JP2007073534A - ドーピング処理装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】プラズマ(イオン)を発生させて、これを高電圧で加速してイオン流を形成し、これを基板に照射し、更に基板に線状レーザー光を照射するドーピング装置において、特に大面積基板を処理するのに適した装置を提案する。
【解決手段】被ドーピング材を前記イオン流断面の長尺方向と概略垂直な方向に移動させドーピングを行い、ドーピング室において基板に対して線状レーザー光を照射することを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、半導体集積回路等を作製する際に使用されるドーピング装置およびドーピング処理方法に関するものである。特に本発明は大面積基板を処理する目的に好ましい構成を有するイオンドーピング装置およびドーピング処理方法に関する。例えば、一部もしくは全部が非晶質成分からなる半導体材料、あるいは、実質的に真性な多結晶の半導体材料に対して、イオンビームを照射することによって、該半導体材料に不純物を付与するものである。
半導体集積回路等の作製において、半導体中にN型やP型の不純物領域を形成する場合に、N型やP型の導電型を呈せしめる不純物(N型不純物/P型不純物)イオンを高い電圧で加速して、照射・注入する方法が知られている。特に、イオンの質量と電荷比を分離する方法はイオン注入法と呼ばれ、半導体集積回路を作製する際に、広く用いられている。
それ以外にも、N/P型不純物を有するプラズマを発生させ、このプラズマ中のイオンを高い電圧によって加速し、イオン流として半導体中に注入する方法が知られている。この方法は、イオンドーピング法もしくはプラズマドーピング法と呼ばれる。
イオンドーピング法によるドーピング装置の構造は、イオン注入法によるドーピング装置に比較して簡単である。例えば、P型不純物として硼素を注入する場合には、硼素化合物であるジボラン(B)等の気体において、RF放電その他の方法によって、プラズマを発生させ、これに高い電圧をかけて、硼素を有するイオンを引き出して、半導体中に照射する。プラズマを発生させるために気相放電をおこなうので、ドーピング装置内の真空度は比較的高い。
現在、比較的大面積の基板に対して均一に不純物を添加するにはイオンドーピング装置が使用されることが多い。イオンドーピング装置は質量分離をおこなわず、大面積のイオンビームが比較的容易に得られるためである。一方、イオン注入装置は質量分離をおこなう必要があるため、ビームの一様性を保ったまま、ビーム面積を大きくすることは難しい。よって、イオン注入装置は、大面積基板には不適当である。
近年、半導体素子プロセスの低温化に関して盛んに研究が進められている。その大きな理由は、安価なガラス等の絶縁基板上に半導体素子を形成する必要が生じたからである。その他にも素子の微小化や素子の多層化に伴う要請もある。
ガラス等の絶縁基板は、従来高温プロセスで使われている石英基板と比較して加工性に富み、大面積化が容易で、なおかつ、安価である等、様々なメリットがある。しかしながら、基板の大面積化に伴い、従来の高温プロセスとは性質の異なる装置を開発しなければならないなど、技術的に越えなければならない困難が多々生じて来ていることも事実である。
大面積基板を処理する必要のあるアクティブマトリクス型液晶ディスプレー等の作製においては、イオン注入法は、この点で不利であり、その欠点を補うという目的で、イオンドーピング法について研究開発がおこなわれている。
特開平7−283151
従来のイオンドーピング装置の概要を図1および図2に示す。図1は主としてイオン源およびイオンの加速装置の概要を示す。また、図2はイオンドーピング装置全体の構造を示す。まず、図1にしたがって説明する。イオンはプラズマ空間4において発生する。
すなわち、電極3と網状電極6との間に高周波電源1およびマッチングボックス2によって高周波電力を印加することで、減圧されたプラズマ空間4にプラズマを生じさせる。プラズマを発生させる初期には水素等を雰囲気に導入し、プラズマが安定した後には、ドーピングガスであるジボランやホスフィン(PH)を導入する。
電極3とチャンバーの外壁(網状電極6と同電位)は絶縁体5によって絶縁される。このようにして発生したプラズマからイオン流が取り出されるが、それには、引き出し電極10および引き出し電源8が用いられる。このようにして引き出されたイオン流は抑制電極11および抑制電源9によって形状を整えられた後、加速電極12および加速電源7によって必要とするエネルギーまで加速される。
次に図2(A)について説明する。イオンドーピング装置は大きく分けて、イオン源・加速装置13、ドーピング室15、電源装置14、ガスボックス19、排気装置20よりなる。図2では、イオン源・加速装置は、図1のものを横に置いてある。すなわち、図2では、イオン流は左から右に流れる(図1では上から下に流れる)。電源装置14は主としてイオンの発生・加速に用いられる電源を集約したもので、図1の高周波電源1、マッチングボックス2、加速電源7、引き出し電源8、抑制電源9を含む。
ドーピング室15には基板ホルダー17が設けられ、被ドーピング材16がその上に設置される。基板ホルダーは一般にイオン流と平行な軸にそって回転できるように設計される。イオン源・加速装置13とドーピング室15は排気装置20によって排気される。もちろん、イオン源・加速装置13とドーピング室15とが独立の排気装置によって排気されてもよい。
ガスボックス19からはガスライン18を経由して、ドーピング室15にドーピングガスが送られる。図2の装置ではイオン源・加速装置13と被ドーピング材16の間にガス供給口が設けられているが、イオン源のプラズマ空間4の近傍に設けることも可能である。ドーピングガスは水素等で希釈して用いられるのが一般的である。
従来のイオンドーピング装置では、処理できる基板(被ドーピング材)の面積はイオン源13におけるプラズマ空間4の断面積と等しいかそれ以下であった。これはドーピングの均一性によって要求された条件である。図2(B)は、イオン流に垂直な断面の様子を示す。すなわち、イオン源・加速装置13はLおよびLという大きさであるが、ドーピング室15および被ドーピング材17はその中におさまる程度の大きさである。そして、LとLは同程度の大きさである。
したがって、基板がより大きくなるとプラズマ空間4はさらに大きくなることが要求される。しかも、プラズマは2次元的に均一であることが要求される。しかしながら、プラズマ空間は無限に大きくすることは困難である。なぜなら、プラズマの発生が均一でなくなるからである。これは主として分子の平均自由工程がプラズマ空間の断面に比較して十分に小さくなるためである。このため、プラズマ空間の1辺の長さをを0.6m以上とすることは困難である。
本発明においては、イオン流の断面を線状もしくは長方形とし、かつ、ドーピング中に被ドーピング材を、イオン流の長尺方向に垂直(すなわち、短尺方向)に移動させることを特徴とする。かくすることにより、プラズマは長尺方向の均一性が要求されるのみとなり、大面積の基板の処理が可能となる。プラズマの長尺方向の均一性のみが問題となり、2次元的な均一性が問題とならないのは、被ドーピング材の任意の部分に着目すると、イオン照射が走査によりおこなわれるためである。
本発明では、原理的には基板の1辺の長さはプラズマの長さによって制約されるものの、他の1辺の長さにはドーピング室の大きさ以外の制約要因がない。放電空間の幅が十分に狭ければ、長尺方向の均一性が2m程度保たれたプラズマは容易に発生できる。もちろん、そのときのイオンビームの幅はセンチメートルオーダーでもよい。
したがって、このような線状イオンドーピング装置は、大面積基板、あるいは、多数の基板を同時に処理するのに適している。例えば、最大2m×xmの基板に比較的用意にドーピングをおこなうことができる。xはドーピング装置の大きさにより決定される。
本発明によって、大面積の処理が可能なイオンドーピング装置が得られる。また、アニール工程・水素化工程を必要としない、もしくは、それらの工程の処理時間を短縮し、あるいは、処理温度を低減することも可能となる。本発明によってもたらされる効果は上述の通りである。このように本発明は工業上、有益なものである。
図3(A)に本発明の実施形態の概念を示す。本発明のイオンドーピング装置も従来と同様、イオン源・加速装置13、ドーピング室15、電源装置14、ガスボックス19、排気装置20よりなる。しかしながら、従来のものとは異なって、イオン源・加速装置13では、断面が線状もしくは長方形となるイオン流を発生する。さらに、基板ホルダー17がドーピング中に移動するような機構を備えている。イオン流の長尺方向は図の紙面に垂直な方向である。
本発明のイオンドーピング装置では、処理できる基板(被ドーピング材)の形状はイオン源13におけるプラズマ空間4の断面の形状とは関係がない。ただし、基板の短い方の1辺の長さはプラズマ空間4の長尺方向の長さと等しいかそれ以下であることが要求される。基板の他の1辺の大きさについては、ドーピング室の大きさ以外には制約要因がない。
図3(B)は、イオン流に垂直な断面の様子を示す。すなわち、イオン源・加速装置13(L×L)の形状は、ドーピング室15および被ドーピング材17の形状に制約されない。イオン流の断面の形状が線状もしくは長方形であるのでL<L(=イオン流の断面の長尺方向の長さ)である。
イオン流が長尺方向に均一であるのみで、短尺方向の均一性を問われないということは、短尺方向にイオン強度、イオン種の分布があっても差し支えないということであり、このことはイオン流から特定の軽イオン(例えば、H、H 等)を除去する上で有効である。イオンの分離には磁気的な作用をイオン流に及ぼす必要があったが、その際には、必ず、必要な重いイオンの分布にも影響を与えた。
従来のイオンドーピング装置では2次元での均一性が要求されたので、実質的にイオンを分離することは不可能である。しかしながら、本発明では実施例2に示すように簡単に分離することが可能である。
また、イオン流が長尺方向に均一であるのみで、短尺方向の均一性を問われないということは、イオン流を加速・減速する電極の構造にも有利である。従来のイオンドーピング装置では電極には網状もしくは多孔のものが用いられたが、このような電極では、一部のイオンが電極本体に衝突するので、そのことによる電極の劣化、あるいは電極構成物質の飛散・スパッタリングが問題となる。
これに対し、本発明では、実施例1に示すように、簡単な形状の電極で、かつ、イオン流から離れた位置に設けられるため、上記の問題は解決される。
なお、従来の半導体製造技術では、イオン注入技術が知られているが、その際にはイオン流を電磁的に偏向させて、固定した基板に走査するという技術が知られている。しかしながら、そのような方法は、本発明のようにさまざまな質量/電荷比を有するイオンを同時にドーピングする場合には適切でなく、本発明のようにイオン流は固定とし、基板を移動させる方が好ましい。
なぜならば、電磁的なイオン流の偏向技術では、重いイオンに比較して、軽いイオンの方がはるかに偏向されやすく、したがって、均一に走査することができないからである。わずかに質量数は1つ異なるだけでも、分布が生じるので、本発明の目的とするイオンドーピング技術に適用することは好ましくない。このような電磁的な偏向技術の用いることができるのは、単一イオン種のみをドーピングする場合に限られる。
本発明のイオンドーピング装置には、従来のイオン技術において公知であるイオン集束装置やイオン質量分離装置を付加してもよい。
さらに、本発明のような線状イオンドーピング技術において、イオンの質量分離が容易であるという特徴は、その後のアニール処理においても有利となる場合がある。一般にイオンドーピングをおこなうと、イオンの被照射物への入射に伴う被照射物の原子格子の損傷や結晶格子の非晶質化等が生じる。また、ドーパントは、ただ半導体材料に打ち込むだけではキャリアとして働かない。これらの不都合を解消するためのいくつかの工程が、ドーピング後に必要である。
上記工程で、最も一般的な方法は熱アニールあるいは光アニールである。これらのアニールによりドーパントを半導体材料格子に結合させることができる。ただし、光アニールの場合には、その光が前記格子損傷箇所等に届かなければならない。
また、前記アニールで解消仕切れない準位(不結合手)を消すための、水素を添加する工程もかなり一般的に行われている。該工程を以下水素化と呼ぶ。水素は350℃程度の温度で容易に半導体材料内に進入し、上記準位を消す働きをする。
いずれにせよ、これらのドーピング後の工程を設けることは、工程数を増やし、コストやスループットの面でよくない。熱アニールと水素化をドーピング時に同時にやってしまうことにより、あるいは、それらの工程の一部をドーピング時におこなうことにより、アニール工程・水素化工程の省略もしくは処理時間の短縮、ないしは処理温度等の低減等を図ることができる。
水素とドーパントを同時に半導体材料に添加することは比較的容易である。すなわち、水素で希釈したドーパントを水素ごとイオン化して、ドーピングをすればよい。例えば、水素で希釈した、フォスフィン(PH)を用いて図1や図2に示すドーピング装置でイオンの注入をおこなえば、燐を含むイオン(例えば、PH やPH 等)と同時に水素イオン(例えば、H やH)も注入される。
しかしながら、水素は、燐・硼素等のドーパントを含むイオンに対してあまりにも軽く、加速されやすいため基板奥深くまで入ってしまう。一方、ドーパントを含むイオンは比較的浅い部分にとどまるので、該水素がドーパント起因の欠陥を修復するには、熱アニール等で水素を移動させなければならない。
ところで、線状イオンビームを用いると、上述のように、質量分離器をイオン流の途中において所望のイオンのみ基板に照射することが可能となる。この思想をより発展させると、以下のような新規なドーピング方法も可能となる。すなわち、異なる質量のイオンを分離したのち、それぞれを異なる電圧で加速し、これらのビームを半導体材料に照射することにより、これらのイオンをほぼ同じ深さに打ち込むというドーピング方法である。
例えば、水素を主成分とするイオン(軽イオン)と、ドーパントを含むイオン(重イオン)に分離し、後者のみを加速することにより、前者と後者の侵入深さをほぼ同じとすることにより、前者の存在によって、ドーパントに対するアニール工程や水素化工程の一部もしくは全部を同時におこなうことが可能となる。
すなわち、水素イオンビームの半導体材料への入射速度を、ドーパントを含むイオンビームの半導体材料への入射速度に近づけることにより、半導体膜中での水素の分布とドーパントの分布が近づく。このとき、イオンの入射エネルギー(衝突により熱エネルギーに転化する)と、水素の供給により、ドーパントが直ちに活性化される。この効果により、後のドーパント活性化工程が不要となる。
侵入深さを調整するためにはそれぞれのイオンビームの入射角を変えてもよい。すなわち、入射角が小さいと侵入深さも小さくなる。入射角の変更には磁気的・電気的効果を用いればよい。あまりに入射角が小さいと、基板にイオンが入らず反射してしまう。入射角は40゜以上あればまず問題はない。
上記の目的には、質量分離装置は、イオンビーム発生装置と加速装置の間に設けられるとよい。また、質量分離のためには、イオンビームの長尺方向に平行な磁場を該イオンビームに印加する装置を用いればよい。半導体材料に対しては、先にドーパントを含むイオンが注入された後に、水素を主成分とするイオンが注入されるようにしてもよいし、その逆となるようにしてもよい。
本発明のイオンドーピング装置と線状レーザー光を利用するレーザーアニール装置を同一チャンバー内に設けることも有効である。すなわち、本発明が線状イオン流により基板を走査しつつドーピングする工程を特色とすることと、他の発明である線状レーザー光を用いたレーザーアニール法が、同様な機構を必要とすること、および、両装置を用いる工程が連続することに着目すれば、両者を別個の装置とするより、同一の装置に組み込むことは非常に効果的である。
例えば、特開平7−283151号には、多チャンバー真空処理装置において、イオンドーピングチャンバーとレーザーアニールチャンバーとを有するものが開示されている。従来のイオンドーピング装置は面状の断面を有するイオン流の一括照射を基本とし、場合によっては、基板を回転させる必要があったので、イオンドーピングチャンバーとレーザーアニールチャンバーとを一体化させるという思想はなかった。
しかしながら、本発明のように、イオンドーピング装置も線状レーザーアニール装置と同様な搬送機構によって基板を移動しつつドーピングをおこなうという場合には、イオンドーピングチャンバーとレーザーアニールチャンバーを別に設ける必要はなく、むしろ、一体化した方が量産性の面で有利である。すなわち、イオン流の断面の長手方向とレーザー光の断面の長手方向とを平行に配置し、この間を基板を、上記方向に垂直に移動させればよい。かくすることによりイオンドーピング工程とレーザーアニール工程を連続的におこなえる。
線状イオン処理装置に線状レーザーアニール装置を組み合わせることは、2つの工程を同時におこなうことによる工程数の短縮の効果に加えて、基板の汚染の可能性を低減する効果をも有する。
さらに、本発明のイオンドーピング装置を用いると以下のような特色を有するドーピング処理をおこなうことが可能となる。すなわち、本発明によるドーピング処理方法の第1は、線状のイオンビームを発生する過程と、該イオンビームを質量分離し、少なくとも2つのイオンビームに分離する過程と、前記イオンビームをそれぞれ異なる電圧で加速する過程と、前記イオンビームをそれぞれ異なる角度で基板に照射する過程とを有する。
本発明によるドーピング処理方法の第2は、線状のイオンビームを発生する過程と、該イオンビームを少なくとも2種類のイオンビームに質量分離する過程と、前記イオンビームの一つを他の一つとは異なる加速電圧で加速する過程と、前記線状に加工されたイオンビームの線方向と概略直角方向に基板を移動させつつ、前記イオンビームの少なくとも二つを照射することを特徴とする。
本発明によるドーピング処理方法の第3は、水素を含む線状のイオンビームを発生する過程と、該イオンビームを水素を主成分とするものと、そうでないものとに質量分離する過程と、前記イオンビームのうち、水素を主成分とするイオンビームおよびそうでないものに、それぞれのイオンビームの基板への侵入深さが概略等しくなるようなエネルギー、入射角度等を付与する過程と、前記線状に加工されたイオンビームの線方向と概略直角方向に基板を移動させつつ、前記イオンビームを照射することを特徴とする。以下に実施例を示し、より詳細に本発明を説明する。
〔実施例1〕 図4に本実施例を示す。図4(A)は本実施例のイオン源・加速装置の構成の概略を示し、図4(B)は本実施例のイオン源・加速装置の電極の概略の形状を示す。まず、図4(A)にしたがって説明する。
長方形状の断面を有するプラズマ空間24では、プラズマ発生電極23、26に高周波電源21より高周波電力を印加して、プラズマが発生する。このプラズマは引き出し電極30および引き出し電源28によって引き出され、さらに抑制電極31、抑制電源29によって形状・分布を整えた後、加速電極32、加速電源27によって、必要とするエネルギーまで加速される。なお、プラズマの長尺方向の均一性が十分であれば、抑制電極31は設けなくてもよい。
プラズマ発生電極23、26、引き出し電極30、抑制電極31、加速電極32の形状は、図4(B)に示される。すなわち、引き出し電極30、抑制電極31、加速電極32は空洞型であり、イオン流はその中央部を流れる。したがって、イオンが電極と衝突することがない。
本実施例ではプラズマ発生用電極23と26の間隔を1〜10cm、長さを50〜150cm、引き出し電極30、抑制電極31、加速電極32の空洞部の断面の短尺方向の長さを1〜15cm、長尺方向の長さを50〜170cmとするとよい。
なお、イオンドーピング装置全体の構成は図3で示されたものと同様にするとよい。本実施例では、イオンの質量分離がおこなわれずに導入されるので、例えば、ドーピングガスとして、水素で希釈したホスフィンを用いた場合には、重いイオン(PH 、PH 等)も軽いイオン(例えば、H、H 等)も同じ面密度で導入される。同様なことは硼素やアンチモンの注入においても生じる。
このことは、再結晶化の際に低温で結晶化するという利点がある。すなわち、材料中のSi−H結合同士が、水素分子を離脱するような縮合過程を経て、Si−Si結合を形成するためである。この点で、積極的に水素分子の注入を防止するという実施例2もしくは3と異なる。
ただし、本実施例では、イオンの質量や半径によって進入深さが異なるという面に注意しなければならない。一般に軽い水素系イオンははるかに深い部分に集中する。この点を改善する実施例は後述する(実施例5〜7)。
〔実施例2〕 本実施例は、実施例1で示したイオンドーピング装置のイオン源・イオン加速装置において、質量分離装置を設けた例を示す。本実施例を図5を用いて説明する。図5(A)は本実施例のイオン源・加速装置の構成の概略を示す。まず、図5(A)にしたがって説明する。長方形状の断面を有するプラズマ空間24では、プラズマ発生電極23、26に高周波電源21より高周波電力を印加して、プラズマが発生する。
このプラズマは引き出し電極30および引き出し電源28によって引き出され、加速電源27によって加速される。次に、イオン流は互いに逆方向の磁場34、35および、その間のスリット36を通過する。磁場34によって、イオンは横向きの力を受け、このため、軽いイオン(例えば、H、H 等、図の点線)は重いイオン(例えば、BH 、BH 、PH 、PH 等、図の細線)より左側に曲げられ、スリット36を通過することができない。すなわち、スリット36は質量分離用に設けられたものである。
図5(B)には、スリットに進入する前のイオンの分布の概念図を示す。縦軸はイオン密度(イオン強度)であり、横軸はイオン流の断面の短尺方向である。イオンはプラズマの分布を反映し、ガウス分布に近い形状であるが、磁場34によって、軽いイオンが左に移動する。図5(C)には、スリットを通過した後のイオンの分布を示す。スリット36によって、イオン流のうち、左側の軽いイオンのピークが削られる。この結果、イオン流の質量分離をおこなうことができる。
なお、スリット36を通過したイオン流も、その短尺方向の分布は磁場34の影響を強く受けており、プラズマ空間での分布とは異なるが、上述したように、イオン流を移動してドーピングするために何ら問題はない。
スリット36を通過したイオン流は、磁場34とは逆向きの磁場35によって、右向きの力を受け、軌道が修正される。イオンが磁場34で受ける力と磁場35で受ける力は、向きが逆で大きさが等しいので、結局、イオン流は以前の流れと並行になる。
その後、抑制電極31、抑制電源29によって形状・分布を整えた後、加速電極32、加速電源33によって、必要とするエネルギーまで加速される。なお、プラズマの長尺方向の均一性が十分であれば、抑制電極31は設けなくてもよい。また、本実施例のような磁場を印加する装置およびスリットは抑制電極と加速電極の間でも、また、加速電極と被ドーピング材の間に置かれてもよい。
本実施例のように、軽い水素系イオンを除去する場合には、実施例1で述べたような再結晶化における水素離脱縮合反応が起こりにくい。この問題を解決するには、目的とする不純物のドーピング工程の前もしくは後に、同程度の深さになるような水素のみのドーピングをおこなえばよい。
〔実施例3〕 本実施例は、簡易型の質量分析装置を有するイオンドーピング装置のイオン源・イオン加速装置において、イオン流の集束装置を設けた例を示す。本実施例を図6を用いて説明する。図6(A)は本実施例のイオン源・加速装置の構成の概略を示す。まず、図6(A)および同図(B)にしたがって説明する。なお、図6(A)は、イオン流の断面の長手方向より見た図を、また、図6(B)は、イオン流の断面の長手方向に垂直な面より見た図を示す。
本実施例のイオン源は、実施例1や同2とは異なり、誘導励起型のプラズマ発生方法を採用する。その目的のためにガスライン58の一部に石英管を使用し、その周囲を誘導コイル43を巻きつける。コイル43は高周波電源41に接続される。なお、コイルの一端は接地される。実施例1や同2ではイオンの下流で接地した。これに対し、本実施例ではイオン流の上流で接地する。
このようにすることのメリットは、特に細管での誘導励起のような場合にはガスライン58を接地準位近辺で使用できることである。ガスラインを実施例1や同2のようにイオンの中流に設ける場合には、ガスラインの電位はそれほど問題ならないが、本実施例のような装置においてイオンの下流を接地した場合には、ガスライン近辺は100kVにも達する高電位となり、ガス配管やガズボンベに導電性の材料を使用するので、ガスボックス等までも厳重に絶縁する必要がある。
本実施例のようにイオンの上流を接地することにより、逆に下流が(負の)高電位となるが、下流にある物体は外部と連絡するものが少ないので、絶縁は大して問題とならない。
誘導コイル43によって生じたプラズマは加速室44に導入される。加速室への導入口は図6(B)に示すように、特徴的な形状を有せしめる。ここで、細管から大容量の反応室にガスが導入されることにより、プラズマおよびドーピングガスの圧力・密度は急激に低下する。
このことは本実施例のようにイオン流を集束する場合には好ましい。一般に、誘導コイル部分のガスライン58の圧力は加速室44の圧力の1/5〜1/100となるようにすればよい。プラズマを生じさせるには10−4Torr以上の圧力が必要である。
しかしながら、圧力の高い空間では気体分子やイオンの平均自由行程が小さくなり、イオンを高エネルギーに加速する上で不利である。また、本実施例のようにイオン流を集束する場合には、イオンの衝突による散乱により、集束度が低下する。
本実施例のように、加速室44の圧力を、プラズマ源(誘導コイル43の近傍)より大幅に低下させると上記の問題は解決できる。なお、イオン流の集束効果を有効にするためには、集束装置から被ドーピング物までの距離が、平均自由行程以下であるような圧力とすることが好ましい。
このようにして加速室に導入されたプラズマは引き出し電極50(および引き出し電源48)によって引き出され、加速電極52(および加速電源47)によって加速される。この引き出し電極50と加速電極52の間にはイオン流の集束用のコイル51を設ける。コイル51は通常のソレノイドとは異なった形状とする。
すなわち、イオン流を集束させる方向には、下流になるほど径を小さくする。一方、それに垂直な方向では径を変化させない。かくすることにより、イオン流を1方向に集束させることができる。コイル51は同様な形状を有する中空の永久磁石によっても代替できる。
以上は、原理的にはzピンチ法と称されるプラズマ閉じ込めもしくはプラズマ集束技術であるが、それ以外にも、イオン流の自身の発生する磁場によって集束させる自己集束法を用いることもできる。その際には、多段の加速電極を設け、下流ほど電極径を小さくすればよい。また、自己集束法を用いるには、イオン流とは逆向きに電子流を流すと、電流量が増加し、かつ、イオン間の反発が電子により遮蔽される(シールド効果)ので、より集束する上で効果的である。
次に、イオン流は互いに逆向きの磁場54、55および、その間のスリット56を通過する。磁場54により、イオンは左向きの力を受ける。このため、軽いイオン(図の点線)は重いイオン(図の細線)より左側に曲げられ、スリット56を通過することができない。このことは実施例2と同じであるが、本実施例ではイオン流の集束をおこなうため、より顕著な効果が得られる。
図6(C)には、加速電極52を通過したイオンの分布の概念図を示す。縦軸はイオン密度(イオン強度)であり、横軸はイオン流の断面の短尺方向である。イオンはプラズマの分布を反映し、ガウス分布に近い形状であるが、軽いイオンの方が重いイオンよりもより強く集束され、中央に集まる。
このような分布のイオン流が磁場54を通過すると、実施例2と同様に軽いイオンが左に移動する。図6(D)は、スリットに進入する前のイオンの分布の概念図を示す。図6(E)には、スリットを通過した後のイオンの分布を示す。スリット56によって、イオン流のうち、左側の軽いイオンのピークが削られる。この結果、イオン流の質量分離をおこなうことができる。本実施例で特徴的なことは、軽いイオンはより集積度が高いため、このスリットによる分離の効果が顕著に現れる。
スリット56を通過したイオン流は、磁場55によって右向きの力を受け、軌道が修正される。イオンが磁場54で受ける力と磁場55で受ける力は、向きが逆で大きさが等しいので、結局、イオン流は以前の流れと並行になる。このようにして、線状の断面を有するイオン流を得ることができる。
〔実施例4〕 本実施例は、本発明のイオンドーピング装置と線状レーザー光を利用するレーザーアニール装置を同一チャンバー内に設けた装置に関する。すなわち、本発明が線状イオン流により基板を走査しつつドーピングする工程を特色とすることと、他の発明である線状レーザー光を用いたレーザーアニール法が、同様な機構を必要とすることに着目したものである。
例えば、特開平7−283151には、多チャンバー真空処理装置において、イオンドーピングチャンバーとレーザーアニールチャンバーとを有するものが開示されている。従来のイオンドーピング装置は面状の断面を有するイオン流の一括照射を基本とし、場合によっては、基板を回転させる必要があっったので、イオンドーピングチャンバーとレーザーアニールチャンバーとを一体化させるという思想はなかった。
しかしながら、本発明のように、イオンドーピング装置も線状レーザーアニール装置と同様な搬送機構によって基板を移動しつつドーピングをおこなうという場合には、イオンドーピングチャンバーとレーザーアニールチャンバーを別に設ける必要はなく、むしろ、一体化した方が量産性の面で有利である。すなわち、イオン流の断面の長手方向とレーザー光の断面の長手方向とを平行に配置し、この間を基板を、上記方向に垂直に移動させればよい。かくすることによりイオンドーピング工程とレーザーアニール工程を連続的におこなえる。
本実施例を図7を用いて説明する。図7(A)は本実施例の装置の断面の概念図であり、また、図7(B)は本実施例の装置を上(イオン流の導入方向もしくはレーザー光の導入方向)より見た概念図である。
本発明のイオンドーピング兼レーザーアニール装置は、他の実施例のイオンドーピング装置と同様、イオン源・加速装置63、ドーピング室65、電源装置64、ガスボックス69、排気装置70よりなる。しかしながら、それに加えて、レーザー装置61、光学系62を有する。また、予備室68も有する。もちろん、ドーピング室65にはレーザー光を導入するための窓73を設ける。レーザー光導入用の窓73はイオン流導入のための窓72と平行に設けられる。
基板66は基板ホルダー67に保持され、基板ホルダー67は搬送機構71によって、ドーピング室65を少なくとも1方向に移動する。基板ホルダー67にはヒーター等を設けてもよい。イオン流の長尺方向は図の紙面に垂直な方向である。
〔実施例5〕 本実施例では、イオン形成手段をもつ装置と、イオンを加速する手段をもつ装置に関しては、図4に示す装置と同様な構成のものを用いる。図8には本実施例で使用するイオンドーピング装置の概念図を示す。ドーパントガスは高周波電源81より高周波電力の印加されたプラズマ発生電極82、83によりイオン化される。このイオンは引き出し電極84により引き出される。
さらに、本実施例のドーピング装置は、イオンビームに磁場を加える手段85を備えている。その結果、軽イオン(水素を主成分とするイオン)は大きく偏向する。一方、重イオン(ドーパントを含むイオン)の偏向はわずかである。本実施例の装置では、重イオンの通過路には抑制電極86、加速電極87を設け、該イオンビームが選択的に加速され、基板に照射される。しかしながら、軽イオンに関しては、通路に加速電極が設けられていないので、引き出し電極84により加速されたエネルギーのまま図示しないステージ上の基板88に照射される。
本実施例では、イオンビームは滝のようにカーテン状をなして、基板88に照射される。基板全体にまんべんなくドーパントがゆき渡るように、基板88を走査させながら、ドーピングを行う。ドーズ量は基板の走査速度と、イオン電流値で制御する。このときの走査の方向はドーパントにより形成される該カーテン面に対して概略垂直とする。
本装置が形成するイオンの滝は幅2mである。本装置はリンまたはボロンをドーパントとして、半導体材料に添加する目的で使用する。上記イオンにはPH またはB イオンの他に多量のH イオンが含まれている。本実施例では濃度5%程度に水素で希釈した半導体用PHもしくはBガスを使用した。
このイオン流に垂直かつイオンのカーテン面を含む方向に磁場を形成することにより、該イオン流に対して垂直方向の力を該イオン流に加える。これは、ローレンツ力と呼ばれるものである。運動方程式Ma=qvBから、イオンの上記磁場Bに起因する加速度aはイオン質量Mに反比例し、イオンの電荷qに比例することが容易に判る。なお、磁場入射前のイオン流の方向の、磁場入射後のイオン速度成分vはイオンの質量Mに依存する。
本実施例の場合は、加速されるイオンの大多数が電荷1のものなので、前述の加速度はイオンの質量のみに依存すると考えて良い。本実施例に使用するガスに含まれるイオン、H イオンの分子量は2、PH イオンの分子量は34程度、B イオンの分子量は24〜26程度、である。また、上記速度成分vの質量依存を考慮に入れると、H イオンは、ドーパントを含むイオンと比較して10〜100倍の加速度を、該イオン流の垂直方向にうけることがわかる。よって、磁場をイオン流に加えることでイオン流の質量分離ができる。
ドーパントを含むイオン流の向きを殆ど変えることなく、H イオンの流れのみを適当に変えるには、引き出し電圧を1〜10kV程度とし、図8に示した磁場の方向に0.1から10テスラ程度、好ましくは0.5から2テスラ程度の磁場を加えるとよかった。
磁場を形成する場所は引出電極の直後とする。イオンの運動エネルギーがまだ小さいうちにイオンを曲げれば、少ないエネルギーでイオンを大きく曲げることが可能だからである。引き出し電極84直後で曲げられたH イオンは抑制電極86、加速電極87の中を通過することなくステージ上の基板88に達する。この様にすると、基板入射時のH イオンの速度を抑えることができる。
基板に達したときのH イオンの入射角は50゜程度であった。前記角度は、イオンが基板内に入るのに充分な角度であった。一方、ドーパントを含むイオン流は上記磁場の影響を殆ど受けることなく、抑制電極、加速電極の中を通過後、基板に照射された。入射角はほぼ90°であった。
上記のイオン加速方法により、H イオンの速度を極力抑え、かつ、ドーパントを所望の深さに打ち込むことが可能となった。等電界中では、イオンは軽ければ軽いほど、電荷が高ければ高いほど加速されやすい。よって、イオン流を質量分離しなければ、イオンは軽イオンほど高速で基板に打ち込まれる。すなわち、軽イオンほど基板深く打ち込まれてしまう。
ところが、本実施例の方法をとると、本実施例では軽イオンに該当するH イオンの基板入射時の速度と、重イオンに該当するドーパントを含むイオンの基板入射時の速度とを、同程度もしくは軽イオンの速度を重イオンのものよりも遅くできた。
この様な速度コントロールすることにより、H イオンとドーパントを含むイオンの基板中での深さ方向の分布を似通わせることができる。この結果、H イオンのもつ運動エネルギーの解放による熱を、より直接的にドーパントに作用させることができるようになった。該熱は、ドーパントを含むイオンの打ち込みにより形成された格子欠陥の修復と、ドーパントの活性化に使われた。さらに、該熱と多量の水素が、格子の不結合手の終端に使われた。
一般的に言って、ドーピングによるダメージは半導体材料の特性を著しくおとしめるものであるから、何らかの補修を加えなければならない。従来は、熱を加えたり、光を照射するといったアニール手段で上記ダメージの回復を図っていた。あるいは、格子欠陥部分を終端する目的で水素を該ダメージ部分に添加しアニールにより水素を格子欠陥に結合させる手段も効果的であった。
ところで、先に述べた通り、質量分離を行わずに全てのイオンを垂直に入射させると、重イオンの入射速度Vαと軽イオンの入射速度Vβには、Vα<<Vβという関係があるので、比較的軽い水素イオンは半導体膜深くに分布する(図10(B))のに対し、比較的重いイオンは該膜の浅い部分に分布する(図10(A))。
すなわち、前者の中心深さdと後者の中心深さdの間には、d<<dという関係が生じる。よって、水素イオンの分布とドーパントによる格子欠陥の分布にずれが生じ、該水素イオンが該欠陥修復に効率よく使用されない。
ところが、本実施例に示した方法でイオンの質量分離を行い、入射速度を概略等しくすると、該水素イオンの侵入深さ(図10(D))とドーパントの分布(図10(C))が近づきあるいは一致し、その結果著しく上記ダメージの修復効果が向上した。前記修復効果は、該水素イオンの格子欠陥の終端効果と、該水素イオンとドーパントを含むイオンとが膜中で運動エネルギーを失うことにより生じる熱アニール効果である。
本効果は従来行われてきたドーピング後の処理(前段に述べたもの)と同程度のものであった。該効果は、プラズマ中の水素イオンの濃度が高ければ高いほど上がるが、スループットを考慮すると該水素イオンのプラズマ中の濃度は50〜90%が適当であった。
イオンを照射しながら基板を走査させるとき、本実施例では、最初にH イオンが基板に打ち込まれてから、PH またはB イオン等のドーパントを含むイオンが打ち込まれるように、基板走査の方向を決定した。H イオンは半導体膜を構成する主な原子と比較して小さくかつ軽いので半導体材料の格子をあまり壊すことなく、基板に打ち込まれ、該H イオンが失う運動エネルギーにより基板温度が上昇する。
その後、重いドーパントを含むイオンが打ち込まれる。このときにできる格子欠陥の修復とドーパントの活性化に上昇した基板温度と水素が使われる。かくして、ドーピングと同時にアニールおよび水素化をおこなうことができた。
〔実施例6〕 本実施例では、実施例5と全く同様の装置を用い、基板の走査方向のみ変更した。すなわち、イオンを照射しながら基板を走査させるとき、まず、PH またはB イオン等のドーパントを含むイオンが基板に打ち込まれてから、H イオンが打ち込まれるように、基板を走査した。
重いドーパントを含むイオンは半導体膜を構成する主な原子と比較して同程度に重いので、半導体の特性を著しくおとしめるほどの影響を半導体材料の格子に与える。その後H イオンが基板に打ち込まれ、該H イオンが失う運動エネルギーにより基板温度が上昇する。このときの温度と水素の供給により、格子欠陥を修復し、ドーパントを活性化させる。
本実施例は実施例5とほぼ同程度の格子欠陥修復とドーパントの活性化の効果があった。本実施例は、水素イオンとドーパントを含むイオンとの基板に打ち込まれる順序が、本発明の諸効果に影響しないことを示すものである。
〔実施例7〕 図9に本実施例で使用するイオンドーピング装置の概念図を示す。実施例5、6で述べたドーピング装置と異なる点は、イオン流に磁場を加えている領域にさらなる電場を与える手段を有している点である。前記手段も実施例1、2の装置と同様に、該イオン流の質量分離を可能とする。異なる点は、理想的には全くドーパントを含むイオンの流れを曲げることなく質量分離ができる点である。本質量分離器はE×B分離器と呼ばれる。
ドーパントガスは高周波電源91より高周波電力の印加されたプラズマ発生電極92、93によりイオン化される。このイオンは引き出し電極94により引き出される。
さらに、イオンビームに磁場を加える手段95および電極96により、イオンは質量分離され、軽イオン(水素を主成分とするイオン)は大きく偏向する。一方、重イオン(ドーパントを含むイオン)の偏向はわずかである。本実施例の装置では、重イオンの通過路には抑制電極97、加速電極98を設け、該イオンビームが選択的に加速され、基板に照射される。しかしながら、軽イオンに関しては、通路に加速電極が設けられていないので、引き出し電極94により加速されたエネルギーのまま図示しないステージ上の基板99に照射される。
本実施例でも、イオンは、滝のようにカーテン状をなして基板99に照射される。基板全体にまんべんなくドーパントが行き渡るように、基板を走査させながら、ドーピングを行う。ドーズ量は基板の走査速度と、イオン電流値で制御する。このときの走査の方向はドーパントにより形成される該カーテン面に対して概略垂直とする。
本装置が形成するイオンの滝は幅2mである。本装置はリンまたはボロンをドーパントとして、半導体材料に添加する目的で使用する。上記イオンにはPH またはB イオンの他に多量のH イオンが含まれている。本実施例では濃度5%程度に水素で希釈した半導体用PHもしくはBガスを使用した。
このイオン流に垂直かつイオンのカーテン面を含む方向に磁場を形成することにより、該イオン流に対して垂直方向の力を該イオン流に加える。これはローレンツ力と呼ばれるものである。運動方程式F=qvB−qEから、イオン流が受ける横向きの力Fがわかる。イオン流を曲げないためにはFを0とすればよい。
なお、磁場入射前のイオン流の方向の、磁場入射後のイオン速度成分vはイオンの質量Mに依存するので、ドーパントを含むイオンの速度vを前述の運動方程式に代入し、力Fが0となるように磁場Bと電場Eを調節すればよい。このとき、水素イオンは、ドーパントを含むイオンの速度vとは異なる速度を持っているので、0でない力Fを受ける。よって、本装置により、質量分離ができることが判る。
イオンの流れを適当に変えるには、引き出し電圧を1〜10kV程度とし、図9に示した磁場の方向に0.1から10テスラ程度、好ましくは0.5から2テスラ程度の磁場を加えるとよかった。
磁場を形成する場所は引出電極94の直後とする。イオンの運動エネルギーがまだ小さいうちにイオンを曲げれば、少ないエネルギーでイオンを大きく曲げることが可能だからである。引き出し電極94直後で曲げられたH イオンは抑制電極97、加速電極98の中を通過することなくステージ上の基板に達する。この様にすると、基板入射時のH イオンの速度を抑えることができる。
基板に達したときのH イオンの入射角は45゜程度であった。前記角度は、イオンが基板内に入るのに充分な角度であった。一方、ドーパントを含むイオン流は上記E×B分離器の影響を殆ど受けることなく、抑制電極97、加速電極98の中を通過後、基板に照射された。
上記のイオン加速方法は実施例5、6で示した方法と同様の効果をもたらした。本実施例の実施例5、6に勝る点は、ドーパントを含むイオンがほぼまっすぐに基板に到達するため引き出し電極94、抑制電極97、加速電極98を小さくすることができることである。しかし、E×B分離器は構造がやや複雑であるため設計保守の面で実施例5、6のほうが優れている。なお、本実施例は実施例5、6で示したような基板の走査方向によらず、効果的であった。
従来のイオンドーピング装置のイオン源・加速装置の概略を示す図。 従来のイオンドーピング装置の構成の概略を示す図。 本発明のイオンドーピング装置の構成の概略を示す図。 実施例1のイオンドーピング装置のイオン源・加速装置の概略と電極の形状の概略を示す図。 実施例2のイオンドーピング装置のイオン源・加速装置の概略と動作原理等を示す図。 実施例3のイオンドーピング装置のイオン源・加速装置の概略と動作原理等を示す図。 実施例4のイオンドーピング装置の構成の概略を示す図。 実施例5および6のイオンドーピング装置のイオン源・加速装置の概略を示す図。 実施例7のイオンドーピング装置のイオン源・加速装置の概略を示す図。 イオンの入射速度と侵入深さの関係を示す図。
符号の説明
1、21 高周波電源
2 マッチングボックス
3、23 プラズマ発生用電極
4、24 プラズマ空間
5 絶縁体
6、26 プラズマ発生用電極
7、27、33 加速電源
8、28 引き出し電源
9、29 抑制電源
10、30 引き出し電極
11、31 抑制電極
12、32 加速電極
13 イオン源・加速装置
14 電源装置
15 ドーピング室
16 被ドーピング材
17 基板ホルダー
18 ガスライン
19 ガスボックス
20 排気装置
34、35 磁場
36 スリット

Claims (11)

  1. プラズマを発生させるためのプラズマ空間と、
    前記プラズマ空間で発生させたプラズマから、断面が線状または長方形のイオン流を引き出すための引き出し電極と、
    前記引き出し電極によって引き出された前記イオン流を、前記断面の短尺方向に集束し、かつ、長尺方向に集束しないコイルと、
    前記コイルにより集束されたイオン流を質量分離する手段と、を有し、
    前記質量分離する手段は、
    前記コイルにより集束されたイオン流の断面の長尺方向に磁場を印加し、前記集束されたイオン流を断面の短尺方向に曲げる磁場を印加する装置と、
    前記磁場により曲げられたイオン流の断面の短尺方向の一部を遮断するスリットと、を有することを特徴とするドーピング処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記ドーピング処理装置は、前記質量分離する手段により質量分離されたイオン流を加速するための線状又は長方形の空洞部を有する加速電極を有することを特徴とするドーピング処理装置。
  3. 請求項2において、
    前記プラズマ空間、前記引き出し電極及び前記加速電極は、前記イオン流が前記プラズマ空間からまっすぐに前記基板に到達するように配置されていることを特徴とするドーピング処理装置。
  4. 断面が線状または長方形のイオン流を発生させる装置と、
    線状レーザー光を発生させる装置と、
    前記イオン流の断面の長尺方向と直角方向に基板を移動する搬送機構を有するドーピング室とを有し、
    前記イオン流を発生させる装置は、
    プラズマを発生させるためのプラズマ空間と、
    前記プラズマ空間で発生させたプラズマから、断面が線状または長方形のイオン流を引き出すための引き出し電極と、
    前記引き出し電極によって引き出された前記イオン流を、前記断面の短尺方向に集束し、かつ、長尺方向に集束しないコイルと、
    前記コイルにより集束されたイオン流を質量分離する手段と、を有し、
    前記質量分離する手段は、
    前記コイルにより集束されたイオン流の断面の長尺方向に磁場を印加し、前記集束されたイオン流を断面の短尺方向に曲げる磁場を印加する装置と、
    前記磁場により曲げられたイオン流の断面の短尺方向の一部を遮断するスリットと、を有し、
    前記ドーピング室において、前記イオン流の照射と前記線状レーザー光の照射が前記基板に対して行われることを特徴とするドーピング処理装置。
  5. 断面が線状または長方形のイオン流を発生させる装置と、
    線状レーザー光を発生させる装置と、
    前記イオン流を導入する窓、前記線状レーザー光を導入する窓、及び前記イオン流の断面の長尺方向と直角方向に基板を移動する搬送機構を有するドーピング室とを有し、
    前記イオン流を発生させる装置は、
    プラズマを発生させるためのプラズマ空間と、
    前記プラズマ空間で発生させたプラズマから、断面が線状または長方形のイオン流を引き出すための引き出し電極と、
    前記引き出し電極によって引き出された前記イオン流を、前記断面の短尺方向に集束し、かつ、長尺方向に集束しないコイルと、
    前記コイルにより集束されたイオン流を質量分離する手段と、を有し、
    前記質量分離する手段は、
    前記コイルにより集束されたイオン流の断面の長尺方向に磁場を印加し、前記集束されたイオン流を断面の短尺方向に曲げる磁場を印加する装置と、
    前記磁場により曲げられたイオン流の断面の短尺方向の一部を遮断するスリットと、を有し、
    前記ドーピング室において、前記イオン流の照射と前記線状レーザー光の照射が前記基板に対して行われることを特徴とするドーピング処理装置。
  6. 断面が線状または長方形のイオン流を発生させる装置と、
    線状レーザー光を発生させる装置と、
    前記イオン流の断面の長尺方向と直角方向に基板を移動する搬送機構を有するドーピング室とを有し、
    前記イオン流を発生させる装置は、
    プラズマを発生させるためのプラズマ空間と、
    前記プラズマ空間で発生させたプラズマから、断面が線状または長方形のイオン流を引き出すための引き出し電極と、
    前記引き出し電極によって引き出された前記イオン流を、前記断面の短尺方向に集束し、かつ、長尺方向に集束しないコイルと、
    前記コイルにより集束されたイオン流を質量分離する手段と、を有し、
    前記質量分離する手段は、
    前記コイルにより集束されたイオン流の断面の長尺方向に磁場を印加し、前記集束されたイオン流を断面の短尺方向に曲げる磁場を印加する装置と、
    前記磁場により曲げられたイオン流の断面の短尺方向の一部を遮断するスリットと、を有し、
    前記イオン流の断面の長尺方向と前記線状レーザー光の断面の長尺方向は平行であり、
    前記搬送機構により、前記イオン流の断面の長尺方向及び前記線状レーザー光の断面の長尺方向と直角方向に前記基板は移動され、
    前記ドーピング室において、前記イオン流の照射と前記線状レーザー光の照射が前記基板に対して行われることを特徴とするドーピング処理装置。
  7. 断面が線状または長方形のイオン流を発生させる装置と、
    線状レーザー光を発生させる装置と、
    前記イオン流を導入する線状または長方形の窓、前記イオン流を導入する窓と平行に設けられ且つ前記線状レーザー光を導入する線状または長方形の窓、前記イオン流の断面の長尺方向及び前記線状レーザー光の断面の長尺方向と直角方向に基板を移動する搬送機構を有するドーピング室とを有し、
    前記イオン流を発生させる装置は、
    プラズマを発生させるためのプラズマ空間と、
    前記プラズマ空間で発生させたプラズマから、断面が線状または長方形のイオン流を引き出すための引き出し電極と、
    前記引き出し電極によって引き出された前記イオン流を、前記断面の短尺方向に集束し、かつ、長尺方向に集束しないコイルと、
    前記コイルにより集束されたイオン流を質量分離する手段と、を有し、
    前記質量分離する手段は、
    前記コイルにより集束されたイオン流の断面の長尺方向に磁場を印加し、前記集束されたイオン流を断面の短尺方向に曲げる磁場を印加する装置と、
    前記磁場により曲げられたイオン流の断面の短尺方向の一部を遮断するスリットと、を有し、
    前記ドーピング室において、前記イオン流の照射と前記線状レーザー光の照射が前記基板に対して行われることを特徴とするドーピング処理装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、
    前記引き出し電極は、1つの線状又は長方形の空洞部を有することを特徴とするドーピング処理装置。
  9. 請求項4乃至8のいずれか一項において、
    前記搬送機構は、ヒーターを有する基板ホルダーを備えることを特徴とするドーピング処理装置。
  10. 請求項4乃至9のいずれか一項において、
    前記イオン流を発生させる装置は、前記質量分離する手段により質量分離されたイオン流を加速するための線状又は長方形の空洞部を有する加速電極を有することを特徴とするドーピング処理装置。
  11. 請求項10において、
    前記プラズマ空間、前記引き出し電極及び前記加速電極は、前記イオン流が前記プラズマ空間からまっすぐに前記基板に到達するように配置されていることを特徴とするドーピング処理装置。
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