JP2007064194A - 空燃比補正装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸素センサー3の出力電圧が急変する空気過剰率λの値は、該酸素センサーの劣化或いは物性ばらつきによって変化する。従って、特性の変化した酸素センサーによって、燃料噴射量のフィードバック制御を行った場合の空燃比は理論空燃比に対して誤差を伴う。該誤差は理論空燃比に対して略2〜5%であるが従来は該酸素センサーの特性変化に対する調整手段が存在しないといった課題があった。
【解決手段】酸素センサーの出力電圧がリーンからリッチあるいはリッチからリーンへと変化するタイミングに対して調整可能と成した所定の時間だけ遅延または先行して変化する補正酸素センサー信号を生成せしめ、該補正酸素センサー信号をエンジンの電子制御装置へ入力して空燃比のフィードバック制御を行うよう構成した。又は、酸素センサー出力信号のリッチ又はリーン判定に関して、該酸素センサー出力信号の判定比較電圧レベルを調整可能となるように構成した。
【選択図】 図4
【解決手段】酸素センサーの出力電圧がリーンからリッチあるいはリッチからリーンへと変化するタイミングに対して調整可能と成した所定の時間だけ遅延または先行して変化する補正酸素センサー信号を生成せしめ、該補正酸素センサー信号をエンジンの電子制御装置へ入力して空燃比のフィードバック制御を行うよう構成した。又は、酸素センサー出力信号のリッチ又はリーン判定に関して、該酸素センサー出力信号の判定比較電圧レベルを調整可能となるように構成した。
【選択図】 図4
Description
本発明は公知の電子制御式ガンリンエンジンにおいて、空気対燃料の混合比率を調整する空燃比補正装置であって、既生産車両に追加装着して好適な、車両のエンジン制御システム構成要素の特性ばらつきによる空燃比ばらつきを低減して車両の走行燃費向上と排出ガス低減とを可能にする、特に後付け用としての空燃比補正制御装置の技術分野に属する。
車両のガソリンエンジンは炭化水素、一酸化炭素等の排出ガス量を低減する為、公知の触媒を用いた排出ガスの後処理と、該触媒が安定的に作用する条件としての、エンジンの燃焼室への吸入空気量と該燃焼室内に充填する燃料との比率(以下空燃比と略す)を電子制御装置(以下ECUと略す)によって制御するのが一般的である。
具体的には図1に示す如く、電子制御式ガンリンエンジン1はECU2と触媒5、吸気量センサー6、酸素センサー3、及びインジェクター4とで構成される。
このような構成により、ECU2は燃焼室内に吸入される吸気量を吸気量センサー6によって計測すると共に、酸素センサー3の検出状態から排出ガス中の空気過剰率を測定し、該空気過剰率と該吸気量センサー6の計測値とから所望の燃料噴射量を計算してインジェクター4へ燃料噴射信号を出力している。
このような構成により、ECU2は燃焼室内に吸入される吸気量を吸気量センサー6によって計測すると共に、酸素センサー3の検出状態から排出ガス中の空気過剰率を測定し、該空気過剰率と該吸気量センサー6の計測値とから所望の燃料噴射量を計算してインジェクター4へ燃料噴射信号を出力している。
以下、上記構成によるECU2の制御形態について、非特許文献1によって開示された内容に従い、図2を用いて詳しく説明する。
図2においてS1は酸素センサー3の出力電圧を示し、S2はECU2内部において該酸素センサー3の出力電圧S1と基準電圧(約0.45V)とを比較してS1の方が高い場合に濃い(以下リッチと称する)と判定し、S1の方が低い場合に薄い(以下リーンと称する)と判定することによって、空燃比の濃淡判定を行った結果を示している。
次にECU2は上記S2による空燃比濃淡判定結果に基いて、該S2がリーン方向へ変化したことに応動してS3に示す如き上記インジェクター4への燃料噴射量を所定量だけ増量する(スキップ制御)。
しかる後、該燃料噴射量S3を段階的に増量(ステップ制御)するが、これによってエンジン1内部の燃焼室内における空燃比はS4に示す如くリッチ方向へ変化し、かくして排出ガス中に配設した上記酸素センサー3の出力信号S1は再び上昇方向へ変化する。従ってECU2は空燃比濃淡判定結果S2の立ち上がりによって、再びリッチと判定するのに続いてインジェクター4への燃料噴射量S3を瞬間的に減少させると共に、引き続き段階的にS3を減量方向へ制御する。しかるに空燃比S4は再度、リーン方向へ変化するのである。
しかる後、該燃料噴射量S3を段階的に増量(ステップ制御)するが、これによってエンジン1内部の燃焼室内における空燃比はS4に示す如くリッチ方向へ変化し、かくして排出ガス中に配設した上記酸素センサー3の出力信号S1は再び上昇方向へ変化する。従ってECU2は空燃比濃淡判定結果S2の立ち上がりによって、再びリッチと判定するのに続いてインジェクター4への燃料噴射量S3を瞬間的に減少させると共に、引き続き段階的にS3を減量方向へ制御する。しかるに空燃比S4は再度、リーン方向へ変化するのである。
また、上記酸素センサー3の出力電圧は、非特許文献2及び、該文献2からの引用である図3において示されるが如く、空気過剰率λ=1の近傍にて急変する事が知られている。
また、この時の空気過剰率λ=1とは、公知の理論空燃比をあらわしており、その値はガソリン燃料の場合14.7対1である。
さらには、前述の触媒が安定的に作用する条件としての空燃比も同様に該理論空燃比近傍とされる。
また、この時の空気過剰率λ=1とは、公知の理論空燃比をあらわしており、その値はガソリン燃料の場合14.7対1である。
さらには、前述の触媒が安定的に作用する条件としての空燃比も同様に該理論空燃比近傍とされる。
従って、前述の如く酸素センサー3の反転結果に応じて燃料噴射量を増減する事を繰り返し行うフィードバック制御によって図2のS4に示す空燃比の実効値T0は理論空燃比の14.7対1近傍に制御されることになるのである。
文献名:新電子制御ガソリン噴射、発行者:山海堂、発行日:平成13年4月30日、掲載ページ:P117
文献名:自動車エンジン要素技術II、発行者:松本龍治、発行所:山海堂、発行日:2005年6月17日、掲載ページ:P116
ところで、前記酸素センサー3の出力電圧が急変する空気過剰率λの値は、上記非特許文献2及び図3で示されるが如く正規には実線で示す特性となるが、該酸素センサーの劣化・物性ばらつきによって破線で示す特性へと変化することが知られている。
しかるに、上記破線の特性を持つ酸素センサーによって、前述した燃料噴射量のフィードバック制御を行った場合の空燃比は当然ながら前記理論空燃比からαだけずれた特性となることは明白である。
また、該ずれ量αは一般的に理論空燃比に対して略2〜5%となることが判っている。しかしながら、従来は該酸素センサーの特性変化に対する調整手段が存在せず、劣化酸素センサーにおいては交換によって対処可能であるものの、特性ばらつきに関する対処方法がないといった課題があった。
また、該ずれ量αは一般的に理論空燃比に対して略2〜5%となることが判っている。しかしながら、従来は該酸素センサーの特性変化に対する調整手段が存在せず、劣化酸素センサーにおいては交換によって対処可能であるものの、特性ばらつきに関する対処方法がないといった課題があった。
そこで本発明の空燃比補正装置は、前記酸素センサーの空気過剰率検出特性が理想の正規特性に対して差異を伴った場合にあっても、正確に理論空燃比での運転を可能にすべく既存の制御システムに追加して空燃比の補正を可能にする装置を提供するものである。
上記課題を解決する為に、本発明は以下の如く構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は酸素センサーとECUとを具備してなる電子制御式ガソリンエンジンにおいて、該酸素センサーと該ECUとの間に配設される空燃比補正用の電子制御装置であって、かかる空燃比補正装置は、酸素センサーの出力電圧がリーンからリッチあるいはリッチからリーンへと変化するタイミングに対して調整可能と成した所定の時間だけ遅延または先行して変化する補正酸素センサー信号を生成せしめ、該補正酸素センサー信号を該ECUへ入力して空燃比のフィードバック制御を行うよう構成した。
次に、本願の請求項2に記載の発明は、請求項1の発明における補正酸素センサー信号の遅延時間または先行時間に関して、該遅延または先行時間は調整可能であると共にエンジン回転数又はECUによる空燃比フィードバック制御周期に応じて変化するように構成した。
さらに、本願の請求項3に記載の発明は、酸素センサー出力信号のリッチ又はリーン判定に関して、該酸素センサー出力信号の判定比較電圧レベルを調整可能となるように構成した。
空燃比フィードバック状態におけるECU内部の空燃比濃淡判定結果は、前述のステップ制御における単位時間当たりの燃料噴射増加量と減少量とを略一致させてあることから、リーン期間とリッチ期間とが略一致するように制御されている。
従って、本発明の空燃比補正装置を備えた電子制御ガソリンエンジンは、ECUの入力端における補正酸素センサー信号のリッチ期間とリーン期間とは略一致しているものの、実際の酸素センサーの出力電圧におけるリッチ期間又はリーン期間は、該補正酸素センサー信号のリッチ期間またはリーン期間に対して調整可能な遅延時間または先行時間を加算した時間となるが如く構成したから、該実際の酸素センサーにおけるリッチ期間とリーン期間とは一致しない。
すなわち実際のエンジン運転空燃比は上記実際の酸素センサーがリッチ検出している期間とリーン検出している期間との平均となるから、該リッチを検出している期間とリーンを検出している期間との差分だけリッチ又はリーン方向にシフトした値となる。
さらに上記空燃比のシフト量は上記調整可能な遅延時間または先行時間によって変化させることができるのである。
一方、本願の請求項3に記載の発明による空燃比補正装置は、空気過剰率λに対する酸素センサー出力電圧の特性が該酸素センサー出力電圧の高い領域でλ=小、また該酸素センサー出力電圧の低い領域でλ=大となる特性に着目して、該酸素センサーの出力電圧を入力すると共に、調整可能となした所定の基準電圧と該酸素センサー出力電圧とを比較せしめ、該比較結果をECUへ出力するが如く作用させて、結果的にフィードバック状態におけるエンジンの運転空燃比を任意の値に調整可能とした。
以上のように構成する事によって、本発明の空燃比補正装置を備えた電子制御ガソリンエンジンは、公知の排出ガス計測装置を使用して車両の運転状態での正確な排出ガス成分測定を行い、一酸化炭素濃度及び炭化水素濃度の測定値が最小になるように運転空燃比を調整する事が可能となるのである。
しかるに、酸素センサーの検出特性が劣化、特性ばらつき等によって理想の特性から差異を伴っている場合においても、空燃比フィードバック制御の目標値を正確に理論空燃比へ補正することができるから、排出ガスの有害成分を最小にすることが可能であるばかりでなく、理論空燃比からのずれによる車両の走行燃費悪化を改善するといった優れた効果を提供するものである。
以下、本発明の空燃比補正装置における第一の実施例について各図に従って説明する。
図4において3は前記酸素センサー、2は前記ECU、100は本発明の空燃比補正装置を示す。また、該空燃比補正装置100は、酸素センサー3の出力信号を入力せしめると共に、基準電圧発生手段101によって設定される所定電圧と比較する電圧比較手段102と、該電圧比較手段102の出力信号と遅延時間設定手段104の出力信号とを受けて、該電圧比較手段102の出力信号における所定方向への電圧変化を遅延時間設定手段104の設定値だけ遅れて、又は進ませて変化する信号を出力する信号処理手段103、及び該信号処理手段103の出力信号を所定電圧レベルに変換してECU2へ出力するレベル変換手段105とを具備してなる。
なお、遅延時間設定手段104は、空燃比補正装置100を車両の所定部位に装着した状態で操作可能となるが如く配設され、図示しない可変抵抗器等の操作手段を具備して構成される。
次に、図5に従って本発明の第一の実施例における作用を説明する。
図5においてS5は酸素センサー3の出力電圧であって、排出ガス中の酸素濃度を検出することによって間接的にエンジンの運転空燃比を検出しており、具体的には該空燃比が理論空燃比よりも濃い時に略1Vに近い電圧を出力する。また、該空燃比が理論空燃比よりも薄い時に略0Vに近い電圧を出力する。
S6は電圧比較手段102の出力信号であって、基準電圧発生手段101から出力される略0.45Vの基準電圧と上記酸素センサーの出力電圧とを比較した結果である。
ところで、酸素センサー3の出力電圧S5を本空燃比補正装置を介すること無く、前述したECU2へ直接入力した場合に該ECU2はS8における破線で示されるが如く、酸素センサー3の出力信号S5が0.45Vよりも高くなった点を起点として前述のスキップ制御によって燃料噴射量を急減するのに続いて、所定の傾きで該燃料噴射量を暫減するステップ制御を行う。
従ってエンジンの運転空燃比S9は除々に減少し、続いて該空燃比の減少から所定の遅れを伴って酸素センサー3の出力電圧S5が低下してくる。しかる後に該酸素センサー3の出力電圧S5は上記基準電圧0.45Vを下回るから、これを起点にECU2はS8に示す燃料噴射量増加方向へのスキップ制御と、続くステップ制御を行うから再度空燃比S9が増加し、続いて酸素センサー3の出力電圧が上昇する。
かかるフィードバック制御をT1の周期で繰り返すことにより、エンジンの運転空燃比S9の実効値はλ2となるのである。
次に本発明の空燃比補正装置は電圧比較手段102の出力信号S6と遅延時間設定手段104の出力信号とを信号処理手段102へ入力せしめ、該信号S6の立下りエッジに対して、Td1だけ遅れた信号S7を生成する。
また、上記信号S7はレベル変換手段105によって略0Vから1Vまで変化する如く振幅制限した後に補正酸素センサー信号として前記ECU2における既存の酸素センサー入力端子へ入力する。
これによって上述のフィードバック制御と同様に、酸素センサー3の出力電圧S5が0.45Vよりも高くなった点を起点として前述のスキップ制御とステップ制御とを行うが、酸素センサー3の出力電圧S5が0.45Vを下回った状況においては、ECU2への出力信号すなわちS7はTd1の時間だけ高い状態を継続することになるから燃料噴射量S8は依然として減少方向のステップ制御を継続することになる。
次に前記Td1の遅延時間の後に信号処理手段102の出力信号S7が立ち下がるから、ECU2はS8の実線で示す如く、燃料噴射量を増加するスキップ制御とステップ制御へと移行する。
従って、空燃比S9は増加へと転じ、かかる空燃比の増加から所定の遅れを伴って酸素センサー3の出力電圧S5が実線の如く0.45Vを超えて上昇するのに応動して電圧比較手段102の出力信号S6の立ち上がりと信号処理手段103の出力信号S7の立ち上がり、及びECU2による燃料噴射量の減少方向へのスキップ制御とが作用し、かかる動作の繰り返しによってエンジンの運転空燃比はS9の実線で示す如く推移する。
ところで、実線で示す空燃比S9の実効値はλ1で示す如く、信号S9の該λ1より高い部分の面積と該信号S9のλ1より低い部分の面積とが一致するようにして算出されるから、該λ1の実効値は、前記酸素センサー3の出力信号をECU2へ直接入力した空燃比フィードバック制御におけるλ2の値よりも下方、すなわちリーン方向となる。
一方前記遅延時間設定手段104は図6に示すように、電圧比較手段102の出力信号S11の立ち上がりエッジに対して遅延時間Td2を付加して設定する事も可能にしてある。この場合も前記と同様に作用して、S10〜S14の破線で示す本空燃比補正装置を介さない場合の動作に従った空燃比λ2に対して、Td2を付加する事による空燃比S14はリッチ方向へシフトする。
あるいは前記遅延時間設定手段104は図7に示すように、電圧比較手段102の出力信号S16の立ち上がりエッジに対して遅延時間Ta1を付加し、該遅延時間Ta1の後で信号処理手段102の出力信号S17が立ち下がるように構成しても良い。この場合も前記と同様に作用して空燃比S19はλ4に示すようにリッチ方向へシフトする。なお、該信号S16の立ち上がりから遅延時間Ta1の後にS17が立ち下がるということは見かけ上、信号S16の立下りエッジを先行させて信号S17を生成する事と等価であることは言うまでもない。
さらには前記遅延時間設定手段104は図8に示すように、電圧比較手段102の出力信号S21の立ち下がりエッジに対して遅延時間Ta2を付加し、該遅延時間Ta2の後で信号処理手段102の出力信号S22が立ち上がるように構成しても良い。この場合も前記と同様に作用して空燃比S24はλ5に示すようにリーン方向へシフトする。
以上の如く作用して、本発明の実施例1における空燃比補正装置は酸素センサー3の出力電圧の立ち上がり又は立下りに対して遅延時間設定手段104によって所望の遅延時間を付与した補正酸素センサー信号を生成せしめ、かかる補正酸素センサー信号をECU2へ入力する事によって該遅延時間に連動してエンジンの運転空燃比を補正することができる。
しかるに前述のとおり、酸素センサーの検出特性が誤差を伴っている場合においても、空燃比フィードバック制御の目標値を正確に理論空燃比へ補正することが可能になるのである。
以下本発明の空燃比補正装置における第二の実施例について各図に従って説明するが前記実施例1と重複する部分については説明を省略する。
電子制御式ガソリンエンジンの酸素センサーは、エンジンの排出ガス中の酸素濃度変化に対して所定の遅れ時間を持って応動することが知られている。つまり該遅れ時間は、該酸素センサーの出力信号が、該センサーに作用する排出ガスの質量に応じた化字変化によって変化するために生じるのである。
そこで前記ECU2は所定条件におけるエンジンの回転数と、単位時間当たりの排出ガス質量が略比例する事に鑑み、図5の燃料噴射信号S8に示す前記ステップ制御の増加率及び減少率を該エンジン回転数に比例するように制御したものがある。
このような場合に、上述の如くステップ制御の傾きS8がエンジンの高回転側で急峻になることによって空燃比フィードバック周期T2が短くなるので本空燃比補正装置における遅延時間Td1の該空燃比フィードバック周期T2に対する割合、すなわち補正後の運転空燃比がエンジン回転数によって変化するといった問題がある。
そこで本実施例2においては、図9に示す如く信号処理手段103にエンジン回転数を入力せしめ、図5〜図8に示す遅延時間Td1〜Ta2が該エンジン回転数に反比例するように構成した。これによって本実施例における空燃比補正装置はエンジン回転数の変化に関わらず一定の補正酸素センサー信号を発生せしめることを可能と成した。
なお、本実施例における主旨は前記空燃比フィードバック周期T2が変化する場合にも同率の遅延時間(例えばTd1)を得ることにあるから、前記信号処理手段102は前記エンジン回転数を入力すること無く、該空燃比フィードバック周期T2を計測して該周期T2と該遅延時間とが比例するように構成しても良いことは勿論である。
以下本発明の空燃比補正装置における第三の実施例について各図に従って説明する。
図10は本実施例3における空燃比補正装置100の構成を示している。図10において3は前記実施例と同様の酸素センサーであり、該酸素センサー3の出力電圧を公知のピークホールド回路手段102aとボトムホールド回路手段102bとに入力してある。また、該ピークホールド回路手段102aの出力信号と、ボトムホールド回路手段102bとの出力信号を設定手段106によって分圧して任意に調整した電圧と、上記酸素センサー3の出力信号とを電圧比較手段102へ入力してある。
さらに、該電圧比較手段102の出力信号は前記実施例と同様にレベル変換手段105を介してECU2の既存の酸素センサー入力端子と接続してある。
さらに、該電圧比較手段102の出力信号は前記実施例と同様にレベル変換手段105を介してECU2の既存の酸素センサー入力端子と接続してある。
以上の構成によって本実施例3における空燃比補正装置は、図11に示す如く酸素センサー3の出力電圧のピーク値Vpとボトム値Vbとの間で任意電圧値の比較電圧を設定することが可能であるから、例えば破線で示す誤差特性を伴う酸素センサーにおいては、該比較電圧をVsに設定することによって正規の空気過剰率、すなわち理論空燃費で反転する補正酸素センサー信号を得ることが可能になるのである。
以上の如く作用して、本発明の実施例3における空燃比補正装置は酸素センサー3の出力電圧に対する比較電圧レベルを任意の値に設定して得られる補正酸素センサー信号を生成せしめ、かかる補正酸素センサー信号をECU2へ入力する事によって該比較電圧レベルに連動してエンジンの運転空燃比を補正することができる。
しかるに前述のとおり、酸素センサーの検出特性が誤差を伴っている場合においても、空燃比フィードバック制御の目標値を正確に理論空燃比へ補正することが可能になるのである
既生産車両において本発明の空燃費補正装置を追加装着することにより、車両の空燃費フィードバックシステムの具備する誤差要因を排除し、理想的な空燃比フィードバック制御が可能になるから排出ガス低減と走行燃費向上が期待され、既存生産車両の多くが本機能を具備した場合には市場全体での排出ガス低減と燃料消費の改善の効果量の絶対値は莫大な規模となることが期待される。なお、車両のみならず公知の触媒と電子制御システムを備えたガソリンエンジンの全てにおいて適用可能であることは言うまでもない。
1 電子制御式ガンリンエンジン
2 ECU
3 酸素センサー
4 インジェクター
5 触媒
100 空燃比補正装置
102 電圧比較手段
103 信号修理手段
104 遅延時間設定手段
105 レベル変換手段
102a ピークホールド回路手段
102b ボトムホールド回路手段
2 ECU
3 酸素センサー
4 インジェクター
5 触媒
100 空燃比補正装置
102 電圧比較手段
103 信号修理手段
104 遅延時間設定手段
105 レベル変換手段
102a ピークホールド回路手段
102b ボトムホールド回路手段
Claims (3)
- 酸素センサーと電子制御装置とを具備してなる電子制御式ガソリンエンジンにおいて、該酸素センサーと該電子制御装置との間に配設される空燃比補正装置であって、かかる空燃比補正装置は、該酸素センサーの出力電圧がリーンからリッチあるいはリッチからリーンへと変化するタイミングに対して調整可能と成した所定の時間だけ遅延または先行して変化する補正酸素センサー信号を生成せしめる信号処理手段を具備してなり、該補正酸素センサー信号を上記電子制御装置へ入力するが如く構成したことを特徴とする空燃比補正装置。
- 前記補正酸素センサー信号の遅延時間または先行時間は、調整可能であると共にエンジン回転数又は電子制御装置による空燃比フィードバック制御周期に応じて変化するように構成したことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の空燃比補正装置。
- 前記酸素センサー出力信号のリッチ又はリーン判定において、該酸素センサー出力電圧のピークホールド手段とボトムホールド手段とを具備すると共に、該酸素センサー出力電圧を、該酸素センサー出力電圧のピークホールド値とボトムホールド値との間で調整可能と成した任意の電圧値と比較して得られる補正酸素センサー信号を生成せしめ、該補正酸素センサー信号を前記電子制御装置へ入力するが如く構成したことを特徴とする空燃比補正装置。
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