JP2007077310A - 軟質化された熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

軟質化された熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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彩 児玉
Shigeo Hosokawa
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智 早川
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、汎用二軸押出機等で容易に、耐衝撃性に優れる軟質化された熱可塑性樹脂の製造することのできる製造方法を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、(i)ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料と、熱可塑性樹脂を混練したコンパウンド、及び(ii)ポリイソシアネートと熱可塑性樹脂を混練したコンパウンドまたはポリイソシアネート、
を混合し、反応させることを特徴とする軟質化された熱可塑性樹脂の製造方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シート、フィルム、板、チューブ状成形品、包装用プラスチック、ホース、電線被覆、食品トレー、食品容器、射出成形品等の用途に有用である軟質化された熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
従来、熱可塑性樹脂の軟質化の方法として、可塑剤や軟質樹脂を熱可塑性樹脂にブレンドする方法が知られている。
例えば、柔軟性等に劣るポリ乳酸を軟質化させるために、可塑剤として乳酸の環状オリゴマーをポリ乳酸または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーに添加する方法(例えば、特許文献1参照)、およびL−ラクタイド/D,L−ラクタイドコポリマーを軟質化させるために、可塑剤としてグリセリントリアセテートを該コポリマーに添加する方法(例えば、特許文献2参照)が知られている。
また、ポリビニルエーテル構造単位を含む重合体を含有する熱可塑性樹脂の軟質化剤が開示されている(例えば、特許文献3参照)。軟質化された熱可塑性樹脂を製造する方法において、二軸押出機を使用し、熱可塑性樹脂内で軟質化剤原料を混練させながらウレタン化反応して軟質化された熱可塑性樹脂を得る方法は、得られる樹脂の透明性や柔軟性等に優れ、さらに連続生産方式が可能であることから工業的にも有用である。
しかしながら、前記の製造法は、熱可塑性樹脂内で軟質化剤原料の混練及びウレタン化反応が同時に行なうことが必要なことから、特殊な二軸押出機仕様(例えば、L/Dが50以上の二軸押出機、L:シリンダー長さ/D:シリンダー径)を必要とし、スクリュー構成等の成形条件の設定が難しいという問題点があった。また、熱可塑性樹脂内で軟質化剤原料の混練及びウレタン化反応を同時に行う製造法の場合、汎用二軸押出機(L/Dが40程度の二軸押出機)を使用すると、製造される樹脂は、耐衝撃性等の点でまだ改善の余地があった。
特開平6−306264号公報 米国特許3636956号明細書 特開2003−138140号公報
本発明の目的は、汎用二軸押出機等で容易に、耐衝撃性に優れる軟質化された熱可塑性樹脂の製造することのできる製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の[1]〜[3]を提供する。
[1](i)ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料と、熱可塑性樹脂を混練したコンパウンド、及び(ii)ポリイソシアネートと熱可塑性樹脂を混練したコンパウンドまたはポリイソシアネート、
を混合し、反応させることを特徴とする軟質化された熱可塑性樹脂の製造方法。
[2]ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料が、分子内に一般式(I)
Figure 2007077310
(式中、nは、2〜1000の整数を表し、Rは、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表し、R、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表す。ただし、2以上存在するR、R、RおよびRは、それぞれ同一または異なっていてもよい)で表される構造単位を含む重合体を含む[1]の軟質化された熱可塑性樹脂の製造方法。
[3]熱可塑性樹脂がポリヒドロキシカルボン酸である[1]または[2]記載の軟質化された熱可塑性樹脂の製造方法。
本発明により、汎用二軸押出機等で容易に、耐衝撃性に優れる軟質化された熱可塑性樹脂を製造することのできる製造方法を提供することができる。
以下、分子内に一般式(I)で表される構造単位を含む重合体を重合体(I)と表現する。
一般式中の各基の定義において、低級アルキルとしては、例えば、炭素数1〜8の直鎖または分岐状のものがあげられ、その具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等があげられる。
シクロアルキルとしては、例えば、炭素数3〜10のものがあげられ、その具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等があげられる。
アリールおよびアラルキルのアリール部分としては、例えば、炭素数6〜14のアリールがあげられ、その具体例としては、フェニル、ナフチル、アントリル等があげられ、アラルキルのアルキレン部分としては、例えば、前記の低級アルキルから水素原子を1つまたは2つ除いた基等があげられる。アラルキルの具体例としては、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ナフチルメチル、ナフチルエチル、ジフェニルメチル等があげられる。
置換低級アルキルおよび置換シクロアルキルの置換基としては、例えば、低級アルコキシ、ハロゲン原子等があげられる。
置換アリールおよび置換アラルキルの置換基としては、例えば、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン原子等があげられる。
置換基の定義において、低級アルキルおよび低級アルコキシの低級アルキル部分としては、前記低級アルキルの定義で例示したものと同様のものがあげられ、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子があげられる。
重合体(I)において、Rが低級アルキルであり、R、R、RおよびRが同一または異なって、水素原子または低級アルキルである化合物が好ましく、さらには、Rが低級アルキルであり、R、R、RおよびRが水素原子である化合物が好ましい。
以下、本発明の軟質化された熱可塑性樹脂の各成分及び製造方法について説明する。
(1)熱可塑性樹脂について
熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、JIS K 7113に基づく引っ張り弾性率が150MPa以上(23℃)であるものが好ましく、150〜5000MPa(23℃)であるものがより好ましい。
熱可塑性樹脂の具体例としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂等のポリスチレン樹脂、ポリアクリル酸メチル等のポリアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヒドロキシカルボン酸等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等があげられ、中でも、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂またはポリカーボネート樹脂が好ましい。また、ポリエステル樹脂の中では、ポリヒドロキシカルボン酸が好ましい。
ポリヒドロキシカルボン酸としては、例えば、ポリ乳酸または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸のコポリマー等が好ましい。乳酸と他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーにおいては、原料の全モノマー中に、乳酸を50重量%以上含むのが好ましく、90重量%以上含むのがより好ましい。
熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、特には限定されないが、3,000〜
3,000,000であるのが好ましく、5,000〜1,000,000であるのがより好ましい。
熱可塑性樹脂は、公知の方法(有機化学ハンドブック 有機合成化学協会編、494〜538頁、技報堂出版、昭和43年7月10日発行、WO97/08220等)により製造してもよいが、市販品として購入することも可能である。
(2)重合体(I)について
重合体(I)は、末端に2〜4個のヒドロキシル基を有するポリオールであるものが好ましく、より好ましい例としては、一般式(A)
Figure 2007077310
[式中、n、R、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義であり、mは1〜4の整数を表し、Xは、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキレン、−Q−A−Q−(式中、Aは、置換もしくは非置換のシクロアルキレンまたは置換もしくは非置換のアリーレンを表し、QおよびQは、同一または異なって、単結合または置換もしくは非置換の低級アルキレンを表す)で表される化合物、置換もしくは非置換の低級アルカントリイル、一般式(B)
Figure 2007077310
(式中、Aは、置換もしくは非置換のシクロアルカントリイルまたは置換もしくは非置換の芳香環トリイルを表し、Q、QおよびQは、同一または異なって、単結合または置換もしくは非置換の低級アルキレンを表す)で表される基、または一般式(C)
Figure 2007077310
(式中、Aは、炭素原子、置換もしくは非置換の脂環式炭化水素テトライルまたは置換もしくは非置換の芳香族炭化水素テトライルを表し、Q、Q、QおよびQは、同一または異なって、単結合または置換もしくは非置換の低級アルキレンを表す)で表される基を表すが、mが1のとき、Xは水素原子を表し、mが2以上のとき、Xは水素原子以外であり、また、mが2以上のとき、それぞれのnは同一でも異なっていてもよい]で表される化合物等があげられる。
一般式(A)、−Q−A−Q−、一般式(B)および一般式(C)の各基の定義を以下に説明する。
置換もしくは非置換の低級アルキレンとしては、前記の置換もしくは非置換の低級アルキルより水素原子を1つ除いたもの等があげられる。
置換もしくは非置換のシクロアルキレンとしては、前記の置換もしくは非置換のシクロアルキルより水素原子を1つ除いたもの等があげられる。
置換もしくは非置換のアリーレンとしては、置換もしくは非置換のアリールより水素原子を1つ除いたもの等があげられる。
置換もしくは非置換の低級アルカントリイルとしては、前記の置換もしくは非置換の低級アルキルより水素原子を2つ除いたもの等があげられる。
置換もしくは非置換のシクロアルカントリイルとしては、前記の置換もしくは非置換のシクロアルキルより水素原子を2つ除いたもの等があげられる。
置換もしくは非置換の芳香環トリイルとしては、前記の置換もしくは非置換のアリールより水素原子を2つ除いたもの等があげられる。
置換もしくは非置換の脂環式炭化水素テトライルとしては、前記の置換もしくは非置換のシクロアルキルより水素原子を3つ除いたもの等があげられる。
置換もしくは非置換の芳香族炭化水素テトライルとしては、前記の置換もしくは非置換のアリールより水素原子を3つ除いたもの等があげられる。
以下、一般式(A)で表される化合物を化合物Aと表現する。
化合物Aは、公知の方法(WO2005/040282号等)に記載の方法により製造することができる。
また、化合物Aにおいて、例えば、Xが水素原子、Rがエチル、R〜Rが水素原子、m=1のものは、市販品[例えば、協和発酵ケミカル(株)製 商品名TOE−2000H]として、入手できる。
(3)ポリイソシアネートについて
ポリイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、2,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、MDIプレポリマー、TDIアダクト体、TDIヌレート体等の芳香族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジイソシアネートジシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネートジシクロヘキシルメタン、IPDIヌレート体等の脂環式ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、HDIヌレート体[デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製]、HDIビューレット体、テトラメチレンジイソシアネート、リジンエステルジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート等があげられる。
上記ポリイソシアネートは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(4)ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料について
ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料として、例えば、2〜4個のヒドロキシル基を有する重合体(I)を含んでいることが好ましく、さらには、化合物Aを含んでいることがより好ましいが、他のポリオールや鎖延長剤(鎖延長剤等としては、後述の鎖延長剤等があげられる)を含んでいてもよい。また、ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料とともに、反応触媒、添加剤等を使用してもよい。
ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ヒドロキノン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等を多塩基酸と反応させて得られるポリエステルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加型ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール、ポリ炭酸エステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、アクリルポリオール等があげられる。ここで多塩基酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アルキル分岐鎖を有するジカルボン酸(2,4−ジエチルアジピン酸、2,4−ジエチルグルタル酸等)等の脂肪族ジカルボン酸またはその酸無水物、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジ安息香酸、4,4−ジフェニレンジカルボン酸、エチレンビス(p−安息香酸)、1,4−テトラメチレンビス(p−オキシ安息香酸)、エチレンビス(p−オキシ安息香酸)、1,3−トリメチレンビス(p−オキシ安息香酸)等の芳香族ジカルボン酸等があげられる。
鎖延長剤としては、低分子量のポリオール類、ジアミン類、アルカノールアミン類、ヒドラジン等も用いることができる。低分子量のポリオール類としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヒドロキノン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等があげられる。ジアミン類としてはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等があげられる。アルカノールアミン類としてはジエタノールアミン、トリエタノールアミン等があげられる。上記鎖伸長剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
反応触媒としては、オクチル酸スズ、テトラブトキシチタン、ジラウリル酸ジn−ブチルスズ、ジラウリン酸ジオクチルスズ触媒 [ネオスタンU−810日東化成(株)製等]等の有機金属触媒、トリエチレンジアミン等の第三級アミン類等を使用してもよい。
添加剤としては、フェノール系酸化防止剤[Irganox1010チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製等]、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、帯電防止剤、コロイダルシリカまたはコロイダルアルミナ等の無機質コロイドゾル、シランカップリング剤、着色剤、ワックス剤、アンチブロッキング剤、防腐剤、消泡剤、可塑剤、滑剤等を使用してもよい。
(5)(A)ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料と、熱可塑性樹脂を混練したコンパウンド[以下、成分(A)と表現することもある]、(B)ポリイソシアネートと熱可塑性樹脂を混練したコンパウンド[以下、成分(B)と表現することもある]の製造方法
成分(A)及び成分(B)は、それぞれ密閉式混練機、押出式混練機等の汎用混練機で混練することにより、製造することができる。混練温度は、100〜300℃であるのが好ましい。成分(A)において、熱可塑性樹脂と混練させるポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料の濃度は、好ましくは1〜70重量%、より好ましくは3〜50重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。一方、成分(B)において、熱可塑性樹脂と混練させるポリイソシアネートの濃度は、好ましくは1〜70重量%、より好ましくは3〜50重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。
(6)軟質化された熱可塑性樹脂の製造について
成分(A)及び成分(B)またはポリイソシアネートを均一に混合した後、例えば、密閉式混練機、押出式混練機等の汎用混練機で混合し、反応させることにより、軟質化された熱可塑性樹脂を製造することができる。この際、成分(A)及び成分(B)は、例えば、原料フィーダから、ポリイソシアネートは、例えば、サイド液体注入ノズルから別に機器に投入することができる。この場合、製造される軟質化された熱可塑性樹脂の原料中のヒドロキシル基とアミノ基の合計モル数に対するイソシアネート基のモル数の比は、0.1〜10であるのが好ましく、さらには0.5〜3であるのが好ましく、0.8〜2であるのがより好ましい。また、反応温度は、100〜300℃であるのが好ましい。
また、成分(A)及び成分(B)またはポリイソシアネートを混合する際に、熱可塑性樹脂、鎖延長剤、各種添加剤等を混合してもよい。ここで、熱可塑性樹脂、鎖延長剤、各種添加剤としては、前記と同様のものがあげられる。また、成分(A)及び成分(B)を混合する際に、ポリイソシアネートを混合してもよい。ここで、ポリイソシアネートとは、前記と同様のものがあげられる。
本発明の製造方法で製造される軟質化された熱可塑性樹脂組成物は、透明性、柔軟性、強度、伸び、接着性、付着性、耐候性、耐水性、耐熱老化性、耐衝撃性等、その中でも特に耐衝撃性に優れており、ブリードやフォギング等も、ほとんど起こらない。また、本発明の製造方法においては、軟質化された熱可塑性樹脂組成物を製造する際に、汎用押出混練機等が使用でき、工業的にも非常に有用である。
以下、実施例、比較例および試験例により、本発明をさらに具体的に説明する。
(株)池貝製同方向回転二軸押出混練機PCM−30(L:シリンダー長さ/D:シリンダー径=42、ストランドダイ付き)で、ホッパー部分よりポリ乳酸[三井化学(株)レイシア H−100]を9kg/時間、サイドよりポンプを使用し、触媒 ネオスタンU−810[日東化成(株)製]250ppm、酸化防止剤Irganox1010[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)]製を0.57%含有させたTOE−2000H[協和発酵ケミカル(株)製、水酸基価73.2]を80℃で1kg/時間の速度で供給した。押出機のシリンダー温度は180℃に設定し、スクリュー回転速度は80rpmとした。ストランドを水槽で冷却した後、ペレタイザーでカットし、コンパウンドペレットAを得た。
次に、ホッパー部分よりポリ乳酸[三井化学(株)レイシア H−100]を9kg/時間、サイドよりポンプを使用して、デスモジュールN3300[住化バイエルウレタン(株)製]を1kg/時間の速度で、50℃で供給する以外はコンパウンドペレットAと同様とし、コンパウンドペレットBを得た。
コンパウンドAとコンパウンドBを7.5/1(重量比)で、リボンブレンダー[日水化工(株)製]でブレンドした後、(株)池貝製同方向回転二軸押出混練機PCM−30で、ホッパー部分より10kg/時間の速度で供給した。押出機のシリンダー温度は180℃に設定し、スクリュー回転速度は80rpmとした。ストランドを水槽で冷却した後、ペレタイザーでカットし、コンパウンドペレットCを得た。80℃で72時間熟成した後、得られたペレットについてFT−IRで測定をしたところ、イソシアネート基による吸収は存在しなかった。コンパウンドペレットCを用いて、(株)IKG製シート押出機(L:シリンダー長さ/D:シリンダー径=30、Tダイ付き)により、厚さ0.2mmの無色透明シートを得た。
東洋精機(株)製ラボプラストミルを用い、コンパウンドペレットA(実施例1参照)とコンパウンドペレットB(実施例1参照)を7.5/1(重量比)で、190℃にて混練し、約50gのコンパウンドDを得た。コンパウンドDを80℃で72時間熟成した後、得られたペレットについてFT−IRで測定をしたところ、イソシアネート基による吸収は存在しなかった。このコンパウンドを用いて、190℃で熱プレスすることにより、厚さ0.2mmの無色透明シートを得た。
(株)池貝製同方向回転二軸押出混練機PCM−30(L:シリンダー長さ/D:シリンダー径=42、ストランドダイ付き)で、ホッパー部分よりポリ乳酸[三井化学(株)レイシア H−100]を8kg/時間、サイドよりポンプを使用し、触媒ネオスタンU−810[日東化成(株)製]250PPM、酸化防止剤Irganox1010[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]を0.57%含有させたTOE−2000H[協和発酵カミカル(株)製、水酸基価73.2]を80℃で2kg/時間の速度で供給した。押出機のシリンダー温度は180℃に設定し、スクリュー回転速度は80rpmとした。ストランドを水槽で冷却した後、ペレタイザーでカットし、コンパウンドペレットEを得た。
コンパウンドペレットE、実施例1で使用したコンパウンドペレットB、ポリ乳酸[三井化学(株)レイシア H−100]を3.8/1/3.8(重量比)で、リボンブレンダー[日水化工(株)製]でブレンドした後、実施例1と同様にして、コンパウンドペレットFを得た。80℃で72時間熟成した後、得られたペレットについてFT−IRで測定をしたところ、イソシアネート基による吸収は存在しなかった。このペレットを用いて、(株)IKG製シート押出機(L:シリンダー長さ/D:シリンダー径=30、Tダイ付き)により、厚さ0.2mmの無色透明シートを得た。
(株)池貝製同方向回転二軸押出混練機PCM−30(L:シリンダー長さ/D:シリンダー径=42、ストランドダイ付き)で、実施例1で得たコンパウンドAをホッパー部分より10kg/時間の速度、サイドよりポンプを使用して、デスモジュールN3300[住化バイエルウレタン(株)製]を50℃で0.13kg/時間の速度で供給した。押出機のシリンダー温度は180℃に設定し、スクリュー回転速度は80rpmとした。ストランドを水槽で冷却した後、ペレタイザーでカットし、コンパウンドペレットGを得た。80℃で72時間熟成した後、得られたペレットについてFT−IRで測定をしたところ、イソシアネート基による吸収は存在しなかった。このペレットを用いて、(株)IKG製シート押出機により、厚さ0.2mmの無色透明シートを得た。
[比較例1]
(株)池貝製同方向回転二軸押出混練機PCM−30(L:シリンダー長さ/D:シリンダー径=42、ストランドダイ付き)で、ホッパー部分よりポリ乳酸[三井化学(株)レイシア H−100]を9kg/時間、サイドよりポンプを使用して、TOE−2000H[協和発酵工業(株)製、水酸基価73.2]を80℃で0.88kg/時間、デスモジュールN3300[住化バイエルウレタン(株)製]を50℃で0.12kg/時間の速度で供給した。押出機のシリンダー温度は180℃に設定し、スクリュー回転速度は80rpmとした。ストランドを水槽で冷却した後、ペレタイザーでカットし、コンパウンドペレットHを得た。さらに80℃で72時間熟成した後、得られたペレットについてFT−IRで測定をしたところ、イソシアネート基による吸収は存在しなかった。このペレットを用いて、(株)IKG製シート押出機により、厚さ0.2mmの無色透明シートを得た。
試験例1:
実施例1〜4および比較例1で得られたシートを用い、日本電色工業(株)製NDH2000で全光線透過率(JIS K 7361準拠)試験及びヘイズ(JIS K 7136準拠)試験を行った。結果を表1に示す。
試験例2:
実施例1〜4および比較例1で得られたシートを用い、(株)東洋精機製作所製デュポン衝撃試験(JIS K 5400準拠)試験を行った。直径1/2インチ、重さ300gの重錘を用い、高さを変えて重錘を落下させ、試験片20枚の破壊の有無により、50%破壊エネルギーを求めた。結果を表1に示す。
Figure 2007077310
実施例1〜4で得られたシートは、比較例1で得られたシートと比較して、耐衝撃性の点で優れているといえる。
本発明により、汎用二軸押出機等で容易に、耐衝撃性に優れる軟質化された熱可塑性樹脂を製造することのできる製造方法を提供することができる。

Claims (3)

  1. (i)ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料と、熱可塑性樹脂を混練したコンパウンド、及び(ii)ポリイソシアネートと熱可塑性樹脂を混練したコンパウンドまたはポリイソシアネート、
    を混合し、反応させることを特徴とする軟質化された熱可塑性樹脂の製造方法。
  2. ポリイソシアネートと反応可能な軟質化剤の原料が、分子内に一般式(I)
    Figure 2007077310
    (式中、nは、2〜1000の整数を表し、Rは、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表し、R、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表す。ただし、2以上存在するR、R、RおよびRは、それぞれ同一または異なっていてもよい)で表される構造単位を含む重合体を含む請求項1記載の軟質化された熱可塑性樹脂の製造方法
  3. 熱可塑性樹脂がポリヒドロキシカルボン酸である請求項1または2記載の軟質化された熱可塑性樹脂の製造方法。



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