JP4744923B2 - 車両用ニープロテクター部構造 - Google Patents

車両用ニープロテクター部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4744923B2
JP4744923B2 JP2005137325A JP2005137325A JP4744923B2 JP 4744923 B2 JP4744923 B2 JP 4744923B2 JP 2005137325 A JP2005137325 A JP 2005137325A JP 2005137325 A JP2005137325 A JP 2005137325A JP 4744923 B2 JP4744923 B2 JP 4744923B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bracket
absorption bracket
vehicle
knee
upper absorption
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005137325A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006315436A (ja
Inventor
務 川嶋
真 茂木
宜博 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Calsonic Kansei Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2005137325A priority Critical patent/JP4744923B2/ja
Priority to PCT/JP2006/308412 priority patent/WO2006120868A1/ja
Priority to US11/919,670 priority patent/US7832764B2/en
Publication of JP2006315436A publication Critical patent/JP2006315436A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4744923B2 publication Critical patent/JP4744923B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、車両用ニープロテクター部構造に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
このようなインストルメントパネルの内部に対し、緊急時に乗員の膝を保護するために、ニープロテクターを設置することが検討されている。
このような、ニープロテクターとして、小柄な女性の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケットと、平均的体格の男性の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケットとを上下に分けて備えると共に、下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとが入力側を連結ブラケットで連結されたものが開発されている。
そして、ニープロテクターに対して小柄な女性の膝が進入した場合には、低い位置にある下側吸収用ブラケットが変形することにより、小柄な女性の膝入力エネルギーを吸収することができる。また、ニープロテクターに対して平均的体格の男性の膝が進入した場合には、高い位置にある上側吸収用ブラケットが変形することにより、平均的体格の男性の膝入力エネルギーを吸収することができる。このように、下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとの上下2つの吸収用ブラケットに分けて使い分けるようにすることにより、身長や体格の異なる様々な乗員に対応させることが可能となる。
特開2005−96525号公報
しかしながら、上記したニープロテクターでは、下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとの入力側端部間の車両前後方向の間隔が大きくなるに従い、小柄な女性の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケットが変形される際に、連結ブラケットを介して上側吸収用ブラケットに作用される引張力が大きくなるため、上側吸収用ブラケットがこの引張力によって変形されてしまうこととなり、この上側吸収用ブラケットの変形によって反力増加が生じ、小柄な女性の膝入力エネルギーをうまく吸収できなくなるおそれがあった。よって、上記間隔を大きく設定して足元空間を広く確保するようなことが困難となっており、インストルメントパネルに対するデザイン自由度が制限される要因となっていた。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、小柄な乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケットと、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケットとを備え、前記下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとがその入力側端部間を連結ブラケットで連結された車両用ニープロテクター部構造において、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部周辺に、前記下側吸収用ブラケットの変形による引張力が前記上側吸収用ブラケットに作用した時に、前記引張力を吸収して、前記上側吸収用ブラケット全体の変形を防止する引張力吸収手段を設け、該引張力吸収手段が、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部に設けられた平板状の取付面部と、この取付面部から車両前方へ延びる平面状の引張変形面部とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載された発明では、上記において、前記平板状の取付面部と前記平面状の引張変形面部とが車幅方向から見て曲げ形状を有して、前記引張力を吸収する際に、前記平面状の引張変形面部が、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍からめくれるように変形するものであることを特徴とする。
請求項3に記載された発明では、上記において、前記上側吸収用ブラケットが、中央連結部と、両側フランジ部とを有し、前記平板状の取付面部が、前記上側吸収用ブラケットの入力端部を中央連結部のみとすることにより構成され、前記平面状の引張変形面部が、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍における、中央連結部と両側フランジ部との境界部分、或いは、中央連結部に対し切込部を設けて他の部分から部分的に切り離すことによって構成されたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部周辺に、前記下側吸収用ブラケットの変形による引張力が前記上側吸収用ブラケットに作用した時に、前記引張力を吸収して、前記上側吸収用ブラケット全体の変形を防止する引張力吸収手段を設けたことにより、小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケットが変形する際に、連結ブラケットを介して上側吸収用ブラケットに引張力が作用したとしても、引張力吸収手段がこの引張力を吸収して、上側吸収用ブラケット全体の変形を確実に防止することができるので、反力増加が抑えられ、小柄な乗員の膝入力エネルギーをうまく吸収することが可能となる。また、上記により、下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとの入力側端部間の車両前後方向の間隔を大きくすることが可能となるため、足元空間を広く確保することが可能となり、以て、インストルメントパネルに対するデザイン自由度を向上することができる。
また、平板状の取付面部と平面状の引張変形面部とからなる引張力吸収手段は、引張力によって上側吸収用ブラケットの入力側端部周辺を部分的に変形可能となるため、引張力吸収手段の僅かな変形のみによって引張力を吸収させることが可能となる。また、上記引張力吸収手段は構造が簡単なことから、インストルメントパネル内部に対するレイアウトの自由度を上げることが可能となり、インストルメントパネルの内部に対する設計の容易化を図ることが可能となる。
また、請求項2の発明によれば、車幅方向から見て曲げ形状を有する平板状の取付面部と平面状の引張変形面部とにより、前記引張力を吸収する際に、前記平面状の引張変形面部を、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍からめくれるように変形させることができる。
更に、請求項3の発明によれば、前記平板状の取付面部が、前記上側吸収用ブラケットの入力端部を中央連結部のみとすることにより構成され、前記平面状の引張変形面部が、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍における、中央連結部と両側フランジ部との境界部分、或いは、中央連結部に対し切込部を設けて他の部分から部分的に切り離すことによって構成されたことにより、引張変形面部がめくれるように変形することによって引張力を吸収させることが可能となる。この取付面部と引張変形面部とは、上側吸収用ブラケットの入力側端部に容易に形成することが可能である。また、後加工で上側吸収用ブラケットの入力側端部の形状を変えると共に引張変形部や引張変形面部を形成するようにすれば、上側吸収用ブラケットやニープロテクターの共用化を図ることが可能となる。
小柄な乗員の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケットが変形する際に、連結ブラケットを介して作用される引張力によって上側吸収用ブラケットが変形されるのを確実に防止するという目的を、上側吸収用ブラケットの入力側端部に、連結ブラケットからの引張力を吸収可能な引張力吸収手段を設ける、という手段で実現した。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
図1〜図3は、この発明の実施例を示すものである。
まず、構成を説明すると、自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている。このインストルメントパネルの内部には、ほぼ車幅方向へ延びて左右の車体パネル間を連結するステアリングサポートメンバなどの車体側メンバ1が設けられている。
この車体側メンバ1は、例えば、金属製のパイプで構成されており、強度を必要とする運転席側の部分が太く、強度をあまり必要としない中央部と助手席側の部分が細く形成されている。図1の車体側メンバ1は、左ハンドル車のものとなっている。なお、車体側メンバ1には、これ以外にも、各種のものが存在している。車体側メンバ1の両端部には、左右の車体パネルに取付けるための車体取付ブラケット2がそれぞれ取付けられており、車体側メンバ1の中央部には、フロアパネルに支持させるための一対のステー3が取付けられている。車体側メンバ1の運転席側の部分には、ステアリングコラムを取付けるためのコラムブラケット4が取付けられている。
この車体側メンバ1に対し、緊急時に乗員の膝を保護するためのニープロテクター11,12を設置する。このニープロテクター11,12は、運転席側の部分と助手席側の部分とにそれぞれ別個に設けられている。
このうち、運転席側のニープロテクター11は、標準体格より小柄の乗員で、例えば米国成人女性の体格の小さい方から5%をカバーする体形(AF05)相当の人(以下小柄な女性と言う)の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケット13と、標準体格の乗員で例えば米国成人男性の体格の小さい方から50%をカバーする体形(AM50)相当の大柄の人(以下、平均的体格の男性と言う)の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケット14とを、上下に分けて備えている。なお、下側吸収用ブラケット13は膝入力エネルギーを受ける際に発生する反力が相対的に小さくなり、上側吸収用ブラケット14は膝入力エネルギーを受ける際に発生する反力が相対的に大きくなるように、その強度に差が付けられている。また、変形される際に、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とが干渉しないように、下側吸収用ブラケット13は全体として下側へ変形し、上側吸収用ブラケット14は全体として上側へ変形し得るような形状に設定されている。
即ち、上記下側吸収用ブラケット13は、図2に実線で示すように、車体側メンバ1からほぼ下方へ延びる垂直部15と、この垂直部15の下端部からほぼ車両後方(乗員側)へ向けて延びる後方延長部16とを備えている。そして、垂直部15と後方延長部16との境界部分(屈曲形状部)には弱部17が形成されている。また、後方延長部16の後端部には入力側端部18が曲げ形成されている。この下側吸収用ブラケット13は、所要板厚の金属板を曲げ加工することによって形成されている。そのため、この下側吸収用ブラケット13は、中央連結部と両側フランジ部とを有する上向き或いは後向きコ字断面を有している(図1参照)。また、上記弱部17は、両側フランジ部をくびれさせることによって形成されている。
一方、上側吸収用ブラケット14は、下側吸収用ブラケット13の垂直部15の上端部近傍からほぼ車両後方(乗員側)へ向けて延びる後方延長形状部19を備えている。この後方延長形状部19の後端部に入力側端部20が曲げ形成されている。上側吸収用ブラケット14は、所要板厚の金属板を曲げ加工することによって形成されている(図1参照)。そのため、この上側吸収用ブラケット14は、中央連結部14aと両側フランジ部14bとを有する下向きコ字断面を有している(図3参照)。
更に、上側吸収用ブラケット14を、平均的体格の男性の膝入力エネルギーによって複数段に屈曲可能となるように構成している。そのために、上側吸収用ブラケット14に対し、複数の屈曲部25,26を形成する。この場合、屈曲部25,26は、二段に設けられているが、三段以上としても良い。屈曲部25,26は、例えば、上側吸収用ブラケット14に対してほぼ等しい間隔で設けるようにするのが、受け反力を均等化する上では好ましい。また、屈曲部25,26は、例えば、上側吸収用ブラケット14の変形モードを設定するために、不等間隔とすることが可能である。なお、上記したように、上側吸収用ブラケット14が全体として上側へ変形されるように、各屈曲部25,26は下側へ向けて屈曲する山折形状とするのが好ましい。なお、この場合、全体として上側吸収用ブラケット14がほぼ水平に近い状態となるように、下側吸収用ブラケット13に対する取付部分を前下がりにしている。
そして、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とは、その入力側端部18,20間を連結ブラケット21を用いて連結される。即ち、入力側端部18,20は、上下方向および車両前後方向に対し、所要の間隔(車両前後方向の間隔22)を有して配置される。そして、入力側端部18,20は、連結ブラケット21の下端部と上端部に、それぞれボルト、ナットなどの締結固定具23,24を用いて固定される。そのため、入力側端部18,20および連結ブラケット21には、締結固定具23を通すためのボルト孔が形成されている。この連結ブラケット21は、インストルメントパネル下部の足元空間の形状に対応させて前下がりに傾斜されている。これに対応して、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との入力側端部18,20も、この連結ブラケット21の傾斜形状に合わせてそれぞれ上方および下方に屈曲されている。
上記連結ブラケット21は、小柄な女性の膝入力エネルギーによって屈曲可能となるように構成されている。そのために、連結ブラケット21の少なくとも締結固定具23,24間の部分を凹凸のない平板形状としている。また、連結ブラケット21の平板形状の部分を、小柄な女性の膝入力エネルギーによって屈曲可能な程度の肉厚の薄板としている。更に必要に応じて、連結ブラケット21に脆弱部などを形成しても良い。
なお、図1に示すように、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とは、コラムブラケット4を挟んで左右に対を成すように設けられており、左右の下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との間には、膝受板31が設けられる。そして、この膝受板31の左右の両端部に対して、上記連結ブラケット21が形成されている。膝受板31は、ステアリングコラムを迂回するように車両後方へ突出する凸形状とされている。また、膝受板31は、所要の強度を持ち得るよう、所要の凹凸形状を呈している。この場合、膝受板31は、上下の縁部に沿って延び乗員側へ突出する突条を有している。
この実施例では、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20周辺に、連結ブラケット21からの引張力34を吸収可能な引張力吸収手段35を設けるようにする。
この引張力吸収手段35を、上記引張力34によって上側吸収用ブラケット14の入力側端部20周辺を部分的に変形可能な引張変形部36とする。
より具体的には、この引張変形部36を、平板状の取付面部37と、この取付面部37から車両前方へ延びる平面状の引張変形面部38とで構成する。そして、平板状の取付面部37と平面状の引張変形面部38とが車幅方向から見て曲げ形状を有して、引張力を吸収する際に、平面状の引張変形面部38が、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20近傍からめくれるように変形するものとされる。
そのために、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20を、両側フランジ部14bをなくすことにより、中央連結部14aのみの平板状の取付面部37とする。更に、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20近傍における、中央連結部14aと両側フランジ部14bとの境界部分、或いは、中央連結部14aに対して、平面状の引張変形面部38を形成するための所要の切込部39を設けて他の部分から部分的に切り離すようにする。この切込部39は、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20近傍部分に対し、車両前方へ向けて所要の長さで一対設けられる。
なお、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20近傍の両側フランジ部14bに対し、屈曲された連結ブラケット21との干渉を防止するための干渉防止部40を形成する。この干渉防止部40は逃げテーパなどの傾斜面とする。
次に、この実施例の作用について説明する。
緊急時に、平均的体格の男性の膝が車両前方へほぼ水平に進入した場合には、膝受板31、連結ブラケット21を介して、高い位置にあって大きな反力を発生する上側吸収用ブラケット14が変形することにより、平均的体格の男性の膝入力エネルギーを吸収することができる。この時、連結ブラケット21を介して下側吸収用ブラケット13が変形しても、発生する反力が小さいため特に影響は生じない。
この際、平均的体格の男性の膝入力エネルギーによって、上側吸収用ブラケット14が複数段に屈曲されるよう構成して、上側吸収用ブラケット14が変形してから下側吸収用ブラケット13が変形するまでの間における受け反力をほぼ一定の高い値に維持させ、反力の落ち込みを解消することにより、全体としてのエネルギー吸収効率をより良くすることができる。
また、緊急時に、小柄な女性の膝(図2の符号A参照)が車両前方へほぼ水平に進入した場合には、膝受板31、連結ブラケット21を介して、図2に仮想線で示すように、低い位置にあって小さな反力を発生する下側吸収用ブラケット13が変形することにより、小柄な女性の膝入力エネルギーを吸収する。
この際、連結ブラケット21を、小柄な女性の膝入力エネルギーによって屈曲可能に構成して、小柄な女性の膝入力エネルギーによって連結ブラケット21が屈曲されることにより、膝入力エネルギーが上側吸収用ブラケット14へ伝達されて上側吸収用ブラケット14が変形されることを防止し、小柄な女性の膝入力エネルギーをうまく吸収できるように図っている。
このように、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との2つの吸収用ブラケットがうまく使い分けられるようになると、身長や体格の異なる様々な乗員に対応させることが可能となる。
ここで、図4の比較例1に示すように、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との入力側端部18,20間の車両前後方向の間隔22が小さい場合には、小柄な女性の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケット13が変形される際に、連結ブラケット21によって上側吸収用ブラケット14に、問題となるような引張力が作用されるようなことは起こらない。即ち、図4に仮想線で示すように連結ブラケット21が曲げ変形されるだけで済むこととなる。なお、比較例1の下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14とは、実施例のものと比べて若干異なる形状を有している。
しかし、図5の比較例2に示すように、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との入力側端部18,20間の車両前後方向の間隔22が大きくなると、小柄な女性の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケット13が変形される際に、連結ブラケット21が曲げ変形するだけでは済まなくなり、連結ブラケット21を介して上側吸収用ブラケット14に引張力34が作用されるようになる。そのため、図6に示すように引張力吸収手段35を設けていない構造だと、上側吸収用ブラケット14がこの引張力によって、図5に仮想線で示すように変形されてしまうこととなり、この上側吸収用ブラケット14の変形によって反力増加が生じ、小柄な女性の膝入力エネルギーをうまく吸収できなくなるおそれがある。この引張力34は、上記間隔22が大きくなる程、大きくなる傾向にある。
そこで、この実施例では、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20周辺に、連結ブラケット21からの引張力34を吸収可能な引張力吸収手段35を設けるようにしている。このように引張力吸収手段35を設けたことにより、小柄な女性の膝入力エネルギーによって下側吸収用ブラケット13が変形する際に、連結ブラケット21を介して上側吸収用ブラケット14に引張力34が作用したとしても、引張力吸収手段35がこの引張力34を吸収して、上側吸収用ブラケット14全体の変形を確実に防止することができるので、反力増加が抑えられ、小柄な女性の膝入力エネルギーをうまく吸収することが可能となる。
また、上記により、下側吸収用ブラケット13と上側吸収用ブラケット14との入力側端部18,20間の車両前後方向の間隔を大きくすることが可能となるため、足元空間を広く確保することが可能となり、以て、インストルメントパネルに対するデザイン自由度を向上することができる。
そして、上記引張力吸収手段35を、上記引張力34によって上側吸収用ブラケット14の入力側端部20周辺を部分的に変形可能な引張変形部36とすることにより、引張変形部36の僅かな変形のみによって引張力34を吸収させることが可能となる。また、引張変形部36は構造が簡単なことから、インストルメントパネル内部に対するレイアウトの自由度を上げることが可能となり、インストルメントパネルの内部に対する設計の容易化を図ることが可能となる。
更に、上記引張変形部36を、平板状の取付面部37と、この取付面部37から車両前方へ延びる平面状の引張変形面部38とすることにより、平面状の引張変形面部38が上側吸収用ブラケット14の入力側端部20近傍からめくれるように変形することによって引張力34を吸収させることが可能となる。この平板状の取付面部37と平面状の引張変形面部38とは、上側吸収用ブラケット14の入力側端部20周辺に容易に形成することが可能である。また、後加工で上側吸収用ブラケット14の入力側端部20の形状を変えると共に引張変形部36や引張変形面部38を形成するようにすれば、上側吸収用ブラケット14やニープロテクター11,12の共用化を図ることが可能となる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。
本発明の実施例にかかる車体側メンバ部分の斜視図である。 図1のニープロテクター部分の側面図である。 図2の上側吸収用ブラケットにおける入力側端部の部分拡大斜視図である。 比較例1におけるニープロテクター部分の側面図である。 比較例2におけるニープロテクター部分の側面図である。 図5の上側吸収用ブラケットにおける入力側端部の部分拡大斜視図である。
符号の説明
11 ニープロテクター
13 下側吸収用ブラケット
14 上側吸収用ブラケット
18 入力側端部
20 入力側端部
21 連結ブラケット
34 引張力
35 引張力吸収手段

Claims (3)

  1. 小柄な乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な下側吸収用ブラケットと、平均的体格の乗員の膝入力エネルギーを吸収可能な上側吸収用ブラケットとを備え、前記下側吸収用ブラケットと上側吸収用ブラケットとがその入力側端部間を連結ブラケットで連結された車両用ニープロテクター部構造において、
    前記上側吸収用ブラケットの入力側端部周辺に、前記下側吸収用ブラケットの変形による引張力が前記上側吸収用ブラケットに作用した時に、前記引張力を吸収して、前記上側吸収用ブラケット全体の変形を防止する引張力吸収手段を設け
    該引張力吸収手段が、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部に設けられた平板状の取付面部と、この取付面部から車両前方へ延びる平面状の引張変形面部とを備えたことを特徴とする車両用ニープロテクター部構造。
  2. 前記平板状の取付面部と前記平面状の引張変形面部とが車幅方向から見て曲げ形状を有して、前記引張力を吸収する際に、前記平面状の引張変形面部が、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍からめくれるように変形するものであることを特徴とする請求項1記載の車両用ニープロテクター部構造。
  3. 前記上側吸収用ブラケットが、中央連結部と、両側フランジ部とを有し、
    前記平板状の取付面部が、前記上側吸収用ブラケットの入力端部を中央連結部のみとすることにより構成され、
    前記平面状の引張変形面部が、前記上側吸収用ブラケットの入力側端部近傍における、中央連結部と両側フランジ部との境界部分、或いは、中央連結部に対し切込部を設けて他の部分から部分的に切り離すことによって構成されたことを特徴とする請求項2記載の車両用ニープロテクター部構造。
JP2005137325A 2005-05-10 2005-05-10 車両用ニープロテクター部構造 Expired - Fee Related JP4744923B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005137325A JP4744923B2 (ja) 2005-05-10 2005-05-10 車両用ニープロテクター部構造
PCT/JP2006/308412 WO2006120868A1 (ja) 2005-05-10 2006-04-21 車両用ニープロテクター構造体
US11/919,670 US7832764B2 (en) 2005-05-10 2006-04-21 Knee protector structure for vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005137325A JP4744923B2 (ja) 2005-05-10 2005-05-10 車両用ニープロテクター部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006315436A JP2006315436A (ja) 2006-11-24
JP4744923B2 true JP4744923B2 (ja) 2011-08-10

Family

ID=37536497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005137325A Expired - Fee Related JP4744923B2 (ja) 2005-05-10 2005-05-10 車両用ニープロテクター部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4744923B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5645744B2 (ja) * 2011-04-27 2014-12-24 カルソニックカンセイ株式会社 車両用ニープロテクター構造
JP5639005B2 (ja) * 2011-05-02 2014-12-10 カルソニックカンセイ株式会社 車両用ニープロテクター構造
JP6022929B2 (ja) * 2012-12-21 2016-11-09 ユニプレス株式会社 自動車のニープロテクタ構造

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0971201A (ja) * 1995-09-08 1997-03-18 Suzuki Motor Corp ニーボルスター構造
JPH10217881A (ja) * 1997-01-31 1998-08-18 Isuzu Motors Ltd ニーボルスタ構造
JP2002331897A (ja) * 2001-05-09 2002-11-19 Nissan Motor Co Ltd 車両用ニーボルスタ
JP2005096525A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Calsonic Kansei Corp ニーボルスタ構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0971201A (ja) * 1995-09-08 1997-03-18 Suzuki Motor Corp ニーボルスター構造
JPH10217881A (ja) * 1997-01-31 1998-08-18 Isuzu Motors Ltd ニーボルスタ構造
JP2002331897A (ja) * 2001-05-09 2002-11-19 Nissan Motor Co Ltd 車両用ニーボルスタ
JP2005096525A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Calsonic Kansei Corp ニーボルスタ構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006315436A (ja) 2006-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8840142B2 (en) Vehicle occupant knee protection apparatus
EP3112211B1 (en) Vehicle seat
US7997548B2 (en) Vehicle shifter mounting bracket system and method
US7832764B2 (en) Knee protector structure for vehicle
JP2008049871A (ja) 車両用ニープロテクタ構造
JP2005096525A (ja) ニーボルスタ構造
EP1810892A1 (en) Vehicle front interior structure
WO2014065089A1 (ja) ステアリングコラムの支持構造用のブラケット、及びステアリングコラムの支持構造
JP2004189208A (ja) 自動車のフロントサイドレール後部補強構造
US20070164586A1 (en) Vehicle front interior structure
US20170021869A1 (en) Motor vehicle instrument panel with sliding cover over crush space
CN105579298B (zh) 车辆用膝部保护装置结构
JP5016204B2 (ja) 車両用ニープロテクター部構造
JP4744923B2 (ja) 車両用ニープロテクター部構造
JP4763384B2 (ja) 車両用ニープロテクター部構造
EP1810893A1 (en) Vehicle front interior structure
US11091059B2 (en) Seat rail mounting structure for vehicle
JP2006341809A (ja) 車両用ニープロテクター部構造
JP4563868B2 (ja) エアバッグ取付部構造
JP2007320380A (ja) 車両用ニープロテクタ構造
JP5645744B2 (ja) 車両用ニープロテクター構造
JP7314695B2 (ja) 車両前部構造
JP5291432B2 (ja) ニーブラケットおよび自動車乗員の膝保護方法
JP2010120564A (ja) 車体強度部材構造
JP6783649B2 (ja) 車両のカウルブレース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110510

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110511

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4744923

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees