JP2007055052A - 平版印刷用刷版材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット適性および印刷適性のバランスに優れた平版印刷用刷版材料を提供する。
【解決手段】支持体上に、バインダー樹脂およびマット剤を含む画像受理層を有してなる平版印刷用刷版材料において、前記マット剤の前記画像受理層中における体積割合が1.8〜5.0%であり、かつ前記マット剤の前記画像受理層1mm3あたりの個数が250万個以上となるように構成する。好ましくは、前記画像受理層の表面のJIS B0601:1994における算術平均粗さ(Ra)を0.9μm以下、局部山頂平均間隔(S)を60μm以上となるように構成する。
【選択図】なし
【解決手段】支持体上に、バインダー樹脂およびマット剤を含む画像受理層を有してなる平版印刷用刷版材料において、前記マット剤の前記画像受理層中における体積割合が1.8〜5.0%であり、かつ前記マット剤の前記画像受理層1mm3あたりの個数が250万個以上となるように構成する。好ましくは、前記画像受理層の表面のJIS B0601:1994における算術平均粗さ(Ra)を0.9μm以下、局部山頂平均間隔(S)を60μm以上となるように構成する。
【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェットプリンタを用いて平版印刷用刷版(以下、「刷版」という場合もある)を作製するための材料に関する。
平版印刷では、PS版と呼ばれるアルミニウム支持体の表面に均一に感光性樹脂層を塗布したプレートが用いられている。このPS版(印刷原版)は、所望の画像パターンに従ってレーザにより露光して画線部に相当する部分を選択的に硬化させる描画工程、現像液により現像を行う現像処理工程、現像液や不要な感光性樹脂等を洗い流す濯ぎ処理工程、PS版の表面を保護するためにアラビアガムや澱粉誘導体等の含有液を塗布するガム処理工程、及び乾燥工程等の多くの工程を経て製版されるのが一般的である。
一方、近年、コンピューターから画像信号を印画紙やリスフィルムに出力することなく、電子写真プリンタ、熱転写プリンタ、インクジェットプリンタなどの出力機により直接製版する製版方法が提案されている。
そして、直接製版方法の中でも、インクジェットプリンタを用いた製版方法は、装置が小型化できるなどの特長があり、種々の提案がされている(特許文献1、特許文献2参照)。
インクジェットプリンタを用いた製版方法に用いる平版印刷用刷版材料としては、PS版で用いるような基材を適用することも可能である。しかし、PS版で用いる基材は、表面にインクを保持するのに適した層を有していないため、表面に付着させたインクが滲んでしまい、高解像度の画像を形成することは困難である。
一方、基材の表面にインク吸収層を形成することにより、インクジェット適性に優れた平版印刷用刷版材料を得ることができる。しかし、インク吸収層を形成してインクジェット適性を良好にすると、印刷時に刷版表面の水が不足し、地汚れが発生してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、従来困難であったインクジェット適性および印刷適性のバランスに優れた平版印刷用刷版材料を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、これを解決するに至った。
即ち、本発明の平版印刷用刷版材料は、支持体上に、バインダー樹脂およびマット剤を含む画像受理層を有してなる平版印刷用刷版材料において、前記マット剤の前記画像受理層中における体積割合が1.8〜5.0%であり、かつ前記マット剤の前記画像受理層1mm3あたりの個数が250万個以上であることを特徴とするものである。
また、本発明の平版印刷用刷版材料は、好ましくは、前記画像受理層の表面のJIS B0601:1994における算術平均粗さ(Ra)が、0.9μm以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の平版印刷用刷版材料は、好ましくは、前記画像受理層の表面のJIS B0601:1994における局部山頂平均間隔(S)が、60μm以上であることを特徴とするものである。
本発明の平版印刷用刷版材料は、バインダー樹脂およびマット剤を含む画像受理層を有し、マット剤の画像受理層中における体積割合を1.8〜5.0%とし、かつマット剤の画像受理層1mm3あたりの個数を250万個以上としたことから、インクジェット適性と印刷適性とのバランスに優れたものとすることができる。
本発明の平版印刷用刷版材料は、支持体上に、バインダー樹脂およびマット剤を含む画像受理層を有してなる平版印刷用刷版材料において、前記マット剤の前記画像受理層中における体積割合が1.8〜5.0%であり、かつ前記マット剤の前記画像受理層1mm3あたりの個数が250万個以上であることを特徴とするものである。以下、各構成要素の実施の形態を説明する。
支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂からなるプラスチックフィルムやこれらプラスチックフィルムを表面にラミネート加工した耐水紙、これら樹脂を表面に塗布加工した耐水紙を使用することができる。
特に、機械的強度、寸法安定性、耐化学薬品性、耐水性に優れている点でポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また光学的遮蔽効果を持たせるために、カーボンブラック、酸化チタンなどの隠蔽性顔料を練り混んで製膜したものでもよい。厚みは、特に限定されないが、通常50〜300μmのものを使用する。
支持体は、画像受理層との接着性を向上させるためにプラズマ処理、コロナ放電処理、遠紫外線照射処理を施してもよい。また画像受理層との間の下引易接着処理として下引き層を設けてもよい。
下引き層は、支持体及び画像受理層を構成する樹脂の双方に対して接着性の良好な樹脂からなることが好ましい。従って、下引き層を構成する樹脂は使用する支持体及び画像受理層の樹脂によって異なるが、例えば、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、ブタジエン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、エチレン、アクリロニトリル等の重合体若しくは共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、水溶性ポリウレタン等があげられ、これらのうちの1種若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
下引き層の厚みは特に限定されないが、通常0.1〜10μm程度である。
画像受理層は、インクを吸収して画像を形成することにより、画像受理層表面に親油性部分と親水性部分を形成し、印刷を可能とする役割を有するものである。具体的には、画像部は親油性となり印刷インキを保持する一方、非画像部は親水性となって(必要に応じてエッチング処理後に親水性となって)湿し水を保持し、印刷インキを反撥するものである。このような画像受理層は、少なくとも、バインダー樹脂およびマット剤からなる。
画像受理層を構成するバインダー樹脂としては、上述した下引き層を構成する樹脂と同様の樹脂を使用することができる。なお、耐刷性を向上させるために、画像受理層を構成するバインダー樹脂は、上述した下引き層を構成する樹脂と良好な接着性を有するものであることが望ましい。
また、画像受理層を構成するバインダー樹脂は、エッチング処理を不要とするため、親水性樹脂であることが好ましい。親水性樹脂としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体等があげられる。これら親水性樹脂の中でも、被膜性に優れる平均重合度1500以上のポリビニルアルコールが好ましい。なお、画像受理層の耐水性、機械的強度を向上させるために、親水性樹脂に加え、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、アルデヒド化合物、シラン化合物など架橋剤を用いてもよい。
マット剤は平均粒径1〜10μmであることが好ましく、平均粒径1.5〜5μmであることがより好ましい。
マット剤は、画像受理層中に隙間を形成することにより、インク吸収性を付与するとともに、印刷時には湿し水を保水して地汚れの発生を防止する役割を有する。このようなマット剤としては、無機顔料およびプラスチックビーズを使用することも可能であるが、マット剤自体でインク吸収性や湿し水の保水性を向上できる無機顔料が好適に使用される。
無機顔料としては、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、クレー、カオリン、水酸化アルミニウム、アルミナ等があげられる。これらの中でもインク吸収性や湿し水の保水性の観点からシリカが好適である。
マット剤は、画像受理層中に体積割合で1.8〜5.0%含まれ、かつ画像受理層1mm3あたりの個数が250万個以上となるように構成する。また、前記体積割合は、2.0〜3.0%であることが好ましく、前記個数は300万個以上であることが好ましい。また、前記個数の上限は特に制限されることはないが、3億3千万個程度である。なお、本発明においては、マット剤の空隙部分を除いて体積割合を算出している。したがって、多孔質のマット剤と多孔質ではないマット剤とは、粒径が同一であれば、両者の体積割合は同一となる。
前記体積割合を1.8%以上とすることにより、インク吸収性および湿し水の保水性を十分なものとし、インクジェット記録適性および印刷適性を良好なものとすることができる。また、前記体積割合を5.0%以下とすることにより、湿し水の吸収性が高くなり過ぎることを防止し、印刷時に刷版表面の水が不足して地汚れが発生することを防止することができる。また、前記体積割合の条件を満たしつつ、前記個数を250万個以上とすることにより、マット剤により形成される画像受理層内部の隙間を微小なものとすることができ、画像受理層内部でのインクの滲みを防止し、インクジェット適性をより良好なものとすることができる。
マット剤の添加量は、用いるマット剤の種類や粒子径により異なるため一概には言えないが、画像受理層中のバインダー樹脂100重量部に対し35〜100重量部含まれることが好ましく、45〜75重量部含まれることがより好ましい。マット剤を画像受理層にこのような重量割合で含有させることにより、顔料の体積割合や個数を上述した範囲にしやすくすることができる。
画像受理層中には、マット剤の他、平均粒径0.5μm未満の微粒子を含有することが好ましい。微粒子を含有させることにより、インク吸収性や湿し水の保水性を調整しやすくすることができる。
微粒子としては、無機微粒子およびプラスチックビーズを使用することができるが、インク吸収性や湿し水の保水性の観点から無機微粒子が好適に使用される。
無機微粒子としては、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、クレー、カオリン、水酸化アルミニウム、アルミナ等があげられる。これらの中でも、インク吸収性や湿し水の保水性の観点から酸化チタンが好適である。
微粒子は、画像受理層中のバインダー樹脂100重量部に対し、150〜500重量部含まれることが好ましい。
画像受理層の表面形状は、JIS B0601:1994における算術平均粗さRaが0.9μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましい。算術平均粗さRaを0.9μm以下とすることにより、画像受理層表面の凸部分と凹部分との高低差を小さくすることができ、凸部から凹部にインクが流れて画像が滲むのを防止することができるとともに、湿し水により非画像部を均一に親水性とすることができ、印刷時の地汚れの発生を防止することができる。
さらに、画像受理層の表面形状は、JIS B0601:1994における局部山頂平均間隔Sが60μm以上であることが好ましく、75μm以上であることがより好ましい。局部山頂平均間隔Sを60μm以上とすることにより、画像受理層表面の凸部分を少なくすることができ、凸部から凹部にインクが流れて画像が滲むのを防止することができるとともに、画像受理層の表面積が増加して湿し水の吸収性が高くなり過ぎることを防止し、印刷時に刷版表面の水が不足して地汚れが発生することを防止することができる。
画像受理層の厚みは8〜20μmであることが好ましく、10〜15μmであることがより好ましい。厚みを8μm以上とすることにより、インクジェット適性および印刷適性を良好にすることができ、20μm以下とすることにより、湿し水の吸収性が高くなり過ぎることを防止し、印刷時に刷版表面の水が不足して地汚れが発生することを防止することができる。
上述した下引き層および画像受理層中には、上述した性能を阻害しない範囲で、染料、顔料などの着色剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの添加剤を含有させてもよい。
下引き層および画像受理層を形成する方法としては、各層の構成成分を適当な溶媒に溶解又は分散させて塗布液を調製し、当該塗布液をロールコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法などの公知の方法により支持体上や下引き層上に塗布・乾燥させる方法があげられる。
本発明の平版印刷用刷版材料は、インクジェット記録法で親油性インクを出力して親油性の画像を形成することにより刷版とする。親油性インクを構成する樹脂として電離放射線硬化性樹脂を用いた場合には、出力後に電離放射線を照射して刷版とする。このようにして得られた刷版は、画像部は水をはじき印刷インキを載せるインキ受理部となり、画像が形成されていない非画像部は、必要に応じてエッチング処理後に、湿し水が載りインキをはじく親水化部となる。
親油性インクは、少なくとも親油性樹脂および溶媒からなるが、出力後の画像を確認するために、着色顔料を含むことが好ましい。
親油性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などがあげられる。これらの中でも、インクを十分に硬化させることができ、刷版とした際の耐刷性を良好にできる、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂などの電離放射線硬化性樹脂が好適に使用できる。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
[実施例1]
厚み188μmのポリエステルフィルムからなる支持体上に、下記の組成からなる下引き層塗布液をバーコーティング法により乾燥膜厚2μmとなるように塗布して下引き層を形成した。
厚み188μmのポリエステルフィルムからなる支持体上に、下記の組成からなる下引き層塗布液をバーコーティング法により乾燥膜厚2μmとなるように塗布して下引き層を形成した。
<下引き層塗布液>
・ポリエステル樹脂 10部
(エリーテルUE3201:ユニチカ社、固形分100%)
・イソシアネートプレポリマー 2部
(タケネートD110N:武田薬品工業社、固形分60%)
・トルエン 40部
・メチルエチルケトン 40部
・ポリエステル樹脂 10部
(エリーテルUE3201:ユニチカ社、固形分100%)
・イソシアネートプレポリマー 2部
(タケネートD110N:武田薬品工業社、固形分60%)
・トルエン 40部
・メチルエチルケトン 40部
次いで、下記組成の画像受理層塗布液を下引き層上に塗布、乾燥し、厚み12μmの画像受理層を形成し、実施例1の平版印刷用刷版材料を得た。
<画像受理層塗布液>
・マット剤(シリカ) 2.2部
(サイリシア350:富士シリシア化学社)
(平均粒子径3.9μm)
・微粒子(酸化チタン) 11部
(タイペークA100:石原産業社、平均粒子径0.4μm)
・ポリビニルアルコール 75部
(ゴーセノールNH20:日本合成化学社)
(固形分5%、平均重合度2000)
・イソプロピルアルコール 3部
・蒸留水 40部
・マット剤(シリカ) 2.2部
(サイリシア350:富士シリシア化学社)
(平均粒子径3.9μm)
・微粒子(酸化チタン) 11部
(タイペークA100:石原産業社、平均粒子径0.4μm)
・ポリビニルアルコール 75部
(ゴーセノールNH20:日本合成化学社)
(固形分5%、平均重合度2000)
・イソプロピルアルコール 3部
・蒸留水 40部
[実施例2]
実施例1の画像受理層塗布液のシリカを、シリカ(ニップジェルAZ200:東ソーシリカ社、平均粒子径2.5μm)に変更し、添加量を1.8部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2の平版印刷用刷版材料を得た。
実施例1の画像受理層塗布液のシリカを、シリカ(ニップジェルAZ200:東ソーシリカ社、平均粒子径2.5μm)に変更し、添加量を1.8部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2の平版印刷用刷版材料を得た。
[実施例3]
実施例1の画像受理層塗布液のシリカの添加量を1.5部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例3の平版印刷用刷版材料を得た。
実施例1の画像受理層塗布液のシリカの添加量を1.5部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例3の平版印刷用刷版材料を得た。
[実施例4]
実施例1の画像受理層塗布液のシリカの添加量を3.0部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例4の平版印刷用刷版材料を得た。
実施例1の画像受理層塗布液のシリカの添加量を3.0部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例4の平版印刷用刷版材料を得た。
[比較例1]
実施例1の画像受理層塗布液のシリカを、シリカ(ニップジェルAZ200:東ソーシリカ社、平均粒子径2.5μm)に変更し、添加量を1.0部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例1の平版印刷用刷版材料を得た。
実施例1の画像受理層塗布液のシリカを、シリカ(ニップジェルAZ200:東ソーシリカ社、平均粒子径2.5μm)に変更し、添加量を1.0部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例1の平版印刷用刷版材料を得た。
[比較例2]
実施例1の画像受理層塗布液のシリカの添加量を4.2部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例2の平版印刷用刷版材料を得た。
実施例1の画像受理層塗布液のシリカの添加量を4.2部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例2の平版印刷用刷版材料を得た。
[比較例3]
実施例1の画像受理層塗布液のシリカを、シリカ(サイリシア550:富士シリシア化学社、平均粒子径3.9μm)に変更し、添加量を2.2部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例3の平版印刷用刷版材料を得た。
実施例1の画像受理層塗布液のシリカを、シリカ(サイリシア550:富士シリシア化学社、平均粒子径3.9μm)に変更し、添加量を2.2部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例3の平版印刷用刷版材料を得た。
実施例1〜4および比較例1〜3で得られた平版印刷用刷版材料の画像受理層中のマット剤の体積割合および1mm3あたりの個数を表1に示す。また、これら平版印刷用刷版材料の画像受理層表面の算術平均粗さ(Ra)および局部山頂平均間隔(S)をあわせて表1に示す。なお、RaおよびSの測定は、JIS B0601:1994に準拠し、表面形状測定装置(SAS−2010 SAU−II:明伸工機社)を用いて行った。
次いで、実施例1〜4および比較例1〜3で得られた平版印刷用刷版材料について、下記項目の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)インクジェット適性(画像の滲み)
実施例1〜4および比較例1〜3で得られた平版印刷用刷版材料に、紫外線硬化型樹脂をインク成分として用いてなるインクジェットプリンタを用いて画像を出力して平版印刷用刷版を得た。その結果、平版印刷用刷版の画像が滲んでいなかったものを「○」、僅かに滲んだが12ポイント以上の文字がはっきり解読できたものを「△」、滲みがひどく12ポイント以上の文字が解読できなかったものを「×」とした。
実施例1〜4および比較例1〜3で得られた平版印刷用刷版材料に、紫外線硬化型樹脂をインク成分として用いてなるインクジェットプリンタを用いて画像を出力して平版印刷用刷版を得た。その結果、平版印刷用刷版の画像が滲んでいなかったものを「○」、僅かに滲んだが12ポイント以上の文字がはっきり解読できたものを「△」、滲みがひどく12ポイント以上の文字が解読できなかったものを「×」とした。
(2)印刷適性(地汚れ)
実施例1〜4および比較例1〜3で得られた平版印刷用刷版材料を何も印字していない状態でオフセット印刷機(RYOBI3200ACD:リョービ社)に取りつけて印刷を行ない、印刷版の地肌の汚れが発生しなくなるまでの枚数を評価した。その結果、30枚かからずに汚れが発生しなくなったものを「○」、30枚以上50枚未満の間に汚れが発生しなくなったものを「△」、何枚印刷しても汚れがとれなかったものを「×」とした。
実施例1〜4および比較例1〜3で得られた平版印刷用刷版材料を何も印字していない状態でオフセット印刷機(RYOBI3200ACD:リョービ社)に取りつけて印刷を行ない、印刷版の地肌の汚れが発生しなくなるまでの枚数を評価した。その結果、30枚かからずに汚れが発生しなくなったものを「○」、30枚以上50枚未満の間に汚れが発生しなくなったものを「△」、何枚印刷しても汚れがとれなかったものを「×」とした。
表1の結果から明らかなように、実施例1〜4の平版印刷用刷版材料は、マット剤の画像受理層中における体積割合を1.8〜5.0%とし、かつマット剤の画像受理層1mm3あたりの個数を250万個以上としたものであることから、インクジェット適性および印刷適性のバランスに優れるものであった。特に、実施例1、2の平版印刷用刷版材料は、マット剤の画像受理層中における体積割合を2.0〜3.0%とし、かつマット剤の画像受理層1mm3あたりの個数を300万個以上としたものであることから、インクジェット適性と印刷適性とのバランスに特に優れるものであった。なお、表中には記載していないが、実施例1〜4のものは、5000枚目の印刷物の画像の脱落が殆どなく、耐刷性を十分に満足するものであった。
一方、比較例1〜3の平版印刷用刷版材料は、マット剤の画像受理層中における体積割合、あるいはマット剤の画像受理層1mm3あたりの個数の何れかの条件を満足するものではなく、インクジェット適性および印刷適性のバランスに劣るものであった。具体的には、比較例1のものは、体積割合が1.8%より少ないことから、インクジェット適性を満足できるものではなく、比較例2のものは、体積割合が5.0%以上であることから、印刷適性を満足できるものではなく、比較例3のものは、1mm3あたりの個数が250万個未満であることからインクジェット適性を満足できるものではなかった。
Claims (3)
- 支持体上に、バインダー樹脂およびマット剤を含む画像受理層を有してなる平版印刷用刷版材料において、前記マット剤の前記画像受理層中における体積割合が1.8〜5.0%であり、かつ前記マット剤の前記画像受理層1mm3あたりの個数が250万個以上であることを特徴とする平版印刷用刷版材料。
- 前記画像受理層の表面のJIS B0601:1994における算術平均粗さ(Ra)が、0.9μm以下であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷用刷版材料。
- 前記画像受理層の表面のJIS B0601:1994における局部山頂平均間隔(S)が、60μm以上であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷用刷版材料。
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