JP2007059599A - 液浸露光装置及び液浸露光方法 - Google Patents

液浸露光装置及び液浸露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液浸法を適用した液浸露光装置及び液浸露光方法において、搬送ハンド上の液滴が露光前のウエハに付くことがあり歩留まり低下の可能性がある。
【解決手段】搬送ハンド表面に対して液滴の接触角を低くする手段及びその接触角を維持する手段を搬送部に具備する。またハンド上の液滴膜厚検知からハンドの汚れを判断し、ハンドの洗浄を自動で行う。
【選択図】図2−a

Description

本発明は、例えば半導体デバイスあるいは液晶表示デバイス等のデバイスを製造する際に、感光剤が塗布された基板上に原版のパターンを転写する液浸露光装置及び液浸露光方法に係り、特に、液浸法を用いた露光装置及び露光方法或いは露光後の基盤の処理を行う半導体製造装置及び製造方法に関する。
LSIあるいは超LSIなどの極微細パターンで構成される半導体デバイスの製造工程において、マスクに形成されたパターンを感光剤が塗布された基板上に縮小投影して転写する縮小型投影露光装置が使用されている。半導体デバイスにおける集積密度の向上に伴いパターンの更なる微細化が要求され、レジストプロセスの発展と同時に露光装置の微細化への対応がなされてきた。
露光装置の解像力を向上させる手段としては、露光波長を短くする方法と、投影光学系の開口数(NA)を大きくする方法とが一般的である。
露光波長については、365nmのi線から248nm付近の発振波長を有するKrFエキシマレーザ光に移行しつつあり、更には193nm付近の発振波長を有するArFエキシマレーザの開発が進んでいる。更に、157nm付近の発振波長を有するフッ素(F)エキシマレーザの開発も行なわれている。
一方、これらとは全く別な解像力向上技術として液浸法を用いた投影露光方法が注目されつつある。従来は、投影光学系の最終面と露光対象基板(例えばウエハ)面との間の空間は気体で満たされていたが、液浸法では、この空間を液体で満たして投影露光を実施する。液浸法の利点は、例えば、投影光学系とウエハとの間の空間に提供される液体を純水(屈折率1.33)とし、ウエハに結像する光線の最大入射角が液浸法と従来法で等しいと仮定した場合において、同一波長の光源を用いても、液浸法の解像力が従来法の1.33倍に向上することである。これは従来法の投影光学系のNAを1.33倍にすることと等価であり、液浸法によれば、従来法では不可能なNA=1以上の解像力を得ることが可能である。
近年、この液浸法を露光装置に適用する試みがなされているが、液浸法を露光装置に適用した従来例には、例えば、特許文献1に開示されている露光装置がある。図8(a)は特許文献1に開示されている露光装置の構成図であるが、図8(a)において、液槽(チャンバ)109内に液体130を満たすことによって、投影光学系104の最終面(光学素子7)とウエハ102の間の空間が液体130で満たされている。また液曹109の中に、ウエハカセット110からウエハを搬入しウエハチャック112上にセットするためのウエハ搬送装置、粗位置決め装置111−1〜111−4の一部もしくは全体、ウエハチャック112、XYステージ113、および微動ステージ114がある。115はレーザー干渉計、116は微動ステージ114上にXおよびY方向(Y方向は不図示)に取り付けられ、微動ステージ114の位置を計測するためにレーザー干渉計115の光を反射する参照ミラー、117はレーザー干渉計115の光を通過させるため液曹109に設けられた窓、118は液曹109の外側に設けられ、外部との熱的遮断を保つ断熱材である。
また、特許文献1に開示されている露光装置では、図8(b)に示すように、ウエハチャック112を含む部分のみを液曹109内に配置し、あるいは液曹109の底面にウエハチャック112を直接構成し、微動ステージ114上に液曹109を配置した構成例も開示されている。すなわち、特許文献1に開示されている露光装置では、投影光学系104の最終面とウエハ102全体を液曹109の中に配置する方法が開示されている。
液浸法を露光装置に適用した他の例には、特許文献2がある。図9に示すように、特許文献2に開示された露光装置では、投影光学系とウエハ面とで挟まれた空間だけに液体を流し、投影光学系とウエハ面の間の空間を液体で満たす方法が開示されている。
図10は、特許文献3に開示されている露光装置と塗布現像装置のインライン接続を示す図である。露光装置のウエハ搬送ロボットは塗布現像装置からウエハを受け取ると露光ステージへと搬送し、露光後のウエハも同一のロボットが塗布現像装置へと搬送している。また、塗布現像装置の中でもレジストを塗布したウエハを露光装置側インターフェイスへ搬送するロボットが露光後のウエハを加熱部へと搬送している。
また、半導体の製造工程においては、ウエハ上にレジスト液を塗布した後、露光、現像してレジスト膜パターンを得る処理が繰り返される。レジスト液の塗布には、ウエハを高速回転させることにより、レジストの塗布膜厚の均一性を得るスピナーが用いられる。
特許文献4に開示されるレジスト塗布装置では、図11に示すようにウエハの表面に滴下されたレジスト等の液薬が前記ウエハの端面から裏面に廻り込み、高速回転によるレジスト膜等の薬液のウエハ裏面への付着が問題となっている。また、塗布現像工程でウエハ裏面に付着した異物は、次の露光装置内でのウエハ搬送時にウエハ保持部に接触するため、異物がウエハ保持部にも付着し、保持部周囲のハンド表面に飛散する。
また、従来技術の搬送時のウエハ保持方法として、搬送中のウエハの位置ずれを防止するため、真空吸着によりウエハを保持した状態で搬送する方法がよく用いられる。よって、搬送ロボットのハンド部には前述レジスト膜等の薬液付着以外に、搬送ロボットに用いられるベルトの擦れや磨耗等の内的要因により、或いは装置のメンテナンス作業者時に人間が持ち込むダスト等の外的要因によって発生する異物が真空吸着部に付着した場合がある。このように、ウエハ保持部を含む搬送ロボットのハンド表面の状態は変化する為、定期的な洗浄が必要となっている。
装置外部や塗布現像装置とのウエハ受け渡しはキャリアまたはインラインステーションを経由してウエハ搬送が行われる。キャリアまたはインラインステーションで収納されるウエハは図12に示すように、上下複数枚収納され、そのウエハ載置間隔pはSEMIなどの規格により決められている。よって、搬送ロボットのウエハを保持するハンド部の寸法はこの規格により制限を受けている。特許文献5に開示されるように、従来の技術ではこのウエハ載置間隔pの寸法内で、ハンドの剛性を高めるためにウエハ保持部を厚く形成する等の工夫がなされている。
一方、ハンドはウエハを汚染させないように、図12に示すように、ウエハ裏面の一部分だけで接触保持する手法が一般的に用いられ、ハンドとウエハは接触個所を除き、ある一定の隙間gを維持している。コンタミネーションを防ぐ観点からは、この隙間gが広いほうが望ましいが、前述のキャリアまたはインラインステーションのウエハ載置間隔pの規格を準拠しなければならない。
特開平6−124873号公報 国際公開第99/049504号パンフレット 特開2002−057100号公報 特開平7−240360号公報 特開2003−202277号公報
しかしながら、上記従来の液浸型露光装置においては、液体がウエハの外に溢れてウエハの裏面に液体が付着してしまうことがある。特に、図13に示すように投影光学系とウエハとの間に液体Fを満たした状態で投影光学系に対してウエハを移動しながら露光する場合は、ウエハの端を露光する際に、液体がウエハの外に溢れてウエハ裏面の外周に液体が付着すると、焦点ずれが発生して、歩留まりを低下させてしまう課題がある。
露光後の濡れたウエハを搬送するときウエハの裏面からハンドに液体が付着し、次に搬送する露光前のウエハに付着すると、クロスコンタミが発生する。これは特に異なるウエハ処理工程において、汚染が拡散することにより、甚大な歩留まり低下を引き起こす。そしてクロスコンタミを防止するため、ウエハ条件によってウエハ保持するハンドを変える、複数のハンドをもつ搬送ロボットにするとなると、露光装置の構造が複雑化し、コストアップする。また、露光前のウエハ裏面に付着した液滴は、ウエハと露光ステージとの間に挟まり、ウエハ表面に凹凸が生じて露光の際の焦点ずれを発生させ、歩留まりを低下させてしまう可能性がある。さらにウエハチャック交換が必要になり長時間装置がダウンするのでデバイス生産に与える影響は大きい。また、露光後のウエハを搬送したハンドが全て濡れていると想定して乾燥処理などを行うと露光装置の構造が複雑化し、コストアップするだけでなく、スループットを低下させるという問題があった。
本発明は、上記の種々の課題に鑑みてなされたものであり、液浸法を適用した露光装置及び露光方法の実用性を高めること、例えば、装置ダウンタイムを短縮する、或いは歩留まり低下を防止する。さらに露光装置から搬送されたウエハの処理を行う半導体製造装置或いは検査装置の性能悪化の可能性を低減すること、又は、露光装置の構造を簡単化し、スループットを向上し或いは露光装置を小型化することなどを目的とする。
本発明の好適な実施の形態によれば、搬送ハンド表面に対して液滴の接触角を低くする手段を具備、及びその接触角を維持する手段を搬送経路部に具備するように構成されていることが好ましい。
本発明の好適な実施形態によれば、接触角を低くする手段とは、表面改質、材質変更、或いはシート貼り付けの何れかである。
本発明の好適な実施形態によれば、接触角を低くする手段として、ハンド表面を改質して親水化処理を行うことが好ましい。例えば、紫外線の照射により表面の有機物を除去し、表面にOH基など極性の大きい分子構造を持ったものを表面に配置させる技術を用いることができる。あるいは、大気圧プラズマのように酸素ラジカルを照射することにより、表面に極性の強いO分子が多く集まるため、親水性を付与することができる。さらに、表面の有機物を除去することができ、ハンドの洗浄手段、接触角を維持する手段としても利用できる。また蒸着により、親水性の皮膜を形成する技術も一般的に知られており、ハンド表面に薄膜を形成することで接触角を低くする手段として有用である。
本発明の好適な実施の形態によれば、接触角を低くする手段として、ハンドを高エネルギー表面の材質に変更することが好ましい。例えば、SiO2やガラス等が挙げられる。また所望の親水性能を発揮できれば、ハンドがこれら以外の材料であっても、コーティングによりハンド表面に高エネルギー表面の薄膜を形成させても良い。
本発明の好適な実施の形態によれば、接触角を低くする上記以外の手段として、親水性を持つシートを貼り付けることが好ましい。例えば、超親水化技術として酸化チタンの光触媒方法が挙げられる。この酸化チタンを応用したシート表面では、装置内に設置するUVランプなどから紫外線を受けることで空気中の酸素や水分から活性酸素が生成され、物理吸着水層が非常に薄く生成されるため、水との接触角を10度以下まで減少できる。
さらにその活性酸素には強い酸化力によって、ハンド表面に付着した種々の有機物を分解する作用があり、ハンドの洗浄手段、接触角を維持する手段としても利用できる。
本発明の好適な実施の形態によれば、搬送ハンド上の液滴をウエハ裏面に接触させないために、搬送ハンドとウエハ裏面の隙間を液滴の厚さ以上にする手段が有効である。
以上、本発明についてその詳細を説明したが、本発明の第一の発明について下記のように示す。
(1)液浸露光装置において、搬送ロボットのハンド表面の液体に対する接触角を低くする手段具備することを特徴とする液浸露光装置。
本発明によれば、液浸法を適用した液浸露光装置及び液浸露光方法の実用性を高めること、例えば、頻度の低いトラブルを効果的に防止することにより装置ダウンタイムを短縮する。或いは歩留まり低下を防止する。さらに露光装置から搬送されたウエハの処理を行う半導体製造装置或いは検査装置の性能悪化の可能性を低減すること、又は、露光装置の構造を簡単化し、スループットを向上し或いは露光装置を小型化するができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
本発明の露光装置は、例えば、露光光として紫外光を用い、投影光学系と基板(例えば、ウエハ)間を液体で満たす液浸法が適用されるあらゆる露光方法及び露光装置に有用である。そのような露光装置には、例えば、基板を静止させた状態で該基板に原版のパターンを投影転写する露光装置や、基板と原版とを同期スキャンしながら該基板に該原版のパターンをスリット光によりスキャン露光する露光装置が含まれうる。
以下、本発明の好適な実施形態を例示的に説明する。図1は、本発明の好適な実施形態の構成を概略的に示す図である。図1−aにおいて、ArFエキシマレーザやFレーザなどの露光光源(不図示)から射出された光が照明光学系2に提供される。照明光学系2は、露光光源から提供された光を用いて、レチクル(原版)1の一部をスリット光(スリットを通過したような断面形状を有する光)により照明する。スリット光によってレチクル1を照明している間、レチクル1を保持しているレチクルステージ(原版ステージ)3とウエハ(基板)9を保持しているウエハステージ(基板ステージ)10は、一方が他方に同期しながらスキャン移動する。このような同期スキャンを通して、結果としてレチクル1上のパターン全体が投影光学系4を介してウエハ9上に連続的に結像し、ウエハ9表面に塗布されたレジストを感光させる。
レチクルステージ3やウエハステージ10の二次元的な位置は、参照ミラー11とレーザー干渉計12によってリアルタイムに計測される。この計測値に基づいて、ステージ制御装置13は、レチクル1(レチクルステージ3)やウエハ9(ウエハステージ10)の位置決めや同期制御を行う。ウエハステージ10には、ウエハ9の上下方向(鉛直方向)の位置や回転方向、傾きを調整、変更或いは制御する駆動装置が内蔵されており、露光時は、この駆動装置により投影光学系4の焦点面にウエハ9上の露光領域が常に高精度に合致するようにウエハステージ10が制御される。ここで、ウエハ9上の面の位置(上下方向位置と傾き)は、不図示の光フォーカスセンサーによって計測され、ステージ制御装置13に提供される。
露光装置本体は、環境チャンバ28の中に設置されており、露光装置本体を取り巻く環境が所定の温度に保たれる。レチクルステージ3、ウエハステージ10、干渉計12を取り巻く空間や、投影レンズ4を取り巻く空間には、更に個別に温度制御された空調空気が吹き込まれて、環境温度が更に高精度に維持される。露光装置本体の正面側にはウエハ搬送部27が設置されている。
次に、図1−b及び図1−aを参照しながら、ウエハの搬送工程を説明する。図1−bは本発明の好適な実施の形態において、露光装置をウエハ搬送高さで断面をとった上面図であり、ウエハ搬送工程を模式的に示す図である。
まず、不図示の塗布現像装置のウエハ搬送装置により受け渡し位置A24に置かれたウエハを搬送ロボット23がプリアライメント部19に搬送する。プリアライメント部19に搭載されたウエハは水平方向と回転方向の位置決めが行われる。
次に供給ロボット20がプリアライメント部19からウエハステージ10へウエハを搬送する。ウエハはウエハステージ10に保持された状態で投影光学系4の下の露光開始位置へと移動する。露光開始位置近傍で液体供給ノズル5からウエハ9上に液体が供給される。
その後、上述の液浸法による露光が行われる。露光後液体回収ノズル6によりウエハ9上の液体は回収され、ウエハはウエハステージ10に保持された状態で液体回収ノズル6の下からウエハ回収位置29へ移動する。ウエハ回収位置29のウエハは回収ロボット21により回収ステーション22に搬送される。ウエハ回収位置29からウエハは回収ステーション22に搬送される搬送経路上にはエアーナイフが配置されている。搬送ロボット23は回収ステーション22上のウエハを受け渡し部Bに搬送する。不図示の塗布現像装置のウエハ搬送装置がウエハを受け渡し部B上のウエハを塗布現像装置へと搬送する。塗布現像装置からウエハの供給を受ける代わりに環境チャンバ28の中にあるウエハキャリアユニット26から搬送ロボット23が露光前のウエハを取り出しプリアライメント部19ヘ搬送し、露光後のウエハを回収ステーション22から搬送ロボット23がウエハキャリアユニット26へ収納しても良い。いずれの場合も搬送ロボット23は露光前のウエハも露光後のウエハも搬送する。
この実施形態では、投影光学系4とウエハ9との間の空間或いは間隙を液体で満たす液浸法は、ウエハ9の上方かつ投影光学系4の近傍に配置された液体供給ノズル5と、投影光学系4を挟んで液体供給ノズル5の反対側に配置された液体回収ノズル6によって実現される。
以下、この実施形態において実施される液浸法について詳細に説明する。露光中にウエハ9をスキャンする方向の上流側であって投影光学系4の近傍に液体供給ノズル5が配置されている。ここで、スキャン方向の上流側とは、例えば、ウエハを右から左に向かって左方向(第2方向)に移動させる場合について説明すると、その反対方向(第1方向)である右側である。すなわち、スキャン方向(第2方向)を矢印で示した場合に、矢印の始点側の方向(第1方向)が上流側である。投影光学系4を挟んで液体供給ノズル5の反対側(すなわち、スキャン方向の下流側)には、液体回収ノズル6が配置されている。
液体供給ノズル5は、供給管16を介して液体供給装置7と接続されており、同様に液体回収ノズル6は、回収管17を介して液体回収装置8と接続されている。液体供給装置7は、例えば、液体を貯めるタンク、液体を送り出す圧送装置、液体の供給流量の制御を行う流量制御装置を含みうる。液体供給装置7には、更に、液体の供給温度を制御するための温度制御装置を含むことが好ましい。液体回収装置8は、例えば、回収した液体を一時的に貯めるタンク、液体を吸い取る吸引装置、液体の回収流量を制御するための流量制御装置を含みうる。液浸制御装置18は、更に、ウエハステージ10の現在位置、速度、加速度、目標位置、移動方向といった情報をステージ制御装置13から受けて、これらの情報に基づいて、液浸の開始や中止、流量等の制御指令を液体供給装置7や液体回収装置8に与える。
投影光学系4とウエハ9の間に液を満たす工程を説明する。まず、ウエハ9が静止した状態又は移動している状態で、液体供給ノズル5よりウエハ9上に、例えばほぼ一定流量で液体Fを供給し、液体供給ノズル5の下面とウエハ9の上面に液体を密着させることで、十分な液膜を形成する。
次に、供給ノズル5より液体を供給し続けたまま、形成した液膜を途切れさせることなくウエハ9の移動を開始する。ウエハ9が移動して露光開始位置に至るとスリット光によるスキャン露光が開始される。ウエハ9が更に移動して露光終了位置に至るとスリット光による露光が終了する。スリット光による露光が終了すると、液体供給ノズル5からの液体の供給を停止し、ウエハ9をスキャン方向に移動させながら、残った液体を液体回収ノズル6によって回収する。
以上のように、ウエハ9の移動に伴って液膜が広がるように、ウエハ9を移動させながらウエハ9の表面上に連続的に液体を供給する方法によれば、投影光学系4の最終面とウエハ9との間隙を連続的な液膜(途切れない液膜)で満たすことができる。また、このような方法によれば、液膜はウエハに対する相対速度が遅いので、液体回収ノズル6を通して確実に回収されうる。
上記のような液体の供給・回収方法によると露光後のウエハ上の全ての液滴が回収されることが通常であるが、液体がウエハの外に溢れてウエハの裏面に液体が付着してしまう可能性がある。露光後の濡れたウエハを搬送するときウエハの裏面からハンドに液体が付着し、次に搬送する露光前のウエハに付着すると、クロスコンタミが発生する。これは特に異なるウエハ処理工程において、汚染が拡散することにより、甚大な歩留まり低下を引き起こす。
そしてクロスコンタミを防止するため、ウエハ条件によってウエハ保持するハンドを変える、複数のハンドをもつ搬送ロボットにするとなると、露光装置の構造が複雑化し、コストアップする。また、露光前のウエハ裏面に付着した液滴は、ウエハと露光ステージとの間に挟まり、ウエハ表面に凹凸が生じて露光の際の焦点ずれを発生させ、歩留まりを低下させてしまう可能性がある。
さらにウエハチャック交換が必要になり長時間装置がダウンするのでデバイス生産に与える影響は大きい。また、露光後のウエハを搬送したハンドが全て濡れていると想定して乾燥処理などを行うと露光装置の構造が複雑化し、コストアップするだけでなく、スループットを低下させるという問題があった。
よって、搬送ハンドから露光前のウエハに液滴を付けないようにすることが必要である。本発明の露光装置には搬送ハンド表面に対して液滴の接触角を低くする手段及びその接触角を維持する手段を具備している。
図2は、本実施例における搬送ハンド31上にある液滴dが露光前のウエハ9に移ることを防ぐ手段を表す概略図である。図2−aにおいて、液滴の接触角θを低くする処理がなされた搬送ハンド表面では、露光後のウエハから液滴が搬送ハンド31に移った場合でも、液滴dがハンド表面になじみ一様の膜状に広がる。その為、次に搬送する露光前のウエハ裏面とハンド表面には隙間が維持され、ハンド上の液滴が露光前のウエハ9に移ることを抑制できる。同様の効果を得る手段として、図2−bでは親水性材料でハンドを形成する手段を、図2−cではハンド表面に親水性シートを貼り付ける手段を示している。
ここで、平面上の液滴はどの様な大きさでも重力により、液滴の厚みは3mm以下となることが実験的に分かっており、液滴をウエハ裏面に接触させないためには、図2−dに示すようにウエハ裏面と搬送ハンドを液滴の膜厚以上、例えば3mm以上の隙間にする手段が挙げられる。
しかし、一般的に搬送ハンドは前述の通りキャリア等とのウエハの受け渡しのため、ハンド表面からのウエハ保持位置を高くできない寸法制限がある。
本実施例では搬送ハンドの寸法制限が厳しく、ウエハ裏面と搬送ハンドの隙間が3mm以下となる場合における、ウエハ裏面に液滴を付けない接触角について述べる。図3に液滴の厚みと接触角の実例データを示す。液滴の厚みをウエハ裏面と搬送ハンドの隙間以下にするには、搬送ハンド表面を平均近似ラインより小さい接触角にすればよい。
よって、ウエハ裏面と搬送ハンドの隙間が3mmの時、ハンド上の液滴を露光前のウエハに移さないハンド表面の液滴との接触角は、45度より小さくする。好ましくは、ウエハ裏面と搬送ハンドの隙間が0.5〜1.0mmに相当する、7.5〜15度より小さい接触角にする。
本実施例における液浸露光用の液浸水は純水を使用している。よって接触角を低くする液滴は純水であるが、純水だけに限定されるものではない。例えばフォンブリンなどの液浸露光用液浸水であれば同様に、その液に適した接触角低減処理が行われる。
[第二の実施形態]
第一の実施例では接触角を低くして、搬送ハンドから露光前のウエハに液滴が移ることを防ぐ手段を挙げたが、この低くした接触角を維持する手段を具備してもよい。図4は、本発明の第二の実施例を示す概略図である。露光装置内の搬送部に配置する、接触角維持機構40により、ウエハ搬送前のハンド表面の洗浄を行うことで、第一の実施例に挙げた接触角が維持される。接触角維持機構とは、例えば大気圧プラズマ照射装置やUVランプユニットであり、ハンド表面に付着した種々の有機物を除去することにより、ハンド表面の接触角を維持し、かつ洗浄効果をも有するものである。
[第三の実施形態]
第二の実施例では、接触角を維持するためのハンド表面の洗浄手段を挙げたが、ハンド表面の汚れを検出し、接触角が基準値を超えたと判断される場合、自動シーケンスでハンドを洗浄する手段を備えても良い。図5は、本発明の第三の実施例を示す概略図である。
図6にハンド上の液滴の膜厚または高さを検知し、ハンドの汚れを判定するシーケンスを示す。また図7−aは本実施例におけるハンド上の液滴の膜厚または高さを検知する手段30を表す概略図である。
ハンド上の液滴を検知する手段30は照明手段、受光手段からなる。照明手段にはレーザービーム、レーザーシートビーム、レーザースキャンビーム、赤外線ライト、LED、黄色フィルター付きの電球等レジストに感光しない波長の光源を使用することが好ましい。受光手段にはラインセンサー等の1次元センサー或いは光電センサー等前述の照明手段の光源の波長に感度のある受光素子が好ましい。搬送ロボット23は回収ステーション22上の液浸法による露光後ウエハを受け渡し部B25に搬送する。或いは、回収ステーション22からウエハキャリアユニット26へ収納しても良い。その搬送経路上にはハンド上の液滴膜厚検知部30が配置されている。いずれの場合も搬送ロボット23が露光後のウエハを搬出し、ロボット原点位置へ移動するハンドに対し、レーザービーム等を照射することによりハンド上にある閾値以上の液滴厚さを検出することができる。
図7−bに照明手段にレーザービーム、受光手段にラインセンサーを使用した実施形態を示す。照明手段のレーザービームはハンドの上面に平行かつハンド表面からある一定の距離、例えば理想ウエハ裏面より安全を見たやや下側の高さに照射する。ラインセンサーの長手方向をハンド表面及びレーザービームに平行に配置する。ラインセンサーの長手方向に直行する方向に、搬送ロボット23のハンドを伸縮することによりハンド全面をスキャンすることが出来る。ハンド上にある膜厚以上の液滴がある場合には液滴に当たって散乱したレーザー光をラインセンサーで受光することにより液滴の検知が行われる。これにより、ハンド表面に液滴が存在しても、ウエハ裏面に接触する前に液滴を検出することができる。
ハンド表面に基準値以上の液滴を検知した場合、ハンド表面が汚れていて、液滴との接触角が高くなっていると判断し、洗浄を自動実行する。また、ハンド上に基準値以下の液滴または液滴が無いと検知された場合は、接触角維持および洗浄を行わないように不図示の制御部により制御している。
本実施例ではハンド上の液滴の検知手段30をウエハキャリアユニットとの搬送経路に配置したが、その位置は搬送ロボット23が受け渡し位置A24,受け渡し位置B25あるいはウエハキャリアユニット26との搬送経路上にあることが好ましく、例えば、受け渡し位置B25との搬送経路上に配置しても同様の効果が得られる。
本発明の好適な実施形態の構成を概略的に示す図である。 本発明の好適な実施の形態において、露光装置をウエハ搬送高さで断面を取った上面図であり、ウエハ搬送工程を模式的に示す図である。 第一の実施例におけるハンド上の液滴の接触角を低くする表面改質を示す概略図である。 第一の実施例におけるハンド上の液滴の接触角を低くする材料変更を示す概略図である。 第一の実施例におけるハンド上の液滴の接触角を低くする表面シート貼付けを示す概略図である。 第一の実施例におけるハンドとウエハ裏面の隙間を液滴の膜厚以上にする手段を示す概略図である。 第一の実施例における液滴の接触角と液滴の厚みの関係を表す概略図である。 本発明の第二の実施例を示す概略図である。 本発明の第三の実施例を示す概略図である。 第三の実施例におけるハンド上の検知後の処理シーケンスを表す概略図である。 第三の実施例におけるハンド上の液滴を検知する手段を表す概略図である。 第三の実施例における照明手段にレーザービーム、受光手段にラインセンサーを使用した実施形態を示す概略図である。 従来の液浸型露光装置の一例を示す図である。 従来の液浸型露光装置の一例を示す図である。 従来の露光装置と塗布現像装置のインライン接続を示す図である。 従来のレジスト塗布装置の一例を示す図である。 従来の搬送ハンドとウエハ及びウエハキャリアとの位置関係を示す図である。 従来の液浸型露光方法におけるエッジショット時のウエハ裏面濡れを示す図である。
符号の説明
1 レチクル
2 照明系
3 レチクルステージ
4 投影光学系
4s 投影光学系最終面
5 液体供給ノズル
6 液体回収ノズル
7 液体供給装置
8 液体回収装置
9 ウエハ
10 ウエハステージ
11 参照ミラー
12 測距用レーザー干渉計
13 ステージ制御装置、
14,15 定盤
16 供給管
17 回収管
18 液浸制御装置
19 プリアライメント部
20 供給ロボット
21 回収ロボット
22 回収部
23 搬送ロボット
24 受け渡し位置A
25 受け渡し位置B
26 ウエハキャリアユニット
27 ウエハ搬送部
28 環境チャンバ
29 ウエハ回収位置
30 ハンド上の液滴膜厚検知部
31 ウエハ搬送ハンド
32 ウエハキャリア
33 ウエハ真空吸着装置
40 接触角維持機構(ハンド接触角維持、洗浄部)

Claims (3)

  1. 液浸露光装置において、搬送ロボットのハンド表面の液体に対する接触角を低くする手段具備することを特徴とする液浸露光装置。
  2. 液浸露光装置において、搬送ハンド表面の液体に対する接触角を低く維持、かつハンド表面を洗浄する手段を具備するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光装置。
  3. 液浸露光装置において、搬送ハンド表面の液体を検知して、ハンド表面の液体との接触角の維持、洗浄を自動実行する手段を具備するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液浸露光装置。
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