JP4997596B2 - イオンプレーティグ方法 - Google Patents
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Description
さらには、従来のイオンプレーティング装置においては、ハースの加熱に使用される電子源は1つであり、1つの電子源から得られる電流値には限界があることから、成膜材料の蒸発速度が限定され、厚膜を形成することが難しかった。
また、上記構成において、前記真空チャンバの形状を長尺の矩形断面を有する箱形とし、複数の前記成膜材料を直列に配置してもよい。
また、本発明によれば、ラインカスプ型磁場によって閉じ込めたプラズマ中の電子を成膜材料に誘導し、その電子流の照射によって成膜材料を加熱蒸発させるようにしたので、成膜材料を短時間に超高温加熱して蒸発させることができる。
図1(A)を参照して、本発明によれば、真空チャンバ1が備えられる。この実施例では、真空チャンバ1は、実質上両端開口が閉じられた円筒形状を有しているが、真空チャンバ1の形状はこれに限定されるものではなく、例えば中空直方体等の任意の形状とされ得る。
真空チャンバ1の底部中央には、成膜材料3を保持しつつ加熱蒸発させる蒸発部4が設けられる。蒸発部4は、この実施例では、真空チャンバ1の底壁に突設された導電性の支持脚5と、支持脚5の上端に電気的に接続されたタングステン製のプレート6を有している。プレート6は、中央に、成膜材料3を収容する円形の凹部7を有している。支持脚5は絶縁体8を介して真空チャンバ1の底壁に固定され、プレート6および支持脚5は1つの電気回路を構成する。そして、支持脚5には電源9が接続され、それによってプレート6が発熱し、成膜材料3が加熱されるようになっている。
このプラズマPの閉じ込めによって、真空チャンバ1の内面において荷電粒子の損失が強く抑制され、その結果、中心部のプラズマ密度が上昇し、その分布も均一化される。
図2を参照して、この実施例では、真空チャンバ1の底部中央に、成膜材料3を保持する蒸発用容器21が設けられる。蒸発用容器21は、高融点の導体、例えばカーボンから形成される。蒸発用容器21は、真空チャンバ1の底壁に突設された導電性の容器ホルダー22の上端に支持、固定され、容器ホルダー22に電気的に接続される。容器ホルダー22は、絶縁体24を介して真空チャンバ1の底壁に固定されている。また、絶縁体からなる円筒状部材23が真空チャンバ1の底壁に突設され、蒸発用容器21および容器ホルダー22を包囲している。
それによって、プラズマ中の電子が成膜材料に誘導され、成膜材料がその電子流の照射を受けて加熱蒸発する。
こうして、この実施例によれば、熱陰極フィラメント26と真空チャンバ1の壁との間にグロー放電が引き起こされ、それによって、真空チャンバ1内における遮蔽板10の上側の空間にプラズマPが生成される。このプラズマPには、真空チャンバ1の周壁に形成されたガス導入口18を通じて、ガス供給源(図示されない)から反応ガスGが供給される。反応ガスは、通常、ヘリウムやアルゴン等の不活性ガスと酸素、窒素、メタン等のガスとの混合ガスからなっているが、処理方法に応じて、不活性ガスのみが供給される場合もある。
なお、熱陰極フィラメント26がプラズマPによるスパッタを受けると、その構成元素が気化して、被処理物13に形成される膜の不純物となるおそれがある。したがって、熱陰極フィラメント26は、被処理物13から直接見込めない位置に配置するのが望ましい。
例えば、上記実施例では、電子発生源として熱陰極フィラメントを使用したが、ホローカソード等の冷陰極を使用してもよい。
また、真空チャンバの形状を長尺の矩形断面を有する箱形とし、複数の蒸発用容器を直列に配置し、あるいは細長い蒸発用容器を使用することによって、ロール状の被処理物を連続的に処理することが可能となる。
上記実施例では、また、被処理物は被処理物ホルダーによって常温で保持されるが、膜質の改善を目的として、被処理物ホルダーにヒータを組み込み、被処理物を加熱するようにしてもよい。
また、プラズマから被処理物へのイオンの導入による膜質の悪化を防ぐ必要がある場合には、被処理物の近傍にプラズマ遮蔽用の磁場を生じさせることが好ましい。
反応ガスに酸素や窒素等を使用すると、成膜材料の表面に絶縁膜が形成され、電子流による加熱が十分に行えない場合がある。その場合には、引出電源を交流電源や高電圧パルス重畳電源に変更することが好ましい。
2 真空排気系
3 成膜材料
4 蒸発部
5 支持脚
6 プレート
7 凹部
8 絶縁体
9 電源
10 遮蔽板
11 開口
12 通気用間隙
13 被処理物
14 被処理物ホルダー
15 絶縁体
16 放電用電源
18 ガス導入口
19 永久磁石
20 磁力線
G 反応ガス
P プラズマ
S 成膜材料の蒸発粒子
Claims (3)
- 内部に真空雰囲気を維持する真空チャンバ中において、成膜材料と、蒸着膜を形成すべき被処理物とを対向配置し、前記成膜材料および前記被処理物の間にプラズマを生成するとともに該プラズマをラインカスプ型磁場によって閉じ込め、さらに、前記成膜材料を前記真空チャンバに対して正電位に保持することによって前記プラズマ中の電子を前記成膜材料に誘導し、前記電子の照射によって前記成膜材料を加熱蒸発させ、その蒸発粒子を前記プラズマによってイオン化し、該プラズマとともに前記被処理物に照射することにより、前記被処理物に前記成膜材料の蒸着膜を形成することを特徴とするイオンプレーティング方法。
- 前記ラインカスプ型磁場によって閉じ込められたプラズマに電子を供給する複数の電子発生源を備えたことを特徴とする請求項1に記載のイオンプレーティング方法。
- 前記真空チャンバの形状を長尺の矩形断面を有する箱形とし、複数の前記成膜材料を直列に配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のイオンプレーティング方法。
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JP2007144706A JP4997596B2 (ja) | 2007-05-31 | 2007-05-31 | イオンプレーティグ方法 |
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