JP2007056934A - 動力伝達装置の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 オイルポンプの油室から吐出されるオイルを有効に利用することの可能な動力伝達装置の制御装置を提供する。
【解決手段】 入力部材と出力部材との相対回転によって駆動されるオイルポンプを有し、オイルポンプが、カム面と動作部材と油室とを有し、カム面と動作部材との間で生じる係合力により、入力部材と出力部材との間で動力伝達がおこなわれるように構成されている動力伝達装置の制御装置において、動作部材を動作させる機能以外の機能を有するオイル必要部と、油室から吐出されたオイルをオイル必要部に供給する吐出油路と、吐出油路に設けられ、かつ、油室から吐出されるオイルの流量を制御する制御弁とが設けられているとともに、車両における減速要求が増加した場合に、油室から吐出されるオイルの流量が増加するように、制御弁を制御する吐出量制御手段(ステップS1,S2,S3)を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 入力部材と出力部材との相対回転によって駆動されるオイルポンプを有し、オイルポンプが、カム面と動作部材と油室とを有し、カム面と動作部材との間で生じる係合力により、入力部材と出力部材との間で動力伝達がおこなわれるように構成されている動力伝達装置の制御装置において、動作部材を動作させる機能以外の機能を有するオイル必要部と、油室から吐出されたオイルをオイル必要部に供給する吐出油路と、吐出油路に設けられ、かつ、油室から吐出されるオイルの流量を制御する制御弁とが設けられているとともに、車両における減速要求が増加した場合に、油室から吐出されるオイルの流量が増加するように、制御弁を制御する吐出量制御手段(ステップS1,S2,S3)を備えている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、入力部材と出力部材との相対回転によって駆動されるオイルポンプを有し、前記入力部材と出力部材との間で伝達される動力伝達状態を、オイルポンプにより制御することの可能な動力伝達装置の制御装置に関するものである。
従来、車両には動力源が搭載されており、その動力源の出力側には動力伝達装置が配置されている。この動力伝達装置としては、油圧制御式の動力伝達装置および電磁制御式の動力伝達装置が知られており、油圧制御式の動力伝達装置の一例が、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された動力伝達装置の構成を説明すると、動力源により駆動される入力軸と、入力軸から動力が伝達される出力軸とが設けられている。また、入力軸と一体回転する取り付けプレートが設けられており、この取り付けプレートにはカム部材が設けられている。このカム部材は、円筒状のカムリングと、このカムリングに取り付けられた取り付けプレートと、オイルタンクを形成するタンク壁とを有している。そして、カムリングの内周面にはカム面が形成されている。
一方、出力軸にはシリンダ部材がスプライン結合されており、シリンダ部材には複数のピストン室が放射状に設けられている。このピストン室にはピストンが往復動自在に配置されており、ピストンの頭部にはボールが回転自在に取り付けられている。このボールがカム面に転動自在に摺接する。カム面は半径方向の凹凸を繰り返しながら周方向に延びている。そして、カムリングの内側に、カムリング、シリンダ部材、取り付けプレート、カバー部材により包囲された空間、すなわちシリンダ室が形成されている。また、シリンダ室は連通孔を介してオイルタンクに連通している。オイルタンクにはオイルが充填されるが、シリンダ室、オイルタンクは完全な密閉構造をなしているので、充填されたオイルは他の油圧回路とは切り離され、これ自体で独立の油圧システムを構成している。
さらに、ピストン室は吸入口および吐出口を介してシリンダ室に通じており、吸入口には吸入用一方向弁が設けられている。また、吐出口には油圧設定装置が設けられている。この油圧設定装置は、主リリーフ弁と、主リリーフ弁を押すスプリングと、シリンダ室に連通された案内孔と、案内孔の油圧が作用する弁体と、弁体を押すスプリングとを有している。そして、主リリーフ弁の凸部が、吐出口に配置されている。
そして、入力軸と出力軸とが相対回転すると、ボールがカム面に沿って摺動し、カム面の形状に沿ってピストンがピストン室内を往復動する。ピストンがピストン室から抜け出す吸入行程時には、吸入用一方向弁が開いてシリンダ室内のオイルが吸入口を経てピストン室内に吸入される。続いて吐出行程になると、吸入用一方向弁は閉じ、一方、ピストン室内の圧力が一定圧に達するまでは、油圧設定装置により吐出口が閉塞されているので、ピストン室内のオイルは該設定圧まで加圧される。ピストン室内の油圧は案内孔を経由して弁体に伝達され、ピストン室内の油圧が設定圧以上まで上昇すると、弁体がスプリングに抗して動作し、ピストン室内の油圧により、主リリーフ弁がスプリングの押圧力に抗して動作し、吐出口が開く。
そして、ピストン室のオイルがシリンダ室に吐出されて、ピストン室の油圧が低下すると、案内孔を経由して弁体に伝達される油圧が低下して、スプリングの押圧力により弁体が元の位置に戻る。このため、主リリーフ弁に加えられるスプリングの押圧力が高まり、主リリーフ弁が前記とは逆の方向に動作して、吐出口が閉じられる。このようにして、吐出行程状態にあるピストン室の内圧は、弁体を押圧するスプリングにより定まる所定の圧力値に設定される。
特開平8−284977号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載されている動力伝達装置においては、ピストン室から吐出されたオイルは、シリンダ室およびオイルタンクを含む完全な密閉構造の油圧回路に供給される構成となっており、ピストン室から吐出されたオイルを有効に利用するという観点で、未だ改善の余地があった。
この発明は上記事情を背景としてなされたものであって、入力部材と出力部材との相対回転によってオイルポンプが駆動される場合に、そのオイルポンプの油室から吐出されるオイルを有効に利用することの可能な動力伝達装置の制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、車両の動力源から車輪に至る動力伝達経路に設けられた入力部材および出力部材と、前記入力部材と前記出力部材との相対回転によって生じる動力で駆動され、かつ、前記入力部材と前記出力部材との間における動力伝達状態を制御するオイルポンプとを有し、このオイルポンプが、一方の部材に形成されたカム面と、他方の部材に設けられ、かつ、カム面に接触した状態で、前記入力部材および前記出力部材の相対回転により動作する動作部材と、この動作部材の動作によりオイルが吸入および吐出され、かつ、前記動作部材と前記カム面との間で生じる係合力を制御する油室とを有し、前記カム面と前記動作部材との間で生じる係合力により、前記入力部材と前記出力部材との間で動力伝達がおこなわれるように構成されている動力伝達装置の制御装置において、前記動力伝達経路を構成する部材に設けられ、かつ、前記動作部材を動作させる機能以外の機能を有するオイル必要部と、前記油室から吐出されたオイルを前記オイル必要部に供給する吐出油路と、この吐出油路に設けられ、かつ、前記油室から吐出されるオイルの流量を制御する制御弁とが設けられているとともに、前記車両における減速要求が増加した場合に、前記油室から吐出されるオイルの流量が増加するように、前記制御弁を制御する吐出量制御手段を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、車両の動力源から車輪に至る動力伝達経路に設けられた入力部材および出力部材と、前記入力部材と前記出力部材との相対回転によって生じる動力で駆動され、かつ、前記入力部材と前記出力部材との間における動力伝達状態を制御するオイルポンプとを有し、このオイルポンプが、一方の部材に形成された環状のカム面と、他方の部材に設けられ、かつ、カム面に接触した状態で、前記入力部材および前記出力部材の相対回転により半径方向に動作する動作部材と、この動作部材の動作によりオイルが吸入および吐出され、かつ、前記動作部材と前記カム面との間で生じる係合力を制御する油室とを有し、前記カム面と前記動作部材との間で生じる係合力により、前記入力部材と前記出力部材との間で動力伝達がおこなわれるように構成されている動力伝達装置の制御装置において、前記動力伝達経路を構成する部材に設けられ、かつ、前記動作部材を動作させる機能以外の機能を有するオイル必要部と、前記油室から吐出されたオイルを前記オイル必要部に供給する吐出油路と、この吐出油路に設けられ、かつ、前記油室から吐出されるオイルの流量を制御する制御弁とが設けられているとともに、前記車両における減速要求が増加した場合に、前記油室から吐出されるオイルの流量が増加するように、前記制御弁を制御する吐出量制御手段を備えていることを特徴とするものである。
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記吐出量制御手段は、前記入力部材と前記出力部材との回転数差が増加する場合に、前記油室から吐出されるオイルの流量が増加するように、前記制御弁を制御する手段を含むことを特徴とするものである。
さらに、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの構成に加えて、前記オイル必要部は、前記動力伝達経路に設けられたものを含むことを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、動力源の動力が入力部材に伝達されて、入力部材および出力部材が相対回転すると、動作部材がカム面に接触した状態で動作し、油室にオイルが吸入され、かつ、油室のオイルが吐出される。ここで、カム面と動作部材との間で生じる係合力により、入力部材と出力部材との間で動力伝達がおこなわれる。また、油室から吐出されたオイルは、吐出油路を経由してオイル必要部に供給される。したがって、油室から吐出されたオイルを有効に利用できる。さらに、車両の減速要求が生じて、出力部材の回転数が低下する場合は、制御弁を制御して、油室から吐出油路に吐出されるオイルの流量を増加することにより、油室から吐出されるオイルの吐出抵抗が低下し、動作部材とカム面との係合力が低下する。したがって、入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクが低下し、動力源の回転数が低下することを抑制できる。
また、請求項2の発明によれば、動力源の動力が入力部材に伝達されて、入力部材および出力部材が相対回転すると、動作部材がカム面に接触した状態で半径方向に動作し、油室にオイルが吸入され、かつ、油室のオイルが吐出される。ここで、カム面と動作部材との間で生じる係合力により、入力部材と出力部材との間で動力伝達がおこなわれる。また、油室から吐出されたオイルは、吐出油路を経由してオイル必要部に供給される。したがって、油室から吐出されたオイルを有効に利用できる。さらに、車両の減速要求が生じて、出力部材の回転数が低下する場合は、制御弁を制御して、油室から吐出油路に吐出されるオイルの流量を増加することにより、油室から吐出されるオイルの吐出抵抗が低下し、動作部材とカム面との係合力が低下する。したがって、入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクが低下し、動力源の回転数が低下することを抑制できる。
さらに、請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の効果を得られる他に、入力部材と出力部材との回転数差が増加する場合は、油室から吐出されるオイルの流量を一層増加することができる。したがって、油室から吐出されるオイルの吐出抵抗が一層低下し、動力源の回転数の低下を一層確実に抑制できる。
さらに、請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、吐出されたオイルを、動力伝達系統におけるオイル必要部に供給することが可能である。
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。この発明は、オイルポンプが、オイル吐出機能と、動力伝達機能とを兼備している構成の動力伝達装置である。図2には、この発明の動力伝達装置を有する車両Veのパワートレーンおよび制御系統の一例が、模式的に示されている。まず、車両Veのパワートレーンについて説明すれば、動力源としてのエンジン1が設けられており、エンジントルクが、インプットシャフト2およびベルト式無段変速機3およびデファレンシャル4を経由して車輪5に伝達される構成となっている。前記インプットシャフト2およびベルト式無段変速機3およびデファレンシャル4は、ケーシング60内に配置されている。また、エンジン1のクランクシャフト6とインプットシャフト2とが回転軸線A1を中心として配置されているとともに、クランクシャフト6からインプットシャフト2に至る動力伝達経路に、オイルポンプが設けられている。以下、オイルポンプの具体的な構成を説明する。
この発明で用いることの可能なオイルポンプの構成例を、図3および図4に示す基づいて説明する。図3および図4の実施例では、オイルポンプ7としてラジアルピストンポンプ(RPP)が用いられている。このオイルポンプ7の構成を図3および図4に基づいて説明する。図3は、回転軸線A1を含む平面における断面図であり、図4は、回転軸線A1に直交する平面における断面図である。このオイルポンプ7は、クランクシャフト6と一体回転するインナーレース8と、インプットシャフト2と一体回転するアウターレース9とを有している。
まず、インナーレース8はクランクシャフト6におけるインプットシャフト2側の端部に形成されており、インナーレース8は、回転軸線A1を中心とする円板形状を有している。また、インナーレース8には、円周方向に所定間隔をおいて複数のシリンダ10が形成されている。各シリンダ10は、インナーレース8の外周面に開口された略円筒形状の凹部であり、図3に示すように、各シリンダ10の軸線B1と、回転軸線A1とが略直交する構成となっている。さらに、図4に示すように、軸線B1の延長上に回転軸線A1が位置する。
そして、各シリンダ10内にはピストン11が各々配置されており、各ピストン11は軸線B1方向に往復移動自在に構成されている。つまり、ピストン11は、インナーレース8の半径方向に移動可能である。また各ピストン11における外側の端面に凹部12が形成されている。この凹部12は半球形状に構成されており、凹部12により転動体13が保持されている。この転動体13は、ボールまたはローラのいずれでもよい。転動体13は凹部12内で転動可能である。一方、シリンダ10の奥端面10Aとピストン11との間には油室14が形成されている。この油室14には弾性部材15が設けられており、ピストン11をシリンダ10の外に押し出す向きの力が、弾性部材15からピストン11に加えられる。弾性部材15としては、圧縮コイルばねを用いることができる。
一方、クランクシャフト6には回転軸線方向に吸入油路16および吐出油路17が設けられているとともに、クランクシャフト6の外周面には、2条の環状溝16A,17Aが形成されている。この環状溝16A,17Aは回転軸線方向の異なる位置に配置されている。そして、吸入油路16と環状溝16Aとが接続され、吐出油路17と環状溝17Aとが接続されている。ところで、ケーシング60内には、前記回転軸線A1の半径方向に延ばされた隔壁61が設けられており、この隔壁61には軸孔20が形成されている。この隔壁61は、回転軸線方向においてエンジン1とオイルポンプ7との間に配置されており、隔壁61には、吸入油路18および吐出油路19が設けられている。また隔壁61は、回転軸線A1に交差する方向に延ばされており、隔壁61の軸孔20内にクランクシャフト6が回転可能に配置されている。吸入油路18および吐出油路19は軸孔20に開口されており、吸入油路18と環状溝16Aとが接続され、吐出油路19と環状溝17Aとが接続されている。
このように、クランクシャフト6が回転している場合、または停止している場合のいずれにおいても、吸入油路16と吸入油路18とが連通され、吐出油路17と吐出油路19とが連通される構成となっている。さらに、吸入油路18および吐出油路19および環状溝16A,17Aのオイルが軸孔20から漏れることを防止する密封装置20Aが設けられている。さらに、ケーシング60の下部には、オイルパン21が設けられており、吸入油路18がオイルパン21に接続されている。
さらに、吸入油路16と油室14とを連通する油路22が設けられ、吐出油路17と油室14とを連通する油路23が設けられており、油路22には逆止弁24が設けられており、油路23には逆止弁25が設けられている。逆止弁24は、吸入油路16のオイルが油室14に吸入されることを許容し、油室14のオイルが吸入油路16に逆流することを防止する構成を有している。これに対して、逆止弁25は、油室14のオイルが吐出油路17に吐出されることを許容し、吐出油路17のオイルが油室14に逆流することを防止する構成を有している。
前記吐出油路19と油圧制御装置26とを接続する油路には、制御弁(吐出バルブ)27が設けられている。制御弁27は図5に示すように、略直線状に往復移動可能なスプール70と、スプール70を軸線方向の一方に向けて押圧する弾性部材71とを有している。弾性部材71としては圧縮コイルばねを用いることが可能である。スプール70には、ランド部72,73,74が形成されており、弾性部材71の押圧力がプレート75を介してランド部74に伝達されて、スプール70を図5で左側に向けて押圧する力が生じるように構成されている。また、ランド部74に臨んで吐出油路19および油路34が設けられている。この油路34が油圧制御装置26の油圧回路に接続されている。油圧制御装置26の油圧回路は、オイル必要部78に接続されている。オイル必要部78については後述する。
さらに、ランド部72に信号圧を作用させる信号圧ポート76が設けられており、ランド部72,73に信号圧を伝達する信号圧ポート77が設けられている。信号圧ポート76,77には同じ圧の信号圧が入力される。そして、ランド部72の一方の受圧面積よりも、ランド部73の受圧面積の方が広く設定されており、信号圧ポート76,77に信号圧が入力されると、スプール70を図5で右方向に押圧する力が生じる。なお、信号圧ポート76,77に入力される信号圧を制御するソレノイドバルブ79が設けられている。さらにまた、吸入油路18には、吸入量制御弁80が設けられている。つまり、オイルパン21からオイルポンプ7の油室14に吸入されるオイルの流量を、吸入量制御弁80により制御することが可能である。吸入量制御弁80は、例えば、ソレノイドバルブなどより構成されている。
前記アウターレース9は、インプットシャフト2に形成された外向きフランジ35と、外向きフランジ35に連続する円筒部35Aとを有している。円筒部35Aはインナーレース8の外側を取り囲むように配置されているとともに、円筒部35Aの内周にはカム面36が形成されている。このカム面36は回転軸線A1を中心とする環状に構成されているとともに、略波形に構成されている。つまり、半径方向の外側に向けて突出するように湾曲した凸部と、半径方向の内側に向けて突出するように湾曲した凹部とが、円周方向で交互に、かつ、連続して配置されている。そして、このカム面36と、インナーレース8に取り付けられた転動体13とが接触されているとともに、転動体13はカム面36に沿って転動可能である。
前記エンジン1は、燃料の燃焼による熱エネルギを運動エネルギに変換する動力装置であり、エンジン1としては、例えば内燃機関、具体的には、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。エンジン1は吸排気装置および燃料噴射装置などを有している。前記インプットシャフト2からベルト式無段変速機3に至る動力伝達経路には、前後進切換装置37が設けられている。前後進切換装置37は、エンジン1の回転方向が一方向に限られていることに伴って採用されている機構であって、インプットシャフト2の回転方向に対するプライマリシャフト38の回転方向を切り換える機能を備えている。図2に示す例では、前後進切換装置37としてダブルピニオン型の遊星歯車機構が採用されている。すなわち、インプットシャフト2と一体回転するサンギヤ39と、サンギヤ39と同心状に配置されたリングギヤ40と、サンギヤ39に噛合したピニオンギヤ41と、ピニオンギヤ41およびリングギヤ40に噛合した他のピニオンギヤ42とが設けられ、ピニオンギヤ41,42がキャリヤ43によって、自転かつ公転自在に保持されている。このキャリヤ43とプライマリシャフト38とが一体回転するように連結されている。
さらに、インプットシャフト2と、キャリヤ43とを選択的に連結・解放する前進用クラッチ44が設けられている。またリングギヤ40を選択的に固定することにより、インプットシャフト2の回転方向に対するプライマリシャフト38の回転方向を反転する後進用ブレーキ45が設けられている。上記前進用クラッチ44および後進用ブレーキ45の係合・解放は、油圧制御装置26により制御される構成となっている。
前記ベルト式無段変速機3は、互いに平行に配置されたプライマリプーリ46とセカンダリプーリ47とを有するとともに、プライマリプーリ46およびセカンダリプーリ47にはベルト48が巻き掛けられている。また、プライマリプーリ46からベルト48に加えられる挟圧力を制御する油圧サーボ機構49と、セカンダリプーリ47からベルト48に加えられる挟圧力を制御する油圧サーボ機構50とが設けられている。この油圧サーボ機構49,50に供給される圧油の油圧が油圧制御装置26により制御される構成となっている。また、油圧制御装置26に接続されたオイル必要部78には、油圧サーボ機構49,50の油圧室、前進用クラッチ44の係合圧を制御する油圧室、後進用ブレーキ45の係合圧を制御する油圧室、前後進切換装置37を構成するギヤ同士の噛み合い部分を潤滑する潤滑油路、ベルト式無段変速機3を潤滑する潤滑油路などが含まれる。すなわち、オイル必要部78は、動力伝達経路を構成する部材に設けられており、かつ、油室14から吐出されたオイルにより、ピストン11を動作させる油圧を生じさせること以外の機能を発揮するように構成されている。つまり、オイル必要部78は、オイルを利用して油圧を生じさせて動力伝達状態を調整する構成、または、そのオイルにより、発熱部位、摩耗部位などを潤滑および冷却する構成を有している。
前記プライマリプーリ46はプライマリシャフト38と一体回転するように構成され、セカンダリプーリ47はセカンダリシャフト51と一体回転するように構成されている。プライマリシャフト38とセカンダリシャフト51とは相互に並行に配置され、セカンダリシャフト51のトルクが、伝動機構52およびデファレンシャル4を経由して車輪5に伝達される構成となっている。
つぎに、図2に示された車両Veの制御系統を説明すれば、車両Veの全体を制御するコントローラとしての電子制御装置53が設けられている。これらの電子制御装置53は、演算処理装置(CPUまたはMPU)と、記憶装置(RAMおよびROM)と、入出力インターフェースとを有するマイクロコンピュータにより構成されており、電子制御装置53には、加速要求、制動要求、ブレーキペダルの踏力、エンジン回転数、スロットル開度、インプットシャフト2の回転数、プライマリシャフト38の回転数、セカンダリシャフト51の回転数、シフトポジションなどの信号が入力される。これに対して、電子制御装置53からは、油圧制御装置26を制御する信号、ソレノイドバルブ79を制御する信号、エンジン1を制御する信号などが出力される。
まず、エンジン1が運転されると、クランクシャフト6のトルクはオイルポンプ7を経由してインプットシャフト2に伝達される。なお、オイルポンプ7を介在させたトルクの伝達原理は後述する。ここで、シフトポジションとして前進ポジションが選択された場合は、前後進切換装置37において、前進用クラッチ44が係合され、かつ後進用ブレーキ45が解放される。その結果、インプットシャフト2およびキャリヤ43が一体回転可能に連結されて、インプットシャフト2のトルクがプライマリシャフト38に伝達される。この場合、インプットシャフト2の回転方向とプライマリシャフト38の回転方向とが同じになる。これに対して、シフトポジションとして後進ポジションが選択された場合は、後進用ブレーキ45が係合されて、前進用クラッチ44が解放される。その結果、リングギヤ40が反力要素となり、インプットシャフト2のトルクがプライマリシャフト38に伝達される。この場合、プライマリシャフト38の回転方向は、インプットシャフト2の回転方向とは逆になる。
一方、ベルト式無段変速機3においては、油圧サーボ機構49,50における圧油の供給状態が油圧制御装置26により制御される。具体的には、油圧サーボ機構49に供給される圧油の流量が制御されて、プライマリプーリ46におけるベルト48の巻き掛け半径、およびセカンダリプーリ47におけるベルト48の巻き掛け半径が制御され、ベルト式無段変速機3の変速比、つまり、プライマリシャフト38の回転速度と、セカンダリシャフト51の回転速度との比を無段階(連続的)に制御することができる。また、この変速制御に加えて、セカンダリプーリ47からベルト48に加える挟圧力が調整されて、ベルト式無段変速機3のトルク容量が制御される。
例えば、車速および加速要求(例えばアクセル開度)などに基づいて、車両における必要駆動力が判断され、その判断結果に基づいて目標エンジン回転数および目標エンジントルクが求められる。具体的には、必要駆動力に応じて、目標エンジン出力が求められ、その目標エンジン出力を最適燃費で達成する目標エンジン回転数が求められ、その目標エンジン回転数に応じて目標エンジントルクが求められる。そして、実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近づけるように、ベルト式無段変速機3の変速比が制御される。また、この制御と並行して、実エンジントルクを目標エンジントルクに近づけるように、電子スロットルバルブなどが制御される。このように、エンジン1の燃費を考慮して、その運転状態を制御するために、車速およびアクセル開度に基づいて、ベルト式無段変速機3の入力回転数を自動的に制御する(自動変速)ための変速マップが、電子制御装置53に記憶されている。また、ベルト式無段変速機3の変速比を、シフト装置の操作に基づいて、手動で切り換える(手動変速)ことも可能なように構成されている。上記のようにして、インプットシャフト2のトルクが、前後進切換装置37およびベルト式無段変速機3を経由して伝動機構52に伝達されるとともに、伝動機構52のトルクがデファレンシャル4を経由して車輪5に伝達される。
つぎに、インプットシャフト2とクランクシャフト6との間における動力伝達状態、言い換えれば、オイルポンプ7におけるトルクの伝達原理を説明する。エンジン1が運転されると、インナレース8を図4の所定方向、例えば、時計方向に回転させる向きのトルクが発生する。この実施例においては、クランクシャフト6とインプットシャフト2との間で伝達されるトルク、オイルポンプ7におけるオイル吐出量が、以下のようにして制御される。まず、インナーレース8に取り付けられている転動体13が、弾性部材15の付勢力により、シリンダ10の外側に向けて付勢されており、押圧インナーレース8が回転すると、転動体13は、アウターレース9のカム面36に沿って転動するとともに、カム面36の半径方向の凹凸形状により、転動体13およびピストン11が、シリンダ10内を軸線B1方向に往復移動する。
ピストン11がシリンダ10内を往復移動することにより、油室14の容積が変化する。すなわち、ピストン11が、軸線B1に沿って外側に動作すると油室14の容積が拡大され、ピストン11が、軸線B1に沿って内側に動作すると油室14の容積が縮小される。油室14の容積が拡大される場合は、油室14が負圧となる。すると、逆止弁24が開いて、オイルパン21のオイルが、吸入油路18および吸入油路16を経由して油室14に吸引される。この場合、逆止弁25が閉じられるため、吐出油路17のオイルが油室14に逆流することはない。
ついで、インナレース8とアウターレース9との相対回転にともない、ピストン11が内側に動作すると、油室14の容積が縮小されて、その内部の油圧が上昇する。そして、油室14の油圧が吸入油路16の油圧よりも高圧となった場合は、逆止弁24が閉じられる。その結果、吸入油路16のオイルが油室14に吸入されなくなるとともに、油室14のオイルが吸入油路16に逆流することが防止される。一方、油室14の容積の縮小により、その内部の油圧が吐出油路17の油圧よりも高圧になると、逆止弁25が開く。その結果、油室14のオイルは、吐出油路17および吐出油路19を経由して、制御弁27に供給される。以後、ピストン11が往復運動を繰り返すことにより、オイルポンプ7からオイルが吐出される。
一方、制御弁27においては、吐出油路19と油路34との連通面積を制御し、その連通面積に応じて、オイルポンプ7におけるオイル吐出量を制御することが可能である。この実施例においては、ソレノイドバルブ79から出力される信号圧の制御により、スプール70の動作が制御され、吐出油路19と油路34との連通面積が調整される。この吐出油路19と油路34との連通面積に応じて、吐出油路19から油路34に吐出されるオイルの流通抵抗が変化する。この実施例では、ソレノイドバルブ79から出力される信号圧が上昇するほど、スプール70を図5で右方向に押圧する力が増加して、吐出油路19と油路34との連通面積が拡大し、制御弁27におけるオイルの流通抵抗が低下する特性、つまり、オイルポンプ7におけるオイル吐出量が増加する特性を有している。これとは逆に、ソレノイドバルブ79から出力される信号圧が低下するほど、スプール70を図5で右方向に押圧する力が低下して、吐出油路19と油路34との連通面積が縮小され、制御弁27におけるオイルの流通抵抗が増加する特性、つまり、オイルポンプ7におけるオイル吐出量が減少する特性を有している。
制御弁27におけるオイルの流通抵抗は、シリンダ10におけるピストン11の動作特性に影響を及ぼす。つまり、ピストン11を内側に押圧する力が同じであった場合、ピストン11が内側に動作して油室14の容積を狭める場合は、吐出油路19から油路34に吐出されるオイルの流通抵抗が高いほど、油室14の油圧が低下しにくくなる。その結果、ピストン11を内側に動作させるために必要な荷重が増加して、転動体13とカム面36との係合力が高まり、オイルポンプ7における伝達トルクが上昇する。これとは逆に、吐出油路19から油路34に吐出されるオイルの流通抵抗が低いほど、油室14の油圧が低下しやすくなる。その結果、ピストン11を内側に動作させるために必要な荷重が低下して、転動体13とカム面36との係合力が低下し、オイルポンプ7における伝達トルクが低下する。以上のように、図2ないし図5に示された構成によれば、制御弁27によりオイルポンプ7のオイル吐出量を制御することにより、クランクシャフト6とインプットシャフト2との間で伝達されるトルクを制御することが可能である。つまり、オイルポンプ7は、油圧制御装置26にオイルを供給する機能と、クランクシャフト6とインプットシャフト2との間における伝達トルクを制御する機能(発進装置としての機能)とを兼備している。
(制御例1)
つぎに、オイルポンプ7の伝達トルクの具体的な制御例を、図1のフローチャートに基づいて説明する。まず、車両Veにおける減速速度が所定値以上であるか否かが判断される(ステップS1)。この車両Veにおける減速速度は、セカンダリシャフト51の回転数を示す信号を処理して求められる。例えば、車両Veが40km/h以下の低車速で走行中に、−0.8(m/s2)以上(負側に大きい値)の加速度が検出された場合に、ステップS1で肯定的に判断される。このように、ステップS1で肯定的に判断された場合は、オイルポンプ7の回転数差が所定値以上であるか否かが判断される(ステップS2)。このステップS2では、オイルポンプ7の回転数差が、実際に所定値以上になったことを判断してもよいし、オイルポンプ7の回転数差が、所定値以上になることを予測してもよい。また、オイルポンプ7の回転数差とは、クランクシャフト6の回転数と、インプットシャフト2の回転数との差である。例えば、オイルポンプ7の回転数差が100(rpm)以上である場合は、ステップS2で肯定的に判断されて、オイルポンプ7から吐出されるオイルの吐出量を急激に増加させる制御、つまり、制御弁27におけるオイルの流通面積を急激に拡大させる制御を実行し(ステップS3)、リターンする。具体的には、ソレノイドバルブ79から出力される信号圧を、急激に高める制御が実行される。
つぎに、オイルポンプ7の伝達トルクの具体的な制御例を、図1のフローチャートに基づいて説明する。まず、車両Veにおける減速速度が所定値以上であるか否かが判断される(ステップS1)。この車両Veにおける減速速度は、セカンダリシャフト51の回転数を示す信号を処理して求められる。例えば、車両Veが40km/h以下の低車速で走行中に、−0.8(m/s2)以上(負側に大きい値)の加速度が検出された場合に、ステップS1で肯定的に判断される。このように、ステップS1で肯定的に判断された場合は、オイルポンプ7の回転数差が所定値以上であるか否かが判断される(ステップS2)。このステップS2では、オイルポンプ7の回転数差が、実際に所定値以上になったことを判断してもよいし、オイルポンプ7の回転数差が、所定値以上になることを予測してもよい。また、オイルポンプ7の回転数差とは、クランクシャフト6の回転数と、インプットシャフト2の回転数との差である。例えば、オイルポンプ7の回転数差が100(rpm)以上である場合は、ステップS2で肯定的に判断されて、オイルポンプ7から吐出されるオイルの吐出量を急激に増加させる制御、つまり、制御弁27におけるオイルの流通面積を急激に拡大させる制御を実行し(ステップS3)、リターンする。具体的には、ソレノイドバルブ79から出力される信号圧を、急激に高める制御が実行される。
ここで、前記ステップS2で肯定的に判断される場合としては、インナーレース8の回転数の方が、アウターレース9の回転数よりも高い場合と、アウターレース9の回転数の方が、インナーレース8の回転数よりも高い場合とがある。例えば、低摩擦係数路を車両Veが走行中に、ブレーキペダルが踏み込まれて制動要求が急激に増加した場合は、車輪5の回転数が急激に低下するため、インナーレース8の回転数の方がアウターレース9の回転数よりも高くなる。これに対して、ベルト式無段変速機3の変速比を大きくする要求(ダウンシフト要求)が生じた場合は、アウターレース9の回転数の方が、インナーレース8の回転数よりも高くなる。
以下、ステップS3の制御が実行された場合の効果を、急制動要求が生じた場合、ダウンシフト要求が生じた場合に分けて説明する。まず、急制動要求が生じてステップS2で肯定的に判断され、ステップS3の処理が実行された場合について説明する。この場合は、ステップS3の処理によりオイルポンプ7の伝達トルクが低下するため、アウターレース9の回転数が低下しても、エンジン回転数が低下することを抑制できる。また、オイルポンプ7は、転動体13とカム面36との係合力によりトルクが伝達される構成であるため、流体伝動装置、具体的には、トルクコンバータ、フルードカップリングよりも伝達トルクを低下させることが可能である。このように、アウターレース9の回転数が低下する場合に、エンジン1が慣性質量体となって生じるイナーシャトルクを、流体伝動装置を用いる場合と比べて低減することができる。したがって、急制動が生じた場合でも、インプットシャフト2からベルト式無段変速機3に入力されるトルクが、急激に変化(上昇)することを回避できる。つまり、「ベルト48の滑りを回避するために、セカンダリプーリ47からベルト48に加えられる挟圧力を上昇させる」という制御をおこなわずに済むか、もしくは挟圧力の上昇を抑制することができる。このため、ベルト式無段変速機3における動力損失の増加、ひいては、油圧サーボ機構50にオイルを供給するオイルポンプ7を駆動するエンジン1の燃費の悪化を低減することができる。さらに、インプットシャフト2からベルト式無段変速機3に入力されるトルクが、急激に変化(上昇)することを回避できるため、ベルト48の滑り自体を回避することができ、ベルト48の耐久性が向上する。
また、動力源と変速機との間に設けられる摩擦式のクラッチにおいては、摩擦材同士が面接触するため、摩擦材の耐久性の観点から、伝達トルクを低下させる目的であっても、摩擦式クラッチを頻繁にスリップさせることはできない。これに対して、この実施例では、オイルポンプ7は転動体13とカム面36との係合力により動力伝達をおこなうように構成されており、転動体13とカム面36との接触は、点接触もしくは線接触となり、面接触はしない構成であるとともに、いわゆる転がり接触の状態となる。したがって、摩擦式クラッチに比べてオイルポンプ7の方が耐久性に優れており、制御弁27の流通面積を拡大させて、オイルポンプ7のインナーレース8とアウターレース9とを相対回転させる制御を、頻繁におこなうことが可能である。このため、エンジン回転数が低下することを抑制する耐エンスト性能、ベルト48に対する挟圧力の低減性能、ベルト48の耐久性能を向上させることができる。
さらに、この実施例によれば、「急制動により、エンジン回転数が、一旦アイドリング回転数以下に低下し、その後に、アイドリング回転数に復帰する」というようなエンジン回転数の変化を抑制でき、ドライバビリティが向上する。これに対して、急制動要求が生じ、かつ、前記ステップS2で否定的に判断された場合は、制御弁27における吐出量の制御を「通常作動指示」とする制御を実行し(ステップS4)、この制御ルーチンを終了する。ここで、「通常作動指示」とは、オイルポンプ7のオイル吐出量を緩やかに増加させる制御を意味する。具体的には、ソレノイドバルブ79から出力される信号圧を、徐々に上昇させる制御が実行される。なお、前述のステップS1で否定的に判断された場合は、この制御ルーチンを終了する。つまり、動力損失によるエンジン1の燃費の低下を抑制することを目的として、オイルポンプ7における回転数差の増加を抑制するために、エンジン1からインプットシャフト2に伝達されるトルクに基づいて、オイルポンプ7の伝達トルクが制御される。
つぎに、ダウンシフト要求が生じてステップS2で肯定的に判断され、ステップS3の処理が実行された場合について説明する。このダウンシフト要求は、車速が変化してダウンシフト要求が生じた場合(自動変速)、または、シフト装置の操作によりダウンシフト要求が生じた場合(手動変速)のいずれでもよい。このダウンシフト要求が生じ、かつ、ステップS2で肯定的に判断された場合は、ベルト式無段変速機3で伝達するトルクが増加するため、セカンダリプーリ47からベルト48に与えられる挟圧力を高める制御が実行される。しかしながら、ベルト式無段変速機3で伝達するべきトルクが急激に増加した場合は、ベルト48が滑る可能性がある。
そこで、この制御例1では、ステップS3の処理を実行することにより、ベルト式無段変速機3で伝達するべきトルクの急激な増加を抑制でき、ベルト48の滑りを抑制できる。また、ベルト48の滑りを抑制できるため、急制動が生じてステップS3の処理を実行した場合と同様の効果を得られる。これに対して、ダウンシフト要求が生じ、かつ、ステップS2で否定的に判断された場合は、ステップS4に進む。このステップS4の処理が実行された場合は、オイルポンプ7の伝達トルクの低下が抑制されるため、ステップS3の処理を実行する場合に比べて、エンジンブレーキ力を強めることができる。このように、ダウンシフト要求が生じた場合は、ステップS2の判断結果に基づいて、ステップS3またはステップS4の処理を選択的に実行することにより、様々な減速度に応じてエンジン回転数を滑らかに変化させ、かつ、車両Veの惰力走行時における適切なエンジンブレーキ力を確保することができ、ドライバビリティが向上する。
(制御例2)
つぎに、オイルポンプ7におけるオイルの吐出量の制御例2を、図6のフローチャートに基づいて説明する。この制御例2では、ステップS1で肯定的に判断された場合は、オイルポンプ7の回転数差の変化率(微分値)が所定値以上であるか否かが判断され(ステップS5)、ステップS5で肯定的に判断された場合はステップS3に進み、ステップS5で否定的に判断された場合はステップS4に進む。ステップS1,S3,S4の処理の内容は、制御例1の場合と同じである。また、ステップS5における「オイルポンプ7の回転数差」の意味も、制御例1と同じである。なお、ステップS1で否定的に判断された場合は、この制御ルーチンを終了する。この制御例2も、急制動要求が発生した場合、またはダウンシフト要求が発生した場合などに実行可能である。そして、制御例2を実行した場合の作用効果は、制御例1を実行した場合の作用効果と同じである。
つぎに、オイルポンプ7におけるオイルの吐出量の制御例2を、図6のフローチャートに基づいて説明する。この制御例2では、ステップS1で肯定的に判断された場合は、オイルポンプ7の回転数差の変化率(微分値)が所定値以上であるか否かが判断され(ステップS5)、ステップS5で肯定的に判断された場合はステップS3に進み、ステップS5で否定的に判断された場合はステップS4に進む。ステップS1,S3,S4の処理の内容は、制御例1の場合と同じである。また、ステップS5における「オイルポンプ7の回転数差」の意味も、制御例1と同じである。なお、ステップS1で否定的に判断された場合は、この制御ルーチンを終了する。この制御例2も、急制動要求が発生した場合、またはダウンシフト要求が発生した場合などに実行可能である。そして、制御例2を実行した場合の作用効果は、制御例1を実行した場合の作用効果と同じである。
(制御例3)
つぎに、オイルポンプ7におけるオイルの吐出量の制御例3を、図7のフローチャートに基づいて説明する。この制御例3では、ステップS1で肯定的に判断された場合は、制動要求操作力が所定値以上であるか否かが判断され(ステップS6)、ステップS6で肯定的に判断された場合はステップS3に進み、ステップS6で否定的に判断された場合はステップS4に進む。ステップS1,S3,S4の処理は、制御例1の場合と同じである。また、ステップS6における制動要求操作力には、ブレーキペダルに加えられる踏力などが含まれる。また、制動要求発生装置が、手動操作されるレバーなどにより構成されている場合は、その手動操作力が、ステップS6で判断される。なお、ステップS1で否定的に判断された場合は、この制御ルーチンを終了する。そして、制御例3を実行する場合の作用効果は、制動要求が発生し、かつ、制御例1を実行する場合の作用効果と同じである。さらに、この制御例3においては、制動要求の操作力の判断結果に基づいて、ステップS3またはステップS4の処理を実行するため、オイルポンプ7で回転数差が実際に発生する前に、ステップS3,S4の処理を開始可能であり、ドライバビリティが一層向上する。
つぎに、オイルポンプ7におけるオイルの吐出量の制御例3を、図7のフローチャートに基づいて説明する。この制御例3では、ステップS1で肯定的に判断された場合は、制動要求操作力が所定値以上であるか否かが判断され(ステップS6)、ステップS6で肯定的に判断された場合はステップS3に進み、ステップS6で否定的に判断された場合はステップS4に進む。ステップS1,S3,S4の処理は、制御例1の場合と同じである。また、ステップS6における制動要求操作力には、ブレーキペダルに加えられる踏力などが含まれる。また、制動要求発生装置が、手動操作されるレバーなどにより構成されている場合は、その手動操作力が、ステップS6で判断される。なお、ステップS1で否定的に判断された場合は、この制御ルーチンを終了する。そして、制御例3を実行する場合の作用効果は、制動要求が発生し、かつ、制御例1を実行する場合の作用効果と同じである。さらに、この制御例3においては、制動要求の操作力の判断結果に基づいて、ステップS3またはステップS4の処理を実行するため、オイルポンプ7で回転数差が実際に発生する前に、ステップS3,S4の処理を開始可能であり、ドライバビリティが一層向上する。
ここで、制御例1ないし制御例3を実行した場合のタイムチャートの一例を、図8に示す。時刻t1以前では、ステップS1で否定的に判断されており、制御弁27に作用する信号圧が油圧P1に制御されている。そして、時刻t1でステップS3に進み、制御弁27に作用する信号圧が、油圧P1から、油圧P1よりも高圧の油圧P2へとステップ的に、実線で示すように上昇されている。これに対して、時刻t1でステップS4に進む場合は、制御弁27に作用する信号圧が、油圧P1から破線で示すように緩やかに上昇され、時刻t2で信号圧がP2になっている。
ここで、実施例1で説明した構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、車両Veがこの発明の車両に相当し、エンジン1および電動機が、この発明の動力源に相当し、車輪5がこの発明の車輪に相当し、クランクシャフト6およびインナーレース8が、この発明の入力部材に相当し、インプットシャフト2およびアウターレース9が、この発明の出力部材に相当し、オイルポンプ7が、この発明のオイルポンプに相当し、カム面36が、この発明のカム面に相当し、ピストン11および転動体13が、この発明の動作部材に相当し、油室14が、この発明の油室に相当し、オイル必要部78が、この発明のオイル必要部に相当し、吐出油路19が、この発明の吐出油路に相当し、ソレノイドバルブ79および制御弁27が、この発明の制御弁に相当する。
また、図2ないし図4においては、クランクシャフト6にインナーレース8が設けられ、インプットシャフト2にアウターレース9が設けられているとともに、インナーレース8に、ピストン11および油室14および転動体13が設けられ、アウターレース9にカム面36が形成されているが、クランクシャフト6にアウターレースが設けられ、インプットシャフト2にインナーレースが設けられている構成の動力伝達装置においても、制御例1ないし制御例3を実行可能である。このような構成の動力伝達装置においては、インプットシャフト2に設けられたインナーレースに、ピストンおよび油室および転動体が設けられ、クランクシャフト6に設けられたアウターレースにカム面が形成される。
なお、クランクシャフト6にアウターレースを設け、インプットシャフト2にインナーレースを設ける構成の動力伝達装置の場合は、クランクシャフト6およびアウターレースが、この発明の入力部材となり、インプットシャフト2およびインナーレースが、この発明の出力部材となる。また、図1および図6および図7に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すると、ステップS1,S2,S3,S5,S6が、この発明の吐出量制御手段に相当する。さらに、クランクシャフト6とインプットシャフト2との間で伝達されるトルクおよび回転数差が、この発明の動力伝達状態に相当し、ステップS1,S2,S5,S6で肯定的に判断される場合が、この発明の「車両における減速要求が増加した場合」に相当する。
つぎに、図2および図5に示されたオイルポンプ7に代えて用いることの可能な他のオイルポンプの構成例を、図9に基づいて説明する。図9に示されたオイルポンプ132は、軸線C1を中心として同軸上に配置された第1シャフト133および第2シャフト134を有しており、第1シャフト133をクランクシャフト6に連結し、第2シャフト134をインプットシャフト2に連結することが可能である。第1シャフト133の端部には円板状のボス部135が形成されており、ボス部135であって、第2シャフト134側の端面に開口するシリンダ136が設けられている。このシリンダ136は、軸線C1を中心とする同一円周上に複数設けられている。複数のシリンダ136は第1シャフト133の円周方向に略等間隔で配置されている。
そして、各シリンダ136内にはピストン137が各々配置されており、各ピストン137は各シリンダ136内に、第1シャフト133の回転軸線方向に往復動自在に配置されている。また各ピストン137の先端には転動体138が取り付けられている。この転動体138としては、ボールまたはローラを用いることが可能である。一方、シリンダ136内には油室139が形成されているとともに、この油室139には、金属製の圧縮コイルばね140が設けられている。そして、ピストン137をシリンダ136の外に押し出す向き、つまり、ピストン137を第2シャフト134に近づける向きのスラスト力が、圧縮コイルばね140からピストン137に加えられる。さらに、第1シャフト133には吸入油路(図示せず)および吐出油路(図示せず)が設けられており、この吸入油路および吐出油路が各油室139にそれぞれ接続されている。さらに、吸入油路から油室139に至る経路には逆止弁(図示せず)が設けられているとともに、油室139から吐出油路に至る経路にも逆止弁(図示せず)が設けられている。逆止弁の構成は、オイルポンプ7の構成で説明した逆止弁と同じである。
一方、前記第2シャフト134には、軸線C1を中心とする環状のカム面141が形成されている。このカム面141は略波形に構成されている。具体的には、第2シャフト134の軸線方向で第1シャフト133側に向けて突出するように湾曲した山部142と、第2シャフト134の軸線方向でベルト式無段変速機3側に向けて窪むように湾曲した谷部143とが、円周方向で交互に、かつ、連続して配置されている。すなわち、カム面141であって、軸線C1と直角な平面(図示せず)よりも第1シャフト133側に位置する部分が山部142であり、軸線C1と直角な平面よりもベルト式無段変速機3側に位置する部分が谷部143である。そして、このカム面141と転動体138とが接触されているとともに、転動体138はカム面141に沿って円周方向に転動可能である。
上記のように構成されたオイルポンプ132を用いた場合において、動力源1のトルクが第1シャフト133に伝達されると、以下のような原理により、第2シャフト134にトルクが伝達される。例えば、第1シャフト133と第2シャフト134とが相対回転すると、転動体138がカム面141に沿って転動する。より具体的には、転動体138が山部142に乗り上げ、ついで、山部142を降りて谷部143に至る。このようにして、ピストン137が、シリンダ136内を軸線C1と平行に往復移動する。
そして、ピストン137が往復移動することにともない油室139にオイルが吸入され、かつ、油室139からオイルが吐出される。なお、油室139に吸入されるオイル量および油室139から吐出されるオイル量が制御されて、油室139の油圧が制御される。図2および図5に示されたオイルポンプ7に代えて、オイルポンプ132を用いる場合も、油室139から吐出されるオイルの流量を制御弁27により制御することにより、油室139の油圧を制御することが可能である。例えば、油室139の油圧が上昇した場合は、転動体138とカム面141との係合力、より具体的には、転動体138と山部142との係合力が高まる。したがって、第1シャフト133と第2シャフト134との間で伝達されるトルクが増加し、第1シャフト133と第2シャフト134との回転数差が少なくなる。さらに、油室139の油圧が所定油圧以上まで上昇した場合は、第1シャフト133と第2シャフト134とが一体回転する。
これに対して、油室139の油圧が低下した場合は、転動体138とカム面141との係合力、より具体的には、転動体138と山部142との係合力が弱まる。したがって、第1シャフト133と第2シャフト134との間で伝達されるトルクが低下し、第1シャフト133と第2シャフト134との回転数差が多くなる。なお、油室139の油圧が所定油圧以下に低下された場合は、第1シャフト133と第2シャフト134との間でトルクが伝達されなくなる。以上のように、動力源1のトルクがオイルポンプ132を経由してベルト式無段変速機3に伝達される。また、図9に示されたオイルポンプ132を用いる場合に、第1シャフト133をインプットシャフト2に連結し、第2シャフト134をクランクシャフト6に連結することも可能である。そして、図2および図5のオイルポンプ7に代えて、図9のオイルポンプ132を用いた場合にも、図1および図6および図7の制御例を実行可能である。
ここで、図9に示された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、第1シャフト133およびボス部135が入力部材となる場合は、第2シャフト134が出力部材となり、第1シャフト133およびボス部135が出力部材となる場合は、第2シャフト134が入力部材となる。また、オイルポンプ132が、この発明のオイルポンプに相当し、カム面141が、この発明のカム面に相当し、ピストン137および転動体138が、この発明の動作部材に相当し、油室139が、この発明の油室に相当する。
なお、上記の制御弁27は、信号圧が高くなるほど流通面積が拡大される特性を有しているが、信号圧が低下するほど流通面積が拡大される特性を有する制御弁を用いることも可能である。このような制御弁を用い、かつ、制御例1ないし3のいずれかを実行する場合、ステップS3では信号圧を急激に低下させる制御が実行され、ステップS4では信号圧を緩やかに低下させる制御が実行される。また、変速機として、無段変速機に代えて有段変速機を用いた動力伝達装置においても、制御例1ないし制御例3を実行可能である。また、この発明における入力部材および出力部材とは、動力源と車輪との間で動力伝達をおこなう部材であり、軸(中実または中空を問わない)、歯車、遊星歯車機構のキャリヤ、回転メンバ、コネクティングドラムなどが、入力部材または出力部材に含まれる。さらに、この発明において、車輪は前輪または後輪のいずれでもよいし、前輪および後輪の両方でもよい。つまり、この発明におけるパワートレーンの構成は、二輪駆動車(前輪駆動車または後輪駆動車)、または四輪駆動車のいずれでもよい。
さらに、車輪5にトルクを伝達する動力源として、エンジンとは動力の発生原理が異なるもの、例えば、電気エネルギを運動エネルギに変換する電動機を用いた車両の動力伝達装置にオイルポンプを設け、かつ、制御例1ないし制御例3を実行することも可能である。この場合、前述した「エンジン回転数」を、「電動機の回転数」と読み替え、「エンジンブレーキ力」を、「電動機の回生制動力」と読み替える。また、動力源として、エンジンおよび電動機を搭載したハイブリッド車においても、制御例1ないし制御例3を実行可能である。さらにまた、無段変速機として、ベルト式無段変速機に代えてトロイダル式無段変速機を用いた車両にも、制御例1ないし制御例3を実行可能である。トロイダル式無段変速機は、入力ディスクおよび出力ディスクの間にパワーローラを挟持して変速部を構成したものであり、この場合、前述した「ベルトの滑り」を「パワーローラの滑り」と読み替える。さらにまた、動力源とオイルポンプとの間の動力伝達経路に変速機が設けられている車両においても、制御例1ないし制御例3を実行可能である。この場合、ベルトの滑り防止およびエンジン回転数の低下抑制という効果を得られる。
1…エンジン、 2…インプットシャフト、 5…車輪、 6…クランクシャフト、 7,132…オイルポンプ、 8…インナーレース、 9…アウターレース、 11,137…ピストン、 13,138…転動体、 14,139…油室、 19…吐出油路、 27…制御弁、 36,141…カム面、 78…オイル必要部、 79…ソレノイドバルブ、 133…第1シャフト、 134…第2シャフト、 135…ボス部、 Ve…車両。
Claims (4)
- 車両の動力源から車輪に至る動力伝達経路に設けられた入力部材および出力部材と、前記入力部材と前記出力部材との相対回転によって生じる動力で駆動され、かつ、前記入力部材と前記出力部材との間における動力伝達状態を制御するオイルポンプとを有し、このオイルポンプが、一方の部材に形成されたカム面と、他方の部材に設けられ、かつ、カム面に接触した状態で、前記入力部材および前記出力部材の相対回転により動作する動作部材と、この動作部材の動作によりオイルが吸入および吐出され、かつ、前記動作部材と前記カム面との間で生じる係合力を制御する油室とを有し、前記カム面と前記動作部材との間で生じる係合力により、前記入力部材と前記出力部材との間で動力伝達がおこなわれるように構成されている動力伝達装置の制御装置において、
前記動力伝達経路を構成する部材に設けられ、かつ、前記動作部材を動作させる機能以外の機能を有するオイル必要部と、前記油室から吐出されたオイルを前記オイル必要部に供給する吐出油路と、この吐出油路に設けられ、かつ、前記油室から吐出されるオイルの流量を制御する制御弁とが設けられているとともに、
前記車両における減速要求が増加した場合に、前記油室から吐出されるオイルの流量が増加するように、前記制御弁を制御する吐出量制御手段を備えていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置。 - 車両の動力源から車輪に至る動力伝達経路に設けられた入力部材および出力部材と、前記入力部材と前記出力部材との相対回転によって生じる動力で駆動され、かつ、前記入力部材と前記出力部材との間における動力伝達状態を制御するオイルポンプとを有し、このオイルポンプが、一方の部材に形成された環状のカム面と、他方の部材に設けられ、かつ、カム面に接触した状態で、前記入力部材および前記出力部材の相対回転により半径方向に動作する動作部材と、この動作部材の動作によりオイルが吸入および吐出され、かつ、前記動作部材と前記カム面との間で生じる係合力を制御する油室とを有し、前記カム面と前記動作部材との間で生じる係合力により、前記入力部材と前記出力部材との間で動力伝達がおこなわれるように構成されている動力伝達装置の制御装置において、
前記動力伝達経路を構成する部材に設けられ、かつ、前記動作部材を動作させる機能以外の機能を有するオイル必要部と、前記油室から吐出されたオイルを前記オイル必要部に供給する吐出油路と、この吐出油路に設けられ、かつ、前記油室から吐出されるオイルの流量を制御する制御弁とが設けられているとともに、
前記車両における減速要求が増加した場合に、前記油室から吐出されるオイルの流量が増加するように、前記制御弁を制御する吐出量制御手段を備えていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置。 - 前記吐出量制御手段は、前記入力部材と前記出力部材との回転数差が増加する場合に、前記油室から吐出されるオイルの流量が増加するように、前記制御弁を制御する手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置の制御装置。
- 前記オイル必要部は、前記動力伝達経路に設けられたものを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の動力伝達装置の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005241199A JP2007056934A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 動力伝達装置の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005241199A JP2007056934A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 動力伝達装置の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007056934A true JP2007056934A (ja) | 2007-03-08 |
Family
ID=37920599
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005241199A Pending JP2007056934A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 動力伝達装置の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007056934A (ja) |
-
2005
- 2005-08-23 JP JP2005241199A patent/JP2007056934A/ja active Pending
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