)と共に、携帯電話機5に送信させる(A12)。携帯電話機5は、診断結果情報を受信する(A13)と診断結果を表示する(A14)。この診断結果表示は、例えば、図12に示すように、最上部には、05/03/01 10:00というように日時が、その下に診断データの種類としてオーバーオール値が選択され表示されている。そして、中央から下方にかけて、危険領域,注意領域,安全領域という診断結果のレベルが表示され、この場合は注意領域に対応して「注意」という診断結果が表示されている。
グラフ30ではコンボボックス31により表示する診断結果データの種類、例えば、オーバーオール値,ピーク値などが選択できるようになっている。さらに、ボタン32を押すとグラフの右端のデータよりも新しい測定日時のデータが表示され、ボタン33を押すとグラフの左端のデータよりも古い測定日時のデータが表示されるので、任意の診断結果データを閲覧することができる。さらに、コンボボックス34では測定日時35を選択できるようになっており、ある測定日時が選択されると図12に示した診断結果が表示されるようになっている。
また、携帯電話機5は、測定された振動データをPDA11から読み出し、音声信号として再生出力するので、測定した振動データに対して、従来、回転電機の振動診断に用いられていた振動音による判定も行なうことができる。
また、携帯電話機5が、PDA11から測定及び診断結果データを読み出してパソコン1に送信すると、パソコン1は受信したデータを保存するので、パソコン1に過去の測定データ及び診断結果データなどを蓄積させて、データベースとして活用することができる。
また、ユーザインターフェース装置を、広く普及している携帯電話機5で構成したので、携帯電話機を所持しているユーザは、マンマシンインターフェースプログラム10をインストールすれば携帯電話機の操作ボタンを操作するだけで、簡単に測定及び診断の指示などを行なうことができ、あたかも携帯電話機自体が診断装置であるかのように使用することが可能となる。
次に、本発明の第2実施例について図15乃至図17を参照して説明する。図15は、本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。第2実施例では、図15に示すように情報記憶装置であるところのパソコン37は、ファイルを直接送受信可能なFTP(File Transfer Protocol)サーバとしての機能を有して構成され、有線LANであるイーサネット(登録商標,コンピュータ通信ネットワーク)38と接続されている。イーサネット38には、無線LANのアクセスポイント39が接続され、診断装置であるところのPDA40は、無線LANアクセスポイント39を介してイーサネット38に接続されている。
まず、PDA40において、マンマシンインターフェースプログラム43を起動すると、図9に示すように第1実施例同様のタグ3の一覧がPDA40に表示される。ここで、第1実施例同様にタグ3の選択を行なうと、図10に示すように動作メニュー23がPDA40に表示される。図17に示すように、この時点でPDA40は、選択されたタグ3に関連付けられている「共通情報」,「電動機情報」,「軸受情報」,「センサ情報」,「測定情報」,「演算情報」,「診断情報」をパソコン37からダウンロードする(B1,B2)。
上記実施例では、ユーザインターフェース装置を、携帯電話機とした例を記載したが、これに限らずPHS(Personal Handyphone System)としても良い。またこの場合、PHSのトランシーバ機能を使用すれば、基地局を介することなく直接通信を行なうことが可能となる。
また、第1実施例における携帯電話機5、及び第2実施例におけるPDA40は、音声出力装置9、又は音声出力装置42を有して構成されているが、音声出力装置は必要に応じて設けるようにすれば良い。
また、第1実施例では、近距離無線通信手段をBluetoothとした例を記載したが、これに限らず赤外線通信としても良い。
また、第1実施例の診断装置は、PDAで構成されるものに限らず、専用の診断装置として構成しても良い。その場合、ディスプレイや操作キーなどは必要に応じて設ければ良い。
また、第2実施例の診断装置は、PDAで構成されるものに限らず、ノートパソコンで構成しても良い。
上記実施例では、軸受の振動診断を行なうようにしたが、軸受に限定されるものではなく、フレームなど、他の部位の振動診断に適用することができる。また、上記実施例では、誘導電動機の振動診断を行なうようにしたが、本発明は、交流電動機や直流電動機など回転電機全般の振動診断に適用することができる。
Claims (14)
- 回転電機において発生する振動を測定し、診断を行なう回転電機の振動診断システムであって、
複数の診断対象について前記測定及び診断に用いる情報が記憶される情報記憶装置と、
前記回転電機の振動を検出する振動検出部と、
この振動検出部によって検出される振動データと、前記測定及び診断に用いる情報とに基づいて前記回転電機の診断を行なう診断装置と、
前記情報記憶装置と前記診断装置との間で無線通信によって転送されるデータを中継するためのユーザインターフェース装置とで構成され、
前記情報記憶装置と前記ユーザインターフェース装置との間は、長距離無線通信手段を介して長距離通信を行ない、
前記ユーザインターフェース装置と前記診断装置との間は、近距離無線通信手段を介して近距離通信を行なうように構成されていることを特徴とする回転電機の振動診断システム。 - 前記ユーザインターフェース装置は、
前記情報記憶装置から前記測定及び診断に用いる情報を読み出すと、当該情報を前記診断装置に送信し、
前記診断装置から前記診断の結果を示すデータを読み出すと、当該データを表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の回転電機の振動診断システム。 - 前記ユーザインターフェース装置は、前記診断装置を介して前記振動検出部により検出された振動データを読み出すと、当該データを音声信号として再生し、音声信号出力手段を介して出力することを特徴とする請求項1又は2記載の回転電機の振動診断システム。
- 前記ユーザインターフェース装置は、前記診断装置からデータを読み出すと、当該データを前記情報記憶装置に送信し、
前記情報記憶装置は、受信したデータを記憶することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転電機の振動診断システム。 - 前記ユーザインターフェース装置は、前記情報記憶装置に記憶されている振動データを読み出すと、当該データを音声信号として再生し、音声信号出力手段を介して出力することを特徴とする請求項4記載の回転電機の振動診断システム。
- 前記ユーザインターフェース装置は、前記情報記憶装置に記憶されている診断結果データを読み出して、複数の時系列データについての変化傾向を示すように表示手段に表示させることを特徴とする請求項4又は5記載の回転電機の振動診断システム。
- 前記ユーザインターフェース装置は、携帯電話機で構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の回転電機の振動診断システム。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の回転電機の振動診断システムに使用されることを特徴とするユーザインターフェース装置。
- 回転電機において発生する振動を測定し、診断を行なう回転電機の振動診断システムであって、
前記測定及び診断に用いる情報が記憶される情報記憶装置と、
前記回転電機の振動を検出する振動検出部と、
この振動検出部によって検出される振動データと、前記測定及び診断に用いる情報とに基づいて前記回転電機の診断を行ない、その診断結果を表示手段に表示させる診断装置とで構成され、
前記情報記憶装置と前記診断装置との間は、ファイルデータを直接送受信可能なプロトコルに従う無線通信手段を介して通信を行なうことを特徴とする回転電機の振動診断システム。 - 前記診断装置は、前記情報記憶装置から前記測定及び診断に用いる情報を読み出すことを特徴とする請求項9記載の回転電機の振動診断システム。
- 前記診断装置は、前記振動検出部により検出された振動データを音声信号として再生し、音声信号出力手段を介して出力することを特徴とする請求項9又は10記載の回転電機の振動診断システム。
- 前記診断装置は、前記測定及び診断結果データを前記情報記憶装置に送信し、
前記情報記憶装置は、受信したデータを記憶することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の回転電機の振動診断システム。 - 前記診断装置は、前記情報記憶装置に記憶されている振動データを読み出すと、当該データを音声信号として再生し、音声信号出力手段を介して出力することを特徴とする請求項12記載の回転電機の振動診断システム。
- 前記診断装置は、前記情報記憶装置に記憶されている診断結果データを読み出して、複数の時系列データについての変化傾向を示すように表示手段に表示させることを特徴とする請求項12又は13記載の回転電機の振動診断システム。
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