JP2007073235A - 蒸発源および外部に蒸気を供給する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外部に供給する蒸気を発生させるために加熱の対象とされるイオンの原料物質を周囲と非接触となる状態で配置するイオンの原料物質配置部と、イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出するための蒸気送出通路と、イオンの原料物質配置部および蒸気送出通路を真空に保持する真空保持部と、イオンの原料物質の外周に配置される高周波コイルと、高周波コイルに、イオンの原料物質を直接加熱して蒸気を発生させるために高周波を流す高周波供給部とを有していることを特徴とする蒸発源。蒸発源は、内部にイオンの原料物質が配置されることにより、イオンの原料物質配置部と蒸気送出通路を兼ねる円筒状の熱シールド部を有し、高周波コイルは、熱シールド部の外周に、円筒の長さ方向に沿って螺旋状に巻付けられていることを特徴とする蒸発源。
【選択図】図1
Description
また、電子ビームやプラズマを照射する方法は、不純物ガスの放出の恐れは少ないが、坩堝法に比べて装置が大規模となり、また坩堝法と同じく大規模な電源が必要である。
このため、イオンの原料物質の加熱効率が優れ、良好な断熱性能の熱シールドを有し、それらの結果純度が良好な蒸気を発生し、小型かつ消費電力が少なく、構造も簡単かつ小型の蒸発源の開発が望まれていた。
また、これに併せて種々工夫を凝らしたものである。
以下、各請求項の発明を説明する。
外部に供給する蒸気を発生させるために加熱の対象とされるイオンの原料物質を周囲と非接触となる状態で配置するイオンの原料物質配置部と、
前記イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出するための蒸気送出通路と、
前記イオンの原料物質配置部および前記蒸気送出通路を真空に保持する真空保持部と、
前記イオンの原料物質の外周に配置される高周波コイルと、
前記高周波コイルに、イオンの原料物質を直接加熱して蒸気を発生させるために高周波を流す高周波供給部とを有していることを特徴とする蒸発源である。
また、坩堝等と異なり付属設備を加熱する必要がなく、周囲への伝熱は最小限となり、その結果、加熱効率が良好となり、消費電力も少なくて済む。
また、イオンの原料物質が電磁気力で高周波コイルの中心に移動し、空中に浮いた状態で加熱される程度の電力を通電することが好ましい。この場合には、高周波コイル等がイオンの原料物質配置部を兼ねることとなる。
なお、各部の高温による酸化等を防止し、一層の熱効率の向上と不純物の侵入を防止するために、前記イオンの原料物質の周囲空間および前記蒸気送出通路のみならず、装置全体が真空中に設置される構造とすることがより好ましい。
イオンの原料物質の長さは、高周波コイルと同じ、あるいはほぼ同じとすることが、熱効率、高周波コイルの軸方向への振動が発生する等の好ましくない現象が生じることを防止すること等の面から好ましい。
前記蒸発源は、内部にイオンの原料物質が配置されることにより、前記イオンの原料物質配置部と前記蒸気送出通路を兼ねる円筒状の熱シールド部を有し、
さらに、前記高周波コイルは、前記熱シールド部の外周に、円筒の長さ方向に沿って螺旋状に巻付けられていることを特徴とする蒸発源である。
また、前記高周波コイルは、前記熱シールド部の外周に、円筒の長さ方向に沿って螺旋状に巻付けられることにより、高周波コイルやその絶縁材も高温に晒されず、高温に晒された結果不純物ガスを発生する様なことも防止される。
またこのため、イオンの原料物質は直径数mm、長さ50mm程度の棒、あるいは直径1mm、長さ50mm程度の細線を束ねて針金で縛った丸い棒状とし、その直径は熱シールドの内周面に近い寸法とすることが、熱効率等の面から好ましい。
前記熱シールド部は、帯状の薄板を長さ方向の両端面が重なる様に丸めて円筒状に形成され、さらに外側に位置する端面が対応する位置の円筒の外側面と複数個所で点固定された熱シールドを有していることを特徴とする蒸発源である。
さらに、この様な製作方法、構造とすることにより、モリブデン等溶接が難しい材料であっても円筒状に製造し易く、突合せ溶接で製造した場合に比べて、熱歪や残留応力による割れが生じ難くなる。
なお、熱シールドの材料としては、加熱する温度等にもよるが、一般的に薄く製造することが可能であり、電気抵抗が少なく、赤外線の反射率が高い面から金属、それも純金属が好ましい。
前記熱シールド部は、同心円筒状に設置された複数層の熱シールドを有し、
各熱シールド間には、内側に位置する熱シールドと外側に位置する熱シールドの接触を防止するために、複数のセラミック棒が介在されていることを特徴とする蒸発源である。
なお、各層の熱シールドの間に複数のセラミック棒を介在させるのは、各層の熱シールドの間隔を適切に保持し、また高周波の電磁気的作用により接触したり、振動が発生したりすることを阻止するためである。この際、セラミックであるため、高温に晒されても蒸気を発生せず、また熱シールドの材料金属との化学反応も生じない。
また、加熱対象のイオンの原料物質は、円筒形の熱シールド部の中心孔に置くだけ、あるいは支持部に挿し込んで支持させるだけであるので、加熱の前後に熱シールド部を解体して取外したり、組立て取付けたりする必要がなく、整備も簡単となる。
なお、セラミック材料としては、低価格、高温での化学的安定性が良好等の面からアルミナが好ましい。
前記イオンの原料物質配置部は、前記イオンの原料物質を周囲と非接触となる状態で支持しまたはさらに供給するイオンの原料物質支持部を有していることを特徴とする蒸発源である。
具体的には、例えば上流側から下流側へ棒状のイオンの原料物質を、加熱される部分であるその先端部を非接触状態に支持しつつ、少しずつ移動させていく。
前記高周波供給部は、前記イオンの原料物質が蒸発する温度に加熱する高周波を供給することを特徴とする蒸発源である。
前記高周波供給部は、前記イオンの原料物質を1400℃から1535℃の範囲内の温度に加熱する高周波を供給し、
前記熱シールド部は、同心円筒状に設置された3層の熱シールドを有していることを特徴とする蒸発源である。
なお、銅等のより融点の低い金属を加熱する蒸発源の場合には、熱シールドは2層であっても良い。
前記熱シールド部は、モリブデン製の熱シールドを有していることを特徴とする蒸発源である。
また、モリブデンは融点が高く蒸気圧が低いので蒸発し難く、イオン源へモリブデン蒸気が不純物として入り込むことがない。
また、鉄等の蒸気との反応性も低い。
前記イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出する際の制御を行う送出制御部を有していることを特徴とする蒸発源である。
さらに、送出方向への熱輻射を多少ともシールドするため、イオンの原料物質の加熱に寄与する。
また、蒸発源とイオン源は、共に高周波を使用するため、オン、オフの作用を直接行う部材は、両者の間で不必要な電界や磁界の相互干渉が生じることを阻止する機能を有する構造とされていることが好ましい。
また、発生した蒸気の外部(下流側)への送出は、下流側にある装置から蒸気を電磁気的な力により吸引する、蒸気の熱による拡散等の手段が採られることとなる。なお、送出は、円筒状の熱シールド部の一端のみからなされる様にしても良いし、両端からなされる様にしても良い。
前記送出制御部は、前記イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出する際のオン、オフの制御を行うために、前記蒸気送出通路を開閉する扉部を有していることを特徴とする蒸発源である。
なお、扉は耐熱性、前記の蒸発源とイオン源等との不必要な電磁気的干渉、相互作用を防止する面と、取扱性が良好である等の面から中心に孔が形成された耐熱性金属製の板とすることが好ましい。
前記熱シールド部と前記高周波コイルを格納し、さらに発生したイオンの原料物質を外部に送出する前記蒸気送出通路に直面した開口が形成された真空容器を有し、
前記熱シールド部は、一端が前記開口に直面し、他端は前記真空容器の反開口側壁に取り付けられ、
前記高周波コイルの前記熱シールド部の外周への螺旋状の巻付部は、前記開口側近くに設けられており、
さらに前記真空保持部は、前記真空容器内部を真空に保持することを特徴とする蒸発源である。
この際、熱シールド部は円筒状の一端のみを容器に取り付けられ、多端は自由端とされているため、加熱時に熱膨張するがこのことによる不具合が生じることがない。
また、高周波コイルは、熱シールド部の先端側、反取り付け箇所側に位置するため、発生した熱が熱シールド部の取り付け箇所から外部へ逃げることが防止される。
これらのため、断熱効果も向上し、蒸発源に必要な電力も一層少なくなるだけでなく、蒸気の純度も向上する。
前記高周波供給部が供給する高周波は、30kHzから40kHzであることを特徴とする蒸発源である。
なお、数百kHz程度までの高周波であれば、蒸発源の加熱に使用することが可能である。
ただし、25kHz以下、特に20kHz以下であれば、人の最高可聴周波数に入るため、高周波に由来する騒音が発生する可能性があり、好ましくない。
外部に供給する蒸気を発生させるために加熱の対象とされるイオンの原料物質を周囲と非接触となる状態で配置するイオンの原料物質配置部と、前記イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出するための蒸気送出通路と、前記イオンの原料物質配置部および前記蒸気送出通路を真空に保持する真空保持部と、前記イオンの原料物質の外周に配置される高周波コイルと、前記高周波コイルに、イオンの原料物質を直接加熱して蒸気を発生させるために高周波を流す高周波供給部とを有している蒸発源を使用して外部に蒸気を供給する方法であって、
前記イオンの原料物質配置部に前記イオンの原料物質を配置する配置ステップと、
前記真空保持部により、前記イオンの原料物質配置部および前記蒸気送出通路を真空に保持する真空ステップと、
前記高周波コイルに高周波を供給して、前記イオンの原料物質を真空中で直接加熱して蒸気を発生させる高周波通電ステップとを有していることを特徴とする外部に蒸気を供給する方法である。
前記真空ステップは、前記真空容器全体を100から10−5Paの真空中に保持することを特徴とする外部に蒸気を供給する方法である。
前記高周波通電ステップは、30kHzから40kHzの高周波を通電するものであることを特徴とする外部に蒸気を供給する方法である。
また、イオンの原料物質のみが直接加熱され、坩堝等他の部材は加熱されないので、他の部材から不純物蒸気が発生することが阻止される。
この様にして、本発明の蒸発源では、イオン源等へ純度良好な蒸気を供給することが出来る。
また、坩堝等と異なり付属設備を加熱する必要がなく、周囲への伝熱は最小限となり、その結果、加熱効率が良好となり、消費電力も少なくて済む。
以下、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を説明する。
(構造の説明)
まず、本発明のイオン源用の蒸発装置の構造を説明する。
また、下流側(図上蒸発装置の右側)には、発生した蒸気の電磁気的な吸引装置やイオン源が設置されている(図示せず)。
さらに、各熱シールドの点状の固定箇所25と各アルミナ製の棒28とが熱シールド部の軸心に対して占める位相角は均等に割り振ってあり、不必要な熱応力が発生することを防止している。
さらに、円筒状の熱シールド部20の一端は容器60の蒸気の上流側の端部壁62に固定され、他端は容器の蒸気の下流側の端部壁63の開口65に非接触で直面している。非接触であるのは、伝導による熱損失を防ぐためである。
また、内側の熱シールド部21の内径と開口65の直径をほぼ同じとし、これにより熱シールド部の外周にある高周波コイルやその絶縁材等から発生した不純物の蒸気がイオン源等の方に送出されることを可能な限り防止している。
さらに、高周波コイル30相互は、水溶性アルミナを主材料とする高耐熱性かつ熱硬化性の無機接着剤(スミセラム)で絶縁され、また固定され、併せて加熱時に高周波コイル30やその付属物から不純物蒸気が発生することを防止している。
なお、イオンの原料物質10も、加熱される時には、この高周波コイル30が巻付けられている部分の熱シールド部20の内部、即ち開口65寄りの位置に置かれ、さらに加熱されているときには、その下流端側は非接触状態となっていることとなる。このため、高周波で発生した熱は、中央に置いた場合に比べて熱シールドを取付けた側の容器の端部壁62への距離が増すため、伝導で逃げ難くなっている。
扉51を有する送出制御部は、加熱することにより発生した鉄の蒸気を容器の開口65を経てイオン源へ送出させる際の調整、制御を行うものである。この構成要素である扉51は、真ん中に孔の開いた厚さ2mm、直径140mmのモリブデン製の円板状の板からなり、この蒸発装置の下流側、即ちイオン源側にある。そして、図1の上下方向の両矢印で示す様に、上下に移動可能とされている。この上下方向の移動により、蒸気の送出のオン、オフを制御する。
以上の他、イオンの原料物質の支持部(ホルダー)52は、イオンの原料物質10の上流側に位置するため、発生した蒸気が上流側に拡散するのを僅かではあるが防止する。
また、蒸発源の上流側の端部壁62には、高周波供給部40が貫通し、さらに熱シールド部20が取付けられている。
ところで、熱シールド部20はイオンの原料物質10を加熱した際に、自身もかなり加熱されるが、加熱源は開口65近くにあるため、取付けられた容器の端部壁から熱伝導で逃げるエネルギーが少なくなる。
次に、この蒸発装置の要部について、設計時に考慮した事項を説明する。
(1)熱シールドの層数
図3を参照しつつ、説明する。図3において、左側の縦軸は最大加熱温度(℃)であり、右側の縦軸はイオンの原料物質である純鉄の棒に入ってくる熱量(W)であり、横軸はインダクタンス(L[μH])である。
さらに、楕円に近い図形に付された矢印は、当該図形で示される折れ線については矢印の方向の座標を見ることを示す。
下部の中央よりの大きな縦長の楕円は、黒丸も中に点のある丸のいずれも熱シールドが1層であることを示す。入力と最大加熱温度に差がないことを1層で確認したものである。このため、2層と3層の場合は、最大加熱のみを示している。
図4に、高周波コイルの巻数(turn)と円筒軸方向長さLmmを変化させた場合に、高周波コイルの中心にある鉄棒への入熱量と最大加熱温度、あるいは最大到達温度がどの様に変化していくかの様子を示す。
本図4より、巻数50、L=49.6(ほぼ50)mmのときが、最も加熱温度が高くなることが判る。
本性能試験1は、蒸気をイオン源に導いて鉄多価イオンの電流と相対的な荷電(価数)分布がどの様に異なるかを、他の原理の蒸発源と比較したものである。
図5に、各種の方法で発生させた鉄蒸気を、アルゴンサポートガス中で2.45GHzのマイクロ波を使用するECRプラズマ中に、引き出し電圧10kVで引き出したときの多価イオン電流と相対的な荷電分布とを示す。
本発明の蒸発源は、多価イオン電流と相対的な価数分布は坩堝を用いた場合とほぼ同じであるが、電流値は1桁以上増加していることが判る。
本性能試験2は、不純物の少ない多価の鉄イオンが生成されることに関する。
図6に、アルゴンサポートガス中で2.45GHzのマイクロ波を使用するECRプラズマ中に、引き出し電圧10kVで引き出したときに、比較的純度が良い鉄の多価イオンが生成されている様子を示す図である。
本図6の縦座標は、引き出されたイオン電流であり、横座標は(M/q)1/2であり、Mはイオンの質量であり、qはイオンのプラスの電価数である。
図6において、Ar、N、C、H2O等は、不純物である。
図6より、装置に使用したMo等の好ましくない不純物が無く、良好な鉄の多価イオンが得られていることが判る。
このため、大きな産業上の利用可能性を有している。
20 熱シールド部
21 内側の熱シールド
22 中央の熱シールド
23 外側の熱シールド
28 アルミナ製棒
29 キャップ
30 高周波コイル
40 高周波供給部
51 扉
52 イオンの原料物質の支持部
60 容器
61 容器の胴
62 端部壁
63 送出側の端部壁
64 細孔
65 開口
Claims (15)
- 外部に供給する蒸気を発生させるために加熱の対象とされるイオンの原料物質を周囲と非接触となる状態で配置するイオンの原料物質配置部と、
前記イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出するための蒸気送出通路と、
前記イオンの原料物質配置部および前記蒸気送出通路を真空に保持する真空保持部と、
前記イオンの原料物質の外周に配置される高周波コイルと、
前記高周波コイルに、イオンの原料物質を直接加熱して蒸気を発生させるために高周波を流す高周波供給部とを有していることを特徴とする蒸発源。 - 前記蒸発源は、内部にイオンの原料物質が配置されることにより、前記イオンの原料物質配置部と前記蒸気送出通路を兼ねる円筒状の熱シールド部を有し、
さらに、前記高周波コイルは、前記熱シールド部の外周に、円筒の長さ方向に沿って螺旋状に巻付けられていることを特徴とする請求項1に記載の蒸発源。 - 前記熱シールド部は、帯状の薄板を長さ方向の両端面が重なる様に丸めて円筒状に形成され、さらに外側に位置する端面が対応する位置の円筒の外側面と複数個所で点固定された熱シールドを有していることを特徴とする請求項2に記載の蒸発源。
- 前記熱シールド部は、同心円筒状に設置された複数層の熱シールドを有し、
各熱シールド間には、内側に位置する熱シールドと外側に位置する熱シールドの接触を防止するために、複数のセラミック棒が介在されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の蒸発源。 - 前記イオンの原料物質配置部は、前記イオンの原料物質を周囲と非接触となる状態で支持しまたはさらに供給するイオンの原料物質支持部を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の蒸発源。
- 前記高周波供給部は、前記イオンの原料物質が蒸発する温度に加熱する高周波を供給することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の蒸発源。
- 前記高周波供給部は、前記イオンの原料物質を1400℃から1535℃の範囲内の温度に加熱する高周波を供給し、
前記熱シールド部は、同心円筒状に設置された3層の熱シールドを有していることを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の蒸発源。 - 前記熱シールド部は、モリブデン製の熱シールドを有していることを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれかに記載の蒸発源。
- 前記イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出する際の制御を行う送出制御部を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の蒸発源。
- 前記送出制御部は、前記イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出する際のオン、オフの制御を行うために、前記蒸気送出通路を開閉する扉部を有していることを特徴とする請求項9に記載の蒸発源。
- 前記熱シールド部と前記高周波コイルを格納し、さらに発生したイオンの原料物質を外部に送出する前記蒸気送出通路に直面した開口が形成された真空容器を有し、
前記熱シールド部は、一端が前記開口に直面し、他端は前記真空容器の反開口側壁に取り付けられ、
前記高周波コイルの前記熱シールド部の外周への螺旋状の巻付部は、前記開口側近くに設けられており、
さらに前記真空保持部は、前記真空容器内部を真空に保持することを特徴とする請求項2ないし請求項10のいずれかに記載の蒸発源。 - 前記高周波供給部が供給する高周波は、30kHzから40kHzであることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の蒸発源。
- 外部に供給する蒸気を発生させるために加熱の対象とされるイオンの原料物質を周囲と非接触となる状態で配置するイオンの原料物質配置部と、前記イオンの原料物質から発生した蒸気を外部に送出するための蒸気送出通路と、前記イオンの原料物質配置部および前記蒸気送出通路を真空に保持する真空保持部と、前記イオンの原料物質の外周に配置される高周波コイルと、前記高周波コイルに、イオンの原料物質を直接加熱して蒸気を発生させるために高周波を流す高周波供給部とを有している蒸発源を使用して外部に蒸気を供給する方法であって、
前記イオンの原料物質配置部に前記イオンの原料物質を配置する配置ステップと、
前記真空保持部により、前記イオンの原料物質配置部および前記蒸気送出通路を真空に保持する真空ステップと、
前記高周波コイルに高周波を供給して、前記イオンの原料物質を真空中で直接加熱して蒸気を発生させる高周波通電ステップとを有していることを特徴とする外部に蒸気を供給する方法。 - 前記真空ステップは、前記真空容器全体を100から10−5Paの真空中に保持することを特徴とする請求項13に記載の外部に蒸気を供給する方法。
- 前記高周波通電ステップは、30kHzから40kHzの高周波を通電するものであることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の外部に蒸気を供給する方法。
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