JP2007056921A - ステアリング用ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 組み込まれるころ本数を多くできて負荷容量の増大および耐久性の向上が可能で、かつゴリ感やガタツキを解消できるステアリング用ころ軸受を提供する。特に、クラッチが円周方向に間隔を開けて並ぶ複数のカムを有し、これら複数のカムの並びの外周に形成される断続的な円周状面をころが転走するものである場合にも、ゴリ感やガタツキを生じることが回避できるものとする。
【解決手段】 外輪1と、この外輪1の転走面1aに接する複数のころ2と、リング状の保持器3とを有するころ軸受である。上記保持器3は、円周方向に並ぶ複数のポケット4を有し、各ポケット4間の柱部5が各ころ2の間で上記ころ2を内径側から保持するものとする。また、上記柱部5の外径d3oは、ころ配列のピッチ円直径PCDよりも小径とする。このころ軸受は、ステアリング装置の操舵動作伝達系に設けられたクラッチに用いられる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、ステアリング装置の操舵動作伝達系に設けられた操舵の自動・手動切換用のクラッチ等に用いられるころ軸受に関する。
近年、自動車の自動運転制御技術においては、センターラインの認知のほか、他車との位置関係を認知して速度や操舵を制御する等、高度化が図られている。自動操舵システムについては、自動運転中でも必要に応じてドライバーが操作できるように手動運転に切り換える機能が要求される。例えば、緊急事態に対処するために、自動操舵モードからドライバーが操舵力を発生させる手動操作モードに切換可能であることが要請される。
この要請に応えるものとして、自動運転中でも必要に応じてドライバーが操舵できるように手動運転に切り換える機能を備えた各種のステアリング装置が提案されている(例えば特許文献1〜3)。ステアリング装置の操舵の自動・手動の切換には、様々なクラッチ機構を利用している。
このようなステアリング装置の操舵の自動・手動切換えに使用されるクラッチ機構の一例を図6に示す。このクラッチ機構は、クラッチ出力側の軸となるセンターシャフト34の外周に複数のカム32を配置し、カム32とハウジング35の内径面との間に、滑り軸受33を介在させたものである。カム32は、くさび形のものであり、互いにセンターシャフト34の円周方向の逆方向に向く一対ずつが組となり、一組又は円周方向に複数組配置されている。これら各カム32は、センターシャフト34の軸心と垂直な平面内で揺動自在なように各組毎に保持されている。これらのカムは、ハンドルの回転操作によって滑り軸受33に噛み込む。各組の1対のカム32の間には、ガタツキを抑えるために、ばね36によって予圧が与えられている。自動操舵用の駆動系(図示せず)はセンターシャフト34に接続されている。
上記クラッチ機構は、常時は、センターシャフト34が空転自在であり、センターシャフト34は自動操舵用の駆動系から回転が与えられる。ハンドルを回転させると、カム32が滑り軸受33に噛む込み、くさび効果によってクラッチがロックする。そのため、滑り軸受33とセンターシャフト34とハウジング35が共に回転する。上記カム32は、互いに逆向きのものが対として設けられているため、正逆いずれの回転方向に対しても、ハンドルを回転させるとロックが生じる。
このため、自動操舵中にスリップによる衝突等の危険が発生しそうな緊急時において、ドライバーのハンドル手動操作による干渉力が発生したときは、クラッチのカム32が作動し、滑り軸受33を拘束することによりクラッチがロック状態となり、自動操舵の動きにかかわらず、手動操舵が優先される。
図7は、図6のクラッチ機構において、滑り軸受33に代えて従来のころ軸受(転がり軸受)43を用いた例を示す。クラッチ動作については図6の例と同じである。
特開平10−226354号公報 特開平10−258756号公報 特開2000−203436号公報 特開平6−307456号公報 特開平7−238940号公報
上記したクラッチ機構に用いられる滑り軸受33やころ軸受43に求められる機能は、空転時に回転トルクが小さく、かつゴリ感,ガタツキ等のフィーリング不良がないこと、および緊急時などの必要時にカム32により確実にロックされ、クラッチのロック機能を損なわないことである。
しかし、図6のようにクラッチ機構に滑り軸受33を用いた場合、空転時の回転トルクが大きくなる。また、耐久性も劣り摩耗が発生するので、ロックしなくなるという問題がある。
図7のようにころ軸受43を用いた場合は、空転時の回転トルクは小さくなる。しかし、従来のころ軸受43では、ころピッチが大きいことから、ころがカム32に断続的に乗ることになる。そのため、動作時にゴリ感,ガタツキが発生し、滑り軸受33に比べてドライバーの操舵フィーリングが悪くなる。
なお、ころピッチが小さなころ軸受としては、保持器を有しない総ころ軸受があるが、一般的な総ころ軸受は保持器脱落タイプとなる。上記クラッチ機構では、ころはカム33のカム面を転走面とするので、保持器脱落タイプの総ころ軸受では、カム面に乗らないころが脱落してしまうという不具合がある。
非脱落タイプの総ころ軸受を用いることも考えられるが、キーストンタイプの場合、ころ本数が20本以上になると設計が困難である。
非脱落タイプの総ころ軸受でC端面のころタイプのもの(例えば特許文献4)では、幅寸法が大きくなり、さらに有効接触長さも短く、かつころ端面およびころ端面との接触部が摩耗する問題がある。詳しくは、C端面ころタイプとは、ころ端面に尖り部を設けるタイプであり、その尖り部をプレス製の外輪に設けられた鍔で抱え込むことで脱落防止される。このように、ころ端面を尖り形状とするため、平面,丸面(F,A面)の端面ころと比べて高価となる。しかも、ころ端面が尖り形状であるため、誘起スラストが大きい使用形態ではころ端面の摩耗が顕著となる。また、ころ端面の尖り形状の寸法分だけ、ころの有効長さが短くなる。
これらの他に、熱固化性グリースを充填して非脱落タイプとする総ころ軸受(例えば特許文献5)があるが、このタイプは回転トルクが大きくなる。さらに、熱固化性グリースの使用温度範囲内に軸受の使用温度が限られる。そして、軸受潤滑の手段であるグリースの種類,油の種類等が限られる。
この発明の目的は、組み込まれるころ本数を多くできて負荷容量の増大および耐久性の向上が可能で、かつゴリ感やガタツキを解消できるステアリング用ころ軸受を提供することである。
この発明の他の目的は、クラッチが、円周方向に間隔を開けて並ぶ複数のカムを有し、これら複数のカムの並びの外周に形成される断続的な円周状面をころが転走するものである場合にも、ゴリ感やガタツキを生じることが回避できるものとすることである。
この発明のステアリング用ころ軸受は、外輪と、この外輪の転走面に接する複数のころと、リング状の保持器とを有し、前記保持器は円周方向に並ぶ複数のポケットを有するころ軸受において、前記保持器の各ポケット間の柱部が各ころ間で前記ころを内径側から保持し、前記柱部の外径が、ころ配列のピッチ円直径よりも小径であり、ステアリング装置の操舵動作伝達系に設けられたクラッチに用いられることを特徴とする。
この構成によると、保持器の柱部が、ころを内径側から保持するものであり、その柱部の外径を、ころ配列のピッチ円直径よりも小径としたため、保持器柱部がころ配列のピッチ円上に存在しないものとできる。そのため、柱部によってころの配列間隔が広がらず、保持器を用いてころ非脱落形式としながら、総ころ形式と同じ程度のころ本数を有するものとできる。このため例えば次の各利点が得られる。すなわち、平面の端面のころを使用した軸受においても、非脱落とすることができる。平面の端面のころを使用できるため、限られた幅寸法の中でも、ころ有効長さを最大限に設定できる。外輪が鍔付きであれば、ころに発生した誘起スラスト力を、外輪の鍔部で受けることができる。潤滑剤の種類が制限されず、潤滑剤を自由に選ぶことができる。組立が従来の非脱落総ころ軸受よりも容易である。ユーザの取扱が脱落タイプの総ころ軸受よりも容易である。
したがって、ステアリング装置に用いた場合、特にステアリング装置の操舵動作伝達系に設けられたクラッチに用いた場合に、組み込まれるころ本数を多くできることから、負荷容量の増大および耐久性の向上が可能で、かつゴリ感やガタツキを解消できる。
この発明において、前記クラッチが、円周方向に間隔を開けて並ぶ複数のカムを有し、前記複数のころは、前記複数のカムの並びの外周に形成される断続的な円周状面を転走するものであっても良い。
この構成の場合、断続的なカム面にころが乗り移ることになるが、この発明のステアリング用ころ軸受は、保持器を用いたころ非脱落形式であって、かつころ本数を多くできるため、ころが円滑にカム面間に乗り移ることができて、ゴリ感やガタツキを生じることが回避できる。
この発明において、前記保持器の柱部の横断面形状を、内径部よりも外径側の部分が外径側へ先狭まりとなる形状としても良い。例えば、略三角形状としても良い。
ころ配列における隣合うころ間の隙間は、内径側が次第に大きくなる三角形状の隙間となるため、ころ間の間隔を広げることなく柱部の断面積を大きくするには、柱部を外径側へ先狭まりとなる断面形状とすることが好ましい。しかし、柱部の幅が最も広がる最内径部は、ころ表面に沿って広げずに、略一定幅としてころ表面と柱部表面との隙間を広げることにより、潤滑油の流れの阻害が回避でき、潤滑性の低下を防止できる。
この発明において、前記保持器の外径面の縁部を、テーパ状または断面円弧状の先狭まり形状としても良い。先狭まり形状に構成することにより、組立時のころ配列の外側への保持器の挿入をより円滑に行うことができ、組立性がさらに向上する。
この発明において、前記保持器を合成樹脂製としても良い。保持器が合成樹脂製であると、保持器にある程度の弾性が得られるため、軸受組立時に保持器を変形させることができ、保持器、あるいはころの組み込みが容易に行える。
保持器を合成樹脂製とする場合に、上記合成樹脂を、非強化のもの、または強化繊維を30wt%以下添加したものとしても良い。強化繊維にはカーボンファイバやグラスファイバ等が好ましい。
この発明において、ころ本数を総ころ形式としたものと同じか、または2本以下の本数だけ少なくしても良い。
この発明のステアリング用ころ軸受は、保持器の柱部を、ころを内径側から保持するものとしたため、非脱落形式としながら、保持器柱部がころ配列のピッチ円上に存在しないものとできる。そのため、柱部によってころの配列間隔が広がらず、総ころ形式と同じ本数、あるいは1本または2本少ない本数だけのころ本数を有するものとできる。
上記保持器の内径寸法は、ころ配列の内接円径の最大径(d2i)よりも0.1mm以上大きくすることが好ましい。ころ配列の内接円径の最大径(d2i)は、各ころを外輪の転走面に接するように配列した場合の内接円径のことである。各ころが転接する軸表面に対して0.1mm以上の隙間があると、保持器が強く接触することがなく、保持器によって摩擦トルクが増大することが回避される。
また、上記保持器の外径寸法を、ころ配列のピッチ円直径よりも0.1mm以上小さくすることが好ましい。これにより、軸と保持器との間に0.1mm以上の隙間が生じる。そのため、軸に保持器が強く接触することがなく、保持器によって摩擦トルクが増大することが回避される。
この発明のステアリング用ころ軸受は、外輪と、この外輪の転走面に接する複数のころと、リング状の保持器とを有し、前記保持器は円周方向に並ぶ複数のポケットを有するころ軸受において、前記保持器の各ポケット間の柱部が各ころ間で前記ころを内径側から保持し、前記柱部の外径が、ころ配列のピッチ円直径よりも小径であり、ステアリング装置の操舵動作伝達系に設けられたクラッチに用いられることとしたため、組み込まれるころ本数を多くできて負荷容量の増大および耐久性の向上が可能で、かつゴリ感やガタツキを解消できる。
特に、クラッチが円周方向に間隔を開けて並ぶ複数のカムを有し、前記複数のころが、複数のカムの並びの外周に形成される断続的な円周状面を転走するものである場合に、保持器を用いたころ非脱落形式であって、かつころ本数を多くできるため、ころが円滑にカム面間に乗り移ることができて、ゴリ感やガタツキを生じることが回避できる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図3と共に説明する。このステアリング用ころ軸受は、図1(A)に示す自動車のステアリング装置20に用いられるものである。このステアリング装置20は、自動操舵システムの一部を構成し、この自動操舵システムは、自動操舵モードからドライバーが操舵力を発生させる手動操作モードに切り換える機能を備える。この切換えのために、ステアリング装置20におけるハンドル27からセンターシャフト24への操舵動作伝達系30に、同図(B)のクラッチ機構21が設けられている。
このクラッチ機構21は、クラッチ出力側の軸となるセンターシャフト24の外周に複数のカム22を配置し、カム22とハウジング25の内径面との間に、このステアリング用ころ軸受23を介在させたものである。カム22は、くさび形のものであり、互いにセンターシャフト24の円周方向の逆方向に向く一対ずつが組となり、円周方向に一組又は複数組配置されている。これら各カム22は、センターシャフト24の軸心と垂直な平面内で揺動自在なように各組毎に保持されている。これらのカムは、ハンドルの回転操作によってころ受軸に噛み込む。各組の1対のカム22の間には、非ロック状態である回転自在時のガタツキを抑えるために、ばね26によって予圧が与えられている。自動操舵用の駆動系31はセンターシャフト24に接続されている。ハンドルシャフト28およびセンターシャフト24は、支持部材29に他の軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。
上記クラッチ機構21は、常時は、センターシャフト24が空転自在であり、センターシャフト24は自動操舵用の駆動系31から回転が与えられる。ハンドル27を回転させると、カム22がころ軸受23に噛む込み、くさび効果によってクラッチがロックする。そのため、ころ軸受23とセンターシャフト24とハウジング25が共に回転する。上記カム22は、互いに逆向きのものが対として設けられているため、正逆いずれの回転方向に対しても、ハンドル27を回転させるとロックが生じる。
このため、自動操舵中にスリップによる衝突等の危険が発生しそうな緊急時において、ドライバーのハンドル27の手動操作による干渉力が発生したときは、クラッチのカム22が作動し、ころ軸受23を拘束することによりクラッチがロック状態となり、自動操舵の動きにかかわらず、手動操舵が優先される。
図2に示すように、上記ころ軸受23は、外輪1と、この外輪1の内径面からなる転走面1aに接する複数のころ2と、リング状の保持器3とを有する。保持器3は円周方向に並ぶ複数のポケット4を有し、各ポケット4間の柱部5が、各ころ2の間にあって上記ころ2を内径側から保持するものとする。
外輪1は、両側に鍔部1bを有している。外輪1は、シェル型のもの、つまり鋼板のプレス成形品とされている。ころ2は軸受鋼等の鋼製とされている。保持器3は、ポリアミド(例えばPA66,PA46)、またはポリアセタール等の合成樹脂製とされている。保持器3は、これらの合成樹脂を、非強化の状態、あるいはカーボンファイバやグラスファイバ等の強化繊維を30%以下添加した状態のものとして使用することにより、軸受寸法や軸受用途等に応じた適度の強度と柔軟性を持たせたものとしてある。
保持器3は、幅方向の両端がリング状部6とされ、両側のリング状部6の間に柱部5を円周方向に等間隔で複数設けたものである。各柱部5の間の空間が、ころ2の入るポケット4となる。保持器3の柱部形状は略三角形状とする。保持器3の内径寸法d3iは、ころ配列の内接円径の最大径d2iよりも0.1mm以上大きくする。この0.1mmの寸法は、軸受サイズにかかわらず、この値以上であることが好ましい。保持器3の柱部5の並びの外径寸法d3oは、ころ配列のピッチ円直径PCDよりも小さくする。例えば、ピッチ円直径PCDよりも0.1mm以上小さくする。このピッチ円直径PCDよりも小さくする寸法は、軸受寸法等に応じて設計される所定割合以上としても良い。保持器3の柱部5の太さBは、ころ径の15〜30%とすることが好ましい。
保持器3の柱部5の横断面形状は、例えば最内径部5a(図5(A)参照)が略一定幅の部分とされ、この最内径部よりも外径側の部分5bが外径側へ先狭まりとなる形状とされる。外径側の部分5bの先端部は、例えば角部または全体が円弧状に丸められた形状とされている。外径側部分5bの側面5baは、例えば図5(A)のように横断面が直線状となる形状、または同図(B)のようなころ2の外径面に略応じた凹曲面形状、または同図(C)のような凸曲面形状等とされる。柱部5の最内径部5aの側面5aaは、横断面が直線状となる形状であっても、または円弧状等の凸曲面となる形状であっても良い。柱部5の最内径部5aは、必ずしも断面形状が略一定幅でなくても良く、例えば円弧状に湾曲していて最内径部5aにおける中間部分が最も突出する形状や、また内径側の柱幅が狭まる形状であっても良い。
上記構成のころ軸受23によると、保持器3の柱部5がころ2を内径側から保持するものとし、その柱部形状を略三角形としたため、非脱落形式としながら、保持器柱部5がころ配列のピッチ円直径PCD上に存在しないものとできる。そのため、柱部5によってころ2の配列間隔が広がらず、総ころ形式と同じころ本数あるいは1〜2本少ないころ本数を有するものとできる。例えば、従来のころ軸受に比べて、ころ本数が10〜50%増となる。また、上記柱部5の強度が確保される。
この構成のころ軸受23を上記ステアリング装置20のクラッチ機構21に用いると、ころ2がカム22(図1(B))の断続的に並ぶカム面に乗り移ることになるが、ころピッチが小さいことから円滑に乗り移ることができて、ゴリ感やガタツキを低減でき、操舵フィーリングが向上する。また、操舵フィーリングの向上により、低振動となる。また、従来の滑り軸受(樹脂コーティング品)のようなコーティング膜剥がれや摩耗が無く、クラッチ機構21のロック機能を損なうことがない。また、総ころ形式並みのころ本数を有するものとできることから、負荷容量が増大し長寿命となる。また、滑り軸受に比べて低トルクとなる。また、保持器3によりころ2を非脱落にできることから、C端面ころを使用する必要が無く、F端面ころ,A端面ころ(有効接触長さの長いころ)を使用でき、幅寸法を短くすることができる。また、ころ2を非脱落とできることから、熱固化性グリースによりころ2を非脱落にする必要がなく、低トルクとなる。
この実施形態のころ軸受23の場合、さらに次の利点が得られる。例えば、保持器3の内径寸法d3iを、ころ配列の内接円径d2iの最大径よりも0.1mm以上大きくしたため、軸と保持器3との間に0.1mm以上の隙間が生じる。そのため、軸に保持器3が強く接触することがなく、保持器3によって摩擦トルクが増大することが回避される。
保持器3の上記柱部5の並びの外径寸法d3oは、ころ配列のピッチ円直径PCDよりも小さくし、その小さくする程度を、例えば上記ピッチ円直径PCDよりも0.1mm以上小さくしたため、ころ配列の間隔を広げる必要がなく、また柱部5の横断面における最外径部の幅が薄くなり過ぎて強度不足になることが回避される。
また、上記保持器3の柱部5の横断面形状を、最内径部5aが略一定幅の部分とされ、この最内径部5aよりも外径側の部分5bが外径側へ先狭まりとなる形状としたため、ころ2の間の間隔を広げることなく柱部5の断面積を大きくでき、かつ潤滑性にも優れる。すなわち、ころ配列における隣合うころ2の間の隙間は、内径側が次第に大きくなる三角形状の隙間となるため、ころ2間の間隔を広げることなく柱部5の断面積を大きくするには、柱部5を外径側へ先狭まりとなる三角形状の断面形状とすることが好ましい。しかし、柱部5の幅が最も広がる最内径部5aは、ころ表面に沿って広げずに、略一定幅としてころ表面と柱部表面との隙間を広げることにより、潤滑油の流れの阻害が回避でき、潤滑性の低下が防止できる。また、柱部4に無駄部分が生じず、樹脂材料が節減される。
図4は、この発明における他の実施形態を示す。この実施形態のステアリング用ころ軸受23は、外輪1を鋼材の削り出し品とし、保持器3を、両側のリング部6が柱部5よりも外径側へ厚くなる形状としたものである。その他の構成は、図1ないし図3に示す第1の実施形態と同じである。
この構成の場合も、第1の実施形態で示した各作用,効果が得られる。
(A)はこの発明の第1の実施形態にかかるステアリング用ころ軸受を備えるステアリング装置の部分側面図、(B)は同ステアリング装置におけるクラッチ機構の部分拡大断面図である。 (A)はステアング用ころ軸受の部分縦断面図、(B)はその部分横断面図である。 ころ径ところ配列総隙間の関係を示す説明図である。 この発明における他の実施形態のころ軸受の部分断面図である。 柱部の各種断面形状例の説明図である。 ステアリングにおけるクラッチ機構の従来例の部分断面図である。 ステアリングにおけるクラッチ機構の他の従来例の部分断面図である。
符号の説明
1…外輪
1a…転走面
2…ころ
3…保持器
4…ポケット
5…柱部
20…ステアリング装置
21…クラッチ機構
22…カム
23…ころ軸受
30…操舵動作伝達系

Claims (9)

  1. 外輪と、この外輪の転走面に接する複数のころと、リング状の保持器とを有し、前記保持器は円周方向に並ぶ複数のポケットを有するころ軸受において、前記保持器の各ポケット間の柱部が各ころ間で前記ころを内径側から保持し、前記柱部の外径が、ころ配列のピッチ円直径よりも小径であり、ステアリング装置の操舵動作伝達系に設けられたクラッチに用いられることを特徴とするステアリング用ころ軸受。
  2. 請求項1において、前記クラッチが、円周方向に間隔を開けて並ぶ複数のカムを有し、前記複数のころは、前記複数のカムの並びの外周に形成される断続的な円周状面を転走するものであるステアリング用ころ軸受。
  3. 請求項1または請求項2において、前記保持器の柱部の横断面形状を、内径部よりも外径側の部分が外径側へ先狭まりとなる形状としたステアリング用ころ軸受。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記保持器の外径面の縁部を、テーパ状または断面円弧状の先狭まり形状としたステアリング用ころ軸受。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記保持器を合成樹脂製としたステアリング用ころ軸受。
  6. 請求項5において、前記保持器の合成樹脂を、非強化のもの、または強化繊維を30wt%以下添加したものとしたステアリング用ころ軸受。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、ころ本数を総ころ形式としたものと同じか、または2本以下の本数だけ少なくしたステアリング用ころ軸受。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、保持器の内径寸法を、ころ配列の内接円径の最大径よりも0.1mm以上大きくしたステアリング用ころ軸受。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、前記保持器の外径寸法を、ころ配列のピッチ円直径よりも0.1mm以上小さくしたステアリング用ころ軸受。
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