以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下に,本発明の第1の実施形態にかかる通信システム,情報処理装置,再生装置,通信方法,再生方法,コンピュータプログラムについて詳細に説明する。
<本実施形態にかかる概要>
以下に,本発明の第1の実施形態にかかる通信システムにおける情報処理装置10と携帯型再生装置20との関係の概要について説明する。
これに先立ち,まず,図33及び図34を参照して,従来における情報処理装置10’と携帯型再生装置20’との関係について説明する。
図33に示すように,従来では,情報処理装置10’は,リレーショナルデータベース12(以下,「RDB」という。)を保有しており,このRDB12を携帯型再生装置20’に転送して,携帯型再生装置20’の記憶媒体に記録する。このRDB12は,図34(a)に示すように,コンテンツと,このコンテンツに関する属性情報(コンテンツのアーティスト名,アルバム名,タイトル,トラック番号など)とが関連付けられたデータベースである。
このため,従来の携帯型再生装置20’においてコンテンツの検索用画面13を出力するためには,まず,上記RDB12をクエリーして,図34(b)に示すような構造のアーティスト検索表示用テーブル14を,検索キーに応じて毎回,作成する必要があった。このアーティスト検索表示用テーブル14を利用して検索用画面13表示する際には,まず,RDB12内の各コンテンツの全てのレコードに基づき,アーティスト名を検索キーとしてアルバム名をソート(並び替え)したテーブルを作成して表示し,さらに,このうち1のアルバム名が検索キーとして入力されると,当該アルバム内に含まれるトラック(コンテンツ)のタイトルを,トラック番号順にソートしたテーブルを作成して表示していた。
このように,従来では,コンテンツの検索用の表示を行うために,検索キーに応じてRDB12を度々,クエリーする必要があった。しかし,このクエリー処理は,計算負荷が高く,処理能力の低い携帯型再生装置20’では時間を要する処理であり,さらに,電力消費も大きいため,携帯時の携帯型再生装置20’のバッテリ持ちに悪影響をおよぼすという問題があった。そこで,従来の携帯型再生装置20’では,計算負荷を低減するために,ハッシュテーブルを利用するなどして,RDB12へのデータの格納方法を工夫している。しかし,このように工夫しても,携帯型再生装置20’が例えば数千,数万規模の大量のコンテンツを保有している場合には,必然的に計算負荷が高くなるので,検索処理が遅くなり,バッテリ消費量も増加してしまっていた。
次に,図1及び図2を参照して,本発明の第1の実施形態にかかる情報処理装置10と携帯型再生装置20との関係について概略的に説明する。図1は,本実施形態にかかる携帯型再生装置20において,検索用画面16を表示する方式を示す概念図であり,図2は,本実施形態にかかる携帯型再生装置20が有する2種類の検索表示用テーブル15a,15bを示す説明図である。
図1に示すように,本実施形態では,携帯型再生装置20で使用されうる複数種類の検索表示用テーブル15を,情報処理装置10が予め作成し,この複数種類の検索表示用テーブル15を携帯型再生装置20に転送して記録しておく。
この複数種類の検索表示用テーブル15には,例えば,アルバム検索表示用テーブル15a,アーティスト検索表示用テーブル15b,ジャンル検索表示用テーブル15c,イニシャル全曲検索表示用テーブル15d,などがある。このうち,アルバム検索表示用テーブル15aは,図2(a)に示すように,アルバム名−トラック(タイトル)の2階層構造を有し,アーティスト検索表示用テーブル15bは,図2(b)に示すように,アーティスト名−アルバム名−トラック(タイトル)の3階層構造を有する。このような各種の検索表示用テーブル15は,それぞれ,携帯型再生装置20におけるコンテンツ(楽曲)検索時に順次,表示される各表示画面に1:1対応するデータ構造となっている。
携帯型再生装置20は,このような複数種類の検索表示用テーブル15を保有しているので,上記従来のようなRDB12のクエリー処理を行うことなく,検索表示用テーブル15a〜15dをそのまま検索用画面16として表示できる点が特徴的である。従って,携帯型再生装置20では,クエリー処理の計算負荷がゼロになるので,検索画面表示時の検索処理を迅速に実行でき,バッテリ消費量も低減できるという利点がある。
以下に,このような本実施形態にかかる携帯型再生装置20における検索画面の表示手法を実現するための構成について詳細に説明する。
<システム構成>
次に,図3に基づいて,本実施形態にかかる通信システム100の全体構成について説明する。なお,図3は,本実施形態にかかる通信システム100の全体構成を概略的に示すブロック図である。
図3に示すように,本実施形態にかかる通信システム100は,例えば,複数の情報処理装置10−1,2,…,n,(以下では「情報処理装置10」又は「PC10」と総称する場合もある。)と,複数の携帯型再生装置(PD)20−1,2,…,n,(以下では「携帯型再生装置20」又は「PD20」と総称する場合もある。)と,据え置き型の再生装置21,配信サーバ30と,これら装置を相互に接続するネットワーク5およびローカルライン9と,記憶媒体7と,から構成される。
また,本実施形態におけるコンテンツデータ(以下,「コンテンツ」)は,例えば,音楽,講演,ラジオ番組等の音声(Audio)コンテンツや,映画,テレビジョン番組,ビデオプログラム等の動画,或いは,写真,絵画,図表等を構成する静止画からなる映像(Video)コンテンツ,電子図書(E−book),ゲーム,ソフトウェアなど,任意のコンテンツであってよい。以下では,コンテンツとして,音声コンテンツ,特に,配信サーバから配信された音楽コンテンツ,或いは音楽CDからリッピングされた音楽コンテンツの例を挙げて説明するが,本発明はかかる例に限定されない。また,本実施形態にかかるコンテンツは,例えば,著作権管理対象コンテンツ,即ち,チェックイン・チェックアウト方式やグループ管理方式などの著作権管理方式で著作権管理されるコンテンツであってもよいし,或いは,著作権管理されないコンテンツであってもよい。
情報処理装置10は,コンテンツを記録及び再生することが可能な記録再生装置である。より具体的には,情報処理装置10は,例えば,パーソナルコンピュータ(Personal Computer:以下「PC」という。)等のコンピュータ装置(ノート型,デスクトップ型を問わない。)で構成されるが,かかる例に限定されず,ネットワーク5を介した通信機能を有する機器であれば,例えばPDA(Personal Digital Assistant),家庭用ゲーム機,情報家電などで構成することもできる。
この情報処理装置10は,例えば,ネットワーク5を介して配信サーバ30との間で通信接続可能である。この情報処理装置10は,例えば,コンテンツ配信サービス用のソフトウェアや,リッピングコンテンツ共有サービス用のソフトウェアをインストール可能である。これにより,情報処理装置10は,配信サーバ30から配信されたコンテンツ(以下,「配信コンテンツ」)を取得し,この配信コンテンツをストレージ装置や記憶媒体7などの記録手段に記録することができる。
また,情報処理装置10は,例えば,セルフレコーディング(自己録音,録画等)やリッピングなどによって,新規にコンテンツを作成して,ストレージ装置や記憶媒体7に記録することができる。なお,セルフレコーディングとは,情報処理装置10自身が有する撮像装置/集音装置によって撮像/集音した映像/音声等を,映像/音声のデジタルデータとして記録することをいう。また,リッピングとは,音楽CD,ビデオDVD,ソフトウェア用CD−ROM等の記憶媒体に記録されているデジタル形式のコンテンツデータ(音声データや映像データ等)を抽出し,コンピュータで処理可能なファイル形式に変換して,ストレージ装置や記憶媒体7に記録することをいう。
情報処理装置10は,上記配信コンテンツおよびリッピングコンテンツを,例えば,ATRAC3(Advanced Transform Acoustic Coding)方式,またはMP3(MPEG Audio Layer−3)方式などの所定の圧縮符号化方式で圧縮符号化し,DES(Data Encryption Standard)などの暗号化方式で暗号化して記録できる。
さらに,情報処理装置10は,上記配信コンテンツやリッピングコンテンツを,他の情報処理装置10または携帯型再生装置20との間で,ネットワーク5やローカルライン9を介して送受信する,或いは記憶媒体7を介してやり取りすることができる。これにより,複数の情報処理装置10,携帯型再生装置20間で,コンテンツを提供/取得して,コンテンツを共有できる。
携帯型再生装置20は,携帯可能なコンテンツ再生装置であるポータブルデバイス(Portabale Device:以下「PD」という。)で構成される。より具体的には,携帯型再生装置20は,例えば数十GBの記憶容量を有するハードディスクドライブ(HDD)を備えた携帯型オーディオプレーヤなどで構成されるが,かかる例に限定されず,携帯型映像/音声プレーヤ,PDA,携帯電話,PHSなど,各種の携帯可能な装置であってもよい。また,携帯型再生装置20に内蔵された記憶媒体,或いは装填可能なリムーバブル記憶媒体7は,上記HDDの例に限定されず,光ディスク,光磁気ディスク,フラッシュメモリ,FeRAM,及び,磁気メモリなど,ランダムアクセス可能な記憶媒体であれば構わない。なお,この携帯型再生装置20は,コンテンツ再生専用機であってもよい。
この携帯型再生装置20は,例えば,ローカルライン9を介して情報処理装置10にローカル接続可能であり,情報処理装置10との間で各種のデータを通信可能である。このローカルライン9は,例えば,例えばUSB(Univarsal Serial Bus)ケーブル,SCSI(Small Computer System Interface)ケーブル等の有線ケーブルなどで構成される。なお,情報処理装置10と携帯型再生装置20とは,無線通信で通信可能に構成されてもよい。
かかる携帯型再生装置20は,ローカルライン9を介して情報処理装置10から転送されたコンテンツや,リムーバブル記憶媒体7によって提供されたコンテンツを再生することができる。
また,据え置き型の再生装置21は,例えば,据え置き型の音楽記録/再生装置などで構成される。この据え置き型の再生装置21は,上述した携帯型再生装置20と略同一の機能を有する。以下では,再生装置として,主に携帯型再生装置20の例について詳細に説明するが,当該説明は据え置き型の再生装置21にも適用されうるものである。
配信サーバ30は,サーバ機能を備えたコンピュータ装置などで構成される。この配信サーバ30は,コンテンツ配信サービスを提供するサーバであり,ユーザが所有する情報処理装置10からの配信要求に応じて,当該情報処理装置10にネットワーク5を介してコンテンツを配信する。
この配信サーバ30は,例えば,電子音楽配信(EMD;Electronic Music Distribution)サービスを提供するEMDサーバなどである。この配信サーバ30は,配信対象の音楽コンテンツを,例えば,ATRAC3方式またはMP3方式などの圧縮符号化方式で圧縮符号化し,DESなどの暗号化方式で暗号化した上で,情報処理装置10に配信する。また,配信サーバ30は,暗号化された配信コンテンツとともに,当該配信コンテンツを復号するためのコンテンツ鍵を暗号化して,情報処理装置10に送信する。また,配信サーバ30は,上記コンテンツの配信に応じて,コンテンツを購入したユーザに対し課金処理を行う。
ネットワーク5は,上記情報処理装置10および配信サーバ30を双方向通信可能に接続する通信回線網である。このネットワーク5は,例えば,インターネット,電話回線網,衛星通信網等の公衆回線網や,WAN(Wide Area Network),LAN(Local Area Network),IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)等の専用回線網などで構成されており,有線・無線を問わない。
さらに,かかるネットワーク5は,私的ネットワークを含むものである。この私的ネットワークとは,著作権管理の観点からみて,私的使用の範囲内でコンテンツを共有する複数の情報処理装置10を相互に接続するネットワークである。かかる私的ネットワークの具体例としては,例えば,同一ユーザによって使用される複数の情報処理装置10を接続するネットワークや,同一の家庭内で使用される複数の情報処理装置10を接続するホームネットワーク,小規模の限られたグループ(会社,友人等)内で使用される複数の情報処理装置10を接続するLANなどが挙げられる。
リムーバブル記憶媒体7は,コンテンツ,コンテンツの属性情報等の各種データを格納し,情報処理装置10や携帯型再生装置20に脱着可能な記憶媒体であり,例えば,DVD−R,DVD−RW,DVD−RAM,CD−R,CD−RW,光磁気ディスク等の各種の光ディスクや,フレキシブルディスク,ハードディスク等の磁気ディスク,各種の半導体メモリなどである。なお,このリムーバブル記憶媒体7は,例えば,暗号鍵等を用いてコンテンツのコピーや再生等を制限する著作権管理機能付きの記憶媒体であってもよい。
このリムーバブル記憶媒体7は,情報処理装置10間におけるコンテンツの提供/取得を行うための記憶媒体として機能する。例えば,情報処理装置10−1によってコンテンツが書き込まれたリムーバブル記憶媒体7を,情報処理装置10−2にローディングして当該コンテンツを読み出すことにより,情報処理装置10−1から情報処理装置10−2に対しコンテンツを提供することができる。さらに,情報処理装置10は,ネットワーク5に接続不能な携帯型再生装置20との間でも,リムーバブル記憶媒体7を介してコンテンツを提供/取得することができる。また,このリムーバブル記憶媒体7は,情報処理装置10間におけるコンテンツ属性情報の提供/取得を行うための記憶媒体としても機能する。さらに,このリムーバブル記憶媒体7は,販売店の店頭等に設けられたコンテンツ販売端末(図示せず。)に挿入され,ユーザ操作に応じて購入されたコンテンツを記憶して,情報処理装置10に提供することもできる。
<情報処理装置(PC)のハードウェア構成>
次に,図4に基づいて,本実施形態にかかる情報処理装置10のハードウェア構成について説明する。なお,図4は,本実施形態にかかる情報処理装置10のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
図4に示すように,情報処理装置10は,例えば,CPU(Central Processing Unit)101と,ROM(Read Only Memory)102と,RAM(Random Access Memory)103と,ホストバス104と,ブリッジ105と,外部バス106と,インタフェース107と,入力装置108と,出力装置110と,ストレージ装置(HDD)111と,ドライブ112と,接続ポート114と,通信装置115とを備える。
CPU101は,演算処理装置および制御装置として機能し,各種プログラムに従って動作し,情報処理装置10内の各部を制御する。ROM102は,CPU101が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM103は,CPU101の実行において使用するプログラムや,その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス104により相互に接続されている。
ホストバス104は,ブリッジ105を介して,PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス106に接続されている。
入力装置108は,例えば,マウス,キーボード,タッチパネル,ボタン,スイッチ,レバー等の操作手段と,入力信号を生成してCPU101に出力する入力制御回路などから構成されている。情報処理装置10のユーザは,この入力装置108を操作することにより,情報処理装置10に対して各種のデータを入力したり,処理動作を指示したりすることができる。
出力装置110は,例えば,CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置,液晶ディスプレイ(LCD)装置,ランプ等の表示装置と,スピーカ等の音声出力装置などで構成される。この出力装置110は,例えば,再生されたコンテンツを出力する。具体的には,表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方,音声出力装置は,再生された音声データ等を発音する。
ストレージ装置111は,本実施形態にかかる情報処理装置10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり,例えば,HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置111は,記憶媒体であるハードディスクを駆動し,CPU101が実行するプログラムや各種データを格納する。
ドライブ112は,記憶媒体用リーダライタであり,情報処理装置10に内蔵,或いは外付けされる。このドライブ112は,情報処理装置10にローディングされた磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク,または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体7に対して,コンテンツ,コンテンツの属性情報などの各種データを記録/再生する。
具体的には,ドライブ112は,リムーバブル記憶媒体7に記録されているデータを読み出して,インタフェース107,外部バス106,ブリッジ105,およびホストバス104を介して接続されているRAM103に供給する。CPU101は,必要に応じて,これらのデータをROM102またはストレージ装置111などに格納する。一方,ドライブ112は,ROM102またはストレージ装置111などに格納されているデータや,新たに生成したデータ,外部装置から取得したデータをCPU101から受け取り,リムーバブル記憶媒体7に書き込む。
接続ポート114は,例えば携帯型再生装置20等の外部周辺機器を接続するためのポートであり,例えば,USB,IEEE1394等の接続端子を有する。接続ポート114は,インタフェース107,および外部バス106,ブリッジ105,ホストバス104等を介してCPU101等に接続されている。かかる接続ポート114によって,情報処理装置10は,携帯型再生装置20とローカルライン9を介して,コンテンツおよびその属性情報,制御信号などの各種のデータを通信可能となる。本接続ポート114は,有線通信に限らず,無線通信により,携帯型再生装置20と通信接続可能である。例えば,本接続ポート114は,Bluetooth, 802.11a/b/g等に対応することもできる。
通信装置115は,例えば,ネットワーク5に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。この通信装置115は,他の情報処理装置(PC)10や配信サーバ30等の外部機器との間で,ネットワーク5を介して,コンテンツおよびその属性情報,制御信号などの各種データを送受信する。本通信装置115は,例えば,Ethernet(登録商標)や,Giga Ethernet(登録商標)に対応し,また,無線アクセスポイントとダイレクトに通信可能な環境においては,例えば,Bluetooth, 802.11a/b/g等の無線通信に対応していればよい。
なお,配信サーバ30のハードウェア構成は,上述の情報処理装置10のハードウェア構成とほぼ同様であるので,説明を省略する。
<携帯型再生装置(PD)のハードウェア構成>
まず,図5に基づいて,本実施形態にかかる携帯型再生装置20のハードウェア構成について説明する。なお,図5は,本実施形態にかかる携帯型再生装置20のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
図5に示すように,携帯型再生装置20は,例えば,メイン制御装置201と,フラッシュメモリ202と,RAM203と,データ処理装置204と,バス206と,入力装置208と,表示装置210と,ストレージ装置(HDD)211と,デコーダ213と,通信装置215と,オーディオ出力回路216と,リモートコントローラ218と,ヘッドフォン219と,上記携帯型再生装置20の各部に電力供給するバッテリ(図示せず。)とを備える。
メイン制御装置201は,制御装置として機能し,携帯型再生装置20の各部を制御する。フラッシュメモリ202は,例えば,メイン制御装置201の動作を規定したプログラムや,各種のデータを記憶する。また,RAM203は,例えばSDRAM(Synchronous DRAM)で構成され,メイン制御装置201の処理に関する各種データを一次記憶する。
データ処理装置204は,システムLSI等で構成され,携帯型再生装置20内で転送されるデータを処理する。バス206は,メイン制御装置201,フラッシュメモリ202,RAM203,データ処理装置204,入力装置208,表示装置210,ストレージ装置(HDD)211,デコーダ213,通信装置215およびオーディオ出力回路216などを接続するデータ線である。
入力装置208とリモートコントローラ218は,例えば,タッチパネル,ボタンキー,レバー,ダイヤル等の操作手段と,ユーザによる操作手段に対する操作に応じて入力信号を生成してメイン制御装置201に出力する入力制御回路などから構成されている。携帯型再生装置20のユーザは,この入力装置208や,後述のリモートコントローラ218を操作することにより,携帯型再生装置20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
表示装置210は,例えばLCDパネルおよびLCD制御回路や,有機EL(Organic Electro Luminescence)パネルおよび有機EL制御回路などで構成される。この表示装置210は,メイン制御装置201の制御に応じて,各種情報をテキストまたはイメージで表示する。例えば,携帯型再生装置20内に保有されているコンテンツの属性情報(タイトル名,アルバム名,アーティスト名,評価値など)を表示できる。
ストレージ装置211は,本実施形態にかかる携帯型再生装置20の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。このストレージ装置211は,例えば数十GBの記憶容量を有するハードディスクドライブ(HDD)で構成され,圧縮されたコンテンツや,メイン制御装置201のプログラム,処理データ等の各種のデータを格納する。なお,携帯型再生装置20が具備する記憶媒体としては,このハードディスクドライブ以外にも,フラッシュメモリ202等の半導体メモリや,リムーバブル記憶媒体7を採用できる。
デコーダ213は,暗号化されているコンテンツデータの復号処理,デコード処理,サラウンド処理,PCMデータへの変換処理などを行う。
通信装置215は,USBコントローラおよびUSB端子などで構成され,USBケーブル等のローカルライン9介して接続された情報処理装置10との間で,コンテンツ,コンテンツの属性情報,制御信号などの各種データを送受信する。本通信装置215は,有線通信に限らず,無線通信により,情報処理装置10と通信接続可能である。例えば,本通信装置215は,Bluetooth, 802.11a/b/g等に対応することもできる。
オーディオ出力回路216は,デコーダ213により復号され,CPUによってDA変換されたアナログ音声データを増幅してリモートコントローラ218に出力する。このアナログ音声データは,リモートコントローラ218からヘッドフォン219に出力され,ヘッドフォン219に内蔵されたスピーカから出力される。
ここで,このようなハードウェア構成の携帯型再生装置20における主なデータフローについて説明する。
まず,携帯型再生装置(PD)20が,情報処理装置(PC)10から,コンテンツを受信したときのデータフローについて説明する。携帯型再生装置20と情報処理装置10とが,USBケーブル等のローカルライン9で接続されると,情報処理装置10では,携帯型再生装置20は外部記憶媒体(HDD)として認識される。この状態で,情報処理装置10が携帯型再生装置20にコンテンツデータおよび制御情報を送信すると,通信装置215は,これらのデータを受信する。次いで,受信されたコンテンツデータは,通信装置215によってストレージ装置211に直接記憶される。一方,通信装置215によって受信された制御情報は,データ処理装置204を経由して,メイン制御装置201に入力され,所定の記憶領域に記憶される。
次に,携帯型再生装置(PD)20が,コンテンツを再生するときのデータフローについて説明する。まず,コンテンツの再生要求がメイン制御装置201に入力され,メイン制御装置201によって当該コンテンツの再生が許可された場合には,データ処理装置204は,再生対象のコンテンツをストレージ装置211から読み出して,RAM203に転送すると同時並行して,RAM203に転送されたコンテンツをデコーダ213に転送する。次いで,デコーダ213は,暗号化されているコンテンツの復号処理,デコード処理,サラウンド処理,PCMデータへの変換処理などを行い,メイン制御装置201に転送する。さらに,メイン制御装置201は,入力されたPCMデータを,DA変換器(図示せず。)によってボリューム調整を行いアナログ音声データに変換して,オーディオ出力回路216のアンプに転送する。オーディオ出力回路216は,このアナログ音声データをリモートコントローラ218を介して,ヘッドフォン219から出力する。
<携帯型再生装置(PD)の機能構成>
次に,図6に基づいて,本実施形態にかかる携帯型再生装置20の主な機能について説明する。なお,図6は,本実施形態にかかる携帯型再生装置20の機能を概略的に示すブロック図である。
図6に示すように,携帯型再生装置20は,例えば,コンテンツ記憶部220と,再生操作部222と,再生部224と,日時情報生成部226と,再生履歴生成部228と,再生履歴記憶部230と,削除指示受付部232と,削除コンテンツ記憶部234と,転送部236と,通信部238と,取得部240と,ターミナル記憶部244と,評価値入力部246と,表示制御部248と,表示部250と,を主に備える。
コンテンツ記憶部220は,例えば,HDD等のストレージ装置211,フラッシュメモリ202,リムーバブル記憶媒体7などの記憶媒体で構成され,複数のコンテンツを記憶する機能を有する。コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツには,コンテンツを一意に識別するコンテンツIDが付加されている。コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツは,例えば,携帯型再生装置20が情報処理装置10から転送されたコンテンツや,リムーバブル記憶媒体7を介して取得したコンテンツなどである。また,コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツは,携帯型再生装置20が,配信サーバ30や,他の携帯型再生装置20などの外部装置から取得したコンテンツであってもよい。
再生操作部222は,携帯型再生装置20が備える入力装置208を介してユーザ入力された,コンテンツに対する再生操作を受け付けて,受け付けた再生操作の情報を,再生部224に提供する。ユーザが入力可能な再生操作には,例えば,再生するコンテンツの選択,選択したコンテンツの再生,再生中のコンテンツの早送り,再生中のコンテンツの巻き戻し,再生中のコンテンツの再生停止(一時停止を含む),再生中のコンテンツのスキップなどを携帯型再生装置20に実行させるための操作が含まれる。再生中のコンテンツのスキップとは,1のコンテンツを再生している途中で,巻き戻し操作または早送り操作を行うことによって,再生対象を1のコンテンツから他のコンテンツに切り替えることをいう。
かかる再生操作部222は,本実施形態にかかる選択部として機能する。即ち,再生操作部222は,後述する表示制御部248により表示部250に表示されたコンテンツ名の一覧から,ユーザ入力に応じて1のコンテンツ名を選択し,選択したコンテンツ名のコンテンツの再生を,再生部224に指示できる。なお,再生操作部222は,再生対象のコンテンツを所定の基準(プレイリスト等)に基づき,自動的に選択可能に構成することもできる。
再生部224は,コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツを再生する機能を有する。この再生部224は,再生操作部222から再生操作の情報を取得し,取得した再生操作の情報に基づいて,コンテンツに対する処理を行う。再生部224が行うコンテンツに対する処理には,コンテンツの再生,再生中のコンテンツの早送り,再生中のコンテンツの巻き戻し,再生中のコンテンツの再生停止などが含まれる。
再生部224は,コンテンツに対する各処理を開始すると,処理の開始(以後,再生部224によるコンテンツに対する処理の開始を,イベントの発生とも称する。)を再生履歴生成部228に通知する。再生部224は,イベントの発生を通知する際に,開始した処理の種別(コンテンツの再生,再生中のコンテンツの早送り,再生中のコンテンツの巻き戻し,再生中のコンテンツの再生停止など。以後,開始した処理の種別を,イベント種別とも称する。)と,処理対象のコンテンツの識別情報(例えば,コンテンツID)とを再生履歴生成部228に提供する。
日時情報生成部226は,日時の情報を生成する。詳細には,日時情報生成部226は,携帯型再生装置20の内蔵時計から日付と時刻を取得し,日付と時刻の情報が含まれる日時情報を生成する。日時情報生成部226は,再生履歴生成部228からの要求を受けて日時情報を生成し,生成した日時情報を再生履歴生成部228に出力する。
再生履歴生成部228は,再生部224によるコンテンツに対する処理内容を表す再生履歴情報を生成し,再生履歴記憶部230に記録する機能を有する。具体的には,再生履歴生成部228は,再生部224が行うコンテンツに対する処理に応じて,イベントログを生成し,生成したイベントログを再生履歴記憶部230に書き込む機能を有する。なお,このイベントログは,コンテンツの再生履歴を表す再生履歴情報に相当する。
詳細には,再生履歴生成部228は,イベントの発生を再生部224から通知される。再生履歴生成部228は,イベントの発生の通知を受けると,日時情報生成部226から日時情報を取得し,取得した日時情報と,イベントの発生の通知に含まれるイベント種別と処理対象のコンテンツIDとを関連付けてイベントログを生成する。そして,生成したイベントログを,イベントログが時系列に並ぶように再生履歴記憶部230に書き込む。
再生履歴記憶部230は,例えば,HDD等のストレージ装置211,フラッシュメモリ202などで構成され,再生履歴生成部228によって生成されたイベントログを記憶する。
ここで,図7〜図10を参照して,イベントログについて詳細に説明する。図7は,再生操作とイベントログとの関係を示す説明図である。図7中の「CID1」「CID2」はコンテンツIDを示し,「Play」はコンテンツの再生,「FF」は再生中のコンテンツの早送り,「Pause」は再生中のコンテンツの一時停止,「Stop」は再生中のコンテンツの再生停止を示す。また,図7中のtは時間の経過を示しており,t1〜t7は,再生操作に基づく各イベントが発生した日時を示す。
まず,ユーザによる再生操作と,その再生操作に応じて行われる再生部224の処理とを図7(a)を参照して説明する。図7(a)の例によれば,ユーザはまずCID1のコンテンツの再生を携帯型再生装置20に指示し,その指示に応じて再生部224が日時t1にCID1のコンテンツの再生を開始する。次に,ユーザは,CID1のコンテンツの再生中に,再生中のコンテンツの早送りを携帯型再生装置20に指示し,その指示に応じて再生部224が日時t2にCID1のコンテンツの早送りを開始する。ユーザが早送りの指示を解除すると,再生部224は,指示が解除された時点,すなわち日時t3から再び,CID1のコンテンツの再生を開始する。
次に,ユーザは,CID1のコンテンツの再生中に,再生中のコンテンツの一時停止を携帯型再生装置20に指示し,その指示に応じて再生部224が日時t4にCID1のコンテンツの再生停止を開始する。ユーザが一時停止の指示を解除すると,再生部224は,指示が解除された時点,すなわち日時t5から再び,CID1のコンテンツの再生を開始する。続いて,ユーザの指示を受けることなく,日時t6で再生部224はCID2のコンテンツの再生を開始する。これは,CID1のコンテンツの再生が,CID1のコンテンツを構成するコンテンツデータの最後まで行われて,その後,再生順序がCID1の次であるCID2のコンテンツの再生が自動的に開始されたことを示す。そして,CID2のコンテンツの再生中に,ユーザは再生中のコンテンツの再生停止を携帯型再生装置20に指示し,その指示に応じて再生部224が日時t7でCID2のコンテンツの再生停止を開始する。
上記のように,再生部224は,ユーザによるコンテンツの再生操作に応じて,コンテンツに対する各処理を開始する。そして,再生部224は,ユーザの指示に応じて,ある処理(第1の処理とする)を開始した後,ユーザの指示に応じて次の処理(第2の処理とする)を開始するまでの間,継続して第1の処理を行う。つまり,再生部224は,t1からt2の間は再生処理,t2からt3の間は早送り処理,t3からt4の間は再生処理,t4からt5の間は一時停止処理,t5からt7の間は再生処理をそれぞれ行う。
再生部224による各処理の開始は,イベントの発生として再生履歴生成部228に通知される。そして,イベント発生ごとに再生履歴生成部228によりイベントログが生成され,生成されたイベントログは再生履歴記憶部230に記録される。イベントログは,1イベント1レコードとして生成され,イベントの発生順で時系列をなして記録される。また,イベントログには,処理対象のコンテンツを識別するために,コンテンツIDも含まれる。図7(a)に示した各イベントの発生状況に基づいて生成されたイベントログを図7(b)に示した。図7(b)に示すように,各イベントの発生に対応して,Record#1〜Record#9で示されるイベントログが生成される。Record#1とRecord#7は,処理対象のコンテンツを特定するためのレコードである。再生履歴記憶部230には,コンテンツIDが格納されたレコードに続いて,イベントの発生日時(t1〜t7)とイベント種別(PLAY,FF,STOPなど)とが格納されたレコードが,イベントの発生日時順に記録される。
図9に,再生履歴記憶部230に記憶されるイベントログのデータフォーマットの一例を挙げ,図7(b)のイベントログをかかるフォーマットで再生履歴記憶部230に格納した場合のレコード例を示した。図9に示すように,再生履歴記憶部230には,8バイト単位でイベントログが記憶される。1バイト目(符号280,符号284等)にはイベントIDが格納され,イベントIDに続いてコンテンツID(符号282)または日時情報(符号286)が格納される。
イベントIDについて図8を参照して説明する。イベントIDは,イベント種別を示すIDである。図示のように,各イベントID270は各々処理内容272と対応付けられおり,イベントID「00」はコンテンツの開始を示し,「01」はコンテンツの再生,「02」は再生停止,「03」は早送り,「04」は巻き戻しを示す。かかる対応付けに基づいて,図7(b)および図9を参照する。
図7(b)のRecord#1は,図9では,1バイト目に格納されるイベントID「00」と,その次に格納されるコンテンツID282に対応する。なお,本例では,コンテンツIDを24バイトとしたため,イベントID「00」が格納される8バイトのレコード中の2バイト目から8バイト目までを空白とし,次の3レコード(8バイト×3=24バイト)を使用してコンテンツIDを格納している。
図7(b)のRecord#2は,図9では,1バイト目に格納されるイベントID「01」(符号284)と,イベントIDに続いて格納される日時情報t1(符号286)に対応する。日時情報は,8バイトで構成される1レコード中の2バイト目から8バイト目までの7バイトを使用して格納される。
図7(b)のRecord#3は,図9では,1バイト目に格納されるイベントID「03」と,イベントIDに続いて格納される日時情報t2に対応する。以後,上記と同様に,図7(b)のRecord#4〜Record#9が,図9に示したフォーマットで再生履歴記憶部230に格納される。
図10に,ユーザによる再生操作の種類と,各再生操作に応じて作成されるイベントログとを対応付けて示した。携帯型再生装置20には,入力装置として例えばボタンが備えられており,ユーザはそのボタンを操作して,Next,Search,Prev,Repeat,Pause,Rew,FFの各指示を携帯型再生装置20に与えることができる。また,Nextは,コンテンツの再生がされている状態においては,再生中のコンテンツの次の再生順序とされるコンテンツを再生させる指示である。Searchは,検索されたコンテンツを再生させる指示である。また,Prevは,コンテンツの再生がされている状態においては,再生中のコンテンツの前の再生順序とされるコンテンツを再生させる指示である。Repeatは,コンテンツの再生がされていない状態で,直前に再生されたコンテンツを再度再生させる指示である。または,Repeatは,コンテンツの再生がされている状態においては,再生中のコンテンツを再度再生させる指示である。Pauseは,再生中のコンテンツの再生を一時的に停止させる指示である。Rewは,再生中のコンテンツを巻き戻しさせる指示である。FFは,再生中のコンテンツを早送りさせる指示である。
Rewで曲をまたぐ場合とは,再生中のコンテンツを巻き戻しさせる指示をし,かつ,再生対象が再生中のコンテンツから他のコンテンツ(再生順序が再生中のコンテンツよりも前のコンテンツ)に移動するまで巻き戻しをさせた場合である。同様に,FFで曲をまたぐ場合とは,再生中のコンテンツを早送りさせる指示をし,かつ,再生対象が再生中のコンテンツから他のコンテンツ(再生順序が再生中のコンテンツよりも後のコンテンツ)に移動するまで早送りをさせた場合である。換言すると,RewまたはFFで曲をまたぐ場合は,ユーザにより再生中のコンテンツのスキップが指示された場合に相当する。
ユーザの再生操作により,NextまたはSearchの指示がされた場合には,図示のように,再生されていたコンテンツ(CID1)の再生停止(Stop)がイベントログとして記録された後に,NextまたはSearchにより指定されたコンテンツのコンテンツID(CID2)が記録され,続いて再生開始(Play)が記録される。
ユーザの再生操作により,Prevの指示がされた場合には,図示のように,再生されていたコンテンツ(CID1)の再生停止(Stop)がイベントログとして記録された後に,Prevにより指定されたコンテンツのコンテンツID(CID1)が記録され,続いて再生開始(Play)が記録される。
ユーザの再生操作により,Repeatの指示がされた場合には,図示のように,再生されていたコンテンツ(CID1)の再生停止(Stop)がイベントログとして記録された後に,Repeatにより再度再生されるコンテンツのコンテンツID(CID1)が記録され,続いて再生開始(Play)が記録される。
ユーザの再生操作により,Pauseの指示がされた場合には,図示のように,再生されていたコンテンツ(CID1)の再生停止(Stop)がイベントログとして記録され,その後,Pauseの解除に伴って再開された同コンテンツの再生が,再生開始(Play)として記録される。
ユーザの再生操作により,Rewの指示がされた場合には,図示のように,再生されていたコンテンツ(CID1)の再生停止(Stop)がイベントログとして記録され,その後,Rewの解除に伴って再開された同コンテンツの再生が,再生開始(Play)として記録される。FFの指示がされた場合も同様である。
ユーザの再生操作により,Rewの指示がされ曲をまたいだ場合には,図示のように,再生されていたコンテンツ(CID1)の再生停止(Stop)がイベントログとして記録され,その後,Rewの解除に伴って再生が開始されたコンテンツのコンテンツID(CID2)と,再生開始(Play)が記録される。FFの指示がされた場合も同様である。
以上,イベントログについて詳細に説明した。携帯型再生装置20は,上述のように,イベントログに,コンテンツに対する処理の内容と,各処理の開始日時とを含ませることにより,ユーザによるコンテンツの再生操作の状況をイベントログに反映させることができる。ユーザによるコンテンツの再生操作の状況には,例えば,ユーザがコンテンツを再生させた時期や回数,コンテンツの再生中に巻き戻しや早送りをした回数,コンテンツをスキップした回数などが含まれる。
ここで,再び図6に戻り,携帯型再生装置20の機能構成についての説明を続ける。
削除指示受付部232は,ユーザ入力に応じて,コンテンツ記憶部220に記憶されている複数のコンテンツの削除指示を受けると,当該削除指示されたコンテンツに対応するコンテンツIDを,削除コンテンツ記憶部234に記録する。具体的には,削除指示受付部232は,削除予定リストを生成して削除コンテンツ記憶部234に記憶する。この削除予定リストは,携帯型再生装置20においてユーザにより削除指示を受けたコンテンツに対応するコンテンツIDのリストである。なお,削除指示受付部232は,削除予定リスト以外にも,削除指示されたコンテンツを特定できる情報(例えば,タイトル名,アルバム名,アーティスト名等のコンテンツの属性情報)を記録するようにしてもよい。
削除コンテンツ記憶部234は,例えば,HDD等のストレージ装置211,フラッシュメモリ202などで構成され,上記削除予定リストを記憶する。
転送部236は,情報処理装置10や配信サーバ30等の外部装置からの転送要求に応じて,再生履歴記憶部230に記憶されたイベントログ(再生履歴情報)を,通信部238を介して,当該外部装置に転送する機能を有する。詳細には,転送部236は,接続されている情報処理装置10からの要求を受けると,再生履歴記憶部230からイベントログを読み出し,読み出したイベントログを上記接続されている情報処理装置10に送信する。
また,転送部236は,情報処理装置10の要求に応じて,コンテンツ記憶部220に記憶されている1又は2以上のコンテンツに対応する演算評価値を,ターミナル記憶部244から読み出して,上記再生履歴情報と共に,或いは単独で,情報処理装置10に転送する。これにより,情報処理装置10は,転送された演算評価値と,情報処理装置10に記憶されている当該コンテンツの演算評価値とを例えば平均して,当該コンテンツに対応する新たな演算評価値を作成して,携帯型再生装置20に送信することができる。
また,転送部236は,コンテンツ記憶部220に記憶されている1又は2以上のコンテンツに対応する入力評価値が,評価値記憶部としてのターミナル記憶部244に記憶されている場合には,情報処理装置10の要求に応じて,当該各入力評価値をターミナル記憶部244から読み出して,上記再生履歴情報と共に,或いは単独で,情報処理装置10に転送する。これによって,情報処理装置10は,転送された入力評価値と,情報処理装置10に記憶されている当該コンテンツの入力評価値とを例えば平均して,当該コンテンツに対応する新たな入力評価値を作成して,携帯型再生装置20に送信することができる。
また,転送部236は,情報処理装置10からの要求に応じて,上記イベントログと共に,携帯型再生装置20のデバイスIDを当該情報処理装置10に転送する。このデバイスIDは,携帯型再生装置20を識別するための識別子である。かかるデバイスIDを送信することにより,情報処理装置10に当該デバイスIDを記録して,当該デバイスIDに対応する携帯型再生装置20を情報処理装置10に登録することができる。例えば,かかる登録を条件として,当該デバイスIDに対応する携帯型再生装置20と当該情報処理装置10との間で,例えば,コンテンツ,コンテンツの属性情報,再生履歴情報,演算評価値,入力評価値,削除予定リスト,プレイリストなどの情報を,やり取りできるようにしてもよい。これにより,不特定多数の機器間で,これらの情報を共有できないようにできる。
また,転送部236は,携帯型再生装置20に接続された情報処理装置10からの要求に応じて,特定のコンテンツデータの再生履歴情報と共に,削除コンテンツ記憶部234に記憶された削除予定リストを,当該情報処理装置10に転送することもできる。これにより,携帯型再生装置20に接続された情報処理装置10に対して,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツの削除を要求し,情報処理装置10により当該コンテンツを削除させることができる。
つまり,携帯型再生装置20は,処理能力やバッテリの制約上,自身でコンテンツの削除を行うことが好適ではない。このため,ユーザからコンテンツの削除を要求された場合,携帯型再生装置20はそのコンテンツのコンテンツIDを削除予定リストに書き込んで保存しておく。そして,情報処理装置10と携帯型再生装置20が接続された際に,削除予定リストを送信する。これにより,接続されている情報処理装置10のコンテンツ更新部により,この削除予定リストで特定される1又は2以上のコンテンツが,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220から削除される。
取得部240は,情報処理装置10から各種の情報を取得する機能を有する。具体的には,取得部240は,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツの属性情報を含む複数種類の検索表示用テーブル15(図1,図2参照)を,携帯型再生装置20から取得して,ターミナル記憶部244に記憶する。また,取得部240は,情報処理装置10から,コンテンツ,プレイリスト,転送履歴,コンテンツに付加された評価値であるレーティング(Rating)情報などを取得する。取得部240は,このように取得したコンテンツ,プレイリスト等の各種情報を,コンテンツ記憶部220,ターミナル記憶部244,プレイリスト記憶部(図示せず。)等の記憶媒体に記録する。
ターミナル記憶部244は,例えば,HDD等のストレージ装置211,フラッシュメモリ202などで構成される。このターミナル記憶部244は,上記各コンテンツの属性情報(タイトル(コンテンツ名),アルバム名,アーティスト名,ジャンル,リリース年,評価値,イニシャル情報,再生履歴,転送履歴など)を,当該コンテンツのコンテンツIDと関連付けて記憶する。このターミナルデータ記憶部244は,上記情報処理装置10から転送された複数種類の検索表示用テーブル15を記憶している。この検索表示用テーブル15は,上記携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツに関する各種の属性情報を階層化して含むデータテーブルである。この検索表示用テーブル15は,携帯型再生装置20におけるコンテンツ検索時に表示制御部248によって順次表示される複数の表示画面に1対1対応する階層構造を有する。かかる検索表示用テーブル15は,本実施形態にかかる特徴的構成であり,その詳細については後述する。
評価値入力部246は,ユーザ入力に応じて,コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツに対応する入力評価値を設定する。例えば,特定のコンテンツの再生中に,ユーザが所定の操作を行うと,表示制御部248により携帯型再生装置20の表示部250に,入力評価値設定画面が表示される。これに応じて,ユーザが評価値入力操作を行うと,評価値入力部246は,当該評価値入力操作に応じて,入力評価値を例えば「1,2,3,4,5ポイント」の5段階で設定する。
評価値入力部246は,このように設定した入力評価値を,対応するコンテンツのコンテンツIDに関連付けて,ターミナル記憶部244に記録する。これによって,携帯型再生装置20においても,コンテンツの入力評価値を設定して,即時,最新の入力評価値をコンテンツに関連付けて表示できるようになる。
表示制御部248は,表示部250における各種情報の表示を制御する。詳細には,表示制御部248は,再生操作部222によるコンテンツの検索時などには,ユーザの選択操作内容に応じて,各種の検索画面を表示部250に順次表示させる。このとき,表示制御部248は,上記図1で説明したように,上記ターミナル記憶部244内に記憶されている検索表示用テーブル15を,クエリーすることなくそのまま表示できる。
この表示制御部248は,検索画面を表示するに際しては,検索表示に利用する検索表示用テーブル15の種類によって,多様なバリエーションの検索画面を表示できる。例えば,表示制御部248は,ユーザの第1の操作に応じて,検索表示のために1の検索表示用テーブル15を選択し,この検索表示用テーブル15内に含まれる第1の規則(例えば読み順)で並べ替えられたコンテンツ名(タイトル)を,表示部250に表示する。また,表示制御部248は,第2の操作に応じて,他の検索表示用テーブル15を選択し,当該他の検索表示用テーブル15内に含まれる第2の規則(例えばトラック番号順)で並べ替えられたコンテンツ名を表示部250に表示する。なお,この検索画面の詳細については後述する。
また,表示制御部248はターミナル記憶部244内の同一のコンテンツに関する演算評価値又は入力評価値を読み出し,演算評価値より入力評価値を優先的に表示部250に表示させる。また,あるコンテンツの演算評価値が表示されているときに,評価値入力部246により,当該コンテンツの入力評価値が設定された場合には,表示制御部248は,上記表示中の演算評価値の代わりに,上記設定された入力評価値を表示部250に表示させる。なお,この演算評価値及び入力評価値については後述する。また,表示制御部248は,図示しないプレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストを表示部250に表示させることもできる。
以上,本実施形態にかかる携帯型再生装置20の各部の機能構成について説明した。なお,上記再生操作部222,再生部224,日時情報生成部226,削除指示受付部232,転送部236,取得部240,評価値入力部246,及び表示制御部248などは,例えば,上記各機能を有するハードウェアとして構成されてもよいし,或いは,上記各機能をコンピュータに実現させるプログラムを携帯型再生装置20にインストールすることによって構成されてもよい。
<情報処理装置(PC)の機能構成>
図11に示すように,情報処理装置10は,コンテンツ記憶部120と,再生操作部122と,再生部124と,日時情報生成部126と,再生履歴生成部128と,再生履歴記憶部130と,通信部132と,接続検知部134と,取得部136と,再生履歴解析部138と,解析結果記憶部140と,評価値演算部142と,評価値入力部144と,ホスト記憶部146と,プレイリスト生成部148,コンテンツ更新部150と,コンテンツ特定部152と,属性情報抽出部154と,テーブル作成部156と,転送部158と,配信サービス利用部160と,リッピング部162と,表示制御部164と,表示部166と,を主に備える。
このうち,コンテンツ記憶部120,再生操作部122,再生部124,日時情報生成部126,再生履歴生成部128,及び再生履歴記憶部130は,上述した携帯型再生装置20が備えるコンテンツ記憶部220,再生部224,再生操作部222,日時情報生成部226,再生履歴生成部228,および再生履歴記憶部230とほぼ同様の機能構成を有するため,説明を省略する。情報処理装置10は,携帯型再生装置20と同様に,ユーザによる再生操作に基づいてコンテンツに対する各処理を行い,イベントログを生成して記録することができる。
なお,コンテンツ記憶部120は,例えば,HDD等のストレージ装置111,半導体メモリ,リムーバブル記憶媒体7などの記憶媒体で構成され,複数のコンテンツを記憶する機能を有する。
通信部132は,例えば,上記接続ポート114や通信装置115などで構成されており,ローカルライン9やネットワーク5を介して,携帯型再生装置20及び配信サーバ30との間で各種の情報を通信可能である。
接続検知部134は,通信部132を介して他の外部装置が情報処理装置10に接続されたことを検知する。具体的には,接続検知部134は,接続ポート114に携帯型再生装置20が,上記ローカルライン9を介してローカル接続されたことを検知し,取得部136に通知する。また,接続検知部134は,携帯型再生装置20と情報処理装置10との連続接続時間を検知することができ,当該連続接続時間が特定時間(例えば1時間)を経過していることを検知すると,その旨を取得部136に通知する。
取得部136は,携帯型再生装置20から,コンテンツ,コンテンツの属性情報,イベントログ,演算評価値,入力評価値,プレイリスト等の各種情報を,通信部132を介して取得する機能を有する。具体的には,取得部136は,上記接続検知部134から,携帯型再生装置20との接続の検知の通知を受けると,接続されている携帯型再生装置20から,当該携帯型再生装置20に記憶されているイベントログを取得する。そして,取得部136は,携帯型再生装置20から取得したイベントログを再生履歴解析部138に出力する。また,取得部136は,携帯型再生装置20から,当該携帯型再生装置20内に記憶されている各コンテンツの演算評価値と入力評価値を取得し,評価値演算部142に出力する。
また,取得部136は,携帯型再生装置20から,携帯再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツや,当該コンテンツの属性情報,上記検索表示用テーブル15などを取得することもできる。このように取得されたコンテンツは,コンテンツ記憶部120に記憶され,属性情報や検索表示用テーブル15は,ホストデータベース170に記憶される,或いは,コンテンツ更新部150に出力される。また,取得部136は,携帯再生装置20から,1又は2以上のコンテンツIDを含む削除予定リストを取得し,コンテンツ更新部150に出力する。さらに,取得部136は,評価値を演算させるため,上記取得した削除予定リストを評価値演算部142にも出力する。
再生履歴解析部138は,再生履歴記憶部130に記憶されているイベントログ,及び上記取得部136が携帯型再生装置20から取得したイベントログの解析を行う。以後,再生履歴記憶部130に記憶されているイベントログを,情報処理装置10のイベントログと称し,取得部136が携帯型再生装置20から取得したイベントログを,携帯型再生装置20のイベントログと称する。また,どちらのイベントログでもよい場合は,単にイベントログと称し,双方のイベントログを指す場合には双方のイベントログと称する。
具体的には,再生履歴解析部138は,イベントログから,各コンテンツの再生開始日時,再生終了日時,再生回数,休止回数,スキップ回数,リピート回数,および総再生時間を求める。再生履歴解析部138は,イベントログから,コンテンツIDが格納されたレコードの直後に位置する再生開始のイベントログに含まれる日時情報を抽出することにより,各コンテンツIDに該当する各コンテンツの再生開始日時を求めることができる。
また,再生履歴解析部138は,イベントログから,各コンテンツの再生開始日時または再生停止のイベントログに含まれる日時情報を抽出することにより,各コンテンツの再生終了日時を求めることができる。詳細に説明すると,コンテンツIDが格納されたレコードの直前に位置する再生停止のイベントログは,その再生停止イベントの発生によって再生が停止されたコンテンツの再生終了を示している。従って,コンテンツIDが格納されたレコードの直前に位置する再生停止のイベントログに含まれる日時情報は,その再生停止イベントの発生によって再生が停止されたコンテンツの再生終了日時を示す。
一方,コンテンツIDが格納されたレコードの直前に,再生停止のイベントログが無い場合には,コンテンツIDが格納されたレコードの直後に位置する再生開始のイベントログが,新たなコンテンツの再生開始とともに,直前のコンテンツの再生終了を示している。従って,コンテンツIDが格納されたレコードの直前に,再生停止のイベントログが無い場合には,コンテンツIDが格納されたレコードの直後に位置する再生開始のイベントログに含まれる日時情報が,新たなコンテンツの再生開始日時とともに,直前のコンテンツの再生終了日時を示す。そこで,再生履歴解析部138は,イベントログから,各コンテンツの再生開始または再生停止のイベントログに含まれる日時情報を抽出することにより,各コンテンツの再生終了日時を求めることができる。
また,再生履歴解析部138は,コンテンツIDが格納されたレコードの直後に位置する再生開始のイベントログに基づいて,各コンテンツの再生回数を求めることができる。また,再生履歴解析部138は,図8に示した各再生操作に応じたイベントログに基づいて,各コンテンツの休止回数,スキップ回数,リピート回数を求めることができる。また,再生履歴解析部138は,コンテンツごとに,関連するイベントログを抽出して計算することにより,各コンテンツの総再生時間を求めることができる。
再生履歴解析部138は,イベントログの解析後,解析結果を解析結果記憶部140に記録する。解析結果記憶部140は,HDD等のストレージ装置211又はフラッシュメモリ202等の記憶媒体で構成され,再生履歴解析部138によるイベントログの解析結果を記憶する。詳細には,解析結果記憶部140には,解析結果として,例えば,各コンテンツの再生回数,休止回数,スキップ回数,リピート回数,総再生時間の情報が格納される。また,解析結果記憶部140には,解析結果として,例えば,各コンテンツの再生開始日時,再生終了日時,1回毎の継続再生時間が格納されてもよい。ここで,図12および図13を参照して,解析結果記憶部140に記憶される解析結果について説明する。
図12および図13は,解析結果記憶部140に記憶される解析結果の一例を示した図である。図12は,再生履歴解析部138が,イベントログから各コンテンツについての再生状況を解析した結果を解析結果記憶部140に格納した場合の,解析結果記憶部140の記憶内容を示す(以後,再生状況テーブルとも称する)。図12に示すように,解析結果記憶部140の再生状況テーブルには,コンテンツごとに,コンテンツID(CID)140a,再生回数140b,休止回数140c,スキップ回数140d,リピート回数140e,および総再生時間140fが関連付けて記憶されている。
再生履歴解析部138により解析されたイベントログが,情報処理装置10のイベントログである場合には,再生状況テーブルには,情報処理装置10において再生されたコンテンツのコンテンツID,再生回数,休止回数,スキップ回数,リピート回数,総再生時間が格納される。再生履歴解析部138により解析されたイベントログが,携帯型再生装置20のイベントログである場合には,再生状況テーブルには,携帯型再生装置20において再生されたコンテンツのコンテンツID,再生回数,休止回数,スキップ回数,リピート回数,総再生時間が格納される。また,再生履歴解析部138により解析されたイベントログが,情報処理装置10のイベントログおよび携帯型再生装置20のイベントログである場合には,再生状況テーブルには,情報処理装置10または携帯型再生装置20の少なくともいずれかにおいて再生されたコンテンツのコンテンツID,再生回数,休止回数,スキップ回数,リピート回数,総再生時間が格納される。情報処理装置10と携帯型再生装置20の双方で再生されたコンテンツについては,情報処理装置10での再生回数等と携帯型再生装置20での再生回数等が合計された値が解析結果記憶部140に格納される。
コンテンツID140aは,コンテンツを一意に識別する識別子である。再生回数140bは,コンテンツID140aによって識別されるコンテンツが再生された回数である。休止回数140cは,コンテンツID140aによって識別されるコンテンツが再生されている途中に再生が停止された回数である。スキップ回数140dは,コンテンツID140aによって識別されるコンテンツが再生されている途中でスキップされた回数である。リピート回数140eは,コンテンツID140aによって識別されるコンテンツが繰り返し再生された回数である。総再生時間140fは,コンテンツID140aによって識別されるコンテンツが再生された時間の合計である。なお,総再生時間140fには,コンテンツが実際に再生されていた時間の合計が格納されることが望ましい。つまり,総再生時間140fに格納される時間には,早送りされていた時間や,巻き戻しをされていた時間,再生が停止されていた時間などは含まれないことが望ましい。
図13は,再生履歴解析部138が,イベントログから,各コンテンツの再生ごとの履歴を解析した結果を解析結果記憶部140に格納した場合の,解析結果記憶部140の記憶内容を示す(以後,再生履歴テーブルとも称する)。イベントログにおいてコンテンツIDが格納されているレコードの直後に位置する再生開始のイベントから,上述の再生終了までを1つの再生の履歴とする。図13に示すように,解析結果記憶部140の再生履歴テーブルには,コンテンツID140a,再生開始日時140g,再生終了日時140h,および継続再生時間140iが関連付けて記憶されている。
再生履歴解析部138により解析されたイベントログが,情報処理装置10のイベントログである場合には,再生履歴テーブルには,情報処理装置10において再生されたコンテンツの再生開始日時,再生終了日時および継続再生時間が格納される。再生履歴解析部138により解析されたイベントログが,携帯型再生装置20のイベントログである場合には,再生履歴テーブルには,携帯型再生装置20において再生されたコンテンツの再生開始日時,再生終了日時および継続再生時間が格納される。また,再生履歴解析部138により解析されたイベントログが,情報処理装置10のイベントログおよび携帯型再生装置20のイベントログである場合には,再生履歴テーブルには,情報処理装置10または携帯型再生装置20のいずれかにおいて再生されたコンテンツの再生開始日時,再生終了日時および継続再生時間が格納される。
コンテンツID140aは,コンテンツを一意に識別する識別子である。再生開始日時140gは,コンテンツID140aによって識別されるコンテンツの再生が開始された日時である。詳細には,再生開始日時140gには,イベントログにおいてコンテンツIDが格納されているレコードの直後に位置する再生開始のイベントログに含まれる日時情報が格納される。再生終了日時140hは,コンテンツID140aによって識別されるコンテンツが,再生開始日時140gに格納された日時に再生が開始された際の再生終了日時が格納される。再生終了日時は,上述のように求めることができる。継続再生時間140iは,コンテンツID140aによって識別されるコンテンツが,再生開始日時140gに格納された日時に再生が開始された際の継続再生時間が格納される。この継続再生時間140iに格納される時間には,巻き戻し,早送り,および一時停止されていた時間等が含まれないようにしてもよい。詳細には,上述の方法により求めることの可能なコンテンツの再生終了日時140hから再生開始日時140gを減算した時間から,さらに,巻き戻し,早送り,一時停止されていた時間を減算することにより,実際にコンテンツが継続再生されていた時間を求めることができる。
以上,解析結果記憶部140に記憶される解析結果について詳細に説明した。図11に戻り,評価値演算部142について説明する。
評価値演算部142は,携帯型再生装置20のイベントログの解析結果と情報処理装置10のイベントログの解析結果とに基づいて,演算評価値を演算する機能を有する。
ここで,本実施形態にかかる「演算評価値」と「入力評価値」について詳細に説明する。本実施形態にかかる通信システム100では,上記のような各情報処理装置10及び携帯型再生装置20におけるコンテンツの再生履歴(イベントログ)に基づき,各コンテンツの評価値を自動的に演算することができる。「演算評価値」は,このようにコンテンツの再生履歴情報に基づき自動的に演算された評価値であり,この演算評価値を自動生成してコンテンツに関連付けることを「自動レーティング(Auto−Rating)」という。これに対して,「入力評価値」は,ユーザ入力に基づき設定された評価値であり,この入力評価値を手動で設定してコンテンツに関連付けることを「手動レーティング(Manual−Rating)」という。
この演算評価値及び入力評価値の用途としては,例えば,(1)ユーザがコンテンツを検索する際の参考パラメータとしての使用や,(2)ユーザの嗜好性を把握するプロファイルデータを算出するための指標としての使用,(3)情報処理装置10から携帯型再生装置20に多数のコンテンツを転送する際に,記憶容量の制限から携帯型再生装置20内で削除するコンテンツを選別するための基準としての使用,などがある。
以下に,図14に基づいて,上記演算評価値と入力評価値について具体的に説明する。なお,図14は,本実施形態にかかる携帯型再生装置20でのコンテンツ再生時における,演算評価値が表示された表示画面4aと,入力評価値が表示された表示画面4bを示す説明図である。
図14(a)に示すように,自動レーティングの演算評価値は,表示画面4a上で例えば薄い色の星マーク「☆」の数で表示される。一方,図14(b)に示すように,手動レーティングの入力評価値は,表示画面4b上で例えば濃い色の星マーク「★」の数で表示される。このため,ユーザは,双方の評価値を区別できるようになっている。この自動レーティングの演算評価値と,手動レーティングの入力評価値は,ともに例えば5段階(1ポイントから5ポイント)で表示される。図14(a)の例では,「タイトル1」のコンテンツの演算評価値は3ポイントであり,図14(b)の例では,「タイトル3」のコンテンツの入力評価値は5ポイントである。
また,演算評価値は,上記のように,表示される場合には5段階表示であるが,実際の数値としては,例えば少数点以下一桁(0.1単位)までの値を有している。従って,例えば,実際の演算評価値の小数点以下を四捨五入して,整数ポイント(0,1,2,3,4,5ポイント)として表示される。例えば,演算された演算評価値が3.2ポイントであっても,3ポイントとして表示される。
また,演算評価値の初期値は,コンテンツ配信サービス側で自由に設定することが可能である。例えば,当該サービス側が特別な設定を行わない場合には,コンテンツの演算評価値の初期値は,例えば「3.0」に設定される。例えば,配信サーバからのダウンロード,リッピング,他のソフトウェアからのインポート等により取得されたコンテンツの演算評価値は,初期値の「3.0」に設定される。なお,レーベルやサービス側が推挙したいコンテンツ(曲)については,例えば3.0以上のポイントを初期値として設定してもよい。
ここで,図15を参照して,演算評価値の具体的な演算手法(自動レーティングのポイント増減手法)について説明する。自動レーティングでは,各コンテンツに対するユーザの嗜好性を反映させる必要があるので,ユーザの嗜好に合うコンテンツ(例えば再生頻度が高いコンテンツ)に対しては演算評価値が高くなるように演算し,一方,ユーザの嗜好に合わないコンテンツ(例えば再生頻度が低いコンテンツ)に対しては演算評価値が低くなるよう演算することが好ましい。
まず,ユーザの嗜好に合うコンテンツ(例えば好きな曲)の演算評価値を加算する方式について説明する。コンテンツが十分な時間にわたり再生され,ユーザによって視聴された場合には,当該コンテンツはユーザの嗜好に合うと判断できる。このため,コンテンツが特定時間以上継続的に再生される度に,当該コンテンツの評価が高くなるように演算評価値を演算することが好ましい。
そこで,本実施形態では,図15に示すように,「再生開始後,所定の加算基準時間(N秒)以上スキップされないで継続的に再生されたコンテンツ」の演算評価値を,所定の加算ポイント(例えば0.2ポイント)だけ加算する。即ち,コンテンツの継続再生時間が,所定の加算基準時間(N秒)以上であれば,所定の加算ポイントだけ加算する。これにより,コンテンツの再生開始後,十分に継続再生された場合には,当該コンテンツの評価が高くなるように演算評価値を演算することができる。
例えば,所定の加算基準時間Nは,一般的な1つのコンテンツの再生時間(例えば5分)やユーザの視聴傾向などに応じて,当該一般的な1つのコンテンツの再生時間以下の任意の時間に設定できる。また,所定の加算ポイントは,ユーザの視聴傾向などに応じて自由に設定できる。本実施形態では,加算基準時間Nが例えば60秒(1分)に設定され,所定の加算ポイントが0.2ポイントに設定された例で説明する。
この場合,あるコンテンツが60秒以上再生される度ごとに,当該コンテンツの演算評価値が0.2ポイントずつ加算されることになる。ただし,演算評価値の上限値(例えば5.0)まで増加した場合には,それ以上は加算されない。
次に,ユーザの嗜好に合わないコンテンツ(例えば嫌いな曲)の演算評価値を減算する方式について説明する。ユーザの嗜好に合わないコンテンツに対して当該ユーザが行う操作としては,「操作1」再生されたコンテンツ(曲)を聴いて気に入らないので,スキップする操作,「操作2」携帯型再生装置20上で削除を所望するコンテンツを削除予定リストに登録する操作,などが考えられる。
そこで,本実施形態では,上記「操作1」に対応するため,図15に示すように,「再生開始後,所定の減算基準時間(M秒)未満でスキップされたコンテンツ」の演算評価値を,所定の第1の減算ポイント(例えば0.1ポイント)だけ減算する。即ち,コンテンツの継続再生時間が,所定の基準時間(M秒)未満であれば,演算評価値は,所定の第1の減算ポイントだけ減算される。これにより,コンテンツの再生開始後,早期にスキップされた場合には,当該コンテンツの評価が低くなるように演算評価値を演算することができる。
なお,所定の減算基準時間Mは,一般的な1つのコンテンツの再生時間やユーザの視聴傾向などに応じて,任意の時間に設定できる。この所定の減算基準時間Mは,上記所定の加算基準時間Nと同一であってもよいし(N=M),或いは,上記所定の加算基準時間Nよりも短い時間であってもよい(N>M)。N=Mである場合には,あるコンテンツが再生されると,スキップの有無にかかわらず,当該コンテンツの演算評価値を必ず増減させるようにすることができる。一方,N>Mである場合には,あるコンテンツが再生されると,継続再生時間がM以上N未満のコンテンツに関しては,演算評価値を増減しないようにできる。
また,所定の第1の減算ポイントは,ユーザの視聴傾向などに応じて自由に設定できるが,演算評価値が過度に低くならないようにするためには,第1の減算ポイントを上記加算ポイント「0.2」よりも小さい値にすることが好ましい。本実施形態では,減算基準時間Nは,例えば「60秒(M=N)」に設定され,所定の減算ポイントが「0.1」ポイントに設定された例で説明する。
この場合,あるコンテンツが60秒未満でスキップされる度ごとに,当該コンテンツの演算評価値が0.1ポイントずつ減算されることになる。ただし,演算評価値の下限値(例えば1.0)まで減少した場合には,それ以上は減算されない。
また,上記「操作2」に対応するため,「削除予定リストに登録されたコンテンツ」の演算評価値を,所定の第2の減算ポイント(例えば1.0ポイント)だけ減算する。この所定の第2の減算ポイントは,ユーザの視聴傾向などに応じて自由に設定できるが,コンテンツの削除指示を行ったユーザの意向を演算評価値に大きく反映させるためには,所定の第2の減算ポイントを,上記加算ポイント(0.2)及び第1の減算ポイント(0.1)よりも,数倍以上大きい値に設定することが好ましい。
以上の演算基準にしたがい,本実施形態にかかる評価値演算部142は,イベントログを解析して得られた各コンテンツの再生時間長や,スキップの有無,削除予定リストへの登録の有無に基づき,演算評価値を自動算出する。
一方,手動レーティングに関しては,ユーザが手動で情報処理装置(PC)10上でも携帯型再生装置(PD)20上でも,1〜5ポイントの5段階で入力評価値を設定することができる。この入力評価値は,コンテンツの取得直後(例えば,コンテンツの配信直後,リッピング直後など)には,値を有していない。その後,ユーザ入力に基づき入力評価値が設定されると,その後に当該コンテンツの入力設定値がユーザにより再入力されるまで固定値となる。
また,この手動レーティングの入力評価値が,あるコンテンツについて入力設定されると,この入力評価値が表示され,当該コンテンツの演算評価値は表示されないようになる。つまり,同一コンテンツについては,演算評価値よりも入力評価値が優先的に表示される。従って,通常では,ユーザが表示画面4a,表示画面4bで確認できるのは,入力評価値又は演算評価値のいずれか一方のみであり,入力評価値が設定されているコンテンツについては入力評価値が表示され(図14(b)参照),入力評価値が設定されていないコンテンツについては演算評価値が表示される(図14(a)参照)。
このような入力評価値の優先表示により,同一の表示画面上で,同一コンテンツに関して複数種類の評価値が表示される煩雑さ,及びユーザの混乱を防止でき,また,ユーザの意向を尊重した評価値を表示できる。しかし,かかる例に限定されず,入力評価値よりも演算評価値を優先的に表示するようにしてもよいし,或いは,双方の評価値を同一画面上に表示するようにしてもよい。
なお,入力評価値の設定表示後も,自動レーティングの演算評価値は記憶され続け,コンテンツ再生に伴う当該演算評価値の演算処理も継続的に行われる。また,ユーザが特定の操作を行えば,手動レーティングの入力評価値の表示を外して,自動レーティングの演算評価値を再表示することもできる。これにより,ユーザは,入力評価値の設定後であっても演算評価値を確認できる。
また,本実施形態にかかる自動レーティングでは,携帯型再生装置20から情報処理装置10にイベントログを送信して,情報処理装置10で演算評価値を演算した後に,携帯型再生装置20に演算評価値を転送する構成である。従って,携帯型再生装置20でコンテンツが再生されてイベントログが記録されたとしても,携帯型再生装置20において,そのイベントログが演算評価値に即時反映されることはない。一方,手動レーティングに関しては,新たに入力設定された入力評価値は,情報処理装置10及び携帯型再生装置20の表示画面上に即時反映される。
以上のように,本実施形態では,自動レーティングでの演算評価値と,手動レーティングでの入力評価値という2種類の評価値に基づき,各コンテンツを評価することができる。
また,一般に,再生装置,特に,携帯型再生装置(PD)20では,情報処理装置(PC)10と比べて,プロセッサの処理能力が低い上に,バッテリ面での制約がある。従って,携帯型再生装置20で再生履歴に基づき評価値を自動的に演算するようにすると,演算処理に時間がかかるだけでなく,バッテリが消耗してしまうという問題がある。
しかし,本実施形態にかかる自動レーティングでは,携帯型再生装置20の代わりに情報処理装置10の評価値演算部142が,演算評価値の演算処理を実行し,携帯型再生装置20に演算結果である演算評価値を転送する構成である。これにより,演算評価値を迅速に演算でき,携帯型再生装置20のバッテリ消耗を節減できる。
また,評価値演算部142は,情報処理装置10と携帯型再生装置20との接続の有無にかかわらず,例えば,情報処理装置10の再生部124により1のコンテンツの再生処理がなされる度(コンテンツの再生イベントが発生する度)ごとに,当該再生処理に応じた再生履歴情報(イベントログの解析結果)に基づき,情報処理装置10の演算評価値を演算することもできる。これにより,ホスト記憶部146に記憶されている情報処理装置10の演算評価値を,個々のコンテンツの再生処理ごとにダイナミックに更新していくことができる。
また,評価値演算部142は,取得部136により取得された携帯型再生装置20の演算評価値と,ホスト記憶部146に記憶されている情報処理装置10の演算評価値とを合算(例えば,双方の平均値を算出)して,新たな演算評価値を算出する機能を有する。また,評価値演算部142は,取得部136により取得された携帯型再生装置20の入力評価値と,ホスト記憶部146に記憶されている情報処理装置10の入力評価値とを合算(双方の平均値を算出)して,新たな入力評価値を算出する機能を有する。
このように,評価値演算部142は,情報処理装置10に記憶されている演算評価値及び入力評価値と,携帯型再生装置20に記憶されている演算評価値及び入力評価値とを,それぞれ合算して同期(シンク)をとる評価値同期部としても機能する。
以上,評価値演算部142による演算評価値の具体的な演算手法について説明した。このように,評価値演算部142は,コンテンツの再生状況(継続再生時間や,スキップの有無など)に応じて,当該コンテンツの演算評価値を自動的に増減させる。これによって,各コンテンツの演算評価値にユーザの嗜好を反映させることができ,ユーザにとって利便性の高いレーティングを実現できる。
また,上記評価値演算部142は,上記のようにして演算された演算評価値や,合算した入力評価値を,コンテンツに関連付けて,ホスト記憶部146に記録する。下記では,再び,図11に戻り,情報処理装置10の機能構成についての説明を続ける。
評価値入力部144は,上記評価値入力部246と同様に,ユーザ入力に応じて,コンテンツ記憶部120に記憶されているコンテンツに対応する入力評価値を設定する。さらに,評価値入力部144は,このように設定した入力評価値と当該コンテンツのコンテンツIDとをホスト記憶部146に記録する。これによって,情報処理装置10において,コンテンツの入力評価値を設定して,即時,最新の入力評価値を表示できるようになる。
ホスト記憶部146は,例えば,HDD等のストレージ装置111,フラッシュメモリ等の半導体メモリ,リムーバブル記憶媒体7などの記憶媒体で構成され,コンテンツの属性情報などの各種情報を記憶する。このホスト記憶部146は,ホストデータベース170を格納している。ホストデータベース170は,例えば,リレーショナルデータベース(RDB)などで構成され,コンテンツ記憶部120に記憶されたコンテンツの属性情報を記憶する。このホストデータベース170の記憶データに基づいて,上記複数種類の検索表示用データテーブル15が作成される。
ここで,図16を参照して,ホスト記憶部146の記憶内容について説明する。
図16に示すように,ホスト記憶部146のホストデータベース170には,例えば,コンテンツID140a,タイトル170b,アーティスト名170c,アルバム名170d,ジャンル170e,演奏時間170f,演算評価値170g,入力評価値170h,リリース年170iなどの情報が,各コンテンツに関連付けて記憶されている。コンテンツID140aは,コンテンツを一意に識別する識別子である。タイトル170bは,コンテンツの再生により演奏される楽曲の名称(コンテンツ名に相当する。)であり,アーティスト名170cは,その楽曲を歌唱,演奏,作曲,作詞,プロデュース等するアーティストの名称であり,アルバム名170dは,その楽曲が収録されている音楽アルバムの名称であり,ジャンル170eは,その楽曲が属するジャンル(例えば,ジャズ,ポップス,ロック等)であり,演奏時間170fは,その楽曲の演奏時間であり,演算評価値170gは,上記自動レーティングによりその楽曲に対して自動的に付加された評価ポイントであり,入力評価値170hは,上記手動レーティングによりその楽曲に対して手動で付加された評価ポイントであり,リリース年170iは,その楽曲がリリース(発売)された年度である。
プレイリスト生成部148は,解析結果記憶部140に記憶されているイベントログの解析結果や,ホスト記憶部146に記憶されている各種の属性情報,ユーザ入力等に基づいて,所定の条件を満たすコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成する。
プレイリストは,コンテンツの識別情報(コンテンツID等)及びコンテンツの属性情報を集合化したリストであり,情報処理装置10および携帯型再生装置20は,プレイリストに従って,プレイリスト内のコンテンツIDに対応するコンテンツの再生を行うことができる。従って,例えばユーザの嗜好に沿ったコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを携帯型再生装置20や情報処理装置10が有していれば,携帯型再生装置20や情報処理装置10はそのプレイリストに沿ってコンテンツを再生することで,ユーザの嗜好に沿ったコンテンツを再生することができる。
コンテンツの属性情報には,コンテンツの再生により演奏される楽曲のタイトル,その楽曲のアルバム名,アーティスト名等の情報が含まれる。プレイリスト生成部148は,上記ホスト記憶部146内のホストデータベース170からコンテンツの属性情報を取得することができる。詳細には,プレイリスト生成部148は,解析結果記憶部140から所定の条件を満たすコンテンツのコンテンツIDを抽出し,抽出したコンテンツIDに対応するコンテンツIDをホストデータベース170から検索する。そして,プレイリスト生成部148は,検索されたコンテンツIDに関連付けられているコンテンツの属性情報をホストデータベース170から取得する。
プレイリスト生成部148は,プレイリスト生成時に,該当するコンテンツIDをコンテンツID140aから検索する。そしてプレイスリスト生成部148は,ホスト記憶部146内のホストデータベース170から,図16に示したタイトル170b,アーティスト名170c,アルバム名170d,ジャンル170e,演奏時間170f,演算評価値170g,入力評価値170h,リリース年iなどの各情報を取得して,それらの情報をコンテンツの属性情報としてプレイリストに含ませることができる。
プレイリスト生成部148は,所定の条件を満たすコンテンツによってプレイリストを生成する。所定の条件は,例えば,再生された期間,総再生時間,再生回数,スキップ回数,休止回数,リピート回数,演算評価値,入力評価値,リリース年などである。以下,各条件について詳細に説明する。
まず,再生された期間を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,解析結果記憶部140の再生履歴テーブルに記憶された,各コンテンツの再生開始日時および再生終了日時に基づいて,特定の期間に再生されたコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを作成することができる。特定の期間(例えば,2005年4月,2004年12月23日〜2004年12月25日,など)は,ユーザ入力によって定められてもよい。より詳細には,プレイリスト生成部148は,入力された特定の期間内に,再生開始日時または再生終了日時の少なくともいずれかが含まれるコンテンツを,解析結果記憶部140から抽出することにより,特定の期間に再生されたコンテンツによるプレイリストを生成することができる。
次に,総再生時間を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,解析結果記憶部140の再生状況テーブルに記憶された,各コンテンツの総再生時間に基づいて,所定の時間以上再生されたコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することができる。所定の時間は,ユーザ入力によって定められてもよいし,或いは,プレイリスト生成部148等が予め定めておいてもよい。なお,プレイリスト生成部148は,上記の各コンテンツの総再生時間に基づいて,総再生時間が長い順(または短い順)に,所定数のコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することもできる。
次に,再生回数を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,解析結果記憶部140の再生状況テーブルに記憶された,各コンテンツの再生回数に基づいて,所定の回数以上再生されたコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することができる。所定の回数は,ユーザ入力によって定められてもよいし,或いは,プレイリスト生成部148等が予め定めておいてもよい。なお,プレイリスト生成部148は,上記の各コンテンツの再生回数に基づいて,再生回数が多い順(または少ない順)に,所定数のコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することもできる。
次に,スキップ回数を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,解析結果記憶部140の再生状況テーブルに記憶された,各コンテンツのスキップ回数に基づいて,スキップ回数が所定の回数以下であるコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することができる。所定の回数は,ユーザ入力によって定められてもよいし,或いは,プレイリスト生成部148等が予め定めておいてもよい。なお,プレイリスト生成部148は,上記の各コンテンツのスキップ回数に基づいて,スキップ回数が少ない順(または多い順)に,所定数のコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することもできる。
次に,休止回数を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,解析結果記憶部140の再生状況テーブルに記憶された,各コンテンツの休止回数に基づいて,休止回数が所定の回数以下であるコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することができる。所定の回数は,ユーザ入力によって定められてもよいし,或いは,プレイリスト生成部148等が予め定めておいてもよい。なお,プレイリスト生成部148は,上記の各コンテンツの休止回数に基づいて,休止回数が少ない順(または多い順)に,所定数のコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することもできる。
次に,リピート回数を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,解析結果記憶部140の再生状況テーブルに記憶された,各コンテンツのリピート回数に基づいて,リピート回数が所定の回数以上であるコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することができる。所定の回数は,ユーザ入力によって定められてもよいし,或いは,プレイリスト生成部148等が予め定めておいてもよい。なお,プレイリスト生成部148は,上記の各コンテンツのリピート回数に基づいて,リピート回数が多い順(または少ない順)に,所定数のコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することもできる。
次に,演算評価値を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,ホストデータベース170に記憶された,各コンテンツの演算評価値に基づいて,同一の或いは所定範囲の演算評価値を有するコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することができる。このプレイリスト作成の基準となる演算評価値は,ユーザ入力によって定められてもよいし,或いは,プレイリスト生成部148等が予め定めておいてもよい。なお,プレイリスト生成部148は,演算評価値が高い順(または低い順)順に,所定数のコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することもできる。
次に,入力評価値を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,ホストデータベース170に記憶された,各コンテンツの入力評価値に基づいて,同一の或いは所定範囲の入力評価値を有するコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することができる。このプレイリスト作成の基準となる入力評価値は,ユーザ入力によって定められてもよいし,或いは,プレイリスト生成部148等が予め定めておいてもよい。なお,プレイリスト生成部148は,上記の各コンテンツの入力評価値に基づいて,入力評価値が高い順(または低い順)に,所定数のコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することもできる。
次に,リリース年を所定の条件にする場合について説明する。プレイリスト生成部148は,ホストデータベース170に記憶された,各コンテンツのリリース年に基づいて,同一の或いは所定期間内のリリース年を有するコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することができる。このプレイリスト作成の基準となるリリース年度は,ユーザ入力によって定められてもよいし,或いは,プレイリスト生成部148等が予め定めておいてもよい。なお,プレイリスト生成部148は,リリース年が新しい順(または古い順)に,所定数のコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成することもできる。
また,プレイリスト生成部148は,上記の総再生時間,再生回数,スキップ回数,休止回数,リピート回数,演算評価値,入力評価値,リリース年の全部または一部に基づいて,ユーザの嗜好に沿うと推定されるコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成してもよい。具体的にはプレイリスト生成部148は,例えば,総再生時間が比較的長く,かつ再生回数およびリピート回数が比較的多く,かつスキップ回数および休止回数が比較的少なく,かつ演算評価値及び入力評価値が高いコンテンツを選ぶことにより,ユーザの嗜好に合うコンテンツからなるプレイリストを生成することができる。
上述のように,ユーザによるコンテンツの再生操作の状況が反映されたイベントログの解析結果に基づいてプレイリストを生成することにより,プレイリスト生成部148は,ユーザの再生操作が反映された多様なプレイリストを生成することが可能となる。
なお,解析結果記憶部140に記憶されている解析結果が,情報処理装置10のイベントログの解析結果である場合には,プレイリスト生成部148により生成されるプレイリストは,情報処理装置10におけるユーザの再生操作が反映されたプレイリストとなる。一方,解析結果記憶部140に記憶されている解析結果が,携帯型再生装置20のイベントログの解析結果である場合には,プレイリスト生成部148により生成されるプレイリストは,携帯型再生装置20におけるユーザの再生操作が反映されたプレイリストとなる。また,解析結果記憶部140に記憶されている解析結果が,双方のイベントログの解析結果である場合には,プレイリスト生成部148により生成されるプレイリストは,情報処理装置10および携帯型再生装置20の双方におけるユーザの再生操作が反映されたプレイリストとなる。
また,プレイリスト生成部148は,ユーザ入力に基づいて,ユーザが自己の嗜好に合うコンテンツを手動で選択したプレイリストを生成することもできる。
以上のようなプレイリスト生成部148により生成されたプレイリストは,例えばホスト記憶部146や,別途のプレイリスト記憶部(図示せず。)などの記憶媒体に記憶される。
コンテンツ更新部150は,コンテンツ記憶部120に記憶された1又は2以上のコンテンツを,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に追加する,或いは,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されたコンテンツを削除する。
具体的には,コンテンツ更新部150は,携帯型再生装置20に対するコンテンツ追加指示を受けると,追加対象のコンテンツをコンテンツ記憶部120から読み出し,携帯型再生装置20にアクセスし,さらに,追加対象のコンテンツをコンテンツ記憶部220に記録するように携帯型再生装置20を制御する。
また,コンテンツ更新部150は,携帯型再生装置20からのコンテンツ削除指示を受けると,携帯型再生装置20にアクセスして,コンテンツ記憶部220から削除対象のコンテンツを削除するよう携帯型再生装置20を制御する。
また,コンテンツ更新部150は,情報処理装置10と携帯型再生装置20とが接続されたときに,双方に記憶されたコンテンツの同期(シンク)の指示を受けると,情報処理装置10のコンテンツ記憶部120に記憶されるコンテンツと,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されるコンテンツとが同一となるように,各コンテンツ記憶部120,220に記憶されているコンテンツを過不足無く相互にやり取りして記録するよう制御する。なお,かかるコンテンツの同期処理は,情報処理装置10と携帯型再生装置20とがローカルライン9を介して接続されたときに自動的に行っても良い。
このように,コンテンツ更新部150は,情報処理装置10と携帯型再生装置20とが接続された状態で,携帯型再生装置20に記憶されるコンテンツを,情報処理装置10側から更新(追加/削除/同期)する機能を有する。これは,携帯型再生装置20と情報処理装置10とがローカルライン9を介して接続されると,情報処理装置10では,携帯型再生装置20が外部記憶媒体(HDD等)として認識され,情報処理装置10側から携帯型再生装置20に対してデータの追加/削除を実行できるように設計されていることによる。
また,コンテンツ更新部150は,携帯再生装置20から削除予定リストが取得されると,当該削除予定リストに含まれているコンテンツIDに対応するコンテンツを,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220から削除するよう制御する。かかる削除予定リストを使用して,情報処理装置10が,携帯型再生装置20内のコンテンツの削除制御を行うことにより,携帯型再生装置20の処理負荷を低減して,バッテリの消耗を抑制できる。
コンテンツ特定部152は,携帯型再生装置20が記憶する複数のコンテンツを特定する。ここで,コンテンツ特定部152の特定対象である「携帯型再生装置20が記憶する複数のコンテンツ」とは,コンテンツ特定部152による特定時点において携帯型再生装置20が記憶しているコンテンツ(以下「特定時点コンテンツ」という)に限られず,コンテンツ特定部152による特定時点において携帯型再生装置20に記録されることが決定しているコンテンツがある場合には,当該コンテンツと上記特定時点コンテンツであり,また,コンテンツ特定部152による特定時点において携帯型再生装置20から削除されることが決定しているコンテンツがある場合には,当該コンテンツを除いた上記特定時点コンテンツである。
コンテンツ特定部152は,例えば,情報処理装置10に接続された携帯型再生装置20にアクセスして,当該携帯型再生装置20が記憶する各コンテンツの属性情報(コンテンツID,コンテンツ名等)を取得する。これによって,コンテンツ特定部152は,当該取得した属性情報に基づき,携帯型再生装置20が記録しているコンテンツを特定できる。
また,上記コンテンツ更新部150によって,携帯型再生装置20のコンテンツが追加/削除された場合,或いは,追加/削除されることが決定している場合には,コンテンツ特定部152は,当該コンテンツ更新部150による追加/削除処理対象のコンテンツを表す情報(コンテンツID等)を取得する。これによって,コンテンツ特定部152は,当該取得した情報に基づき,携帯型再生装置20に追加/削除されたコンテンツ,或いは,追加/削除される予定のコンテンツを特定して,この結果,携帯型再生装置20が記憶するコンテンツを特定できる。
このように,コンテンツ特定部152は,情報処理装置10に接続された携帯型再生装置20にアクセスして,当該携帯型再生装置20が記憶する各コンテンツの属性情報を取得し,当該取得した属性情報と,コンテンツ更新部150による追加/削除処理内容に基づき,携帯型再生装置20が記憶する複数のコンテンツを特定する。上記のようなコンテンツ更新部150及びコンテンツ特定部152は,ホストデータベースと前記ターミナルデータベースとを比較する比較部として機能する。
属性情報抽出部154は,上記コンテンツ特定部152により特定された各コンテンツの属性情報を,ホストデータベース170から抽出する。例えば,上記コンテンツ特定部152により,携帯型再生装置20が記憶する1000個のコンテンツが特定された場合,属性情報抽出部154は,ホストデータベース170を検索して,当該1000個のコンテンツの属性情報を抽出する。属性情報抽出部154は,抽出した属性情報をテーブル作成部156に出力する。
テーブル作成部156は,上記属性情報抽出部154により抽出された各コンテンツの属性情報に基づき,複数種類の検索表示用テーブル15を作成する。この検索表示用テーブル15は,上記特定された各コンテンツのコンテンツ名(例えば,楽曲のタイトル)を最下位階層とし,上記特定された各コンテンツが属するグループのグループ名(例えば,アルバム名,アーティスト名,ジャンル,リリース年,評価値などの属性情報)を上位階層として含むように階層構造化されたテーブルである。
テーブル作成部156は,上記属性情報抽出部154から入力された各コンテンツの属性情報の中から,所定の基準で少なくとも2種類のグループを選択し,さらに,この選択したグループ単位でコンテンツ名を少なくとも2つの規則で並び替え(ソート)することによって,少なくとも2つの検索表示用テーブル15(第1の検索表示用テーブル,第2の検索表示用テーブル,…)を作成する。
例えば,テーブル作成部156は,上記特定された各コンテンツのタイトルを,そのタイトルの読み順又は文字列順でソート(イニシャルソート,詳細は後述する)ことにより,第1の検索表示用テーブルの一例である「イニシャル全曲検索表示用テーブル」を作成する。また,テーブル作成部156は,上記特定された各コンテンツのアルバム名単位で,上記特定された各コンテンツのタイトルを,各アルバム内のトラック番号順にソートすることにより,第2の検索表示用テーブルの一例である「アルバム検索表示用テーブル」(図2(a)参照)を作成する。また,テーブル作成部156は,上記特定された各コンテンツのアーティスト名単位で,上記特定された各コンテンツのタイトルを,そのタイトルの読み順又は文字列順にソートすることにより,第3の検索表示用テーブルの一例である「アーティスト全曲検索表示用テーブル」を作成する。
このように,属性情報抽出部154及びテーブル作成部156は,検索キーとして属性情報のグループ名を用いて,ホストデータベース170を多様にクエリーして,複数種類の検索表示用テーブル15を作成する。なお,上記テーブル作成部156は,複数の名称データを,その読み順/文字列順で並び替えるイニシャルソート機能を有するが詳細は後述する。上記のような属性情報抽出部154及びテーブル作成部156は,再生装置20から取得したターミナルデータベースを更新する更新部(第1〜第3の更新部)として機能する。
転送部158は,テーブル転送部として機能し,上記テーブル作成部156が作成した複数の検索表示用テーブル15を,通信部132を介して携帯型再生装置20に転送する。
また,転送部158は,評価値転送部としても機能し,上記評価値演算部142により演算された演算評価値を,通信部132を介して携帯型再生装置20に転送する。このとき,転送部158は,当該演算評価値の転送後に,携帯型再生装置20に対し,携帯型再生装置20に記憶されている当該演算評価値の演算の基礎となったイベントログを削除するよう指示することもできる。これにより,不要となった携帯型再生装置20のイベントログを削除することができる。また,転送部158は,ホスト記憶部146に記憶されている携帯型再生装置20の演算評価値及び入力評価値を携帯型再生装置20に転送することもできる。
また,転送部158は,コンテンツ転送部としても機能し,コンテンツ記憶部120に記憶されている1又は2以上のコンテンツを,携帯型再生装置20に転送することができる。この転送時には,転送される複数のコンテンツの演算評価値又は入力評価値に基づき,当該転送される複数のコンテンツの一部を選択的に転送するようにしてもよい。例えば,演算評価値又は入力評価値が高いものを優先的に選択して,或いは,演算評価値又は入力評価値が所定ポイント以上(例えば4.0ポイント以上)であるものを選択して転送してもよい。これにより,携帯型再生装置20にユーザの嗜好に合致したコンテンツを優先して転送し,嗜好に合致しないコンテンツを転送しないようにできる。
また,コンテンツがサブスクリプション対応のコンテンツである場合,換言すると,所定期間の利用が許可されたコンテンツである場合には,転送部158は,そのコンテンツを転送する前に,当該コンテンツが利用期間内であるか否かを,コンテンツに付与されている権利情報に基づいて判断することができる。そして,利用期間内である場合には,転送部158はそのコンテンツを携帯型再生装置20に転送し,利用期間外である場合には,転送部158はコンテンツの転送を行わず,エラーメッセージ等を表示させる。
また,コンテンツ転送部158は,コンテンツ記憶部120に記憶されているコンテンツの一部又は全部を携帯型再生装置20に転送する際に,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220が不足する場合には,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツの一部を,上記コンテンツの演算評価値または入力評価値に応じて(例えば評価値が低いコンテンツが順に),自動的に選択して削除してもよい。
そして,転送部158は,かかるコンテンツ更新部150によるコンテンツの自動削除後に,転送対象のコンテンツを携帯型再生装置20に転送する。かかる構成により,携帯型再生装置20の記憶容量が不足する場合には,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220のコンテンツを転送に必要な分だけ自動的に削除することができ,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に,転送対象のコンテンツを記憶するための空き容量を容易に確保することができる。さらに,演算評価値又は入力評価値が低いコンテンツから順に選択して削除することで,ユーザの嗜好に合わない不要なコンテンツを優先的に削除し,ユーザの嗜好に合う必要なコンテンツを残存させることができる。従って,限られた記憶容量の中で,携帯型再生装置20に記憶されているコンテンツを,ユーザの要否に応じて自動的に整理できるので,ユーザの利便性が向上する。
ただし,コンテンツ更新部150は,本情報処理装置10又は他の情報処理装置10のリッピング部162により,リムーバブル記憶媒体7からリッピングされたコンテンツ(リッピングコンテンツ)については,携帯型再生装置20に対応する記憶媒体から削除せず,例えば,配信サーバ30から配信された配信コンテンツを優先的に削除する。これにより,再び,コンテンツをリッピングする必要があるようなリッピングコンテンツを,ユーザの許可無く自動的に削除してしまうことを防止できる。一方,配信コンテンツを再度入手困難な場合も考えられるため,情報処理装置10のコンテンツ更新部150は,配信コンテンツよりも,リッピングコンテンツを優先的に削除するようにしてもよい。
また,転送部158は,プレイリスト転送部としても機能し,上記プレイリスト生成部148により生成されたプレイリストを,携帯型再生装置20に送信することができる。なお,プレイリスト転送部としての転送部158がプレイリストを送信する相手先は,イベントログを情報処理装置10に提供した携帯型再生装置20であってもよいし,イベントログを記録する機能を備えていないコンテンツ再生機器であってもよい。かかるコンテンツ再生機器にプレイリストを送信することにより,情報処理装置10または携帯型再生装置20におけるユーザの再生操作が反映された本実施形態にかかるプレイリストを,一般のコンテンツ再生機器にも利用させることができる。
配信サービス利用部160は,上記配信サーバ30との間で,コンテンツ配信サービスに関する処理を行う。具体的には,配信サービス利用部160は,例えば,コンテンツ配信サービスを利用するために必要なユーザ認証情報(ユーザID,パスワード等),課金情報,コンテンツ配信リクエスト情報などの各種情報を,上記配信サーバ30との間で送受信したり,これらの情報の入出力を支援したりする。
また,配信サービス利用部160は,配信サーバ30から送信された配信コンテンツと当該配信コンテンツのライセンスを,ネットワーク5および通信装置115を介して受信する。即ち,コンテンツ処理装置10のユーザがコンテンツ配信サービスを利用してコンテンツを購入すると,配信サービス利用部160は,上記配信サーバ30から配信コンテンツと,当該配信コンテンツの利用条件を定めたライセンスをダウンロードする。
また,配信サービス利用部160は,コンテンツの配信時に,配信サーバ30から,配信コンテンツの属性情報を受信する。この配信コンテンツの属性情報は,例えば,タイトル,アーティスト名,アルバム名,ジャンル,再生時間,コンテンツID,配信日時,データサイズ,データフォーマット,著作権管理方式のタイプ,などである。
以上のような配信サービス利用部160は,例えば,利用するコンテンツ配信サービスに対応したコンテンツ配信サービス用のソフトウェアを,コンテンツ処理装置10にインストールすることによって構成される。なお,この配信サービス利用部160は,ユーザが利用する複数のコンテンツ配信サービス毎に複数設けられてもよい。
リッピング部162は,音楽コンテンツや映像コンテンツを記録したCD,DVD等の記録媒体7aに記録されているコンテンツをリッピングする。具体的には,リッピング部162は,例えば,ユーザ入力に応じて,ドライブ112を制御して,記憶媒体7aから音楽/映像データ等を取り出し,かかる音楽/映像データをコンテンツ処理装置10で処理可能なフォーマット(例えばATRAC3形式等)に変換したコンテンツを作成する。
表示制御部164は,表示部166における各種情報の表示を制御する。詳細には,表示制御部164は,再生操作部122によるコンテンツの検索時などには,ユーザの選択操作内容に応じて,各種の検索画面を表示部166に順次表示させる。具体的には,表示制御部164は,ユーザの操作内容に応じて,例えば上記テーブル作成部156により生成された検索リスト(検索表示用テーブル15)に従い,各種の検索画面を表示部166に表示させるように制御する。これにより,コンテンツ記憶部120に記憶されている複数のコンテンツに関し,そのタイトル等を,アルバム,アーティトスト,ジャンルごとに分類して表示したり,或いは,評価値が高い順/低い順,再生回数が多い順,最近再生した順などでソートして表示したりできる。これにより,ユーザは,かかる表示内容を閲覧しながら,自己の嗜好に合うコンテンツを容易かつ迅速に検索して,選択することができるので,便利である。なお,表示部166は,例えば,上記出力装置110などで構成される。
また,表示制御部164は,ホスト記憶部146内の演算評価値又は入力評価値を読み出し,演算評価値より入力評価値を優先的に表示部166に表示させる。また,特定のコンテンツの演算評価値が表示されているときに,評価値入力部144により特定のコンテンツの入力評価値が設定された場合には,表示制御部164は,上記表示中の演算評価値の代わりに,上記設定された入力評価値を表示部166に表示させるよう制御する。また,表示制御部164は,ホスト記憶部146等に記憶されているプレイリストを表示部166に表示させることもできる。
以上,本実施形態にかかる情報処理装置10の各部の機能構成について説明した。なお,上記再生操作部122,再生部124,日時情報生成部126,再生履歴生成部128,接続検知部134,取得部136,再生履歴解析部138,評価値演算部142,評価値入力部144,プレイリスト生成部148,コンテンツ更新部150,コンテンツ特定部152,属性情報抽出部154,テーブル作成部156,転送部158,配信サービス利用部160,リッピング部162,表示制御部164などは,例えば,上記各機能を有するハードウェアとして構成されてもよいし,或いは,上記各機能をコンピュータに実現させるプログラムを情報処理装置10にインストールすることによって構成されてもよい。
<イニシャルソート機能>
次に,図17〜図25を参照して,本実施形態にかかる情報処理装置10が有するイニシャルソート機能について説明する。
イニシャルソートとは,各コンテンツの属性情報の名称(音楽コンテンツのタイトル(コンテンツ名),アルバム名,アーティスト名など)の読み順/文字列順に基づいて,当該コンテンツの属性情報を並び替えることをいう。なお,「属性情報の名称の読み順/文字列順」とは,「属性情報の名称の文字列を構成する各文字の読み順」を意味する。以下では,説明の便宜上,「読み順/文字列順」を「読み順」と表記する。
(ソート用テキスト生成の概要)
情報処理装置10は,図17に示したように,後述するソート用テキスト生成モジュール310を自動生成し,生成されたソート用テキスト生成モジュール310を用いて,メタ一覧300に含まれる各メタデータにソート用テキストをそれぞれ付加することにより,ソート用テキストメタ一覧320(ソート用テキストメタデータ)を生成する。その後,情報処理装置10は,ソートモジュール330を用いてソート用テキストメタ一覧320の各メタデータをソートすることにより,ソート済メタ一覧340を生成する。
(イニシャルデータ生成の概要)
ついで,情報処理装置10は,イニシャルデータ生成モジュール350に基づいて,ソート済メタ一覧340に含まれる各ソート済みメタデータのイニシャル(頭文字)を生成し,生成されたイニシャル情報をソート済メタ一覧340の各ソート済メタデータに追加することによりイニシャル情報付きソート済メタ一覧360(イニシャル情報付きソート済メタデータ)を生成する。
情報処理装置10は,このようにして生成されたイニシャル情報付きソート済メタ一覧360をコンテンツとともに携帯再生装置20に送信するようになっている。また,情報処理装置10のテーブル作成部156は,このイニシャル情報付きソート済メタ一覧360に基づき,コンテンツの属性情報をイニシャルソートして,上記検索表示用テーブル15を作成可能である。
(情報処理装置10の機能)
つぎに,情報処理装置10の各機能を機能ブロックにて示した図18を参照しながら,情報処理装置10の機能について説明する。情報処理装置10は,コンテンツ取得部172,情報取得部174,記憶部180,ソート用テキスト生成部182,ソート実行部184,イニシャル情報生成部186,情報出力部188および表示部190により示した機能ブロックを有している。
コンテンツ取得部172は,例えば,上述した配信サービス利用部160やリッピング部162に相当し,配信サーバ30や記憶媒体7などからコンテンツを取得する。情報取得部174は,このコンテンツ取得部172により取得したコンテンツに付加されている属性情報(アーティスト名,アルバム名,タイトル(曲名)など)としてのメタデータを取得する。
記憶部180は,図17のソート用テキスト生成モジュール310を生成するためのルールをそれぞれ規定した複数のモジュールを記憶する。複数のモジュールの一例としては,定冠詞抜きモジュール180a,ザ抜きモジュール180b,逆変換モジュール180c,英字変換モジュール180d,あだな変換モジュール180e,記号読み変換モジュール180f,難読名変換モジュール180g,数字読み変換モジュール180h,姓名反転モジュール180i,文字種分類モジュール180j,ソートモジュール330aおよび文字種別ソートモジュール330bが挙げられる。
定冠詞抜きモジュール180aは,メタデータから各言語(たとえば,英語,仏語,伊語,独語,西語)の定冠詞を削除するというルールを規定したモジュールであり,このルールを用いてソート用テキストを生成する。たとえば,定冠詞抜きモジュール180aは,メタデータ「The Beat」からソート用テキスト「Beat」を生成する。定冠詞抜きモジュール180aは,メタデータがどんな言語にて記述されていても適用可能である。
ザ抜きモジュール180bは,メタデータから日本語で書かれた各言語の定冠詞(たとえば,「ザ・」や「ザ<空白>」など)を削除するというルールを規定したモジュールであり,このルールを用いてソート用テキストを生成する。たとえば,ザ抜きモジュール180bは,メタデータ「ザ ビート」からソート用テキスト「ビート」を生成する。ザ抜きモジュール180bは,メタデータが日本語にて記述されている場合に適用される。
逆変換モジュール180cは,IME(Input Method Editor:日本語の文章を入力するためのソフトの総称でかな漢字変換が主な機能)の逆変換機能に類する機能を用いて読みがなを取得するというルールを規定したモジュールであり,このルールを用いてソート用テキストを生成する。逆変換モジュール180cは,日本語,中国語および韓国語に変換される場合に適用される。
たとえば,アーティスト名であるメタデータが「砂原良一」であって,生成されるソート用テキストが「ひらがな」または「カタカナ」である場合,逆変換モジュール180cは,メタデータ「砂原良一」からソート用テキスト「すなはらよしいち」または「スナハラヨシイチ」をソート用テキストとして生成する。また,たとえば,アーティスト名が「青山典子」である場合,逆変換モジュール180cは,メタデータ「青山典子」から,ひらがな「あおやまのりこ」またはカタカナ「アオヤマノリコ」をソート用テキストとして生成する。
また,たとえば,生成されるソート用テキストが中国語の場合,逆変換モジュール180cは,メタデータ「青山典子」から,ピンイン「QING(青) SHAN(山) DIAN(典) ZI(子)」をソート用テキストとして生成する。
逆変換モジュール180cには,アーティスト名の読み仮名変換を行うアーティスト名用逆変換モジュールと,曲名の読み仮名変換を行う曲名(一般)用逆変換モジュールの2種類が存在していてもよい。メタ情報には,アーティスト名,曲名,アルバム名等さまざまな情報が含まれている。よって,各メタ情報に適切な逆変換モジュールを使うことにより,変換精度を向上させることが可能となる。例えば,アーティスト名には,アーティスト名用逆変換モジュールを使い,曲名には,曲名(一般)用逆変換モジュールを使う。これにより,アーティスト名の「杏子」は「キョウコ」と変換され,曲名の中の「杏子」は「アンズ」と正しく変換される。このようにして,アーティスト名の変換精度を圧倒的に高めることができる。
加えて,正しく変換できなかったときのために,「逆変換モジュール」にユーザ自身が「表示」と「読み」と「品詞(一般名詞,動詞,姓名,姓,名,グループ名など)」を登録できるようにしておいてもよい。これによれば,同じ逆変換ができなかったアーティストの曲を次回リッピングしたときでも正しく変換することができる。また,その登録内容をサーバに吸い上げて,辞書の改版をしてもよい。
英字変換モジュール180dは,英字に対してその読みがなを記憶した辞書を持ち,その辞書に基づいて英字のメタデータから読みがなを取得するというルールを規定したモジュールであり,このルールをメタデータに適用することにより読みがなのソート用テキストを生成する。英字変換モジュール180dは,英字から日本語,中国語または韓国語に変換する場合に適用される。たとえば,英字「PUFFO」を日本語に変換する場合,英字変換モジュール180dは,英字に対する読みがなを記憶した辞書に基づいて英字「PUFFO」からひらがな「ぱふぉー」またはカタカナ「パフォー」をソート用テキストとして生成する。
あだな変換モジュール180eは,人名に対してそのあだなを記憶した辞書を持ち,その辞書に基づいて人名のメタデータからあだなを取得するというルールを規定したモジュールであり,このルールをメタデータに適用することによりあだなのソート用テキストを生成する。たとえば,あだな変換モジュール180eは,人名に対するあだなを記憶した辞書に基づいて,人名「浜孝一」からあだな「はまちゃん」をソート用テキストとして生成する。
記号読み変換モジュール180fは,「☆」などの記号や特殊文字に対してその読みがなを記憶した辞書を持ち,その辞書に基づいて記号等から読みがなを取得するというルールを規定したモジュールである。たとえば,記号読み変換モジュール180fは,記号等に対する読みがなを記憶した辞書に基づいて,記号「☆」から「ほし」(または「スター」,「STAR」等)を生成する。これにより,「涙目がキラリ☆」から「涙目がキラリほし」が生成される。
難読名変換モジュール180gは,難読名に対する読みがなを記憶した辞書を持ち,その辞書に基づいて難読名のメタデータから読みがなを取得するというルールを規定したモジュールであり,このルールをメタデータに適用することにより難読ソート用テキストを生成する。たとえば,難読名変換モジュール180gは,難読名に対する読みがなを記憶した辞書に基づいて,難読名「135R」から「いみごらいだー」を生成する。
数字読み変換モジュール180hは,数字の読み方に読みがなをつけるルールを規定したモジュールである。たとえば,数字読み変換モジュール180hは,「僕の瞳は100万ボルト」から「僕の瞳はひゃくまんボルト」を生成する。
姓名反転モジュール180iは,「姓,名」や「姓 名」の順に表記されているメタデータを,「名 姓」に変換する。たとえば,姓名反転モジュール180iは,「Back,Jeff」や「Back Jeff」から「Jeff Back」を生成する。
文字種分類モジュール180jは,メタデータが2以上の文字種からなる場合,メタデータを文字種毎のメタデータに分類する。たとえば,メタデータが英字と漢字との2つの文字種によって表示される場合,文字種分類モジュール180jは,メタデータを英字のメタデータと漢字のメタデータとに分類する。
ソートモジュール330aは,生成されたソート用テキストに基づいてメタデータをソートすることにより,ソート済みメタデータを生成する。文字種別ソートモジュール330bは,文字種分類モジュール180jにより分類された文字種別メタデータをそれぞれソートすることにより,文字種別ソート済みメタデータをそれぞれ生成する。
記憶部180は,上述した複数のモジュールを記憶するとともに,各モジュールにて規定されるルールを適用するときの優先順位を記憶する。この優先順位にしたがって,優先順位の高いモジュールに規定されたルールから順に各ルールがソート用テキストを生成するためのルールとして適用される。
ソート用テキスト生成部182は,記憶部180に記憶された複数のモジュールのうち,所定の条件に応じたルールを規定した1または2以上のモジュール(ソート用テキスト生成モジュール310)に基づいてソート用テキストを自動生成する。所定の条件の一例としては,予め定められた初期条件の他,ユーザから指定された条件またはユーザが使用している言語(たとえば,日本人なら日本語)に関する環境が挙げられる。
たとえば,図19に示したように,所定の条件に基づいて,記憶部180に記憶された複数のモジュールから定冠詞抜きモジュール180aおよび逆変換モジュール180cが選択された場合,ソート用テキスト生成部182は,定冠詞抜きモジュール180aおよび逆変換モジュール180cに規定された各ルールにしたがって,メタ一覧300に含まれる各メタデータ300aからソート用テキストメタ一覧320に示したソート用テキスト320aをそれぞれ生成する。
ソート実行部184は,ソート用テキスト生成部182により自動生成されたソート用テキスト320aに基づいて,各ソート用テキスト320aに対応する各メタ情報300aをソートすることにより,ソートされた複数のメタ情報(ソート済メタ情報300b)からなるソート済メタ一覧340を生成する。
イニシャル情報生成部186は,ソート済メタデータ300bに含まれる各メタ情報のイニシャル(頭文字)の情報を生成し,生成されたイニシャル情報をソート済メタデータに追加することによりイニシャル情報付きソート済メタデータを生成する。
たとえば,イニシャル情報生成部186は,図20に示したように,イニシャルデータ生成モジュール350を用いて,ソート済メタ一覧340に含まれるメタ情報300bの頭文字をイニシャル情報320cとして生成し,イニシャル情報320cをソート済メタデータ300bに追加することによりイニシャル情報付きソート済メタ一覧360を生成する。
一例を挙げると,イニシャル情報生成部186は,メタ情報「坂本龍三」の頭文字「サ」をイニシャル情報として生成し,生成されたのイニシャル情報「サ」をソート済メタデータ300bに追加することによってイニシャル情報付きソート済メタ一覧360を生成する。なお,イニシャル情報は,ソート済メタデータに含まれる各情報の頭文字を含んでいればよく,たとえば,メタ情報「坂本龍三」のイニシャル情報を「サカ」と生成してもよく,「サカモ」と生成してもよい。
また,イニシャル情報は,必ずしもイニシャル(頭文字)を含んだ情報でなくてもよく,たとえば,ソート済みメタデータの総文字数をイニシャル情報としてもよいし,ソート済みメタデータに含まれる特定の文字列をイニシャル情報としてもよい。たとえば,総文字数をイニシャル情報とする場合,ソート済みメタデータ「坂本太郎」に対して「4」というイニシャル情報が生成される。
また,特定の文字列「太郎」をイニシャル情報とする場合,ソート済みメタデータの各情報に,「太郎」を(先頭に限らず)含んでいるときには,「太郎」というイニシャル情報が生成される。これによれば,たとえば,曲名に「クリスマス」「恋」「海」などのキーワードを含んでいるコンテンツにすばやくアクセスすることができる。
なお,以上のように説明したイニシャル情報生成の条件のうち,いずれかの条件を用いてイニシャル情報を生成してもよいし,複数の条件を用いてイニシャル情報を生成してもよい。たとえば,イニシャル情報としてイニシャル(頭文字)と総文字数と特定の文字列とを条件とする場合,ソート済みメタデータ「坂本太郎」に対して,「サ」,「4」,「太郎」という3つのイニシャル情報が生成される。
情報出力部188は,このようにして生成されたイニシャル情報付きソート済メタ一覧360を外部装置(たとえば,携帯再生装置20など)に表示させる。あるいは,表示部190が,このようにして生成されたイニシャル情報付きソート済メタ一覧360を表示してもよい。
このようにして,情報処理装置10は,これらの機能ブロックに示した各機能を用いて,予め定められたルールを規定したモジュールに基づいてコンテンツのメタデータを並べ替え,さらに,並べ替えたメタデータにイニシャル情報を付加するようになっている。
なお,情報処理装置10は,CPU101,ROM102,RAM103およびインタフェース107を備えていて(図4参照),ROM102は,上記各機能を実行するためのプログラムをそれぞれ記憶している。CPU101は,ROM102に記憶された各プログラムを実行することにより各機能を達成するようになっている。
(イニシャルソート変更例)
次に,上記情報処理装置10のイニシャルソート機能に関し,ユーザにより設定された条件に応じて,ソート用テキストおよびイニシャル情報が動的に設定されるようにした変更例について説明する。
この変更例の情報処理装置10では,ユーザが,ソート用テキストを自動生成するための条件とメタ情報のイニシャル文字のソート順とを予め設定する。ユーザが日本語を使用する環境においては,ユーザは,図21に示した日本語版のソート用テキスト自動生成設定画面にてソート用テキストを自動生成するための条件を設定し,ソート順・イニシャル文字設定画面にてメタ情報のイニシャル文字のソート順を設定する。
(ユーザ設定に応じた動的なソート用テキスト生成)
まず,ユーザは,ソート用テキストを自動生成するための条件を設定する。図21の例では,ユーザは,ソート用テキストを自動生成するための条件として,「ひらがなの読みがなをつける」,「あだなの読みがなをつける」,「英語の定冠詞を削除する」,「カナの定冠詞を削除する(ザ抜き)」を設定している。
これをうけて,ソート用テキスト生成部182は,記憶部180に記憶された複数のモジュールから,ユーザから指定された条件(ユーザ設定)に応じた1または2以上のモジュールを選択する。図22は,ユーザ設定に応じてソート用テキストを動的に生成する動作を示した図である。図22のソート用テキスト生成モジュール310に示したように,ソート用テキスト生成部182は,ユーザにより設定された条件「英語の定冠詞を削除する」に応じて定冠詞抜きモジュール180aを選択する。また,ソート用テキスト生成部182は,「カナの定冠詞を削除する(ザ抜き)」に応じて,ザ抜きモジュール180bを選択する。また,ソート用テキスト生成部182は,「ひらがなの読みがなをつける」に応じて,逆変換モジュール180cを選択する。また,ソート用テキスト生成部182は,「あだなの読みがなをつける」に応じて,あだな変換モジュール180eを選択する。
ソート用テキスト生成部182は,記憶部180に記憶された優先順位の高いモジュールに規定されたルールから順に,ソート用テキストを生成するためのルールとして用いる。たとえば,記憶部180に記憶された優先順位のうち,あだな変換モジュール180eの優先順位が,逆変換モジュール180cの優先順位よりも高い場合,ソート用テキスト生成部182は,メタ一覧300の「砂原良一」から,逆変換モジュール180cに規定されたルールに基づいて「すなはらよしいち」をソート用テキストとして生成するのではなく,あだな変換モジュール180eに規定されたルールに基づいて「まりん」をソート用テキストとして生成する。このように,優先順位にしたがって,メタ一覧300の各メタデータ300aからソート用テキストメタ一覧320に示したソート用テキスト320aがそれぞれ生成される。
なお,ここでは,英字変換モジュール180dは選択されていない。この結果,メタデータ「PUFFO」は,ひらがなに変換されず,そのままの表記「PUFFO」がソート用テキスト320aとして生成される。
再び,図21に示した日本語版設定画面に戻って,ユーザが,メタ情報のイニシャル文字のソート順を設定する方法について説明する。ユーザは,図21に示したソート順・イニシャル文字設定画面にてメタ情報のイニシャル文字のソート順を設定する。この例では,洋楽ユーザ向けであれば,メタ情報のイニシャル文字が「ABC・・・/数字/[あ−ん]/その他」の順になるようにメタ情報が並べ替えられる。一方,邦楽ユーザ向けであれば,メタ情報のイニシャル文字が「あ行か行・・・/数字/[A−Z]/その他」の順になるようにメタ情報が並べ替えられる。
ここでは,ユーザは,洋楽ユーザ向けを選択している。これにより,図22に示したように,ソート実行部184は,洋楽ユーザ向けのソートモジュール330のルール(すなわち,「ABC・・・/数字/[あ−ん]/その他」の順)に基づいて,ソート用テキストメタ一覧320を並べ替えることにより,ソート済みメタ一覧340(ソート済みメタデータ)を生成する。この結果,ソート済みメタ一覧340には,最初に英字「PUFFO」,その後に,あいうえお順に並べ替えられたメタ情報300bが保持される。
図23に,ユーザの使用する言語環境に応じて,ソート順として設定可能な項目の一例を挙げる。これによれば,日本語の場合(日本語モード),ソート順として設定可能な文字種は,「数字&記号/英字/日本語(読みがな)/その他」となる。韓国語の場合(韓国語モード),ソート順に設定可能な文字種は,「ハングル&韓文漢字(読みがな)/数字&記号/英字/その他」となる。中国語の場合(中国語モード),ソート順として設定可能な文字種は,「数字&記号/英字&簡体&繁体(読みがな)/その他」となる。英仏独伊西語の場合(英字モード),ソート順として設定可能な文字種は,「数字&記号/英字/その他」となる。ロシア語の場合(ロシア語モード),ソート順として設定可能な文字種は,「数字&記号/英字/キリル文字/その他」となる。
ユーザは,このようなソートのルールにしたがって,初期設定時や任意の時点にソート順を動的に設定してもよく,ユーザの言語環境に応じて自動で定められるデフォルト値に対してユーザがさらに変更を加えてもよい。
なお,図24に示したように,メタ情報が2以上の文字種(ここでは,日本語,英語であるが,分類する文字種は,ユーザの使用する言語環境によって変わる。)からなる場合,ソート実行部184は,文字種分類モジュール180jを用いて,文字種毎にメタ情報を分類し,文字種別ソートモジュール330b1,330b2を用いて,分類されたメタ情報をそれぞれソートすることにより,文字種毎にメタ情報を並べ替えて文字種別ソート済メタ情報340a,340bをそれぞれ生成する。その後,ソート実行部184は,文字種別リスト合成モジュール380に基づいて,文字種別ソート済メタ情報340aと文字種別ソート済メタ情報340bとを合成する。
(ユーザ設定に応じた動的なイニシャル設定)
つぎに,ユーザ設定に応じた動的な文字種別のイニシャルソート設定方法について説明する。図25に示したように,基本ソートルールとして設定可能な項目は,言語環境(文字種)によって変わる。たとえば,文字種が「英字」の場合,ユーザは,A,B,C,・・・Zのイニシャルに対して,「アルファベット順」,「大文字→小文字の順」を基本ソートルールとして設定することができる。
また,文字種が「数字&記号」の場合,ユーザは,5,#等のイニシャルに対して,「数字(文字コード順)→記号(文字コード順)」を基本ソートルールとして設定することができる。
また,文字種が「ハングル」の場合,ユーザは,ハングル子音,韓文漢字のイニシャルに対して,「辞書順(=文字コード順)」を基本ソートルールとして設定することができる。
また,文字種が「日本語」の場合,ユーザは,あ行,か行,・・・漢字のイニシャルに対して,「50音順」,「ひらがな→カタカナの順」,「普通音→撥音→濁音→半濁音の順」,「文字コードの順」を基本ソートルールとして設定することができる。
また,文字種が「英字&簡体&繁体(英字読み)」の場合,ユーザは,A,B,C・・・Z,簡体字,繁体字のイニシャルに対して,「英文A,中文A,英文B,中文B,・・・,英文Z,中文Z」,「文字種英字と同じルール」,「文字コードの順」を基本ソートルールとして設定することができる。
また,文字種が「キリル文字」の場合,ユーザは,キリル文字のイニシャルに対して,「キリル文字順」,「大文字→小文字の順」,「文字コードの順」を基本ソートルールとして設定することができる。
なお,その他の文字種の場合,ユーザは,その他の文字種のイニシャルに対して,「文字コードの順」を基本ソートルールとして設定することができる。
以上の基本ソートルールに基づいて,ユーザの言語環境に応じて,図24に示したイニシャルソート設定390が動的に設定される。このようにして動的に設定されたイニシャルソート設定390に基づいて,ソート実行部184は,合成されたソート済みメタ情報を並べ替え,ソート済みメタ情報を生成する。
ついで,イニシャル情報生成部186は,イニシャルデータ生成モジュール350に基づいて,ソート済メタ情報に含まれる各メタ情報のイニシャル情報を生成する。イニシャル情報生成部186は,生成されたイニシャル情報をソート済メタデータに追加することにより,イニシャル情報付きソート済メタ一覧360を生成する。
たとえば,図24では,イニシャルソート設定390は,ユーザにより「あ行−わ行/[A−Z]の順」に設定されている。そこで,イニシャル情報生成部186は,このユーザ設定のルールに基づいて,合成されたソート済メタデータを最初に[あ行−わ行]の順,つぎに,[A−Z]の順に並べ替え,イニシャル情報付きソート済メタデータ360を生成する。
以上,図17〜図25を参照して,情報処理装置10が有するイニシャルソート機能について説明した。なお,携帯型再生装置20等の再生装置も,上述したようなイニシャルソート機能の一部又は全部を有するように構成してもよい。
<検索表示用テーブルの種類>
次に,図26A〜Mを参照して,本実施形態にかかる検索表示用テーブル15の具体例について説明する。
検索表示用テーブル15は,携帯型再生装置20におけるコンテンツの検索時に表示部250に順次表示される複数の検索画面に1対1対応するように,各コンテンツの属性情報が階層化された構造を有するテーブルである。この検索表示用テーブル15は,携帯型再生装置20におけるコンテンツの検索方式(例えば,楽曲のアーティスト名で検索,楽曲のジャンルで検索など)に対応して複数種類が用意される。以下に,各検索表示用テーブル15の構造とデータ内容について詳細に説明する。
なお,以下の説明で,「アーティスト」とは,音楽コンテンツ(楽曲)の歌手,演奏者,作詞者,作曲者,編曲者又はプロデューサーであり,「アルバム」とは,複数の音楽コンテンツの集合体であり,「タイトル」とは,音楽コンテンツの名称であり,「トラック」とは,1のアルバム内に含まれる音楽コンテンツの通称であり,「トラック番号」とは,1のアルバム内におけるトラックの配列順序を表す番号であり,「ジャンル」とは,音楽コンテンツの属する音楽分野である。
(A.アルバム検索表示用テーブル)
図26Aは,本実施形態にかかるアルバム検索表示用テーブル15aのデータ構造を示す説明図である。アルバム検索表示用テーブル15aは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「アルバム名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。
このアルバム検索表示用テーブル15aは,最上位階層の「アルバム階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。アルバム階層では,アルバム名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。図示の例では,アルバム名「Many Princess」→「Singing」→「Sugar Low」といったように,アルバム名を構成する文字列のアルファベットが若い順にソートされている。先頭文字が同一である場合(「Singing」も「Sugar Low」も先頭文字は「S」)には,次の文字で判断される(「i」<[u」)。また,タイトル階層では,アルバムごとに,そのアルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソートされている。
また,タイトル階層では,各アルバム単位で,そのアルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソート(イニシャルソート)されている。例えば,アルバム名「Many Princess」のアルバムでは,タイトル「キロク」→「jumping」といったように,当該アルバムで設定されているトラック番号順にソートされている。
以上のようなアルバム検索表示用テーブル15aは,アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,アルバム名が読み順で表示されるので,ユーザは所望のアルバムを容易に検索でき便利である。また,各アルバム内の楽曲がそのアルバムのトラック順に並んで表示されるので,アルバム検索したユーザにとって便利である。
(B.アーティスト検索表示用テーブル)
図26Bは,本実施形態にかかるアーティスト検索表示用テーブル15bのデータ構造を示す説明図である。アーティスト検索表示用テーブル15bは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「アーティスト名」と,グループ名である「アルバム名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。
このアーティスト検索表示用テーブル15bは,最上位階層の「アーティスト階層」と,中位階層の「アルバム階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる3階層構造を有する。
アーティスト階層では,アーティスト名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。図示の例では,アーティスト名「1980BAND」→「Every Big Sing」→「鬼塚太郎」といったように,アーティスト名が読み順でソートされている。
また,アルバム階層では,各アーティスト単位で,そのアーティストに属するアルバム名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。また,タイトル階層では,各アルバム単位で,そのアルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソートされている。
以上のようなアーティスト検索表示用テーブル15bは,アーティスト名を検索キーとしてアルバム名を検索し,さらに,アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,アーティスト名及びアルバム名が読み順で表示されるので,ユーザは所望のアーティスト及びアルバムを容易に検索でき便利である。
(C.ジャンル検索表示用テーブル)
図26Cは,本実施形態にかかるジャンル検索表示用テーブル15cのデータ構造を示す説明図である。ジャンル検索表示用テーブル15cは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「ジャンル」と,グループ名である「アーティスト名」と,グループ名である「アルバム名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。
このジャンル検索表示用テーブル15cは,最上位階層の「ジャンル階層」と,第2位階層である「アーティスト階層」と,第3位階層の「アルバム階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる4階層構造を有する。
ジャンル階層では,JーPOP,Rock,Jazz等の音楽ジャンルが,文字コード順でソートされている。図示の例では,ジャンル「JーPOP」→「Rock」といったように,ジャンルが文字コード順でソートされている。また,アーティスト階層では,各ジャンル単位で,そのジャンルに属するアーティスト名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。また,アルバム階層では,各アーティスト単位で,そのアーティストに属するアルバム名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。また,タイトル階層では,各アルバム単位で,そのアルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソートされている。
以上のようなジャンル検索表示用テーブル15cは,ジャンルを検索キーとしてアーティスト名を検索し,さらに,アーティスト名を検索キーとしてアルバム名を検索し,さらに,アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,アーティスト名及びアルバム名が読み順で表示されるので,ユーザは所望のアーティスト及びアルバムを容易に検索でき便利である。また,ジャンル数は少ないためイニシャルソートする必要性は低いので,上記例では,ジャンルを文字コード順でソートしているが,かかる例に限定されず,ジャンルをイニシャルソートすることもできる。
また,上記ジャンル検索表示用テーブル15cの変更例として,上記「アーティスト階層」と「アルバム階層」の一方若しくは双方を省略した検索表示用テーブル15を作成することができる。
例えば,最上位階層の「ジャンル階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する「ジャンル全曲(全コンテンツ)検索表示用テーブル」を作成できる。この「ジャンル全曲検索表示用テーブル」では,タイトル階層でのタイトルの配列順は,例えば,読み順,評価値の大きさ順,携帯型再生装置20に対するコンテンツ追加日時順,ユーザ定義順,コンテンツデータの再生順,コンテンツ名の文字コード順ジャンル単位,などとすることができる。また,かかる「ジャンル全曲検索表示用テーブル」は,このような検索表示用途のみならず,ジャンルごとにコンテンツを集合させたプレイリストとしての利用も可能である。
(D.イニシャル全曲検索表示用テーブル)
図26Dは,本実施形態にかかるイニシャル全曲検索表示用テーブル15dのデータ構造を示す説明図である。イニシャル全曲検索表示用テーブル15dは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「イニシャル」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。なお,「イニシャル」は,上述したイニシャル情報の頭文字を意味する(図20等参照)。
このイニシャル全曲検索表示用テーブル15dは,最上位階層の「イニシャル階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。イニシャル階層では,イニシャル頭文字がイニシャル順でソートされている。図示の例では,イニシャル「B」→「N」→「J」→「キ」→「サ」→「ソ」といったように,イニシャル頭文字が,アルファベット順及び読み仮名の50音順でソートされている。また,タイトル階層では,各イニシャル単位で,そのイニシャルを頭文字に有するタイトルが,読み順でソート(イニシャルソート)されてもよい。
以上のようなイニシャル全曲検索表示用テーブル15dは,タイトルのイニシャルを検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,複数の音楽コンテンツ(楽曲)のタイトルが,イニシャルごとに,読み順で表示されるので,ユーザは所望の音楽コンテンツ(楽曲)を容易に検索でき便利である。また,アーティスト名やアルバム名を介さなくても,所望の音楽コンテンツ(楽曲)をダイレクトに検索できるので便利であり,タイトル名が分かっている場合には迅速な検索が可能となる。
(E.イニシャル・アーティスト検索表示用テーブル)
図26Eは,本実施形態にかかるイニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15eのデータ構造を示す説明図である。イニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15eは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「イニシャル」と,グループ名である「アーティスト名」と,グループ名である「アルバム名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。
このイニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15eは,最上位階層の「イニシャル階層」と,第2位階層の「アーティスト階層」と,第3位階層の「アルバム階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる4階層構造を有する。
イニシャル階層では,イニシャル頭文字がイニシャル順でソートされている。また,アーティスト階層では,各イニシャル単位で,アーティスト名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。また,アルバム階層では,各アーティスト単位で,そのアーティストに属するアルバム名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。また,タイトル階層では,各アルバム単位で,そのアルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソートされている。
以上のようなイニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15eは,アーティスト名のイニシャルを検索キーとしてアーティスト名を検索し,さらに,アーティスト名を検索キーとしてアルバム名を検索し,さらに,アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,あるイニシャルを入力すれば,そのイニシャルを頭文字にもつアーティスト名だけが一覧表示されるので便利であり,その後は,アーティスト名及びアルバム名が読み順で表示されるので,ユーザは所望のアーティスト及びアルバムを容易に検索でき便利である。
(F.イニシャル・アルバム検索表示用テーブル)
図26Fは,本実施形態にかかるイニシャル・アルバム検索表示用テーブル15fのデータ構造を示す説明図である。イニシャル・アルバム検索表示用テーブル15fは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「イニシャル」と,グループ名である「アルバム名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。
このイニシャル・アルバム検索表示用テーブル15fは,最上位階層の「イニシャル階層」と,中位階層の「アルバム階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる3階層構造を有する。
イニシャル階層では,イニシャル頭文字がイニシャル順でソートされて,アルファベット順に並んでいる。また,アルバム階層では,各イニシャル単位で,アルバム名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。さらに,タイトル階層では,各アルバム単位で,各アルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソートされている。
以上のようなイニシャル・アルバム検索表示用テーブル15fは,アーティスト名のイニシャルを検索キーとしてアルバム名を検索し,さらに,アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,あるイニシャルを入力すれば,そのイニシャルを頭文字にもつアルバム名だけが一覧表示されるので便利であり,その後は,アルバム名が読み順で表示されるので,ユーザは所望のアルバムを容易に検索でき便利である。
(G.レーティング検索表示用テーブル)
図26Gは,本実施形態にかかるレーティング検索表示用テーブル15gのデータ構造を示す説明図である。レーティング検索表示用テーブル15gは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「評価値レベル」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。なお,評価値レベルは,例えば,評価値Pが「1(P≦1)」,「2(1<p≦2)」,「3(2<p≦3)」,「4(3<p≦4)」,「5(4<p≦5)」という5段階の評価値の範囲を表している。なお,評価値は,上記演算評価値又は入力評価値のいずれかを用いても良いし,双方の平均値等を利用してもよい。
このレーティング検索表示用テーブル15gは,最上位階層の「評価値レベル階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。評価値レベル階層では,評価値レベルが評価値の高い順でソートされている。また,タイトル階層では,各評価値レベル単位で,その評価値レベルの評価値が付加されたコンテンツ(楽曲)のタイトルが,再生回数が多い順(或いは当該コンテンツに付加された評価値が高い順)でソートされている。なお,各コンテンツの再生回数は,上記イベントログ(再生履歴)の解析結果に基づき判別可能である。
以上のようなレーティング検索表示用テーブル15gは,評価値レベルを検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,コンテンツのタイトルが,当該コンテンツの再生回数が多い順,或いは,当該コンテンツに付加された評価値が高い(若しくは低い順)順で表示されるので,ユーザは,ジャンルや,アーティストに関わらず,頻繁に聴くコンテンツや,配信サービス提供者が推薦するコンテンツ(予め高い評価値が付加されている)などを,容易かつ迅速に検索でき便利である。
(H.年代検索表示用テーブル)
図26Hは,本実施形態にかかる年代検索表示用テーブル15hのデータ構造を示す説明図である。年代検索表示用テーブル15hは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「リリース年」と,グループ名である「アーティスト名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。なお,リリース年は,例えば,1年単位で区分されているが,10年単位,半年単位,1月単位などであってもよい。
この年代検索表示用テーブル15hは,最上位階層の「リリース年階層」と,中位階層の「アーティスト階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる3階層構造を有する。
リリース年階層では,リリース年度が,古い年順にソートされているが,新しい年代順にソートされてもよい。また,アーティスト階層では,各リリース年度単位で,その年に楽曲をリリースしたアーティスト名が,読み順でソート(イニシャルソート)されている。また,タイトル階層では,そのアーティストに属する楽曲のタイトルが読み順でソート(イニシャルソート)されている。
以上のような年代検索表示用テーブル15hは,リリース年度を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,リリース年度ごとに各アーティストがリリースしたタイトルを分けて表示できるので,ユーザは,リリース年ごとに流行の曲を容易かつ迅速に検索でき便利である。
(I.最新転送曲検索表示用テーブル)
図26Iは,本実施形態にかかる最新転送曲検索表示用テーブル15iのデータ構造を示す説明図である。最新転送曲検索表示用テーブル15iは,転送時期検索表示用テーブルの一例であり,コンテンツの属性情報として,グループ名である,情報処理装置10から携帯型再生装置20へのコンテンツの「転送時期」と,グループ名である「アルバム名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。
この最新転送曲検索表示用テーブル15iは,最上位階層の「転送時期階層」と,中位階層の「アルバム階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる3階層構造を有する。転送時期階層では,例えば過去3回の転送時期が,転送時期が古い順でソートされている。図示の例では,転送時期「前々回転送曲」→「前回転送曲」→「最新回転送曲」といったように,転送時期が古い順でソートされている。また,アルバム階層では,各転送時期単位で,その転送時期に転送されたアルバム名が,携帯型再生装置20に対する追加順(記録順)でソートされている。また,タイトル階層では,各アルバム単位で,そのアルバムに属する楽曲のタイトルが,当該追加順でソートされている。
以上のような最新転送曲検索表示用テーブル15iは,転送時期を検索キーとしてアルバム名を検索し,さらに,アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,転送時期ごとにアルバム名及びタイトルを区分し,さらに,アルバム名及びタイトルが,携帯型再生装置20に対する追加順で表示されるので,ユーザは,転送時期に応じて所望のコンテンツ(例えば最近転送したコンテンツ)などを容易に検索でき便利である。
なお,本実施形態にかかる最新転送曲検索表示用テーブル15iは,情報処理装置10から携帯型再生装置20へのコンテンツの転送時期に対応した検索表示用テーブル15の例であるが,かかる例以外にも,例えば,配信サーバ30から情報処理装置10への配信時期に対応した検索表示用テーブルとして,配信時期検索表示用テーブルも,上記最新転送曲検索表示用テーブル15iと同様に作成可能である。
(J.アーティスト全曲検索表示用テーブル)
図26Jは,本実施形態にかかるアーティスト全曲検索表示用テーブル15jのデータ構造を示す説明図である。アーティスト全曲検索表示用テーブル15jは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「アーティスト」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。
このアーティスト全曲検索表示用テーブル15jは,最上位階層の「アーティスト階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。アーティスト階層では,アーティスト名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。また,タイトル階層では,各アーティスト単位で,そのアーティストに属する全ての楽曲のタイトルが,読み順でソート(イニシャルソート)されている。
以上のようなアーティスト全曲検索表示用テーブル15jは,アーティストを検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,当該アーティストごとに,全ての音楽コンテンツ(楽曲)のタイトルが,読み順で一覧表示されるので,ユーザは所望のアーティストの音楽コンテンツ(楽曲)を容易に検索でき便利である。また,アルバム名を介さなくても,所望のアーティストの音楽コンテンツ(楽曲)をダイレクトに検索できるので便利である。また,かかる「アーティスト全曲検索表示用テーブル15j」は,このような検索表示用途のみならず,アーティストごとにコンテンツを集合させたプレイリストとしての利用も可能である。
(K.ユーザプレイリスト検索表示用テーブル)
図26Kは,本実施形態にかかるユーザプレイリスト検索表示用テーブル15kのデータ構造を示す説明図である。ユーザプレイリスト検索表示用テーブル15kは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「プレイリスト名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。このユーザプレイリストは,ユーザ入力に応じて自由に作成可能であり,図示の例では,「ドライブ用」「ジョギング用」としてユーザ所望のコンテンツを集めたプレイリストが作成されている。
このユーザプレイリスト検索表示用テーブル15kは,最上位階層の「プレイリスト階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。プレイリスト階層では,プレイリスト名が文字コード順でソートされている。また,タイトル階層では,各プレイリスト単位で,そのプレイリストに含まれるコンテンツ(楽曲)のタイトルが,ユーザ定義順でソートされている。
以上のようなユーザプレイリスト検索表示用テーブル15kは,プレイリスト名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,プレイリストに含まれるコンテンツのタイトルが,ユーザ定義順で表示されるので,ユーザは自己の所望するコンテンツを容易に検索でき便利である。
(L.再生履歴検索表示用テーブル)
図26Lは,本実施形態にかかる再生履歴検索表示用テーブル15lのデータ構造を示す説明図である。再生履歴検索表示用テーブル15lは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「再生年月」と,グループ名である「再生年月日」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。
この再生履歴検索表示用テーブル15lは,最上位階層の「再生年月階層」と,中位階層の「再生年月日階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる3階層構造を有する。
再生年月階層では,再生年月が,再生年月が古い順でソートされている。また,再生年月日階層では,再生年月日が,再生年月日が古い順でソートされている。図示の例では,再生年月「2005/03」内に,再生年月日「2005/03/29」,「2005/03/30」,「2005/03/31」の日付が古い順でソートされている。また,タイトル階層では,各再生年月日単位で,その再生年月日に再生されたコンテンツ(楽曲)のタイトルが,再生時期が古い順でソートされている。
以上のような再生履歴検索表示用テーブル15lは,再生年月を検索キーとして再生年月日を検索し,さらに,再生年月日を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,再生履歴順でトラックが表示されるので,ユーザは,例えば,過去の所定期間によく視聴した楽曲などを,容易に検索でき便利である。また,かかる「再生履歴検索表示用テーブル15l」は,このような検索表示用途のみならず,再生時期ごとにコンテンツを集合させたプレイリストとしての利用も可能である。
(M.自動プレイリスト検索表示用テーブル)
図26Mは,本実施形態にかかる自動プレイリスト検索表示用テーブル15mのデータ構造を示す説明図である。自動プレイリスト検索表示用テーブル15mは,コンテンツの属性情報として,グループ名である「プレイリスト名」と,コンテンツ名である「タイトル」とを含む。この自動プレイリストは,上述した再生履歴(イベントログ)の解析結果に基づき,情報処理装置10が自動的に作成したものである。ここでは,プレイリスト名が「よく聞くトップ100」なる自動プレイリストの例を挙げる。このプレイリストは,再生履歴(イベントログ)の解析結果に基づき,再生頻度が高い100個のコンテンツを選択して,再生頻度順(例えば総再生回数順)にソートしたものである。しかし,これ以外にも,上記のように再生頻度に基づき多様な種類のプレイリストを自動的に作成可能である。
上記自動プレイリスト検索表示用テーブル15mは,最上位階層の「プレイリスト階層」と,最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。タイトル階層では,プレイリストに含まれるコンテンツ(楽曲)のタイトルが,再生頻度順でソートされている。
以上のような自動プレイリスト検索表示用テーブル15mは,特定のプレイリスト内の音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際,再生頻度順でトラックが表示されるので,ユーザは,例えば,視聴頻度の高い楽曲を容易に検索でき便利である。
以上,本実施形態にかかる複数の検索表示用テーブル15の例について説明した。上記例以外にも,他の属性情報を加えた検索表示用テーブル15など,多様な種類の検索表示用テーブル15を作成可能である。また,本実施形態にかかる検索表示用テーブル15は,情報処理装置10により作成されるが,かかる例に限定されず,例えば,データ構造が簡単な一部の検索表示用テーブル15は携帯型再生装置20で作成しても良いし,また,検索表示用テーブル15の一部の階層(例えばアーティスト階層,アルバム階層,トラック階層など)を情報処理装置10で作成し,残りの階層(例えばイニシャル階層)を携帯型再生装置20で作成することもできる。
<動作シーケンス>
次に,図27を参照して本実施形態にかかる情報処理装置10と携帯型再生装置20徒の間の動作シーケンス(情報処理装置10の通信方法,携帯型再生装置20の再生方法)について説明する。なお,図27は,本実施形態にかかる情報処理装置10と携帯型再生装置20との間の動作シーケンスを示すシーケンス図である。
初期状態として,過去に,情報処理装置10から,接続された携帯型再生装置20に対して,複数のコンテンツ及びこれに対応する検索表示用テーブル15が,転送されて記憶されており,さらに,当該接続の遮断後に,携帯型再生装置20において,当該コンテンツの一部又は全部が既に再生されてイベントログが蓄積されるとともに削除予定リストが生成され,その後,情報処理装置10は配信サーバ30から新たなコンテンツをダウンロード済みである状態を想定する。
この状態で,図27に示すように,情報処理装置10と携帯型再生装置20がローカルライン9を介して接続される(ステップS10;接続ステップ)と,情報処理装置10は,携帯再生装置20との接続を検知する(ステップS12;接続検知ステップ)。
次いで,情報処理装置10は,携帯再生装置20にローカルラインを介してアクセスし,必要な情報を転送するよう要求する(ステップS14;アクセスステップ)。この結果,携帯型再生装置20から,当該携帯型再生装置20に記憶されている複数のコンテンツに対応するコンテンツID,イベントログ,削除予定リストなどの情報が,情報処理装置10に転送され,情報処理装置10はこれらの情報を取得する(ステップS16;転送ステップ,取得ステップ)。なお,本ステップでは,情報処理装置10は,コンテンツIDの代わりに,携帯型再生装置20に記憶されている全てのコンテンツを特定可能な情報として,例えば,携帯型再生装置20に既に記憶されている上記検索表示用テーブル15の一部又は全部などを取得してもよい。
次いで,情報処理装置10は,上記取得したコンテンツIDに基づいて,携帯型再生装置20に記憶されている全てのコンテンツを認識し(ステップS18;コンテンツ認識ステップ),情報処理装置10に記憶されているコンテンツと,携帯型再生装置20に記憶されているコンテンツの差分を検出する(ステップS20;比較ステップ)。本ケースでは,情報処理装置10は,上記のように配信サーバ30から新たなコンテンツを取得しているので,携帯型再生装置20が保有していないコンテンツを保有しており,よって,双方の間にコンテンツの差分がある。
さらに,情報処理装置10は,携帯型再生装置20に記憶されているコンテンツを更新する(ステップS22;コンテンツ更新ステップ)。詳細には,例えば,情報処理装置10は,上記取得した削除予定リストに含まれるコンテンツIDに対応するコンテンツを,携帯再生装置20のコンテンツ記憶部220から削除するよう制御する。また,上記配信コンテンツの転送要求を表すユーザ入力を受け付けた場合には,情報処理装置10は,上記配信されたコンテンツを,自動的に携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に追加するよう制御する。また,情報処理装置10が記憶しているコンテンツと携帯型再生装置20が記憶しているコンテンツの同期をとる機能や,自動転送機能が設定されている場合などには,情報処理装置10は,上記配信されたコンテンツを,自動的に携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に追加するよう制御する。
この結果,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220にコンテンツが追加/削除される(ステップS23;コンテンツ追加/削除ステップ)。このような更新処理の結果,携帯型再生装置20に記憶されているコンテンツが変化したことになる。従って,当該コンテンツの変化に対応した新たな検索表示用テーブル15が必要となる。
その後,情報処理装置10は,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されている全てのコンテンツを特定する(ステップS24;コンテンツ特定ステップ)。具体的には,情報処理装置10は,上記ステップS16で取得したコンテンツIDと,上記ステップS22,S23でのコンテンツ更新結果とに基づいて,現時点で携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツを特定する。
なお,本コンテンツ特定ステップS24は,ステップS22,S23より先に行ってもよい。この場合には,情報処理装置10は,その後の上記ステップS22,S23でのコンテンツ更新処理が実行されたとすれば,携帯型再生装置20のコンテンツ記憶部220に記憶されることとなる全てのコンテンツを,当該コンテンツ更新前に予め特定することになる。
次いで,情報処理装置10は,上記特定された各コンテンツの属性情報を,ホスト記憶部146からのホストデータベース170から抽出する(ステップS26;属性情報抽出ステップ)。
さらに,情報処理装置10は,上記抽出された各コンテンツに関する属性情報に基づいて,上述した複数種類の検索表示用テーブル15を作成する(ステップS28;テーブル作成ステップ)。具体的には,情報処理装置10は,まず,上記抽出された属性情報の中から,所定の基準で少なくとも2種類のグループを選択し,さらに,この選択したグループ単位でコンテンツ名を少なくとも2つの規則でソートすることによって,少なくとも2つの検索表示用テーブル15を作成する。
次いで,情報処理装置10は,上記作成した2種以上の検索表示用テーブル15を携帯型再生装置20に転送し,携帯型再生装置20は,当該転送された検索表示用テーブル15を取得する(ステップS30;転送ステップ,取得ステップ)。さらに,携帯型再生装置20は,取得した検索表示用テーブル15をターミナル記憶部244に記録する(ステップS32;テーブル記録ステップ)。
その後,ユーザ入力に応じて検索指示を受けると,携帯型再生装置20は,検索表示用テーブル15に基づいて検索画面を順次表示する(ステップS34;表示制御ステップ)。詳細には,携帯型再生装置20は,ユーザ入力に応じた選択された検索方式に対応する検索表示用テーブル15aを,ターミナル記憶部244から読み出し,当該読み出した検索表示用テーブル15aを各階層ごとにそのまま表示させて,当該検索表示用テーブル15a内の第1の規則(例えばトラック番号順)でソートされたコンテンツ名を表示部250に表示する。一方,ユーザによって他の検索方式が選択された場合には,携帯型再生装置20は,当該他の選択された検索方式に対応する検索表示用テーブル15dを,ターミナル記憶部244から読み出し,当該読み出した検索表示用テーブル15dを各階層ごとにそのまま表示させて,当該検索表示用テーブル15d内の第2の規則(例えば読み順)でソートされたコンテンツ名を表示部250に表示する。
次いで,携帯型再生装置20は,ユーザの選択入力に応じて,上記表示制御ステップS34でソート表示された複数のコンテンツ名の中から,1のコンテンツ名を選択する(ステップS36;コンテンツ選択ステップ)。
さらに,携帯型再生装置20は,コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツのうち,上記選択ステップS36で選択されたコンテンツ名に対応するコンテンツを再生する(ステップS38;コンテンツ再生ステップ)。
以上,本実施形態にかかる情報処理装置10と携帯型再生装置20との間の動作シーケンスについて説明した。上記のように,検索表示用テーブル15は,情報処理装置10のテーブル作成部156によってホストデータベース170に基づき作成され,携帯型再生装置20のターミナル記憶部244に格納される。そして,携帯型再生装置20は,コンテンツの検索表示時には,当該格納された複数の検索表示用テーブル15のうち検索方式に合う検索表示用テーブル15を読み出して,そのまま表示するだけでよい。さらに,携帯再生装置20が保有するコンテンツが変化すれば,この変化を検出した情報処理装置10によって,全ての検索表示用テーブル15が変更したコンテンツに合うように再構築され,再び,携帯再生装置20に格納される。
従って,携帯型再生装置20は,検索表示用テーブル15を作成する必要がないため,検索表示時の携帯型再生装置20の処理負荷を軽減できる。従って,処理能力が低い携帯型再生装置20であっても,検索時の表示速度を向上できるとともにバッテリ消費も抑制できる。
さらに,携帯型再生装置20は,相異なる2種上のソート基準でコンテンツ名をソートし,相異なる1又は2以上のグループ名で階層構造化した複数種類の検索表示用テーブル15を保有するので,複数の検索手法に対応した高度かつ多様な検索画面表示を実現可能である。
<画面表示例>
次に,図28〜図32を参照して,携帯型再生装置20の表示部250に表示される表示画面の具体例について説明する。図28〜図32は,本実施形態にかかる携帯型再生装置20の表示部250に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
(リスト検索)
図28は,上記各種の検索表示用テーブル15を利用して,ユーザの嗜好に合うコンテンツをリスト検索するための表示画面を示す具体例である。
図28に示すように,まず,ユーザが,操作選択画面500において,コンテンツのリスト検索を表すアイコン501を選択すると,検索キー選択画面505に,複数の検索キーが表示される。以下に,この検索キーとしては,例えば,「Songs(イニシャル全曲)」,「Albums(アルバム)」,「Artists(アーティスト)」,「Genres(ジャンル)」,「Rating(レーティング)」,「Year of Release(リリース年)」,「New Tracks(最新転送曲)」などがある。以下の説明では,各検索キーに基づく検索画面についてそれぞれ説明する。
(1.イニシャル全曲検索)
上記検索キー選択画面505で,タイトルのイニシャルに基づく全曲検索を表す検索キー「Songs」を選択すると,検索結果表示画面510が表示され,さらにこの検索結果表示画面510で所望のイニシャル511を選択すると,携帯型再生装置20が保有する全てのコンテンツ(楽曲)のタイトル「If Walls Can…」「If We Can…」「If You Start…」「Imaging」…が,読み順/文字列順でソート表示される。そして,検索結果表示画面510で,再生を所望するコンテンツのタイトル「Imaging」を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面512に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
このコンテンツ情報表示画面512には,図示のように,タイトル名「Imaging」,再生時間「0:24」,アルバム名「Imaging」,アーティスト名「Jhon Leno」,ジャンル「Rock」,レーティング「★★★★★」,リリース年「1971」などの情報が表示される。ユーザは,再生された所望のコンテンツを聴きながら,コンテンツ情報表示画面512に表示された当該コンテンツの情報を閲覧して,当該コンテンツの属性を確認できる。
かかるイニシャル全曲検索は,上記「イニシャル全曲検索表示用テーブル15d」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「イニシャル全曲検索検索表示用テーブル15d」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
(2.アルバム検索)
上記検索キー選択画面505で,アルバムに基づく検索を表す検索キー「Albums」を選択すると,アルバム選択画面520に,アルバム名が読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアルバム選択画面520で所望のアルバム521を選択すると,タイトル選択画面522に,当該アルバム内のコンテンツ(楽曲)のタイトルが,トラック番号順でソート表示される。そして,タイトル選択画面522で,再生を所望するコンテンツのタイトル523を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面524に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
かかるアルバム検索は,上記「アルバム検索表示用テーブル15a」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「アルバム検索表示用テーブル15a」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
(3.アーティスト検索)
上記検索キー選択画面505で,アーティストに基づく検索を表す検索キー「Artists」を選択すると,アーティスト選択画面530に,アーティスト名が読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアーティスト選択画面530で所望のアーティスト531を選択すると,アルバム選択画面532に当該アーティストのアルバムが読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアルバム選択画面532で所望のアルバム533を選択すると,タイトル選択画面534に,当該アルバム内のコンテンツ(楽曲)のタイトルが,トラック番号順でソート表示される。そして,タイトル選択画面534で,再生を所望するコンテンツのタイトル535を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面536に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
また,上記アルバム選択画面532で,当該アーティスト全曲表示「All John Leno」を選択すると,当該アーティストに属する全てのコンテンツ(楽曲)のタイトルが,読み順/文字列順でソート表示される。これにより,アルバムを選択しなくても,当該アーティストのコンテンツを選択できるのでユーザの利便性が向上する。また,当該アーティストに属する全てのコンテンツの一覧表示からコンテンツを選択できるので,ユーザによるコンテンツの再生スタイルの幅が広がる。
かかるアーティスト検索は,上記「アーティスト検索表示用テーブル15b」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「アーティスト検索表示用テーブル15b」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
(4.ジャンル検索)
上記検索キー選択画面505で,ジャンルに基づく検索を表す検索キー「Genres」を選択すると,ジャンル選択画面540に,ジャンルが文字コード順に表示され,さらにこのジャンル選択画面540で所望のジャンル541を選択すると,アーティスト選択画面542に,当該ジャンルに属するアーティスト名が読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアーティスト選択画面542で所望のアーティスト543を選択すると,アルバム選択画面544に当該アーティストのアルバムが読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアルバム選択画面544で所望のアルバム545を選択すると,タイトル選択画面546に,当該アルバム内のコンテンツ(楽曲)のタイトルが,トラック番号順でソート表示される。そして,タイトル選択画面546で,再生を所望するコンテンツのタイトル547を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面548に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
また,上記アーティスト選択画面542で,当該ジャンル全曲表示「All Rock」を選択すると,当該ジャンルに属する全てのコンテンツ(楽曲)のタイトルが,読み順/文字列順でソート表示される。また,上記アルバム選択画面544で,当該アーティスト全曲表示「All John Leno」を選択すると,当該アーティストに属する全てのコンテンツ(楽曲)のタイトルが,読み順/文字列順でソート表示される。これらによって,アーティスト及びアルバム/アルバムを選択しなくても,当該ジャンル/当該アーティストのコンテンツを選択できるのでユーザの利便性が向上する。また,当該ジャンル/当該アーティストに属する全てのコンテンツの一覧表示からコンテンツを選択できるので,ユーザによるコンテンツの再生スタイルの幅が広がる。
かかるジャンル検索は,上記「ジャンル検索表示用テーブル15c」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「ジャンル検索表示用テーブル15c」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
(5.レーティング検索)
上記検索キー選択画面505で,レーティング(評価値)に基づく検索を表す検索キー「Rating」を選択すると,評価値レベル選択画面550に,コンテンツの評価値レベルが5段階で表示される。さらに,この評価値レベル選択画面550で,所望の評価値レベル「★★★★★」551を選択すると,タイトル選択画面552に,当該評価値レベルの評価値が付加されたコンテンツのタイトルが,例えば評価値が高い順でソート表示される。そして,タイトル選択画面552で,再生を所望するコンテンツのタイトル553を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面554に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
かかるレーティング検索は,上記「レーティング検索表示用テーブル15g」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「レーティング検索表示用テーブル15g」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
(6.年代検索)
上記検索キー選択画面505で,リリース年に基づく検索を表す検索キー「Year of Release」を選択すると,リリース年選択画面560に,リリース年が年順にソート表示され,さらにこのリリース年画面560で所望のリリース年561を選択すると,アーティスト選択画面562に,アーティストが読み順/文字列順にソート表示され,さらにこのアーティスト選択画面562で所望のアーティスト563を選択すると,タイトル選択画面564に,当該アーティストのコンテンツ(楽曲)のタイトルが,読み順/文字列順でソート表示される。そして,タイトル選択画面564で,再生を所望するコンテンツのタイトル565を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面566に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
かかる年代検索は,上記「年代検索表示用テーブル15h」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「年代検索表示用テーブル15h」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
(7.最新転送曲検索)
上記検索キー選択画面505で,転送時期に基づく検索を表す検索キー「New Tracks」を選択すると,アルバム選択画面570に,最近転送されたアルバムが,携帯型再生装置20への追加順でソート表示され,さらにこのアルバム選択画面570で所望のアルバム571を選択すると,タイトル選択画面572に,当該アルバム内のコンテンツ(楽曲)のタイトルが,携帯型再生装置20への追加順でソート表示される。そして,タイトル選択画面572で,再生を所望するコンテンツのタイトル573を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面512に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
かかる転送時期検索は,上記「最新転送曲検索表示用テーブル15i」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「最新転送曲検索表示用テーブル15i」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
(イニシャル検索)
次に,図29に基づき,イニシャル検索について説明する。図29は,上記各種の検索表示用テーブル15を利用して,ユーザの嗜好に合うコンテンツをイニシャル検索するための表示画面を示す具体例である。
図29に示すように,ユーザが,操作選択画面500において,コンテンツのイニシャル検索を表すアイコン502を選択すると,イニシャル選択画面600に,複数のイニシャル文字(アルファベット等)が表示される。このイニシャル選択画面600で所望のイニシャル「J」601を選択し,さらに,当該イニシャル選択画面600で所望の検索キー(アーティスト/アルバム/タイトル)のいずれかを選択することになる。
上記検索キー選択画面600で,アーティスト全曲検索を表すアイコン602を選択すると,アーティスト選択画面610に,全てのアーティスト名が読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアーティスト選択画面610で所望のアーティスト611を選択すると,アルバム選択画面612に当該アーティストのアルバムが読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアルバム選択画面612で所望のアルバム613を選択すると,タイトル選択画面616に,当該アルバム内のコンテンツ(楽曲)のタイトルが,トラック番号順でソート表示される。そして,タイトル選択画面616で,再生を所望するコンテンツのタイトル617を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面618に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
かかるイニシャル・アーティスト検索は,上記「イニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15e」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「イニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15e」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
また,上記検索キー選択画面600で,アルバム全曲検索を表すアイコン603を選択すると,アルバム選択画面614に,全てのアルバムが読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアルバム選択画面614で所望のアルバム615を選択すると,タイトル選択画面616に,当該アルバム内のコンテンツ(楽曲)のタイトルが,トラック番号順でソート表示される。そして,タイトル選択画面616で,再生を所望するコンテンツのタイトル617を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面618に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
かかるイニシャル・アルバム検索は,上記「イニシャル・アルバム検索表示用テーブル15f」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「イニシャル・アルバム検索表示用テーブル15f」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
また,上記検索キー選択画面600で,タイトル全曲検索を表すアイコン604を選択すると,タイトル選択画面620に,全てのタイトルが読み順/文字列順でソート表示され,さらにこのアルバム選択画面620で所望のアルバム621を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面618に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
かかるイニシャル全曲検索は,上記「イニシャル全曲検索表示用テーブル15d」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「イニシャル全曲検索検索表示用テーブル15d」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
(プレイリスト検索)
図30〜図32は,表示画面にプレイリストを表示させて,プレイリストに含まれるコンテンツ(楽曲)を再生させる際の画面の遷移を示している。
図30は,ユーザの嗜好に合うと推定されるコンテンツを,ユーザの嗜好に沿う順に例えば100個集めたプレイリストを表示する例である。ユーザが,操作選択画面500において,上記の嗜好に沿うコンテンツからなるプレイリストの表示を示唆するアイコン503を選択すると,タイトル選択画面700に,該当するプレイリストに含まれるコンテンツ(楽曲)のタイトルが,再生頻度が高い順もソート表示される。そして,タイトル選択画面700で,再生を所望するコンテンツのタイトル701を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面702に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
かかるTOP100検索は,上記「自動プレイリスト検索表示用テーブル15m」に基づいて行われ,携帯型再生装置20は,この「自動プレイリスト検索表示用テーブル15m」の各階層をそのまま表示出力すればよいので,処理負荷が少ない。
図31は,特定の期間に再生されたコンテンツからなるプレイリストを表示装置に表示させる例である。ユーザが,操作選択画面500において,上記の特定の期間に再生されたコンテンツからなるプレイリストの表示を示唆するアイコン504を選択すると,再生時期選択画面710に,再生年月日が日付順でソート表示され,さらにこの再生時期選択画面710で所望の再生年月日711を選択すると,タイトル選択画面712に,当該再生年月日に再生されたコンテンツ(楽曲)のタイトルが,再生順の古い順でソート表示される。そして,タイトル選択画面712で,再生を所望するコンテンツのタイトル713を選択すると,当該タイトルのコンテンツの再生が開始され,コンテンツ情報表示画面714に,選択されたコンテンツの詳細な情報が表示される。
以上,本実施形態にかかる通信システム100と,これを構成する情報処理装置10,携帯型再生装置20,配信サーバ装置30について詳細に説明した。本実施形態によれば,携帯型再生装置20は,コンテンツの検索時に,上述した多様な種類の検索表示用テーブル15に基づき,携帯型再生装置20に記憶されているコンテンツのコンテンツ名を,上述した複数の順序でソートして表示でき,高度な検索を可能ならしめる。さらに,この際,携帯型再生装置20自体は,検索表示用のテーブル15を作成する処理を行う必要が無く,格納されている検索表示用テーブル15をそのまま,各階層ごとに検索用画面として表示するだけでよい。このため,携帯型再生装置20の処理負荷を軽減できるとともに,バッテリ消費を抑制できる。よって,処理能力が低くバッテリ面で制約のある携帯型再生装置20においても,高度な検索を実現可能である。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上記実施形態では,情報処理装置10が携帯型再生装置20で使用される検索表示用テーブル15を作成して転送する例について説明したが,本発明は,かかる例に限定されない。例えば,配信サーバ30等のサーバ装置が,情報処理装置10または携帯型再生装置20に記録されたコンテンツを特定して,当該特定したコンテンツに応じた複数の検索表示用テーブル15を作成し,この検索表示用テーブル15を情報処理装置10または携帯型再生装置20に転送して格納するといったシステム構成であっても,上記と同様にして実現可能である。
また,上記実施形態において,携帯型再生装置20および情報処理装置10が,2種類のイベントログファイルを作成するようにしてもよい。詳細には,例えば携帯型再生装置20および情報処理装置10は,サブスクリプション対応のコンテンツに対するイベントログのみを含むイベントログファイルと,サブスクリプション対応のコンテンツを含め,その他全てのコンテンツに対するイベントログを含むイベントログファイルと,を作成することができる。
さらに,携帯型再生装置20および情報処理装置10は,サブスクリプション対応のコンテンツに対するイベントログのみを含むイベントログファイルを,ユーザが操作できないように暗号化してもよい。そして,情報処理装置10は,携帯型再生装置20から,暗号化されたイベントログファイルを取得して,自己が保有する暗号化されたイベントログファイルとともに,コンテンツの著作権管理を行う著作権管理サーバに送信してもよい。
かかる構成によれば,サブスクリプション対応のコンテンツに対するイベントログのみを含むイベントログファイルを,著作権管理サーバにおいて著作権者への原資配布のために活用することができる。