JP2007064737A - リークテスト方法及びそれに用いる感温部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 検査対象内の温度変化を高感度で測定し、温度変化を考慮したリークテストを行なう。
【解決手段】 良熱伝導性の感温部材60を検査対象10の被検室11内に配置し、感温部材60の感温室66と被検室11にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室66,11を互いに遮断された閉鎖系とする。そして、被検室11の圧変化を測定するとともに、感温室66の圧変化を測定することにより実質的に被検室11の温度変化のデータを得る。この被検室11の圧変化と温度変化のデータに基づいて漏れ判定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、検査対象の内部空間に加圧気体を導入してその圧変化を測定することによりリークテストを行なう方法に関し、特に、温度変化に伴う圧変化分を除いて漏れ判定できるようにしたリークテスト方法に関する。
一般に差圧式のリークテストでは、検査対象の内部空間と基準となる空間とに圧縮エア等の加圧気体を導入した後、この内部空間と基準空間とを互いに遮断して各々閉鎖系とする。検査対象から漏れがあったときは、これが差圧として検出される。これによって、検査対象の良否を判定することができる。
特開2004−61201
検査対象の内部空間に加圧気体を導入すると、断熱圧縮により昇温し、その後、経時的に放熱し、温度が下がる。また、検査対象が加温又は冷却され周辺の設備や雰囲気との間に温度差があったり、加圧気体が検査対象とは異なる温度であったりすると、検査対象の内部温度が経時的に変動する。このような温度変化も圧変化の原因となる。したがって、漏れ判定の精度を高めるには、圧変化のうち温度変化による分が除かれている必要がある。先ず考えられるのは、検査対象の内部空間に例えば熱電対のような一般的な温度計を設けて温度変化を把握し補正することである。しかし、上記の断熱圧縮等による温度変化は微かな量であり、そのようなシビアな解析度を満たす温度計となると入手困難である。また、ある程度の容積を有する検査対象の内部空間のうち、温度計の位置する一点の温度のみを局所的に測定することになり、内部空間に温度分布がある場合には対応しきれない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、被検室を有する検査対象のためのリークテスト方法において、
感温室を有する良熱伝導性の感温部材を用意し、
前記感温部材を検査対象の被検室内に配置し、前記感温室と被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、
前記被検室の圧変化を測定するとともに、前記感温室の圧変化を測定することにより実質的に被検室の温度変化のデータを得、
前記被検室の圧変化と温度変化のデータに基づいて漏れ判定を行なうことを特徴とする。
また、検査対象と実質的に同構成をなす相関関係採取対象と、感温室を有する良熱伝導性の感温部材とを用意しておき、
(a)前記感温部材を前記採取対象の被検室内に配置し、前記感温室と前記採取対象の被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、前記採取対象の被検室の圧変化を測定するとともに前記感温室の圧変化を測定することにより実質的に採取対象の被検室の温度変化のデータを得、これにより、採取対象の被検室ひいては検査対象の被検室における圧変化と温度変化の相関関係を求める相関関係取得工程と、
(b)前記感温部材を検査対象の被検室内に配置し、前記感温室と前記検査対象の被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、前記検査対象の被検室の圧変化を測定するとともに前記感温室の圧変化を測定することにより実質的に検査対象の被検室の温度変化のデータを得、この温度変化データと前記相関関係とに基づいて、前記検査対象の被検室の圧変化のうち温度変化による分を除外し、漏れ判定を行なう本検査工程と、
を実行することを特徴とする。
或いは、検査対象と実質的に同構成をなす相関関係採取対象と、感温室を有する良熱伝導性の感温部材とを用意しておき、
(c)前記感温部材を前記採取対象の被検室内に配置し、前記感温室と前記採取対象の被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、前記採取対象の被検室の圧変化を測定するとともに前記感温室の圧変化を測定し、これにより、前記採取対象の被検室ひいては検査対象の被検室における圧変化と感温室の圧変化の相関関係を求める相関関係取得工程と、
(d)前記感温部材を検査対象の被検室内に配置し、前記感温室と前記検査対象の被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、前記検査対象の被検室の圧変化を測定するとともに前記感温室の圧変化を測定し、この感温室の圧変化データと前記相関関係とに基づいて、前記検査対象の被検室の圧変化のうち温度変化による分を除外し、漏れ判定を行なう本検査工程と、
を実行することを特徴とする。
これによって、微小な温度変化をも確実に感知でき、温度測定の感度を高めることができる。また、被検室の温度を平均的に測定できるため、被検室内に温度分布があっても信頼性を確保できる。
前記相関関係は、前記閉鎖後の所定時点から一定時間経過時までの圧変化量に基づいて求めることが望ましい。これによって、相関関係を容易に求めることができる。
前記圧変化は、測定対象の室と基準となる空間との差圧を測定する差圧センサによる差圧変化とすることが望ましい。これによって、測定精度を高めることができる。
検査対象が互いに連通する複数の室を有している場合には、
これら室の各々を被検室としてその各々に感温部材を収容するとともに、これら感温部材の感温室どうしを互いに連通して等圧とし、前記圧変化の測定を行なうことが望ましい。これによって、複数の被検室の温度変化を平均化した単一の温度変化データを得ることができる。
前記感温部材は、前記感温室と、この感温室に連なるポートとを有し、このポートを介して加圧気体の導入及び圧変化の測定がなされることが望ましい。
前記感温部材の外周面と内周面には、吸放熱のためのフィンがそれぞれ設けられていることが望ましい。これによって、温度変化に対する応答性を向上させることができる。
感温室の容積は、なるべく小さくするのが望ましく、感温室に導入するガス圧は、なるべく大きくするのが望ましい。これによって、僅少な温度変化に対し大きな圧変化を確実に得ることができ、感度を確実に向上させることができる。
前記感温部材は、良熱伝導性を有して環状をなし、シール部材を挟んで積層された複数の感温部材本体と、これら感温部材本体を連ねる連結手段とを備え、前記複数の感温部材本体の中心孔どうしが連通されることにより前記感温室が形成されていてもよい。この場合、前記フィンが、各感温部材本体の外周面と内周面にそれぞれ設けられていることが望ましい。これによって、フィンの形成が容易になる。
本発明によれば、検査対象の被検室の温度変化を圧力換算で求めることができるため、微小な温度変化をも確実に感知でき、温度測定の感度を高めることができる。したがって、被検室の圧変化量から温度変化による分をより正確に除外することができ、漏れ判定の精度を向上させることができる。また、被検室の温度を平均的に測定できるため、被検室内に温度分布があっても信頼性を確保できる。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって詳述する。
図1は、ワーク10を漏れ検査の対象とするリークテスタの回路構成を概略図示したものである。ワーク10は、例えば自動車のシリンダブロック等である。ワーク10の内部には空間11が形成されている。この内部空間11が、圧力測定されるべき被検室となっている。図3に示すように、この実施形態の被検室11は、ワーク10の1の面に開口されている。
図1に示すように、リークテスタは、加圧気体供給源としての圧縮エア源20と、これから延びるエア圧回路30を有している。エア圧回路30は、次のように構成されている。
圧縮エア源20は、数百kPaオーダーのエア圧を供給できるようになっている。この圧縮エア源20からエア圧回路30の共通路31が延びている。共通路31には、レギュレータ32が設けられており、このレギュレータ32によって共通路31の二次圧が調節されるようになっている。共通路31の下流端からワーク内圧測定回路40とワーク内温測定回路50が分岐されている。
ワーク内圧測定回路40は、共通路31に連なる元路41と、この元路41から分岐して延びる2つの枝路42,43を有している。これら路41,42,43に、開閉弁V41,V42,V43がそれぞれ設けられている。各開閉弁の符号Vには、その弁が設けられた路の符号41,42,43を添字にて示す(後記の弁V51,V53において同様)。開閉弁V42,V43より下流の枝路42,43どうしの間に、センサ接続路42a,43aを介して差圧センサ44が設けられている。一方の枝路42の下流端には、エアタンク45が接続されている。他方の枝路43の下流端は、ワーク10の被検室11に接続されるようになっている。
ワーク内温測定回路50は、ワーク内圧測定回路40と略等価の回路構成になっている。すなわち、ワーク内温測定回路50は、共通路31に連なる元路51と、この元路51から分岐して延びる2つの枝路52,53を有している。元路51と枝路53に、開閉弁V51,V53がそれぞれ設けられている。枝路52からセンサ接続路52aが分岐し、このセンサ接続路52aと枝路53の下流端どうしの間に差圧センサ54が設けられている。枝路52の下流端には、感温部材60が接続されている。
感温部材60は、ワーク10の被検室11より小さく、被検室11内に収容できるようになっている。図2に示すように、感温部材60は、複数の感温部材本体61を備えている。感温部材本体61は、例えばアルミニウム等の良熱伝導性の材料にて構成されるとともに、環状をなしている。その外周面には第1フィン62が全周にわたって設けられ、内周面には第2フィン63が全周にわたって設けられている。
複数の感温部材本体61は、互いに積層されるとともにボルト64(連結手段)にて連ねられている。各感温部材本体61の一方側の面には環状のシール溝61aが形成されている。このシール溝61aにウレタン製の角リングからなるシール部材65が収容されている。このシール部材65によって隣接する感温部材本体61どうし間がシールされている。
各感温部材本体61の中心孔どうしが連通され、これにより、感温室66が形成されている。一端側の感温部材本体61Xは、中心孔の無い円盤状をなしている。この感温部材本体61Xによって感温室66が塞がれている。他端側の感温部材本体61Yには、感温室66の出入口となるポート67が設けられている。
図3に示すように、感温部材60は、上記ワーク内温測定回路50の枝路52を構成する管52Xに支持されるようにして、ワークセットテーブル70の上方に設置されている。この管52Xが、ワークセットテーブル70を貫通し、感温部材60のポート67に接続されている。これにより、枝路52が、感温室66に連通されている。
ワーク10が、この感温部材60に被さるように、被検室11の開口を下にして、ワークセットテーブル70上に配置されるようになっている。これにより、感温部材60が、被検室11内のほぼ中央に位置されるようになっている。また、被検室11の開口が、ワークセットテーブル70に閉塞されるようになっている。
なお、図示は省略するが、リークテスタには、開閉弁V41,V42,V43,V51,V53を操作したり、差圧センサ44,54による測定データを記憶・解析したりする等、後記のリークテスト方法を実施するための制御手段が設けられている。
上記構成のリークテスタを用いたリークテスト方法を説明する。このリークテスト方法は、相関関係取得工程と本検査工程を順次実行する。
〔相関関係取得工程〕
相関関係取得工程は、ワーク10の被検室11の圧変化と温度変化の相関関係を求めるものである。この工程で用いるワーク10は、「相関関係採取対象」を構成する。この相関関係採取対象としてのワーク10は、後の本検査工程において検査すべきワーク10と同一構成のものを用いる。漏れが無いことが判明しているワーク10を用いてもよく、漏れの有無が不明なワーク10を用いてもよい。ワーク10と実質的に同構成の擬似ワークを作り、これを用いることにしてもよい。
この相関関係取得工程で用いるワーク10には、適宜、符号に「X」を添え、本検査でのワーク10と区別することにする。
このワーク10Xを、図3のように感温部材60に被せるようにしてワークセットテーブル70上にセットし、その被検室11の内部に感温部材60を収容するとともに被検室11の開口をワークセットテーブル70で塞ぐ。被検室11の容積は、見かけ上、感温部材60の分だけ小さくなる。この被検室11(ワーク10Xの内周面と感温部材60との間の空間)にワーク内圧測定回路40の枝路43を接続する。
開閉弁V41,V42,V43,V51,V53は、全て開いておく。そして、圧縮エア源20からエア圧回路30に数百kPaの圧縮エアを導入する。この圧縮エアの一部が、枝路43を経てワーク10Xの被検室11に導入され、他の一部が、枝路52を経て感温室66に導入される。(枝路42を経てエアタンク45に導入される分もある。)
次に、開閉弁V41,V51を閉じる。
続いて、開閉弁V42,V43を閉じる。これによって、ワーク10Xの被検室11及びそれに連なる差圧センサ44の第1室44aと、エアタンク45及びそれに連なる差圧センサ44の第2室44bとが、互いに遮断され、それぞれ独立した閉鎖系となる。したがって、差圧センサ44によって、エアタンク45を基準とする被検室11の差圧を測定可能になる。
また、開閉弁V53を閉じる。これによって、感温室66及びそれに連なる差圧センサ54の第1室54aと、差圧センサ54の第2室54bとが、それぞれ独立した閉鎖系となる。したがって、差圧センサ54によって、第2室54bを基準とする感温室66の差圧を測定可能になる。
上記開閉弁V42,V43を閉じてから2〜3秒程度の所定のバランス期間を経た時点(時刻t=t0)で、差圧センサ44,54の読みをそれぞれリセットし、これ以降の差圧変化をそれぞれ測定し記録する。
図4(a)は、差圧センサ44による時刻t0以降の被検室11の差圧の経時変化を例示したものであり、同図(b)は、差圧センサ54による時刻t0以降の感温室66の差圧の経時変化を例示したものである。被検室11の差圧変化には、ワーク10Xからの漏れに起因する分の他、断熱圧縮後の放熱やワーク10Xと周辺との温度差等による温度変化に起因する分が含まれている。被検室11の温度変化は、良熱伝導性の感温部材60を伝って感温室66に及ぶ。これによって、図4(b)に示すように、感温室66においても差圧変化が生じる。
以後、圧縮エア源10からの導入圧力やワーク10Xの初期温度やワークセットテーブル70の温度や雰囲気温度等を種々に変更し、上記と同様にして、ワーク10Xの被検室11の差圧変化と感温室66の差圧変化をそれぞれデータ採取する。なお、ワーク10Xは、同じものを用いることにする。
そして、採取条件ごとの被検室11の差圧曲線と感温室66の差圧曲線を見比べ、両者の相関関係を探す。例えば、時刻t0からある一定の時間t1だけ経過した時点における被検室11の差圧値と感温室66の差圧値をそれぞれピックアップする。時間t1は、2つの差圧曲線が互いに似た指数関数的な挙動を示している範囲内(直線的になる前)に設定するとよい。この時間t1は、任意に設定変更できるようにするのが好ましい。そして、図5に例示するように、感温室66の時間t1における差圧値を横軸xとし、被検室11の時間t1における差圧値を縦軸yとしたグラフ上に上記採取条件ごとのピックアップデータをプロットし、最小二乗法等による直線補間を行なう。これによって、感温室66の差圧値xと被検室11の差圧値yとの相関関係を表す一次式(1)を得ることができる。
y=a・x+b …(1)
式(1)において、a、bは、それぞれ定数である。
なお、時間t1における差圧値に代えて、t0での差圧とt1での差圧を結ぶ線の傾きをピックアップデータにしてもよく、この場合、上記式(1)と等価の相関関係式が得られる。また、時間t0における差圧の微分値をピックアップデータにして相関関係式を求めることにしてもよい。或いは、上掲特許文献;特開2004−61201のように、指数関数を用いた近似式を立てて非線形フィッティングを行ない、上記近似式の係数を確定することにしてもよい。
ここで、感温室66の差圧変化は、被検室11の温度変化に起因するものであるので、上記の相関関係式(1)は、被検室11における温度変化と差圧変化の関係を示していると見ることもできる。また、相関関係式(2)の右辺第1項と第2項のうち感温室66の差圧値xを含むのは、第1項のみであり、第2項の定数bは、感温室66の差圧変化すなわち被検室11の温度変化とは無関係の量である。すなわち、定数bは、被検室11の差圧変化量のうち温度変化に依存する分を除いたものに相当し、これは、被検室11からの漏れに起因する差圧変化成分を表している。したがって、被検室11の温度変化と、それのみに起因する差圧変化成分との相関関係は、次式(2)で表すことができる。
y=a・x …(2)
〔本検査工程〕
その後、本検査を行なう。詳述すると、リークテスタから上記相関関係採取用のワーク10Xを外し、これに代えて、実際に検査すべきワーク10を取り付ける。そして、上記相関関係取得工程と略同様の操作を順次実行する。
すなわち、ワーク10の被検室11内に感温部材60を収容し、被検室11と感温室66に圧縮エアを導入する。次に、開閉弁V41,V51を閉じ、続いて、開閉弁V42,V43を閉じるとともに、開閉弁V53を閉じる。これによって、被検室11と感温室66が、それぞれ独立した閉鎖系となる。
開閉弁V42,V43の閉じ操作時から所定のバランス期間を経た時点t0で、差圧センサ44,54をそれぞれリセットし、被検室11と感温室66の各々について差圧測定を開始する。そして、時間t0から一定時間t1経ったときの差圧センサ44による被検室11の測定差圧D11と差圧センサ54による感温室66の測定差圧D66とをそれぞれピックアップする。
次いで、被検室11の測定差圧D11を、感温室66の測定差圧D65と、上記相関関係取得工程で得られた相関関係式(2)とに基づいて補正する。具体的には、感温室66の差圧値D66を式(2)の右辺の変数xに代入することにより、被検室11の温度起因分の差圧変化量y=a・D66を求める。これを実際の測定差圧D11から差し引く。すなわち、下式の演算を行なう。
LEAK=D11−a・D66 …(3)
これによって、被検室11の漏れだけに起因する差圧変化量DLEAKを得ることができる。
この漏れによる差圧変化量DLEAKに基づいて、ワーク10の良否判定を行なう。すなわち、差圧変化量DLEAKが許容限度以下であれば、ワーク10を良品と判定し、許容限度を上回っていれば、ワークを不良品と判定する。
この判定方法によれば、温度変化に起因する差圧変化分が取り除かれているので、判定の確度を向上させることができる。
しかも、ワーク10の被検室11の温度変化を圧力換算で測定するものであるため、温度変化が微小であっても確実に感知できる。例えば、初期圧力を500kPa、初期温度を25℃とし、この温度が、+0.1℃だけ変化したものとすると、圧変化量は、ボイルシャルルの法則により167.8Paとなる。すなわち、感温室66の圧力を被検室11に導入するテスト圧と同程度のオーダーにすれば、微小な温度変化に対して大きな圧変化を得ることができる。これによって、温度測定を極めて高感度に行なうことができる。加えて、圧変化量は差圧センサ54による差圧にて測定しているので、測定感度を一層高めることができる。また、感温部材60は、良熱伝導性であるのに加えて、外周のフィン62にて被検室11から効率良く吸熱し、内周のフィン63にて感温室66に効率良く放熱でき、応答性を確保できる。
更に、感温部材60は、被検室11の局所ではなく全体から熱を受けることができ、被検室11全体の温度を平均的に測定できるため、被検室内に温度分布があっても信頼性を確保できる。
図6に示すように、ワーク10によっては複数の室11が有り、それら室11が連通路13を介して互いに連通しているものがある。この場合、各室11に感温部材60を収容する。エア圧回路30の枝路52は、各感温部材60に分岐させて接続する。したがって、複数の感温部材60の感温室66どうしが、互いに連通して等圧になる。これによって、複数の被検室11の温度変化を平均化した単一の温度変化データを得ることができ、被検室11どうしの温度変化が異なっていても、信頼性を保ちながら容易に漏れ判定することができる。
図7は、感温部材の変形例を示したものである。この感温部材60Aでは、感温部材本体61どうし間をシールするシール部材65Aが、角リングではなく平パッキンにて構成されている。感温部材本体61の端面には、シール用の溝が形成されていない。その分だけ感温部材本体61の径方向の寸法(感温部材60Aの周壁の厚さ)を小さくすることができる。これによって、外周から内周への熱の伝わり時間を短くでき、応答性を高めることができる。
図8に示すように、ワーク10の内部空間11が大きな場合、測定感度の向上のためにいわゆる中子80を入れて、被検室としての実質容積を小さくすることがある。この場合、中子80を良熱伝導性の材料で構成し、この中子80の内室81にエア圧回路30の枝路52を接続するとよい。これによって、中子80を感温部材として用い、内室81を感温室として用いることができ、本発明方法を適用することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、感温部材は、複数の感温部材本体に分割されるのではなく、全体が一体物になっていてもよい。
差圧ではなく圧力そのものを測定することにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るリークテスタの概略構成を示す回路図である。 (a)は、上記リークテスタの感温部材の断面図であり、(b)は、上記感温部材の感温部材本体の平面図である。 上記リークテスタのワーク設置状態の一例を示す正面断面図である。 被検室及び感温室の差圧の経時変化を示すグラフである。 時間t1における感温室の差圧値と被検室の差圧値の関係を示すグラフである。 ワークが複数の室を有する場合の本発明の適用態様を示す正面断面図である。 感温部材の変形例を示す断面図である。 ワーク内に中子を収容する場合の本発明の適用態様を示す正面断面図である。
符号の説明
10 ワーク(検査対象)
10X ワーク(相関関係採取対象)
11 被検室(内部空間)
44 被検室用差圧センサ
54 感温室用差圧センサ
60,60A 感温部材
61 感温部材本体
64 ボルト(連結手段)
65,65A シール部材
66 感温室

Claims (9)

  1. 被検室を有する検査対象のためのリークテスト方法において、
    感温室を有する良熱伝導性の感温部材を用意し、
    前記感温部材を検査対象の被検室内に配置し、前記感温室と被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、
    前記被検室の圧変化を測定するとともに、前記感温室の圧変化を測定することにより実質的に被検室の温度変化のデータを得、
    前記被検室の圧変化と温度変化のデータに基づいて漏れ判定を行なうことを特徴とするリークテスト方法。
  2. 被検室を有する検査対象のためのリークテスト方法において、
    検査対象と実質的に同構成をなす相関関係採取対象と、感温室を有する良熱伝導性の感温部材とを用意しておき、
    (a)前記感温部材を前記採取対象の被検室内に配置し、前記感温室と前記採取対象の被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、前記採取対象の被検室の圧変化を測定するとともに前記感温室の圧変化を測定することにより実質的に採取対象の被検室の温度変化のデータを得、これにより、採取対象の被検室ひいては検査対象の被検室における圧変化と温度変化の相関関係を求める相関関係取得工程と、
    (b)前記感温部材を検査対象の被検室内に配置し、前記感温室と前記検査対象の被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、前記検査対象の被検室の圧変化を測定するとともに前記感温室の圧変化を測定することにより実質的に検査対象の被検室の温度変化のデータを得、この温度変化データと前記相関関係とに基づいて、前記検査対象の被検室の圧変化のうち温度変化による分を除外し、漏れ判定を行なう本検査工程と、
    を実行することを特徴とするリークテスト方法。
  3. 被検室を有する検査対象のためのリークテスト方法において、
    検査対象と実質的に同構成をなす相関関係採取対象と、感温室を有する良熱伝導性の感温部材とを用意しておき、
    (c)前記感温部材を前記採取対象の被検室内に配置し、前記感温室と前記採取対象の被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、前記採取対象の被検室の圧変化を測定するとともに前記感温室の圧変化を測定し、これにより、前記採取対象の被検室ひいては検査対象の被検室における圧変化と感温室の圧変化の相関関係を求める相関関係取得工程と、
    (d)前記感温部材を検査対象の被検室内に配置し、前記感温室と前記検査対象の被検室にそれぞれ加圧気体を導入し、これら室を互いに遮断された閉鎖系とした後、前記検査対象の被検室の圧変化を測定するとともに前記感温室の圧変化を測定し、この感温室の圧変化データと前記相関関係とに基づいて、前記検査対象の被検室の圧変化のうち温度変化による分を除外し、漏れ判定を行なう本検査工程と、
    を実行することを特徴とするリークテスト方法。
  4. 前記相関関係は、前記閉鎖後の所定時点から一定時間経過時までの圧変化量に基づいて求めることを特徴とする請求項2又は3に記載のリークテスト方法。
  5. 前記圧変化は、測定対象の室と基準となる空間との差圧を測定する差圧センサによる差圧変化とすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のリークテスト方法。
  6. 検査対象が互いに連通する複数の室を有しており、
    これら室の各々を被検室としてその各々に感温部材を収容するとともに、これら感温部材の感温室どうしを互いに連通して等圧とし、前記圧変化の測定を行なうことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のリークテスト方法。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のリークテスト方法に用いる感温部材であって、前記感温室と、この感温室に連なるポートとを有し、このポートを介して加圧気体の導入及び圧変化の測定がなされることを特徴とするリークテスト用感温部材。
  8. 外周面と内周面に吸放熱のためのフィンがそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項7に記載のリークテスト用感温部材。
  9. 良熱伝導性を有して環状をなし、シール部材を挟んで積層された複数の感温部材本体と、これら感温部材本体を連ねる連結手段とを備え、前記複数の感温部材本体の中心孔どうしが連通されることにより前記感温室が形成されており、前記フィンが、各感温部材本体の外周面と内周面にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項8に記載のリークテスト用感温部材。
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