JP2007056449A - 防火シートシャッター装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単、かつ、容易な構成で障害物検知ができるような防火シートシャッター装置を構成する。
【解決手段】 シート体1の下端に配される剛性の主座板7の座板本体8を、上下一対の座板部材14、15で構成し、主座板下面15cに保持金具18を両面テープを用いて固定し、該保持金具18にテープスイッチ19を抜け止め状に保持せしめ、前記テープスイッチ19を主座板下面15cとともに、不燃性のシート材からなる覆蓋シート20で覆って、テープスイッチ19が外部に露出しない構成とするとともに、覆蓋シート20の内外面覆蓋部20b、20cは、上下の座板部材14、15の内外側片14aと15a、14bと15bのあいだに挟持状に保持する構成とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、建築物の開口部に設けられ、防火、防煙区画を形成して火災時の延焼、類焼を防止する防火シートシャッター装置の技術分野に属するものである。
一般に、開口部を開閉するシート体で構成されたシートシャッター装置のなかには、シート体を不燃性のシート材で構成して、シート体を閉鎖することにより防火区画を形成して延焼、類焼を防止する防火シートシャッター装置としたものが知られている。
このような防火シートシャッター装置では、シート体の下端部に重量のある剛性の座板を連結し、座板の荷重がシート体の自重に付加する構成とし、シート体の閉鎖作動が円滑、かつ、速やかになされるようにすると共に、開口部を閉鎖したシート体が強風に煽られたり、ガイドレールから抜け出したりするのを防止するようにしたものが提唱されるている。
特開2004−150050
ところで、近年、シャッター装置に、シャッターカーテンの閉鎖時に障害物に当接することでシャッターカーテンの閉鎖作動を緊急停止する障害物検知装置を設けることが要求されている。しかるに、不燃性、耐熱性の機能を備えた防火シートシャッターのようなシャッター装置に、通常の仕様で用いられる障害物検知装置を格別不燃処理することなく、そのままの構成で設けた場合、火災発生の初期段階で先に障害物検知装置が燃焼し、不作動になってしまう惧れがあり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、不燃性のシート材で構成したシート体が、開口部に配したガイドレールの移動案内を受けて開閉作動する防火シートシャッター装置において、シート体の下端に配される剛性の座板の下面に、障害物との当接を検知するテープスイッチを設けるとともに、該テープスイッチと座板下面とを不燃性シート材からなる覆蓋シートにより覆い、外部に露出しないように構成した防火シートシャッター装置である。
請求項2の発明は、請求項1において、座板は、少なくとも二つの座板部材を積層部を存して組み込まれる構成とし、テープスイッチと座板下面とを覆蓋した覆蓋シートの縁部は、これら座板部材の積層部に挟持状に保持されている防火シートシャッター装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の何れか一項において、座板の長手方向両端部においてテープスイッチと座板下面とを覆蓋した覆蓋シートの縁部は、座板の長手方向両端部と該両端部に連結される振れ止め部材とのあいだにそれぞれ挟持状に保持されている防火シートシャッター装置である。
請求項4の発明は、請求項1、2または3の何れか一項において、テープスイッチは、保持金具に設けられ、該保持金具を座板下面に固定する構成とする一方、前記保持金具の座板への固定手段は、座板の熱変形が生じる温度よりも低い温度で剥離する両面テープで構成されている防火シートシャッター装置である。
請求項1の発明とすることにより、汎用のテープスイッチを用いる構成でありながら、信頼性の高い防火設備とすることができる。
請求項2の発明とすることにより、覆蓋シートの保持を専用の保持部材を設けることなく行うことができて、部品点数の削減、構造の簡略化を果すことができる。
請求項3の発明とすることにより、覆蓋シートの長手方向両端部の保持を専用の保持部材を設けることなく行うことができて、部品点数の削減、構造の簡略化を果すことができる。
請求項4の発明とすることにより、テープスイッチの信頼性を高めることができ、しかも、座板の熱変形の以前の段階で保持金具が脱落し、保持金具の熱変形が座板の熱変形に影響を与えるようなことがない。
つぎに、本発明の第一の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1は建築物の間仕切りとして設けられる防火シートシャッター装置のシート体であって、該シート体1は不燃性または耐火性のあるシート材を用いて構成されている。前記シート体1は、上端部が天井部に回転自在に設けられた巻き取りドラム2に連結されており、該巻き取りドラム2に連動連結される開閉機3の正逆回動に基づいて巻き取りドラム2が回転することにより、シート体1が巻き取りドラム2に巻き取り、巻き出しされるように構成され、これによって、シート体1は、左右両側縁部が開口部の左右両側部に配されるガイドレール4にガイドされる状態で、開口部を開放する全開姿勢から開口部を閉鎖する全閉姿勢とのあいだを変姿するように設定されている。
尚、シートシャッター装置は、通常時は全開姿勢となっており、火災等の発生に伴い検知センサが作動することに基づいて開閉機3が閉鎖作動し、これによって、シート体1が開口部に巻き出されて全閉姿勢となったとき、該シート体1が空間を間仕切りして防火区域を形成するように設定されている。
前記シート体1は、左右方向中間部に避難用の開口部となるべく、下端縁から矩形状に切り欠いた避難口Hが形成されており、該避難口Hを覆蓋する内外一対の避難扉5、6がシート体1に縫着されている。ここで、避難扉5、6は、図1において左側縁部と、上縁部とをシート体1の避難口Hの周縁部に縫着することにより、右側縁部と下端縁部とを二辺とする略三角形状部位(図1において一点鎖線で示す部位)が、避難口Hを開閉するように構成されている。また、避難扉5、6は、戸先側部位および上縁部とが、シート体1の避難口Hの右側縁部および上縁部とに積層する(重合する)よう、避難口Hよりも大きい寸法設定で形成され、閉鎖時の封止性を高める配慮がなされている。
そして、シート体1の下端部、即ち、避難口Hの左右部位となるシート体1の下端部には、金属材で形成される剛性の主座板(本発明の座板に相当する)7が配されているが、該主座板7は、所定の重量を存したものに構成することにより、シート体1のウエイトとして機能するように構成されている。
前記主座板7は、水平方向を向く上面8aを備えた座板本体8と、前記上面8aから上方に突出する一側片9aを備えた内外一対の連結体9とにより構成されており、前記座板本体8は、避難口Hの両側を繋ぐようにシート体1の左右方向全長の長さと略等しい長さに設定されている。一方、連結体9はL字形状に形成され、前述したように、一側片9aは前記上面8aから起立し、他側片9bは座板本体上面8aに螺子9cを用いて一体的に固定(螺着)されるように設定されている。ここで、内外一対の連結体9は、一側片9a同士が互いに近接する状態で上面8aに配され、これら一側片9a同士のあいだに、シート体1の下方に延出する左右部位の下端部を挿入し、螺子9dを用いて固定することにより、シート体1と主座板7との連結がなされるように設定されている。そして、連結体9は、座板本体8(主座板7)の左右部位にのみ配設され、左右方向中間部に配設されることはないように構成されている。
一方、シート体1に縫着された内外一対の避難扉5、6の下端部には、座板本体8とは移動自在な関係で避難扉用座板10、11がそれぞれ連結されている。前記避難扉用座板10、11は、図4に示すように、上方が開口する断面U字形に形成されており、避難扉5、6の下端部をU字溝10a、11aに挿入し、螺子10b、11bを用いて一体的に固定(螺着)することにより一体的な連結がなされている。そして、内外避難扉5、6の戸尻側に対向する避難扉用座板10、11の左側端部と、主座板7の左側に位置する内外一対の連結体9の一側片9aにおける右側端部とのあいだにそれぞれ丁番12が設けられており、これによって、連結体9に対して避難扉用座板10、11が揺動自在に連結され、避難扉5、6がシート体1に対して開閉揺動し、避難口Hを開閉するように構成されている。
ここで、前記丁番12は、内外の連結体一側片9aと避難扉用座板10または11に連結する一対の連結片12a、12bと、これらを揺動自在に枢支する枢軸12cとを備えて構成されるが、本実施の形態の枢軸12cは、上下方向を向き、かつ、下端ほどシート体1のシート面から離間するよう傾斜状に配されており、これによって、各避難扉5、6を内外何れかの方向へ開放操作したとき、避難扉5、6から手を放すことで、自動的な閉鎖ができるように構成されている。
このように構成された防火シートシャッター装置は、火災発生時において、避難扉5、6は閉鎖姿勢となっており、シート体1のシート面とともに広い空間の間仕切りとして機能して防火区画を形成する。この状態において、間仕切りされた空間から人が避難しようとする場合では、屋内側の避難扉5を手前に引いて開放し、屋外側の避難扉6を押しやって開放することで避難口Hが開放されて避難することができるように構成されている。そして、各避難扉5、6は、前述したように、開放操作をした状態から手を放すことで自動的に閉鎖され、再び防火区画を形成するように構成されている。
このものにおいて、シート体1の左右両端部1aを除く全長に亘って配されている主座板7は、長尺状の板材を折曲形成した上下一対の主座板部材14、15を一体化することにより構成されている。前記上側主座板部材14は下方が開口する断面コ字形状であり、一対の内外側片14a、14bと、これらのあいだを連結し、前記主座板7の水平状の上面8aを構成する平板状の主座板上片14cとを備えて形成されている。また、下側主座板部材15は上方が開口する断面コ字形状であり、一対の内外側片15a、15bと、これらのあいだを連結し、主座板7の水平状の下面15cを構成する平板状の主座板下片15dとを備えて形成されている。そして、主座板7は、下側主座板部材15の内外側片15a、15bに、上側主座板部材14の内外側片14a、14bを外嵌させる状態で突き合せ状に嵌合組み込みすることで構成されており、上下片14c、15dとのあいだに形成される空隙部にはコア材16が内装されている。
さらに、シート体1下端部における左右両端部1aは、主座板7に連結されない状態になており、該左右両端部1aには、シート体1の左右側縁部とともにガイドレール4にガイドされる振れ止め体(本発明の振れ止め部材)17の一対が、シート体1の内外面に突き当たる状態で連結されている。前記一対の振れ止め体17は、主座板7に連結される連結体9の内外一対の一側片9aの左右方向端面にそれぞれ突き当てられる段差面部17aと、該段差面部17aの一側に形成されガイドレール4に嵌入するべく互いに近接する嵌入部17bと、段差面部17aの他側に形成され、主座板7に連結される連結体一側片9aのそれぞれ外方から宛てがわれる状態で一体的に連結されるべく互いに離間する連結片部17cと、該連結片部17cの下方、即ち、主座板7の左右の端面における内外部位に対向する主座板突き当て片17dとがそれぞれ形成されている。
そして、前記主座板7の下面15c全長には、長尺状の保持金具18が一体的に固定されるが、該保持金具18は、金属材(アルミ)により一体型成形されたものであり、下方が開口する蟻溝状の凹部18aが長手方向一体に形成されており、該凹部18aに、障害物検知装置に相当する長尺状のテープスイッチ19の上半部が抜け止め状に設けられている。前記テープスイッチ19は、上下方向の負荷を受けることに基づいてスイッチ切り換えがなされる構成であって、一般に汎用されている可燃性樹脂製のものが用いられている。そして、テープスイッチ19は、シート体1の閉鎖作動の過程で、主座板7が障害物に当接した場合にスイッチ切り換えがなされ、開閉機3は、これに基づいてシート体1の閉鎖作動を停止するように構成されている。
この場合に、テープスイッチ19の上側半部を内装保持する保持金具18は、溝底片18bを構成する上面18cを主座板下面15cに固定されるが、本実施の形態の固定手段は、保持金具上面18cと主座板下面15cとのあいだを、保持金具18が熱変形するよりも低い温度で接着力が消失する両面テープ(図示せず)を用いて一体的に接着する構成となっている。これによって、保持金具18は、金属製であるが故に熱変形を生じるが、該熱変形を生じる以前の段階で両面テープが溶融して主座板下面15cから剥がれ落ち、主座板下片15dを、保持金具18の熱変形により変形させてしまうような不具合を回避するように構成されている。
因みに、障害物検知装置としてテープスイッチ19を用いることにより、主座板7の上下方向高さを可及的に低い寸法となっている。これは、本実施の形態の防火シートシャッター装置には、シート体1が全閉した状態でも人が緊急脱出できるように内外一対の避難扉5、6が設けられた構成となっており、これら避難扉5、6は、下方に主座板7が接地した状態で開放されるため、緊急脱出する人は主座板7を構成する座板本体8を跨いで脱出することになり、座板本体8が邪魔になって躓いてしまうような不具合がないよう、座板本体8の上下方向高さを低くして一層迅速な脱出が図れるようにしている。
そして、テープスイッチ19は、前述したように可燃性樹脂製であるので、単に主座板下面15cに固定した状態ではテープスイッチ19が外部に露出する(外気に直接触れる)状態であり、このままでは防火設備として採用することはできない。
そこで、本実施の形態のテープスイッチ19は、シート体1を構成する不燃性シート材と同様の材料で形成された覆蓋シート20により、主座板下片15dとともに覆われて外部に露出することがないように構成され、これによって、可燃性樹脂製のテープスイッチ19を防火設備として採用することができるようにしている。
つまり、前記覆蓋シート20は、図5(D)に示すように、主座板下面15cの長手方向長さに相当する横寸法L1、主座板下面15cの内外方向幅よりも長い縦寸法L2に設定された下面覆蓋部20aと、該下面覆蓋部20aの長手方向両縁部から延出し、該延出長さL3が、下側主座板部材15の内外側片15a、15bの長さよりも長く設定された内外面覆蓋部20b、20cと、主座板7の左右両端面となる台形形状に相当するべく、主座板7の上下高さに相当する高さL4、座板本体上面8aに相当する上底L5、主座板下面の内外方向幅よりも長い過程L2を有した台形に形成された左右端面覆蓋部20d、20eとを一体に備えるように裁断されている。
そして、覆蓋シート20は、主座板7の組み込みから、該主座板7の連結体9をシート体1に装着する過程で取り付けられるように設定されている。まず、下側座板部材15にテープスイッチ19が装着された保持金具18を両面テープにより貼着し、続いて下側主座板部材15にコア材16を組み込む。さらに、下側主座板部材15のテープスイッチ19(保持金具18)が装着された下面15cに覆蓋シート20の下面覆蓋部20aを宛てがい、内面覆蓋部20bを、内側片15aからコア材16の上面に沿わせ、外面覆蓋部20cを、外側片15bからコア材16の上面に沿わせた状態とする。このものに対し、上側主座板部材14の内外側片14a、14bを、内外面覆蓋部20b、20cにより覆われた下側主座板部材15の内外側片15a、15bに外嵌させるように組み込んで、内面覆蓋部20bが上下側主座板部材14、15の内側片14a、15a同士のあいだから上片14cとコア材とのあいだ、外面覆蓋部20cが外側片14b、15b同士のあいだから上片14cとコア材とのあいだにそれぞれ挟持される状態とする。そして、この状態で、座板本体上面8aに連結体9の他側片9bを宛てがい、螺子9cを用い、前記他側片9bとともに、主座板7の上片14cおよびコア材16にそれぞれ螺着固定することにより、覆蓋シート20の内外覆蓋部20b、20cが主座板7を構成する上下の座板部材14、15の嵌合部(外嵌部)に挟持状に保持されるように設定されている。このように、主座板7にテープスイッチ19、連結体9を組み込んだ後、連結体9の一側片9aにシート体1左右部位の下端部を螺子9dを用いて連結することにより、主座板7とシート体1との一体的な連結がなされるように設定されている。
さらに、主座板7の左右端面に覆蓋シート20の左右端面覆蓋部20d、20eをそれぞれ沿わせ、この状態でシート体1の左右端1aに、内外一対の振れ止め体17を固定する。このとき、振れ止め体17の段差面部17aを連結体一側片9aの左右端面にそれぞれ突き当て、各嵌入部17bをシート体左右端1aの内外面に沿わせ、連結片部17cを連結体一側片9aに沿わせるとともに、連結片部17cの下方に形成された主座板突き当て片17dを、主座板7の左右端面に沿って配され、テープスイッチ19と座板下片15dとを覆う左右端面覆蓋部20d、20eの内外部位にそれぞれ突き当てた状態とし、螺子17eを用いて振れ止め体17側の連結片部17cと主座板7側の連結体一側片9aとを螺着することにより、振れ止め体17の主座板7への固定がなされ、これとともに、覆蓋シート20の左右端面覆蓋部20d、20eは、主座板7の左右端面と主座板突き当て片17dとのあいだに挟持状に保持されるように設定されている。
このように、覆蓋シート20の内外面覆蓋部20b、20cを主座板7の嵌合部に挟持保持させ、左右端面覆蓋部20d、20eを主座板7の左右端と振れ止め体17とのあいだに挟持保持させることにより、テープスイッチ19は座板下片15d(下面15c)とともに一体に覆蓋シート20で覆われて、外部に露出することがないように構成されている。
叙述の如く構成された本形態において、防火シートシャッター装置は、火災等の異常検知に伴い開閉機3が閉鎖駆動してシート体1を閉鎖せしめ、広い空間に防火区画を形成するが、このとき、シート体1に形成された内外避難扉5、6は積層状の閉鎖姿勢になっている。そして、シート体1が全閉姿勢になった状態では、必要において内外避難扉5、6を順次開放することにより緊急脱出が可能となる。しかも、このものでは、シート体1の下端部の略全長に亘って主座板7が設けられており、ここに、障害物検知装置を構成するテープスイッチ19が設けられていて、シート体1の閉鎖作動の過程で障害物に当接したような場合に、シート体1の閉鎖作動が緊急停止される。この結果、火災等の異常時にあって、脱出しようとする人の安全を一層確実にすることが可能となる。
しかも、本発明が実施されたものにあっては、障害物検知装置として、汎用される可燃性樹脂材で形成されたテープスイッチ19を用いる構成としたので、主座板7を構成する座板本体8の上下方向高さを可及的に低い寸法となし得て、避難扉5、6を設けることにより座板本体8を人が跨ぐことが想定されるような場合に、躓きを防止することができて有効となる。しかも、テープスイッチ19は、可燃性である汎用のものを採用したものでありながら、不燃性のシート材からなる覆蓋シート20により主座板下面15cとともに覆われて外部に露出することがないので、テープスイッチ19が、火災初期のシート体1の閉鎖時において燃えてしまい、障害物検知ができなくなるようなことがなく、信頼性の高い防火設備としての機能を充分発揮することができる。
そのうえ、このものでは、テープスイッチ19を外部(外気)から隔絶する覆蓋シート20は、内外面覆蓋部20b、20cが、防火設備としての水準を備えた金属製の主座板7(座板本体8)を構成する上下側主座板部材14、15の内外側片14aと15a、14bと15bとのあいだに挟持状に保持される構成としたので、覆蓋シート20の長手方向縁部の主座板7への固定処理が容易で構成の簡略化を図れるとともに保持作業が容易となるうえ、部品点数の低減を果せ、しかも、覆蓋シート20の切れ端が外部に露出することがなく意匠的にも優れる。
さらに、このものでは、覆蓋シート20は、左右端面覆蓋部20d、20eにより主座板7の下面15cとテープスイッチ19との両端部をも覆蓋するが、該左右端面覆蓋部20d、20eは、ガイドレール4に嵌入するためにシート体1の左右両端部1aに配される振れ止め体17の主座板突き当て片17dを主座板7の両端面に突き当てることにより、これらのあいだに挟持状に保持することができ、該部位の主座板7への固定処理が容易で構成の簡略化を図れるとともに保持作業が容易となるうえ、部品点数の低減を果せ、しかも、覆蓋シート20の切れ端が外部に露出することがなく意匠的にも優れる。
また、このものにおいて、可燃性樹脂製のテープスイッチ19は、金属製の保持金具18に抜け止め状に保持され、該保持金具18が主座板7の下面15cに固定される構成として、テープスイッチ19の信頼性を高める構成となっているが、保持金具18の下面15cへの固定手段は、主座板7(金属材)が熱変形(溶融)するよりも以前の段階で接着力を消失する両面テープによるものとしたので、保持金具18が熱変形する以前に主座板下面15cから剥がれ落ち(脱落し)、保持金具18の熱変形により下側主座板部材15に影響を与えてしまうような不具合を回避できる。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、図8、9に示す第二の実施の形態のように構成することもできる。
第二の実施の形態のシート体21は、前記第一の実施の形態のように避難扉が形成されることはなく、一枚状のシート材がそのまま用いられたものになっている。そして、この場合、シート体21が閉鎖した状態において、シート体1下端部に配される座板22を人が跨ぐような状況は発生することはない。このため、本実施の形態の座板22は、矩形状の上下方向に長い形状に形成されている。このものでは、座板22の下端面22aに、テープスイッチ23を抜け止め状に保持した保持金具24が両面テープ(図示せず)を介して固定されている。このため、保持金具24が変形する以前の段階で脱落して、該保持金具24の変形が座板22に悪影響を与えないことは前記実施の形態と同様となっている。
そして、このものでも、保持金具24とテープスイッチ23とを座板22の下端面22aとともに覆蓋シート25により覆う構成となっており、テープスイッチ23が外部に露出することがない構成としている。この場合に、覆蓋シート25の内外の長手方向端縁部25aを座板22の下側コーナー部に宛てがい、さらにその外側にL字形に形成され、座板22の補強部材としての機能を有する内外一対の当て部材26を宛てがって、覆蓋シート25を螺子26cを用いて螺着することにより、当て部材26と座板22の内外面とのあいだに挟持状に保持する構成となっている。これによって、可燃性樹脂材のテープスイッチ23を用いて障害物検知装置を構成するものでありながら、防火設備としての機能を備えたものにすることができる。さらにこのものでも、覆蓋シート25の縁部が当て部材26により挟持されて、切れ端が外部に露出しないようにしているので、意匠性に優れる。尚、このものでは、一対の当て部材26は、座板下端面22aから座板内面22b、下端面22aから外面22cに沿ってそれぞれ覆蓋シート25を覆う構成となっていて、覆蓋シートの補強もなされる。
図1(A)、(B)はそれぞれ防火シートシャッター装置の内側からの全体正面図、防火シートシャッター装置の作用を説明する平面図である。 防火シートシャッター装置の側面断面図である。 図3(A)、(B)はそれぞれ避難扉の連結状態を説明する一部平面図、一部正面図である。 図3(B)におけるX−X断面図である。 図5(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ振れ止め体の正面図、平面図、側面図、覆蓋シートの展開図である。 図6(A)、(B)はそれぞれ図1(A)におけるX−X断面図、要部の側面図である。 図6(A)におけるX−X断面図である。 第二の実施の形態における防火シートシャッター装置の側面断面図である。 第二の実施の形態における要部を説明する断面図である。
符号の説明
1 シート体
2 巻き取りドラム
4 ガイドレール
5 避難扉
7 主座板
8 座板本体
9 連結体
10 避難扉用座板
14 上側主座板部材
17 振れ止め体
17d 端面突き当て片
18 保持金具
19 テープスイッチ
20 覆蓋シート

Claims (4)

  1. 不燃性のシート材で構成したシート体が、開口部に配したガイドレールの移動案内を受けて開閉作動する防火シートシャッター装置において、シート体の下端に配される剛性の座板の下面に、障害物との当接を検知するテープスイッチを設けるとともに、該テープスイッチと座板下面とを不燃性シート材からなる覆蓋シートにより覆い、外部に露出しないように構成した防火シートシャッター装置。
  2. 請求項1において、座板は、少なくとも二つの座板部材を積層部を存して組み込まれる構成とし、テープスイッチと座板下面とを覆蓋した覆蓋シートの縁部は、これら座板部材の積層部に挟持状に保持されている防火シートシャッター装置。
  3. 請求項1または2の何れか一項において、座板の長手方向両端部においてテープスイッチと座板下面とを覆蓋した覆蓋シートの縁部は、座板の長手方向両端部と該両端部に連結される振れ止め部材とのあいだにそれぞれ挟持状に保持されている防火シートシャッター装置。
  4. 請求項1、2または3の何れか一項において、テープスイッチは、保持金具に設けられ、該保持金具を座板下面に固定する構成とする一方、前記保持金具の座板への固定手段は、座板の熱変形が生じる温度よりも低い温度で剥離する両面テープで構成されている防火シートシャッター装置。
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