JP2007067242A - ガス分散プレート及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマに対して高い耐食性を有し、かつ、ガス孔からのパーティクルの発生を防ぐことができ、半導体素子製造時の歩留向上に寄与できるガス分散プレートを提供する。
【解決手段】本発明のガス分散プレートは、純度99%以上のY2O3原料を用い、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成されてなるY2O3セラミックス基材に1個あるいは多数のガス孔が設けられ、このガス孔は孔加工時に加工治具に超音波振動を与えながら孔開けされる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明のガス分散プレートは、純度99%以上のY2O3原料を用い、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成されてなるY2O3セラミックス基材に1個あるいは多数のガス孔が設けられ、このガス孔は孔加工時に加工治具に超音波振動を与えながら孔開けされる。
【選択図】 図1
Description
本発明はガス分散プレート及びその製造方法に係り、特に加工治具に超音波振動させながらガス孔を開けるガス分散プレート及びその製造方法に関する。
エッチング装置等の半導体製造装置には、反応ガスを均一に分散させることを目的として、シャワープレートがウェーハ直上に設置される。
このシャワープレートはアルミニウムに陽極酸化したものが多用されているが、プラズマが高密度化するに伴ってシャワープレートからのAl汚染、陽極酸化膜の剥がれによるパーティクルなどの問題が顕著になってきた。
これらを改善する試みとして、シャワープレート表面にアルミナやY2O3等の高耐食性材料を溶射などでコーティングすることが行われているが、シャワー孔周囲では溶射膜の密着力が弱かったり、使用中の熱膨張差によって溶射膜が剥がれ落ちるという問題が多発している。また、繰り返し洗浄による膜の密着性の劣化も問題となっていた。
さらに近年、その高い耐プラズマ性からY2O3焼結体が使用されるようになってきた。
しかしながら、アルミニウムやアルミナは、耐プラズマ性が低く、プラズマに曝されるとパーティクルが発生しやすく、また、Y2O3を溶射したものは、その溶射した部位はパーティクルの発生はある程度抑制できるものの、直径1mm程度のガス孔の内部(内面)を溶射することは技術的に困難であった。また、バルクのY2O3の場合は、耐プラズマ性は溶射より優れているものの、孔加工時に発生する加工傷や破砕層からパーティクルが発生する。
特開2003−234300号公報
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、ハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマに対して高い耐食性を有し、かつ、ガス孔からのパーティクルの発生を防ぐことができ、半導体素子製造時の歩留向上に寄与できるガス分散プレートを提供することを目的とする。
また、ハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマに対して高い耐食性を有し、かつ、ガス孔からのパーティクルの発生を防ぐことができ、半導体素子製造時の歩留向上に寄与できるガス分散プレートの製造方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係るガス分散プレートは、純度99%以上のY2O3原料を用い、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成されてなるY2O3セラミックス基材に1個あるいは多数のガス孔が設けられ、このガス孔は孔加工時に加工治具に超音波振動を与えながら孔開けされたことを特徴とする。
また、本発明に係るガス分散プレートの製造方法は、純度99%以上のY2O3原料に水、バインダーを加えスラリーとし、スプレードライヤーで造粒し、得られた造粒粉を加圧成形して成形体を作製し、仮焼してバインダーを飛散させた後、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成してY2O3セラミックス焼成体を得、この焼成体に加工治具に超音波振動を与えながら、1個あるいは多数のガス孔を開けることを特徴とする。
本発明に係るガス分散プレートによれば、ハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマに対して高い耐食性を有し、かつ、ガス孔からのパーティクルの発生を防ぐことができ、半導体素子製造時の歩留向上に寄与できるガス分散プレートを提供することができる。
本発明に係るガス分散プレートの製造方法によれば、ハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマに対して高い耐食性を有し、かつ、ガス孔からのパーティクルの発生を防ぐことができ、半導体素子製造時の歩留向上に寄与できるガス分散プレートの製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係るガス分散プレートの一実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るガス拡散プレートの斜視図であり、図2はその縦断面図である。
図1及び図2に示すように、例えばシャワープレートとしてのガス拡散プレート1は、純度99%以上のY2O3原料を用い、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成されてなるY2O3セラミックス基材2に、1個あるいは多数のガス孔3が設けられ、このガス孔3は孔加工時に加工治具に超音波振動を与えながら孔開けされたものである。
本実施形態のガス拡散プレートは、図3に示すようなエッチング装置を用いた半導体ウェーハ上の表面膜を加工処理する工程で、例えば、CCl4、BCl3、HBr、CF4、C4F8、NF3、SF6等のハロゲン化合物プラズマガス、腐食性の強いClF3セルフクリーニングガス、あるいは、N2やO2を用いたスパッタ性の高いプラズマにさらされても、基材自身が純度99%以上のY2O3原料を用い、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成されてなるY2O3セラミックス基材であり、基材がハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマに対して高い耐食性を有し、かつ、ガス孔の内部の傷や加工破砕層の発生が抑制されており、ガス孔からのパーティクルの発生を防ぐことができ、半導体素子製造時の歩留向上に寄与できる。
本実施形態のガス拡散プレートの製造方法は以下のようにして行われる。
純度99%以上のY2O3原料に水、バインダーを加えスラリーとし、スプレードライヤーで造粒し、得られた造粒粉を加圧成形して成形体を作製し、仮焼してバインダーを飛散させた後、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成してY2O3セラミックス焼成体を得、この焼成体に加工治具に超音波振動を与えながら、1個あるいは多数のガス孔を開ける。
原料純度が99%未満では、耐プラズマ性が低下する。また、焼成が、水素以外の雰囲気、例えば大気中では、焼成体の純度が低下し、耐プラズマ性が低下する。さらに、孔開け用加工治具(ツール等)に超音波振動を与えることで、加工時に発生する傷や加工破砕層を抑制することが可能になる。
本実施形態のガス分散プレートの製造方法によれば、ハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマに対して高い耐食性を有し、かつ、ガス孔からのパーティクルの発生を防ぐことができ、半導体素子製造時の歩留向上に寄与できるガス分散プレートの製造方法が実現される。
表1に示すような条件でシャワープレートを製造し、図3に示すようなエッチング装置に装着して、半導体ウェーハのエッチングを行い、半導体ウェーハに付着するパーティクルの個数をレーザーパーティクルカウンターで調べた。
表1からもわかるように、本発明の条件を満たす実施例(原料純度99%以上のY2O3、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成、加工治具に超音波振動)は、パーティクル数が8個と少ない。
これに対して、原料純度が98%と原料純度条件を外れる比較例1は、パーティクル数が50個と実施例に比べて6倍以上と極めて多い。焼成温度が1750℃と温度条件を外れる比較例2は、パーティクル数が25個と実施例に比べて3倍以上と多い。焼成雰囲気が大気中と焼成雰囲気条件を外れる比較例3は、パーティクル数が70個と実施例に比べて8倍以上と極めて多い。超音波振動なしと振動条件を外れる比較例4は、パーティクル数が45個と実施例に比べて5倍以上と極めて多い。
1 ガス拡散プレート
2 Y2O3セラミックス基材
3 ガス孔
2 Y2O3セラミックス基材
3 ガス孔
Claims (2)
- 純度99%以上のY2O3原料を用い、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成されてなるY2O3セラミックス基材に1個あるいは多数のガス孔が設けられ、このガス孔は孔加工時に加工治具に超音波振動を与えながら孔開けされたことを特徴とするガス分散プレート。
- 純度99%以上のY2O3原料に水、バインダーを加えスラリーとし、スプレードライヤーで造粒し、得られた造粒粉を加圧成形して成形体を作製し、仮焼してバインダーを飛散させた後、水素雰囲気中1780〜1820℃で焼成してY2O3セラミックス焼成体を得、この焼成体に加工治具に超音波振動を与えながら、1個あるいは多数のガス孔を開けることを特徴とするガス分散プレートの製造方法。
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