JP2007066411A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

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JP2007066411A JP2005250538A JP2005250538A JP2007066411A JP 2007066411 A JP2007066411 A JP 2007066411A JP 2005250538 A JP2005250538 A JP 2005250538A JP 2005250538 A JP2005250538 A JP 2005250538A JP 2007066411 A JP2007066411 A JP 2007066411A
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学 坂本
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Abstract

【課題】 ダンパー材の無駄な使用をしなくて済む構造の対物レンズ駆動装置を提供すること。
【解決手段】対物レンズ2の駆動時において、共振を抑制させるためのダンパー材16を保持する1対の保持部51を、レンズホルダを支持する弾性支持部材4における基端部の固定端とは、ダンパー材16が充填されない中空部53を介して前記レンズホルダ3側に離間配置させることにより、ダンパー効果のあまりない基端部近傍にはダンパ材を保持させないようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、CDやDVDなどの光ディスクの記録、再生を行う光ヘッド装置の対物レンズ駆動装置に関するものである。さらに詳しくは、対物レンズの支持構造に関するものである。
CDやDVD等の光ディスクの記録、再生を行う光ヘッド装置の対物レンズ駆動装置として、対物レンズをワイヤで支持するものがよく知られている。
対物レンズはこれを保持するホルダに固定され、このホルダと固定部材との間に複数本の導電性ワイヤを懸架し、対物レンズをフォーカシング及びトラッキング方向に移動可能に支持し、磁気駆動回路により、フォーカシング及びトラッキング方向に駆動している。前記固定部材には、凹部状の空間部を設け、この空間部に弾性支持部材の一端側を囲撓するように粘弾性材のシリコンゲルを充填し、共振時の振動レベルを抑制している。(例えば特許文献1参照)
実用新案登録第2521564号公報
上記特許文献1には、複数の弾性支持部材が1つの大きな空間部に配置されたものと、各弾性支持部材をそれぞれ異なる凹部に配置したものとが開示されている。しかしながら、前者は、ダンパ材の充填スペースである空間部が大きく設けられているため、ダンパー材が多量に必要となり、ダンパー材は比較的高価であり、コスト面から望ましくはない、という問題がある。他方、後者は各弾性部材をそれぞれ1つの断面円形の凹部に配置し該凹部内にダンパー材を充填したものであるが、凹部全体にわたりダンパー材を充填するためダンパー効果を期待できない部位までダンパ材が充填されやはり無駄が生じている。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、ダンパー材の無駄な使用をしなくて済む構造の対物レンズ駆動装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、対物レンズが取り付けられたホルダと、このホルダにその先端側が、また前記ホルダに対向配置されたホルダ支持部材にその基端側が、それぞれ固定され前記ホルダを少なくともフォーカス方向及びトラッキング方向の何れか一方へ移動可能に支持する弾性支持部材と、前記ホルダ支持部材のトラッキング方向両側に設けられ、前記弾性支持部材を囲繞するように充填されるダンパー材を保持する一対の保持部と、前記ホルダの前記移動のための電磁力を付与する電磁駆動手段とを具備する対物レンズ駆動装置において、前記1対の保持部は、前記弾性支持部材における基端側の固定端とはダンパー材が充填されない空間部を介して前記ホルダ側に離間配置されていることを特徴とする。
また、本発明では、前記1対の保持部は、内壁面から構成されていることが好ましい。このようにすると、ダンパー材を充填、保持しやすくなる。
また、本発明では、前記空間部は、少なくとも前記対物レンズの光軸とほぼ平行な方向において開放状態となるように形成されていることが好ましい。このように構成すると、ダンパ材の充填状態を空間部の開放端側から容易に確認できる。また、ダンパー材に紫外線硬化型粘性弾性体を使用する場合には、前記貫通孔の両側開口から紫外線を照射でき作業性が向上する。
さらに、本発明では、前記弾性支持部材は複数本からなり、各弾性支持部材は、前記光軸とほぼ平行な方向に間隔を空けて前記トラッキング方向と直交する方向に延設されていることが好ましい。このような場合、前記空間部の開放端側から同時に複数の弾性支持部材を囲繞するダンパー材の充填状況を確認できる。
さらにまた、本発明では、前記1対の保持部は、前記ホルダ支持部材と一体形成されていることが好ましい。このようにすれば、ダンパー材の保持部を別途設ける必要が無い。
さらにまた、本発明では、前記1対の保持部は前記基端側近傍に配置されていることが好ましい。このような構成であれば、弾性支持部材の移動量はそれほど大きくならないため、ダンパー材が充填される貫通孔を大きくする必要がなく、装置の小型化に有利となる。即ち、保持部をレンズホルダに近づけて配置した場合には、弾性支持部材の移動量が大きくなり、貫通孔ひいて保持部全体を大きくする必要があり、装置の大型化を招き望ましくない。
また、本発明では、前記ダンパー材は前記内壁面のみで保持されていることが好ましい。この構成では、ダンパー材保持部と弾性支持部材の固定端との間にダンパー材が充填されない空間部を形成でき、ダンパー効果に寄与しない部位にダンパー材を充填しなくて済むのでダンパー機能を損なうことなくダンパー材の使用量を低減できる。
さらにまた、本発明では、前記内壁面は前記弾性支持部材の延設方向に直交する方向全体にわたり取り囲むように形成されていることが好ましい。このような構成にすると、ダンパー材充填時にダンパー材を確実に保持できる。
また、本発明では、前記ダンパー材は流動性を有する粘性弾性体であることが好ましい。このような粘性弾性体を使用すれば、徐々に内壁面に溜まっていくため気泡ができずらい。
本発明にかかる対物レンズ駆動装置では、対物レンズが取り付けられたホルダと、このホルダにその先端側が、また前記ホルダに対向配置されたホルダ支持部材にその基端側が、それぞれ固定され前記ホルダを少なくともフォーカス方向及びトラッキング方向の何れか一方へ移動可能に支持する弾性支持部材と、前記ホルダ支持部材のトラッキング方向両側に設けられ、前記弾性支持部材を囲繞するように充填されるダンパー材を保持する一対の保持部と、前記ホルダの前記移動のための電磁力を付与する電磁駆動手段とを具備する対物レンズ駆動装置において、前記1対の保持部は、前記弾性支持部材における基端側の固定端とはダンパー材が充填されない空間部を介して前記ホルダ側に離間配置されている。従って、ダンパ効果が殆んどない弾性支持部材基端側の固定端近傍にはダンパ材を保持させず、前記固定端から空間部を介して配設された1対の保持部のみにダンパ材を保持させることで、ダンパ材使用量(充填量)を大幅に削減できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明が適用される対物レンズ駆動装置におけるダンパ材充填前の前方斜め上方からみた斜視図を示し、図2および図3は、いずれも本発明が適用される対物レンズ駆動装置におけるダンパ材充填後の、前方斜め上方からみた斜視図および後方斜め上方からみた斜視図を示す。
(対物レンズ駆動装置の概略構成)
図1〜図3にに示す対物レンズ駆動装置1は、所定の光学系を備えてCDあるいはDVDなどの光記録ディスクに対する情報記録、情報再生を行う光ヘッド装置に用いられるものである。光ヘッド装置の装置フレームなどの構成については周知のものを用いることができるため、その詳細な説明は省略するが、対物レンズ駆動装置1は、対物レンズ2と、対物レンズ2を保持するレンズホルダ3と、レンズホルダ3をフォーカシング方向、トラッキング方向及びチルト方向に移動可能に6本のワイヤ4で支持する固定側部材7と、レンズホルダ3をフォーカシング方向、トラッキング方向、及びチルト方向に駆動する駆動機構とを備えている。
固定側部材7は、レンズホルダ3を先端側で支持する弾性支持部材としての6本のワイヤ4と、ワイヤ4をその基端側において支持するホルダ支持部材5と、本体フレームを構成するとともに駆動機構の一部を構成するヨーク6とから構成されている。
6本のワイヤ4はそれぞれ、後述するフォーカシング駆動コイル9、トラッキング駆動
コイル10、及びチルト駆動コイル11への給電ワイヤとしても用いられている。従って
、ワイヤ4の先端側は、レンズホルダ3に固着されている一対の中継基板15の各々に半
田付けされて固定されている。一方、ワイヤ4の基端側には、ホルダ支持部材5の背面に
取り付けられたプリント基板14の配線パターンに半田付けされている。また6本のワイヤ4はレンズホルダ3のトラッキング方向両側に各3本ずつ配設され、各ワイヤは、互いに対物レンズ2の光軸方向と平行な方向において間隔を空けて、対物レンズ2のレンズ面側からみてトラッキング方向とほぼ直交する方向に延びている。
ヨーク6は、底面部6aと、駆動機構を構成する後述の一対の駆動マグネット12を保
持する保持部6b、6cとを備えている。底面部6aは、略長方形状の磁性鋼板から形成
されており、その底面部6aの相対向する短辺側で保持部6b、6cが切り起こされてい
る。また、ホルダ支持部材5は、ヨーク6の底面部6aにおける短辺側に対して接着などの固定手段によって固定されている。
レンズホルダ3は、トラッキング方向に直交する2つの側面と、トラッキング方向に平行な2つの側面とを備え、平面視で長方形状に形成されており、その中央部分に対物レンズ2を保持している。レンズホルダ3において、トラッキング方向に直交する2つの側面には、上述の中継基板15、15が固着されている。尚、以下では、レンズホルダ3のトラッキング方向に平行な2つの側面のうち、ホルダ支持部材5側の側面を基端側側面3aとし、もう一方の側面を先端側側面3bとする。
レンズホルダ3の上面には、レンズホルダ3のフォーカシング方向の可動範囲を規制する規制面3cが形成されている。本形態では、先端側側面3b側のトラッキング方向の両端部に2箇所、規制面3c、3cが形成されている。この規制面3c、3cは、例えば、図示を省略する対物レンズ駆動装置1のカバーの一部と当接することで、レンズホルダ3のフォーカシング方向(図示を省略する光記録ディスク方向)の可動範囲が規制されるようになっている。
なお、対物レンズ2の駆動時において可動部であるレンズホルダ3の共振を抑制するた
め、上記ホルダ支持部材5には、前記ワイヤ4の基端側が挿通され、ダンパー材としての紫外線硬化型粘性弾性体が充填される貫通孔を有する1対のダンパー材の保持部51が形成されている。
(駆動機構の構成)
図4は、フォーカシング駆動コイル、トラッキング駆動コイル及びチルト駆動コイルと
駆動マグネットとの配置関係を説明する説明図である。
図2〜図4において、駆動機構は、レンズホルダ3の基端側側面3a及び先端側側面3bのそれぞれに配設されたフォーカシング駆動コイル9と、一対のトラッキング駆動コイル10と、一対のチルト駆動コイル11と、ヨーク6の保持部6b、6cと、これらの保持部6b、6cに保持されて各駆動コイルと対向する一対の駆動マグネット12とから構成されている。尚、1対のチルト駆動コイル11のみ、レンズホルダ3の基端側側面3aおよび先端側側面3bに設けられた凹部(図示を省略)内に配設されている。
フォーカシング駆動コイル9は、偏平の巻き線型コイルであり、銅線あるいはアルミクラッド線が斜辺部を備えた台形状に巻回されて形成されている。より具体的には、フォーカシング駆動コイル9は、2つの斜辺部9a、9aと、短辺側となる上辺部9bと、長辺側となる下辺部9cとを備えた略左右対称な略台形状に巻回されている。
トラッキング駆動コイル10も同様に、扁平な巻き線型コイルであり、銅線あるいはア
ルミクラッド線が斜辺部を備えた台形状に巻回されて形成されている。より具体的には、
トラッキング駆動コイル10は、2つの斜辺部10a、10aと、短辺側となる上辺部1
0bと、長辺側となる下辺部10cとを備えた略左右対称な台形状に巻回されている。
チルト駆動コイル11は、扁平な巻き線型コイルであり、銅線あるいはアルミクラッド
線が略四角形状に巻回されて形成されている。本形態では、長さの等しい上辺部11aと
下辺部11bとを備えた矩形状に巻回されている。
このようにして駆動コイル9、10、11が構成されているが、駆動コイル9、10、
11にアルミクラッド線を使用した場合には、各駆動コイルの重量を軽減することができ
る。
一対のチルト駆動コイル11は、レンズホルダ3の基端側側面3a及び先端側側面3bに設けた図示を省略の凹部のそれぞれに、所定の隙間を介して図示左右方向でほぼ対称と
なるように並べられた状態で接着等により固定されて配設されている。より具体的には、
一対のチルト駆動コイル11は、上辺部11aと下辺部11bが図示左右方向に平行に延
びるように配設されている。ここで、一対のチルト駆動コイル11は、それぞれの巻回方
向が異なるように巻回され、かつ、電気的に直列接続されている。また、前記凹部は、チルト駆動コイル11の厚さよりもわずかに深く凹設されており、凹部にチルト駆動コイル11を配設した状態では、チルト駆動コイル11が基端側側面3a及び先端側側面3bからは突出しないようになっている。
フォーカシング駆動コイル9は、前記凹部を覆うように基端側側面3a及び先端側側面3bに接着等により固定されて配設されている。言い換えると、フォーカシング駆動コイル9は、基端側側面3a及び先端側側面3bにおいて、駆動マグネット12との対向方向で一対のチルト駆動コイル11の双方に重なるように配設されている(図1及び図4参照)。より具体的には、フォーカシング駆動コイル9は、上辺部9b及び下辺部9cが図示左右方向に平行に延びるように配設されている。
一対のトラッキング駆動コイル10は、フォーカシング駆動コイル9の斜め上方で、基
端側側面3a及び先端側側面3bに接着等により固定されて配設されている。より具体的
には、一対のトラッキング駆動コイル10は、基端側側面3a及び先端側側面3bにおい
て、一対のトラッキング駆動コイル10の斜辺部10aとフォーカシング駆動コイル9の
2つの斜辺部9a、9aとが互いに隣接するようにほぼ左右対称に配設されている。ここ
で、トラッキング駆動コイル10の一部は、凹部3a1及び凹部3b1の一部を覆ってお
り、駆動マグネット12との対向方向でチルト駆動コイル11の一部と重なるようになっ
ている。
一対の駆動マグネット12は、直方体状に形成されており、基端側側面3a及び先端側側面3bと対向するようにレンズホルダ3を挟み込んで、ヨーク6の保持部6b、6cに保持されている。駆動マグネット12におけるレンズホルダ3の基端側側面3aまたは先端側側面3bとの対向面、すなわち、フォーカシング駆動コイル9、トラッキング駆動コイル10及びチルト駆動コイル11との対向面は、縦線部12b1、12b1と横線部12b2とからなる略U字形状の磁極分割線12b(磁極境界部分)によって分極着磁された着磁対向面12aとなっている。具体的には、着磁対向面12aでは、磁極分割線12bの外側のU形状部分がS極に着磁され、磁極分割線12bの内側の矩形状部分がN極に着磁されている。
図4に示すように、フォーカシング駆動コイル9は、磁極分割線12bを跨ぐようにし
て、駆動マグネット12の着磁対向面12aに対向して配置されている。本形態において
、フォーカシング駆動コイル9は、磁極分割線12bの横線部12b2を跨ぐように配置
されている。より具体的には、フォーカシング駆動コイル9は、その図示上下方向の中心
線と磁極分割線12bの横線部12b2とがほぼ一致するように配置され、上辺部9bと
下辺部9cとが異なる磁極と対向するように配置されている。従って、フォーカシング駆
動時に、上辺部9bと下辺部9cとの2辺を有効辺として使用できるようになっている。
一対のトラッキング駆動コイル10も、磁極分割線12bを跨ぐようにして、駆動マグ
ネット12の着磁対向面12aに対向して配置されている。本形態において、一対のトラ
ッキング駆動コイル10は、磁極分割線12bの縦辺部12b1を跨ぐように配置されて
いる。より具体的には、トラッキング駆動コイル10は、その図示左右方向の中心線と磁
極分割線12bの縦辺部12b1とがほぼ一致するように配置されている。すなわち、ト
ラッキング駆動コイル10は、上辺部10bと下辺部10cとが異なる磁極と対向するよ
うに配置され、トラッキング駆動時に、上辺部10bと下辺部10cとの2辺を有効辺と
して使用できるようになっている。
一対のチルト駆動コイル11も、磁極分割線12bを跨ぐようにして、駆動マグネット
12の着磁対向面12aに対向して配置されている。本形態において、一対のチルト駆動
コイル11は、磁極分割線12bの横辺部12b2を跨ぐように配置されている。より具
体的には、チルト駆動コイル11は、その図示上下方向の中心線と磁極分割線12bの横
線部12b2がほぼ一致するように配置されている。すなわち、上辺部11aと下辺部1
1bとが異なる磁極と対向するように配置され、チルト駆動時に、上辺部11aと下辺部
11bとの2辺を有効辺として使用できるようになっている。以上説明したように、本形態では、フォーカシング駆動コイル9、トラッキング駆動コイル10及びチルト駆動コイル11並びにこれら駆動コイルに対向配置された駆動マグネット12とで電磁駆動手段を構成している。
(ダンパー材保持部の具体的構成)
図5は、本発明を適用した対物レンズ駆動装置のホルダ支持部材に設けたダンパー材保持部の構成を示す斜視図である。
図2、図3及び図5に基づき、対物レンズ駆動装置1におけるダンパー材を保持する保持部51の構成を以下に説明する。
保持部51は、樹脂で一体成形されたホルダ支持部材5のトラッキング方向両側にそれぞれ配置されている。この各保持部51のそれぞれには、フォーカシング方向とほぼ平行に第1の保持部51a及び第2の保持部51bが配設されている。本形態では、前記保持部51は射出成形等により前記ホルダ支持部材5と一体形成されており、ワイヤ基端側近傍に配置されている。
第1の保持部51a及び第2の保持部51bにはトラッキング方向と直交する方向即ち各ワイヤ4の長手方向(延設方向)にそれぞれ貫通孔52としての第1の貫通孔52a及び第2の貫通孔52bが設けられ、その形状は平面的にみて前者はひょうたん形状に、後者は円形状に構成されている。また、前記第1の貫通孔52a及び第2の貫通孔52bは、前記形状を形作る内壁面521としての第1の内壁面521a及び第2の内壁面521bをそれぞれ有している。この各内壁面は各ワイヤの延設方向に直交する方向全体にわたり取り囲むように形成されている。
ワイヤ基端側の固定端と各保持部51との間にはダンパー材が充填されない空間部としての中空部53が介在しており、この中空部53は、前記内壁面521に隣設され、ホルダ支持部材5を対物レンズ2の光軸方向とほぼ平行な方向に貫通した状態で形成されている。また、この中空部53は、前記第1の貫通孔52a及び第2の貫通孔52bの各空間部と連通しており、中空部53を介して前記第1の貫通孔52a及び第2の貫通孔52bを視認できるようになっている。即ち、各貫通孔52a、52bは図5で示される中空部53の上方開放端側から、観察することができる。尚、本形態では、図示されない下方開放端側は、ヨーク6の底面部6aにて塞がれた状態になっている。
以上のように保持部51が構成されると、6本のワイヤ4のうち4本は2本ずつをその基端側を第1の保持部51aの第1の貫通孔52a内に挿通させ、残り2本は1本ずつ第2の保持部51bの第2の貫通孔52b内に挿通させて、プリント基板14に取付け、ワイヤの先端側をレンズホルダ3の側面部に配設された中継基板15に取り付けた状態で、ダンパー材としての紫外線硬化型粘性弾性体16を第1の保持部51a及び第2の保持部51bに各ワイヤ4を囲繞するように各内壁面521a、521bに沿って充填した後、紫外線にて硬化し各内壁面に保持させる。尚、本形態では、前記内壁面のみにダンパー材が充填保持される。かくして、本形態においては、レンズホルダ3側から見て、ダンパー材の保持部51a、51bを形成する内壁面521a、521b、中空部53、ワイヤ4の基端側固定端の順に配置されている。すなわち、前記保持部(内壁面)は、中空部を介して前記ワイヤの基端側固定端と離間配置されている。厳密には、前記中空部53と前記固定端との間にはプリント基板14が取り付けられ、各ワイヤ4が挿通する孔が設けられたホルダ支持部材5の基板部分が介在している。
ところで、前記ダンパー材を第1の貫通孔52a、第2の貫通孔52bの各ワイヤの先端側寄りの各開口端から各保持部に充填するとき、ダンパー材として流動性を有しその初期粘度が15Pa・s以上の紫外線硬化型粘性弾性体16を使用するため、表面張力により各保持部の各内壁面521a、521bに十分保持される。しかも各内壁面に沿って徐々に充填されるため気泡もできにくい。また、ダンパ材の充填状態は、前記した中空部53の開放端側から容易に確認でき、ダンパー材の充填状況の適否を判断できる。以上の通り本形態では、ホルダ支持部材5に、ダンパー材を保持する保持部51と中空部53とが隣接した状態にて一体形成された構成となっている。
なお、前記各貫通孔52a、52bは、各ワイヤ長の中間位置とホルダ支持部材5側のワイヤ固定端との間に位置しており、且つ前記各貫通孔52a、52bの空間はレンズホルダ3の各駆動方向における最大可動範囲の半分以上の大きさを有している。これは、レンズホルダ3の駆動時に、ダンパー材に囲繞された各ワイヤ4がダンパー材の中を移動せしめられるが、各ワイヤが各貫通孔の各内壁面521a、521bに干渉しない大きさを意味している。尚、各ワイヤは、ホルダ3に近い部位ほどその移動量は大きくなり、ホルダ支持部材側の固定端近傍は殆んど移動しない。即ちダンパー効果に殆んど寄与しない部位になっている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の対物レンズ駆動装置1では、中空部53と各貫通孔52a、52bとが連通状態にあるため、ダンパー材の充填状態を確認しやすい。本形態では、中空部は対物レンズの光軸とほぼ平行な方向において開放状態となるように形成されているため、複数のワイヤ4を、対物レンズ2の光軸とほぼ平行な方向において間隔を空けて、対物レンズ2のレンズ面側からみてトラッキング方向とほぼ直交する方向に延設した構成においては、前記開放端側から同時に各ワイヤを囲繞するダンパー材の充填状態を確認できるという利点がある。なお、ホルダ支持部材5のトラッキング方向において開放状態となるように中空部を形成することも考えられるが、この場合、ホルダ支持部材5の側壁面5aに大きな開口を設けるか、ワイヤの配置位置に対応する個所に複数の開口を設けて各ワイヤにおけるダンパー材の充填状態を確認せざるを得ず、ホルダ支持部材の剛性を弱める欠点がある。
また、本形態では、ダンパー材として紫外線硬化型粘性弾性体を使用しており、このダンパー材を硬化させるにあたっては、貫通孔52a、52bのワイヤ先端側からはもとより、ワイヤ基端側からも紫外線を照射でき、作業効率が向上する。
さらに、本形態では、ダンパー効果を殆んど持たないワイヤ基端側の固定端近傍において、ダンパ材をワイヤに囲繞させないので、ダンパー材を大幅に節約することができる。
また、ダンパー材充填後に、ワイヤをハンダでプリント基板へ電気的接続する場合には、ハンダ熱によるダンパー材のばね定数への影響も低減することができる。
さらにまた、本形態では、1対の保持部をホルダ支持部材と一体形成しているので、部品点数を増加させることもない。
(その他の実施の形態)
上記形態では、ホルダ支持部材5のトラッキング方向両側に、内周全体にわたり壁面を有する保持部51を前記ホルダ支持部材と一体形成したが、各ワイヤ4を挟むように駆動マグネット又はヨークの側面と対向する側壁をホルダ支持部材と一体もしくは別体にて設け、このマグネット又はヨークの側面と側壁との間にダンパー材を充填してもよい。この場合にも、ワイヤ固定端近傍にはダンパー材は充填しない。
また、上記形態では、各内壁面を各ワイヤの延設方向に直交する方向全体にわたり取り囲むように形成したが、例えば、内壁面のうち中空部の開放端に隣接した部位を切り欠いてもよい。この場合には、ホルダ支持部材の側壁面5aの存在により、ホルダ支持部材の剛性は十分保てる。
上記形態では、中空部53の下方側開放端をヨーク6の底面部で塞ぐ構成になっているが、前記底面部6aの一部を切欠いて下方側開放端を露出させる構成にしてもよい。こうすればダンパー材保持部となる貫通孔の両側から紫外線を照射する場合、第2の貫通孔52bへのダンパー材への照射がより容易となる。
さらにまた、上記形態では、ダンパー材に紫外線硬化型粘性弾性体4を使用したが、熱変形等による影響がなければ熱硬化型の粘性弾性体を使用してもよい。
本発明が適用される対物レンズ駆動装置におけるダンパ材充填前の前方斜め上方からみた斜視図である。 本発明が適用される対物レンズ駆動装置におけるダンパ材充填後の、前方斜め上方からみた斜視図である。 本発明が適用される対物レンズ駆動装置におけるダンパ材充填後の、後方斜め上方からみた斜視図である。 フォーカシング駆動コイル、トラッキング駆動コイル及びチルト駆動コイルと駆動マグネットとの配置関係を説明する説明図である。 本発明を適用した対物レンズ駆動装置のホルダ支持部材に設けたダンパー材保持部の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 対物レンズ駆動装置
2 レンズホルダ
3 対物レンズ
4 ワイヤ(弾性支持部材)
5 ホルダ支持部材
6 ヨーク
7 固定側部材
16 紫外線硬化型粘性弾性体(ダンパー材)
51 保持部
51a 第1の保持部
51b 第2の保持部
52 貫通孔
52a 第1の貫通孔
52b 第2の貫通孔
53 中空部
521 内壁面
521a 第1の内壁面
521b 第2の内壁面

Claims (9)

  1. 対物レンズが取り付けられたホルダと、このホルダにその先端側が、また前記ホルダに対向配置されたホルダ支持部材にその基端側が、それぞれ固定され前記ホルダを少なくともフォーカス方向及びトラッキング方向の何れか一方へ移動可能に支持する弾性支持部材と、前記ホルダ支持部材のトラッキング方向両側に設けられ、前記弾性支持部材を囲繞するように充填されるダンパー材を保持する一対の保持部と、前記ホルダの前記移動のための電磁力を付与する電磁駆動手段とを具備する対物レンズ駆動装置において、
    前記1対の保持部は、前記弾性支持部材における基端側の固定端とはダンパー材が充填されない空間部を介して前記ホルダ側に離間配置されていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 請求項1において、前記1対の保持部は、内壁面から構成されていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  3. 請求項1または2において、前記空間部は、少なくとも前記対物レンズの光軸とほぼ平行な方向において開放状態となるように形成されていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  4. 請求項3において、前記弾性支持部材は複数本からなり、各弾性支持部材は、前記光軸とほぼ平行な方向に間隔を空けて前記トラッキング方向と直交する方向に延設されていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  5. 請求項1ないし4において、前記1対の保持部は、前記ホルダ支持部材と一体形成されていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  6. 請求項1ないし5において、前記1対の保持部は前記基端側近傍に配置されていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  7. 請求項1ないし6において、前記ダンパー材は前記内壁面のみで保持されていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  8. 請求項1ないし7において、前記内壁面は前記弾性支持部材の延設方向に直交する方向全体にわたり取り囲むように形成されていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  9. 請求項1ないし8において、前記ダンパー材は流動性を有する粘性弾性体であることを特徴とする対物レンズ駆動装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010044221A1 (ja) * 2008-10-14 2010-04-22 日本電産サンキョー株式会社 振れ補正機能付き光学ユニット

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