JP2007075256A - 回胴式遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回胴式遊技機において、設定操作部の不正操作を抑止して不正操作を未然に防止する
【解決手段】 設定数字(当選確率)に対して対応づけられた設定用表示記号を用いて当選確率の設定変更を行う。これにより、設定用表示記号と設定数字(当選確率)との対応関係を知らない者、つまり不正行為者は、短時間で高い当選確率となるように不正設定することができない。したがって、高い当選確率となるように不正設定するには、設定用表示記号と設定数字との正確な対応関係を知る必要があるため、目的とする設定情報に設定変更するのは困難となる。この結果、不正行為者による不正な設定変更を抑止することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、図柄を変動表示させる複数個の回胴を有する回胴式遊技機(スロットマシン)に関する。
回胴式遊技機では、複数個の回胴(リール)を回転させるスタートレバーが操作されると、回胴が回転し始めるとともに、遊技者に付与される賞態様が抽選される(以下、この抽選を内部抽選という。)。
そして、回胴が回転しているときに、遊技者が停止ボタンを押下すると、その押下したタイミング及び内部抽選結果に基づいて、実際に停止表示される図柄が内部抽選結果に応じた図柄となるように回胴の停止が制御される。このため、内部抽選によってレギュラーボーナス役やビッグボーナス役等の特別賞態様に当選していなければ、特別賞態様の入賞が確定(成立)することはない。
ところで、内部抽選時おいて特別賞態様に当選する確率は固定値ではなく、回胴式遊技機の内部に設けられた設定操作部にて変更することができ、通常の回胴式遊技機では、当選確率を6段階で設定変更することができる。なお、この当選確率の設定値を示す数字(以下、この数字を設定数字という。)は、通常、数が大きくなるほど当選確率が大きくなるように定められている。
このため、設定操作部を不正操作して設定数字(当選確率)を大きくし、不正に特別賞態様を得ようとする不正行為者(不正遊技者)が少なからず存在する。このとき、不正行為者は、設定数字を表示する設定表示装置に表示された設定数字を確認しながら設定数字が最も大きい値となるように設定操作部を不正操作する。
そして、この不正操作に対して、例えば特許文献1に記載の発明では、設定表示装置を視認するための開口部を筐体の側面上部に設けることにより、不正行為者と推定できる挙動不審者を早期に発見し易くして不正操作を未然に防止している。
すなわち、正当に遊技をしている遊技者であれば、遊技中に筐体の側面上部に設けられた開口部を覗き込むといった動作は発生しないのに対して、不正行為者は、前述したように、設定数字を確認しながら設定数字を変更せざるを得ないので、筐体の側面上部に設けられた開口部を覗き込むといった、正当に遊技をしている遊技者であれば行わない不審な動作(挙動)をせざるを得ない。そこで、特許文献1に記載の発明では、筐体の側面上部に設けられた開口部を覗き込むといった不審な動作(挙動)を監視することにより、不正操作を未然に防止している。
特開2005−118441号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、不正操作に繋がる不審な動作(挙動)を発見し易くなるだけであり、不正行為者が周囲に警戒さえしていれば不正行為を実行できるので、十分に不正操作を防止することができない恐れがある。また、特許文献1に記載の発明では、設定変更の操作箇所と設定数字の表示箇所とが離れており、管理者が正規に設定変更を行う際には、筐体の側面上部にて設定数字を確認しながら設定変更の操作を行う必要があるので、設定変更の操作性が低下するという不具合も生じる。
そこで、本発明は、上記点に鑑み、管理者による設定変更の操作性が低下することなく、不正行為者による不正な設定変更を抑止する回胴式遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、外周面に複数種の図柄が表示された回胴の回転により図柄の変動表示を行い、回胴の回転停止によって停止表示された図柄組合わせが所定の賞態様の入賞を成立させる図柄組合わせである場合に、遊技者に対して所定の遊技価値を付与する回胴式遊技機において、賞態様を抽選する賞態様抽選手段(S120)と、賞態様抽選手段(S120)より行われる抽選の抽選確率に関する設定情報が複数種類記憶された設定情報記憶手段(113)と、複数種類の設定用表示記号が記憶された設定用表示記号記憶手段(113)と、設定情報記憶手段(113)に記憶された設定情報に対応する設定用表示記号を記憶設定する設定対応設定手段(S7)と、設定情報記憶手段(113)に記憶された設定情報を設定用表示記号にて表示する設定情報表示手段(143)と、設定情報表示手(143)段に表示された設定用表示記号に対応づけられる設定情報を、賞態様抽選手段にて用いられる設定情報として記憶設定する使用設定情報設定手段(S5)とを備えることを特徴とする。
これにより、本発明では、設定用表示記号記憶手段(113)に記憶された設定用表示記号のうち、設定情報に対応づけられた設定用表示記号を用いて当選確率の設定変更を行うこととなる。したがって、設定用表示記号と設定情報(当選確率)との対応関係を知らない者、つまり不正行為者は、目的とする設定情報に設定変更することができなくなる。したがって、不正行為者による不正な設定変更を抑止することができる。
請求項2に記載の発明では、設定用表示記号に対して設定情報記憶手段(113)に記憶された設定情報が一義的に対応づけられているか否かを検査する対応づけ検査手段(S214)を備えることを特徴とする。
これにより、本発明では、設定用表示記号に対して設定情報が一義的に対応づけられているか否か、つまり設定用表示記号が重複して設定情報に対応づけられていないかが自動的に検査されることとなるので、表示設定を容易に行うことができる。
請求項3に記載の発明では、設定対応設定手段(S7)を作動させる場合と使用設定情報設定手段(S5)を作動させる場合とを切り替える作動モード切替手段(139)を備えることを特徴とする。
これにより、本発明では、当選確率を設定する場合と設定情報と設定用表示記号との対応づけを行う場合とを容易に切り替えることができるので、管理者は容易に設定変更の操作ができる。
請求項4に記載の発明では、遊技機の外枠を構成する筐体(3)の内部には、設定情報記憶手段(113)に記憶された設定情報と設定用表示記号との対応関係を表示する対応関係表示手段(143)が備えられていることを特徴とする。
これにより、本発明では、設定情報と設定用表示記号との対応づけを容易に確認することができるとともに、設定情報と設定用表示記号との対応関係が外部に漏洩することを防止できる。
請求項5に記載の発明では、遊技者の操作に基づいて、回胴を回転させる回転開始信号を発する変動開始手段(41)と、遊技者の操作に基づいて、回胴を停止させる回転停止信号を発する変動停止手段(43)とを備えており、使用設定情報設定手段(S5)は、変動開始手段(41)又は変動停止手段(43)の操作に基づいて、設定情報表示手段(143)に表示された設定用表示記号の変更および賞態様抽選手段(S120)にて用いられる設定情報の記憶設定を行うことを特徴とする。
これにより、本発明では、設定情報表示手段に表示された設定用表示記号を参照しつつ、回胴式遊技機が備える既存の操作手段を用いて設定変更を行うことができるので、新たな操作手段を設けたり、設定変更の操作性を低下させたりすることなく、不正な設定変更を抑止することができる。
請求項6に記載の発明では、遊技者の操作に基づいて、回胴を回転させる回転開始信号を発する変動開始手段(41)と、遊技者の操作に基づいて、回胴を停止させる回転停止信号を発する変動停止手段(43)とを備えており、設定対応設定手段(S7)は、変動開始手段(41)又は変動停止手段(43)の操作に基いて、設定情報記憶手段(113)に記憶された設定情報と設定用表示記号との対応関係の変更および該対応関係の記憶設定を行うこと特徴とする。
これにより、本発明では、回胴式遊技機が備える既存の操作手段を用いて設定情報と設定用表示記号との対応づけの操作を行うことができるので、新たな操作手段を設けたり、設定変更の操作性を低下させたりすることなく、不正な設定変更を抑止することができる。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段に限定されるものではない。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
1.遊技機1の全体構成
図1は、本発明の実施形態に係る回胴式遊技機1(以下、「遊技機1」と記す。)の外観を示す斜視図であり、図2は、遊技機1の正面図であり、図3は遊技機1の前面側を開いた状態を示す図である。
図3に示すように、遊技機1の外枠を構成する筐体3には、筐体3の前面側を開閉する扉本体3aがヒンジ(図示せず。)を介して揺動可能に組み付けられており、この扉本体3aには、図1及び図2に示すように、表示窓5、操作パネル部7、遊技メダル払出口9、及び演出表示部11等が設けられている。
表示窓5は、扉本体3aの上段部分に設けられ、遊技者に対して図柄を表示するための窓であり、この表示窓5は透明なパネルで覆われている。このため、遊技者は、表示窓5を介して、後述する回胴13L、13C、13Rの外周面に表示された図柄を目視することができる。
また、筐体3の内部のうち表示窓5の内側に対応する部位には、略円筒状に形成された複数個(本実施形態では、3個)の回胴(リール)13L、13C、13Rが横一列に回転可能に配設されており、これら各回胴13L〜13Rの外周面には、複数種類の図柄からなる図柄配列が回転方向(円周方向)に沿って形成されている。
そして、表示窓5は、回胴13L〜13Rの外周面に形成された図柄をそれぞれ3つずつ目視できるように設定されており、これらの回胴13L〜13Rを回転又は停止させることにより、表示窓5内のうち各回胴13L〜13Rに対応する3つの領域で図柄を変動表示(スクロール表示)又は停止表示させることができる。
なお、以下、左端の回胴13Lを「第1回胴13L」と記し、中央の回胴13Cを「第2回胴13C」と記し、右端の回胴13Rを「第3回胴13R」と記す。さらに、これら回胴13L〜13Rを総称するときは、単に「回胴13」と記す。
因みに、図4は、第1回胴13L、第2回胴13C、及び第3回胴13Rの外周面に形成された図柄配列を示す説明図であり、各回胴13L〜13Rには、第0番から第20番までの21個の図柄が形成されている。そして、回胴13L〜13Rが回転すると、表示窓5には、各回胴毎に3個の図柄が第0番から第20番へと順に表示され、第20番の図柄が表示されると、再び第0番の図柄から順に図柄の表示が行われる。
また、表示窓5の左側には、図2に示すように、第1メダルラインランプ15a、第2メダルラインランプ15b、第3メダルラインランプ15c、及び遊技開始表示ランプ17が設けられており、第1メダルラインランプ15aは、1枚の遊技メダルが投入されたこと、又は各回胴13L〜13Rが停止して停止表示された図柄が中央の入賞判定ラインL1の上で揃って入賞したことを表示するランプである。
第2メダルラインランプ15bは、2枚の遊技メダルが投入されたこと、又は各回胴13L〜13Rが停止して停止表示された図柄が上段若しくは下段の入賞判定ラインL2の上で揃って入賞したことを表示するランプである。
第3メダルラインランプ15cは、3枚の遊技メダルが投入されたこと、又は各回胴13L〜13Rが停止して停止表示された図柄が斜めの入賞判定ラインL3の上で揃って入賞したことを表示するランプである。なお、第1〜第3メダルラインランプ15a〜15cは、再遊技の入賞が成立して遊技媒体をなす遊技メダルが自動投入された場合も点灯する。
表示窓5の左側には、回胴13L〜13Rの回転が開始可能な状態になったことを示す遊技開始表示ランプ17が設けられ、一方、表示窓5の右側には、打止め表示ランプ19、再遊技ランプ21、ビッグボーナス告知ランプ23a、23b、23c、及び遊技メダル投入ランプ25が設けられており、打止め表示ランプ19は、遊技者に対して払い出される遊技メダルの総数が上限に到達し、遊技機1がいわゆる打ち止め状態となったことを表示するランプである。
また、再遊技ランプ21は、再遊技の入賞が成立し、遊技メダルを使用することなく、続けて遊技を実行することが可能である旨を遊技者に報知するためのランプであり、ビッグボーナス告知ランプ23a〜23cは、遊技機1がビッグボーナス遊技状態に移行したことを示すランプであり、遊技メダル投入ランプ25は、遊技メダルの投入を受け入れ可能であることを示すランプである。
また、表示窓5の下側には、役物回数表示器27、払出枚数表示器29、及び貯留枚数表示器31等が設けられている。そして、役物回数表示器27は、レギュラーボーナス役の入賞可能回数等を表示し、払出枚数表示器29は、遊技機1から払い出される遊技メダルの枚数を表示し、貯留枚数表示器31は、遊技機1に貯留されている遊技メダルの枚数を表示する。
操作パネル部7は、遊技機1の中段部に位置して手前に向かって突出して棚状に形成されたものであり、その上面部には、遊技メダル投入口33、1枚投入ボタン35、3枚投入ボタン37、及び精算ボタン39が設けられている。
そして、遊技メダル投入口33は、遊技メダルを遊技機1に投入するための投入口であり、1枚投入ボタン35は、遊技機1に貯留されている遊技メダルのうち1枚を投入するためのボタンであり、3枚投入ボタン37は、遊技機1に貯留されている遊技メダルのうち3枚を投入するためのボタンであり、精算ボタン39は、遊技機1に貯留されている遊技メダルを外部に払い出す際に押されるボタンである。
なお、遊技において入賞が成立した場合、又は1回の遊技に必要な枚数(規定数)を超えて余分な遊技メダルが遊技メダル投入口33から投入された場合等には、遊技メダルは遊技機1の内部に貯留される。ここで、貯留とは、後述する主制御基板101のRAM115に遊技メダルの数を記憶する、いわゆるクレジットのことであり、本実施形態では、貯留可能な枚数の上限は50枚である。
また、操作パネル部7の前面部には、スタートレバー41、停止ボタン43L、43C、43R、返却ボタン45等が設けられており、これら41、43L〜43R、45は、遊技者により手動操作される。
スタートレバー41は、回胴13、つまり後述する電動モータ133L〜133R(図5参照)を回転させる回転開始信号を後述する主制御基板101(図5参照)に向けて発する変動開始手段であり、停止ボタン43L〜43Rは、各回胴13の個数に対応した個数(本実施形態では、3個)設けられているとともに、対応する回胴13の回転、つまり電動モータ133L〜133Rの回転を停止させる回転停止信号を主制御基板101に向けて発する変動停止手段である。
因みに、返却ボタン45は、投入された遊技メダルが遊技機1の内部で詰まった場合に、遊技者がこの詰まりを解消すべく押されるボタンである。
なお、以下、第1回胴13Lに対応する停止ボタン43Lを「第1停止ボタン43L」と記し、第2回胴13Cに対応する停止ボタン43Cを「第2停止ボタン43C」と記し、第3回胴13Rに対応する停止ボタン43Rを「第3停止ボタン43R」と記し、これらを総称するときは、単に「停止ボタン43」と記す。
また、遊技メダル払出口9は、遊技機1の下部に設けられており、遊技機1の下部には、遊技メダル払出口9のほか、遊技メダル払出口9から払い出される遊技メダルを受け止めるための受け皿部47が設けられている。
演出表示部11は、図柄の変動表示の開始と連動して開始される演出を表示する演出表示手段をなすもので、本実施形態では、表示窓5の上方側に配設したドットマトリックス表示装置又は液晶表示装置等にて構成されている。
次に、本実施形態に係る遊技機1の電気的構成を説明する。
図5は、本実施形態に係る遊技機1の電気的構成を示す説明図である。遊技機1には、主制御基板101を中心として、回胴基板103、副制御基板105、中央表示ランプ基板107、及び電源基板109等が設けられている。
主制御基板101は、遊技機1で行われる遊技の進行及び演出を制御する電子制御装置であり、この主制御基板101は、CPU111、フラッシュROM等の電源供給が停止しても記憶された内容を保持することができる記憶装置(以下、ROMと記す。)113、及びRAM(随時読込書込可能記憶装置)115等を互いに接続して構成される周知のマイクロコンピュータにて構成されている。
主制御基板101に接続された副制御基板105は、主制御基板101と同様にCPU、フラッシュROM、RAM等からなるマイクロコンピュータによって構成されているとともに、各種の照明用基板119、各種のスピーカ121及び演出表示部11等が接続されている。
そして、副制御基板105は、主制御基板101からの信号に基づき、各種のスピーカ121に音声信号及び演出表示部11に表示される演出の画像信号を出力するとともに、各種の照明用基板119に対しても信号を出力する。また、照明用基板119は、副制御基板105からの信号に基づいて、照明類123の点灯及び消灯等を制御する。
中央表示ランプ基板107には、役物回数表示器27、払出枚数表示器29及び貯留枚数表示器31等の表示器、並びに1枚投入ボタン35、3枚投入ボタン37、精算ボタン39、第1停止ボタン43L、第2停止ボタン43C及び第3停止ボタン43R等の操作停止ボタンが接続されている。そして、これらの操作ボタン35、37、39、43L〜43Rが遊技者によって操作されると、その操作結果を示す信号が、中央表示ランプ基板107を介して主制御基板101に入力される。
そして、主制御基板101は、中央表示ランプ基板107を介して送信される入力信号に基づいて、各ボタン35、37、39、43L〜43Rに対する操作状態を判断し、これに基づいて、後述する電動モータ133L、133C、133Rの制御を行う。
また、中央表示ランプ基板107には、左表示ランプ基板125、右表示ランプ基板127、スタートレバーユニット129及びメダルセレクター131等も接続されている。
左表示ランプ基板125は、表示窓5の左側に設けられた第1メダルラインランプ15a、第2メダルラインランプ15b、第3メダルラインランプ15c、及び遊技開始表示ランプ17の点灯及び消灯を制御するための基板であり、これらランプの点灯及び消灯制御は、中央表示ランプ基板107及び左表示ランプ基板125を介して主制御基板101にて行われる。
右表示ランプ基板127は、表示窓5の右側に設けられた打止め表示ランプ19、再遊技ランプ21、ビッグボーナス告知ランプ23a〜23c、遊技メダル投入ランプ25の点灯及び消灯を制御するための基板であり、これらランプの点灯及び消灯制御は、中央表示ランプ基板107及び右表示ランプ基板127を介して主制御基板101にて行われる。
スタートレバーユニット129は、スタートレバー41、及びこのスタートレバー41の操作を検出するための回胴回転始動センサー基板(図示せず。)等から構成されており、スタートレバー41が遊技者により操作されると、その操作が回胴回転始動センサー基板によって検出され、この検出結果を示す回転開始信号が、中央表示ランプ基板107を介して主制御基板101に入力される。
そして、主制御基板101上のコンピュータは、回転開始信号に基づいてスタートレバー41に対する操作状態を判断し、これに基づいて、後述する電動モータ133L、133C、133Rの制御を行う。
メダルセレクター131は、遊技メダル投入口33より投入された遊技メダルを寸法に基づいて選別して規格寸法に適合した遊技メダルのみを受け付けるとともに、投入された遊技メダルの通過をメダルセンサー基板(図示せず)によって検出し、その検出結果を示すメダル検出信号を出力する。
そして、メダルセレクター131から出力されたメダル検出信号は、中央表示ランプ基板107を介して主制御基板101に送信され、主制御基板101は、このメダル検出信号に基づいて遊技メダル投入口33から遊技メダルが投入されたか否かを判断する。
回胴基板103には、各回胴13を回転又は停止させる駆動手段をなす電動式の電動モータ133L、133C、133R、及び電動モータ133L〜133Rの回転角や回転速度を検出するための回胴センサー基板135L、135C、135R等が接続されている。
これらの電動モータ133L、133C、133R、及び回胴センサー基板135L、135C、135Rは、各回胴13毎にそれぞれ設けられている。なお、以下、電動モータ133L〜133Rを総称するときは、電動モータ133と記し、回胴センサー基板135L〜135Rを総称するときは回胴センサー基板135と記す。
また、電動モータ133の作動は、回胴基板103を介して主制御基板101から電動モータ133に信号を送ることにより制御されており、本実施形態では、電動モータ133として、入力されるパルス信号数に比例した角度だけ回転するステッピングモータを採用している。
また、回胴センサー基板135は、各回胴13に設けられたインデックス部(図示せず。)の通過を検出するものであり、各回胴13のインデックス部が回胴センサー基板135を通過し、その通過が回胴センサー基板135によって検出されると、この検出結果を示す回胴インデックス信号が、回胴基板103を介して主制御基板101に入力される。
そして、主制御基板101は、回胴インデックス信号に基づいて各回胴13の回転角度、つまり各回胴13の外周面に形成された図柄の位置を検知する。具体的には、各回胴13のインデックス部は回胴13が一回転するたびに回胴センサー基板135を通過するため、回胴13が1回転する度に、回胴インデックス信号が回胴センサー基板135から主制御基板101に送信される。
一方、各回胴13が回転している間、主制御基板101は、電動モータ133に対して出力したパルス信号数を計数しており、回胴インデックス信号を受信する度(回胴13の一回転毎)に計数値をリセット(初期化)して(初期値0)、計数を繰り返している。
したがって、パルス信号数の計数値は電動モータ133の回転角度を示す総ステップ数に相当するので、主制御基板101は、パルス信号数の計数値により、インデックス部の位置、つまり回胴13の回転角度(図柄の位置)を検出することができる。
また、電源基板109には、主制御基板101、設定キースイッチ139、電源スイッチ141、及び表示記号表示器143等が接続されており、設定キースイッチ139及び表示記号表示器143と主制御基板101との間で行われる信号の送受は電源基板109を介して行われる。
設定キースイッチ139は、遊技機1の起動モード(詳細は、後述する。)を選択切替する作動モード切替手段であり、表示記号表示器143は、設定用表示記号(詳細は、後述する。)と設定数字(詳細は、後述する。)との対応関係を表示する対応関係表示手段である。この表示記号表示器143は、ドットマトリックス表示装置又は液晶表示装置等にて構成されている。
また、電源基板109、設定キースイッチ139、電源スイッチ141、及び表示記号表示器143は、1つの電源ケースに収納されて電源装置145を構成しているとともに、この電源装置145は、筐体3内のうちメダル払出装置137の近傍に配置されている(図3参照)。
また、払い出された遊技メダルの数はメダル払出装置137により計数され、その結果を示す遊技メダル払出信号が主制御基板101に入力されることによって、主制御基板101は、遊技者に払い出される遊技メダルの枚数を検出している。
因みに、本実施形態では、回胴基板103、副制御基板105、中央表示ランプ基板107等は主制御基板101を介して電力が供給され、メダル払出装置137は電源基板109から直接電力の供給を受けている。
図6は電源装置145の正面図であり、電源装置145の正面には、電源スイッチ141、設定キースイッチ139及び表示記号表示器143等が設けられている。
設定キースイッチ139は、図示しないキー(鍵)を挿入可能なキーシリンダを備えており、キーを設定キースイッチ139に挿入した状態でキーを回転させることにより、電源スイッチ141を投入した際の起動モードを選択することができる。そして、設定キースイッチ139にて起動モードを選択した状態で、電源スイッチ141を投入すると、その選択された起動モードにて遊技機1が起動する。
ここで、起動モードとは、遊技可能な状態で遊技機1を起動させる通常運転モード、内部抽選時におけるビッグボーナス役等の賞態様に当選する確率(以下、当選確率という。)を設定変更するための設定変更モード、及び当選確率の設定値を示す数字(以下、この数字を設定数字という。)と設定用表示記号との対応づけを行うための表示設定モードの3つのモードをいう。因みに、本実施形態では、設定数字(当選確率)は1〜6の6種類あり、設定数字が大きくなるほど、当選確率が高くなるように設定されている。
また、設定用表示記号とは、内部抽選時に用いられる設定数字(当選確率)を表す(意味する)記号であって、内部抽選時に用いられる設定数字と異なるものをいう。そして、本実施形態では、設定用表示記号として、設定数字の種類(本実施形態では、6種類)以上の種類がROM113に予め記憶されている。なお、本実施形態では、設定用表示記号として、アルファベット文字(26文字)を採用している。
また、設定キースイッチ139は、キーを挿入した場合のみ設定変更モード及び表示設定モードを選択することができ、キーを設定キースイッチ139に挿入していない状態では、通常運転モードが選択される構造となっている。
また、表示記号表示器143のうち上段側には設定数字が表示され、下段側には設定用表示記号が表示される。そして、設定数字の表示は変更不可の状態で表示されるのに対して、設定用表示記号は、後述するように、停止ボタン43を操作することによりROM113に記憶されている設定用表示記号の範囲内で変更することができる。
2.遊技機1の制御
図7は電源スイッチ141が投入されたときに起動される制御フローを示すフローチャートであり、電源スイッチ141が投入されると、先ず、起動モードが選択される。
すなわち、図7に示すように、電源スイッチ141が投入されると、設定キースイッチ139のポジション、つまり設定キースイッチ139によりいずれのモードが選択されているかが判定される(S1)。
そして、設定キースイッチ139のポジションが通常運転モードであるときには、通常運転モード、つまり遊技可能な状態で遊技機が起動され(S3)、設定キースイッチ139のポジションが設定変更モードであるときには、設定変更モードで遊技機1が起動され(S5)、設定キースイッチ139のポジションが表示設定モードであるときには、表示設定モードで遊技機1が起動される(S7)。
2.1.通常運転モード
先ず、遊技機1による遊技の概略を説明する。
遊技メダルが投入されると、その投入枚数に応じて入賞判定ラインL1〜L3が有効化される。そして、遊技者によってスタートレバー41が操作されると、回胴13が回転し始めると同時に遊技者に付与される賞態様の抽選(以下、この抽選を内部抽選という。)が行われる。その後、遊技者によって停止ボタン43が操作されると、停止ボタン43の押下タイミングに基づいて回胴13の回転が停止させられ、一回の遊技を終了する。
次に、遊技機1は、有効化された入賞判定ラインL1〜L3に揃った図柄組合せの判定を行い、その図柄判定の結果、入賞判定ラインL1〜L3に停止表示された図柄組合せが、内部抽選で当選した賞態様の入賞を成立させる図柄組合せ(入賞図柄の組み合わせ)である場合には、その入賞役が成立(確定)したものとして、所定枚数の遊技メダルを遊技者に払い出す。
なお、図8は上記した通常運転モード時における制御の概要を示すフローチャートであり、この制御フローが起動されると、先ず、遊技メダルが投入されているか否かが判定される(S100)。なお、本実施形態に係る遊技機1では、遊技メダル投入口33からの遊技メダルの投入、1枚投入ボタン35や3枚投入ボタン37の操作、又は再遊技(REPLAY)図柄が3つ揃ったことに基づく自動再投入がされた場合には、遊技メダルが投入されたものと判定される。
そして、遊技メダルが投入されたものと判定された場合には(S100:YES)、スタートレバー41が操作されたか否かが判定され(S110)、スタートレバー41が操作されたものと判定された場合には(S110:YES)、内部抽選処理を行う(S120)。この内部抽選処理は、遊技者に付与される賞態様(レギュラーボーナス役やビッグボーナス役等)の抽選を行う処理である。
そして、内部抽選処理(S120)が終了すると、演出表示部11にて表示する演出の態様が決定されるとともに(S130)、回胴13L〜13Rの回転が開始される(S140)。
次に、回転している回胴13の停止制御処理であるリール停止制御処理が実行され(S150)、リール停止制御処理(S150)により各回胴13L〜13Rが停止すると、当選フラグ(内部抽選の結果)及び各回胴13の停止によって表示窓5に停止表示された図柄に基づいて入賞判定処理が行われる(S160)。
この入賞判定処理では、内部抽選処理(S120)にて設定された当選フラグ(入賞役)に対応する図柄の組合わせが、有効化された入賞判定ラインL1〜L3に実際に並んで停止したか否かが判定される。
このとき、有効化された入賞判定ラインL1〜L3に当選フラグに対応する図柄の組合わせが停止表示された場合には、その入賞役が成立(確定)し、一方、有効化された入賞判定ラインL1〜L3に当選フラグに対応する図柄の組合わせが停止表示されなかった場合には、たとえ当選フラグが設定されている場合、つまり内部抽選にて当選している場合であっても、入賞役は成立しない。
なお、本実施形態に係る遊技機1では、内部抽選にてレギュラーボーナス役若しくはビッグボーナス役に当選している場合において、有効化された入賞判定ラインL1〜L3に当選フラグに対応する図柄の組合わせが停止表示されず、レギュラーボーナス役若しくはビッグボーナス役の入賞役が成立しなかったときに限り、その当選フラグは蓄積されて、次回以降の遊技に持ち越される。
そして、入賞判定処理の結果、入賞役が成立しているものと判定された場合は、その成立した入賞役に対応する枚数(外れの場合は0枚)の遊技メダルがメダル払出装置137によって払い出される(S170)。
2.2.表示設定モード
本実施形態に係る遊技機1では、表示設定モードにおいて、スタートレバー41及び停止ボタン43等の既存の操作手段を用いて表示設定を行うことができるように構成されている。この表示設定モードで行う表示設定は、ホール店員などの管理者が、個々の設定数字(本実施形態では1〜6の6段階)に対応づける設定用表示記号の選択および決定を行うものである。
具体的には、まず、スタートレバー41を左右いずれかの方向に傾動操作すると、表示記号表示器143の下段側において、設定用表示記号の選択入力を可能とする表示設定領域(図6の斜線部)が移動する。これにより、設定用表示記号の対応づけを行う設定数字を選択することができる。
次に、停止ボタン43を操作して、選択した設定数字に対応づける設定用表示記号の選択および決定の入力を、表示設定領域において行う。ここで、本実施形態では、設定用表示記号として、アルファベット文字(A〜F)を用いており、第3停止ボタン43Rを押下すると、その操作ごとに表示設定領域の表示内容がA、B、C、D、E、Fの順(いわゆる昇順)で変更される。そして、表示設定領域に「F」が表示された状態で第3停止ボタン43Rを押下すると、再度「A」に変更される。また、第1停止ボタン43Lを押下すると、その操作ごとに表示設定領域の表示内容がF、E、D、C、B、Aの順(いわゆる降順)で変更され、「A」が表示された状態で第1停止ボタン43Lを押下すると、再度「F」に変更される。
そして、所望の設定用表示記号を表示設定領域に表示させた状態で第2停止ボタン43Cを押下すると、表示設定領域に表示されている設定用表示記号が、その表示設定領域の上段に表示された設定数字に対応づけられ、その対応関係がROM113に記憶設定される。これにより、設定数字に対応づける設定用表示記号が決定されることとなる。
因みに、本実施形態では、図6に示すように、設定数字「1」に設定用表示記号「C」が対応づけられ、設定数字「2」に設定用表示記号「F」が対応づけられ、設定数字「3」に設定用表示記号「A」が対応づけられ、設定数字「4」に設定用表示記号「E」が対応づけられ、設定数字「5」に設定用表示記号「D」が対応づけられ、設定数字「6」に設定用表示記号「B」が対応づけられている。
なお、図9は表示設定モードが起動されたときに実行される制御フローの概略を示すフローチャートであり、先ず、スタートレバー41が操作されたか否かが判定される(201)。そして、スタートレバー41が操作されたと判定された場合には(S201:YES)、スタートレバー41の操作方向に応じて、表示設定領域が右側(右端の場合には、左端)もしくは左側(左端の場合には、右端)にずれる(S203)。
また、スタートレバー41が操作されていないと判定された場合には(S201:NO)、第3停止ボタン43R(右停止ボタン)が押下されたか否かが判定され(S205)、第3停止ボタン43Rが押下されたと判定された場合には(S205:YES)、スタートレバー41により選択された表示設定領域に表示されている設定用表示記号が変更される(S207)。
また、第3停止ボタン43Rが操作されていないと判定された場合には(S205:NO)、第1停止ボタン43L(左停止ボタン)が押下されたか否かが判定され(S209)、第1停止ボタン43Lが押下されたと判定された場合には(S209:YES)、スタートレバー41により選択された表示設定領域に表示されている設定用表示記号が変更される(S211)。
また、第1停止ボタン43Lが操作されていないと判定された場合には(S209:NO)、第2停止ボタン43C(中央停止ボタン)が押下されたか否かが判定され(S213)、第2停止ボタン43Cが押下されたと判定された場合には(S213:YES)、現在、表示記号表示器143に表示されている設定用表示記号と設定数字との対応関係がROM113に記憶設定される(S215)。
2.3.設定変更モード
本実施形態に係る遊技機1では、設定変更モードにおいて、停止ボタン43及び役物回数表示器27等の既存の操作手段を用いて当選確率の設定を変更することができるように構成されている。この設定変更モードで行う設定変更は、ホール店員などの管理者が、前述の表示設定モードで決定した設定数字と設定用表示記号との対応関係(図6参照)を把握した上で行うものである。
具体的には、設定変更モードで遊技機1が起動されると、まず、現在の設定数字に対応づけられた設定用表示記号が役物回数表示器27に表示される。この状態で第3停止ボタン43Rを押下すると、その押下した回数に応じて役物回数表示器27に表示される設定用表示記号が、現在の設定数字から順に大きくなる(現在の設定数字が最大値である場合には最小値に戻る)ように変更される。例えば、遊技機1の起動時に表示された設定用表示記号が「C」であり、その設定用表示記号「C」に対応する設定数字が「1」である場合には、設定数字が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」の順で移行するように、各々の設定数字に対応づけられた設定用表示記号が変更表示される。因みに本実施形態では、第3停止ボタン43Rを押下するごとに、「C」、「F」、「A」、「E」、「D」、「B」の順で変更表示される。
一方、第1停止ボタン43Lを押下した場合には、その押下した回数に応じて役物回数表示器27に表示される設定用表示記号が、第3停止ボタン43Rを押下した場合と逆の態様、すなわち現在の設定数字から順に小さくなる(現在の設定数字が最小値である場合には最大値に戻る)ように変更される。因みに本実施形態では、第1停止ボタン43Lを押下するごとに、B、D、E、A、F、Cの順で設定用表示記号が役物回数表示器27に変更表示される。
なお、ここで、「役物回数表示器27に表示されている設定用表示記号」とは、表示設定モードにて設定数字に対応づけられた設定用表示記号を意味しており、仮に、設定変更モードを実行する前に、一度も表示設定モードが実行されていない場合には、メーカ出荷時に設定された標準表示設定にて設定用表示記号が表示される。
そして、前述したように第3停止ボタン43Rもしくは第1停止ボタン43Lの操作により役物回数表示器27に所望の設定用表示記号を表示させた状態で、第2停止ボタン43Cを押下すると、現在、役物回数表示器27に表示されている設定用表示記号に対応づけられている設定数字(当選確率)が、実際に内部抽選処理(S120)にて使用される設定数字(当選確率)としてROM113に記憶設定される。これにより、内部抽選処理(S120)にて使用される設定数字(当選確率)が決定され、設定変更が完了する。
因みに、本実施形態では、第2停止ボタン43Cの押下時にて役物回数表示器27に表示されている設定用表示記号が「A」の場合、実際に内部抽選処理(S120)にて使用される設定数字には「3」が記憶設定される。
なお、図10は設定変更モードが起動されたときに実行される制御フローの概要を示すフローチャートであり、この制御フローが起動されると、先ず、第3停止ボタン43R(右停止ボタン)が押下されたか否かが判定され(S301)、第3停止ボタン43Rが押下されたと判定された場合には(S301:YES)、設定数字が大きくなるように設定用表示記号が変更される(S303)。
なお、このとき、既に最大設定数字に対応する設定用表示記号が表示されている場合には、最小設定数字に対応する設定用表示記号に変更される。
また、第3停止ボタン43Rが操作されていないと判定された場合には(S301:NO)、第1停止ボタン43L(左停止ボタン)が押下されたか否かが判定され(S305)、第1停止ボタン43Lが押下されたと判定された場合には(S305:YES)、設定数字が小さくなるように設定用表示記号が変更される(S307)。
なお、このとき、既に最小設定数字に対応する設定用表示記号が表示されている場合には、最大設定数字に対応する設定用表示記号に変更される。
また、第1停止ボタン43Lが操作されていないと判定された場合には(S305:NO)、第2停止ボタン43C(中央停止ボタン)が押下されたか否かが判定され(S309)、第2停止ボタン43Cが押下されたと判定された場合には(S309:YES)、現在、役物回数表示器27に表示されている設定用表示記号に対応する設定数字(当選確率)が、実際に内部抽選処理(S120)にて使用される設定数字(当選確率)としてROM113に記憶設定される(S311)。
3.本実施形態に係る遊技機1の特徴
本実施形態では、設定用表示記号を用いて当選確率の設定変更を行うので、設定用表示記号と設定数字(当選確率)との対応関係を知らない者、つまり不正行為者は、短時間で高い当選確率となるように不正設定することができない。
したがって、本実施形態では、設定用表示記号と設定数字との対応関係を知らない限り、設定変更を行う者が目的とする設定情報に設定変更することはできないので、このことが不正な設定変更の抑止力となって、不正行為者による不正な設定変更を抑止することが可能となる。
また、スタートレバー41及び停止ボタン43等の既存の操作手段を用いて表示設定や設定変更を行うので、新たな操作手段を設けたり、設定変更の操作性を低下させたりすることなく、不正な設定変更を抑止することができる。
更に、本実施形態では、役物回数表示器27に表示される設定用表示記号を参照しつつ停止ボタン43を操作することで設定変更を可能としているが、役物回数表示器27および停止ボタン43は、それぞれ筐体3の前面側の近接した位置に設けられるので、本実施形態の遊技機1は、不正な設定変更を抑止しつつ、設定変更の操作性を向上させることができる。
4.実施形態と発明特定事項との対応関係
本実施形態では、スタートレバー41が特許請求の範囲に記載された変動開始手段に相当し、停止ボタン43が特許請求の範囲に記載された変動停止手段に相当し、S120(図8参照)が特許請求の範囲に記載された賞態様抽選手段に相当し、ROM113が特許請求の範囲に記載された設定情報記憶手段及び設定用表示記号記憶手段に相当し、S7(図7参照)が特許請求の範囲に記載された設定対応設定手段に相当し、S5(図7参照)が特許請求の範囲に記載された使用設定情報設定手段に相当し、表示記号表示器143が特許請求の範囲に記載された設定情報表示手段に相当し、設定数字が設定情報に相当する。
(第2実施形態)
本実施形態は、表示設定モードにおいて、設定内容を記憶する前に、設定用表示記号に対して設定数字が一義的に対応づけられているか否かを検査する機能を設けたものである。
以下、本実施形態について、図11を参照して説明する。なお、ここでは第1実施形態との相違点のみ説明する。また、第1実施形態と同一な箇所は、同一の符号を付した。
図11は本実施形態における表示設定モードの制御フローを示すフローチャートであり、第2停止ボタン43Cが押下されたと判定された場合には(S213:YES)、設定用表示記号に対して設定数字が一義的に対応づけられているか否か、つまり設定用表示記号が重複して設定数字に対応づけられていないかが自動的に検査される(S214)。
そして、設定用表示記号が重複して設定数字に対応づけられていないと判定された場合に限り(S214:YES)、現在、表示記号表示器143に表示されている設定用表示記号と設定数字との対応関係がROM113に記憶され(S215)、設定用表示記号が重複して設定数字に対応づけられていると判定された場合には(S214:NO)、その旨の警告音等が発せられた後(S217)、S201に戻る。
以上に説明したように、本実施形態では、設定用表示記号に対して設定数字が一義的に対応づけられているか否か、つまり設定用表示記号が重複して設定数字に対応づけられていないかが自動的に検査されるので、表示設定を容易に行うことができる。
なお、上記の説明からも明らかなように、本実施形態では、S214が特許請求の範囲に記載された検査手段に相当する。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、表示設定を行うか否か、つまり表示設定モードを起動すか否かは手動操作にて行われたが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定期間毎に自動的に表示設定を行うようにしてもよい。
なお、表示設定を自動的に行うと、管理者と言えども、設定用表示記号と設定数字との対応関係が解らなくなるおそれがあるが、このような場合には、表示記号表示器143にて設定用表示記号と設定数字との対応関係を確認した後に、当選確率の設定を行えばよい。
また、上述の実施形態では、既存の操作手段であるスタートレバー41及び停止ボタン43等を用いて表示設定を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示設定モード時のみ使用する専用の操作手段を設けてもよい。
また、上述の実施形態では、設定数字に対応する設定用表示記号を手動操作にて選定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば乱数発生器等を用いて自動的に設定数字に対応する設定用表示記号を選定してもよい。
また、上述の実施形態では、設定用表示記号としてアルファベット文字を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、平仮名、片仮名などの他の文字、数字、符号、図形、およびそれらを組み合わせたもの等、設定数字との対応づけが可能で管理者による識別も可能であれば、設定用表示記号の形態は特に問わない。
また、上述の実施形態では、当選確率の設定変更時においては、役物回数表示器27に設定用表示記号を表示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機1が備えている他の表示器(払出枚数表示器29、貯留枚数表示器31、演出表示部11など)又は専用の表示器を用いてもよい。
また、上述の実施形態では、当選確率の設定変更時においては、筐体3の外側から設定用表示記号を視認することができるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更時において設定用表示記号を表示するための表示器を筐体3内に配置してもよい。
また、上述の実施形態では、設定変更時において設定用表示記号を表示するための表示手段と表示記号表示器143とがそれぞれ別々に設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら2種類の表示手段を1つの表示手段に兼用させてもよい。
また、上述の実施形態では、設定キースイッチ139により3つ起動モードのいずれかを選択的に起動したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更モードと表示設定モードで各々の専用キーを設けてもよいし、各々の専用装置を設けてもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る回胴式遊技機の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る回胴式遊技機の前面構造を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る回胴式遊技機において扉本体を開いた状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る回胴の外周面に形成された図柄配列を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る回胴式遊技機の電気的構成を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る電源装置の一部正面図である。 本発明の実施形態に係る回胴式遊技機の起動モード選定フローチャートである。 本発明の実施形態に係る回胴式遊技機におけるメイン制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る回胴式遊技機における表示設定モードを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る回胴式遊技機における設定変更モードを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る回胴式遊技機における表示設定モードを示すフローチャートである。
符号の説明
1…回胴式遊技機、3…筐体、3a…扉本体、5…表示窓、7…操作パネル部、
9…遊技メダル払出口、11…演出表示部、13…回胴、
15a…第1メダルラインランプ、15b…第2メダルラインランプ、
15c…第3メダルラインランプ、17…遊技開始表示ランプ、
19…打止め表示ランプ、21…再遊技ランプ、
23a…ビッグボーナス告知ランプ、25…遊技メダル投入ランプ、
27…役物回数表示器、29…払出枚数表示器、31…貯留枚数表示器、
33…遊技メダル投入口、35…操作ボタン、39…精算ボタン、
41…スタートレバー、43…停止ボタン、45…返却ボタン、47…受け皿部、
101…主制御基板、103…回胴基板、105…副制御基板、
107…中央表示ランプ基板、109…電源基板、119…照明用基板、
121…スピーカ、123…照明類、125…左表示ランプ基板、
127…右表示ランプ基板、129…スタートレバーユニット、
131…メダルセレクター、133…電動モータ、135…回胴センサー基板、
137…メダル払出装置、139…設定キースイッチ、141…電源スイッチ、
143…表示記号表示器、145…電源装置。

Claims (6)

  1. 外周面に複数種の図柄が表示された回胴の回転により前記図柄の変動表示を行い、前記回胴の回転停止によって停止表示された図柄組合わせが所定の賞態様の入賞を成立させる図柄組合わせである場合に、遊技者に対して所定の遊技価値を付与する回胴式遊技機において、
    前記賞態様を抽選する賞態様抽選手段と、
    前記賞態様抽選手段より行われる抽選の抽選確率に関する設定情報が複数種類記憶された設定情報記憶手段と、
    複数種類の設定用表示記号が記憶された設定用表示記号記憶手段と、
    前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に対応する前記設定用表示記号を記憶設定する設定対応設定手段と、
    前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報を前記設定用表示記号にて表示する設定情報表示手段と、
    前記設定情報表示手段に表示された前記設定用表示記号に対応づけられる設定情報を、前記賞態様抽選手段にて用いられる設定情報として記憶設定する使用設定情報設定手段と
    を備えることを特徴とする回胴式遊技機。
  2. 前記設定用表示記号に対して前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報が一義的に対応づけられているか否かを検査する対応づけ検査手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の回胴式遊技機。
  3. 前記設定対応設定手段を作動させる場合と前記使用設定情報設定手段を作動させる場合とを切り替える作動モード切替手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の回胴式遊技機。
  4. 遊技機の外枠を構成する筐体の内部には、前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報と前記設定用表示記号との対応関係を表示する対応関係表示手段が備えられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の回胴式遊技機。
  5. 遊技者の操作に基づいて、前記回胴を回転させる回転開始信号を発する変動開始手段と、
    遊技者の操作に基づいて、前記回胴を停止させる回転停止信号を発する変動停止手段とを備えており、
    前記使用設定情報設定手段は、前記変動開始手段又は前記変動停止手段の操作に基づいて、前記設定情報表示手段に表示された前記設定用表示記号の変更および前記賞態様抽選手段にて用いられる設定情報の記憶設定を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の回胴式遊技機。
  6. 遊技者の操作に基づいて、前記回胴を回転させる回転開始信号を発する変動開始手段と、
    遊技者の操作に基づいて、前記回胴を停止させる回転停止信号を発する変動停止手段とを備えており、
    前記設定対応設定手段は、前記変動開始手段又は前記変動停止手段の操作に基いて、前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報と前記設定用表示記号との対応関係の変更および該対応関係の記憶設定を行うこと特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の回胴式遊技機。
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