JP2007070534A - 酢酸セルロース組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】みどりの香り成分に対して優れた親和性を持ち、低濃度でこれを発散することができる素材に担持させたものを提供する。
【解決手段】セルロースアセテートとシス‐3‐ヘキセノールあるいはトランス‐2‐ヘキサナールのいずれか、あるいは両方よりなる組成物を提供する。好ましくは、セルロースアセテートが平均繊維デニール径20デニール以下である繊維状物である。更にセルロースアセテートに対するシス‐3‐ヘキセノールまたはトランス‐2‐ヘキサナールの重量が0.1以下であり、かつシス‐3‐ヘキセノールとトランス‐2‐ヘキサナール両方の総量の重量比が0.1以下であるとより好適である。

Description

本発明は、ストレスによって起こる生体反応を緩和し、疲労回復などに効果を現すことが期待される物質を、空気を介して人体に吸入させるための組成物であり、香料と香料保持成分を組み合わせた組成物に関するものである。
草や青葉が特有の青臭い香気を持つことは良く知られている。この香気成分は炭素数6よりなる直鎖状アルコールやアルデヒドであり、(3Z)−ヘキセノール、(3Z)−ヘキセナール、(3E)−ヘキセノール、(3E)−ヘキセナール、(2E)−ヘキセノール、(2E)−ヘキセナール、ヘキサノール、ヘキサナールであるとされる。
そのなかでも代表的な成分は(3Z)−ヘキセノール、あるいは(2E)−ヘキセナールであり、それらはおのおの青葉アルコール、青葉アルデヒドとも呼ばれる。前者はすでに合成的に供給されているし、これらを含んだ混合物が茶葉や、ミントから抽出され、流通している。これらの香気成分を以下、みどりの香りと総称する。
従来より、みどりの香りには、官能的にリフレッシュ作用があると評価されているが、その作用は、単に香りが良いという爽快感にもとづくものではないと考えられている。官能試験では、香りの快不快についてはほぼニュートラル(良くも悪くもない)である。しかし、痛覚の閾値を有意に上昇させ、鎮痛効果があることが示されている。またラットにおいては、異種ラットに対する警戒行動を和らげることが明らかになっている。これらは、ストレスに対する反応を緩和する何らかの作用があることを示すものである。
粟生修司、畑中顕和、 Aroma Search 臨時増刊(フレグランスジャーナル社、2000年)p.49 こうした推定は、動物実験における内分泌系の研究によって支持されている。一般に、動物にストレスを与えると、脳下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)と呼ばれるホルモンが分泌され、これが副腎皮質ホルモンの分泌を促進するとともに、鬱状態や、食欲不振などのストレス状態に特徴的な反応を導くものと考えられている。しかし、ラットに拘束ストレスを与えた時にみられる血漿中のACTH濃度増加が、みどりの香りをかがせることによって緩和されることが明らかにされている。また、同様にストレスによって引き起こされる持続的な体温上昇が、やはり緩和されることも明らかになり、これらは官能的に表現されるリフレッシュ効果を、内分泌系、あるいは体温などの定量的な指標によって裏付けている T. Nakashima, Y. Yoshida, S. Miyata and T. Kiyohara: Hypothalamic 11,12-epoxyeicosatrienoic acid attenuates fever induced by central interleukin-1β in the rat, Neurosci. Lett., 310: 141-144 (2001). このみどりの香り成分を安定に吸蔵、徐々に空気中に放出し、人体に届けることができれば、ストレス反応状態を軽減し、疲労感の軽減、快い睡眠の誘導など、快適な生活を助けることができるはずである。しかし、これを薬剤として持ち歩くことは不便でもあり、また、万一こぼすなどすれば、逆に強い臭いに悩まされることになる。従来より、保香性を向上させるための試みとして、たとえば、特公 昭50-63126号公報にはシクロデキストリンを包摂剤に用いると保香に有効であることが示されている。 特公昭50−63126号公報 また、特開平09−154677号公報、特開平09−154761号公報、特開平09−158041号公報などには、香料成分をエステル誘導体の前駆体として、この前駆体と酵素を共存させ、更に使用時の水分で酵素活性を得、前駆体を分解させることにより香気成分を得る保存方法が記載されている。しかしながら、このように包摂剤を用いたり、酵素により前駆体を分解することによる香気成分の発散を得ようとする方法は作用が安定的でない。
解決しようとする問題点は、みどりの香り成分に対して優れた親和性を持ち、低濃度でこれを発散することができる素材よりなり、日常的に利用され、しかも発散したみどりの香り成分が効率的に吸入されるような系が存在しなかったことである。
すなわち、本発明は、
(1)セルロースアセテートとシス‐3‐ヘキセノールあるいはトランス‐2‐ヘキサナールのいずれか、あるいは両方よりなる組成物を提供する。
(2)セルロースアセテートが平均繊維デニール径20デニール以下である繊維状物であることを特徴とする(1)に記載の組成物を提供する。
(3)セルロースアセテートに対するシス‐3‐ヘキセノールまたはトランス‐2‐ヘキサナールの重量が0.1以下であり、かつシス‐3‐ヘキセノールとトランス‐2‐ヘキサナール両方の総量の重量比が0.1以下であることを特徴とする(1)ないし(2)記載の組成物を提供する。
(4)また(3)記載の組成物を含むことを特徴とするみどりの香りの発散方法を提供する。
(5)セルロースアセテートがフィルタプラグである(2)から(3)に記載の組成物を特徴とするシガレットフィルターを提供する。
(6) (3)記載の組成物を含むことを特徴とする吸引具を提供する。
(7) (3)記載の組成物を含むことを特徴とするマスクを提供する。
本発明によって、特別の包摂剤や前駆体などを用いることなく、持続的に低濃度のみどりの香り香気成分を人に吸入させることのできる。
そして、特に酢酸セルロースの糸状体にみどりの香りを添加した場合は、香りの保持期間を長くすることができる。
更には、みどりの香りの香気成分の総量を限定することで、初期の香りがの強さを制御することができる。
そして、このみどりの香りの発散システムは、他の使用目的を持つ日用品の中に組み入れることができる。この発散システムを組み入れた日用品は、利用者のストレス反応を軽減するものと考えられる。その結果として、ストレスから来るうつ状態の軽減、睡眠導入などの効果を現し、本来の健全な生活を維持する一助となることが期待される。
本発明の組成物の一方をなす酢酸セルロースとはセルロースのアセチル化物のことであり、パルプやコットンリンターなどのセルロース原料を、公知の方法により酢酸エステルとしたものである。セルロースが本来有する水酸基が、酢酸エステル化されている割合が、その物性を大きく作用する。本発明の対象となるのは、適当な有機溶媒に溶解し、水に接しても著しい膨潤をしない、置換度2.0以上の酢酸セルロースである。なお、ここに言う置換度とは、セルロース中の一グルコース残基が持つ3モルの水酸基の内、エステルを形成しているもののモル数であり、NMR分析や、加水分解の後酸塩基滴定をするなどの方法で求めることができる。工業的には置換度2.5付近、および2.8付近のものが多く利用されており、前者をジアセテート(二酢酸セルロース)、後者をトリアセテート(三酢酸セルロース)と呼びならしている。
以下に、酢酸セルロース利用のさまざまな形態を紹介するが、本発明の組成物は、これらの形態において利用することができるし、また本発明の目的に応じた新規な形態において利用する事もできる。本発明においてはこれらの酢酸セルロースの内置換度が2.4から2.9の物を好適に用いることができるが、それはこの範囲の酢酸セルロースが、工業製品の素材として優れた適性を持っているからであり、また、保香性も、この範囲において満足すべきものである。
本発明においては酢酸セルロースの形状はいかなる物であってもよく、球状、フレーク状、糸状の様々な形態が取れる。しかしながら、繊維状の形態が表面積が大きく得られるため最も好ましい。
酢酸セルロースを繊維状にして利用するための方法はいかなるものであっても良いが、工業的に広く行われている方法は、適切な溶媒に溶かした上でノズルから押し出し、温風で溶媒を乾燥させる乾式紡糸法である。これによって衣料用や、シガレットフィルター用の繊維が製造されている。特に後者の場合には、数千本から1万本の繊維を束ねた上で、捲縮と呼ばれる縮み附け加工を行い、市場に供される。これはトウと呼ばれる繊維形態であり、これを適当な装置によってほぐす(開繊する)と、屈曲した繊維が絡まりあって、バルキーな風合いとなり、フィルターとして不可欠な、立体的網目構造を発現する。
倦縮や開繊の程度は適宜選択することができる。
もう一つのやや特殊な繊維の製法は、溶液をノズルから非溶剤の中に押し出し、凝固させる方法であり、これは中空の半透膜を製造するための一般的な方法である。
同様に、多価アルコールなどの可塑剤と共に溶融し、ノズルから押し出し、冷却固化し、しかる後に目的により、可塑剤を洗浄除去する方法もある。
また、酢酸セルロースはフィルムとしても利用される。通常、適当な揮発性溶媒に溶かし、金属面上に拡げ、乾燥、剥離してフィルムを作ることができる。こうしてできるフィルムの主要な用途は、写真フィルムや、液晶表示の部材であるが、装飾用品、塗料、ガラス代替などの目的で家庭用に用いることもできる。
さらに、酢酸セルロースは適切な可塑剤と共に溶融捏化して成形品とすることもできる。この場合は成型物の時点でみどりの香りを有しており、みどりの香りを添加する工程を別段設ける必要がなく効率が良い。
同様に、適切な可塑剤と水と共に加圧加熱溶融し、圧力を開放することによって発泡体にする技術も用いることができる。
本発明において、酢酸セルロース中にみどりの香りを添加する方法すなわち、みどりの香り成分と酢酸セルロースの組成物を製造する方法は、いかなるものであっても良い。例えば、工業的な製品である酢酸セルロースにみどりの香り成分を何らかの方法で混合しておき、これを原料として上に例示したような方法で加工することができる。また、酢酸セルロースを加工する段階で溶液や融液を経ることが多いので、該段階において、みどりの香り成分を添加することもできる。しかし、一般的に言って、成形加工(紡糸も含めて)のプロセスを経ることによって、みどりの香り成分をロスすると共に、それを求められない環境に香りを撒き散らす恐れが多い。したがって、香りの保持の点から、より好ましい実施態様は、すでに成形加工した酢酸セルロースに、みどりの香り成分を吸着させる方法である。繊維製品を例にとって、このような実施態様を例示する。
適量のみどりの香り成分を繊維束に添加するためには、噴霧、ローラーによる展着、みどりの香り成分を含んだ気体との接触による吸着などの方法が考えられる。他の揮発性溶媒、たとえばエタノール、水などに希釈した液をローラーなどから吸収させる、あるいは噴霧することもできる。製造工程上好ましい一つの方法は、酢酸セルロース繊維間を部分溶着させて一体化することを目的として、霧状に添加されるバインダー(しばしば可塑剤とも呼ばれる液体)に、みどりの香り成分を少量添加することである。可塑剤を添加することにより、フィルタは適度な硬さを保持することができる。
このバインダー液としてもっとも一般的に用いられるのはトリアセチンであり、本液を用いた工程はタバコフィルターを製造するためのもっとも一般的な方法である。このバインダー液は、トリアセチン以外にも、目的にかなったいかなる液体あるいは熱溶融性の粉体であってもよく、ジアセチン、モノアセチン、テトラエチレングリコールジアセテートなどが例示できる。
本発明の組成物においては、保香性を改善するための第三成分を複数添加することもできる。たとえば、シクロデキストリンが保香に有効であることが示されているしかし、酢酸セルロースのメリットは、みどりのかおり成分との親和性が良いために、このような包摂剤や、エステル誘導体にすることなどを必要としない点にある。
本発明のみどりの香り成分が、天然物からの抽出によって得たもの、あるいは該抽出物を含むものである場合には、多くの他成分を含むことが多いが、それらについてなんらの限定はない。また、みどりの香りとは直接関係のない他成分を含むことも、なんら限定されない。例えば繊維の取扱い性を良くするための、油剤と呼ばれる、流動パラフィンを主とする物質、安定剤、保湿剤、香料、顔料、紫外線吸収材、その他、目的によってさまざまの他成分を含んでも良く、それらの添加方法も、いかなるものであっても良い。緑の香り成分の添加は、それらの添加物と同時に、あるいは混合して行っても良く、また別の工程で行っても良い。
本発明の組成物におけるみどりの香り成分の、酢酸セルロースに対する重量割合は、いかなるものであっても良いが、酢酸セルロースが繊維としての形状を維持できるという観点からは10%以下であることが好ましく、また酢酸セルロースの物性への影響を考慮すると1%以下がより好ましい。また、目的とする用途において臭いが強すぎて不快に感じさせないという観点からは、0.5%、より好ましくは0.1%以下である。
また、みどりの香りを感じること自体が、脳波などを通して生理作用を導くとは考えられていないので、香りを感じさせることは、本発明の組成物の条件ではない。
本発明の組成物を実際に使用する態様は、それが気相へのみどりの香り成分の拡散、人による吸引というメカニズムを経るものであれば、いかなるものであっても良いが、以下にいくつかの具体的な例を示す。
まず第一はシガレットフィルターである。シガレットフィルターはほとんどが二酢酸セルロースのトウから作られている。トウを、巻き上げ機中の前半部分の、開繊処理機といわれる部分で処理をすると、各繊維が互いにほぐされ、幅20cm程度の薄い帯状に拡げられる。この状態で可塑剤と呼ばれるトリアセチンなどの液体の微粒子を霧状に吹きかけた後、帯状の繊維束を強制的に小穴に引き込み、外側を紙で巻くとフィルターとなる。このとき、みどりの香り成分を噴霧する、あるいは可塑剤にみどりの香り成分を混ぜるなどの方法で、本発明の組成物からなるフィルターとすることができる。
フィルターは連続的に作られるが、通常はこれをフィルターロッドと呼ばれる10cmないし12cmの棒状物に切断する。更にタバコに加工する時には、これを二つに切断した上で、両側にタバコカラムと呼ばれる巻きタバコ部分を結合し、さらに真ん中から切り離して製品となる。フィルターロッド、あるいは製品タバコとして保存する段階で、みどりの香り成分を共存させ、フィルター部分あるいは場合によって一部タバコカラムにも吸着させることができる。
たとえばみどりの香り成分の蒸気を含んだ空気を循環させても良いし、包装中にみどりの香り成分を含浸させたもの(紙片など)を入れても良いし、またケーシングに含浸させておく方法もある。いずれにしても、本発明の組成物が形成されるなら、その方法は問わない。
第二は、吸引器具である。そのなかにはタバコをつないで吸引するパイプ型のものもあれば、ハッカの香りなどをつけて喫煙行為を代償する擬似たばこのようなものもある。これらの吸引器具に本発明の組成物を適用する態様も、いかなるものであっても良いが、該組成物を内部に仕込んでも良いし、上記組成物からなるフィルターのみを適当な長さに切ったものを、タバコと同じように挿入して吸うこともできる。
第三はマスクである。粒状の本組成物をガーゼの層間に挿入しても良いし、繊維状の組成物を挿入しても良い。またマスクの内側に当て、取替え可能なみどりの香り成分入りフィルターパッドとしても良い。あるいはアセテート短繊維を結合した不織布でマスクを作り、これにみどりの香り成分を吸収させることもできる。
第四はエアコン用フィルターである。前記の開繊されたトウを、必要に応じて何枚か、しかも他方向に重ね合わせ、必要に応じてバインダー(可塑剤)や熱によって部分融着し、枠にはめれば、フィルターとなる。このフィルターに何らかの方法でみどりの香り成分を吸収させればよい。
以上、いくつか例を挙げたが、本組成物の用途は上記の例に限られるものではない。
以下に、実施例によって本発明を説明するが、いうまでもなく、本発明は実施例に限られるものではない。
太さ3デニル、総デニル35000デニルの酢酸セルロースのトウを、シガレットフィルター巻き上げ機の開繊処理機を用いてほぐしたものの一部を採取した。このものは0.15 g であった。これに、約0.8%(w/v)のcis-3-ヘキセノールを含む石油エーテル/エタノール混合液(体積比10:1)0.30g を吸収させた後、10分間、25℃の環境に放置し、溶媒を蒸発させた。溶媒蒸発後の繊維に、外見上の変化は見られなかったが、cis-3-ヘキセノールの特有の香りを発した。この香りは、該繊維を開放された場所に放置しても、鼻に近づけて嗅げば、一週間にわたり感じられた。
比較例1
捲縮されたポリプロピレンの繊維0.15gをほぐしたものに対し、実施例1と全く同様に、cis-3-ヘキセノールの溶液を吸収させ、蒸発させた。残った繊維は、当初極めて強いcis-3-ヘキセノールの特有の香りを発したが、その香りは急速に消失し、3時間後には、ほぼ感じられなくなった。
太さ3デニル, 総デニル35000デニルの酢酸セルロースのトウを、シガレットフィルター巻き上げ機を用いてタバコフィルターに加工する際に、繊維間に結合を作って固さを出す成分であるトリアセチンに、1%重量の3-ヘキセノールを混合し、これを用いて、シガレットフォリターを巻き上げた。得られた酢酸セルロースフィルターは、酢酸セルローストウに対し、約8%のトリアセチンと、0.07% の3-ヘキセノールを含むものであった。このものは、臭いを嗅ぐと微かにみどりの香りを感じた。これをモデルとしてポリプロピレン包装フィルムで覆った紙箱に入れ、6ヶ月放置した後、取り出して臭いを嗅ぐと、やはりかすかなみどりの香りを感じ、その3-ヘキセノール含量は0.4% であった。
太さ2デニル、総デニル40000デニルの酢酸セルロースのトウを、シガレットフィルター巻き上げ機の開繊処理機を用いてほぐし、これに0.1%重量のみどりの香り抽出物を含むエタノールを霧吹きで吹きかけ、5分間、室温放置して乾燥した後、トウの繊維方向に3重に折りたたみ、10mmの長さに切断した。これをガーゼで包み込み、マスクの内側に添えて
使用した。また、縫い付けたり、両面粘着テープで貼るなどで、マスクと一体にしたものを試作した。このときのトウの中には、約0.1%の3-ヘキセノールおよび他のみどりの香り成分が検出された。これらのマスクを装用した人には、かすかに香りがすると答えた人や、特に香りは感じないという人とがあった。

Claims (3)

  1. セルロースアセテートとシス‐3‐ヘキセノールあるいはトランス‐2‐ヘキサナールのいずれか、あるいは両方よりなる組成物
  2. セルロースアセテートが平均繊維デニール径20デニール以下である繊維状物であることを特徴とする請求項1に記載の組成物
  3. セルロースアセテートに対するシス‐3‐ヘキセノールまたはトランス‐2‐ヘキサナールの重量が0.1以下であり、かつシス‐3‐ヘキセノールとトランス‐2‐ヘキサナール両方の総量の重量比が0.1以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の組成物
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