JP2007062542A - 車両用ニープロテクター部構造 - Google Patents

車両用ニープロテクター部構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケットが変形する際に、連結ブラケットを介して作用される引張力によって上側吸収用ブラケットが変形されるのを確実に防止し得るようにする。
【解決手段】 小柄な乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケット13と、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケット14とを備え、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とがその入力側端部18,20間を連結ブラケット21で連結された車両用ニープロテクター部構造であって、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20近傍に、連結ブラケット21からの引張力34を吸収可能な引張力吸収手段35を設けると共に、引張力吸収手段35に保護部材45を取付けるようにしている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、車両用ニープロテクター部構造に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
このようなインストルメントパネルの内部に対し、緊急時に乗員の膝を保護するために、ニープロテクターを設置することが検討されている。
このような、ニープロテクターとして、小柄な乗員(例えば、小柄な女性乗員)の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケットと、平均的体格の乗員(例えば、平均的体格の男性乗員)の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケットとを上下に分けて備えると共に、下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとが入力側端部間を連結ブラケットで連結されたものが開発されている。
そして、ニープロテクターに対して小柄な乗員の膝が進入した場合には、低い位置にある下側吸収用ブラケットが変形することにより、小柄な乗員の膝入力エネルギーを吸収することができる。また、ニープロテクターに対して平均的体格の乗員の膝が進入した場合には、高い位置にある上側吸収用ブラケットが主に変形することにより、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーを吸収することができる。このように、下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとの上下2つの吸収用ブラケットに分けて使い分けるようにすることにより、身長や体格の異なる様々な乗員に対応させることが可能となる。
特開2005−96525号公報
しかしながら、上記したニープロテクターでは、下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとの入力側端部間の車両前後方向の間隔が大きくなるに従い、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケットが変形される際に、連結ブラケットを介して上側吸収用ブラケットに作用される引張力が大きくなるため、上側吸収用ブラケットがこの引張力によって変形されてしまうこととなり、この上側吸収用ブラケットの変形によって反力増加が生じ、小柄な乗員の膝入力エネルギーをうまく吸収できなくなるおそれがあった。よって、上記間隔を大きく設定してより広い足元空間を確保するような設計を採用することが困難となっており、インストルメントパネルに対するデザイン自由度が制限される要因となっていた。また、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケットが変形される際の引張力で上側吸収用ブラケットが変形された場合の安全対策も必要となる。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、小柄な乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケットと、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケットとを備え、前記下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとがその入力側端部間を連結ブラケットで連結された車両用ニープロテクター部構造において、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍に、前記連結ブラケットからの引張力を吸収可能な引張力吸収手段を設けると共に、前記引張力吸収手段に保護部材を設けた車両用ニープロテクター部構造を特徴としている。
請求項1の発明によれば、上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍に、連結ブラケットからの引張力を吸収可能な引張力吸収手段を設けたことにより、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケットが変形する際に、連結ブラケットを介して上側吸収用ブラケットに引張力が作用したとしても、引張力吸収手段がこの引張力を吸収して、上側吸収用ブラケット全体の変形を確実に防止することができるので、反力増加が抑えられ、小柄な乗員の膝入力エネルギーをうまく吸収することが可能となる。また、上記により、下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとの入力側端部間の車両前後方向の間隔を大きくすることが可能となるため、足元空間を広く確保することが可能となり、以て、インストルメントパネルに対するデザイン自由度を向上することができる。更に、引張力吸収手段に保護部材を設けたことにより、引張力吸収手段が作動することによって変形した場合であっても、変形した引張力吸収手段に直接小柄な乗員の膝が接触されることが防止できるので、より有効な安全対策を得ることができる。
小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケットが変形する際に、連結ブラケットを介して作用される引張力によって上側吸収用ブラケットが変形されるのを確実に防止するという目的を、上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍に、連結ブラケットからの引張力を吸収可能な引張力吸収手段を設けると共に、引張力吸収手段に保護部材を設ける、という手段で実現した。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
図1〜図3は、この発明の実施例を示すものである。
まず、構成を説明すると、自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている。このインストルメントパネルの内部には、図1に示すように、ほぼ車幅方向へ延びて左右の車体パネル間を連結するステアリングサポートメンバなどの車体側メンバ1が強度部材として設けられている。
この車体側メンバ1は、例えば、金属製のパイプで構成されており、強度を必要とする運転席側の部分が太く、強度をあまり必要としない中央部と助手席側の部分が細く形成されている。なお、図1の車体側メンバ1は、左ハンドル車のものとなっている。また、車体側メンバ1には、これ以外にも、各種のものが存在している。車体側メンバ1の両端部には、左右の車体パネルに取付けるための車体取付ブラケット2がそれぞれ取付けられており、車体側メンバ1の中央部には、フロアパネルに支持させるための一対のステー3が取付けられている。車体側メンバ1の運転席側の部分には、ステアリングコラムを取付けるためのコラムブラケット4が取付けられている。車体側メンバ1には、これら以外にも、各種のブラケットが設けられている。
この車体側メンバ1に対し、緊急時に乗員の膝を保護するためのニープロテクター11,12を設置する。このニープロテクター11,12は、運転席側の部分と助手席側の部分とにそれぞれ別個に設けられている。
このうち、運転席側のニープロテクター11は、小柄な乗員(例えば、小柄な女性乗員)の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケット13と、平均的体格の乗員(例えば、平均的体格の男性乗員)の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケット14とを、機能分割して上下に備えている。なお、下側吸収用ブラケット13は膝入力エネルギーを受ける際に発生する反力が相対的に小さくなり、上側吸収用ブラケット14は膝入力エネルギーを受ける際に発生する反力が相対的に大きくなるように、その強度に差が付けられている。また、変形される際に、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とが干渉しないように、下側吸収用ブラケット13は全体として下側へ変形し、上側吸収用ブラケット14は全体として上側へ変形し得るような形状に設定されている。
即ち、上記下側吸収用ブラケット13は、図2に実線で示すように、車体側メンバ1からほぼ下方へ延びる垂直部15と、この垂直部15の下端部からほぼ車両後方(乗員側)へ向けて延びる後方延長部16とを備えている。そして、垂直部15と後方延長部16との境界部分(屈曲形状部)には弱部17が形成されている。また、後方延長部16の後端部には、所要の角度で後上がりとなる入力側端部18が曲げ形成されている。この下側吸収用ブラケット13は、所要板厚の金属板を曲げ加工することによって形成されている。そのため、この下側吸収用ブラケット13は、中央連結部と両側フランジ部とを有する上向き或いは後向きコ字断面を有している(図1参照)。また、上記弱部17は、両側フランジ部をくびれさせることによって形成されている。
一方、上側吸収用ブラケット14は、下側吸収用ブラケット13の垂直部15の上端部近傍から全体としてほぼ車両後方(乗員側)へ延びる後方延長形状部19を備えている。この後方延長形状部19の後端部に、所要の角度で前下がりとなる入力側端部20が曲げ形成されている。上側吸収用ブラケット14は、所要板厚の金属板を曲げ加工することによって形成されている(図1参照)。そのため、この上側吸収用ブラケット14は、中央連結部14aと両側フランジ部14bとを有する下向きコ字断面を有している(図3参照)。
更に、上側吸収用ブラケット14を、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーによって複数段に屈曲可能となるように構成している。そのために、上側吸収用ブラケット14に対し、複数の屈曲部25,26を形成する。この場合、屈曲部25,26は、二段に設けられているが、三段以上としても良い。屈曲部25,26は、例えば、上側吸収用ブラケット14に対してほぼ等しい間隔で設けるようにするのが、受け反力を均等化する上では好ましい。また、屈曲部25,26は、例えば、上側吸収用ブラケット14の変形モードを設定するために、不等間隔とすることも可能である。なお、上記したように、上側吸収用ブラケット14が全体として上側へ変形されるように、各屈曲部25,26は山折に曲げるのが好ましい。なお、この場合、上側吸収用ブラケット14が全体としてほぼ水平に近い状態となるように、下側吸収用ブラケット13に対する取付部分(屈曲部25よりも前側の部分)を前下がりとしている。
そして、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とは、その入力側端部18,20間を連結ブラケット21を用いて連結される。即ち、先ず、両入力側端部18,20は、上下方向および車両前後方向に対し、所要の間隔(車両前後方向の間隔22)を有して配置される。そして、両入力側端部18,20は、連結ブラケット21の下端側と上端側に、それぞれボルト、ナットなどの締結固定具23,24を用いて固定される。そのため、入力側端部18,20および連結ブラケット21には、締結固定具23を通すためのボルト孔が形成されている。この連結ブラケット21は、インストルメントパネル下部の足元空間の形状に対応させて前下がりに傾斜されている。これに対応して、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との入力側端部18,20も、上記したように、この連結ブラケット21の傾斜形状に合わせてそれぞれ上方および下方に屈曲されている。
上記連結ブラケット21は、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって屈曲可能となるように構成されている。そのために、連結ブラケット21の少なくとも締結固定具23,24間の部分を凹凸のない平板形状としている。また、連結ブラケット21の平板形状の部分を、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって屈曲可能な程度の肉厚の薄板としている。更に必要に応じて、連結ブラケット21に脆弱部などを形成しても良い。
なお、図1に示すように、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とは、コラムブラケット4を挟んで左右に対を成すように設けられており、左右の下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との間には、膝受板31が設けられる。そして、この膝受板31の左右の両端部に対して、上記連結ブラケット21が形成されている。膝受板31は、ステアリングコラムを迂回するように車両後方へ突出する凸形状とされている。また、膝受板31は、所要の強度を持ち得るよう、所要の凹凸形状を呈している。この場合、膝受板31は、上下の縁部に沿って延び乗員側へ突出する突条を有している。
この実施例では、図3に示すように、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20およびその近傍に、連結ブラケット21からの引張力34を吸収可能な引張力吸収手段35を設けるようにする。
そして、この引張力吸収手段35を、上記引張力34によって入力側端部20の周辺部を部分的に変形可能な引張変形部36とする。
より具体的には、この引張変形部36を、面状の取付面部37から延びる狭幅帯状の引張変形面部38,39で構成する。
そのために、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20と後方延長形状部19の入力側端部20近傍部分とに、両側フランジ部14bがなく中央連結部14aのみのフランジ除去部40を設け、フランジ除去部40の中央連結部14aを加工して、面状の取付面部37と狭幅帯状の引張変形面部38,39とを形成する。ここで、取付面部37は、入力側端部20の先端に、締結固定具24を取付けるのに適した形状で形成する。そして、引張変形面部38,39は、上側吸収用ブラケット14の中央連結部14aおよび取付面部37の幅よりも狭幅となるようにする。なお、引張変形面部38は、入力側端部20の側に形成され、引張変形面部39は、後方延長形状部19の側に形成される。引張変形面部38,39間には、上記した屈曲部が介在される。なお、取付面部37と引張変形面部38とには、連結ブラケット21が当接されるため、連結ブラケット21によって保護された状態となる。
更に、引張力吸収手段35に保護部材45を設けるようにする。この保護部材45は、後方延長形状部19の引張変形面部39およびその近傍を上方から覆うように配置する。そして、この保護部材45をボルトナットなどの締結具やスポット溶接などで後方延長形状部19のフランジ除去部40よりも奥側(前側)の部分に固定し、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーによって上側吸収用ブラケット14が変形される際には、上側吸収用ブラケット14と一体になって膝入力エネルギーを吸収する受部材としても機能されるようにする。この際、保護部材45によって引張変形面部39の変形が妨げられないように注意する。ここで、保護部材45は、中央連結部14aおよび両側フランジ部14bと対応して、これらよりも一回り大きい中央連結部45aおよび両側フランジ部45bを有している。両側フランジ部45bの入力側端部20近傍部には、屈曲された連結ブラケット21との干渉を防止するための干渉防止部45cを形成する。この干渉防止部45cは、逃げテーパなどの傾斜面とする。
次に、この実施例の作用について説明する。
緊急時に、平均的体格の乗員の膝が車両前方へほぼ水平に進入した場合には、膝受板31、連結ブラケット21を介して、高い位置にあって大きな反力を発生する上側吸収用ブラケット14が変形することにより、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーを吸収することができる。この時、連結ブラケット21を介して下側吸収用ブラケット13が変形しても、下側吸収用ブラケット13は発生する反力が小さいため特に影響は生じない。
この際、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーによって、上側吸収用ブラケット14が複数段に屈曲されるよう構成して、上側吸収用ブラケット14が変形してから下側吸収用ブラケット13が変形するまでの各時間における受け反力をほぼ一定の高い値に維持させ、反力の落ち込みを解消することにより、全体としてのエネルギー吸収効率をより良くすることができる。
また、緊急時に、小柄な乗員の膝(図2の符号A参照)が車両前方へほぼ水平または水平よりも若干前上がりの方向に進入した場合には、膝受板31、連結ブラケット21を介して、図2に仮想線で示すように、低い位置にあって小さな反力を発生する下側吸収用ブラケット13が変形することにより、小柄な乗員の膝入力エネルギーを吸収する。
この際、連結ブラケット21を、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって屈曲可能に構成して、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって連結ブラケット21が屈曲されることにより、膝入力エネルギーが上側吸収用ブラケット14へ伝達されて上側吸収用ブラケット14が変形されることを防止し、小柄な乗員の膝入力エネルギーをうまく吸収できるように図っている。
このように、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との2つの吸収用ブラケットがうまく使い分けられるようになると、身長や体格の異なる様々な乗員に対応させることが可能となる。
ここで、図4の比較例1に示すように、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との入力側端部18,20間の車両前後方向の間隔22が小さい場合には、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケット13が変形される際に、連結ブラケット21によって上側吸収用ブラケット14に、問題となるような引張力が作用されるようなことは起こらない。即ち、図4に仮想線で示すように連結ブラケット21が曲げ変形されるだけで済むこととなる。なお、比較例1の下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とは、実施例のものと比べて若干異なる形状を有している。
しかし、図5の比較例2に示すように、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との入力側端部18,20間の車両前後方向の間隔22が大きくなると、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケット13が変形される際に、連結ブラケット21が曲げ変形するだけでは済まなくなり、連結ブラケット21を介して上側吸収用ブラケット14に引張力34が作用されるようになる。そのため、図6に示すように引張力吸収手段35を設けていない構造(例えば、後方延長形状部19にフランジ除去部40や引張変形面部39などを設けない構造)だと、上側吸収用ブラケット14がこの引張力によって、図5に仮想線で示すように変形されてしまうこととなり、この上側吸収用ブラケット14の変形によって反力増加が生じ、小柄な乗員の膝入力エネルギーをうまく吸収できなくなるおそれがある。この引張力34は、上記間隔22が大きくなる程、大きくなる傾向にある。
そこで、この実施例では、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20近傍に、連結ブラケット21からの引張力34を吸収可能な引張力吸収手段35を設けるようにしている。このように引張力吸収手段35を設けたことにより、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケット13が変形する際に、連結ブラケット21を介して上側吸収用ブラケット14に引張力34が作用したとしても、引張力吸収手段35がこの引張力34を吸収して、上側吸収用ブラケット14全体が変形することを確実に防止することができるので、反力増加が抑えられ、小柄な乗員の膝入力エネルギーをうまく吸収することが可能となる。
また、上記により、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との入力側端部18,20間の車両前後方向の間隔を大きくすることが可能となるため、足元空間を広く確保することが可能となり、以て、インストルメントパネルに対するデザイン自由度を向上することができる。
そして、上記引張力吸収手段35を、上記引張力34によって上側吸収用ブラケット14の入力側端部20周辺部を部分的に変形可能な引張変形部36とすることにより、部分的な引張変形部36の変形のみによって引張力34を吸収させることが可能となる。また、引張変形部36は構造が簡単なことから、インストルメントパネル内部に対するレイアウトの自由度を上げることが可能となり、インストルメントパネルの内部に対する設計の容易化を図ることが可能となる。
更に、上記引張変形部36を、狭幅帯状の引張変形面部38,39とすることにより、引張変形面部38,39がめくれるように変形することによって引張力34を吸収させることが可能となる。この取付面部37と引張変形面部38,39とは、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20に容易に形成することが可能である。また、後加工で上側吸収用ブラケット14の入力側端部20の形状を変えると共に引張変形部36や引張変形面部38,39を形成するようにすれば、上側吸収用ブラケット14やニープロテクター11,12の共用化を図ることが可能となる。
加えて、引張力吸収手段35に保護部材45を設けたことにより、引張力吸収手段35が作動することによって変形した場合であっても、変形した引張力吸収手段35に直接小柄な乗員の膝が接触されることが防止できるので、より有効な安全対策を得ることができる。
ここで、保護部材45は、単なる保護部材としての機能だけでなく、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーによって上側吸収用ブラケット14が変形される際には、上側吸収用ブラケット14と一体になって膝入力エネルギーを吸収する受部材としても機能されることとなる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。
本発明の実施例にかかる車体側メンバ部分の斜視図である。 図1のニープロテクター部分の側面図である。 図2の上側吸収用ブラケットの部分拡大斜視図である。 比較例1におけるニープロテクター部分の側面図である。 比較例2におけるニープロテクター部分の側面図である。 図5の上側吸収用ブラケットにおける入力側端部の部分拡大斜視図である。
符号の説明
11 ニープロテクター
13 下側吸収用ブラケット
14 上側吸収用ブラケット
18 入力側端部
20 入力側端部
21 連結ブラケット
34 引張力
35 引張力吸収手段
45 保護部材

Claims (1)

  1. 小柄な乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケットと、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケットとを備え、前記下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとがその入力側端部間を連結ブラケットで連結された車両用ニープロテクター部構造において、
    前記上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍に、前記連結ブラケットからの引張力を吸収可能な引張力吸収手段を設けると共に、前記引張力吸収手段に保護部材を設けたことを特徴とする車両用ニープロテクター部構造。
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