JP2007071046A - 可変圧縮比機構を備えた内燃機関 - Google Patents

可変圧縮比機構を備えた内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2007071046A
JP2007071046A JP2005256178A JP2005256178A JP2007071046A JP 2007071046 A JP2007071046 A JP 2007071046A JP 2005256178 A JP2005256178 A JP 2005256178A JP 2005256178 A JP2005256178 A JP 2005256178A JP 2007071046 A JP2007071046 A JP 2007071046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression ratio
variable
thermal efficiency
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005256178A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4661461B2 (ja
Inventor
Daisuke Akihisa
大輔 秋久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005256178A priority Critical patent/JP4661461B2/ja
Publication of JP2007071046A publication Critical patent/JP2007071046A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4661461B2 publication Critical patent/JP4661461B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】可変圧縮比機構を備えた内燃機関において、燃費の向上を図る。
【解決手段】気筒2内の隙間容積を変化させることにより圧縮比を変更する可変圧縮比機構20と、吸気弁7のバルブタイミングを変更する可変バルブタイミング機構10と、可変圧縮比機構20により変更される圧縮比と可変バルブタイミング機構10により変更される吸気弁7の閉弁時期との組み合わせのうちで熱効率が第一所定値以上となる組み合わせを目標値として算出する計算手段90と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、隙間容積を変化させることにより圧縮比を変更する内燃機関に関する。
可変圧縮比機構および可変バルブタイミング機構を共に備えた内燃機関が知られている。この内燃機関によれば、気筒内の隙間容積を変化させることにより圧縮比および膨張比を変更し、内燃機関の熱効率を向上させることができる。ここで隙間容積とは、ピストンが上死点にあるときの気筒内に残っている空間の容積をいう。また、吸気弁の開閉時期を変更することにより見かけ上の行程容積を減少させて、内燃機関の熱効率を向上させることができる。
ここで、見かけ上の行程容積は、ピストンが吸気弁の閉弁位置から上死点までを移動する距離に気筒断面積を乗じた値であり、以下「実行程容積」または「実排気量」と称する。また、見かけ上の圧縮比は、隙間容積と実行程容積とを加えたものを隙間容積で除した値であり、以下「実圧縮比」と称する。さらに、膨張比は、隙間容積と膨張行程での行程容積とを加えたものを隙間容積で除した値である。
すなわち、実行程容積は可変バルブタイミング機構により吸気弁の閉弁時期を変更することにより変化する。また、実圧縮比は、可変圧縮比機構により圧縮比を変更しても、可変バルブタイミング機構により吸気弁の閉弁時期を変化させても変化する。さらに、膨張比は、可変圧縮比機構により圧縮比を変更することにより変化する。
そして、可変圧縮比機構および可変バルブタイミング機構により変更される実行程容積、実圧縮比、および膨張比は、内燃機関の運転状態および熱効率すなわち燃費にも影響を与える。
ここで、機関回転数および機関負荷に基づいて可変圧縮比機構および可変バルブタイミング機構を制御してノッキングの回避および燃費の向上を図る技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2002−285876号公報 特開2003−314318号公報 特開2001−263099号公報 特開2003−314315号公報 特開2004−218522号公報
しかし、従来技術では、内燃機関の低回転時に吸気弁の閉じ時期を固定としている。そのため、実排気量が一定となっている。ここで、燃費は実圧縮比および平均有効圧の影響を受けるため、実排気量を減少させて平均有効圧を向上させれば燃費のさらなる向上を図ることができる。
本発明は上記したような種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、可変圧縮比機構を備えた内燃機関において、燃費の向上を図る点にある。
上記課題を達成するために本発明による可変圧縮比機構を備えた内燃機関は、以下のこ
とを特徴とする。すなわち、本発明による可変圧縮比機構を備えた内燃機関は、
気筒内の隙間容積を変化させることにより圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
吸気弁のバルブタイミングを変更する可変バルブタイミング機構と、
前記可変圧縮比機構により変更される圧縮比と前記可変バルブタイミング機構により変更される吸気弁の閉弁時期との組み合わせのうちで熱効率が第一所定値以上となる組み合わせを目標値として算出する計算手段と、
を備えたことを特徴とする。
上記の内燃機関においては、可変圧縮比機構によってピストン行程や燃焼室容積等、内燃機関の圧縮比に関与する要素を変化せしめることで、圧縮比を変更する。また、隙間容積を変更することにより、膨張比も変更される。ここで、隙間容積を小さくするほど、圧縮比および膨張比は高くなり熱効率が上昇する要因となる。但し、圧縮比が高くなりすぎるとノッキングが発生するおそれがある。
また、可変バルブタイミング機構は、バルブタイミングの進角および遅角の制御を行う。ここで、吸気弁が圧縮行程の途中で閉じるように該吸気弁の閉弁時期を遅らせると、気筒内に一旦吸入された空気が、ピストンの上昇と共に吸気通路へ押し出される。そのため、圧縮行程で圧縮される空気の量が減少し、圧縮後の空気の圧力も低くなる。これにより、圧縮比を減少させたときと同じ効果が得られる。すなわち、実行程容積が、隙間容積に対して小さくなっている。
ここで、内燃機関の低負荷運転領域では、吸気弁の閉じ時期を遅らせると実排気量が小さくなることにより平均有効圧が高くなるので熱効率が上昇する要因となる。しかし、吸気弁の閉じ時期を遅らせることにより、実圧縮比が小さくなる点で熱効率が低下する要因となる。
また、可変圧縮比機構により実圧縮比を高くすると、膨張比も高くすることができる。
ここで、実圧縮比を高くすると熱効率は上昇するが、ノッキングの発生により実圧縮比の上限が決まる。したがって、この上限付近の実圧縮比となるように可変圧縮比機構および可変バルブタイミング機構を制御すれば熱効率が高くなる。また、上限付近の実圧縮比とすることにより膨張比も高くなるので、この点においても熱効率が高くなる。
一方、実排気量はそのときの運転状態に応じた最適値が存在し、これより大きくても小さくても熱効率は低下する。したがって、実排気量が最適値となるように、可変バルブタイミング機構を制御すれば熱効率が高くなる。
このように、可変圧縮比機構により実圧縮比および膨張比を変化させ、可変バルブタイミング機構により実圧縮比および実排気量を変化させると、内燃機関の熱効率が変化する。そして、実圧縮比および実排気量を適切な値とすることにより、熱効率が高くなり燃費を向上させることができる。
そして、計算手段は、可変圧縮比機構により変更される圧縮比と、可変バルブタイミング機構により変更される吸気弁の閉弁時期と、の組み合わせのうちで熱効率が第一所定値以上となる組み合わせを算出する。「第一所定値」とは、目標とする熱効率であり、また熱効率が最高となる値としてもよい。すなわち、計算手段は、熱効率が最高となる組み合わせを算出してもよい。また、燃費が最良となる組み合わせを算出してもよい。
計算手段により算出された組み合わせを基に可変圧縮比機構および可変バルブタイミング機構を制御することにより、高圧縮比、高膨張比、および高平均有効圧とすることがで
きる。これにより、例えばアトキンソンサイクルに近づけることができ、熱効率を高くすることができるため、燃費を向上させることができる。なお、内燃機関の負荷が高い場合には、膨張比および実圧縮比を小さくして吸入空気量を多くするようにしてもよい。
また、上記課題を達成するために本発明による可変圧縮比機構を備えた内燃機関は、以下のことを特徴としてもよい。すなわち、本発明による可変圧縮比機構を備えた内燃機関は、
気筒内の隙間容積を変化させることにより圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
吸気弁のバルブタイミングを変更する可変バルブタイミング機構と、
実行程容積を機関回転数および機関負荷に応じて求められる第二所定値以下に設定し、この状態において異常燃焼が発生しない範囲で実圧縮比を最大としたときの熱効率を算出する第一熱効率算出手段と、
実行程容積を前記第二所定値よりも大きくし、この状態において異常燃焼が発生しない範囲で実圧縮比を最大としたときの熱効率を算出する第二熱効率算出手段と、
前記第一熱効率算出手段および第二熱効率算出手段により算出される熱効率のうち高いほうを目標値として選択し、選択された熱効率を得ることのできる実行程容積および実圧縮比となるように前記可変圧縮比機構および前記可変バルブタイミング機構を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴としてもよい。
ここで、排気量が小さくなるほど、熱効率が最良となる要求負荷が小さくなる。そして、要求負荷の小さい低負荷運転領域において可変バルブタイミング機構により吸気弁の閉弁時期を遅らせると、実行程容積すなわち実排気量が減少するため熱効率を向上させることができる。一方、実圧縮比を異常燃焼が発生しない範囲で高くすることによっても熱効率を向上させることができる。この実圧縮比は可変圧縮比機構および可変バルブタイミング機構により変化させることができる。
しかし、実圧縮比を高くしようとして可変バルブタイミング機構により実行程容積を大きくすると、実圧縮比が高くなる点では熱効率が高くなるものの、実行程容積が大きくなるという点では熱効率が低下する。そのため、全体として必ずしも熱効率が高まるとは限らない。例えば、異常燃焼の発生を抑制しつつ実圧縮比を高くしようとした場合に、可変バルブタイミング機構により実行程容積を相対的に小さくし且つ可変圧縮比機構により実圧縮比を相対的に高くするほうが熱効率を高くすることができるときもあれば、可変バルブタイミング機構により実行程容積を相対的に大きくし且つ可変圧縮比機構により実圧縮比を相対的に低くするほうが熱効率を高くすることができるときもある。すなわち、同じトルクを発生させる場合、実圧縮比および実行程容積の組み合わせを以下の何れか一方から選択することでより高い熱効率を得ることができる。
(1)要求が小さい場合に可変バルブタイミング機構にて実行程容積をある程度小さな値に設定するが、このときの出力の低下を補うためにスロットルが開かれることで吸入空気の密度が大きくなりノッキングが発生しやすくなるため、実圧縮比はそれほど大きな値にすることができない組み合わせ。
(2)ノッキングの発生を抑制するためにスロットルを閉じて実行程容積をある程度大きくし、平均有効圧はやや低くなるが実圧縮比は高くすることができる組み合わせ。
前記(1)に記載の組み合わせによる熱効率は、第一熱効率計算手段により算出される。この場合、実行程容積をある程度小さくするという点では熱効率が高くなり、実圧縮比はそれほど大きな値にすることができないという点では熱効率が低くなる。一方、前記(2)に記載の組み合わせによる熱効率は、第二熱効率計算手段により算出される。この場
合、実行程容積をある程度大きくするという点では熱効率が低くなり、実圧縮比を高くすることができるという点では熱効率を高くなる。そして、選択された組み合わせを実現させるように可変圧縮比機構および可変バルブタイミング機構が制御される。
ここで、「第二所定値」とは、機関回転数および機関負荷に応じて決定される実行程容積であって、現時点での機関回転数および機関負荷において燃費が良いとされる熱効率を得るために必要となる実行程容積とすることができる。また、熱効率が最高となるために必要な実行程容積、若しくは熱効率が略最高となるために必要な実行程容積としてもよい。
本発明においては、実圧縮比を前記気筒内の圧力に応じた第二所定値以下とすることができる。
ここで、可変圧縮比機構により実圧縮比を高くすると、膨張比が高くなり熱効率が上昇する。しかし、熱効率にはピークがありこのピークを過ぎると実圧縮比が高くなるに従い熱効率は低下する。ここで、可変圧縮比機構により実圧縮比を高くすると、膨張行程終了時の圧力が低下する。そして、膨張行程終了時の圧力が大気圧付近まで低下したときに前記ピークが現れる。
したがって、「第二所定値」を例えば膨張行程終了時の気筒内圧力が大気圧となる実圧縮比とし、可変圧縮比機構および可変バルブタイミング機構により変化させる実圧縮比を第二所定値以下とすることにより、熱効率の低下を抑制することができる。
本発明においては、前記計算手段は実圧縮比の目標値を決定し、この目標値に向けての実圧縮比の変更は前記可変圧縮比機構によって行われることができる。
ここで、実圧縮比は可及的に高くすることにより、熱効率をより高めることができる。しかし、実圧縮比を高くしすぎるとノッキングが発生するため、ノッキングの発生により実圧縮比の上限が決定される。計算手段は、この上限を実圧縮比の目標値とすることができる。
実圧縮比は可変圧縮比機構によっても、また可変バルブタイミング機構によっても変化させることができる。しかし、可変バルブタイミング機構により実圧縮比を目標値に合わせようとすると実排気量が最適値から変化する。そのため、平均有効圧が低下して熱効率が低下する。
一方、可変圧縮比機構により実圧縮比を目標値に合わせれば、実排気量は変化しない。そのため、実排気量を最適値に保ったまま実圧縮比を目標値に合わせることができる。
すなわち、可変バルブタイミング機構により実排気量を目標値に合わせ、可変圧縮比機構により実圧縮比を目標値に合わせることにより実排気量および実圧縮比を最適な値とすることができる。
例えば、可変バルブタイミング機構により実排気量を目標値に合わせるために吸気弁の閉弁時期が遅くされると実圧縮比が低下する。このときの実圧縮比の低下分を可変圧縮比機構による圧縮比の上昇により補うことができる。そして、可変圧縮比機構により圧縮比が高められると、膨張比も高くなるため熱効率がより高くなる。
本発明においては、熱効率を目標値に合わせるときに実圧縮比を変更する場合には、前記可変圧縮比機構のみによって行われることができる。
ここで、可変バルブタイミング機構により吸気弁のバルブタイミングを変更すると、実圧縮比および実行程容積が変わる。すなわち、可変バルブタイミング機構のみによって実圧縮比のみを変化させることはできない。そのため、可変圧縮比機構による実圧縮比の調整が必要となる。一方、可変圧縮比機構により圧縮比を変更しても実行程容積は変わらない。すなわち、実圧縮比を変更するときに可変圧縮比機構のみによって行うことにより、可変バルブタイミング機構の制御が必要なくなるので、より速やかに熱効率を目標値に合わせることができる。
本発明においては、前記内燃機関を冷却する冷却手段および内燃機関の冷却を停止させる冷却停止手段を更に備え、内燃機関の低負荷運転領域においては冷却手段による冷却を停止させることができる。
内燃機関の冷却を停止することにより、冷却損失が小さくなる。これにより、気筒内の燃焼ガスの温度低下が抑制され、膨張行程時の圧力の低下が抑制される。すなわち、膨張行程終了時の気筒内圧力がより高くなる。そのため、可変圧縮比機構により実圧縮比をより高くしても、膨張行程終了時の気筒内の圧力を大気圧以上とすることができる。前記したように、可変圧縮比機構により実圧縮比を高くすると、膨張比が高くなり熱効率が上昇するが、この熱効率にはピークが存在する。このピークは膨張行程終了時の気筒内圧力の影響を受ける。そして、冷却損失を小さくすることにより、膨張行程終了時の気筒内の圧力が上昇するので、熱効率のピークは実圧縮比がより高くなったときに現れる。すなわち、実圧縮比をより高くすることが可能となる。これにより、熱効率をより高めることができる。
本発明に係る可変圧縮比機構を備えた内燃機関によれば、熱効率が高くなる実圧縮比を選択することができるので、燃費の向上を図ることができる。
本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、圧縮比を可変とする可変圧縮比内燃機関(以下、単に「内燃機関」という)1の概略構成を表す図である。なお、本実施例においては、内燃機関1を 簡潔に表示するため、一部の構成要素の表示を省略している。
内燃機関1は、4つのシリンダ2を有するガソリンエンジンである。内燃機関1は、シリンダヘッド3、シリンダブロック4、およびクランクケース5を備えて構成されている。そして、各シリンダ2には、夫々ピストン6が備えられている。
そして、本実施例による内燃機関1は、例えば、特開2003−206771号公報に記載されているような、クランクケース5に対してシリンダブロック4をシリンダ軸方向(以下、上下方向ともいう。)へ進退自在に取り付けるとともに両者の連結部に二重偏心軸を設け、該二重偏心軸を揺動回転させることによりシリンダブロック4を進退駆動させる可変圧縮比機構20を備えている。
この可変圧縮比機構20によれば、シリンダブロック4と共にシリンダヘッド3を、シリンダ2の軸線方向にクランクケース5に対して相対移動させる。これによって、シリンダブロック4、シリンダヘッド3およびピストン6によって構成される燃焼室の容積が変更される。その結果、内燃機関1の圧縮比が可変制御される。例えば、シリンダブロック
4がクランクケース5から遠ざかる方向に相対移動されると、燃焼室容積が増えて圧縮比が低下する。
また、内燃機関1においては、吸気弁7の開閉動作は吸気側カムシャフト8によって行われる。吸気側カムシャフト8には吸気側プーリ9が取り付けられている。更に、吸気側カムシャフト8と吸気側プーリ9との相対的な回転位相を変更可能とする可変回転位相機構(以下、「VVT」という)10が設けられている。このVVT10は、ECU90からの指令に従って吸気側カムシャフト8と吸気側プーリ9との相対的な回転位相を制御する。
そして、吸気側プーリ9の回転駆動は、クランクシャフト11の駆動力によって行われる。これにより吸気側カムシャフト8が回転駆動されて、吸気弁7の開閉動作が行われる。
また、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU90が併設されている。このECU90は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。
ここで、クランクポジションセンサ91がECU90と電気的に接続されており、ECU90は内燃機関1の出力軸の回転角に応じた信号を受け取り、内燃機関1の機関回転速度や、該機関回転速度とギア比等から内燃機関1が搭載されている車両の車両速度等を算出する。また、アクセル開度センサ92がECU90と電気的に接続されており、ECU90はアクセル開度に応じた信号を受け取り、この信号に応じて内燃機関1に要求される機関負荷等を算出する。
更に、可変圧縮比機構20を構成するモータがECU90と電気的に接続されている。そして、ECU90からの指令によりモータが駆動されて、可変圧縮比機構20による内燃機関1の圧縮比の変更が行われる。
ここで、本実施例においては、内燃機関1の低負荷運転領域で、VVT10により吸気弁7の閉弁時期を遅らせ、さらに可変圧縮比機構20により圧縮比を高くさせる。
すなわち、VVT10により吸気弁7の閉弁時期を遅らせて実排気量および実行程容積を小さくすると、熱効率が向上する。しかし、吸気弁7の閉弁時期を遅らせると実圧縮比が低下するため、可変圧縮比機構20により実圧縮比を高くする。これにより、膨張比も高くなる。
逆に、ノッキングが発生するおそれのある圧縮比まで可変圧縮比機構20により実圧縮比を上昇させ、VVT10により吸気弁7の閉弁時期を遅らせて実圧縮比を低下さることによりノッキングの発生を抑制してもよい。
このようにすることで、低負荷運転領域においてノッキングが発生しない範囲内で実圧縮比を高く設定することができ、且つ膨張比を非常に高くすることができる。その結果、熱効率を向上させることができる。一方、高負荷運転領域においては、実圧縮比および膨張比を低下させることによりシリンダ2内への流入空気量を増加させることができ、出力を向上させることができる。
ここで、図2は、排気量が比較的大きな内燃機関における機関回転数と要求負荷と燃費との関係を示した図である。図2中の楕円の中心側ほど燃費が良い。一方、図3は、排気量が比較的小さな内燃機関における機関回転数と要求負荷と燃費との関係を示した図であ
る。図3中の楕円の中心側ほど燃費が良い。そして、図2および図3中の、XとYとで示される点は、夫々同じ機関回転数および機関負荷である。このように、XとYとで示される点は、図2の場合には楕円中心部の燃費の良い運転状態から外れているが、図3の場合には楕円中心部にあり燃費が良い。このように、排気量が小さくなるほど、燃費が最良となる要求負荷が小さくなる。
そして、VVT10により吸気弁7の閉弁時期を遅らせて実行程容積を減少させても、同様に燃費を向上させることができる。すなわち、実行程容積を小さくするほど、燃費が最良となる要求負荷が小さくなる。換言すると、実行程容積が小さくなるほど、高効率となる運転領域が低負荷側へ移動する。したがって、低負荷運転領域において、VVT10により吸気弁7の閉弁時期を遅らせることにより実行程容積を減少させると、燃費が向上する。一方、可変圧縮比機構20により圧縮比を上昇させると、膨張比が上昇して熱効率が上昇する。
ここで、図4は、比熱比κを変化させて膨張比と熱効率との関係を表した図である。図4に示される熱効率には最大値(ピーク)が存在し、ある膨張比までは膨張比を高くするほど熱効率が高くなるが、ある膨張比を超えて膨張比を高くすると熱効率は低下する。
これは、膨張行程終了時のシリンダ2内圧力が大気圧よりも低くなると熱効率が低下することによる。すなわち、膨張行程終了時のシリンダ2内圧力が大気圧以上となっている場合には、膨張比が高くなるほど熱効率が高くなる。したがって、膨張行程終了時のシリンダ2内の圧力が大気圧となるまでは、可変圧縮比機構20により実圧縮比を上昇させるほど膨張比が上昇して燃費が向上する。
これらの特性を踏まえて本実施例では可変バルブタイミング機構10および可変圧縮比機構20を用いた内燃機関の制御を行う。
本実施例においては、まず目標となる実行程容積が決定される。この目標となる実行程容積は、内燃機関1の要求負荷およびそのときの機関回転数に応じて算出される実行程容積であり、以下「適正実行程容積Vbest」と称する。
ここで、平均有効圧Pmeは以下の式により求まる。
Pme=4・π・T/Vbest
ただし、Tは要求負荷である。例えば、平均有効圧Pmeを一般的に燃費が良いとされている値(例えば0.6から0.7MPa)とすれば、適正実行程容積Vbestを逆算することができる。
そして、実行程容積が適正実行程容積Vbestとなるように、VVT10を制御する。予めVVT10の制御値と、適正実行程容積Vbestとの関係を求めてマップ化しておき、該マップに適正実行程容積Vbestを代入してVVT10の制御値を得ることができる。
次に、可変圧縮比機構20により隙間容積を縮小し適正な実圧縮比(以下、「適正圧縮比εCbest」と称する。)とする。すなわち、VVT10により実行程容積が減少されると、実圧縮比が低下する。そのため、この実圧縮比の低下を可変圧縮比機構20により補う。ここで、適正圧縮比εCbestは、そのときの平均有効圧にてノッキングが発生する限界まで、またはそのときの平均有効圧にて熱効率が向上しなくなるまで上昇させる。例えば、マップに基づいて実圧縮比を変更した後、フィードバック制御にて適正圧縮比εCbestに合わせられる。また、このときの膨張比は、適正圧縮比εCbestが設定されることにより定まる値となる。
以上のように、平均有効圧および実圧縮比を変化させると熱効率が変化する。そして、本実施例においては、要求負荷に対する要求トルクを発生させることができるような平均有効圧と実圧縮比との組み合わせの中で熱効率が一番高くなる組み合わせが選択される。ここでは、熱効率が所定値以上となる組み合わせを選択しても良い。なお、平均有効圧は実行程容積により定まる値であり、VVT10により調整可能な値である。また、実圧縮比は、可変圧縮比機構20により調整可能な値である。
ここで、図5は、同じトルクを発生させたときの実圧縮比と熱効率と実行程容積との関係を示した図である。「実行程容積大」の線で示される実行程容積が比較的大きな場合(平均有効圧が小さな場合)、および「実行程容積小」の線で示される実行程容積が比較的小さな場合(平均有効圧が大きな場合)で同じトルクを発生させたときの実圧縮比と熱効率との関係を夫々示している。また、A点およびB点は、ノッキングの発生を抑制し得る限界の実圧縮比であり、これよりも実圧縮比が高くなるとノッキングが発生する点である。
図5に示される例では、点Bのほうが点Aと比較して実圧縮比は低くなるものの熱効率は高い。この場合、ノッキングの発生を抑制しつつ実圧縮比を高くしようとしたときに、実行程容積を小さくするほうが熱効率を高くすることができる。
一方、図6は、同じトルクを発生させたときの実圧縮比と熱効率と実行程容積との他の関係を示した図である。A点およびB点については、図5と同じ意味を持つ。
図6に示される例では、点Aのほうが点Bと比較して熱効率が高い。すなわち、ノッキングの発生を抑制しつつ実圧縮比を高くしようとした場合に、実行程容積を大きくするほうが熱効率を高くすることができる。
図5または図6の何れかの状態であるかは、内燃機関1の運転状態によるため、該内燃機関1の運転状態に基づいて実行程容積および実圧縮比を決定する。すなわち、同じトルクを発生させる場合、以下の何れか一方を選択することになる。
(1)低トルクを発生させる要求がある場合には、VVT10にて実排気量をある程度小さな値に設定したいが、この場合スロットルが開かれて吸入空気の密度が大きくなりノッキングが発生しやすくなるため、実圧縮比はそれほど大きな値に設定することができず、この点で熱効率が低くなる組み合わせ(すなわち、図5の場合)。
(2)ノッキングの発生を抑制するためにスロットルを閉じて実行程容積をある程度大きくすると、平均有効圧はやや低くなるが実圧縮比は高くすることができる組み合わせ(すなわち、図6の場合)。
このうちの一方が選択され、最終的には燃費が最良となる平均有効圧および実圧縮比の組み合わせが選択される。そして、この組み合わせを実現させるようにVVT10および可変圧縮比機構20が制御される。
さらに、以下の判断を加えることもできる。適正圧縮比εCbestの値は内燃機関1の運転状態に応じて変化するが、実圧縮比を高くするほど、膨張比も高くなる。しかし、膨張比が高くなりすぎると図4で示される熱効率のピークを超えてしまうため熱効率が低下する。したがって、膨張比と熱効率のピークとの関係に基づいて適正圧縮比εCbestに上限を定める。
また、低負荷運転領域にて冷却損失を低下させることで、熱効率を向上させることができる。ここで、冷却損失を低下させると、膨張行程でのシリンダ2内の圧力低下が小さくなる。すなわち、膨張行程終了時におけるシリンダ2内の圧力をより高くすることが可能となる。そのため、膨張比をより高くしたとしても、膨張行程終了時のシリンダ2内の圧力を大気圧以上とすることが可能となる。したがって、熱効率が最大となる膨張比をより高くすることができる。これにより、適正圧縮比εCbestの上限もより高くすることができ、さらに熱効率を向上させることができる。
冷却損失の低下は、例えば、ピストン6を冷却するためのオイルジェットを停止させる、冷却水通路に設けられたサーモスタットの設定温度を変更する、冷却水の循環を停止させる等により行う。
また、VVT10の制御値および可変圧縮比機構20の制御値は以下のようにして求めても良い。ここで、図7はVVT10により実行程容積を変化させたときの平均有効圧と熱効率との関係を示した図である。平均有効圧がCのときは、吸気弁7の閉弁時期が最適となっている場合を示し、平均有効圧がDのときは、吸気弁7の閉弁時期が最適値から遅くなっている場合を示している。以下の図における符号CおよびDも同じ平均有効圧の値を示している。
VVT10により実行程容積を小さくするほど平均有効圧は上昇する。さらに、一般的に平均有効圧が所定値になるまでは、平均有効圧が高くなるほど、熱効率は高くなる。そして、吸気弁7の閉弁時期が最適値となっているときよりも更に閉弁時期を遅角させて実行程容積を小さくしたとしても熱効率は高くなる。
一方、図8は、平均有効圧と実圧縮比の上限との関係を示した図である。また、図9は、可変圧縮比機構により実圧縮比を変化させたときの平均有効圧と熱効率との関係を示した図である。実圧縮比は好ましくは17程度まで高めたいが、ノッキングが発生するために制限される。ここで、実排気量を小さくすると平均有効圧が高くなるが、スロットル開度が大きくなるのでシリンダ2内の空気密度が高くなる。そのためノッキングが発生しやすくなり実圧縮比の上限が低くなる。したがって、平均有効圧が高くなると熱効率が低下し、さらに平均有効圧が高くなるほど熱効率の低下度合いが大きくなる。
そして、図7および図9を掛け合わせると、図10を得ることができる。ここで、図10は、VVT10により実行程容積を変化させ、さらに可変圧縮比機構により実圧縮比を変化させたときの平均有効圧と熱効率との関係を示した図である。このように、熱効率にはピークが存在する。すなわち、要求負荷および機関回転数に対して、VVT10による調整される吸気弁7の閉弁時期と、可変圧縮比機構20により調整される実圧縮比と、には最適値が存在する。
そして、本実施例においては、この最適値を目標にVVT10および可変圧縮比機構20が制御される。
次に、本実施例によるVVT10および可変圧縮比機構20の制御フローについて説明する。図11は、本実施例によるVVT10および可変圧縮比機構の制御フローを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行される。
ステップS101では、低負荷要求があるか否か判定される。すなわち、内燃機関1が低負荷運転領域にて運転されるか否か判定される。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本ルーチンを一旦終了させる。
ステップS102では、内燃機関1の運転状態を読み込む。例えば機関回転数が読み込まれる。機関回転数が高いとノッキングが発生しにくくなるため、機関回転数はVVT10および可変圧縮比機構20の制御値に影響を及ぼす。
ステップS103では、機関回転数および要求トルク(例えば、アクセル開度)からVVT10の制御値が算出される。機関回転数、要求トルクおよび適正実行程容積Vbestの関係を予め実験等により最適値を求めてマップ化しておく。そして、このマップから得られる適正実行程容積VbestとなるようにVVT10の制御値が算出される。
ステップS104では、機関回転数および要求トルクから可変圧縮比機構20の制御値が算出される。機関回転数、要求トルクおよび適正圧縮比εCbestの関係を予め実験等により最適値を求めてマップ化しておく。そして、このマップから得られる適正圧縮比εCbestとなるように可変圧縮比機構20の制御値が算出される。
ステップS105では、低負荷要求が解除されているか否か判定される。すなわち、内燃機関1が低負荷運転領域にて運転されていないか否か判定される。ステップS105で肯定判定がなされた場合には本ルーチンを一旦終了させ、一方、否定判定がなされた場合にはステップS102へ戻る。すなわち、低負荷要求がある間は繰り返し目標となる実行程容積および目標となる実圧縮比が算出される。
以上の説明では熱効率が最大となるように適正実行程容積Vbestおよび適正圧縮比εCbestを算出しているが、これに代えて、最大となる熱効率近傍である第一所定値以上を目標として実行程容積および圧縮比を算出してもよい。
次に、膨張比に上限を設けたときのVVT10および可変圧縮比機構20の制御フローについて説明する。図12は、実行程容積と実圧縮比および膨張比との関係を示した図である。「実圧縮比(固定)」で示される線は、VVT10により実圧縮比が変化したときに合わせて可変圧縮比機構20による圧縮比の変更を行い実圧縮比が変化しないようにしたものを示す。また、「実圧縮比」で示される線は、VVT10により実圧縮比が変化しても可変圧縮比機構20による圧縮比の変更を行わないようにしたものを示す。さらに、「膨張比」で示される線は、「実圧縮比(固定)」の場合に対応した膨張比を示している。
すなわち、可変圧縮比機構20による圧縮比の変更を行わない場合には、隙間容積は変わらないが実行程容積が低下することにより、実圧縮比が低下する。一方、可変圧縮比機構20による圧縮比の変更を行う場合には、実行程容積が小さくなっても、可変圧縮比機構20により実圧縮比を高く(例えば、圧縮比17に)保つことができる。
しかし、可変圧縮比機構20により実圧縮比を高く保つと、膨張比は高くなり、例えば実行程容積200ccのときには膨張比が44程度となる。このようにして膨張比が高くなると、図4に示したように熱効率のピークを超えてしまい熱効率が低下する。
そこで、本実施例においては、膨張行程終了時のピストン6が下死点にあるときのシリンダ2内の圧力が大気圧以下となるように実圧縮比の算出値に補正を加える。なお、実際には、機関回転数、要求トルクおよび補正後の可変圧縮比機構20の制御値の関係を予めマップ化しておく。
図13は、本実施例による膨張下死点時のシリンダ2内の圧力を考慮したVVT10および可変圧縮比機構の制御フローを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定時
間毎に繰り返し実行される。なお、図11に示したフローチャートと同じ処理が行われるものは同じ番号を付して説明を省略する。
ステップS201では、膨張行程終了時のシリンダ2内の圧力が大気圧以下であるか否か判定される。たとえば、シリンダ2内の圧力を検出する圧力センサを備え、膨張下死点時のシリンダ2内の圧力と、大気圧と、が比較される。また、膨張行程終了時以外の時期の圧力から膨張行程終了時の圧力を推定してもよい。ステップS201で肯定判定がなされた場合にはステップS202へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS104へ進む。
ステップS202では、機関回転数、要求トルク、および膨張比から可変圧縮比機構20の制御値が算出される。ここでは、ステップS104で算出される適正圧縮比εCbestを補正する。すなわち、熱効率が最大となるときの膨張比以下で且つ膨張下死点でのシリンダ2内の圧力が大気圧以上となる条件で膨張比が可及的に高くなるように実圧縮比が決定される。このようにして決定された実圧縮比を適正圧縮比εCbestとする。
実際には、機関回転数、要求トルクおよび膨張比を考慮した適正圧縮比εCbestの関係を予め実験等により最適値を求めてマップ化しておく。そして、このマップから得られる適正圧縮比εCbestとなるように可変圧縮比機構20の制御値が算出される。このようにして、熱効率をさらに向上させることが可能となる。
以上説明したように、本実施例によれば実圧縮比を高く保ちつつ膨張比を高くすることができ、平均有効圧も高くすることもできるので、熱効率を高くすることができるため、燃費を向上させることができる。また、ピストンストロークを大きくすることなく膨張比を高くすることができるので、内燃機関の小型化が可能となる。
圧縮比を可変とする可変圧縮比内燃機関の概略構成を表す図である。 排気量が比較的大きな内燃機関における機関回転数と要求負荷と燃費との関係を示した図である。 排気量が比較的小さな内燃機関における機関回転数と要求負荷と燃費との関係を示した図である。 比熱比κを変化させて膨張比と熱効率との関係を表した図である。 同じトルクを発生させたときの実圧縮比と熱効率と実行程容積との関係を示した図である。 同じトルクを発生させたときの実圧縮比と熱効率と実行程容積との他の関係を示した図である。 VVTにより実行程容積を変化させたときの平均有効圧と熱効率との関係を示した図である。 平均有効圧と実圧縮比の上限との関係を示した図である。 可変圧縮比機構により実圧縮比を変化させたときの平均有効圧と熱効率との関係を示した図である。 VVTにより実行程容積を変化させ、さらに可変圧縮比機構により実圧縮比を変化させたときの平均有効圧と熱効率との関係を示した図である。 本実施例によるVVTおよび可変圧縮比機構の制御フローを示したフローチャートである。 実行程容積と実圧縮比および膨張比との関係を示した図である。 本実施例による膨張下死点時のシリンダ内の圧力を考慮したVVTおよび可変圧縮比機構の制御フローを示したフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダ
3 シリンダヘッド
4 シリンダブロック
5 クランクケース
6 ピストン
7 吸気弁
8 吸気側カムシャフト
9 吸気側プーリ
10 可変バルブタイミング機構
11 クランクシャフト
20 可変圧縮比機構
90 ECU
91 クランクポジションセンサ
92 アクセル開度センサ

Claims (6)

  1. 気筒内の隙間容積を変化させることにより圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
    吸気弁のバルブタイミングを変更する可変バルブタイミング機構と、
    前記可変圧縮比機構により変更される圧縮比と前記可変バルブタイミング機構により変更される吸気弁の閉弁時期との組み合わせのうちで熱効率が第一所定値以上となる組み合わせを目標値として算出する計算手段と、
    を備えたことを特徴とする可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
  2. 気筒内の隙間容積を変化させることにより圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
    吸気弁のバルブタイミングを変更する可変バルブタイミング機構と、
    実行程容積を機関回転数および機関負荷に応じて求められる第二所定値以下に設定し、この状態において異常燃焼が発生しない範囲で実圧縮比を最大としたときの熱効率を算出する第一熱効率算出手段と、
    実行程容積を前記第二所定値よりも大きくし、この状態において異常燃焼が発生しない範囲で実圧縮比を最大としたときの熱効率を算出する第二熱効率算出手段と、
    前記第一熱効率算出手段および第二熱効率算出手段により算出される熱効率のうち高いほうを目標値として選択し、選択された熱効率を得ることのできる実行程容積および実圧縮比となるように前記可変圧縮比機構および前記可変バルブタイミング機構を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
  3. 実圧縮比を前記気筒内の圧力に応じた第二所定値以下とすることを特徴とする請求項1または2に記載の可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
  4. 前記計算手段は実圧縮比の目標値を決定し、この目標値に向けての実圧縮比の変更は前記可変圧縮比機構によって行われることを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
  5. 熱効率を目標値に合わせるときに実圧縮比を変更する場合には、前記可変圧縮比機構のみによって行われることを特徴とする請求項1または2に記載の可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
  6. 前記内燃機関を冷却する冷却手段および内燃機関の冷却を停止させる冷却停止手段を更に備え、内燃機関の低負荷運転領域においては冷却手段による冷却を停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の可変圧縮比機構を備えた内燃機関。
JP2005256178A 2005-09-05 2005-09-05 可変圧縮比機構を備えた内燃機関 Expired - Fee Related JP4661461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005256178A JP4661461B2 (ja) 2005-09-05 2005-09-05 可変圧縮比機構を備えた内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005256178A JP4661461B2 (ja) 2005-09-05 2005-09-05 可変圧縮比機構を備えた内燃機関

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007071046A true JP2007071046A (ja) 2007-03-22
JP4661461B2 JP4661461B2 (ja) 2011-03-30

Family

ID=37932734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005256178A Expired - Fee Related JP4661461B2 (ja) 2005-09-05 2005-09-05 可変圧縮比機構を備えた内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4661461B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009022751A1 (ja) * 2007-08-13 2009-02-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009060789A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009060976A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009061005A1 (ja) * 2007-11-08 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009060921A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009061004A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009060979A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009060969A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2010079623A1 (ja) * 2009-01-06 2010-07-15 トヨタ自動車株式会社 火花点火式内燃機関
WO2010092698A1 (ja) * 2009-02-12 2010-08-19 トヨタ自動車株式会社 火花点火式内燃機関
WO2010113332A1 (ja) * 2009-04-02 2010-10-07 トヨタ自動車株式会社 エンジン制御装置
JP2011185149A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Toyota Motor Corp 火花点火式内燃機関

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5934434A (ja) * 1982-08-19 1984-02-24 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関
JP2003129817A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Toyota Motor Corp 可変ピストンストローク型内燃機関
JP2005139994A (ja) * 2003-11-06 2005-06-02 Hino Motors Ltd ディーゼルエンジン
JP2005226572A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Toyota Motor Corp 可変圧縮比内燃機関

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5934434A (ja) * 1982-08-19 1984-02-24 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関
JP2003129817A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Toyota Motor Corp 可変ピストンストローク型内燃機関
JP2005139994A (ja) * 2003-11-06 2005-06-02 Hino Motors Ltd ディーゼルエンジン
JP2005226572A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Toyota Motor Corp 可変圧縮比内燃機関

Cited By (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4725561B2 (ja) * 2007-08-13 2011-07-13 トヨタ自動車株式会社 火花点火式内燃機関
JP2009046999A (ja) * 2007-08-13 2009-03-05 Toyota Motor Corp 火花点火式内燃機関
US8356582B2 (en) 2007-08-13 2013-01-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
WO2009022751A1 (ja) * 2007-08-13 2009-02-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
US8011332B2 (en) 2007-11-06 2011-09-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
US8322315B2 (en) 2007-11-06 2012-12-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
WO2009061004A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009060979A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
WO2009060969A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
JP2009114947A (ja) * 2007-11-06 2009-05-28 Toyota Motor Corp 火花点火式内燃機関
US8352157B2 (en) 2007-11-06 2013-01-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
KR101211453B1 (ko) 2007-11-06 2012-12-12 도요타 지도샤(주) 스파크 점화식 내연 기관
WO2009060921A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
US8161940B2 (en) 2007-11-06 2012-04-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
CN101952576A (zh) * 2007-11-06 2011-01-19 丰田自动车株式会社 火花点火式内燃机
CN101815854B (zh) * 2007-11-06 2012-10-24 丰田自动车株式会社 火花点火式内燃机
WO2009060976A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
US8413618B2 (en) 2007-11-06 2013-04-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
CN101802371B (zh) * 2007-11-06 2013-03-13 丰田自动车株式会社 火花点火式内燃机
US8276554B2 (en) 2007-11-06 2012-10-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
WO2009060789A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
DE112008003291B4 (de) * 2007-11-08 2012-03-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fremdgezündete Brennkraftmaschine
US8392095B2 (en) 2007-11-08 2013-03-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
WO2009061005A1 (ja) * 2007-11-08 2009-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 火花点火式内燃機関
CN101796281A (zh) * 2007-11-08 2010-08-04 丰田自动车株式会社 火花点火式内燃机
US8511279B2 (en) 2009-01-06 2013-08-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
WO2010079623A1 (ja) * 2009-01-06 2010-07-15 トヨタ自動車株式会社 火花点火式内燃機関
WO2010092698A1 (ja) * 2009-02-12 2010-08-19 トヨタ自動車株式会社 火花点火式内燃機関
CN102301110A (zh) * 2009-02-12 2011-12-28 丰田自动车株式会社 火花点火式内燃机
JP5310747B2 (ja) * 2009-02-12 2013-10-09 トヨタ自動車株式会社 火花点火式内燃機関
US8613274B2 (en) 2009-02-12 2013-12-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition type internal combustion engine
US8364382B2 (en) 2009-04-02 2013-01-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Engine control system
JP4858645B2 (ja) * 2009-04-02 2012-01-18 トヨタ自動車株式会社 エンジン制御装置
WO2010113332A1 (ja) * 2009-04-02 2010-10-07 トヨタ自動車株式会社 エンジン制御装置
JP2011185149A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Toyota Motor Corp 火花点火式内燃機関

Also Published As

Publication number Publication date
JP4661461B2 (ja) 2011-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4661461B2 (ja) 可変圧縮比機構を備えた内燃機関
JP4858287B2 (ja) 内燃機関の制御装置
RU2689130C1 (ru) Система двигателя внутреннего сгорания и способ управления для двигателя внутреннего сгорания
JP2005127212A (ja) 内燃機関の制御装置
US20090064966A1 (en) Idling control device of spark ignition type internal combustion engine
JP5182377B2 (ja) 内燃機関の制御装置
WO2019035312A1 (ja) 内燃機関の可変動作システム及びその制御装置
JP2006329022A (ja) エンジンの吸気制御装置
JP5104474B2 (ja) 内燃機関の制御方法および同装置
JP2007218114A (ja) エンジンの吸気制御装置
EP2540997B1 (en) Continuously variable valve timing system and method for controlling the same
JP4506414B2 (ja) 内燃機関のバルブ特性制御装置
JP4899878B2 (ja) 内燃機関の燃焼制御装置
JP2007056796A (ja) 可変圧縮比機構を備えた内燃機関
JP2006037812A (ja) エンジンのバルブ特性制御装置
JP2008075569A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2005325702A (ja) 可変圧縮比内燃機関のバルブタイミング制御システム
JP5471875B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関の制御装置
JP2005256646A (ja) 可変圧縮比機構を備えた内燃機関
JP2007315355A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009216035A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007332938A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5708407B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5906591B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関の制御装置
JP4379273B2 (ja) 可変圧縮比機構を備えた内燃機関

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101220

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4661461

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees