JP2007075992A - ボールカッターまたはトロイドカッター - Google Patents

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Abstract

【課題】入手可能なボールカッター及びトロイドカッターの帯域を増大させるボールカッターまたはトロイドカッターを提供する。
【解決手段】複数の切削刃5,5a,5bは複数の溝7,7a,7bによって互いに隔てられており、溝7,7a,7bは少なくとも一部において直線状に形成された溝底部8を有し、当該溝底部は溝底部に相当する直線9を規定し、溝7,7a,7bのフェイスギャップ角λ、λ、λが工具の長手方向軸Aに垂直な平面Eに対する溝底部直線9の傾斜角として定義され、少なくとも1つの溝7,7a,7bの、特にすべての溝7,7a,7bのフェイスギャップ角λ、λ、λが60°よりも小さい、ボールカッターまたはトロイドカッター2による。このボールカッターまたはトロイドカッターは6つより多くの切削刃を備え得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボールカッターまたはトロイドカッターに関する。これらはともに、ラジアスカッターとしてしばしば用いられる。
ボールカッター及びトロイドカッターは、シャンクエンドカッターである。つまりこれらは長く延びる円柱状の構造体である。この構造体の一端には工作機械に把持されるためのシャンクが形成されている。構造体の反対側の端部にはカッターの加工領域が形成されている。この加工領域は切削面とも称される。この加工領域は加工対象物を加工するための切削刃を備える。
加工領域は工作機械の長手方向の軸、特に工具の慣性主軸に関して回転し又は回転可能とされるように設計される。
ボールカッター及びトロイドカッターは、単一ブロックからなる工具、言い換えれば一体の部材からなる工具として設計されうるものである。あるいは、刃先部、特に調整可能な刃先を有する工具としてように設計されうるものである。これはすなわち、保持体とその保持体から取り外し可能かつ交換可能な別体の刃部とを備えるということである。鑞づけで接合された刃部を備える工具も更なる変形例の1つである。
単一ブロックからなる工具の場合、通常は高速度鋼または超高合金により形成される。
ボールカッターとトロイドカッターとは切削刃の形状という点で異なる。ボールカッターは半球状の切削面を有し、これによりボールカッターの切削刃はラジアスカッターとも称される。この場合のラジアスは加工領域の外径の最大値(切削刃の外径の最大値)の半分に対応する。トロイドカッターはトロイダル面の切削面を有し、切削刃の角部がコーナーラジアスを有するように設計されている。このラジアスは加工領域の外径の最大値(切削刃の外径の最大値)の半分よりも小さい。
加工領域の外径の最大値(切削刃の外径の最大値)は、ボールカッター及びトロイドカッターにおいては通常20mmより大きくなく、たいていの場合16mmよりも大きくない。下限としては0.1mmのオーダーの外径が充分に実現可能である。
切削刃は溝(あるいは間隙)によって互いに隔てられている。この場合の溝は慣習的には30°のねじれ角で工具の軸の周りにねじれた状態で延びている。また、溝は、ねじれ角のない状態(ねじれ角=0°非ねじれ溝)で工具の軸の周囲に形成されてもよい。このようにねじれ角のない溝は、溝底部が少なくとも実質的に直線状に配列されるように工具に刻まれる。溝の直線的底部は、溝底部に相当する直線を規定し、次いで工具の長手方向軸に垂直な平面に対する角度いわゆるフェイスギャップ角を規定する。言い換えれば、工具の長手方向軸に垂直な平面からの溝底部に相当する直線の傾きがフェイスギャップ角を形成する。
従前から開示されているボールカッター及びトロイドカッターで切削刃間の溝にねじれ角がないものは、常に最大でも6つの切削刃を備える。これは構造上の特性によるものである。従前のボールカッター及びトロイドカッターのフェイスギャップ角はすべての溝で一定であり、かつ60°の大きさとされており、6つより多くの切削刃を備えることはこのフェイスギャップ角では不可能である。この制約に対応して、特定用途に最適化された特徴を有する入手可能なボールカッター及びトロイドカッターの帯域も制限されることになる。
よって、本発明の目的は、入手可能なボールカッター及びトロイドカッターの帯域を増大させるボールカッターまたはトロイドカッターを提案することにある。特に、このボールカッターまたはトロイドカッターにより、特定用途向けの加工対象物の最適化された機械加工が許容される。
この目的は、請求項1の特徴を含む発明によって達成される。更に有効な改良及び実施態様は従属請求項に示される。
提案されるボールカッターまたはトロイドカッター(あるいはラジアスカッター)は、
a)カッターの切削面に形成され、特に工具の慣性主軸となる工具の長手方向軸周りを回転可能とされ又は回転する少なくとも1つの加工領域を備え、当該加工領域に複数の切削刃、特に回転加工方向(あるいは切削方向)に有効な荒削り刃及び/又は仕上げ刃が形成され、
b)複数の切削刃は複数の溝(あるいは間隙)によって互いに隔てられており、
c)溝は少なくとも一部において直線状に形成された溝底部を有し、当該溝底部が溝底部に相当する直線を規定し、
d)溝のフェイスギャップ角が工具の長手方向軸に垂直な平面に対する溝底部直線の傾斜角として定義され、
e)少なくとも1つの溝の、特にすべての溝のフェイスギャップ角が60°よりも小さい。
特に、溝は、実質的に完全に直線状に形成され、かつ/又は、工具の軸周りに捩れがなく配列されている少なくとも1つの溝底部を有する。溝底部は、特に一端または両端において湾曲形状であってもよく、例えば中央部のみが直線状に形成されていてもよい。
本発明の効果は、従来知られている60°の角度よりも小さくフェイスギャップ角を定めることによりボールカッターまたはトロイドカッターにおいて6つより多くの切削刃を設計可能となるという点にある。より多くの切削刃を有することにより、より高速のカッター送りを実現することができる。これは、切削刃あたりの送り量が切削時の工具送り量にクリティカルな量であることによるものである。つまり工具の送りは、切削刃がなした切削量に基づいて可能となるということである。切削刃あたりの送り量が均一である場合には、切削刃の増加により工具送りの高速化が可能となる。このように切削刃の数は、工具が達成することのできる送り速度及び加工対象物の加工必要時間を決定づけるパラメータである。
従来のボールカッターまたはトロイドカッターではスロット配列のせいで最大6つまでの切削刃となるという避けられない制約があり、工具の達成可能な送り速度が制限されている。本発明においては、従来の慣習的なスロットの設計から逸脱してフェイスギャップ角を小さく定める。その結果、例えばボールカッターでは6つより多くの切削刃を有し送り速度が速くなり加工時間が短くなるというように、従来のボールカッターでは達成できない特性を備えるボールカッター及びトロイドカッターが提供される。従って、特定用途に最適化された特性を有する入手可能なボールカッター及びトロイドカッターの帯域を増やすことができる。
更なる効果は、フェイスギャップ角を小さくすることにより溝の断面形状がより良好に隣接の切削刃に適合するというものである。その結果、切削刃はより安定化され、耐摩耗性が向上する。具体的には、フェイスギャップ角を小さくすることにより、フェイスギャップ角を大きくする場合に比較して、回転加工方向から見たときの各切削刃の後方に、より多くの母材を残しておくことができる。よって切削刃を安定化させることができる。これにより、従来よりも多くの切り込みつまり切削刃を設定することが可能となる。一方、フェイスギャップ角を大きくすると切削刃後方の母材が少なくなり、より少ない切削刃を刻むことしかできない。約60°のフェイスギャップ角で例えば工具直径が10mmである場合には、十分な安定性をもたせるには最大でも5つの切削刃を刻み入れられるに過ぎない。ところが同じ工具直径でも、ボールカッターにおいてはフェイスギャップ角を45°及び55°とし、トロイドカッターにおいてはフェイスギャップ角を35°及び40°とすれば、十分な安定性を備えつつ8つの切削刃を実現することができる。
より多くの切削刃を備えることの利点としては、切削動作が多くの刃に分散されるということが挙げられる。すなわち切削動作において個々の切削刃の摩耗が低減される。よって工具の長寿命化が実現される。
本発明において60°よりも小さくされるフェイスギャップ角の更なる改良では、フェイスギャップ角が20°から59°程度とされ、特に30°から57°程度とされ、ボールカッターにおいては好ましくは43°から57°程度とされ、トロイドカッターにおいては33°から42°程度とされる。このようなフェイスギャップ角により切削刃を6つより多くすることができる。
特に好ましい実施態様によれば、溝のフェイスギャップ角は少なくとも2つの異なる値とされ、特に第1の溝は第1フェイスギャップ角とされ、第2の溝は第1フェイスギャップ角とは異なる第2フェイスギャップ角とされる。このようにすれば切削刃の安定性と耐摩耗性に関する特性を備えつつ隣接の各切削刃間に最小限の必要スペースで最適化された溝が提供される。
ボールカッターにおいては、第1フェイスギャップ角は好ましくは40°から50°程度とされ、特に約45°とされ、第2フェイスギャップ角は51°から59°程度とされ、特に約55°とされる。トロイドカッターにおいては、第1フェイスギャップ角は好ましくは30°から40°程度とされ、特に約35°とされ、第2フェイスギャップ角は35°から45°程度とされ、特に約40°とされる。このようにすれば、問題なく8つの切削刃を実現することができる。
前述の目的は請求項5の特徴によっても達成される。更に有効な改良及び実施態様は従属請求項に示される。
ここで提案されるボールカッターまたはトロイドカッター(あるいはラジアスカッター)は、
a)カッターの切削面に形成され、特に工具の慣性主軸となる工具の長手方向軸周りを回転可能とされ又は回転する少なくとも1つの加工領域を備え、当該加工領域に複数の切削刃、特に回転加工方向(あるいは切削方向)に有効な荒削り刃及び/又は仕上げ刃が形成され、
b)複数の切削刃は複数の溝によって互いに隔てられており、
c)溝は少なくとも一部において直線状に形成された溝底部を有し、当該溝底部が溝底部に相当する直線を規定し、
d)溝のフェイスギャップ角が工具の長手方向軸に垂直な平面に対する溝底部直線の傾斜角として定義され、
e)6つより多くの切削刃が形成されている。
このボールカッターまたはトロイドカッターの効果は上述の説明から導かれる。このボールカッターまたはトロイドカッターは好ましくは上述の実施形態において特にフェイスギャップ角に関連して実施される。もちろん、この場合のボールカッターまたはトロイドカッターで切削刃を6つより多くするのに、少なくとも一部が直線状に形成された溝底部を有する溝とはせずに、例えば工具の長手方向軸周りに捩れており、かつ/又は完全に湾曲した溝底部を有する溝とすることもできる。
更なる改良によれば、7,8,9,または10の切削刃が工具に形成される。
1つの特に好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの、特に2つの、好ましくは工具の中心を越えて実質的に互いに反対側に配置される2つの第1切削刃が形成され(言い換えればこれらの切削刃はボールカッターまたはトロイドカッターの中心を超えて形成されている)、残りの切削刃は工具の中心を越えない第2切削刃(あるいは副切削刃)として形成される。この場合の工具の中心は工具の長手方向軸を含む平面であり、この平面は回転加工方向とは逆方向に各溝に隣接する切削刃の放射状の配置に垂直に工具の長手方向軸に関連して配列される。よって、これらの工具中心面は溝ごとに異なる。
回転加工方向に関して第1切削刃に隣接する溝(すなわち回転加工方向に関して切削刃の前方に配置されている溝)は、回転加工方向に関して第2切削刃に隣接する溝よりも小さいフェイスギャップ角とされている。この更なる修正は実用的である。それは、回転加工方向に関して第1切削刃に隣接する溝(第1切削刃及び第1切削刃に先行する溝の双方)は、工具の中心を越えて形成されるために、より深く工具に刻み込まれなければならないからである。このために必要となる母材の除去量は、フェイスギャップ角を小さくすることにより少なくとも部分的に補償される。従来技術よりも多くの切削刃を刻みつけても、この方法により第1切削刃の望ましいまたは必要とされる安定性が達成される。この場合第2切削刃に関してはより大きいフェイスギャップ角が適切であり、適切な切削刃及び切屑排出用の間隙を形成するためにはそれが必要ですらある。
回転加工方向に関して第1切削刃に隣接する溝は適切には上述の第1の溝であり、回転加工方向に関して第2切削刃に隣接する溝は上述の第2の溝である。したがって、工具は正確には第1及び第2の溝という2つの種類の溝を有する。加工方向に関して第1切削刃の前方に位置する第1の溝は第1フェイスギャップ角とされ、加工方向に関して第2切削刃の前方に位置する第2の溝は第1フェイスギャップ角とされる。第1切削刃及び関連する第1の溝は工具の中心を越えて特に切削加工により形成されている一方、第2切削刃及び第2の溝は工具の中心を越えて形成されてはいない。
本発明に係るボールカッターまたはトロイドカッターの適切な実施形態においては、
a)各切削刃は回転加工方向(切削方向)にワーキングフランクを有し、ワーキングフランクの反対側に切削刃の背部を有し、
b)当該ワーキングフランクは切削刃に隣接する溝の側面を形成し、かつ/又は、溝の側面へと滑らかに変化するように形成されている。
工具の製造工程に関連して、このことは、溝を削り出す工程により切削刃が工具に形成されることを意味する。
上述の実施形態の更なる改良においては、工具の中心を越えて形成される第1切削刃の切削刃背部が互いに滑らかに変化して連続的段部を形成することになる。更に好ましい改良においては、段部には、第1切削刃の移行領域において2つの部位からなる横切削刃が形成される。特に横切削刃は工具の長手方向軸に交差し、好ましくは当該2つの部位が工具の長手方向軸に実質的に点対称となるよう形成される。もちろん、このような横切削刃は、従来の工具に対して同様の段部に上述の工具の特徴とは無関係に形成することも可能である。工具先端にこの種の横切削刃を設けることにより、段部の移行領域に発生したであろう過大な摩擦摩耗を少なくともかなり予防することができる。その結果、加工品質及び/又は工具寿命が改善される。
更に好ましい更なる改良においては、(工具先端、工具の中心、及び工具の長手方向軸まで延びている)カッターの切削面における少なくとも1つの、特に複数の又はそれぞれの第2切削刃(あるいは副切削刃)に平坦領域が形成される。一変形例においては、平坦領域は、平坦領域の一方の側と工具の中心軸との間の、及び/又は平坦領域の他方の側と平坦領域を貫き工具の中心軸Aに平行な線との間の平坦角を規定し、当該平坦角は60°から88°程度であり、特に75°から85°程度であり、好ましくは約80°である。もちろん、このような平坦領域は、上述の工具の特徴とは無関係に従来の工具に対して切削刃に同様に形成することも可能である。このような切削刃により各切削刃を安定化させることができる。平坦領域がない場合には、工具先端及び/又は工具の中心及び/又は工具の中心軸の近傍領域における切削刃は、非常に母材をむしられかつ摩耗されやすくなってしまう。
更に、ボールカッターまたはトロイドカッターを用いて加工対象物の表面を切削加工する方法が提案される。この方法は特に上述の実施形態に係るボールカッターまたはトロイドカッターを用いることが意図されている。この方法の特徴は、工具の長手方向軸と加工されるべき点における加工対象物の表面への垂線との間の角度として定義される工具の傾斜角が少なくとも5°であり、特に少なくとも10°であり、好ましくは少なくとも20°であり、かつ/又は、5°から40°の間であり、特に10°から30°の間であり、好ましくは約20°であるという点にある。これは、カッターが加工中に所定角度、好ましくは垂線に対して約20°に設定されるということを意味する。もちろん、本発明に係るボールカッターまたはトロイドカッターを使用して、工具を加工対象物表面に対して垂直にする(傾斜角=0°)伝統的な加工も可能である。しかし、角度をつけて加工することにより、垂直加工に比較してより多くの切削刃、好ましくはすべての切削刃が使用されるという利点がもたらされる。ところが、垂直あるいは表面に工具をほぼ垂直に位置決めして加工する場合には、少ない切削刃だけ、例えば2つの切削刃だけしか加工に供されないことになる。
ボールカッター及びトロイドカッターの切削刃の幾何形状のために、合計で2つの切削刃だけしか中心を越えて、また中心に達するように形成されることができない。更なる考察においては適宜第2切削刃(副切削刃)の平坦化により工具先端部に平面が形成される。工具を垂直とする場合、また一般的には20°以内の垂直姿勢の場合でさえ、2つの第1切削刃しか切削加工に利用されない。このため切削刃の数を最大化することによる利点は結局活かされない。よって、トロイドカッターまたはボールカッターは少なくとも20°の傾斜角が適用されるべきである。この傾斜姿勢により、すべての切削刃を用いることが可能となり、本発明に係る工具の有効性が最大限発揮される。
1つの切削刃あたりの工具の送り速度が0.05mmであるとすると、2つの切削刃だけが実質的に機能している場合(例えば垂直またはほぼ垂直に工具を位置合わせしている場合)には工具一回転につき工具の送りは0.10mmしかない。これに対して8つの切削刃の場合(例えば工具の傾斜角を20°から上げた場合)には工具一回転につき0.40mmの送りを達成することが可能となり、加工時間の低減も達成される。
更に考慮すべき事項として、2つの切削刃だけが使われれば、これらは切削動作の実行にことごとく必要とされることから、これらの切削刃の摩耗の増大を招いてしまうという点が挙げられる。この場合、工具の寿命がかなり短くなってしまう。よって、工具の傾斜を用いることにより、工具の長寿命化を実現することができる。
加えて、本発明に係る工具の切削刃は均一または不均一に配置してもよいという点に留意すべきである(つまり均一または不均一の配置角度としてもよい)。不均一の配置とすると、均一配置の場合に生じうる工具のびびりを避けられる可能性があるという利点がある。切削刃の切削角もすべての切削刃に対して均一にも不均一にも選択することができる。
ボールカッターまたはトロイドカッターは通常時計回りに切削するよう設計されるが、反時計回りに切削するようにすることも可能である。
本発明に係るボールカッターまたはトロイドカッターは基本的には単一のブロックからなる工具であると意図される。この場合、切削刃は少なくとも加工領域とともにあるいは工具全体とともに1つの部材として形成される。工具の製造工程において例えば研削などの母材を除去する工程により切削刃を形成することが適切である。
しかしながら、刃先部、特に調整可能な刃先を有する工具、あるいは鑞づけで接合された刃部を備える工具も考えられる。
本発明に係るボールカッターまたはトロイドカッターは、超高合金及び/又は高速度鋼及び/又はサーメットにより適宜形成される。工具は例えばVHM(固体カーバイド)であってもよい。
少なくとも切削刃は例えばTiAlNなどの機械的強度の高い素材によるコーティング及び/又は対摩耗性コーティングを備えてもよい。
以下、添付の図面を参照し、かつ例示としての実施形態の記述に基づいて、本発明ならびに更なる構成要件及び効果に関して詳細に説明する。
図1から図12において互いに一致する部位または量は同一の参照符号を付して示すものとする。
図1は、本発明に係るトロイドカッター2の一実施形態を模式的に示す側面図である。カッター2はシャンクエンド工具またはシャンクエンドカッターである。つまりトロイドカッター2は細長い形状とされ、図に示されるように工具の長手方向の軸Aを備える。シャンク6はトロイドカッター2の長手方向の一方に形成されており、これによりトロイドカッター2が工作機械に組み付けられ得る。トロイドカッターは、工作機械の操作により工具の長手方向軸Aに関して回転させられる。良好に回転するように長手方向軸Aはトロイドカッター2の慣性主軸とされる。図1に示される工具2は回転加工方向Dとして記号で示されるように時計回りに切削加工を行う。
シャンク6の他端にはトロイドカッター2の切削面3に加工領域4が形成される。加工領域4は通常は工具2と一体に工具の長手方向軸A周りに回転することが可能である。加工領域4には切削刃5が形成されている。切削刃5は、トロイドカッター2の加工領域4における溝7により互いに隔てられている。
加工領域4の一部が断面図として図1に示されている。この断面図により溝7が示される。溝7は直線状に形成された溝底部8を有する。つまり溝7は工具の長手方向軸A周りに捩れていない(捩れ角=0°)。溝の直線状の底部7は溝底部に相当する直線9を画定する。工具の長手方向軸Aに垂直な平面E(図1においては幾何学的に適切な記号で直角を示す)からの、この溝底部に相当する直線9の傾きを溝7のフェイスギャップ角λと定義する。ここでは、フェイスギャップ角は40°程度である。このように、フェイスギャップ角λは、従来よく知られている60°の角度よりも明らかに小さい。
図2は、本発明に係るトロイドカッター2の一実施形態の切削面3を模式的に示す上面図である。均一に8つに分散配置された切削刃5及び8つの溝7を確認することができる。これらの8つの溝7により切削刃5が互いに隔てられている。工具の長手方向軸Aは補助線H、Hで示される工具2の中心を通り、かつ図面上の平面に垂直である。
図2から工具2は異なる2種類の切削刃5を有することがわかる。それは、2つの第1切削刃5aと6つの第2切削刃5bである。2つの第1切削刃5aは互いに反対側に位置しており、それぞれ工具の中心を越えて補助線Hを跨ぐ方向に延びている。切削刃5は溝7を切削することによりもたらされたものであるから、回転加工方向Dに関して第1切削刃5aの前方に位置する溝7は、同様に工具(あるいは基台)の中央線Hを越えて形成されている。これらの溝は第1の種類の溝7a(第1の溝7a)を形成する。切削刃5は、回転加工方向Dに関して後方に背部11を有する。ここでの第1切削刃5a双方の切削刃の背部11は一方から他方へと滑らかに変化して連続的段部12を形成する。
回転加工方向Dに関して第2切削刃5bの前方に位置する6つの溝7は、第2の種類の溝7b(第2の溝7b)を形成する。第2切削刃5b及び第2の溝7bは工具の中心を越えて研削されてはいない。
工具の中心を越えて形成される第1の溝7aは第2の溝7bよりも工具2の深部まで削られなければならないので、第1の溝7aのフェイスギャップ角λは第2の溝7bのフェイスギャップ角λよりも小さくなるように選択される。過度の母材の除去により切削刃5の安定性を減少させるのを防ぐためである。したがって、図2のトロイドカッター2は2種類のフェイスギャップ角λを有し(すなわちフェイスギャップ角λは2種類の値とされる)、つまり第1の溝7aにおける第1フェイスギャップ角λと第2の溝7bにおける第2フェイスギャップ角λとが存在し、第1フェイスギャップ角λは第2フェイスギャップ角λよりも小さくなるように選択される。図2のトロイドカッター2においては、一例として、第1フェイスギャップ角λは35°程度に、第2フェイスギャップ角λは40°程度にすることができる。
図3及び図4は、本発明に係るトロイドカッター2の一実施形態の加工領域4を模式的に示す側面図である。図4のトロイドカッター2は図3に比較して長手方向軸A周りに回転させられている。図3及び図4のトロイドカッター2は少なくとも実質的な点において図2のトロイドカッターに一致しており、特に8つの切削刃5,5a,5b及び対応する8つの溝7,7a,7bはそれぞれに示されている。構造上の観点からは、図2ないし図4のトロイドカッター2は少なくとも原理的には図1のトロイドカッター2に対応している。
図3において観察者に向かって正面に示されているのは、第1切削刃5aと関連する第1の溝7aである。この第1の溝7aは第1フェイスギャップ角λとされている。左に見えるのは第2切削刃5bと関連する第2の溝7bであり、第2の溝7bは第2フェイスギャップ角λとされている。第1フェイスギャップ角λは第2フェイスギャップ角λよりも小さくなるように選択される(例えば順に35°、40°である)。にもかかわらず、第1の溝は、当該溝が工具の中心を越えて切削形成されることから、明らかに第2の溝7bよりも工具2のより深くまで削り込まれている。仮に従来技術に比較して明らかに小さいフェイスギャップ角λ、λではないとしたら、第1の溝7aは工具のいっそう深くまで彫り込まれ、8つの安定的な切削刃5,5a,5bを実現することは不可能となるであろう。
図4では第2の溝7bが観察者の正面に見え、第1の溝7aが左側に見えている。
図3及び図4においては、各切削刃5,5a,5bの回転加工方向Dに関する先端部にワーキングフランク10が示されている。ワーキングフランク10は同時に、関連する(先端側の)溝7,7a,7bの側壁を構成し、あるいは少なくともこの側壁へと滑らかに変化する。各切削刃の背部11は、各切削刃5,5a,5bの反対側に形成される。
図5は、本発明に係るボールカッター2の一実施形態を模式的に示す側面図である。これは大まかには図1に示されるトロイドカッター2に対応しており、同じ参照符号を使用する。よって、説明の都合上、適宜図1を参照することができる。トロイドカッターとボールカッターとの違いは切削刃5の形状にあることがわかる。トロイドカッターは端部領域のみが丸みを帯びている一方、ボールカッターは切削刃5が放射状の切削刃となっており実質的に半球状に見える。更なる違いは、ボールカッターの溝7のフェイスギャップ角λが図1のトロイドカッターよりも大きくなるよう選択される点にある。この実施例ではフェイスギャップ角は45°程度とされるが、それでもトロイドカッター同様に従来からよく見られる60°の角度よりも明らかに小さい。
図1と図5との間の更なる違いは溝7の選択にもある。図5の溝7は工具の中心に到達している一方、図1の溝はそうではない。これは、図5では第1の溝7aが示されているのに図1では第2の溝7bが示されているからである。工具の幾何学的形状の違いにもかかわらず、第1の溝7aは、同程度のフェイスギャップ角とされている第2の溝7bよりも工具の深くまで削り込まれている。
図1及び図5に基づいてトロイドカッターとボールカッターとを比較して明らかになることは、ボールカッターのフェイスギャップ角が常にトロイドカッターのフェイスギャップ角よりも大きくなるよう選択されるということである。ところが、このことが切削刃5の安定性に負の効果を与えることはない。これは、ボールカッターのほうがより広範に湾曲する領域を有するからである。本実施形態において湾曲は工具の先端の中心で既に始まっている。だから、同一のフェイスギャップ角かつ同一種類の溝(第1の溝または第2の溝)であるときに、溝の底部8からの切削刃5への最大距離が明らかにより小さい。これに対応して、この距離は、より大きなフェイスギャップ角である場合にも比較的小さく、その結果、より大きなフェイスギャップ角である場合でもなお安定的な切削刃が保証される。
図6は、本発明に係るボールカッター2の一実施形態の切削面3を模式的に示す上面図である。これは大まかには図2に示されるトロイドカッター2に対応しており、同じ参照符号を使用する。よって、説明の都合上、適宜図2を参照することができる。ボールカッター2の場合においても、第1フェイスギャップ角λは第2フェイスギャップ角λよりも小さくなるように選択される。例えば第1フェイスギャップ角λは45°程度に、第2フェイスギャップ角λは55°程度にすることができる。したがって、ボールカッターでは切削刃の安定性に関するいかなる不利な効果もなくトロイドカッターより大きいフェイスギャップ角が可能である。
図6においては、ボールカッター2の切削面3の中央部に領域Xが示されている。この領域Xが拡大されて図7に示されている。工具の長手方向軸Aが図面上の平面に垂直に工具の中心を通っている。2つの第1切削刃5aは切削刃の背部11とともに工具の長手方向軸Aの周囲の領域で互いに滑らかに接続されるよう変化して、段部12が形成されている。工具の中心を越えて形成される第1の溝7a(補助線Hにより示される)も同様に図7に示されている。第1切削刃5aも対応して工具の中心線Hを越えて形成される。
更に図7に示されているのは、工具の長手方向軸Aに面する第2の溝7b、第2切削刃5b及び切削刃の背部11の側面である。いくつかの第2切削刃5b及び切削刃の関連する背部11は工具の長手方向軸Aに向かって平坦領域14に面している。この領域はすなわち切削刃が切削加工された領域である。これは、平坦領域14内の領域の外面の高さがボールカッター2の半球形状とは仮定することができず、その高さは半球に関して減少することを意味する。
図8に、ボールカッター2の切削面3の長手方向断面図として平坦領域14が模式的に示されている。第2切削刃5bはまず工具の長手方向軸Aへと向けてボールカッター2のボール線上を延びている。そして内側へと曲がり、切削刃5bは滑らかに平坦領域14へとつながっている。第2切削刃5bは平坦領域14により安定化される。図7からわかるように、切削刃の背部11は工具の長手方向軸Aに向かうにつれてますます薄くなっている。結果として、仮に工具の先端近傍の領域で完全な形状であるとすると、第2切削刃5bは非常にむしり取られたり摩耗しやすくなるであろう。このことが第2切削刃5bの平坦領域14により防がれる。このようにして、第2切削刃5bは、切削加工される対象物に当てられるクリティカルな領域において、負荷を受けないようになるか、あるいは少なくとも過大な負荷を受けることはなくなる。結果として平坦領域14により工具を長寿命化することができる。
更に図8からわかるように、平坦領域14は少なくとも大半の部分において平面状に形成され、平坦領域14と工具の中心軸Aとの間の平坦角αが規定される。この平坦角αは図8においては80°程度である。このような平坦領域は例えば図2に示されるトロイドカッターにおいても適用可能である。
図9及び図10は、本発明に係るボールカッター2の一実施形態の加工領域4を模式的に示す側面図である。図10のボールカッター2は図9に比較して長手方向軸A周りに回転させられている。図9及び図10のボールカッター2は少なくとも実質的な点において図6のボールカッターに一致しており、特に8つの切削刃5,5a,5b及び対応する8つの溝7,7a,7bはそれぞれに示されている。構造上の観点からは、図6ないし図10のボールカッター2は少なくとも原理的には図5のボールカッター2に対応している。
図9及び図10に示されるボールカッター2は、非常に広範に図3及び図4に示されるトロイドカッター2に対応しており、同じ参照符号が使用される。よって、説明の都合上、適宜図3及び図4を参照することができる。重要な考慮すべき事項は、図9において観察者に向かって正面に第1切削刃5aと関連する第1の溝7aが示され、この第1の溝7aは第1フェイスギャップ角λとされ、図10では第2切削刃5bと関連する第2の溝7bが示され、第2の溝7bは第2フェイスギャップ角λとされていることである。第1フェイスギャップ角λは第2フェイスギャップ角λよりも小さくなるように選択される(例えば45°及び55°)。
図9及び図10のボールカッター2を図3及び図4のトロイドカッター2に比較して明らかとなるのは、ボールカッターよりもトロイドカッターのほうがフェイスギャップ角がより小さいということである。これは工具2の切削面3の形状が異なる点に帰する。
図11は、本発明に係るボールカッター2の一実施形態の第1切削刃5aの切削刃背部11の移行領域における段部12を拡大して模式的に示す図である(観察方向はボールカッター2の切削面3を上方から見る向きである)。図面上の平面に垂直に位置する工具の長手方向軸Aを通る横切削刃13が段部12に示されている。横切削刃13は第1の部位13a及び第2の部位13bの2つの部位から構成されており、第1の部位13aと第2の部位13bとは工具の長手方向軸Aに関して実質的に点対称に形成されている。横切削刃の部位13a、13bを形成するために、回転加工方向Dに関して部位13a、13bのそれぞれ前方に溝15a、15bが彫り込まれている。これにより横切削刃の部位13a、13bは回転加工方向Dに関してそれぞれ有効なものとなる。横切削刃13により工具先端の領域における摩擦による摩耗がかなり低減され、その結果工具の寿命を長くすることができる。この種の横切削刃の部位13、13a、13bはトロイドカッターの場合にも適用しうる。
図12は、ボールカッター2による加工対象物16への切削加工工程を模式的に示す図である。ここでのボールカッター2は図5ないし図11のボールカッターとすることができる。この方法は、例えば図1ないし図4に対応するトロイドカッターにも用いることができる。
図12における加工対象物16は加工されるべき被加工面Lを有する。切削加工動作においてボールカッター2は加工対象物の表面L上の線に沿って案内される。このためにボールカッター2は所定角度に設定される。すなわち工具の長手方向軸Aと加工対象物の表面L上の加工対象となる点における垂線Nとがボールカッター2の傾斜角βを規定する。この傾斜角βは図12においては20°程度である。
加工対象物へのこの傾斜加工の基本的な効果は、工具、特にボールカッターまたはトロイドカッターの複数またはすべての切削刃が加工対象物の加工に用いられ、これにより、工具の前進量がより大きくなり加工時間がより短くなるという点にある。一方、図5ないし図11のボールカッター2に例示されるような垂直加工の場合には、工具先端の2つの第1切削刃5aだけしか実質的に加工対象物16の加工に関与せず、工具の局所的な摩耗が増大するという結果になるであろう。
本発明に係るトロイドカッターの一実施形態を模式的に示す側面図である。 本発明に係るトロイドカッターの一実施形態の切削面を模式的に示す上面図である。 本発明に係るトロイドカッターの一実施形態の加工領域を模式的に示す側面図である。 図3に示されるトロイドカッターを模式的に示す側面図であり、図3に比較して工具の長手方向軸周りに回転した状態が示されている。 本発明に係るボールカッターの一実施形態を模式的に示す側面図である。 本発明に係るボールカッターの一実施形態を模式的に示す上面図である。 図6の中央部を拡大して示す図である。 本発明に係るボールカッターの一実施形態の第2切削刃(副切削刃)に関する平坦領域を模式的に示す図である。 本発明に係るボールカッターの一実施形態の加工領域を模式的に示す側面図である。 図9に示されるボールカッターを模式的に示す側面図であり、図9に比較して工具の長手方向軸周りに回転した状態が示されている。 本発明に係るボールカッターの一実施形態の第1切削刃の移行領域における段部の拡大図である。 加工対象物への本発明に係る切削加工工程を模式的に示す図である。
符号の説明
2 ボールカッターまたはトロイドカッター、工具、 3 切削面、 4 加工領域、 5 切削刃、 5a 第1切削刃、 5b 第2切削刃、 6 シャンク、 7 溝、 7a 第1の溝、 7b 第2の溝、 8 溝底部、 9 溝底部直線、 10 ワーキングフランク、 11 切削刃の背部、 12 段部、 13 横切削刃、 13a,b 横切削刃の一部、 14 平坦領域、 15a,b 溝、 16 加工対象物、 α 平坦角、 β 傾斜角、 λ フェイスギャップ角、 λ 第1フェイスギャップ角、 λ 第2フェイスギャップ角、 A 工具の長手方向軸、 D 回転加工方向、 E 工具の長手方向軸に垂直な平面、 H,H 工具の中心を示す補助線、 L 加工対象物の表面、 N 加工対象物Lの表面上の垂線、 X 領域。

Claims (15)

  1. a)カッター(2)の切削面(3)に形成され、特に工具(2)の慣性主軸となる工具の長手方向軸(A)周りを回転可能とされ又は回転する少なくとも1つの加工領域(4)を備え、当該加工領域に複数の切削刃(5,5a,5b)、特に回転加工方向(D)に有効な荒削り刃及び/又は仕上げ刃が形成され、
    b)複数の切削刃(5,5a,5b)は複数の溝(7,7a,7b)によって互いに隔てられており、
    c)溝(7,7a,7b)は少なくとも一部において直線状に形成された溝底部(8)を有し、当該溝底部は溝底部に相当する直線(9)を規定し、
    d)溝(7,7a,7b)のフェイスギャップ角(λ、λ、λ)が工具の長手方向軸(A)に垂直な平面(E)に対する溝底部直線(9)の傾斜角として定義され、
    e)少なくとも1つの溝(7,7a,7b)の、特にすべての溝(7,7a,7b)のフェイスギャップ角(λ、λ、λ)が60°よりも小さい、
    ボールカッターまたはトロイドカッター(2)。
  2. 前記フェイスギャップ角(λ、λ、λ)は60°よりも小さく20°から59°程度であり、特に30°から57°程度であり、ボールカッターにおいては好ましくは43°から57°程度であり、トロイドカッターにおいては33°から42°程度であることを特徴とする請求項1に記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  3. 溝のフェイスギャップ角(λ、λ、λ)は少なくとも2つの異なる値とされ、特に第1の溝(7a)は第1フェイスギャップ角(λ)とされ第2の溝(7b)は第1フェイスギャップ角(λ)とは異なる第2フェイスギャップ角(λ)とされることを特徴とする請求項1または2に記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  4. a)ボールカッターにおいては第1フェイスギャップ角(λ)が好ましくは40°から50°程度であり、特に約45°であり、第2フェイスギャップ角(λ)が51°から59°程度であり、特に約55°であり、かつ/又は、
    b)トロイドカッターにおいては第1フェイスギャップ角(λ)が好ましくは30°から40°程度であり、特に約35°であり、第2フェイスギャップ角(λ)が35°から45°程度であり、特に約40°であることを特徴とする請求項3に記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  5. a)カッター(2)の切削面(3)に形成され、特に工具(2)の慣性主軸となる工具の長手方向軸(A)周りを回転可能とされ又は回転する少なくとも1つの加工領域(4)を備え、当該加工領域に複数の切削刃(5,5a,5b)、特に回転加工方向(D)に有効な荒削り刃及び/又は仕上げ刃が形成され、
    b)複数の切削刃(5,5a,5b)は複数の溝(7,7a,7b)によって互いに隔てられており、
    c)溝(7,7a,7b)は少なくとも一部において直線状に形成された溝底部(8)を有し、当該溝底部は溝底部に相当する直線(9)を規定し、
    d)溝(7,7a,7b)のフェイスギャップ角(λ、λ、λ)が工具の長手方向軸(A)に垂直な平面(E)に対する溝底部直線(9)の傾斜角として定義され、
    e)6つより多くの切削刃(5,5a,5b)が形成されている、請求項1ないし4のいずれかに記載のボールカッターまたはトロイドカッター(2)。
  6. 7,8,9,または10の切削刃(5,5a,5b)が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  7. 少なくとも1つの、特に2つの、好ましくは工具の中心(H)を越えて実質的に互いに反対側に位置する2つの第1切削刃(5a)が形成され、残りの切削刃は工具の中心を越えない第2切削刃(5b)として形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  8. 回転加工方向(D)に関して第1切削刃(5a)に隣接する溝(7a)は、回転加工方向(D)に関して第2切削刃(5b)に隣接する溝(7b)よりもフェイスギャップ角(λ)に比較して小さいフェイスギャップ角(λ)とされていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  9. 回転加工方向(D)に関して第1切削刃(5a)に隣接する溝は第1の溝(7a)であり、回転加工方向(D)に関して第2切削刃(5b)に隣接する溝は第2の溝(7b)であることを特徴とする請求項8に記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  10. a)各切削刃(5,5a,5b)は回転加工方向(D)にワーキングフランク(10)を有し、ワーキングフランク(10)の反対側に切削刃の背部(11)を有し、
    b)当該ワーキングフランク(10)は切削刃(5,5a,5b)に隣接する溝(7,7a,7b)の側面を形成し、かつ/又は、溝(7,7a,7b)の側面へと滑らかに変化していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  11. 複数の第1切削刃(5a)のそれぞれの切削刃背部(11)は互いに滑らかに変化して連続的段部(12)を形成することを特徴とする請求項7または10に記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  12. 第1切削刃(5a)の移行領域における前記段部(12)は、特に工具の長手方向軸Aに交差し特に2つの部位からなる横切削刃(13,13a,13b)を有し、その2つの部位(13a,13b)は好ましくは工具の長手方向軸Aに関して実質的に点対称であることを特徴とする請求項11に記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  13. 少なくとも1つの、特に複数の又はそれぞれの第2切削刃(5b)がカッター(2)の切削面(3)に平坦領域(14)を形成することを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  14. 前記平坦領域(14)は、平坦領域(14)の一方の側と工具の中心軸(A)との間の、及び/又は平坦領域(14)の他方の側と平坦領域(14)を貫き工具の中心軸(A)に平行な線との間の平坦角(α)を規定し、当該平坦角は60°から88°程度であり、特に75°から85°程度であり、好ましくは約80°であることを特徴とする請求項13に記載のボールカッターまたはトロイドカッター。
  15. 工具の長手方向軸Aと加工対象物の表面(L)への垂線(N)との間の角度として定義される工具(2)の傾斜角(β)が少なくとも5°程度であり、特に少なくとも10°程度であり、好ましくは少なくとも20°程度であり、かつ/又は、5°から40°の間であり、特に10°から30°の間であり、好ましくは約20°であることを特徴とするボールカッターまたはトロイドカッター(2)、特に請求項1ないし14のいずれかに記載のボールカッターまたはトロイドカッター(2)による加工対象物の表面(16、L)の切削加工方法。
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