JP2007070745A - カーペットの成型方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量であって、かつ剛性が付与された成型カーペットを提供することを課題とする。
【解決手段】 低融点重合体と高融点重合体とから構成される繊維集合体からなる一次基布に、タフティングなどの加工を施してタフテッドカーペットを得た後、一次基布を構成する低融点重合体を溶融または軟化させ、かつ高融点重合体は軟化させず繊維形態を維持させた状態で熱成型を行うカーペットの成型方法。これにより、得られる成型カーペットは、所定の形状に成型されてなり、一次基布を構成する低融点重合体が所定の形状に成型が施された状態で溶融固化している。
【選択図】なし

Description

本発明は、一次基布に、パイル糸のタフティング(パイル糸の植え込み)等を行って得られたタフテッドカーペットを所定の型に成型する成型カーペットに関するものである。
従来より、タフテッドカーペットとしては、一次基布にパイル糸がタフティングされたカーペット本体に、カーペット本体からパイル糸が抜け落ちることを防止するために、パイル面(カーペット表面)の裏面に合成ゴムや合成樹脂等を裏打ちした樹脂バッキング層が設けられているものが多く用いられている。そして、このようなタフテッドカーペットを所定の型に成型した成型カーペットは、自動車などに多く用いられている。しかし、合成ゴムや合成樹脂等の樹脂バッキング層を有するカーペットは、通気性がないという欠点もあった。
本件出願人は、このような欠点を改良すべく、合成樹脂や合成ゴム等の樹脂バッキング層に替えて、繊維からなるバッキング層を特許文献1、2に提案している。特許文献1では、バッキング層となる繊維集合体を構成する繊維と一次基布とを強固に絡み合わせたものである。特許文献2では、バッキング層となる繊維集合体と、カーペット本体とを接着剤により特定の形態に貼り合わせたものである。
特開2002−275753号 特開2003−225153号
繊維集合体をバッキング層に用いたカーペットは、通気性が良好であり、また、吸音効果が期待できるものである。しかし、剛性の点では、上述した樹脂バッキング層のものに比べて劣る傾向にある。また、近年では、カーペットにおいて、薄層化が求められている。本発明は、通気性が良好で、かつ剛性が付与された成型カーペットを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を達成するために、特定の一次基布を用いて、熱成型加工を施す際に一次基布を形成する一部の成分を溶融または軟化させることによって、または、熱成形加工後に一次基布を形成する一部の成分を溶融または軟化させることによって、成型カーペットに剛性を付与できることを見出し、本発明に到達した。
本発明(第1の発明)は、低融点重合体と高融点重合体とから構成される繊維集合体からなる一次基布に、タフティングなどの加工を施してタフテッドカーペットを得た後、一次基布を構成する低融点重合体を溶融または軟化させ、かつ高融点重合体は軟化させず繊維形態を維持させた状態で熱成型を行うことを特徴とするカーペットの成型方法を要旨とするものである。
また、本発明(第2の発明)は、低融点重合体と高融点重合体とから構成される繊維集合体からなる一次基布に、タフティングなどの加工を施してタフテッドカーペットを得た後、熱成型を行うことにより所定の形状に熱成型されたタフテッドカーペットを得、次いで一次基布を構成する低融点重合体を溶融または軟化させ、かつ高融点重合体は軟化させず繊維形態を維持させた状態で熱処理を行うことを特徴とするカーペットの成型方法を要旨とするものである。
また、本発明(第3の発明)は、低融点重合体と高融点重合体とから構成される繊維集合体からなる一次基布に、タフティングなどが施されてなるタフテッドカーペットであって、該タフテッドカーペットは所定の形状に成型されてなり、一次基布を構成する低融点重合体が所定の形状に成型が施された状態で溶融固化していることを特徴とする成型カーペットを要旨とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における一次基布は、低融点重合体と高融点重合体とから構成される繊維集合体を用いる。繊維集合体の形態としては、従来より、成型用カーペットの一次基布として用いられていたものを使用できる。なかでも、形態保持性と成型性が良好である長繊維不織布を用いることが好ましい。一次基布となる長繊維不織布としては、例えば、長繊維が集積されてなり、ニードルパンチングにより、繊維が三次元的に絡み合った不織布(ニードルパンチ不織布)が挙げられる。ニードルパンチ不織布は、構成繊維が構造的に動きやすく、特に成形加工を行う場合、パイルの支持体である一次基布が、十分に伸びて金型に追随しやすい。また、本件出願人が、特開2003−286651号公報に提案している構成繊維同士を熱接着および/またはバインダー樹脂による接着によって一体化している長繊維不織布からなる成形タフテッドカーペット一次基布が挙げられる。この一次基布は、タフトされたパイル糸の存在によって、不織布を伸張させた時に、接着部が破断しても、繊維が切断しないような状態で繊維同士を接着することにより、接着部が破断した後の一次基布の形態は、タフトされたパイル糸の存在を利用することによって一次基布の形態を保持した状態で、繊維の自由度をより向上させ、一次基布の伸度を上げることができるため、生産性の高い成形カーペットを得ることができる。また、揮発性有機化合物の発生を抑制するために、バインダー樹脂により接着させたものではなく、繊維同士が熱接着のみにより一体化してなる長繊維不織布を用いることが好ましい。
また、上記した以外の形態であっても、成型可能な一次基布であれば、短繊維が集積した不織布、フラットヤーンで編織した布帛等を用いることができる。
本発明における一次基布は、低融点重合体と高融点重合体によって構成される。具体的には、低融点重合体からなる繊維と高融点重合体からなる繊維とが併用されたもの(例えば、低融点重合体からなる繊維と高融点重合体からなる繊維とが混繊された不織布等)が挙げられる。また、低融点重合体と高融点重合体とが複合されてなる複合繊維からなるものが挙げられる。複合繊維の場合は、低融点重合体が繊維表面の一部を占める複合形態のものを用いる。このような複合形態としては、低融点重合体と高融点重合体とが貼り合わされてなるサイドバイサイド型や、高融点重合体が芯部を形成し低融点重合体が鞘部を形成する芯鞘型等が挙げられる。
低融点重合体と高融点重合体との融点差は、30℃以上であることが好ましい。より好ましくは50℃以上である。融点差を30℃以上設けることにより、低融点重合体を溶融または軟化させる際、高融点重合体もが軟化することを防ぎ、高融点重合体の繊維形態を維持させることができ、所望の成型性が保持される。両者の融点差が30℃未満となると、熱を付与した際に高融点重合体が軟化し、一次基布の伸長応力,強力が低下して良好に成型枠に追随することができなくなり、スヌケ等が発生しやすくなる。
低融点重合体と高融点重合体との組み合わせとしては、低融点ポリエステル共重合体/ポリエステル、ポリアミド/ポリエステル、低融点ポリエステル共重合体/ポリアミド等が挙げられる。
一次基布を構成する繊維集合体中の低融点重合体と高融点重合体との質量比は、低融点重合体/高融点重合体=30〜70/70〜30であることが好ましい。したがって、繊維集合体が、低融点重合体と高融点重合体とが複合された複合繊維により構成される場合は、その複合比が質量比で低融点重合体/高融点重合体=30〜70/70〜30であることが好ましい。また、繊維集合体が、低融点重合体からなる繊維と高融点重合体からなる繊維とが混繊されたものの場合は、低融点重合体からなる繊維と高融点重合体からなる繊維との混合比が質量比で、低融点重合体からなる繊維/高融点重合体からなる繊維=30〜70/70〜30であることが好ましい。低融点重合体の量を30質量%以上とすることにより、成型カーペットに良好な剛性と型保持性を付与することができる。一方、低重合体の量を70質量%以下とすることにより、高融点重合体の量を相対的に確保することによって、熱成型の際に、一次基布の強力低下を防ぎ、スヌケ等が発生しにくく、良好に成型加工を行うことができる。
本発明は、上記した一次基布を用意し、これにタフティングなどの加工を施してタフテッドカーペットを得る。
タフティングは、適宜のタフト糸を公知の方法によって一次基布にタフティングすることにより、パイルを植設すればよい。
一次基布にパイルが植設されただけのタフテッドカーペット(カーペット本体)には、パイルの抜けを防ぐために、バッキング層を設けてもよい。バッキング層を設ける方法としては、特許文献1(特開2002−275753号)に記載のような、繊維ウェブを交絡処理により一次基布に交絡させて、繊維からなるバッキング層を形成する方法、編物,織物,不織布等の繊維集合体を接着剤等によりカーペット本体の裏面に貼り付けてバッキング層として設ける方法等が挙げられる。特に、特許文献1に記載のような繊維からなるバッキング層を形成する場合、バッキング層を構成する繊維の一部に、一次基布を構成する低融点重合体と同様の低融点重合体からなる繊維、あるいは、一次基布を構成する低融点重合体よりも低い融点を有する重合体からなる繊維を混合させておくことにより、熱成型により一次基布を構成する低融点重合体を溶融させると同時にバッキング層の低融点重合体も溶融させて、成型後、同様に溶融固化することによって、より良好な剛性をカーペットに付与することができる。また、後者の繊維集合体を接着剤等により貼り付けてバッキング層とする場合、熱成型を施す前に設けてもよいが、熱成型時に設けてもよい。すなわち、接着剤としてホットメルト接着剤を用いて、タフテッドカーペット/接着剤/繊維集合体と重ねた状態で加熱処理、熱成型を行い、成型の際の圧力により接着一体化することにより、バッキング層を設けてもよい。
また、一次基布にパイルが植設されただけのタフテッドカーペット(カーペット本体)よりパイルの抜けを防ぐために、カーペット本体の裏面(パイル面と反対面)にバインダーを付与することが好ましい。このとき、バインダーが層状に付与されるとカーペットの通気性を損う傾向となるため、また、パイル抜けを防ぐという目的から、カーペット本体の裏面のバックステッチ部(タフト糸を一次基布に植設することにより一次基布の裏面に生じるタフト糸の部分)に集中して付与することが好ましい。バインダーとしては、ポリブタジエンゴム,クロロプレンゴム,スチレンブタジエンゴム,アクリロニトリルブタジエンゴムなどの合成ゴムや、酢酸ビニル重合体,塩化ビニル重合体,アクリル系重合体,エチレン酢酸ビニル重合体,エポキシ系重合体,ウレタン系重合体,ポリエチレン,ポリエステル,石油系樹脂,パラフィンワックス,ゴムアスファルト系樹脂などの合成樹脂を用いることができる。また、このバインダーをカーペット本体の裏面のバックステッチ部に付与するには、合成ゴムラテックスや合成樹脂エマルジョンの形態のバインダー液を調整し、カーペット本体の裏面に塗布し、乾燥固着すればよい。付与するバインダーの量(固形分)としては、20〜100g/m2程度が好ましい。バインダーの量を20g/m2以上とすることにより、パイル糸の抜け落ち防止効果を奏することができる。一方、上限を100g/m2とすることにより、カーペットの通気性を保持することができ、また、カーペットに良好な軽量性、薄層化が図れる。付与するバインダーが100g/m2を超えると、バックステッチ部以外の領域にも多量に付与されてしまい、カーペット本体の裏面に層を形成する傾向となり通気性が確保しにくくなる。また、バインダー液を泡状にして、カーペット本体の裏面に塗布すると、カーペット本体裏面に存在するバインダーの量(固形分)を調整しやすく好ましい。
本件の第1の発明は、得られたタフテッドカーペットに、一次基布を構成する低融点重合体が溶融または軟化し、かつ高融点重合体が軟化しない温度で熱成型を行う。熱成型の際の具体的な温度条件は、低融点重合体の融点をTm℃としたときに、(Tm−10)℃〜(Tm+20)℃の範囲で行うとよい。
本発明における熱成型は、例えば、以下の方法により行うことができる。タフテッドカーペットを所定の温度に設定した熱風乾燥機,熱風循環式高温槽や遠赤外線ヒータ等の加熱装置に通して加熱処理を施し、その後、所定の金型にて成型加工を施す。本発明が第1の発明に係るものである場合、加熱装置の設定温度は、低融点重合体の融点をTm℃としたときに、(Tm−10)℃〜(Tm+20)℃の範囲とする。加熱処理における処理時間は、タフテッドカーペット全体が十分に加熱されればよく、また、加熱しすぎ(過熱)により、低融点重合体が過剰な粘度低下が生じない程度であればよい。具体的には、加熱装置内での処理時間は2〜5分程度であればよい。加熱したタフテッドカーペットは、所定の金型にて成型加工を施す。金型は、室温のものであってもよく、また、低融点重合体の融点以下の適宜の温度に加熱されたものでもよい。一次基布を構成する低融点重合体は、加熱処理により溶融または軟化するため、成型加工の際、成型枠に追随しやすい。これは、溶融または軟化した低融点重合体は、一次基布を構成する繊維間における高粘度の潤滑剤として働くことによると推測する。すなわち、この高粘度の潤滑剤(溶融または軟化した低融点重合体)が、成型の際の局部における異常な伸びを抑制するため、スヌケ等の発生をより効果的に防止することができると推測する。また、成形終了後には、冷却により、溶融または軟化した低融点重合体が降温と共に、硬化することで保型剤として寄与し、成型後は、所定の形状に固定されて硬化する。したがって、熱成型により得られた成型タフテッドカーペットは、所定の形状に成型が施され、一次基布を構成する低融点重合体は、この所定の形状に成型が施された状態で硬化(溶融固化)しているため、タフテッドカーペットに良好な剛性と型保持性を付与することができる。
本発明では、熱成型時に一次基布を構成する低融点重合体を溶融させず、一旦、熱成型を施して、所定の形状をタフテッドカーペットに付与した後、一次基布を構成する低融点重合体は溶融または軟化させ、かつ高融点重合体は軟化させず繊維形態を維持した状態で、熱処理を施し、その後、冷却過程で低融点重合体を硬化させることにより、成型カーペットを得、得られた成型カーペットに剛性と保型性を付与してもよい(第2の発明)。
第2の発明における熱成型は、第1の発明と同様、加熱処理の後、所定の金型にて成型加工を施すものであるが、加熱処理時の設定温度は、低融点重合体の融点をTm℃とした際、(Tm−50)℃〜Tm℃の範囲で行えばよい。次いで、上記した第1の発明と同様、所定の金型にて熱成型を施して成型したタフテッドカーペットを得る。次いで、成型タフテッドカーペットを、熱風乾燥機,熱風循環式高温槽や遠赤外線ヒータ等の熱処理装置に通して、一次基布を構成する低融点重合体を溶融または軟化させ、その後、硬化(溶融固化)させる。熱処理装置の設定温度、処理時間は、低融点重合体が溶融または軟化し、かつ高融点重合体が軟化しない温度を適宜設定すればよい。熱成型後にさらに熱処理により得られた成型タフテッドカーペットは、所定の形状に成型が施され、一次基布を構成する低融点重合体は、熱成型後の熱処理により所定の形状に成型された状態で硬化(溶融固化)しているため、タフテッドカーペットに良好な剛性と型保持性を付与することができる。
本発明によれば、一次基布を構成する低融点重合体が、熱成型の際、あるいは、熱成型が施された後に、溶融または軟化し、その後、所定の形状に成型された状態で硬化(溶融固化)する。したがって、良好な剛性と型保持性を有する成型タフテッドカーペットを得ることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。なお、実施例中におけるカーペットの成型性および成型カーペットの剛性については、以下の方法により測定、評価を行った。
(1)カーペットの成型性および成型カーペットの剛性
<成型性>
成型を行った試料の外観を目視にて判断し、次の三段階で評価した。また、10枚の各試料についての平均的な結果を用いて評価した。
○:基布が均等に伸び、綺麗に型が付いた物
△:基布は破れないが、均等に伸びず、先端が薄くなった物
×:基布に破れが生じた物
<剛性>
剛性については、成型試料の凸部先端を、指で押し、その変形状態と触感で判断した。
判定については、以下の二段階にて判定した。また、10枚の各試料についての平均的な結果を用いて評価した。
○:先端部が硬く、指で押しても容易に変形しにくい物
×:先端部が柔らかく、指で押して容易に変形する物
実施例1
[一次基布]
融点255℃のポリエチレンテレフタレートを芯成分、融点160℃の共重合ポリエステルを鞘成分となるように配し、また、複合比が質量比で芯成分/鞘成分=50/50となるようにして、芯鞘型繊維を溶融口金より溶融紡糸した。吐出する糸条群を紡糸速度5000m/分となるように、エアーサッカーで延伸しながら引き取り、この糸条群を、エアーサッカーの出口に設けられた開繊装置で開繊させた後、移動する金網製捕集コンベア上に堆積させて、単糸繊度3.3デシテックスの長繊維が堆積してなる不織ウェブ(目付100g/m2)を得た。次いで、この不織ウェブを、エンボスロールと平滑ロールからなる熱エンボス装置に通し、両ロールの表面温度を125℃、ロール間の線圧を490N/cmに設定し、処理速度40m/分で、熱エンボス処理を施し、構成繊維同士が熱接着してなる目付100g/m2の一次基布を得た。
[タフティング]
捲縮嵩高ナイロン糸(ユニチカファイバー株式会社製 品名1890dtex−108(HQBA))を用意し、タフト機(トランナー工業株式会社製 幅500mm、1/10ゲージタフトマシーン)を用いて、タフト条件1/10ゲージ、10本/1インチ、ループパイルの高さ6mmで、一次基布にタフティングを行い、生機(カーペット本体)を得た。
[バインダー付与]
得られた生機(カーペット本体)の裏面に、エチレン酢酸ビニル樹脂液をコーティングし、乾燥させて、タフテッドカーペットとした。コーティングによりカーペット本体裏面に貼付されたエチレン酢酸ビニル樹脂の重量(固形分)は70g/m2であり、バックステッチ部に集中して付与されていた。
[熱成型]
タフテッドカーペットに、図1に示した成型金型を用いて、以下の方法により熱成型を行った。成型金型は、円錐型で先が丸くなったピストン(雄型)とこれに対応する先端部が丸くなった円錐状の凹部(直径120mm、深さ80mm)を持つ雌型とよりなる金型である。
まず、50×25cmの試料を10枚準備する。各試料を枠に固定し、この状態で150℃に設定された熱風乾燥機で5分間処理する。その後、熱風乾燥機から取り出して枠を雌型凹部上に固定し、この状態でピストンを雌型凹部に向けて加圧し、成型を行う。加圧した後、10秒間放置し、枠と共に成型試料を金型から取り外す。成型試料が冷えたことを確認し、枠から成型試料を外し、成型カーペットを得た。
得られた成型カーペットを評価したところ、成型性は○、剛性は○であり、適度な剛性を有し型保持性の良好な成型カーペットであった。
実施例2
[一次基布]
融点255℃のポリエチレンテレフタレートと融点160℃の共重合ポリエステルとを用意し、これらを別々の紡出口より紡出し、単糸繊度3.3dtexのポリエチレンテレフタレートからなる繊維と、単糸繊度2.5dtexの共重合ポリエステルからなる繊維とが混在して堆積した混繊の不織ウェブ(混繊比がポリエチレンテレフタレートからなる繊維/共重合ポリエステルからなる繊維=7/3(質量比))を得た。次いで、不織ウェブを、エンボスロールと平滑ロールからなる熱エンボス装置に通し、両ロールの表面温度を125℃、ロール間の線圧を490N/cmに設定し、処理速度40m/分で、熱エンボス処理を施し、構成繊維同士が熱接着してなる目付100g/m2の一次基布を得た。
[タフティング、バインダー付与、熱成型]
得られた一次基布に、実施例1と同様にして、タフティング、バインダー付与を行ってタフテッドカーペットを得、次いで、実施例1と同様にして熱成形を行った。得られた成型カーペットは、成型性は○、剛性は○であり、適度な剛性を有し型保持性の良好な成型カーペットであった。
実施例3
[一次基布、タフティング、バインダー付与]
実施例1の一次基布を用いて、実施例1と同様にしてタフティング、バインダー付与を行ってタフテッドカーペットを得た。
[熱成型]
次いで、得られたタフテッドカーペットを、130℃に設定された熱風乾燥機で5分間処理したこと以外は、実施例1と同様にして熱成型を行った。次いで、熱風循環式の熱処理装置にて、温度170℃、処理時間2分の条件にて熱処理を行い、本発明の成型カーペットを得た。
得られた成型カーペットは、成型性は○、剛性は○であり、適度な剛性を有し型保持性の良好な成型カーペットであった。
比較例1
[一次基布、タフティング、バインダー付与]
実施例1の一次基布を用いて、実施例1と同様にしてタフティング、バインダー付与を行ってタフテッドカーペットを得た。
[熱成型]
次いで、得られたタフテッドカーペットを、130℃に設定された熱風乾燥機で5分間処理したこと以外は、実施例1と同様にして熱成型を行って、成型カーペットを得た。
得られた成型カーペットは、成型性は○であったが、剛性は×であり先端部を指で押すと容易に変形した。
成形性を評価する際に用いる器具の概略図である。 成形性を評価する際に得られた成形試料を示す概略図である。
符号の説明
1 ピストン(雄型)
2 雌型
3 枠
4 試料
5 成型試料

Claims (3)

  1. 低融点重合体と高融点重合体とから構成される繊維集合体からなる一次基布に、タフティングなどの加工を施してタフテッドカーペットを得た後、一次基布を構成する低融点重合体を溶融または軟化させ、かつ高融点重合体は軟化させず繊維形態を維持させた状態で熱成型を行うことを特徴とするカーペットの成型方法。
  2. 低融点重合体と高融点重合体とから構成される繊維集合体からなる一次基布に、タフティングなどの加工を施してタフテッドカーペットを得た後、熱成型を行うことにより所定の形状に熱成型されたタフテッドカーペットを得、次いで一次基布を構成する低融点重合体を溶融または軟化させ、かつ高融点重合体は軟化させず繊維形態を維持させた状態で熱処理を行うことを特徴とするカーペットの成型方法。
  3. 低融点重合体と高融点重合体とから構成される繊維集合体からなる一次基布に、タフティングなどが施されてなるタフテッドカーペットであって、該タフテッドカーペットは所定の形状に成型されてなり、一次基布を構成する低融点重合体が所定の形状に成型が施された状態で溶融固化していることを特徴とする成型カーペット。
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