JP2007063610A - 原油タンク用耐食鋼材 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルタンカーの油倉、原油を輸送、または貯蔵するためのタンクの使用に好適な、裸仕様またはプライマー塗布状態で使用した場合に、原油タンク底板で発生する局部腐食および原油タンク天板および側板で発生する全面腐食を低減することができる鋼材を提供する。
【解決手段】mass%で、C:0.001〜0.16%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.1〜2.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、W:0.001〜0.5%、Al:0.005〜0.5%、必要に応じてSn:0.005〜0.3%、Sb:0.005〜0.3%、Mo:0.001〜0.5%、Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%、B:0.01%以下、REM:0.0005〜0.05%、Ca:0.0002〜0.005%の1種または2種以上を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼材。
【選択図】図1

Description

本発明は、裸仕様またはプライマー塗布状態で使用した場合に、原油タンク底板で発生する局部腐食および原油タンク天板および側板で発生する全面腐食を低減することができる鋼材に関し、オイルタンカーの油倉、原油を輸送するためのタンクまたは原油を貯蔵するためのタンク(以下、まとめて「原油タンク」と総称する)の使用に好適なものに関する。
タンカーの原油タンク上部内面(上甲板裏面に同じ)では、原油タンク内に防爆用に封入されるイナートガス(O2約5vol%、CO2約13vol%、SO2約0.01vol%、残部N2を代表組成とするボイラあるいはエンジンの排ガス)中の、O2、CO2、SO2や原油から揮発するH2S等の腐食性ガスにより、全面腐食を生じることが知られている。
更に、腐食によって生成した鉄錆を触媒として、H2Sが酸化されて固体Sが鉄錆中に層状に生成し、これらの腐食生成物は容易に剥離し、原油タンク底に堆積するため、2.5年毎のドック検査では、多大な費用をかけて、タンク上部の補修および堆積物の回収が行われているのが現状である。
一方、タンカーの原油タンク底板の場合、原油そのものの腐食抑制作用や原油タンク内面に生成される原油由来の保護性フィルム(以下「原油保護フィルム」と称す)の腐食抑制作用により、使用される鋼材に腐食は生じないと考えられていたが、最近、タンク底板において鋼材にお椀型の局部腐食が発生することが明らかになった。
かかる局部腐食の原因として、(1)塩化ナトリウムを代表とする塩類が高濃度に溶解した凝集水の存在、(2)過剰な洗浄による原油保護フィルムの離脱、(3)原油中の硫化物の高濃度化、(4)原油タンク内に防爆用に封入されるイナートガス中の、O2、CO2、SO2の高濃度化、(5)微生物の関与、などの項目が挙げられているが、いずれも推定の域を出ず、未だ明確な原因は判明していない。
腐食を抑制する最も有効な方法は、鋼材表面に重塗装を施し、鋼材を腐食環境から遮断する方法であるが、原油タンクへの塗装はその塗布面積が膨大であり、また約10年に1度は塗り替えが必要となるため、検査および施工に多大な費用がかかること、また、重塗装では塗膜損傷部分においては、原油タンク環境でかえって腐食が助長されることが指摘されている。
鋼材側からの対策としては、原油油槽環境で耐食性を有するいくつかの耐食鋼が提案されている。特許文献1記載の耐食鋼は、質量%で、C:0.01〜0.3%とし、適正量に調整したSi,Mn,P,Sに、更に、Ni:0.05〜3%、選択的にMo,Cu,Cr,W,Ca,Ti,Nb,V,Bを含有する組成を有し、全面腐食や局部腐食に対する抵抗性が向上する。
また、特許文献2記載の耐食鋼は、質量%で、C:0.00〜0.2%とし、適正量に調整したSi,Mn,P,SとCu:0.01〜1.5%、Al:0.001〜0.3%、N:0.001〜0.01%、更に、Mo:0.01〜0.2%またはW:0.01〜0.5%の少なくとも一方を含有し、優れた耐全面腐食性および耐局部腐食性を示し、固体Sを含む腐食生成物の生成を抑制できる。
特開2003−82435号公報 特開2004−204344号公報
しかしながら、前記原油タンク用耐食鋼を原油タンクに適用した場合、原油タンク上部の使用においては、耐全面腐食性を発揮するものの、原油タンク底板に使用された場合の局部腐食に対する抵抗性(以下「耐局部腐食性」と称す)は十分とは言い難い。
本発明は上記課題を解決するためのものであり、(1)原油タンク上部(上甲板および側板)に使用した場合の優れた耐全面腐食性、(2)原油タンク底板に使用した場合の優れた耐局部腐食性、更に、(3)プライマー塗布状態で使用した場合の塗装寿命延長効果による著しく優れた耐局部腐食性、を同時に有する原油タンク用鋼材を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を達成するため、まず、原油タンク底板の局部腐食に関与する因子を抽出し、それらの因子を組み合わせて、腐食試験を行い、原油タンク底板で生じる局部腐食の再現に成功し、原油タンク底板で生じる局部腐食の支配因子および腐食機構についての知見を得た。
すなわち、実際の原油タンク底板で発生するお椀型の局部腐食は、液中に含まれるO2(酸素)およびH2S(硫化水素)が特に局部腐食の支配因子として働き、具体的には、O2とH2Sが共存し、かつ、O2分圧とH2S分圧の両方が低い環境下(O2分圧:2〜8%、H2S分圧:5〜20%のガスを飽和させた水溶液中)で局部腐食が生じる。
つまり、低O2分圧かつ低H2S分圧の環境下では、H2Sが酸化されて固体Sが析出する。原油タンク底板と固体Sの間に局部電池が形成され、鋼材表面で局部腐食が発生、塩化物イオン(Cl-)の存在する酸性環境下で局部腐食は促進され、成長する。
そこで、本発明者等は、前記低O2分圧および低H2S分圧の環境下で局部腐食の発生におよぼす各種合金元素の影響について鋭意検討した。その結果、Wの添加は、原油タンク用鋼材として使用される環境において鋼板表面に形成される錆層を非常に緻密化し、耐局部腐食性および耐全面腐食性を向上させ、Sn,SbおよびMoの添加は、Wを含む緻密な錆層の生成を助け、さらに耐局部腐食性および耐全面腐食性を向上させることを確認した。
すなわち、主にW、加えては、Sn,Sb,Moの含有量を適正化することにより、耐局部腐食性に優れるとともに耐全面腐食性にも優れた原油タンク用鋼材が得られることを見出した。
また、該鋼材をZnを含むプライマー塗布状態で使用した場合、その塗装寿命を有意に延長できるとともに、さらに著しく耐局部腐食性および耐全面腐食性が向上することをも見出した。なお、本発明で原油タンク用鋼材とは、厚鋼鈑、薄鋼鈑、形鋼を含むものとする。
本発明は、前記知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、
1.mass%で、C:0.001〜0.16%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.1〜2.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、W:0.001〜0.5%およびAl:0.005〜0.5%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
2.1に記載の化学成分に加えて、mass%で、Sn:0.005〜0.3%およびSb:0.005〜0.3%のうちの1種または2種を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
3.1または2に記載の化学成分に加えて、更に、mass%で、Mo:0.001〜0.5%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
4.1ないし3の何れか一つに記載の化学成分に加えて、更に、mass%で、Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%、B:0.01%以下の1種または2種以上を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
5.1ないし4の何れか一つに記載の化学成分に加えて、更に、mass%で、REM:0.0005〜0.05%、Ca:0.0002〜0.005%の1種または2種を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
6.1ないし5の何れか一つに記載の原油タンク用鋼材を用いた原油タンク。
7.1ないし5の何れか一つに記載の原油タンク用鋼材の表面にZnを含むプライマー塗装を施した原油タンク用鋼材。
8.7記載の原油タンク用鋼材を用いた原油タンク。
本発明によれば、原油の輸送または原油の貯蔵タンク用鋼板において優れた耐全面腐食性および耐局部腐食性を有する鋼材を、安価に製造でき、産業上格段の効果を奏する。
本発明の原油タンク用鋼材の化学組成限定理由について説明する。なお、以下、mass%は、単に%と記す。
[C:0.001〜0.16%]
Cは、鋼材の強度を増加させる元素であり、本発明では所望の強度を得るために、0.001%以上の含有を必要とする。一方、0.16%を超える含有は、溶接性および溶接熱影響部の靭性を劣化させる。このため、Cは0.001〜0.16%の範囲に限定した。なお、強度、靭性の観点から好ましくは0.01〜0.15%である。
[Si:0.01〜1.5%]
Siは、一般には脱酸剤として作用するとともに、強度を増加させる元素であり、本発明では0.01%以上の含有を必要とするが、1.5%を超える含有は、鋼の靭性を劣化させる。このため、Siは0.01〜1.5%の範囲に限定した。さらに、Siは、酸性環境で防食皮膜を形成して耐食性の向上に寄与する。この耐食性の観点からは、0.2〜1.5%の範囲が好ましい。
[Mn:0.1〜2.5%]
Mnは、鋼材の強度を増加させる元素であり、本発明では所望の強度を得るために、0.1%以上の含有を必要とする。一方、2.5%を超えるような含有は、鋼の靭性および溶接性を低下させる。このため、Mnは0.1〜2.5%の範囲に限定した。なお、強度の維持および耐食性を劣化させる介在物形成の抑制の観点から、好ましくは0.5〜1.6%、より好ましくは0.8〜1.4%である。
[P:0.05%以下]
Pは、粒界に偏析して鋼の靭性を低下させる有害な元素であり、できるだけ低減するのが望ましく、0.05%を超えて含有すると靭性が顕著に低下する。このため、Pは0.05%以下に限定した。なお、0.005%未満の低減は製造コストの増大を招くので、Pは0.005〜0.05%とするのが好ましい。
[S:0.01%以下]
Sは、非金属介在物のMnSを形成して局部腐食の起点になって耐局部腐食性を低下させる有害な元素であり、できるだけ低減するのが望ましく、0.01%を越える含有は耐局部腐食性の顕著な低下を招く。このため、Sは0.01%以下に限定した。なお、0.003%未満の低減は製造コストの増大を招くので、Sは0.003〜0.01%とするのが好ましい。
[W:0.001〜0.5%]
Wは、本発明で添加が必須の元素である。Wを添加することにより、腐食環境で形成されるWO4 2-イオンが塩化物イオン等の陰イオンに対するバリア効果を発揮するとともに、不溶性のFeWO4を形成して腐食の進行は抑制される。さらに、鋼板表面に形成される錆層は、Wを含むことにより非常に緻密化される。
このように、Wの添加は、化学的および物理的な作用によって、H2SおよびCl-の存在する腐食環境における全面腐食の進行および局部腐食の成長を抑制する。そのため、耐局部腐食性が向上するとともに耐全面腐食性にも優れた原油タンク用鋼材が得られる。
また、プライマー併用時には、Wを含むことで緻密化した錆層中に、プライマー中のZnを取り込み、Feを中心としたWやZnの複合酸化物を形成することにより、長期間に渡り、鋼板表面にZnを存続させることができる。
そのため、Wを含まない鋼材と比較して長期間に渡り、局部腐食の発生を抑制することができる。しかし、0.001%よりも少ないと十分な効果が得られず、0.5%を超えるとその効果が飽和するとともにコスト上昇となるため、Wは0.001〜0.5%の範囲に限定した。
[Al:0.005〜0.5%]
Alは、脱酸剤として作用する元素であり、本発明では0.005%以上の含有が必要である。一方、0.5%を超えて含有すると、鋼の靭性が低下する。このため、Alは0.005〜0.5%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.01〜0.05%である。
以上が本発明の基本成分であるが、更に特性を向上させる場合、Sn,Sb,Mo,Nb,V,Ti,Bの一種または二種以上を添加することができる。
[Sn:0.005〜0.3%]
Snは、Wとの複合効果により緻密な錆層を形成して酸性環境における腐食を抑制する作用があり、本特性を向上させる場合、添加する。しかし、0.005%以下の添加では効果がなく、0.3%以上の添加では熱間加工性および靭性の劣化を招くので、Snは、添加する場合は、0.005〜0.3%の範囲に限定する。
[Sb:0.005〜0.3%]
Sbは、Snと同様にWとの複合効果により緻密な錆層を形成して酸性環境における腐食を抑制する作用があり、本特性を向上させる場合、添加する。しかし、0.005%以下の添加では効果がなく、0.3%以上の添加では効果の飽和とともに加工性が劣化するため、添加する場合は、Sbは、0.005〜0.3%に限定する。
[Mo:0.001〜0.5%]
Moは、Wと共に添加して耐全面腐食性および耐局部腐食性を向上させ、更にWとSnあるいはSbとの複合効果による緻密な錆層の形成を助けて耐食性を強化する作用があり、本特性を向上させる場合、添加する。
しかし、0.001%以上含まれると酸性環境における腐食量低減効果が期待できるが、0.5%を超えるとその効果が飽和するとともにコスト上昇となるため、添加する場合は0.001〜0.5%の範囲に限定する。
[Nb:0.005〜0.1%]
Nbは、強度向上を目的に添加する元素であるが、0.005%以下では強度向上への効果がなく、0.1%以上では靭性が劣化するため、添加する場合は、0.005〜0.1%に限定する。
[V:0.005〜0.1%]
Vは、強度向上を目的に添加する元素であるが、0.005%以下では強度向上への効果がなく、0.1%以上では靭性が劣化するため、添加する場合は、0.005〜0.1%に限定する。
[Ti:0.005〜0.1%]
Tiは、強度および靭性の向上を目的に添加する元素であるが、0.005%以下では効果がなく、0.1%以上では効果が飽和するため、添加する場合は、0.005〜0.1%に限定する。
[B:0.01%以下]
Bは、強度向上を目的に添加する元素であるが、0.01%以上では靭性が劣化するため、添加する場合は、0.01%以下に限定する。
[REM:0.0005〜0.05%]
本発明において、REMは、レアアース成分の組成比率が、Ce:50%±5%、La:25%±5%、Nd:15%±5%、Pr:10%±5%であるものを指し、各元素が複合した硫化物および酸化物を形成することによって、塗装状態における耐食性を向上させる。
また、REMは、介在物の形態制御によって延性および靭性を向上させる作用も有する。0.0005%以下では効果がなく、0.05%以上では靭性が劣化するため、添加する場合は、0.0005〜0.05%に限定する。耐食性向上の観点からは、0.005〜0.05%の範囲が望ましい。
[Ca:0.0002〜0.005%]
Caは、介在物の形態制御によって延性および靭性を向上させる作用があるとともに、塗装状態における耐食性向上の作用があるため、これらの特性を向上させる場合、添加する。
0.0002%以下では効果がなく、0.005%以上では靭性が劣化するため、添加する場合、0.0002〜0.005%に限定する。耐食性向上の観点からは、0.001〜0.005%の範囲が望ましい。
本発明における化学成分のうち、上記の化学成分以外の残部が実質的にFeである。ここで、「残部が実質的にFeである」とは、本発明の作用効果を無くさない限り、不可避的不純物をはじめ、他の微量元素を含有するものが本発明の範囲に含まれ得ることを意味し、不可避的不純物の例として、Cr:0.05%以下、N;0.007%以下、O:0.008%以下、Cu:0.03%以下、Ni:0.02%以下を許容する。
従来、Cuは、硫化水素環境での全面耐食性向上に寄与するとされているが、本発明鋼に添加した場合は、耐局部腐食性への効果が限定的であるばかりでなく、熱間加工性の著しい劣化を招くことが判明したので、添加しないが、不可避的不純物としてのCuは、0.03%以下を許容する。なお、望ましくは、0.02%以下である。
Niについては、本発明鋼に添加した場合は、耐全面腐食性および耐局部腐食性の向上作用は認められず、またコスト上昇要因となるため添加しないが、不可避的不純物としてのNiは、0.02%以下を許容する。
上記の化学成分の鋼は、通常の鋼と同様の方法で厚鋼鈑、薄鋼鈑、形鋼など種々の形状に製造できる。例えば、鋼の溶製では、転炉等で主要5元素C,Si,Mn,P,Sを発明の範囲に調節するとともに、必要に応じてその他の合金元素を添加する。
その後、連続鋳造等により得られた鋳片をそのままあるいは冷却後、圧延を行う。圧延条件については、耐食鋼としては特に条件を問わないが、機械的特性の観点からは適切な圧下比を確保する必要がある。
熱間圧延後、冷却速度を所望する機械的特性に応じて制御する。例えば、引張強さ490N/mm2級以上の高強度鋼材とする場合、熱間圧延の仕上げ温度を750℃以上とし、その後2℃/sec以上の冷却速度で600℃以下まで冷却する。
仕上げ温度が750℃未満では変形抵抗が大きくなり形状不良が発生しやすくなるため好ましくない。冷却速度が2℃/sec未満もしくは冷却停止温度が600℃を超える場合には、490N/mm2級以上の引張強さが得られない。
本発明鋼は、塗装寿命を延長する効果を有しており、タンカーの原油タンク用鋼材として使用する場合、Znを含むプライマーを塗布することにより耐局部腐食性および耐全面腐食性を大きく向上させることができる。
一般に鋼板表面はショットブラスト仕上げ後にプライマー塗装されるため、表面全体を覆うためには一定以上の塗膜厚さが必要である。Znを含むプライマーの塗布量を厚さ15μm以上にすると耐局部腐食性および耐全面腐食性が格段に向上するので好ましい。
耐局部腐食性および耐全面腐食性の観点からは塗布量の上限は設けないが、プライマーが厚くなると、切断性、溶接性および経済性が悪くなるため、上限としては厚さ100μmまでの範囲が好ましい。
以上のように、本発明によれば、オイルタンクの油倉、原油を輸送するためのタンクまたは原油を貯蔵するためのタンクを構成する各種容器の材料鋼板(プライマーあるいは塗装を併用する場合も含む)として、広く安価に利用することができる。
表1に示す化学成分を有する溶鋼1〜25を転炉で溶製し、連続鋳造法により厚さ200mmのスラブとした。これらスラブを、1200℃に加熱し、仕上げ圧延終了温度800℃の熱間圧延を施し、16mm厚の鋼板とした(溶鋼1〜25に対応した鋼板を鋼板1〜25とする)。
鋼板1〜25から、長さ50mm×幅50mm×厚さ15mmの正方形の小片を切り出し、その表面に、ショットブラストを実施した後、1.無機系ジンクプライマーを塗布しないものと、2.無機系ジンクプライマーの厚さを3種類に変更して塗布したものを作成した。その後、実際のタンカーから採取した原油成分を含むスラッジを均一に塗布し、腐食試験片とした。
そして、これらの試験片を腐食試験装置の試験液6中に1ヶ月間浸漬する腐食試験を行った。図1に腐食試験装置の構成図を示す。腐食試験装置は、腐食試験槽2、恒温槽3の二重型の装置であって、腐食試験槽2には実際の原油タンク底板で生じる局部腐食と同様の局部腐食を発生させることが可能な試験液が注入されている(以下「試験液6」と称す)。
試験液6は、ASTMD1141に規定される人工海水を試験母液とし、該試験母液に5%O2+10%H2Sの分圧比に調整した混合ガスを導入したものを使用した。混合ガスのバランス調整用の不活性ガスとして、N2ガスを用いた。
該不活性ガスによって調整された前記混合ガスを「導入ガス4」と称す。試験液6の温度は、恒温槽3に入れた水7の温度を調整することにより50℃に保持した。導入ガス4が連続して供給されるため、試験液6は常に撹拌されている。
試験後、試験片表面に生成した錆を除去し、腐食形態を目視で観察するとともにディップメーターで局部腐食深さを測定する。
表2に、腐食試験結果を示す。局部腐食の発生状況を「局部腐食なし:◎」、局部腐食が発生するが、「局部腐食深さ0.2mm未満:○」、「局部腐食深さ0.2mm以上0.6mm未満:○´」、「局部腐食深さ0.6mm以上1mm未満:△」、「局部腐食深さ1mm以上:×」として評価した。
本発明に係る原油タンク用鋼板(鋼板No.1〜19)は、ジンクプライマーの塗布の有無によらず耐局部腐食性評価が◎または○で良好で、ジンクプライマーを15μm以上を塗布したものは、耐局部腐食性評価が◎で格段に向上する。
本発明鋼は、無塗装状態で局部腐食が発生する場合であっても、その深さは最大で0.5mm未満に抑えられ、良好な耐局部腐食性を有するとともに、無機系ジンクプライマーの塗布により特に良好な耐局部腐食性を有することが確認された。
一方、比較鋼(鋼板No.20〜24:W無添加系、鋼板No.25:S量が本発明範囲外)は、無機系ジンクプライマーを塗布していない場合のみならず、塗布している場合においても耐局部腐食性評価は×または△で耐局部腐食性が劣り、無機系ジンクプライマーの塗布による耐局部腐食性の向上はわずかである。
Figure 2007063610
Figure 2007063610
次に、実施例1の鋼材を用いて、原油タンク上甲板裏の環境における耐全面腐食性の評価を行った。図2に、耐全面腐食性を確認するために用いた腐食試験装置の構成図を示す。
腐食試験装置は、腐食試験槽9と、温度制御プレート10から構成されている。腐食試験槽9には飽和蒸気圧を保つために水13が注入され、温度は50℃に保持されている。
試験は、鋼板1〜25(それぞれの化学成分を有する)から、長さ48mm×幅25mm×厚さ4mmの矩形の小片を切り出し、その表面に対し、ショットブラストを実施した後、1.無機系ジンクプライマーを塗布しないものと、2.無機系ジンクプライマーの厚さを3種類に変更して塗布したものを作成して試験片とし、試験に供した。
プライマーを塗布した試験片に関しては、耐食性の評価を加速するため、試験面に鋼材表面に達するX字型のカッティングを施し、これを模擬損傷箇所として腐食試験後の表面錆、塗膜下の錆の進行を表面積率で評価した。なお、試験前の損傷面積率は1.0%であった。
全面腐食試験は、原油タンク内の環境条件を模擬した雰囲気と温度サイクル中に、試験片を曝して、腐食箇所拡大率の評価を実施した。原油タンク内模擬環境は、ガス組成12%CO2,5%O2,0.01%SO2,0.1%H2S,残部N2の混合ガスを過飽和水蒸気圧の下に充満させて、試験用の雰囲気とした。
この雰囲気中に挿入した試験片には、ヒーターと冷却装置によって30℃/50℃の繰返し温度サイクルを、1サイクル8時間として20日間付与し、結露水による腐食を模擬できるようにした。
表3に試験結果を示す。無塗装材(裸仕様)については全面腐食の評価結果を、プライマー塗布材については錆(腐食)面積率の評価結果を示した。
表3において、無塗装材の全面腐食状況を「腐食速度0.5mm/年未満:○」、「腐食速度0.5mm/年以上1mm/年未満:△」、「腐食速度1mm/年以上:×」として評価した。また、プライマー塗布材の錆面積率を「面積率25%未満:○」、「面積率25%以上50%未満:△」、「面積率50%%以上:×」として評価した。
本発明に係る原油タンク用鋼板(鋼板No.1〜19)は、無塗装材の耐全面腐食性が○で良好であるとともに、ジンクプライマーを塗布した耐全面腐食性も○で、無塗装状態で良好な耐全面腐食性を有するとともに、無機系ジンクプライマーの塗布によりさらに良好な耐全面腐食性を有することが確認された。
一方、比較鋼(鋼板No.20〜24:W無添加系、鋼板No.25:S量が本発明範囲外である)は、無機系ジンクプライマーを塗布していない場合のみならず、塗布している場合においても耐食性評価が×または△で耐全面腐食性が劣っていることがわかる。
Figure 2007063610
腐食試験装置(局部腐食試験用)。 腐食試験装置(全面腐食試験用)。
符号の説明
1、8 試験片
2、9 腐食試験槽
3 恒温槽
4、11 導入ガス
5、12 排出ガス
6 試験液
7、13 水
10 温度制御プレート

Claims (8)

  1. mass%で、C:0.001〜0.16%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.1〜2.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、W:0.001〜0.5%およびAl:0.005〜0.5%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
  2. 請求項1に記載の化学成分に加えて、mass%で、Sn:0.005〜0.3%およびSb:0.005〜0.3%のうちの1種または2種を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
  3. 請求項1または2に記載の化学成分に加えて、更に、mass%で、Mo:0.001〜0.5%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
  4. 請求項1ないし3の何れか一つに記載の化学成分に加えて、更に、mass%で、Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%、B:0.01%以下の1種または2種以上を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
  5. 請求項1ないし4の何れか一つに記載の化学成分に加えて、更に、mass%で、REM:0.0005〜0.05%、Ca:0.0002〜0.005%の1種または2種を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる原油タンク用鋼材。
  6. 請求項1ないし5の何れか一つに記載の原油タンク用鋼材を用いた原油タンク。
  7. 請求項1ないし5の何れか一つに記載の原油タンク用鋼材の表面にZnを含むプライマー塗装を施した原油タンク用鋼材。
  8. 請求項7記載の原油タンク用鋼材を用いた原油タンク。
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