JP2007058133A - 光通信用パッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】 光ファイバ固定部材と光ファイバ取付部材の溶接工程において発生する熱歪を容易に除去して透明性部材の破損を防止するとともに簡単な構造を有する光ファイバ固定部材を具備する光通信用パッケージを提供することである。
【解決手段】 上面に光通信用の半導体素子を搭載する基体と、この基体に立設され半導体素子を収納するためのキャビティを形成する枠体3と、筒形状で枠体3の一の面を貫通し枠体3の内側に突出する端部に透明性部材7を具備する光ファイバ固定部材6とを有する光通信用パッケージにおいて、光ファイバ固定部材6は、枠体3の外側に突出する鞘部15が透明性部材の厚みの少なくとも4倍乃至5倍の長さを有するものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光通信用の半導体素子を収容する光通信用パッケージに関し、特に、光源光と光ファイバを光学的に結合させる集光レンズ等の透明性部材を備える光通信用パッケージに関する。
一般に、光通信用の半導体素子を収納する光通信用パッケージは、主に、上部に半導体素子を搭載する略四角形状の基体と、この基体に立設され半導体素子を収納するためのキャビティを形成する枠体から構成されている。この光通信用パッケージは金属製やセラミック製であるが、例えば、金属製の場合では、基体はCu−W合金等の比較的高い熱伝導性を有する金属からなり、枠体はセラミックと熱膨張係数が近似するFe−Ni−Co系合金やFe−Ni系合金等の金属からなる。
また、枠体の対向する壁部には、各々穿設された切欠部にフィールドスルー型の絶縁端子であるセラミック端子が嵌着されており、このセラミック端子は外部の駆動回路等に接続されるリード端子がロウ付けされたメタライズ金属層からなる導体配線層を有している。そして、図6に示すように、枠体103の他の壁部には、貫通孔103aが穿設されており、この貫通孔103aには、光ファイバ部材を固定し、枠体103と熱膨張係数が近似するFe−Ni−Co系合金等の金属からなる筒形状の光ファイバ固定部材106が鞘部119を枠体103の外側に突出した状態で嵌着されている。なお、光ファイバ固定部材106には、光通信用の半導体素子からの出力光を集光したり平行光に変換したりする透明性部材107がキャビティ側に位置する端部に取着されている。
そして、基体に光通信用の半導体素子を搭載し、この半導体素子とセラミック端子の導体配線層をボンディングワイヤ等で接続してリード端子と半導体素子を通電状態とし、光ファイバ部材を挿着した金属パイプ等の被溶接パイプ113を光ファイバ固定部材106の鞘部119に、YAG等のレーザーを使用して溶接した後、基体に金属製やセラミック製の蓋体104を、リング104aを介して載上して、封止材で接合すると、光半導体装置が形成される。
しかしながら、従来の光ファイバ固定部材では、光ファイバ部材が挿着された金属パイプを光ファイバ固定部材の鞘部に溶接する工程において金属パイプの熱歪によって光ファイバ固定部材の端部に取着された透明性部材が破損するという不具合が生じていた。光ファイバ固定部材やその周辺の部材については、これまでにも様々な検討がなされている。
例えば、特許文献1には、「光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置」という名称で、パッケージの気密性を向上し、さらに、光ファイバの位置ずれを防止した光半導体素子収納用パッケージ及び光半導体装置に関する発明が開示されている。
この特許文献1に開示された発明において、光半導体素子収納用パッケージでは、透明性部材を具備する筒形状の光ファイバ固定部材が嵌着される一側面の枠体が金属製の金属板であり、この金属板は、左右側面と下側面との間が面取りされ、さらに、内側の上辺部以外の辺部に連続した形状で内側の厚みが他の枠体の側壁の厚みの0.3乃至1倍である突出部が形成されている。また、光ファイバ固定部材は、一の端部が残部よりも細い形状でありその内周面に透光性部材が取着されている。
したがって、金属板をセラミック製の基体の側面にろう付けしたり、光ファイバ固定部材に光ファイバの取付金具をレーザビーム溶接したりする工程において、金属板の突出部や金属板の突出部の内側の弾性変形によって熱応力が吸収され、また、金属板の面取り部分によって熱応力が分散されるので、底板や側壁にクラック等の破損の発生を防止し、パッケージの気密性を保持することができる。また、金属板の突出部の厚みを制御しているので金属板は過度に変形せず、光ファイバが位置ずれすることはない。
また、光ファイバ固定部材では、残部より細い形状を有する一の端部の内周面に透光性部材が取着されており、光ファイバ固定部材に光ファイバの取付金具をレーザビーム溶接する場合に、一の端部は細いので熱膨張が金属板に拘束されて一の端部の変形は小さく、透光性部材と光ファイバ固定部材との熱膨張差による熱応力が透光性部材に付加されにくく、透光性部材にクラック等の破損が生じるのを抑制することができる。
また、特許文献2には、「光半導体素子収納用パッケージ」という名称で、光半導体素子収納用パッケージの気密性を保持し、透明性部材の光学特性の劣化を抑制する光半導体素子収納用パッケージに関する発明が開示されている。
この特許文献2に開示された発明において、光半導体素子収納用パッケージの透光性部材の外周部の端面には、全周に亘ってメタライズ層が被着されるとともに、このメタライズ層は、メタライズ層を形成しない第2の非形成部を含んでいる。また、透明性部材の光ファイバ固定部材との接合面には、全周にメタライズ層が被着され、このメタライズ層は、その内周側に内周と開通しない第1の非形成部が略全周に設けられている。
したがって、光半導体素子収納用パッケージを構成する部材間に生じる熱膨張差によって透明性部材に応力が加わっても、透明性部材に設けられたメタライズ層の非形成部によって応力が吸収されたり拡散されたりするので、透光性部材が外れたり、光半導体素子収納用パッケージ内部の気密が破れたりするのを防止することができる。また、透光性部材に加わる応力による光学特性の劣化を抑制することもできる。
そして、特許文献3には、「光半導体素子収納用パッケージ」という名称で、製造工程における光ファイバ固定部材の変形による光軸ずれを防止する光半導体素子収納用パッケージに関する発明が開示されている。
この特許文献3に開示された発明において、光半導体素子収納用パッケージでは、光ファイバを固定する金属製固定部材が嵌着される枠体の一側面において、金属製固定部材の直上方や直下方に、枠体の一側面の幅wsに対して幅wを0.5mm≦w≦wsとした上下方向に延びる突出部を設けている。
この突出部によって、光半導体素子収納用パッケージの製造工程である蓋体のシール工程やパッケージの外部電気回路基板上への搭載工程において曲げモーメントが発生しても枠体が反ることを抑制することができるので、固定部材が上向きや下向きに変形して生じる光軸ずれを解消し、光学特性の劣化の防止を可能としている。
特開2004−259860号公報 特開2002−223024号公報 特開2001−308442号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術では、光ファイバ固定部材に光ファイバ部材の取付金具を溶接する際に発生する取付金具の熱歪が比較的小さい場合は、細い形状の光ファイバ固定部材の端部はこれを拘束する金属板によって変形しにくく、この端部に取着されている透明性部材の破損を防止することができるが、取付金具に大きい熱膨張係数を有する材質を選定した場合は、生じる熱歪も大きくなるので、光ファイバ固定部材の変形及び透明性部材の破損を完全には防止できない可能性があるという課題があった。
また、特許文献2に記載された従来の技術では、透明性部材に施されるメタライズパターンが複雑なので、製造における作業性が低下するとともに製品の管理が複雑で困難になる可能性があるという課題があった。
そして、特許文献3に記載された従来の技術は、枠体の機械的な変形に伴う光ファイバ固定部材の変形による光軸ずれを解消するものであり、製造工程における加熱下の部材の変形を考慮したものでない。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、光ファイバ固定部材と光ファイバ取付部材の溶接工程において発生する熱歪を容易に除去して透明性部材の破損を防止するとともに簡単な構造を有する光ファイバ固定部材を具備する光通信用パッケージを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である光通信用パッケージは、上面に光通信用の半導体素子を搭載する基体と、この基体に立設され半導体素子を収納するためのキャビティを形成する枠体と、筒形状で枠体の一の面を貫通し枠体の内側に突出する端部に透明性部材を具備する光ファイバ固定部材とを有する光通信用パッケージにおいて、光ファイバ固定部材は、枠体の外側に突出する鞘部が透明性部材の厚みの少なくとも4倍乃至5倍の長さを有するものである。
上記構成の光通信用パッケージは、鞘部が長く設計されているので、光ファイバ固定部材において、一の端部である鞘部から他の端部に取着されている透明性部材までの距離が長くなるという作用がある。
また、請求項2に記載の発明である光通信用パッケージは、上面に光通信用の半導体素子を搭載する基体と、この基体に立設され半導体素子を収納するためのキャビティを形成する枠体と、筒形状で枠体の一の面を貫通し枠体の内側に突出する端部に透明性部材を具備する光ファイバ固定部材とを有する光通信用パッケージにおいて、光ファイバ固定部材の枠体の外側に突出する鞘部に溝部が周設されるものである。
上記構成の光通信用パッケージは、鞘部は溝部が周設されることによって容易に変形するという作用がある。
本発明の請求項1に記載の光通信用パッケージでは、光ファイバ固定部材の鞘部を長く設計することによって、光ファイバ固定部材に光ファイバ取付部材を溶接する際の光ファイバ取付部材の熱膨張や冷却時の収縮による歪が透明性部材に伝わりにくく、その結果、透明性部材の破損を防止することができる。
また、本発明の請求項2に記載の光通信用パッケージでは、特に、鞘部に溝部が設けられているので、光ファイバ取付部材の歪は、鞘部及び溝部が容易に変形することで解消され、透明性部材への歪の伝播はなく、透明性部材の破損を完全に防止するとともに透明性部材の性能を保持することができる。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係る光通信用パッケージについて図1乃至図5に基づき説明する。
図1(a)は、本発明の本実施の形態に係る光通信用パッケージの上面図であり、(b)は同じく光通信用パッケージの縦断面図である。
図1(a)及び(b)において、光通信用パッケージ1は、光半導体素子5を搭載する基体2と、この基体2にろう付け接合されて立設し、キャビティ2aを形成する枠体3と、この枠体3にリング4aを介して載上されガラスやろう材や樹脂等の封止材で接合される蓋部4とを有している。また、符号14は基体2に設けられる固定用孔であり、ボード等に取り付けるためのものである。
基体2の材質は、光半導体素子5による発熱を放熱するものがよく、熱伝導性の高い金属で、例えば、Cu−WやCu−Mo−Cu等を選定するとよい。また、枠体3は、セラミックと熱膨張係数が近似するFe−Ni−Co系合金やFe−Ni系合金等の金属が好ましい。
また、略四角形で四の壁部を有する枠体3には、対向する二の壁部に各々切欠部3bが設けられており、この切欠部3bには、フィールドスルー型のセラミック端子体9が嵌入されてろう付けで接合されている。そして、セラミック端子体9の上面にはメタライズ金属層からなる導体配線層10が形成されており、キャビティ2a側の導体配線層10は、光半導体素子5の電極とボンディングワイヤ11を介して電気的に接続される。一方、枠体3の外側の導体配線層10は、リード端子12とろう付け接合されている。このようにセラミック端子体9は、外部電気回路と光半導体素子5とを電気的に接続するとともに光通信用パッケージ1の内部を気密に塞いでいる。
そして、枠体3の他の壁部には、穿設された貫通孔3aに、光ファイバ部材8を固定する筒形状の光ファイバ固定部材6が挿入されAg−Cuろう等の高温ろう材で接合されている。なお、光ファイバ固定部材6やリング4aは枠体3と熱膨張係数が近似するFe−Ni−Co系合金等の金属からなるものである。
また、光ファイバ固定部材6のキャビティ2a側に位置する端部には、レンズ加工された透明性部材7が挿着され低融点ガラスやAu−Sn等により接着されている。この透明性部材7は、光半導体素子5からの出力光を集光したり平行光に変換したりして集光レンズとして機能するとともに、光通信用パッケージ1の内部を気密に塞ぐものである。透明性部材7には、例えば、サファイアや硼ケイ酸ガラス等を用いることができる。
そして、光ファイバ固定部材6の他の端部には、光ファイバ部材8が挿着されたステンレス等からなる被溶接パイプ13がYAGレーザー等によって溶接されている。
次に、本実施の形態に係る光通信用パッケージの光ファイバ固定部材について図2を用いて詳細に説明する。
図2は、本実施の形態に係る光通信用パッケージの光ファイバ固定部材の断面図である。図1に示される構成要素と同一のものについては同一符号を付し、その構成の説明は省略する。
図2において、光ファイバ固定部材6は、前述の通り、枠体3の貫通孔3aに嵌着されており、キャビティ側の端部には透明性部材7を具備している。透明性部材7の厚みは0.28mm〜4.0mm程度である。そして、枠体3の外側に突出する鞘部15と被溶接パイプ13が溶接されており、この鞘部15は、透明性部材7の厚みの4〜5倍である1.5mm以上の長さを有するものである。
光ファイバ固定部材6の鞘部15と被溶接パイプ13との溶接では、被溶接パイプ13が溶接時の熱によって膨張して、そして、冷却時に収縮する。この際に発生する被溶接パイプ13の歪は溶接点と光ファイバ固定部材6を伝って透明性部材7に負荷されて、透明性部材7にクラックが生じたり割れたりする不具合の原因となっている。しかしながら、本実施の形態では、鞘部15を1.5mm以上と長く設計しているので、溶接時に発生する被溶接パイプ13の歪は、鞘部15及び光ファイバ固定部材6によって吸収されて透明性部材7に到達しないので、透明性部材7の破損を防止することができる。鞘部15の長さは、後述する試験結果より透明性部材7の厚みの4〜5倍程度あればよいが、歪の吸収は鞘部15の長さが長いほど大きくなるため、それ以上の長さであってもよい。なお、鞘部15の材料としては、枠体3等と熱膨張係数が近似するFe−Ni−Co系合金等の金属であることが望ましい。
続いて、本実施の形態に係る光通信用パッケージの光ファイバ固定部材の変形例について図3を用いて説明する。
図3は、本実施の形態に係る光通信用パッケージの光ファイバ固定部材の変形例の断面図である。
図3において、光ファイバ固定部材16は、図2の場合と同様に、枠体3の貫通孔3aに嵌着され、キャビティ側の端部に透明性部材7を具備するとともに、鞘部17と被溶接パイプ13が溶接されている。そして、鞘部17には、溝部18が周設されている。透明性部材7の寸法は図2に示されるものと同様である。
鞘部17は、溝部18が形成されていることから容易な変形が可能であり、したがって、鞘部17と被溶接パイプ13との溶接時に被溶接パイプ13の歪が生じても鞘部17及び溝部18の変形により、この歪を容易に解消することができる。すなわち、溶接時の被溶接パイプ13の歪が透明性部材7に到達することはなく、透明性部材7の破損を完全に防止することができるようになっている。
本変形例において鞘部17の長さは先の図2を参照しながら説明した実施の形態と同様に透明性部材7の4〜5倍の長さである1.5mmとしているが、溝部18を周設した場合には、図2を参照して説明した光ファイバ固定部材の作用効果と併せて発揮することができるので、透明性部材7の破損に対してより効果的であるが、特にこの寸法に限定するものではなく、これよりも短くともよい。但し、溝部18を周設可能な寸法であることが望ましいことは言うまでもない。また、鞘部17の材料は前述の鞘部15と同様である。
次に、本実施の形態に係る光通信用パッケージにおいて、光ファイバ固定部材と被溶接パイプとの溶接時に透明性部材にかかる応力値をシミュレーションした結果について図4及び図5を参照しながら説明する。
まず、表1にシミュレーションした試料の一覧を、また、表2に材料物性を示す。
表1において、鞘部の形状は、従来品、仕様1及び仕様2の3種類であり、従来品とは、図6に示すような鞘部の長さがウィンドウの厚みの1.5倍から2倍程度である0.5mm程度の短い形状のものであり、仕様1とは、図2に示すような鞘部がウィンドウの厚みの4倍から5倍程度である1.5mmの長さを有するものであり、仕様2とは、図3に示すような鞘部が1.5mmの長さでさらに鞘部に溝部が周設されているものである。また、ウィンドウとは透明性部材であり、材料としてサファイアと3種類の硼ケイ酸ガラスを用いた。硼ケイ酸ガラスはサファイアと同等の光学特性を持つものをレンズ加工したものであり、低価格を特徴とするものである。3種類の硼ケイ酸ガラスのうち、特に表1,2にある硼ケイ酸ガラスBは高屈折率にするためにタンタルを添加している。接合剤とは、ウィンドウと光ファイバ固定部材を固着させるためのものである。
また、溶接はYAGレーザーを用いて光ファイバ固定部材の鞘部と被溶接パイプを等間隔に8点において溶接すると仮定した。
続いて、得られた結果について図4及び図5を用いて説明する。
図4は、各試料において溶接時にウィンドウにかかる最大応力の相対値を示すグラフ図である。なお、ウィンドウにかかる最大応力の相対値とは、試料3を基準とし、試料3のウィンドウにかかる最大応力を100%として、その他の試料のウィンドウにかかる最大応力を相対値として表している。
図4において、従来の鞘部の形状を有する試料1では、ウィンドウにかかる最大応力の相対値が525.4%であり、その他の試料に比べて著しく大きく、溶接時に過大な応力がウィンドウにかかり、ウィンドウが破損する不具合が生じているといえる。一方、鞘部が長く、かつ溝部が周設された形状を有する試料6では、ウィンドウにかかる最大応力の相対値が17.8%であり、最もウィンドウに応力がかかりにくい仕様になっていることがわかる。
また、試料2、試料3及び試料4を比較すると、ウィンドウにかかる最大応力には、ウィンドウの種類や厚さ及び接合剤の種類にも大きく影響することが推察され、ウィンドウにかかる最大応力を低下させるには、ウィンドウの厚さは薄い方がよく、また、接合剤は濡れ性が良好な方が応力を分散しやすくなると考えられる。
但し、試料1、試料2及び試料6を比較すると、ウィンドウの種類および接合剤の種類はいずれも同一であり、異なるのは鞘部の形状のみであるが、ウィンドウに発生する最大応力値は、試料2では試料1の3分の1以下、試料6では約30分の1にも低下しており、本発明の実施の形態に係る光通信用パッケージの光ファイバ固定部材の鞘部の構造の有用性が顕著であることが理解できる。
図5(a)は、従来の光通信用パッケージにおいて溶接時の光ファイバ固定部材(試料1)の変形状態を示す概念図であり、(b)は本実施の形態に係る光通信用パッケージにおいて溶接時の光ファイバ固定部材(試料6)の変形状態を示す概念図である。
図5(a)において、従来の光ファイバ固定部材106では、鞘部119の長さが短いので、溶接時の被溶接パイプ113の変形は透明性部材107に伝播し、透明性部材107は、応力集中によりクラックが生じたり破損したりすると考えられる。
一方、図5(b)において、本実施の形態に係る光ファイバ固定部材16では、鞘部17が1.5mm以上と長く設計されている上に、この鞘部17に溝部18が周設されているので、溶接時の被溶接パイプ13の変形は、鞘部17及び溝部18が容易に変形することによって解消され、応力が透明性部材7に伝播することを防止している。したがって、透明性部材7にクラックや破損等の不具合が発生することはない。
このように構成された本実施の形態においては、光ファイバ固定部材の鞘部の形状を工夫・改良することによって、光ファイバ固定部材と被溶接パイプの溶接時に発生する被溶接パイプの熱歪を効果的に解消するので、透明性部材の破損は発生せず、透明性部材の性能低下を防止するとともに光通信用パッケージの気密性を保持することができる。
以上説明したように、本発明の請求項1及び請求項2に記載された発明は、簡単な構造を有する光ファイバ固定部材によって光ファイバ取付部材との溶接工程において発生する熱歪を除去して透明性部材の破損を防止できる光通信用パッケージを提供可能であり、光通信用パッケージ及びその製造において利用可能である。
(a)は本発明の本実施の形態に係る光通信用パッケージの上面図であり、(b)は同じく光通信用パッケージの縦断面図である。 本実施の形態に係る光通信用パッケージの光ファイバ固定部材の断面図である。 本実施の形態に係る光通信用パッケージの光ファイバ固定部材の変形例の断面図である。 各試料において溶接時にウィンドウにかかる最大応力の相対値を示すグラフ図である。 (a)は従来の光通信用パッケージにおいて溶接時の光ファイバ固定部材の変形状態(試料1)を示す概念図であり、(b)は本実施の形態に係る光通信用パッケージにおいて溶接時の光ファイバ固定部材(試料6)の変形状態を示す概念図である。 従来の光通信用パッケージの光ファイバ固定部材の断面図である。
符号の説明
1…光通信用パッケージ 2…基体 2a…キャビティ 3…枠体 3a…貫通孔 3b…切欠部 4…蓋部 4a…リング 5…光半導体素子 6…光ファイバ固定部材 7…透明性部材 8…光ファイバ部材 9…セラミック端子体 10…導体配線層 11…ボンディングワイヤ 12…リード端子 13…被溶接パイプ 14…固定用孔 15…鞘部 16…光ファイバ固定部材 17…鞘部 18…溝部 103…枠体 103a…貫通孔 104…蓋部 104a…リング 106…光ファイバ固定部材 107…透明性部材 113…被溶接パイプ 119…鞘部

Claims (2)

  1. 上面に光通信用の半導体素子を搭載する基体と、この基体に立設され前記半導体素子を収納するためのキャビティを形成する枠体と、筒形状で前記枠体の一の面を貫通し前記枠体の内側に突出する端部に透明性部材を具備する光ファイバ固定部材とを有する光通信用パッケージにおいて、前記光ファイバ固定部材は、前記枠体の外側に突出する鞘部が前記透明性部材の厚みの少なくとも4倍乃至5倍の長さを有することを特徴とする光通信用パッケージ。
  2. 上面に光通信用の半導体素子を搭載する基体と、この基体に立設され前記半導体素子を収納するためのキャビティを形成する枠体と、筒形状で前記枠体の一の面を貫通し前記枠体の内側に突出する端部に透明性部材を具備する光ファイバ固定部材とを有する光通信用パッケージにおいて、前記光ファイバ固定部材は、前記枠体の外側に突出する鞘部に溝部が周設されることを特徴とする光通信用パッケージ。
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