JP2007061919A - レンチソケットとそのアタッチメント、及びこれを用いたボルト・ナットの締結方法 - Google Patents

レンチソケットとそのアタッチメント、及びこれを用いたボルト・ナットの締結方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来のレンチソケットをそのまま使用し、安価で複数の規格のナットに対応するアタッチメントを提供する。
【解決手段】 レンチソケットのナット嵌挿部に内接する外形とボルト軸の挿通孔11aと凹部13を有する鋼製の保持部材12の該凹部13にリング状の磁石14を嵌合して一体化してなるアタッチメントを、レンチソケットのナット挿嵌部の底部に上記磁石14を向けて収納し、レンチソケットに磁着して用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主として建築工事現場においてボルト・ナットによる部材結合作業に用いられるレンチソケットに関する。
従来、住宅やビル等の建築工事現場において、建物を構成する柱の柱脚部を布基礎の立ち上がり部から突出したアンカーボルトに緊結する場合に、立設されたボルト軸の先端にナットを1乃至2山ほど仮掛けしてからそのナットの規格に合ったレンチに該ナットを挿入し、回転させてボルトに締め込んでいる。
しかしながら、アンカーボルトへのナットの締め込み(締結)は下向きの施工作業のため、ナットをボルト軸先端に嵌め損ねたり、ボルト軸先端に仮掛けしたナットが該ボルト軸先端からはずれて落下するなど、細かな手間がかかるという問題があった。特に建物の躯体の建て方作業時における作業床を確保するために柱を立設する前に基礎梁の天端レベルに合わせて床パネルを敷き込む場合(これを「先床施工」という)においては、柱の立設部位の床パネルについて柱部材(柱脚部)に合わせた欠き込み加工を施しているので、柱を建て込む際のアンカーボルトへのナットの締結作業は、柱脚部フランジ63aとその欠き込みで囲まれた空間65(鉄骨2階建て住宅の例では、見付け面積約5cm四方、床パネル上面61からの深さ約10cm)であり、床パネル下面である基礎の天端面62の付近で行うこととなる〔図5(a)参照〕。即ち、狭い穴のような空間に対して小さなナットを指で摘んでボルトに仮掛けし、インパクトレンチ等の工具で締め込んでいる。
そのため、ナットをボルト軸先端に仮掛けする際には、狭小空間故に視認性が悪く、摘んだナットを落としたり、ボルト軸のネジ山にうまく掛けきれずに仮掛けし直す等の手間が生じている。また、作業自体もナットの手による仮掛けと工具による締め込みに分けて実施せざるを得ず、作業効率の向上を阻む要因となっていた。
このような問題に対して、特許文献1には、レンチソケット先端部のナットを挿入するための凹部を取り巻くようにリング状の磁石を埋め込み、該凹部に嵌挿したナットを該ソケットに磁着させて該ナットや座金の落下を防止したレンチソケットが開示されている。
他方、本出願人は、特許文献2において、インパクトレンチ用のレンチソケットにおいてボルト・ナットの締結ナット嵌挿部深さを略ナットの高さ(厚さ)に等しくし、確実に1個1個のナットをボルトに締め込むことができるレンチソケットを提案している。
実開平5−53867号公報 特開2002−254332号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたレンチソケットは、磁石の加工が特殊で、各種の規格への量産対応に適していない。また、様々なボルト・ナット規格を扱う建築工事業者には扱いにくいものとなっている。
さらに、インパクトレンチのソケットの場合、繰り返し使用によりソケットの寿命が短く、磁石を埋め込んだり、特殊な規格にすることによる大幅な価格上昇は望ましくない。
このため、従来の汎用的なレンチソケットを使用して、確実に1個1個のナットをボルトに締め込むことができるレンチソケットが求められていた。
本発明の課題は、上記問題点を解決し、量産が可能で、複数の規格のナットに対応し、安価に供給しうるレンチソケットを提供することにあり、より詳細には、従来のレンチソケットをそのまま使用して上記問題点を解決するレンチソケット用のアタッチメントを提供することにある。
本発明の第一は、レンチソケットのナット嵌挿部に収納して用いるアタッチメントであって、
前記ナット嵌挿部に内接しうる外形とボルト軸の挿通孔とを有し、前記ナット嵌挿方向に片面側からリング状の磁石を嵌合するための凹部を形成した保持部材と、
該保持部材の凹部に嵌合して保持部材と一体化したリング状の磁石とを有するマグネット部材であることを特徴とする。
本発明の第二は、アタッチメントにおいて、ボルトに締結するナットの呼び高さ(厚さ)に応じて前記ナット嵌挿部の深さを調整するために、前記ナット嵌挿部に内接しうる外形とボルト軸の挿通孔とを有し、ナット嵌挿部の底部と前記マグネット部材の間に介在させてアタッチメントの高さを調整する少なくとも一個のスペーサーをさらに備えたことを特徴とする。
本発明の第三は、前記本発明のアタッチメントを備えたレンチソケットであって、上記マグネット部材を、磁石をナット嵌挿部の底部に向けて該ナット嵌挿部に収納し、レンチソケットに磁着してなることを特徴とする。
本発明の第四は、前記本発明のアタッチメントを備えたレンチソケットであって、ナット嵌挿部に少なくとも一個のスペーサーを収納し、次いで、マグネット部材を、磁石をナット嵌挿部の底部に向けて該ナット嵌挿部に収納し、前記スペーサーとマグネット部材とをレンチソケットに磁着してなることを特徴とする。
本発明の第五は、前記本発明のレンチソケットを用いたボルト・ナットの締結方法であって、ナット嵌挿部にナットを嵌挿した際に、ナット上面がソケット先端と同一面となるか或いはソケット先端より突出するように高さを調整したアタッチメントをナット嵌挿部に収納し、次いでナットを該ナット嵌挿部に嵌挿してアタッチメントに磁着させ、その状態で該ナットをボルト軸先端にあてがい、レンチソケットを回転させることを特徴とする。
本発明によれば、ナットがレンチソケットに磁着しているため、下向きの施工であってもナットの落下が防止され、狭い空間での締結作業も容易に行うことができる。
また、本発明のアタッチメントは、保持部材とリング状の磁石のみからなるマグネット部材に、必要に応じてスペーサーを組み合わせるだけで、部品点数が少なく、構成が簡素であることから、量産に適しており、非常に安価に提供することができる。また、スペーサーを用いることで、ナット嵌挿部の深さやナットの高さが異なる場合にも同じマグネット部材で対応することができるので、ナットがレンチソケットの中に埋没してしまうことがなく、確実に1個ずつナットを締めることができる。
さらに、アタッチメントとレンチソケットとは磁着によって一体化しているだけであるため、ソケットが破損した場合にもアタッチメントをソケットから取り外して新しいレンチソケットに収納して再利用することができる。さらに、保持部材が破損した場合には、磁石を取り外して磁石のみを再利用することも可能である。逆に磁石が破損した場合には保持部材に新しい磁石を取り付けて再利用することができる。
よって、安価なアタッチメントを用いるだけで、従来のレンチソケットをそのまま用い、経済的な負担を招くことなく、ボルト・ナットの締結作業性の大幅な向上を図ることができる。
以下に図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明のアタッチメントを備えたレンチソケットの好ましい実施形態の構成を示す斜視図である。図中、10はマグネット部材、11,21はボルト軸の挿通孔、20はスペーサー、30はアタッチメント、40はナット、50はレンチソケット、51はナット嵌挿部、52はボルト軸の挿通孔、53はインパクトレンチの駆動部との接続部である。
本発明のアタッチメント30は、少なくともマグネット部材10、好ましくは該マグネット部材10とアタッチメント30の高さ調整用の少なくとも1個または2個以上のスペーサー20とからなる。
図2、図3に、本発明にかかるマグネット部材10の構成を示す。図2は分解斜視図、図3(a)は上面図、図3(b)は(a)のA−A’断面図である。また、図3(c)は保持部材12を樹脂で構成した場合の好ましい構成の断面図である。図中、11a,11bはボルト軸の挿通孔、12は保持部材、13は凹部、14は磁石、15は爪である。
図1〜図3に示すように、本発明にかかるマグネット部材10は、保持部材12と磁石14とからなり、該保持部材12は、レンチソケット50のナット嵌挿部51に内接する外形を備え、中央にボルト軸が挿通しうる十分な大きさの挿通孔11aを有している。保持部材12の外形としては、ナット40の規格を適用すればよい。さらに、保持部材12には、ナット嵌挿方向に片面側から凹部13が形成されており、中央にボルト軸が挿通しうる挿通孔11bを有するリング状の磁石14を該凹部13に嵌合し、磁石14と保持部材12を一体化する。
また、後述するように、磁石14はマグネット部材10をレンチソケット50と磁着させると同時に、ナット40をマグネット部材10に磁着させる作用を呈し、且つ、締結作業の便宜のためにはマグネット部材10はレンチソケット50に磁着されたまま脱落せず、ナット40のみが容易にマグネット部材10からはずれる程度の磁力が必要である。言い換えれば、ナット40がボルト軸に締め込まれた後も当然にマグネット部材10はレンチソケット50に磁着されたまま脱落せず、ナット40のみが容易にマグネット部材10からはずれなければならない。
このため、アタッチメント30(マグネット部材10)に磁着する部材の磁着力の強弱を調整する必要があるが、本発明ではマグネット部材10のうちリング状の磁石14を嵌め込んだ側(磁石14が露出する側)をナット嵌挿部51の底部に向けて挿入して底部や側壁に直接的に強く磁着させ、マグネット部材10の他方の側(磁石14が保持部材12で覆われた側)にナット40を保持部材12を介在させて磁石14に間接的に弱く磁着することにより磁着力の調整を図っている。
また、好ましくは、ナット嵌挿部51に容易に挿入できるようにナット40の規格に対応した外形寸法の保持部材10とし、リングの外径が保持部材10内に収まる範囲内にできる限り大きく、できる限りナット嵌挿部51の側壁に接近するように形成する。これにより磁石14の磁力を効果的に利用してナット嵌挿部51に収納した際にナット嵌挿部51の側壁にもマグネット部材10を強く磁着させることができる。また、リング状の磁石14の厚さは約1〜2mm程度のため、ナット40と磁石14との間に介在する保持部材10の厚さも薄くすることができ、アタッチメント30全体の高さ(ボルト軸に平行な方向の厚さ)も薄くして取り扱い易くすることができる。
ここで、アタッチメント30のマグネット部材10を構成する磁石14と保持部材12同士は磁力により一体化しているほうが好ましい。挿入時に磁石14が保持部材12から外れてしまうとナット嵌挿部51の所定位置に挿入しにくくなるからである。保持部材12が鋼製等である場合、磁石14を凹形状の保持部材12に嵌め込むと磁石14は2方向から拘束され磁力により一体化される。保持部材12が磁性を帯びない樹脂製等である場合は、保持部材12の嵌め込み部(凹部の形状)の端部に爪15を付けるなどの工夫をするか〔図3(c)〕、ボンド、接着材、シーリング材等で一時的に外れないようにしてナット嵌挿部51に挿入すればよい。
磁石14と保持部材12の磁着一体化の程度は、一旦ナット嵌挿部51に嵌挿したものを再度脱着する便宜のため、マグネット部材10とナット嵌挿部51との磁着よりも強力なほうがよい。
いずれの場合もナット40とマグネット部材10の磁着力よりも強い状態とする。
具体的な規格は、例えば、マグネット部材10はナット40(M12アンカーボルト用六角ナット:六角形の対向する二辺の距離19mm、呼び高さ(厚さ)10mm、六角ナットが締結されるボルトの呼び径12mm)に合わせ、保持部材12は、六角形の対向する二辺の距離19mm、挿通孔径13mm、全体高さ(厚さ)3.5mm(リング状の磁石の嵌合する凹部13の外径18mm、リング状の磁石の嵌合する深さ2mm)であり、リング状の磁石14は、外径18mm、挿通孔径(内径)13mm、高さ(厚さ)2mm、磁力特性は、残留磁束密度(Br)=12.63KG(キロガウス)、保磁力(Hc)=11.62KOe(KOエルステッド)、i保磁力(iHc)=12.58KOe(KOエルステッド)BHmax(Br×Hc)=39.6MGO(メガガウスエルステッド)である。
本発明に用いられる保持部材12の素材としては、磁石以外であって、木質やポリ塩化ビニル等の樹脂素材、セラミック、金属等が適宜用いられるが、製造の容易さと磁石14の磁力によって一体化する上で鋼材が好ましく用いられる。
本発明においては、ナット嵌挿部51の深さがナット40の高さ(以下、厚さ、厚みという)とマグネット部材10の厚さを足した厚さと同等以下であれば、マグネット部材10のみでアタッチメントとして用いることができるが、ナット嵌挿部51の深さがナット40の厚さとマグネット部材10の厚さを足した厚さよりも大である場合には、スペーサー20を用いる必要がある。
即ち、ナット嵌挿部51にナット40を収納した際に、ナット40の上面がナット嵌挿部51内に埋没した場合、ボルト・ナット締結時にレンチソケット50先端が先にボルト軸の根元に到達する結果、レンチソケット50の先端が基礎梁の天端面に接触して回転できないでナット40をそれ以上締め込んでいくことができなくなってしまう。よって、ナット嵌挿部51の深さがナット40の厚さとマグネット部材10の厚さを足した厚さよりも大きい場合には、ナット40の上面が少なくともレンチソケット50の先端と同一面となるか、好ましくは突出するように、スペーサー20をマグネット部材10とナット嵌挿部51の底部との間に介在させる。ナット40の上面がナット嵌挿部51の先端よりも突出していた場合(後述する図4、図6の状態)には、上記したナット40の締め切り不良を防止することができるうえ、ナット40をボルト軸先端にあてがう際にナット40を目視することができ、作業が容易になる。さらに、ナット40に目印を付けておけば、インパクトレンチを用いた場合でも、ナット40の締結終了を目視で容易に確認することができる。
本発明に用いられるスペーサー20は、ナット嵌挿部51に内接する外形を有する。厚さは特に限定されず、複数の厚さを用意することで、深さの異なるナット嵌挿部51に対応しやすくなるが、製造の容易性を考慮すると、外形、厚さのいずれにおいてもナット40の規格をそのまま適用することが好ましい。本発明の実施例としては、ナット40の規格に合わせて、六角形の対向する二辺の距離19mm、挿通孔径13mm、高さ(厚さ)10mmとしている。
また、スペーサー20の素材としては、保持部材12と同様の素材が好ましく用いられ、特に、マグネット部材10とナット嵌挿部51の底部との間に介在してマグネット部材10の磁石14によって磁着する上で、鋼材が好ましく用いられる。
スペーサー20を樹脂製とする場合は、磁石14による一体化は不可能なので、ナット嵌挿部51に対してきつい外形寸法で制作したもの(いわゆる「締めしろ」をとったもの)を押し込むことによりナット嵌挿部51に収納した後のスペーサー20の脱落を防止できる。
次に、本発明のボルト・ナット締結方法について、図1のレンチソケットを用い、建物の躯体工事(建て方工事)の作業床確保のために基礎天端レベルに合わせて床パネルを敷き詰めた後、基礎のアンカーボルトに緊結して柱を立設する場合を例に挙げて説明する。図5はアンカーボルトにダブルナット方式で2個のナットを締結する場合の、2個目のナットの締結工程を示す図であり、部分的に部材を断面で示している。図5中、40’は1個目のナット、61は床面、62は基礎梁の天端面、63は柱脚部、63aは柱脚部フランジ(柱の下端プレート)、63bは柱脚部ウェブ(断面十字形状部)、64はアンカーボルト、65は欠き込み空間、66は柱角パイプ(角型鋼管柱)、71はインパクトレンチの駆動軸である。
図1のレンチソケット50は、インパクトレンチ用のソケットであり、インパクトレンチの駆動軸71との接続部53を備えている。該レンチソケット50を用い、ナット40をアンカーボルト64に締結するに際し、先ず、ナット40の厚さに応じてアタッチメント30の高さを調整する。具体的には、ナット嵌挿部51にナット40を収納した際に、ナット40の上面がレンチソケット50の先端と等しくなるか或いは該先端より突出するように、アタッチメントの高さを調整する。ナット嵌挿部51の深さが浅い場合には、ナット嵌挿部51にマグネット部材10のみを収納し、ナット嵌挿部51の深さが深い場合には、1個または2個以上のスペーサー20をナット嵌挿部51に収納してからマグネット部材10をナット嵌挿部に収納する。次いで、締結すべきナット40をナット嵌挿部51に収納して、アタッチメント30(具体的にはマグネット部材10)に磁着させる。
図1のレンチソケット50はナット嵌挿部51の深さがナット40の厚さとマグネット部材10の厚さを足した厚さよりも大きいため、先ず、スペーサー20をナット嵌挿部51に収納し、次いでマグネット部材10を収納する。この時、マグネット部材10の磁石14の側をナット嵌挿部51の底部に向けてマグネット部材10を収納する。スペーサー20が鋼材で構成されている場合には、露出した磁石14によってスペーサー20がナット嵌挿部51の底部、或いは側壁に強く磁着し、強くレンチソケット50と一体化する。
ナット嵌挿部51の深さがナット40の厚さとマグネット部材10の厚さを足した厚さ以下の場合、スペーサー20を用いずにナット挿嵌部51に直接マグネット部材10を、磁石14をナット嵌挿部51の底部に向けて収納する。この場合、マグネット部材10はナット嵌挿部51の底部に直接磁着する。
また、本発明にかかるマグネット部材10は、先に説明したように、リング状の磁石14を保持部材12に嵌合した構成を有しているため、鋼材で構成されているレンチソケット50のナット嵌挿部51の側壁にも磁着してレンチソケット50と一体化する。
アタッチメント30を収納して所定の深さに調整したナット嵌挿部51にナット40を収納する。この状態の、ボルト軸に平行な方向の断面図を図4に示す。スペーサー20を用いて高さを調整したアタッチメント30を用いているため、ナット40の上面がレンチソケット50の先端よりも若干突出している。また、ナット嵌挿部51の深さが浅く、スペーサー20を用いなかった場合の断面図を図6に示す。
図4,図6のいずれの場合も、鋼材で構成されているナット40は、マグネット部材10の磁石14によって、マグネット部材10に磁着している。よって、図4或いは図6の状態で上下を逆にしても、ナット40がナット嵌挿部51から落下することがなく、作業者は両手をボルトに添えることなく片手の作業でそのまま該ナット40をアンカーボルト64の先端にあてがってレンチソケット50を回転させるだけで締結作業を行うことができる。
また、前記したように、アタッチメント30であるマグネット部材10は磁石14を嵌合した側をナット嵌挿部51の底部に向けてナット嵌挿部51に収納されているため、マグネット部材10の磁石14とナット嵌挿部51の底部は直接接する一方、ナット40と磁石14との間には保持部材12が介在する状態である。そのため、保持部材12の厚み分だけナット40と磁石14との磁着力は、磁石14とナット嵌挿部51の底部又は側部との磁着力よりも弱くなっている。また、本発明の第二のアタッチメント30(鋼製のスペーサー20を備えたもの)の場合もマグネット部材10の磁石14とスペーサー20が直接接し、一体的に磁性を帯びてナット嵌挿部51の底部と側壁に強固に磁着するので、ナット40とマグネット部材10との磁着力より強い。従って、ナット40をナット嵌挿部51より取り外す際に、マグネット部材10が一緒に脱離する恐れはない。即ち、締結終了後にレンチソケット50内に挿通したボルト軸を抜く際、及び、一旦ナット嵌挿部51に嵌挿したナット40を取り替える際にも、ナット40のみをナット嵌挿部51より容易に取り外すことができ、マグネット部材10がナット40と共にナット嵌挿部51より外れてしまい再び収納しなければならないような不都合は生じない。
尚、アタッチメント30であるマグネット部材10の保持部材12が磁性を帯びない樹脂製等の場合でも、マグネット部材10の磁石14がレンチソケット50のナット嵌挿部51の底部や側壁に磁着する作用により鋼製の場合と同様に上述した機能を発揮する。また、保持部材12の外形寸法を大きく制作し(いわゆる「締めしろ」をとる)、レンチソケット50のナット嵌挿部51にきつめに挿入して下向き作業時に保持部材12だけが落下しないようにするのが好ましい。これによりナット40をナット嵌挿部51より脱着する際に、マグネット部材10が一緒に脱離する恐れはない。また、同様に本発明の第二の樹脂製等のスペーサー20を使用する場合も同様にスペーサー20自身の外形寸法を大きく制作し、レンチソケット50のナット嵌挿部51にきつめに挿入して下向き作業時にスペーサー20も落下しないようにするのが好ましい。
また、アタッチメント30は磁石14の磁力によってナット嵌挿部51に固着しているため、レンチソケット50からの取り外しが容易であり、損傷によりレンチソケット50を交換する場合などには容易に取り外して新しいレンチソケット50に収納して用いることができる。尚、アタッチメント30とナット嵌挿部51の間や、磁石14と保持部材12の凹部13との間には必要に応じて接着剤やシーリング材などを用いてもかまわない。
図5(a)は、レンチソケット50のナット嵌挿部にスペーサー20とマグネット部材10を収納し、締結すべきナット40を収納した状態を示す。アンカーボルト64には既に1個目のナット40’が締結されている。
この状態で、ボルト64の先端にレンチソケット50の先端をあてがい、ボルトネジにナット40が1〜2山ほど嵌った状態にネジを仮止めする〔図5(b)〕。この時ナット40の上面はレンチソケット50の先端よりわずかに露出しているため、ナット40をボルト64の先端にあてがいやすくなる。
次いで、レンチソケット50を駆動軸71を介して回転させ、一気に締め込みを行う〔図5(c)〜図5(d)〕。この作業の間、ナット40は常にマグネット部材10の磁石の磁力によりレンチソケット50より落下することがないため、手を添えずに一気に締結作業を行うことができる。また、ナット40がナット40’に当接しても、レンチソケット50の先端はナット40’には接触しないため、レンチソケット50がナット40’を係合して該レンチソケット50の回転が阻害される恐れがない。
その後、インパクトレンチを持ち上げると、ナット40は、アンカーボルト64に固定されているのでレンチソケット50のアタッチメント30(マグネット部材10)から容易に離れ、次の締め付け作業に移ることができる。
このように、本発明においては、ナット40’、40をそれぞれ1個ずつ確実に締め込めるように、ナット嵌挿部の深さがナット1個分の厚さとアタッチメントの厚さを足した厚さ以下となるようにアタッチメントの高さを調整する。また、特開2002−254332号公報に開示されるように、レンチソケット50の回転と停止を視認できるように、レンチソケット50の外周面に視認目印を付しておくことも好ましい。
上記のようにして、必要な本数の締め込みを繰り返し、全ての締結作業を完了する。
本発明のアタッチメントは、ハンドル式、電動ドリル式、インパクト式、充電式等、レンチソケットを用いるボルト締め工具であればどのような形態のものでも適用することができ、また、使用する分野も建築工事現場に限らず、あらゆるボルト・ナットによる部材結合に適用することが可能である。
本発明のアタッチメントを備えたレンチソケットの好ましい実施形態を示す斜視図である。 本発明のアタッチメントのマグネット部材の構成を示す斜視図である。 本発明のアタッチメントのマグネット部材の構成を示す上面図と断面図である。 図1の全ての部材をレンチソケットのナット嵌挿部に収納した状態を示す断面図である。 本発明により、ダブルナット方式でアンカーボルトに2個目のナットを締結する工程を示す図である。 ナット嵌挿部の深さが浅いレンチソケットに本発明のアタッチメントとナットを収納した状態を示す断面図である。
符号の説明
10 マグネット部材
11,11a,11b 挿通孔
12 保持部材
13 凹部
14 磁石
15 爪
20 スペーサー
21 挿通孔
30 アタッチメント
40、40’ ナット
50 ソケット
51 ナット嵌挿部
52 挿通孔
53 接続部
61 床面(床パネル上面)
62 基礎梁の天端面(床パネル下面)
63 柱脚部
63a 柱脚部フランジ
63b 柱脚部ウェブ
64 アンカーボルト
65 欠き込み空間
66 柱角パイプ(角型鋼管柱)
71 駆動軸

Claims (5)

  1. レンチソケットのナット嵌挿部に収納して用いるアタッチメントであって、
    前記ナット嵌挿部に内接しうる外形とボルト軸の挿通孔とを有し、前記ナット嵌挿方向に片面側からリング状の磁石を嵌合するための凹部を形成した保持部材と、
    該保持部材の凹部に嵌合して保持部材と一体化したリング状の磁石とを有するマグネット部材であることを特徴とするレンチソケット用アタッチメント。
  2. 前記ナット嵌挿部に内接しうる外形とボルト軸の挿通孔とを有し、ナット嵌挿部の底部と前記マグネット部材の間に介在させてアタッチメントの高さを調整する少なくとも一個のスペーサーをさらに備えた請求項1に記載のレンチソケット用アタッチメント。
  3. 請求項1に記載のアタッチメントを備えたレンチソケットであって、
    前記マグネット部材を、磁石をナット嵌挿部の底部に向けて該ナット嵌挿部に収納し、レンチソケットに磁着してなることを特徴とするレンチソケット。
  4. 請求項2に記載のアタッチメントを備えたレンチソケットであって、
    ナット嵌挿部に少なくとも一個のスペーサーを収納し、次いで、マグネット部材を、磁石をナット嵌挿部の底部に向けて該ナット嵌挿部に収納し、前記スペーサーとマグネット部材とをレンチソケットに磁着してなることを特徴とするレンチソケット。
  5. 請求項3または4に記載のレンチソケットを用いたボルト・ナットの締結方法であって、
    ナット嵌挿部にナットを嵌挿した際に、ナット上面がソケット先端と同一面となるか或いはソケット先端より突出するように高さを調整したアタッチメントをナット嵌挿部に収納し、次いでナットを該ナット嵌挿部に嵌挿してアタッチメントに磁着させ、その状態で該ナットをボルト軸先端にあてがい、レンチソケットを回転させることを特徴とするボルト・ナットの締結方法。
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