JP2007057348A - 圧力センサおよび圧力センサの製造方法 - Google Patents

圧力センサおよび圧力センサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 圧力基準室の封止信頼性に優れた圧力センサおよび圧力センサの製造方法を提供すること。
【解決手段】 受圧基板10に形成されたダイアフラム11の対向面10a側に可動電極13が、対向基板20における可動電極13と対向する領域に対向電極21が形成されている。可動電極13からは、導電膜14c、スルーホール15の内面の端子配線が導線(引き出し線)として設けられている。また、対向電極21からは、リード配線22、リード配線22と対向して接点を構成する導電膜14b、導電膜14a、キャスタレーション16の端子配線が導線として設けられている。受圧基板10と対向基板20とは、導電膜14a,14cを介して陽極接合され、ダイアフラム11の対向面10a側を含む一定領域が封止される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧力センサおよびその製造方法に関する。
従来、ダイアフラムの変形量から圧力を検出する圧力センサとして、特許文献1に開示するようなものがある。この文献に係る圧力センサは、可動電極として機能するダイアフラムを有するシリコン基板がガラス基板と接合されることで、ダイアフラムの一面側が圧力基準室として封止された構造となっている。
ダイアフラムは、使用環境下において外圧と圧力基準室における基準圧力との圧力差を反映して撓み変形し、ガラス基板上の誘電体層と接触した状態となっている。ガラス基板の誘電体層下には対向電極が形成されており、かくして、外圧に依存した当該接触面積変化を電極間容量の変化として検出することで、圧力センサとしての機能を発揮するようになっている。このような構成の圧力センサは、タッチモード容量型の圧力センサとよばれ、高い検出感度と耐圧性を備えるものである。
特開2002−214058号公報
上述の圧力センサにおいて、シリコン基板とガラス基板との接合は陽極接合を用いて行うことができる。この陽極接合は、接合材(ロウ材など)を用いた接合に比べ、ガスの発生を伴わないため圧力基準室内における基準圧力を適正に合わせ込むのに適しており、また、可動電極と対向電極(誘電体層)とのギャップを厳密に規定するのにも適した手法である。
しかしながら、陽極接合は接合面における高い平坦性を要求する技術であり、平坦性が悪い場合には十分な接合強度を得ることが困難であるという課題を有する。しかるに、上述の圧力センサの構造では、容量検出のための導線が圧力基準室から接合領域を横断するように引き出されているため、接合面において導線の膜厚に相当する段差が生じ、陽極接合による圧力基準室の確実な封止を行うことが困難となっている。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、圧力基準室の封止信頼性に優れた圧力センサおよび圧力センサの製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、ダイアフラムに形成された可動電極を有する基板と、前記可動電極と対向する対向電極を有する基板とが、それぞれ対向面において導電膜を介して接合されてなる圧力センサであって、前記導電膜は、前記可動電極ないし前記対向電極からの導線をなすと共に、前記ダイアフラムの前記対向面側における所定領域を圧力基準室として封止可能なパターンで形成されていることを特徴とする。
この発明の圧力センサによれば、導電膜が、可動電極ないし対向電極からの導線(引き出し線)としての役割を果たすと共に、圧力基準室を封止するための封止材としての役割も果たすようになっているため、接合領域を横断するような電極からの引き出し線を別途設ける必要がなく、段差のない接合面で圧力基準室の封止を確実に行うことができる。
また好ましくは、前記圧力センサにおいて、前記導電膜の少なくとも一部は、一の前記基板の外縁部に臨んで形成されていることを特徴とする。
この発明の圧力センサによれば、基板の外縁部に臨んで露出した導電膜を電極の出力端子とすることができる。
また好ましくは、前記圧力センサにおいて、前記導電膜の少なくとも一部は、一の前記基板に形成されたスルーホールに臨んで形成されていることを特徴とする。
この発明の圧力センサによれば、スルーホールの開口部に臨んで露出した導電膜を電極の出力端子とすることができる。
また好ましくは、前記可動電極ないし前記対向電極から延出したリード配線と前記導電膜の一部とが対向して接点を構成してなる前記圧力センサは、一の前記基板における当該接点部位に薄肉部が形成されていることを特徴とする。
この発明の圧力センサは、薄肉部のバネ性により、リード配線ないし導電膜の厚みに対する追従性に優れた接点が構成されているので、基板の接合面(接触面)の平坦性を確保しつつ確実な電気的接続を行うことができる。
また好ましくは、前記圧力センサにおいて、前記ダイアフラムを有する基板には、水晶板が用いられていることを特徴とする。
より好ましくは、前記ダイアフラムを有する基板には、ATカットにより切り出された水晶板が用いられていることを特徴とする。
この発明の圧力センサによれば、機械変形におけるヒステリシスの小さい水晶でダイアフラムが形成されているので、検出特性の安定性が良い。また、ダイアフラム形成時においてその圧電共振特性をモニタすることができるので、その変形特性に関わる形状寸法の加工精度を高めることができる。好ましくは、ATカットで切り出された水晶板を用いることにより、変形特性に鋭敏に影響するダイアフラムの厚みについての加工精度を高めることができる。
本発明は、ダイアフラムに形成された可動電極を有する基板と、前記可動電極と対向する対向電極を有する基板とが、それぞれ対向面において導電膜を介して接合されてなる圧力センサの製造方法であって、一の前記基板の前記対向面に、前記可動電極ないし前記対向電極からの導線をなす導電膜を、前記ダイアフラムの前記対向面側における所定領域を圧力基準室として封止可能なパターンで形成する導電膜形成工程と、前記導電膜と他の前記基板の前記対向面とを陽極接合する接合工程と、を有することを特徴とする。
この発明の圧力センサの製造方法によれば、導電膜が、可動電極ないし対向電極からの導線(引き出し線)としての役割を果たすと共に、基板を接合して圧力基準室を封止するための封止材としての役割も果たすようになっているため、接合領域を横断するような電極からの引き出し線を別途設ける必要がなく、段差のない接合面により圧力基準室の封止を陽極接合により確実に行うことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、以下の説明で参照する図では、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、これらの縮尺を実際のものとは異なるように表している。
まずは、図1、図2、図3、図4、図5を参照して本発明に係る圧力センサの構成について説明する。
図1は、圧力センサの内部構成を示す分解斜視図である。図2は、圧力センサの外観構成を示す斜視図である。図3は、図2のA−A断面図である。図4は、図2のB−B断面図である。図5は、使用環境下における図2のB−B断面図である。
図1〜図4において、圧力センサ1は、ダイアフラム11を有する受圧基板10と対向基板20とが、それぞれ対向面10a、対向面20aで接合されて構成されている。本実施形態では、受圧基板10にはATカットにより切り出された水晶板が、対向基板20には陽極接合に必要なアルカリが含有され、線膨張係数を受圧基板と近似させたガラスが用いられている。
受圧基板10において、所定領域が薄肉化されたダイアフラム11は、表面が対向面10aおよび外面10bから窪んだ状態で略正方形形状に形成されている。また、受圧基板10には、ダイアフラム11よりもやや小さめで、表面が対向面10bから窪んだ状態で薄肉化された薄肉部12が形成されている。
受圧基板10の対向面10a側には、アルミニウム等でパターン形成された可動電極13および、導電膜14a,14b,14cが設けられている。ここで、可動電極13は、ダイアフラム11上に形成されている。導電膜14aは、受圧基板10の外縁部10cに沿うように形成されている。導電膜14bは、導電膜14aから延出して薄肉部12上に形成されている。導電膜14cは、可動電極13から延出して受圧基板10に形成されたスルーホール15の開口周りに形成されている。
対向基板20の対向面20aには、アルミニウム等でパターン形成された対向電極21およびリード配線22と、SiO2等でパターン形成された誘電体膜23が設けられている。対向電極21は受圧基板10側の可動電極13と対向するように、誘電体膜23は対向電極21を覆うように形成されている。また、リード配線22は、対向電極21から延出して受圧基板10側の導電膜14bと対向するように形成されている。
受圧基板10上の導電膜14a,14cは、対向基板20の対向面20aと陽極接合され、これにより、ダイアフラム11の対向面20a側の所定領域が圧力基準室2として封止された状態となっている。ここで、圧力基準室2の内圧は、所定の基準圧力(一般には減圧状態)に保たれている。
対向基板20の対向面20aには、導電膜14aとの接合領域に沿ってスリット24が形成されている。このスリット24は、両基板10,20が陽極接合されることで基板間の熱膨張係数の差に依存した面内歪みが発生するので、この歪みを緩和するために設けられているものである。すなわち、対向基板20におけるスリット24の周辺部が変形のしやすい変形容易部として機能し、この変形容易部の変形によって対向基板20側の面内歪みが吸収される。また、本実施形態のように対向面20aにスリット24が形成されている場合には、スリット24によって接合面における受圧基板10に対する追従性も良くなるので、受圧基板10側の面内歪みも緩和されることになる。
またこの実施形態では、圧力基準室2内にスリット24が形成されており、実質的に圧力基準室2の容積が大きくなっている。このため、リーク等に対する基準圧力の安定性が良くなる。
リード配線22と導電膜14bとは、基板10,20が接合された状態において機械的に接触して接点3を構成する。このとき接点3では、受圧基板10側に形成された薄肉部12のバネ性により、リード配線22と導電膜14bの厚みに対しての好適な追従性を示しつつ、確実な電気的接続がなされる。かくして、基板10,20の接合面(接触面)の平坦化が図られており、強固な基板の接合と圧力基準室2の確実な封止を行うことができるようになっている。
再び図1〜図4に戻って、受圧基板10の外面10b側には、アルミニウム等でパターン形成された端子配線17,18が設けられている。端子配線17は、スルーホール15の内面まで連続的に形成されて導電膜14cと接続し、また、端子配線18は、受圧基板10の一角に設けられたキャスタレーション16まで連続的に形成されて導電膜14aと接続している。かくして、端子配線17は導電膜14cを介して可動電極13の出力端子として、端子配線18は導電膜14a,14b、接点3、リード配線22を介して対向電極21の出力端子として機能する。
可動電極13と誘電体膜23とは、基準圧力と外圧との均衡がとれている状態において、図3、図4に示すように微小な間隙を介して対向した状態である。そして、圧力センサ1が使用環境下(例えば、大気圧下)に置かれると、図5に示すように、ダイアフラム11は基準圧力と外圧との圧力差によって撓み変形を起こす。かくして、外圧に依存したダイアフラム11の変形量に応じて可動電極13と誘電体膜23との接触面積が変化するので、当該接触面積の変化に対応した電極間容量の変化から、外圧を検出することができる。
本実施形態では、受圧基板10が絶縁体で、可動電極13がダイアフラム11上にパターン形成された金属膜となっている。このため、特許文献1のようにシリコン基板全体が導体化されて可動電極を構成した圧力センサに比べると、両電極からの導線間で余分な(電極間容量に対しての)並列容量が発生せず、相対的な容量変化の感度に優れている。これに関連して、この圧力センサ1においては、接点3におけるリード配線22と導電膜14bとの間にわずかな直列容量が寄生することになるが、電極間容量と比べるとごくわずかな寄与(1%以下)に過ぎないものである。
また本実施形態では、ダイアフラム11が形成される受圧基板10として、機械変形のヒステリシスの小さい水晶板が用いられている。このため、この圧力センサ1は、ダイアフラム11の変形特性、ひいては検出特性の安定性に優れている。
次に、図1〜図4および図6を参照して、圧力センサの製造方法について説明する。
図6は、圧力センサの製造工程を示すフローチャートである。
圧力センサ1は、受圧基板10について図6の工程S1〜S5、対向基板20について図6の工程S6〜S8の加工処理をそれぞれ施し、両基板10,20を陽極接合により接合し(図6の接合工程S9)、最後に個体毎にダイシングして(図6の工程S10)製造される。以下、各工程の詳細について説明を行う。
工程S1では、受圧基板10にエッチング等により、スルーホール15およびキャスタレーション16を形成する。尚、キャスタレーション16は、ダイシング前においては、スルーホール15と同じような構造である。
工程S2では、受圧基板10の両面にエッチング処理を施すなどして、ダイアフラム11を形成する。ダイアフラム11の形状寸法は、使用環境下において適切な変形特性が得られるように設計されており、その一辺の寸法は例えば0.9mm程度、その厚み寸法は例えば10μm程度である。また、対向面10aからダイアフラム11の表面までの窪みの深さは、使用環境下において可動電極13と誘電体膜23との接触面積が適切な範囲となるように設計されており、例えば6μm程度である。
ダイアフラム11の厚み寸法はその変形特性に特に鋭敏に影響するため、特性のばらつきを抑えるためには、当該厚み寸法についての高精度な加工制御が必要である。ATカット等の厚み滑り振動片では、厚み寸法と共振周波数が反比例の関係にあることが知られている。そこで本実施形態では、ダイアフラム11について厚みすべりモードないし厚み縦モードの圧電振動特性を測定することで、厚み寸法の正確な測定を行い、微調整エッチングによるロット間ないし個体間での寸法の合わせこみを行うようになっている。受圧基板10にATカットで切り出された水晶板が用いられているのは、この圧電振動特性の測定の便宜のためである。
工程S3では、工程S2と同様の手順で薄肉部12を形成する。薄肉部12の形状寸法については、接点3のバネ特性に関わる要素なので、適切な設計を行う必要がある。尚、この薄肉部12は、先に説明したように基板10,20の接合面(接触面)の平坦性を高めるために設けているものであるが、これは発明の効果を高めるための加重要件であって、省略することも可能である。
工程S4では、気相法およびフォトリソグラフィー法を用いるなどして、受圧基板10の対向面10a側に可動電極13および導電膜14a,14b,14cを形成する。すなわち、この工程S4は本発明の導電膜形成工程となっている。
工程S5では、気相法およびフォトリソグラフィー法を用いるなどして、受圧基板10の外面10b側に端子配線17,18を形成する。尚、この工程S5では、端子配線17と端子配線18とを同一基板内の全個体間を通してショートさせるためのダミー配線も、ダイシングで切り落とされる領域に形成される。これは、工程S9で陽極接合を行う場合において、単一の端子で導電膜14a,14b,14cに共通電位を与えるための配慮である。
工程S6では、サンドブラスター等を用いて、対向基板20の対向面20a側にスリット24を形成する。面内歪みを緩和する目的のためには、スリット24の幅は狭くてもよいが、深さ寸法についてはある程度(例えば、基板厚の4割)以上とすることが好ましい。また、このスリット24は、歪みの影響による特性ばらつき等を改善するための付加要件であって、省略することも可能である。
工程S7では、気相法およびフォトリソグラフィー法を用いるなどして、対向基板20の対向面20a側に対向電極21およびリード配線22を形成する。
工程S8では、気相法およびフォトリソグラフィー法を用いるなどして、対向基板20の対向面20a側に誘電体膜23を形成する。
接合工程S9では、加圧並びに加熱処理をおこないつつ、導電膜14a,14cを陽極、対向基板20を陰極として両者間に高電圧を印加して、受圧基板10と対向基板20とを陽極接合する。両基板10,20の接合は、段差のない平坦な接合面、すなわち導電膜14a,14cの表面と対向面20aとの間でなされるため、強固な接合強度と圧力基準室2における高い封止信頼性が得られる。尚、この接合工程S9は基準圧力と同じ圧力下で行われ、これにより圧力基準室2の基準圧力が規定される。
基板10,20は、陽極接合後の冷却の過程においてそれぞれの熱膨張係数に依存した分だけ収縮しようとするが、基板間の熱膨張係数の差に依存して、両基板10,20内には面内歪み(残留応力)が発生する。本実施形態では、水晶を用いた受圧基板10はガラスを用いた対向基板20よりも収縮しようとするため、受圧基板10には基板面内方向に伸長させようとする歪みが、対向基板20には基板面内方向に収縮させようとする歪みが生じることになる。この面内歪みは、基板の反りやダイアフラム11の変形特性のばらつきをもたらす原因となるものであるので、できうる限り低減されることが好ましい。そこで、本実施形態においては、先の工程S6でスリット24を形成し、このような歪みの緩和が図られたものである。
最後に、工程S10で基板を個体毎にダイシングする。この際、工程S5で形成されていたダミー配線の形成領域は切り落とされ、個体としての圧力センサ1が完成する。
(変形例1)
次に、図7を参照して、本発明の変形例1について先の実施形態との相違点を中心に説明する。
図7は、変形例1に係る圧力センサの内部構成を示す分解斜視図である。
この変形例1では、可動電極13は、外縁部10cに沿うように形成された導電膜14aと接続され、キャスタレーション16まで連続的に形成された端子配線18(図2参照)を出力端子としている。また、対向電極21は、リード配線22、リード配線22と対向して形成された導電膜14b、スルーホール15の開口周りに形成された導電膜14cを介して、スルーホール15の内面まで連続的に形成された端子配線17(図2参照)を出力端子としている。
この変形例のように、可動電極ないし対向電極からの導線経路については、本発明の趣旨を変えない範囲で自由な設計が可能である。
(変形例2)
次に、図8を参照して、本発明の変形例2について先の実施形態との相違点を中心に説明する。
図8は、変形例2に係る圧力センサの内部構成を示す分解斜視図である。
この変形例2では、対向基板20におけるリード配線22と導電膜14bとの接点部位に薄肉部25が形成されている。
この変形例のように、本発明の薄肉部は、受圧基板、対向基板のどちらに設けられていてもよい。
(変形例3)
次に、図9を参照して、本発明の変形例3について先の実施形態との相違点を中心に説明する。
図9は、変形例3に係る圧力センサの内部構成を示す分解斜視図である。
この変形例3では、受圧基板10および対向基板20には共に、陽極接合に必要なアルカリが含有され線膨張係数を受圧基板と近似させたガラスが用いられており、導電膜26は、対向基板20の対向面20aに対向電極21と一体に形成されている。また、導電膜26は、受圧基板10の一角に設けられた切り欠き部33によって一部が露出するようになっており、当該導電膜26の露出部分が対向電極21の出力端子とされている。また、可動電極31は、ダイアフラム11の外面10b側に形成されており、ダイアフラム11の厚み部分を導電体膜としてタッチモード容量型の圧力センサを構成し、可動電極31から延出された端子配線32を出力端子としている。また、この変形例3では、受圧基板10と対向基板20の材料が同じであるので陽極接合時の基板の反りや残留応力の影響を考慮する必要がなく、このためスリットを設けない態様としている。
この変形例のように、本発明の導電膜は、受圧基板、対向基板のどちらに設けられていてもよい。また、スルーホールやキャスタレーションを用いずに、上述のような態様で導線(出力端子)を形成することも可能である。
本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば、受圧基板には、水晶やガラスの他に、シリコンやセラミック等を用いることもできる。
また、ダイアフラムにおける可動電極は、特許文献1に係る圧力センサのように、シリコン基板に形成されたダイアフラム領域に不純物をドーピングした態様とすることもできる。
また、本発明は、可動電極と誘電体膜とが接触しない(タッチモードではない)タイプの容量型圧力センサについても適用することができる。
また、各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略したり、図示しない他の構成と組み合わせたりすることができる。
圧力センサの内部構成を示す分解斜視図。 圧力センサの外観構成を示す斜視図。 図2のA−A断面図。 図2のB−B断面図。 使用環境下における図2のB−B断面図。 圧力センサの製造工程を示すフローチャート。 変形例1に係る圧力センサの内部構成を示す分解斜視図。 変形例2に係る圧力センサの内部構成を示す分解斜視図。 変形例3に係る圧力センサの内部構成を示す分解斜視図。
符号の説明
1…圧力センサ、2…圧力基準室、3…接点、10…受圧基板、10a…対向面、10b…外面、10c…外縁部、11…ダイアフラム、12…薄肉部、13…可動電極、14a,14b,14c…導電膜、15…スルーホール、16…キャスタレーション、17,18…端子配線、20…対向基板、20a…対向面、20b…外面、21…対向電極、22…リード配線、23…誘電体膜、24…スリット、25…薄肉部、26…導電膜、31…可動電極、32…端子配線、33…切り欠き部。

Claims (7)

  1. ダイアフラムに形成された可動電極を有する基板と、前記可動電極と対向する対向電極を有する基板とが、それぞれ対向面において導電膜を介して接合されてなる圧力センサであって、
    前記導電膜は、前記可動電極ないし前記対向電極からの導線をなすと共に、前記ダイアフラムの前記対向面側における所定領域を圧力基準室として封止可能なパターンで形成されていることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記導電膜の少なくとも一部は、一の前記基板の外縁部に臨んで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記導電膜の少なくとも一部は、一の前記基板に形成されたスルーホールに臨んで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧力センサ。
  4. 前記可動電極ないし前記対向電極から延出したリード配線と前記導電膜の一部とが対向して接点を構成してなる請求項1ないし3のいずれか一項に記載の圧力センサであって、
    一の前記基板における当該接点部位に薄肉部が形成されていることを特徴とする圧力センサ。
  5. 前記ダイアフラムを有する基板には、水晶板が用いられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  6. 前記ダイアフラムを有する基板には、ATカットにより切り出された水晶板が用いられていることを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ。
  7. ダイアフラムに形成された可動電極を有する基板と、前記可動電極と対向する対向電極を有する基板とが、それぞれ対向面において導電膜を介して接合されてなる圧力センサの製造方法であって、
    一の前記基板の前記対向面に、前記可動電極ないし前記対向電極からの導線をなす導電膜を、前記ダイアフラムの前記対向面側における所定領域を圧力基準室として封止可能なパターンで形成する導電膜形成工程と、
    前記導電膜と他の前記基板の前記対向面とを陽極接合する接合工程と、を有することを特徴とする圧力センサの製造方法。
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