JP2016024007A - 機械部品診断システムおよびそのサーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】 サーバと情報端末器とを用いて使用の利便を図った機械部品診断システムにおいて、異常診断の精度を向上させることができる機械部品診断システムおよびそのサーバを提供する。【解決手段】 この機械部品診断システムは、通信回線網7によって接続された情報端末器2とサーバ6とを備え、機械部品からなる診断対象物1の異常診断を行う。振動センサ3および温度センサ4と、A/D変換器5とを備える。前記情報端末器2は、測定された加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバ6に送信する測定データ送信手段35と、サーバ6から返送された診断結果を表示する診断結果表示手段36とを有する。サーバ6は、加速度データおよび温度データから診断対象物1の異常を診断する診断手段8と、その診断結果を前記情報端末器2へ返送する診断結果送信手段14とを有する。【選択図】 図1

Description

この発明は、各種の診断対象物、例えば転がり軸受や等速ボールジョイント等につき、携帯情報端末器等の情報端末器とセンサ類を用い、高度な計算機能を持つサーバを利用して診断が行えるようにした機械部品診断システムおよびそのサーバに関する。
転がり軸受等の異常診断の方法として、振動センサを用いて振動値の検査が一般的に行われている。また、データ処理ソフトウェアをサーバからスマートフォン等の携帯情報端末器にダウンロードし、携帯情報端末器とこれに接続した専用センサ3とで異常診断を行うシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
転がり軸受等の異常診断の方法として、温度の上昇を検知し、異常判断を行う方法もある(例えば、特許文献2)。
特開2013−228352号公報 特開2012−181168号公報
振動の検査による異常判断は、ある程度は精度良く行える。しかし、振動による判断だけでは、異常か否かの判断が難しいことがある。このような場合に、温度による異常判断を加えると判断が行えることがある。しかし、携帯情報端末器等の情報端末器とサーバとを用いた機械部品診断システムにおいて、振動と温度との両方を用いて異常診断を行うものは、提案されるに至っていない。特に、温度について測定したデータを保存やグラフ化等の加工を行うことや、その温度データを呼び出して出力可能した機器は例がない。
この発明の目的は、サーバと情報端末器とを用いて使用の利便を図った機械部品診断システムにおいて、異常診断の精度を向上させることができる機械部品診断システムおよびそのサーバを提供することである。
この発明の他の目的は、サーバと、測定用情報端末器と、結果表示用情報端末器とを用いた機械部品診断システムにおいて、異常診断の精度を向上させることである。
この発明の機械部品診断システムは、広域の通信回線網7によって接続された情報端末器2とサーバ6とを備え、機械部品からなる診断対象物1の異常診断を行う機械部品診断システムであって、
前記診断対象物1の振動および温度をそれぞれ測定する振動センサ3および温度センサ4と、これら振動センサ3および温度センサ4の測定した加速度データおよび温度データをA/D変換して前記情報端末器2に入力するA/D変換器5とを設け、
前記情報端末器2は、前記振動センサ3および温度センサ4でそれぞれ測定されて前記A/D変換器5でA/D変換された加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバ6に送信する測定データ送信手段35と、この送信したデータに対して前記サーバ6から返送された診断結果を表示する診断結果表示手段36とを有し、
前記サーバ6は、前記情報端末器2から送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段13と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物1の異常を診断する診断手段8と、この診断手段8の診断結果を前記情報端末器2へ返送する診断結果送信手段14とを有する。
この構成によると、診断対象物1を検査したデータを情報端末器2からサーバ6に送り、サーバ6で異常診断を行うため、サーバ6の持つ高い処理性能を利用して精度の良い異常診断が行える。この場合に、振動センサ3で測定した加速度データだけでは、異常か否かを判別することが難しいことがある。しかし、この発明では、振動の他に、温度を測定してその温度情報を異常診断に用いるため、診断の精度が向上する。
例えば、加速度データでは異常か否かの境界領域にあって、異常であるか否かを決めることが難しいことがある。このような場合に、温度データで異常とされる場合は、異常であると決めることで、異常の診断が精度良く行える。なお、温度が異常である場合は、それだけで異常と診断できるが、温度が正常域にあっても、異常が生じている場合が多く、また異常部位の特定も難しい。振動センサ3による加速度データを用いれば、早期の異常の診断が行え、また周波数分析等で異常部位の特定も行える。
この発明において、前記診断対象物1が転動体を備えた回転機械部品であっても良い。回転機械部品、特に転がり軸受等であると、異常判断等を行う場合に、振動の加速度の測定データだけでなく、温度を併用して診断を行うことが、より精度の良い異常診断に繋がる。
なお、この明細書において、「回転機械部品」は、転がり軸受や等速ボールジョイント等の転動体を備えた機械部品を言う。
この発明において、前記情報端末器2が、アプリケーションプログラムをインストール可能なOS9を有する汎用の携帯情報端末器2であり、前記測定データ送信手段35および前記診断結果表示手段36は、前記アプリケーションプログラムである端末側処理ソフトウェア33がインストールされることで前記携帯情報端末器2に構成されたものであっても良い。
この構成の場合、振動センサ3および温度センサ4の測定データを読み込み、その測定データをサーバ6へ送って処理させる手段、およびサーバ6から送信された診断結果を表示する手段として、汎用の携帯情報端末器2を用いる。そのため、振動センサ3、温度センサ4、およびA/Dを準備するだけで、その他は一般的に普及しているスマートフォンやタブレット等の携帯情報端末器2を用いて、振動の加速度および温度まで測定して異常診断することができる。
前記汎用の携帯情報端末器2は、スマートフォンやタブレット等であり、電話機能は必ずしも備えていなくても良いが、電話網,インターネット等の広域の通信回線網7を介してサーバ6と接続可能で、かつアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストール可能なOS(オペレーションプログラム)9を有する情報処理機器である。前記振動センサ3は、例えば振動ピックアップであり、マイクロUSB(接続インタフェース規格であるUSB規格の一つ)等の規格に適合した端子5cを持つケーブル5bや、無線LAN等で携帯情報端末器2と接続される。前記振動センサ3は、この他に、メモリチップやUSBモメリ等の着脱自在な記憶媒体を介して携帯情報端末器2にデータの入力が可能なものあっても良い。
前記振動センサ3および温度センサ4は、それぞれ専用のピックアップ3A,4Aに設けられ、両ピックアップ3A,4Aは、前記A/D変換器5に交換して接続されるようにしても良い。また、前記振動センサ3および温度センサ4は互いの共通のピックアップ3Aに設けられ、前記A/D変換器5に設けられた切換スイッチによる切換により、または前記測定データ送信手段35が切換機能を有することで、前記加速度データと温度データとが切り換えて測定データ送信手段35に取り込まれるようにしても良い。
振動センサ3および温度センサ4と情報端末器2との間の通信は、シリアル伝送とすることが構成の簡易化の面で好ましい。その場合に、振動センサ3および温度センサ4をそれぞれ専用のピックアップに設け、A/D変換器5に交換して接続されるようにした場合は、A/D変換器5を振動測定と温度測定とに兼用できる。また、振動センサ3および温度センサ4は互いの共通のピックアップに設け、前記のように切り換えるようにした場合は、振動センサ3と温度センサ4が纏まっていて取扱や保管が行い易い。
この発明において、前記サーバ6の前記診断手段8は、前記加速度データによって前記診断対象物1の異常を診断する振動異常診断部8aと、前記温度データによって前記診断対象物1の異常を診断する温度異常診断部8bと、これら振動異常診断部8aと温度異常診断部の診断結果を用いて診断する総合診断部8cとを有し、この総合診断部8cは、前記振動異常判断部8aと前記温度異常診断部8bとのいずれか一方で異常と判断されると診断対象物1が異常であると判断するようにしても良い。
上記のように、加速度データでは異常か否かの境界領域にあって、異常であるか否かを決めることが難しいことがある。このような場合に、温度データで異常とされる場合は、異常であると決めることで、異常の診断が精度良く行える。
この発明の機械部品診断システム用サーバ6は、広域の通信回線網によって接続された情報端末器2とサーバ6とを備え、機械部品からなる診断対象物1の異常診断を行う機械部品診断システムにおける前記サーバ6であって、
前記情報端末器2は、前記振動センサ3および温度センサ4でそれぞれ測定されて前記A/D変換器5でA/D変換された加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバ6に送信する測定データ送信手段35と、この送信したデータに対して前記サーバ6から返送された診断結果を表示する診断結果表示手段36とを有し、
前記サーバ6は、前記情報端末器2から送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段13と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物1の異常を診断する診断手段8と、この診断手段の診断結果8を前記情報端末器2へ返送する診断結果送信手段14とを有する。
この構成のサーバによると、この発明の機械部品診断システムにつき説明した前述の各作用,効果が得られる。
この発明の他の機械部品診断システムは、広域の通信回線網7によって接続された複数の測定用情報端末器2A(図9、図10)、結果表示用情報端末器2B、およびサーバ6を備え、機械部品からなる診断対象物1の異常診断を前記サーバ6で行う機械部品診断システムであって、 前記測定用情報端末器2Aが、前記診断対象物1の振動および温度をそれぞれ測定する振動センサ3および温度センサ4と、これら振動センサ3および温度センサ4の測定した加速度データおよび温度データをA/D変換するA/D変換器5と、このA/D変換された前記加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバ6に送信する情報処理手段2Aaとを有し、
前記結果表示用情報端末器2Bは、前記サーバ6から送信された診断結果を表示する診断結果表示手段36を有し、
前記サーバ6は、前記測定用情報端末器2Aから送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段13と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物1の異常を診断する診断手段8と、この診断手段8の診断結果を前記結果表示用情報端末器2Bへ送信する診断結果送信手段14とを有する。
この構成の場合、1台の結果表示用情報端末器2によって、複数の診断対象物1や、診断対象物1の複数箇所の測定データによる異常診断の結果を管理することができる。その場合に、振動センサ3による加速度データと温度センサ4による温度データを用いることで、上記ように異常診断の精度が向上する。
この発明の機械部品診断システムは、広域の通信回線網によって接続された情報端末器とサーバとを備え、機械部品からなる診断対象物の異常診断を行う機械部品診断システムであって、前記診断対象物の振動および温度をそれぞれ測定する振動センサおよび温度センサと、これら振動センサおよび温度センサの測定した加速度データおよび温度データをA/D変換して前記情報端末器に入力するA/D変換器とを設け、前記情報端末器は、前記振動センサおよび温度センサでそれぞれ測定されて前記A/D変換器でA/D変換された加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバに送信する測定データ送信手段と、この送信したデータに対して前記サーバから返送された診断結果を表示する診断結果表示手段とを有し、前記サーバは、前記情報端末器から送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物の異常を診断する診断手段と、この診断手段の診断結果を前記情報端末器へ返送する診断結果送信手段とを有するため、サーバと情報端末器とを用いて使用の利便を図った機械部品診断システムにおいて、異常診断の精度を向上させることができる。
この発明の機械部品診断システム用サーバは、広域の通信回線網によって接続された情報端末器とサーバとを備え、機械部品からなる診断対象物の異常診断を行う機械部品診断システムにおける前記サーバであって、前記情報端末器は、前記振動センサおよび温度センサでそれぞれ測定されて前記A/D変換器でA/D変換された加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバに送信する測定データ送信手段と、この送信したデータに対して前記サーバから返送された診断結果を表示する診断結果表示手段とを有し、前記サーバは、前記情報端末器から送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物の異常を診断する診断手段と、この診断手段の診断結果を前記情報端末器へ返送する診断結果送信手段とを有するため、サーバと情報端末器とを用いて使用の利便を図った機械部品診断システムにおいて、異常診断の精度を向上させることができる。
この発明の他の機械部品診断システムは、広域の通信回線網によって接続された複数の測定用情報端末器、結果表示用情報端末器、およびサーバを備え、機械部品からなる診断対象物の異常診断を前記サーバで行う機械部品診断システムであって、前記測定用情報端末器が、前記診断対象物の振動および温度をそれぞれ測定する振動センサおよび温度センサと、これら振動センサおよび温度センサの測定した加速度データおよび温度データをA/D変換するA/D変換器と、このA/D変換された前記加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバに送信する情報処理手段とを有し、前記結果表示用情報端末器は、前記サーバから送信された診断結果を表示する診断結果表示手段を有し、前記サーバは、前記測定用情報端末器から送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物の異常を診断する診断手段と、この診断手段の診断結果を前記結果表示用情報端末器へ送信する診断結果送信手段とを有するため、サーバ、測定用情報端末器、および結果表示用情報端末器を用いて使用の利便を図った機械部品診断システムにおいて、異常診断の精度を向上させることができ、また結果表示用情報端末器によって複数台の診断対象物または複数箇所の複数箇所の異常診断の管理が行える。
この発明の第1の実施形態に係る機械部品診断システムを示す概念構成の説明図である。 同診断システムにおけるセンサ類の接続形態の変形例を示す斜視図である。 同診断システムにおけるサーバの異常診断部の概念構成を示すブロック図である。 同機械部品診断システムにより速度、変位、実効値等を求める様子を示す説明図である。 同機械部品診断システムにおけるサーバの温度異常診断部の概念構成を示すブロック図である。 同機械部品診断システムにおけるサーバの総合診断部の処理例を示す流れ図である。 この発明の他の実施形態に係る機械部品診断システムの概念構成のブロック図である。 参考提案例に係る機械部品診断システムの概念構成のブロック図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る機械部品診断システムの概念構成のブロック図である。 同実施形態に係る機械部品診断システムの概念構成を図9とは別の観点で示したブロック図である。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図6と共に説明する。この機械部品診断システムは、回転機械部品等の診断対象物1を検査するシステムであって、汎用の携帯情報端末器2と、診断対象物1を測定する振動センサ3および温度センサ4と、A/D変換器5と、前記携帯情報端末器2にインターネット等の通信回線網7によって接続されるサーバ6とを備える。診断対象物1は、例えば、転がり軸受や等速ボールジョイント等の転動体1aを備えた機械部品である。
携帯情報端末器2は、スマートフォンやタブレット等の携帯情報端末器であり、電話機能は必ずしも備えていなくても良いが、電話網,インターネット等の広域の通信回線網7を介してサーバ6と接続可能で、かつアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストール可能なOS(オペレーションプログラム)9、および液晶表示装置等の画像を表示する画面表示装置21を有する情報処理機器である。なお、スマートフォンは、上記の携帯情報端末器の定義のうち、電話機能を備えたものを言う。前記通信回線網7は、移動体通信が行える回線網である。
この携帯情報端末器2は、前記振動センサ3で測定した加速度データ、および温度センサ4で測定した温度データを前記サーバ6に送信する測定データ送信手段35、およびその送信した測定データに対して前記サーバ6から返送された処理結果を前記画面表示装置21に表示させる処理結果表示手段36を有する。
振動センサ3は、振動の加速度を測定するセンサであり、ピックアップ3Aに内蔵されている。温度センサ4は、振動センサ3とは別のピックアップ4Aに内蔵されている。これら振動センサ3および温度センサ4は、A/D変換器5に交換して接続される。振動センサ3で測定して電圧値で出力されるアナログ信号の振動波形を示す加速度データは、A/D変換器5でディジタルデータに変換して携帯情報端末器2に取り込まれる。温度センサ4で測定した電圧値で出力されるアナログ信号の温度データについても、A/D変換器5でディジタルデータに変換して携帯情報端末器2に取り込まれる。A/D変換器5は、マイクロUSB(接続インタフェース規格であるUSB規格の一つ)等の規格に適合した端子5cを持つケーブル5bにより携帯情報端末器2に差し込み接続される。
振動センサ3および温度センサ4は、図2の変形例のように、共通のピックアップ3A内に内蔵されていても良い。その場合、A/D変換器5に設けられた切換スイッチ5aによる切換により、または携帯情報端末器2の前記測定データ送信手段35が切換機能を有することで、前記加速度データと温度データとが切り換えて測定データ送信手段35に取り込まれるようにしても良い。なお、A/D変換器5は、ピックアップ3A,4Aと同じ筐体内に設けられていても良い。
この他に、振動センサ3および温度センサ4のA/D変換器5の出力は、無線LAN等で携帯情報端末器2と接続されるものであっても、また、メモリチップやUSBモメリ等の着脱自在な記憶媒体(図示せず)が着脱可能で、この記憶媒体を介して携帯情報端末器2にデータの付与が可能なものあっても良い。
サーバ6は、携帯情報端末器2から送信された測定データである加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段13と、この受信した加速度データおよび温度データから診断対象物1の異常を診断する診断手段8と、この診断手段8の診断結果を前記情報端末器へ返送する診断結果送信手段14とを有する。サーバ6は、この他に、受信処理手段13で受信した各種のデータおよび診断手段8で診断した結果を記憶する受信データ・診断結果記憶手段31と、各種の診断対象物1の仕様、例えば軸受の仕様を記憶したデータベースとなる診断対象物仕様記憶手段16を有している。
診断手段8は、前記加速度データによって診断対象物1の異常を診断する振動異常診断部8aと、前記温度データによって診断対象物1の異常を診断する音異常診断部8bと、これら振動異常診断部8aと温度異常診断部8bの診断結果を用いて診断する総合診断部8cとを有する。総合診断部8cは、基本的には前記振動異常判断部8aと前記温度異常診断部8bとのいずれか一方で異常と判断されると診断対象物1が異常であると判断する。
図3に振動異常診断部8aの具体例を示す。振動異常診断部8aは、前記測定データである加速度データを積分して速度を求める速度計算部8ab、およびこの速度計算部8abで求めた速度を積分して変位を求める変位計算部8acを有し、前記速度計算部8abの前段に、前記測定データである加速度データから低周波成分をカットする低周波成分カット部8aaを有する。また、振動異常診断部8aは、加速度実効値計算部8ad、速度実効値計算部8ae、および変位実効値演算部8afを有し、かつ前記変位計算部8acの後段に、診断対象物1の異常を診断する異常診断部8agを有する。
前記低周波成分カット部8aaは、例えば、前記測定データである加速度データを周波数分析し、その周波数分析の結果から低周波成分を廃棄し、この廃棄後の周波数分析結果を時間軸データによる加速度データに戻す処理を行う手段とされる。前記低周波成分カット部8aaは、ローカットフィルタであっても良い。
加速度実効値計算部8adは、前記測定データである加速度データから、加速度の振動波形の実効値(「RMS(Root Mean Square)値」とも称される。)を算出する。計算に用いる加速度データは、前記低周波成分カット部8aaの前段のデータであっても、後段の低周波成分がカットされたデータであっても良い。
速度度実効値計算部8aeは、速度計算部8abで計算された速度の振動波形の実効値を算出する。変位実効値計算部8afは、変位計算部8acで計算された変位の振動波形の実効値を算出する。
図5に温度異常診断部8bの具体例を示す。温度異常診断部8bは、この例では、受信した温度データを診断対象物1毎に記憶してグラフ化や平均値演算等の統計的処理を行う統計処理部8baと、診断対象物1の機種毎に温度の許容範囲を閾値等で設定した許容範囲設定部8bbと、受信した温度データを前記許容範囲設定部8bbに設定された許容範囲と比較して診断対象物1が異常であるか否かを判断する異常診断部8bcとを有する。異常診断部8bcは、診断対象物1の現在の温度を許容範囲と比較して異常の有無を判断する他に、温度データの統計的な処理結果をその処理に対応した許容範囲と比較して異常有無を判断する構成であっても良い。
図6は、総合異常診断部8c(図1)の処理の一例を示す。温度異常診断部8bで異常有無を判断し(S1)、温度異常である場合は診断対象物1に異常有りと診断する(S3)。温度異常がない場合は振動異常診断部8aで異常有無を判断し(S2)、振動異常がある場合は診断対象物1に異常有りと診断する(S3)。
振動異常がない場合は、振動の程度が境界領域、つまり振動だけからは異常であるか否かを判断することが難しい領域にあるか否かを判断し(S4)、境界領域にも至っていない場合に診断対象物1が異常なしと診断する(S6)。振動が境界領域にある場合は、先の温度異常の判断(S1)よりも低い閾値よりも温度が高いか否かを判断し(S5)、閾値に達していない場合は診断対象物11に異常がないと診断する(S6)。閾値よりも高い場合は、診断対象物1は異常有りと診断する(S3)。このように、振動だけでは異常か否かを判断することが難しい場合であっても、温度による診断を併用することで、精度良く異常診断を行うことができる。
図1の前記処理結果返送手段14は、具体的には、上記のように診断手段8の求めた診断結果を、携帯情報端末器2へ返送する。この場合に、振動異常診断部8aで求めた、速度、変位、加速度実効値、速度実効値、および変位実効値についても、携帯情報端末器2へ返送する。
この構成の機械部品診断システムによると、診断対象物1を検査したデータを携帯情報端末器2からサーバ6に送り、サーバ6で異常診断を行うため、サーバ6の持つ高い処理性能を利用して精度の良い異常診断が行える。この場合に、振動センサ3で測定した加速度データだけでは、異常か否かを判別することが難しいことがある。しかし、この構成では、振動の他に、温度を測定してその温度情報を異常診断に用いるため、診断の精度が向上する。
例えば、加速度データでは異常か否かの境界領域にあって、異常であるか否かを決めることが難しいことがある。このような場合に、温度データで異常とされる場合は、異常であると決めることで、異常の診断が精度良く行える。なお、温度が異常である場合は、それだけで異常と診断できるが、温度が正常域にあっても、異常が生じている場合が多く、また異常部位の特定も難しい。振動センサ3による加速度データを用いれば、早期の異常の診断が行え、また周波数分析等で異常部位の特定も行える。
特に、診断対象物1が転がり軸受等の回転機械部品である場合、異常判断等を行う場合に、振動の加速度の測定データだけでなく、温度を併用して診断を行うことが、より精度の良い異常診断に繋がる。
この実施形態では、前記携帯情報端末器2が、アプリケーションプログラムをインストール可能なOS9を有する汎用の携帯情報端末器であり、前記測定データ送信手段35および前記診断結果表示手段36は、前記アプリケーションプログラムである端末側処理ソフトウェア33がインストールされることで前記携帯情報端末器2に構成される。そのため、振動センサ3、温度センサ4、およびA/D変換器5を準備するだけで、その他は一般的に普及しているスマートフォンやタブレット等の携帯情報端末器2を用いて、振動の加速度および温度まで測定して異常診断することができる。
前記振動センサ3および温度センサ4は、それぞれ専用のピックアップ3A,4Aに設けられ、両ピックアップ3A,4Aは、前記A/D変換器5に交換して接続される。そのため、A/D変換器5を振動測定と温度測定とに兼用できる。振動センサ3および温度センサ4を図2の例のように互いの共通のピックアップ3Aに設けた場合は、振動センサ3と温度センサ4が纏まっていて取扱や保管が行い易い。
サーバ6の前記診断手段8は、振動異常診断部8aと温度異常診断部8bとを有しており、いずれか一方で異常と判断されると診断対象物1が異常であると判断する。そのため、確実な異常の診断が行える。また、加速度データでは異常か否かの境界領域にあって、異常であるか否かを決めることが難しいことがあるが、温度データで異常とされる場合は、異常であると決めることで、異常の診断がより精度良く行える。
この実施形態の場合の振動異常診断部8aの作用につき、具体的に説明する。この例では、加速度データから低周波成分カット部8aa(図1参照)により低周波成分をカットする。この低周波成分をカットした加速度データを積分して速度のデータを積分により求め、この求められた速度のデータをさらに積分して変位のデータを得る。この場合に、加速度データから低周波成分をカットようにしたため、加速度から速度および変位の積分を行うときに、発散を生じることなく計算が行える。そのため、速度および変位の計算を確実に行える。
低周波成分カット部8aaaは、ローカットフィルタまたは周波数分析を用いて低周波成分をカットするが、ローカットフィルタである場合は、低周波成分カット部が簡単な構成で済む。加速度データを周波数分析し、その周波数分析の結果から低周波成分を廃棄し、この廃棄後の周波数分析結果を時間軸データによる加速度データに戻す処理を行う構成である場合は、低周波成分のカットが確実,かつ適切に行える。
サーバ6の診断結果送信手段14は、診断手段8で求めた振動の速度および変位を携帯情報端末器2へ返信するため、計算用の専用ICを持たない振動センサ3を用いながら、携帯情報端末器2を接続することで、あたかも専用ICを持つ振動センサを用いた場合と同様に、振動の加速度だけでなく、速度および変位を、振動測定の現場で知ることができる。この実施形態の場合は、これらの他に、振動の加速度の実効値、振動の速度の実効値、および振動の変位の実効値についてもサーバ6で計算し、携帯情報端末器2へ送信する。そのため、振動の加速度をだけを測定する振動センサ3と携帯情報端末器2を用いて、回転機械部品等の診断対象物の診断に用いる各種のデータを得て、高精度な異常診断に供することができる。
また、診断結果送信手段14により、温度データの統計処理結果も送信するようにした場合は、携帯情報端末器2で温度についても詳しく知ることができる。
図7は、この発明の他の実施形態に係る機械部品診断システムを示す。この実施形態は、特に説明した事項の他は、第1の実施形態で説明した事項と同様である。また、この実施携帯では、第1の実施形態で説明を省略した具体的事項を説明している。この実施形態では、サーバ6は、通信等処理手段11と、前記診断手段4を構成するデータ処理ソフトウェアを記憶した記憶手段(図示せず)と、診断支援プログラムとなる端末側処理ソフトウェア33を記憶した記憶手段(図示せず)と、軸受等の診断対象物1の仕様についてのデータベースとなる診断対象物仕様記憶手段16と、受信データ・診断結果記憶手段31とを備える。
通信等処理手段11は、通信制御手段12と、受信処理手段13と、処理結果返送手段14と、課金処理手段15を有する。通信制御手段12は、通信回線網7を介して、携帯情報端末器2からのアクセスに対応し、通信を確立して通信に関する種々の制御を行う手段である。受信処理手段13は、携帯情報端末器2からのデータ処理の要求に対して、前記データ処理手段4によるデータ処理を行わせ、また端末側処理ソフトウェア33を携帯情報端末器2へ送信する。処理結果返送手段14は、データ処理手段4による処理結果を携帯情報端末器2へ返送する。課金処理手段15は、携帯情報端末器2からのデータ処理手段4による処理に対して課金を行う手段である。課金の方法は、データ処理手段4の使用毎に課金する方法であっても良く、または定格の課金を行う方法や、端末側処理ソフトウェア33のダウンロードに対して課金する方法であっても良い。
前記診断手段4は、図1と共に説明した第1の実施形態のものと同様であるが、図7では、振動異常診断部8aにおける各実効値計算部は図示を省略した。診断手段4となるデータ処理ソフトウェアは、サーバ6に診断対象物1の診断のためのデータ処理を行わせるプログラムおよびデータで構成される。そのプログラムは、サーバ6の持つOS(オペレーションプログラム)上で実行するアプリケーションプログラムである。診断手段4の振動異常診断部8aにおける異常診断部8agは、例えば、軸受振動データの周波数分析(FFT分析)を行い、FFT分析結果から上記軸受の各部(例えば、内輪、外輪、転動体、保持器)の振動数の振動レベルを測定する構成とされる。この振動レベルを測定して閾値と比較し、閾値を超える場合は異常と判断する。異常診断部8agは、異常と判断したときは、異常があることを帯情報端末器2の画面21aに表示させ、閾値未満の場合は異常がないと判断して異常がない旨の表示を前記画面21aに表示させる処理を、前記診断結果送信手段14を介して行わせる機能を有する。
異常診断部8adは、この異常の判断を行うにつき、閾値以内であっても経時的な処理結果の比較で定められた条件に該当するときは異常であると判断し、その判断結果を前記携帯情報端末器2の画面21aに表示させるようにしても良い。
データベースである診断対象物仕様記憶手段16は、携帯情報端末器2からのアクセスによって検索可能なデータベースマネジメントシステム(図示せず)とデータの記憶手段とでなり、検索項目16bとして、診断対象物1が軸受の場合、その軸受を階層的に分類した名称を有している。検索項目16bは、玉軸受ところ軸受とに区分した階層、玉軸受につき、深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受、その他の各形式の軸受に区分し、ころ軸受につき、テーパころ軸受と円筒ころ軸受、その他の各形式の軸受に区分した階層、さらにサイズ別に区分した階層、シール有無、シール形式に区分した階層に区分されている。検索項目16bは、区分の形式が互いに異なる複数種類の階層を持つようにしても良い。最下層となる一つの型番についての仕様のデータ16aは、ファイルとして設けられている。診断対象物仕様記憶手段16は、複数の仕様のデータ16aを、種々の階層のフォルダとして抽出可能とされている。
仕様のデータ16aは、診断対象物が転がり軸受の場合、例えば、ボール個数、ボール径、内輪・外輪寸法等である。診断対象物1の型番は、診断対象物1の仕様毎に定められた診断対象物の番号、または診断対象物の1個毎に定められた番号であり、診断対象物1が軸受の場合、呼び名または呼び番号等とも称される番号、または製造番号が用いられる。
受信データ・診断結果記憶手段31は、前記診断手段4で処理された結果、例えば前記異常診断部5dや総合診断部8cで処理された診断結果を記憶する手段である。受信データ・診断結果記憶手段31は、例えばデータベースとして設けられ、診断手段4で処理した仕様のデータ16aや、振動センサ3や温度センサ4から得たデータを、携帯情報端末器2の識別データ等と共に記憶する構成とされている。また、前記診断手段4は、前記診断結果を複数比較する機能、並びに診断結果をサーバ6の前記受信データ・診断結果記憶手段31に記憶させる機能、およびこの受信データ・診断結果記憶手段31から適宜の検索条件で検索して、記憶されている処理結果をダウンロードする機能を有するものとしても良い。前記携帯情報端末器2により、上記の比較する機能を用いて前記複数の前記処理結果を比較しても良い。複数の処理結果を比較することで、より一層適切な検査や、検査結果の評価を行うことができる。
端末側処理ソフトウェア33は、携帯情報端末器2で使用するソフトウェアであり、携帯情報端末器2からの送信要求に応答して前記受信処理手段13より携帯情報端末器2へ送信する。
前記端末側処理ソフトウェア33は、詳しくは振動センサ3および温度センサ4で測定して携帯情報端末器2に付与された測定データをサーバ6へ送信し、サーバ6にデータ処理を行わせる処理等のソフトウェアである。端末側処理ソフトウェア33は、携帯情報端末器2でインストールされ、つまり実行可能状態とされることで、携帯情報端末器2に、測定データ送信手段35、診断結果表示手段36、および異常判断手段38を構成する。
携帯情報端末器2の構成につき、具体的に説明する。携帯情報端末器2は、前述のようにスマートフォンやタブレット等であり、前述のアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストール可能なOS9と、画面表示装置21と、手入力手段22と、通信制御手段23と、接続インタフェース24と、入力情報記憶手段25とを有する。
画面表示装置21は、液晶等の画面21aに画像を表示する手段である。手入力手段21は、オペレータが手で入力するための手段であり、文字,数字の入力用のハードウェアキーボード、または画面21a上に手指やタッチペン等を触れて入力を可能とするソフトェアキーボード(タッチパネル)等からなる。通信制御手段23は、通信回線網7を介してサーバ6と通信を行う各種の処理を行う手段である。接続インタフェース24は、携帯情報端末器2と他の機器とを接続するインタフェースであり、この例では、前記マイクロUSB規格の差し込み接続用端子、およびその入出力処理の回路やソフトウェアで構成される。
入力情報記憶手段25は、サーバ6や、手入力手段22、接続インタフェース24を介して入力された振動センサ3および温度センサ4の測定データを記憶する手段である。入力情報記憶手段25には、前記端末側ソフトウェア33が入力されて、実行可能なようにインストールされ、またサーバ6からダウンロードした仕様のデータ16aが、階層構造のフォルダからなる仕様データ群として記憶される。入力情報記憶手段25の測定データ記憶部27は、振動センサ3および温度センサ4から得た測定データが記憶され、入力データ記憶部28には、手入力手段22から入力された各種のデータ、例えば軸受回転速度等が記憶される。
前記端末側ソフトウェア33が入力されインストールされると、測定データ送信手段35、異常判断手段38、および診断結果表示手段36が構成される。
測定データ送信手段35は、振動センサ3および温度センサ4で測定されて携帯情報端末器2に取り込まれた測定データをサーバ6へ送信する手段である。
この実施形態の機械部品診断システムを用いた診断方法を説明する。まず、準備過程として、携帯情報端末器2から端末側処理ソフトウェア33の送信要求をサーバ6に行う。この送信要求に応答して、サーバ6は、端末側処理ソフトウェア33を携帯情報端末器2へ送信する。携帯情報端末器2は、ダウンロードした端末側処理ソフトウェア33をインストールし、実施可能な状態とする。
診断に際しては、携帯情報端末器2に振動センサ3および温度センサ4から入力された測定データと、手入力手段22等から入力された診断対象物1の型番と、診断対象物1における振動センサ3による診断時の回転数(=回転速度)のデータを、携帯情報端末器2から前記サーバ6に送信する。回転数のデータは、手入力手段22から入力したデータであっても、また回転測定器(図示せず)から得たデータであっても良い。
サーバ6は、受信した測定データを、前記診断手段4により前記型番毎の仕様のデータ16aと回転数を用いて処理し、診断結果を診断結果返送手段14によって前記携帯情報端末器2に送り返す。具体的には、上記のように診断手段4の振動異常診断部8aで求めた、速度、変位、加速度実効値、速度実効値、および変位実効値を、携帯情報端末器2へ返送する。
また、サーバ6の診断手段4は、例えば、診断対象物1の部位毎(転がり軸受の場合、内輪、外輪、転動体、保持器等)の異常有無を判断し、各部位毎の異常有無の結果を処理結果として送り返す。携帯情報端末器2は、この送り返された処理結果を画面21aに表示させる。例えば、内輪、外輪、転動体、保持器の各部を表す絵文字や記号と、異常有無を知らせる文字や記号によって表示する。具体例を挙げると、「内輪:○、外輪:○、転動体:○、保持器:×」のような表示を行う。
なお、このサーバ6でデータ処理を行う方法の場合に、前記携帯情報端末器2に、前記診断手段4でデータ処理された処理結果を記憶し、複数の処理結果を比較するようにしても良い。この処理結果の比較は、端末側処理ソフトウェア33により行う。
また、このサーバ6でデータ処理を行う方法の場合に、前記データ処理による処理結果として数値データを求め、この数値データが、前記型番毎に定められた閾値を超えるか、または閾値以内であっても経時的な処理結果の比較で定められた条件に該当するときは異常であると判断し、その判断結果を診断結果表示手段36等で前記携帯情報端末器2の画面に表示させるようにしても良い。
図8は、機械部品診断システムの参考提案例を示す。この例は、図7に示す実施形態において、携帯情報端末器2に設けた診断手段8Aにより、診断対象物1の異常の診断を行わせるようにしたものである。診断手段8Aは、診断対象物1を振動センサ3で測定してから得た加速度データおよび温度センサ4で測定した温度データから、診断対象物1の異常の有無を判断する。図示は省略するが、診断手段8Aは図1における振動異常診断部8a、湿度異常診断部8b、および総合診断部8cで行う処理を情報端末器2で行うようにした構成のものである。診断手段8Aは、サーバ6の端末側処理ソフトウェア配信手段39から配信された端末側処理ソフトウェア33Aを情報端末器2でダウンロードしてインストールすることで構成される。この例の端末側処理ソフトウェア33Aは、図7の例の端末側処理ソフトウェア33と異なり、診断の機能を持つソフトウェアである。
この構成の場合、携帯情報端末器2により、振動データの測定および温度データの測定から、その測定データを解析して異常判定する処理、および処理結果の表示までが行える。携帯情報端末器2で異常診断を行うため、サーバ6で異常診断のための計算を行う程の診断精度を得ることは難しく、また診断に時間がかかる。しかし、近年または将来の情報端末器2の高速化,大記憶容量化等に伴い、実用可能な診断精度が得られる。特に、振動の加速度データに加えて温度データを用いるため、より精度の良い異常診断が行える。また、手軽に異常診断が行える。
なお、上記各実施形態では、携帯情報端末器2を用いたが、携帯型ではなく、据え置き型の情報端末器(図示せず)を用いても良い。情報端末器は、診断対象物1に接して設置しても、診断対象物1から離れて設置しても良い。情報端末器を診断対象物1に接して設置する場合、振動センサ3、温度センサ4、およびA/D変換器5は、情報端末器と同じ筐体内に設置しても良い。
図9,図10は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、複数の診断対象物1の診断に適用される例であり、情報端末器を個々の診断対象物1に対して設けた測定用端末器2Aと、1台の結果表示用端末器2Bとに分け、1台の結果表示用端末器2Bで複数の診断対象物1の診断結果の表示を行えるようにしている。また、この実施形態では、診断対象物1を定期的に監視するようにしている。測定用端末器2Aは、いわば通信機能付き測定器である。
この機械部品診断システムは、広域の通信回線網7によって接続された複数の測定用情報端末器2A、結果表示用情報端末器2B、およびサーバ6を備え、機械部品からなる診断対象物1の異常診断を前記サーバ6で行う機械部品診断システムであって、前記測定用情報端末器2Aが、前記診断対象物1の振動および温度をそれぞれ測定する振動センサ3および温度センサ4と、これら振動センサ3および温度センサ4の測定した加速度データおよび温度データをA/D変換するA/D変換器5と、このA/D変換された前記加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバ6に送信する情報処理手段2Aaとを有する。
前記結果表示用情報端末器2Bは、前記サーバ6から送信された診断結果を表示する診断結果表示手段36、測定指示手段54、および診断条件指示手段55を有する。
前記サーバ6は、前記測定用情報端末器2Aから送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段13と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物1の異常を診断する診断手段8と、この診断手段8の診断結果を前記結果表示用情報端末器2Bへ送信する診断結果送信手段14とを有する。
具体的に説明すると、診断対象物1は、軸受やモータ等の機械部品であり、例えば工作機械の主軸軸受等である。診断対象物1は、風力発電装置における主軸軸受、ナセル旋回支持用の軸受、増速機の軸受、増速機の歯車伝達部等であっても良い。図9の例では、複数の測定用情報端末器2Aは、ルータとモデム等からなる通信制御装置31に互いに共通のLAN(ローカルエリアネットワーク)で接続され、通信制御装置31を介して前記インターネットからなる通信回線網7に接続されている。前記LANは、有線式であっても、無線式であっても、有線と無線を組み合わせた構成であっても良い。また、前記通信制御装置31は、独立した固定式のルータとモデムに限らず、各測定用情報端末器2AとWiFiなどで無線通信を行い、通信回線網7に対しては移動体通信、いわゆる携帯通信を行う携帯通信端末であっても良い。この通信制御装置31となる携帯通信端末は、データ通信専用の端末の他に、Bluetooth (登録商標)などで各測定用情報端末器2Aと無線通信を行い、通信回線網7に対して移動体通信を行う機能を備えスマートフォン等の携帯電話であっても良い。このLANで接続された複数の測定用情報端末器2Aは、例えば一つの工場、または共通の敷地等に設置された診断対象物1を測定するものである。なお、このようなLANで接続された複数の測定用情報端末器2Aの組は、図9では1組だけ示しているが、複数組が通信回線網71に接続されていても良い。また、測定用情報端末器2Aが単独で通信回線網7に接続されていても良い。
図10に示すように、測定用情報端末器2Aには、振動センサ3および温度センサ4がA/D変化器5を介して接続され、また情報処理手段2Aa、通信装置38、および電源装置39を備える。振動センサ3および温度センサ4の測定データは、例えば情報処理手段2Aaに設けられた切換手段により切り換えて入力される。通信装置8は、通信回線網7と接続する機器である。
情報処理手段7は、マイクロコンピュータ等により構成され、測定制御手段40、測定データ送信手段35、および記憶手59を有する。
測定制御手段40は、振動センサ3および温度センサ4による測定を設定された測定サイクル毎に行わせ、かつ前記測定サイクルを含む測定条件を測定条件指示情報F1によって変更可能な手段である。測定条件指示情報F1は、この例では、前記測定サイクルと、測定を開始させる監視開始指示、前記測定サイクル以外の任意の時点で測定を行わせる任意時測定指示を含む。測定サイクルは、例えば、例えば数分、数時間、1日毎など、任意に設定される。1回の測定において測定を続ける時間は、測定制御手段40等に定められた一定の時間であっても、また、この測定を続ける時間も前記測定条件指示情報F1に含むようにしても良い。 例えば、測定制御手段40は、タイマー(図示せず)を内蔵し、常時はスリープ状態にあり、設定された事項に至ると、自動起動して振動センサ3および温度センサ4に計測させて、測定データ送信手段35に測定データを診断装置となるサーバ6へ転送させ、再びスリープ状態に入るものとしても良い。
測定データ送信手段35は、振動センサ3および温度センサ4で測定されA/D変換器5でA/D変換された加速度データおよび温度データである測定データを、通信装置38を介してサーバ6へ送信し、かつ結果表示用情報端末器2Bから送信された測定条件指示情報F1を、通信手段38で受信して測定制御手段40へ渡す処理を行う。測定データ送信手段35は、この測定データの送信時に、記憶手段52に記憶されたID番号からなる識別情報IDを付して送信する。測定データ送信手段35による測定情報の送信は、測定を行う毎に行うようにしても、またサーバ6または結果表示用情報端末器2Bからの要求信号に応答して行うようにしても良い。前記識別情報IDは、前記診断対象物1を識別する情報であり、測定用情報端末器2Aを識別する情報でもある。
記憶手段59は、前記識別情報IDと測定情報IDを記憶する。振動センサ3および温度センサ4で記憶した情報を記憶しておいて必要時に送信する場合は、その測定データの記憶にも記憶手段59が用いられる。
サーバ6は診断装置となるコンピュータであり、通信回線網7と通信を行う通信装置44と、情報処理手段45とを備える。情報処理手段45は、受信処理手段13、診断手段17、診断結果送信手段8、記憶手段50、および診断条件変更手段49を有する。情報処理手段45を構成する各手段のうち、記憶手段50を除く各手段は、サーバ6を構成するコンピュータと、このコンピュータのOS(オペレーションプログラム)上で実行されるアプリケーションプログラム(図示せず)とによって構成される。
測定データ受信手段16は、測定用情報端末器2Aから送られた測定データを受信して記憶手段20に保存する手段であり、前記識別情報ID毎に分けて保存する。
診断手段8は、測定データのデータ処理、すなわち前記測定データにより診断対象物1の異常診断を、設定された診断条件F2に応じて行う手段である。この診断は、前記測定データのうちの加速度データの場合、例えばFFT(周波数分析)等で振動分析し、閾値より大きい周波数の値が生じた場合、軸受の不具合部位の推定を行うことや、閾値によるOA(オーバーオール)値判定等で異常判定を行う。測定データのうちの温度データは、例えば閾値と比較して判定を行う。診断手段8は、第1の実施形態で説明した異常判定等の各処理を行うようにしても良い。
診断条件変更手段49は、診断手段8で用いる設定診断条件を、結果表示用情報端末器2Bから送られた診断条件F2によって変更させる手段である。この診断条件F2には、異常判定用の閾値と、診断対象物1の使用条件と、診断対象物1の仕様(例えば診断対象物1が軸受である場合は軸受仕様)とが含まれる。前記「使用条件」は、例えば軸受の回転速度や、軸受で負荷する荷重等である。軸受仕様は、軸受種類、軸受の主要寸法、軸受諸元、シールの形式、保持器の形式等である。診断手段8は、これらの診断条件F2に応じた各種の計算、診断を行うデータ処理を行うものとされている。診断手段8により診断した診断結果は、前記識別情報ID毎に分けて前記記憶手段50に記憶させる。
診断結果送信手段14は、診断手段8による診断結果を結果表示用情報端末器2Bへ通信装置44を介して送る手段である。診断結果送信手段14は、結果表示用情報端末器2Bから送信された診断結果要求信号に応答して診断結果を前記監視端末へ送る機能を有する。この場合に、前記診断結果要求信号に含まれる識別情報IDで特定される測定用情報端末器2Aからの測定データについての診断結果を、記憶手段50に記憶された診断結果から選別して送信する。診断結果送信手段14は、前記診断結果要求信号に応答する他に、診断が終了した時等に結果表示用情報端末器2Bへ診断結果を送信するものとしても良い。
結果表示用情報端末器2Bは、パーソナルコンピュータまたは携帯情報端末器等からなり、通信装置51と、情報処理手段52と、画面表示装置21とを備える。通信装置51は、通信回線網7と通信する機器である。画面表示装置21は、液晶ディスプレイ等の画像を表示する装置である。結果表示用情報端末器2Bは、この他にキーボード、マウス、タッチパネル等の入力手段(図示せず)を有する。
情報処理手段52は、結果表示用情報端末器2Bを構成するコンピュータのハードウェアと、このコンピュータのOS上で実行されるアプリケーションプログラムである監視プログラム(図示せず)とによって、測定指示手段54、診断条件指示手段25、診断結果要求手段56、および診断結果受信手段57を構成したものである。
測定指示手段54は、前記測定条件指示情報F1を作成して測定用情報端末器2Aへ送信する手段である。測定条件指示情報F1は、前述のように監視開始指示、測定サイクル、および任意測定指示を含むが、これらはキーボード等の入力手段(図示せず)から入力可能であり、また記憶媒体(図示せず)等から読み取るようにしてもよい。
診断条件指示手段55は、前記診断条件F2を作成して診断装置2へ送信する手段である。診断条件F2は、前述のように閾値、使用条件、および監視対象物仕様(軸受仕様)を含むが、これらはキーボード等の入力手段(図示せず)から入力可能であり、また記憶媒体(図示せず)等から読み取るようにしてもよい。
前記測定指示手段54および診断条件指示手段55は、いずれも、画面表示装置21の画面にキーワードの入力を要求する画面を出力し、入力されたキーワードが許可条件に合致するか否かを確認して、合致する場合にのみ、前記測定条件指示情報の変更、および前記診断条件の変更を許可する。前記キーワードは、例えば英数字等である。前記許可条件は、必ずしも入力されたキーワードの全体が登録されたキーワードに合致しなくても良く、例えば入力されたキーワードに登録された文字列を含む場合に許可するようにしても良い。
診断結果受信手段57は、前記診断結果をサーバ6から受信して画面表示装置21の画面に表示させる手段である。
診断結果要求手段56は、前記各測定用情報端末器2Aに付された識別情報IDを含む診断結果要求信号をサーバ6へ送信する手段である。この診断結果要求信号は、例えばキーボード等の入力手段からの入力よって作成し、かつ所定の入力によって送信させる。
結果表示用情報端末器2Bは、上記の他に、振動解析指示を診断装置2へ送信する振動解析指示手段58を有し、サーバ6の診断手段8は、前記振動解析指示によって、常時の異常診断よりも詳しい振動解析を行う機能を有している。例えば、振動解析指示手段58は、FFTによる軸受異常部位の分析指示を結果表示用情報端末器2Bに対して行い、この指示によって結果表示用情報端末器2Bが診断装置2に振動解析してその結果を結果表示用情報端末器2Bへ送信した内容を画面表示装置21に表示させる。
この構成の機械部品診断システムにおける操作および作用を説明する。まず、結果表示用情報端末器2Bにインストールしたアプリケーションプログラムを開き、診断対象物1の使用条件や内部仕様及び異常判定の閾値等の測定指示情報F1と、測定サイクル等の測定指示条件F1の入力を行い、測定指示条件F1の一部となる監視開始指示を行う。これにより、診断対象物1に取り付けた識別情報IDを有する測定用情報端末器2Aが、定期的に監視対象物の振動等の測定データ取り込み、インターネット等の通信回線網7を経由してサーバからなる診断装置2へ送る。
サーバ6では、インストールされたアプリケーションプログラムにより、これらの測定データおよび診断情報F2を識別情報ID毎に識別してデータ保存し、診断手段8によるデータ処理として、軸受仕様・軸受使用条件等の情報及び閾値等の診断条件F2をもとに計算し、異常判定する。異常判定した結果は結果表示用情報端末器2Bへ報告・表示させて診断対象物1の異常監視を行う。
また、診断対象物1の稼働方法変更等の変更が生じ、閾値、測定サイクル、使用条件等の変更が必要になった場合には、キーワードを知っている特定の人が結果表示用情報端末器2Bからアプリケーションプログラムを立ち上げて行う。また、このアプリケーションプログラムにより、異常判定が出た場合などに振動解析指示をサーバ6へ行い、分析させることや、監視者が確認したい時に任意に結果表示用情報端末器2Bから測定指示を行うことで測定及び異常判定を行わせることができる。
この実施形態の機械部品診断システムによると、上記のように、従来のように測定用情報端末器2Aで診断対象物1の振動などの測定を行い、このデータをインターネット経由でサーバからなるサーバ6へ取り込み保管することや、初期に設定した閾値と比較を行い異常検知ができ、これを結果表示用情報端末器2Bで確認することができる。
また、キーワード入力を必要とすることで、特定管理者のみが、診断対象物1の閾値を変更することができ、また通常の測定タイミング以外にも結果表示用情報端末器2Bで任意の時に測定させることができ、診断対象物1の状況を確認することができる。
この機械部品診断システムによると、診断対象物1の異常検知のための閾値をシステム開始後からでもユーザでも変更することが可能なため、診断対象物1の使用条件が変化し異常判断のレベルが変化するような事態が発生するような場合でもソフトの書き換えを行うことなく、容易に対応可能となる。
この閾値変更においてはキーワード入力で行うようにするため、このキーワードを知っている特定管理者のみが行え、したがって閾値を不用意に変更することなく管理することが可能となる。
また、この診断システムは、設定を行ったサイクルで診断対象物1の測定を行い、サーバ6でデータ保管を行い、更に閾値比較により監視対象物の異常検知を行うが、この測定タイミング以外にも結果表示用情報端末器2Bから測定指示を送ることで、現状の状況を確認することができるため診断対象物1の状況を把握し易くなる。
なお、上記各実施形態では測定用のセンサとして振動センサ3と温度センサ4とを示したが、上記各実施形態において、さらにアコースティックエミッションを測定するAEセンサ(図示せず)を用いても良い。
1…診断対象物
2…情報端末器
2A…測定用情報端末器
2B…結果表示用情報端末器
2Aa…情報処理手段
3…振動センサ
4…温度センサ
5…A/D変換器
6…サーバ
7…通信回線網
8…診断手段
8a…振動異常診断部
8b…温度異常診断部
8c…総合診断部
9…OS
13…受信処理手段
14…診断結果送信手段
33…端末側処理ソフトウェア
35…測定データ送信手段
36…診断結果表示手段

Claims (8)

  1. 広域の通信回線網によって接続された情報端末器とサーバとを備え、機械部品からなる診断対象物の異常診断を行う機械部品診断システムであって、
    前記診断対象物の振動および温度をそれぞれ測定する振動センサおよび温度センサと、これら振動センサおよび温度センサの測定した加速度データおよび温度データをA/D変換して前記情報端末器に入力するA/D変換器とを設け、
    前記情報端末器は、前記振動センサおよび温度センサでそれぞれ測定されて前記A/D変換器でA/D変換された加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバに送信する測定データ送信手段と、この送信したデータに対して前記サーバから返送された診断結果を表示する診断結果表示手段とを有し、
    前記サーバは、前記情報端末器から送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物の異常を診断する診断手段と、この診断手段の診断結果を前記情報端末器へ返送する診断結果送信手段とを有する機械部品診断システム。
  2. 請求項1に記載の機械部品診断システムにおいて、前記診断対象物が転動体を備えた回転機械部品である機械部品診断システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の機械部品診断システムにおいて、前記情報端末器が、アプリケーションプログラムをインストール可能なOSを有する汎用の携帯情報端末器であり、前記測定データ送信手段および前記診断結果表示手段は、前記アプリケーションプログラムである端末側処理ソフトウェアがインストールされることで前記携帯情報端末器に構成された機械部品診断システム。
  4. 請求項3に記載の機械部品診断システムにおいて、前記振動センサおよび温度センサは、それぞれ専用のピックアップに設けられ、両ピックアップは、前記A/D変換器に交換して接続される機械部品診断システム。
  5. 請求項3に記載の機械部品診断システムにおいて、前記振動センサおよび温度センサは互いの共通のピックアップに設けられ、前記A/D変換器に設けられた切換スイッチによる切換により、または前記測定データ送信手段が切換機能を有することで、前記加速度データと温度データとが切り換えて測定データ送信手段に取り込まれる機械部品診断システム。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の機械部品診断システムにおいて、前記サーバの前記診断手段は、前記加速度データによって前記診断対象物の異常を診断する振動異常診断部と、前記温度データによって前記診断対象物の異常を診断する音異常診断部と、これら振動異常診断部と温度異常診断部の診断結果を用いて診断する総合診断部とを有し、この総合診断部は、前記振動異常判断部と前記温度異常診断部とのいずれか一方で異常と判断されると診断対象物が異常であると判断する機械部品診断システム。
  7. 広域の通信回線網によって接続された情報端末器とサーバとを備え、機械部品からなる診断対象物の異常診断を行う機械部品診断システムにおける前記サーバであって、
    前記情報端末器は、振動センサおよび温度センサでそれぞれ測定されて前記A/D変換器でA/D変換された加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバに送信する測定データ送信手段と、この送信したデータに対して前記サーバから返送された診断結果を表示する診断結果表示手段とを有し、
    前記サーバは、前記情報端末器から送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物の異常を診断する診断手段と、この診断手段の診断結果を前記情報端末器へ返送する診断結果送信手段とを有する機械部品診断システム用サーバ。
  8. 広域の通信回線網によって接続された複数の測定用情報端末器、結果表示用情報端末器、およびサーバを備え、機械部品からなる診断対象物の異常診断を前記サーバで行う機械部品診断システムであって、
    前記測定用情報端末器が、前記診断対象物の振動および温度をそれぞれ測定する振動センサおよび温度センサと、これら振動センサおよび温度センサの測定した加速度データおよび温度データをA/D変換するA/D変換器と、このA/D変換された前記加速度データおよび温度データを取り込んで前記サーバに送信する情報処理手段とを有し、
    前記結果表示用情報端末器は、前記サーバから送信された診断結果を表示する診断結果表示手段を有し、
    前記サーバは、前記測定用情報端末器から送信された加速度データおよび温度データを受信する受信処理手段と、この受信した加速度データおよび温度データから前記診断対象物の異常を診断する診断手段と、この診断手段の診断結果を前記結果表示用情報端末器へ送信する診断結果送信手段とを有する機械部品診断システム。
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