JP2007051857A - 製氷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】氷の使用量に対応した製氷能力に調整することのできる製氷機を提供する。
【解決手段】製氷機1は、製氷された氷を貯氷する貯氷庫7と、貯氷庫7に形成された氷放出口6を開閉する開閉扉8と、冷凍回路10に設けられた圧縮機11と、圧縮機11の運転周波数を決定するインバータ15と、開閉扉8を開閉させる開閉装置9及びインバータ15が電気的に接続する制御部14とを備えている。制御部14は、一定時間内における開閉扉8の開放時間の積算値Tに基づいて、インバータ15の運転周波数を制御する。インバータ15は、圧縮機11をその運転周波数に調整する。
【選択図】図1
【解決手段】製氷機1は、製氷された氷を貯氷する貯氷庫7と、貯氷庫7に形成された氷放出口6を開閉する開閉扉8と、冷凍回路10に設けられた圧縮機11と、圧縮機11の運転周波数を決定するインバータ15と、開閉扉8を開閉させる開閉装置9及びインバータ15が電気的に接続する制御部14とを備えている。制御部14は、一定時間内における開閉扉8の開放時間の積算値Tに基づいて、インバータ15の運転周波数を制御する。インバータ15は、圧縮機11をその運転周波数に調整する。
【選択図】図1
Description
この発明は、製氷機に係り、特に、製氷機の製氷能力の調整に関する。
従来の製氷機は製氷能力が一定であるため、貯氷庫が満氷のときは製氷運転を停止し、貯氷庫内の氷が一定量よりも少ない場合には一定の製氷能力で製氷運転を行うことにより、貯氷庫が常に満氷となるようにしている。すなわち、氷の使用量に合わせて製氷能力を変化させることはないため、氷の使用量が少ない時には、貯氷庫内で溶けてしまう氷が多く、溶けた水により氷同士がくっついてしまう場合もあった。これを解決するために、冷凍回路にインバータコンプレッサを用い、貯氷庫内の貯氷量が少ない時にはインバータコンプレッサの運転周波数を上げて製氷能力を上昇させ、一方、貯氷庫内の貯氷量が多い時にはインバータコンプレッサの運転周波数を下げて製氷能力を低下するという技術が、特許文献1に開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、貯氷庫内の貯氷量が一定量以下になるまでは製氷能力が上昇しないため、製氷能力が氷の需要に追いつかなくなる場合があるという問題点があった。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することのできる製氷機を提供することを目的とする。
この発明に係る製氷機は、製氷された氷を貯氷する貯氷庫を備えた製氷機であって、貯氷庫から使用される氷の使用量を検出する氷使用量検出手段と、製氷機の冷凍回路に設けられた圧縮機と、圧縮機の運転周波数を決定する運転周波数調整手段と、氷使用量検出手段により検出された氷の使用量に基づいて運転周波数調整手段を制御する制御手段とを備える。
貯氷庫に形成された氷放出口を開閉する開閉扉を備え、氷使用量検出手段は、開閉扉の開放時間を検出し、開放時間に基づいて氷の使用量を決定してもよい。
貯氷庫内に貯氷された氷を貯氷庫から放出する氷供給手段を備え、氷使用量検出手段は、氷供給手段の稼働時間を検出し、稼働時間に基づいて氷の使用量を決定してもよい。
貯氷庫に形成された氷放出口を開閉する開閉扉を備え、氷使用量検出手段は、開閉扉の開放時間を検出し、開放時間に基づいて氷の使用量を決定してもよい。
貯氷庫内に貯氷された氷を貯氷庫から放出する氷供給手段を備え、氷使用量検出手段は、氷供給手段の稼働時間を検出し、稼働時間に基づいて氷の使用量を決定してもよい。
この発明によれば、氷使用量検出手段により検出された氷の使用量に基づいて圧縮機の運転周波数が調整されるので、製氷機の製氷能力を、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することができる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、この発明の実施の形態1に係る製氷機1の構成を示す。円筒状の冷凍ケーシング2の外周面には、冷却パイプ3が巻装されている。冷凍ケーシング2の内部には、螺旋刃を有する削氷用のオーガ4が回転自在に設けられ、ギヤードモータ5によって回転駆動されるようになっている。冷凍ケーシング2の上部には、貯氷庫7が設けられている。貯氷庫7の側壁部には氷放出口6が開口すると共にこの氷放出口6には開閉扉8が取り付けられ、氷放出スイッチ9aの操作によって開閉装置9が開閉扉8を開閉するようになっている。ここで、氷放出スイッチ9aは、氷供給手段を構成する。また、冷凍ケーシング2は、供給管19を介して製氷タンク18と連通している。製氷タンク18には、図示しない水道から製氷水を製氷タンク18に給水する給水管20が接続されている。給水管20には、水道と製氷タンク18とを連通または遮断する給水弁21が設けられている。
さらに、冷却パイプ3、圧縮機11、凝縮器12及び膨張弁13が順次接続されて冷凍回路10を構成している。尚、凝縮器12及び膨張弁13の間には、ドライヤー17が設けられている。圧縮機11には、インバータ15が接続されている。インバータ15には、電源16と制御手段である制御部14とが電気的に接続されている。制御部14は開閉装置9と電気的に接続されており、開閉装置9から出力される信号を受け取ることにより、開閉扉8が開いた状態の時間を検出し、その検出した時間の積算値に基づいて、インバータ15の運転周波数の制御を行うようになっている。ここで、制御部14は、制御手段及び氷使用量検出手段の両方を構成する。また、インバータ15は、圧縮機11の運転周波数を、制御部14によって制御された運転周波数に調整するようになっている。ここで、インバータ15は、運転周波数調整手段を構成する。一般に、圧縮機11の運転周波数が大きいほど圧縮機11からの冷媒の吐出量が大きくなるので、製氷機1の製氷能力は高くなる。
実施の形態1.
図1に、この発明の実施の形態1に係る製氷機1の構成を示す。円筒状の冷凍ケーシング2の外周面には、冷却パイプ3が巻装されている。冷凍ケーシング2の内部には、螺旋刃を有する削氷用のオーガ4が回転自在に設けられ、ギヤードモータ5によって回転駆動されるようになっている。冷凍ケーシング2の上部には、貯氷庫7が設けられている。貯氷庫7の側壁部には氷放出口6が開口すると共にこの氷放出口6には開閉扉8が取り付けられ、氷放出スイッチ9aの操作によって開閉装置9が開閉扉8を開閉するようになっている。ここで、氷放出スイッチ9aは、氷供給手段を構成する。また、冷凍ケーシング2は、供給管19を介して製氷タンク18と連通している。製氷タンク18には、図示しない水道から製氷水を製氷タンク18に給水する給水管20が接続されている。給水管20には、水道と製氷タンク18とを連通または遮断する給水弁21が設けられている。
さらに、冷却パイプ3、圧縮機11、凝縮器12及び膨張弁13が順次接続されて冷凍回路10を構成している。尚、凝縮器12及び膨張弁13の間には、ドライヤー17が設けられている。圧縮機11には、インバータ15が接続されている。インバータ15には、電源16と制御手段である制御部14とが電気的に接続されている。制御部14は開閉装置9と電気的に接続されており、開閉装置9から出力される信号を受け取ることにより、開閉扉8が開いた状態の時間を検出し、その検出した時間の積算値に基づいて、インバータ15の運転周波数の制御を行うようになっている。ここで、制御部14は、制御手段及び氷使用量検出手段の両方を構成する。また、インバータ15は、圧縮機11の運転周波数を、制御部14によって制御された運転周波数に調整するようになっている。ここで、インバータ15は、運転周波数調整手段を構成する。一般に、圧縮機11の運転周波数が大きいほど圧縮機11からの冷媒の吐出量が大きくなるので、製氷機1の製氷能力は高くなる。
次に、この実施の形態1に係る製氷機の動作について説明する。図1に示されるように、電源16からインバータ15を介して圧縮機11に電力が供給されて、圧縮機11が始動する。このとき、制御部14は、インバータ15の運転周波数を、制御部14に予め設定された初期値H3となるように制御する。これにより、圧縮機11の運転周波数がH3に調整される。圧縮機11が始動すると、冷媒が圧縮機11によって圧縮されて高温高圧の冷媒となる。その後、冷媒は、凝縮器12によって冷却され、ドライヤー17によって湿気が吸収され、膨張弁13によって減圧されて、冷却パイプ3に流入する。冷却パイプ3内を流通する冷媒が、製氷水タンク18から供給管19を介して冷凍ケーシング2内に供給された製氷水と熱交換を行うことにより、冷凍ケーシング2の内周面に氷が生成する。冷却パイプ3から流出した冷媒が再び圧縮機11に流入することで、冷媒は冷凍回路10内を循環する。
圧縮機11の始動後、ギヤードモータ5が駆動されて、オーガ4が回転を開始する。オーガ4の螺旋刃は、冷凍ケーシング2の内周面に生成された氷を削り取ると共に、削り取った氷を冷凍ケーシング2の上部に搬送する。この搬送の過程で、氷は所望の形状及び硬度を有するように成形され、貯氷庫7内に貯蔵される。
氷放出スイッチ9aのオン動作により、開閉装置9が開閉扉8を開いて氷放出口6が開放され、貯氷庫7内の氷が氷放出口6から放出される。そして、氷放出スイッチ9aのオフ動作により、または一定時間経過後自動的に、開閉装置9が開閉扉8を閉じると、氷放出口6から放出されていた氷の流れが開閉扉8でせき止められて、氷の放出が停止される。したがって、開閉扉8が開放している時間は氷の使用量に比例するものと考えられる。
氷放出スイッチ9aのオン動作により、開閉装置9が開閉扉8を開いて氷放出口6が開放され、貯氷庫7内の氷が氷放出口6から放出される。そして、氷放出スイッチ9aのオフ動作により、または一定時間経過後自動的に、開閉装置9が開閉扉8を閉じると、氷放出口6から放出されていた氷の流れが開閉扉8でせき止められて、氷の放出が停止される。したがって、開閉扉8が開放している時間は氷の使用量に比例するものと考えられる。
次に、製氷機1の製氷能力を調整する動作を、図2のフローチャートに基づいて説明する。ステップS1では、既に説明したように、制御部14に予め設定された初期値H3の運転周波数で圧縮機11が始動する。ここで、初期値H3は、圧縮機11の運転周波数の最小値である。続くステップS2において、制御部14は、開閉装置9から出力された信号を受け取ることにより、180秒間における開閉扉8の開放時間の積算値Tの検出を開始する。以下のステップにおいて、積算値Tに基づき圧縮機11の運転周波数を決定するが、積算値Tと運転周波数との対応関係を表1に表す。尚、表1において、運転周波数における大小関係はH1>H2>H3である。
まず、インバータ15の運転周波数がH3であるか否かを判定する(ステップS3)。運転周波数がH3であると判定された場合には、積算値Tが100秒以上であるか否かを判定する(ステップS4)。T≧100と判定された場合には、制御部14は、表1に示されるようにインバータ15の運転周波数をH3からH1に上昇させる(ステップS5)。これにより、圧縮機11が最高運転周波数で駆動するので、製氷機1の製氷能力は最大となる。一方、ステップS4において、T<100と判定された場合には、積算値Tが50秒以上であるか否かを判定する(ステップS6)。T≧50と判定された場合には、制御部14は、表1に示されるようにインバータ15の運転周波数をH3からH2に上昇させる(ステップS7)。これにより、圧縮機11の運転周波数がH2に変更され、製氷機1の製氷能力は圧縮機11の運転周波数H2に対応する能力となる。ステップS6においてT<T2と判定された場合及びステップS7において制御部14がインバータ15の運転周波数をH3からH2に上昇させた場合には、制御部14はステップS2から180秒が経過しているか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8において、ステップS2から180秒が経過していないと判定された場合には、ステップS3に戻る。ステップS8においてステップS2から180秒が経過した判定された場合、及びステップS5において制御部14がインバータ15の運転周波数をH3からH1に上昇させた場合には、制御部14は積算値Tをリセットし(ステップS9)、さらに制御部14は180秒間のカウントをリセットした後再び180秒間のカウントを開始して(ステップS10)、ステップS2に戻る。
ステップS3において、運転周波数がH3でないと判定された場合、すなわち運転周波数がH1またはH2の場合には、積算値Tが100秒以上であるか否かを判定する(ステップS11)。T≧100と判定された場合には、制御部14は、表1に示されるように、インバータ15の運転周波数がH1である場合にはそのままに、H2である場合にはH1に上昇させる(ステップS12)。一方、ステップS11において、T<100と判定された場合には、ステップS2から180秒が経過しているか否かを判定する(ステップS13)。180秒が経過していないと判定された場合にはステップS11に戻り、180秒が経過していると判定された場合には積算値Tが50秒以上であるか否かを判定する(ステップS14)。T≧50と判定された場合には、制御部14は、表1に示されるように、インバータ15の運転周波数がH2である場合にはそのままに、H1である場合にはH2に低下させる(ステップS15)。ステップS13において、T<50と判定された場合には、制御部14は、表1に示されるようにインバータ15の運転周波数をH1またはH2からH3に低下させる(ステップS16)。ステップS12,S15及びS16の後、ステップS9に移行する。
このように、氷の使用量に比例すると考えられる開閉扉8の開放時間の積算値Tに基づいて、制御部14がインバータ15の運転周波数を制御するようにしたので、インバータ15は、圧縮機11の運転周波数を、制御部14によって制御された運転周波数に調整することができる。これにより、製氷機1の製氷能力は、圧縮機11の運転周波数に対応した能力に調整することができる。すなわち、製氷機1の製氷能力を、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することができる。
実施の形態1では、積算値Tと運転周波数との対応関係を、表1に示されるような三段階に設定したが、これに限定するものではない。二段階以上であれば、どのように設定してもよく、また積算値Tと運転周波数との対応関係を表す数式によって、積算値Tから運転周波数を算出するようにしてもよい。さらに、積算値Tの測定時間である180秒や、積算値Tの基準値である50秒及び100秒は単なる一例にすぎず、これらに限定するものではない。製氷機1の使用環境に応じて適宜設定することができる。
実施の形態1では、開閉扉8の開放時間に基づいて氷の使用量を決定したが、これに限定するものではない。氷放出スイッチ9aのオン時間、すなわち氷供給手段の稼働時間を制御部14が検出し、この稼働時間に基づいて氷の使用量を決定してもよい。尚、氷供給手段は氷放出スイッチ9aに限定するものではなく、氷放出レバーやその他の形態のものであってもよい。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る製氷機を、図3に基づいて説明する。尚、以下の実施の形態において、図1の参照符号と同一の符号は、同一又は同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
この実施の形態2に係る製氷機は、実施の形態1に対して、製氷水を貯水する製氷水タンクへの給水サイクルタイムに基づいて、圧縮機11の運転周波数を調整するようにしたものである。
製氷機40は、制御部14と開閉装置9とが電気的に接続されておらず、そのかわりに制御部14と給水弁21とが電気的に接続されている。その他の構成については、実施の形態1と同じである。
次に、この発明の実施の形態2に係る製氷機を、図3に基づいて説明する。尚、以下の実施の形態において、図1の参照符号と同一の符号は、同一又は同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
この実施の形態2に係る製氷機は、実施の形態1に対して、製氷水を貯水する製氷水タンクへの給水サイクルタイムに基づいて、圧縮機11の運転周波数を調整するようにしたものである。
製氷機40は、制御部14と開閉装置9とが電気的に接続されておらず、そのかわりに制御部14と給水弁21とが電気的に接続されている。その他の構成については、実施の形態1と同じである。
製氷機40の製氷動作については、実施の形態1と同じである。製氷機40においては、製氷能力の調整を給水タンク18への給水サイクルタイムS、すなわち給水弁21が給水タンク18への給水を終了するために閉じてから、次に給水タンク18へ給水するために開くまでの時間に基づいて、圧縮機11の運転周波数を調整する点で、実施の形態1と異なる。以下に、図4に示されるフローチャートを用いて、製氷機40の製氷能力を調整する動作について説明する。
実施の形態1と同様に、ステップS30では、制御部14に予め設定された初期値H3の運転周波数で圧縮機11が始動する。製氷機40の製氷運転が行われると、製氷水タンク18内の製氷水が減少する。製氷水タンク18内の製氷水レベルが所定値以下になると給水弁21が開き、給水管20を介して製氷水タンク18内に製氷水が給水される。そして、製氷水タンク18内の製氷水レベルが所定値以上になると、給水弁21が閉じて製氷水タンク18への給水が終了する。この時点から制御部14は給水サイクルタイムSの測定を開始し、製氷機40の製氷運転に伴い製氷水タンク18内の製氷水レベルが低下して再び製氷水タンク18への給水を行うために給水弁21が開いた時点で、制御部14は給水サイクルタイムSの測定を終了する(ステップS31)。以下のステップにおいて、給水サイクルタイムSに基づき圧縮機11の運転周波数を決定する。一般に、夏場に氷の使用量が増加すると、製氷運転が活発になり、製氷水タンク18内の製氷水レベルの低下が早くなるので、給水サイクルタイムSは短くなる。したがって、給水サイクルタイムSが短いほど、氷の使用量が多いものと考えることができるので、給水サイクルタイムSに基づいて圧縮機11の運転周波数を調整することは、製氷機40の製氷能力を、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することに相当する。これを踏まえ、給水サイクルタイムSと運転周波数との対応関係を表2に表す。尚、表2において、運転周波数における大小関係はH1>H2>H3である。
実施の形態1と同様に、ステップS30では、制御部14に予め設定された初期値H3の運転周波数で圧縮機11が始動する。製氷機40の製氷運転が行われると、製氷水タンク18内の製氷水が減少する。製氷水タンク18内の製氷水レベルが所定値以下になると給水弁21が開き、給水管20を介して製氷水タンク18内に製氷水が給水される。そして、製氷水タンク18内の製氷水レベルが所定値以上になると、給水弁21が閉じて製氷水タンク18への給水が終了する。この時点から制御部14は給水サイクルタイムSの測定を開始し、製氷機40の製氷運転に伴い製氷水タンク18内の製氷水レベルが低下して再び製氷水タンク18への給水を行うために給水弁21が開いた時点で、制御部14は給水サイクルタイムSの測定を終了する(ステップS31)。以下のステップにおいて、給水サイクルタイムSに基づき圧縮機11の運転周波数を決定する。一般に、夏場に氷の使用量が増加すると、製氷運転が活発になり、製氷水タンク18内の製氷水レベルの低下が早くなるので、給水サイクルタイムSは短くなる。したがって、給水サイクルタイムSが短いほど、氷の使用量が多いものと考えることができるので、給水サイクルタイムSに基づいて圧縮機11の運転周波数を調整することは、製氷機40の製氷能力を、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することに相当する。これを踏まえ、給水サイクルタイムSと運転周波数との対応関係を表2に表す。尚、表2において、運転周波数における大小関係はH1>H2>H3である。
ステップS31において検出された給水サイクルタイムSが、1000秒以上であるか否かを判定する(ステップS32)。S≧1000と判定された場合には、制御部14は、表3に示されるようにインバータ15の運転周波数を変更せず、運転周波数H3のまま圧縮機11を駆動し続ける。この場合、ステップS31に戻る。一方、ステップS32において、S<1000と判定された場合には、給水サイクルタイムSが500秒以上であるか否かを判定する(ステップS33)。S≧500と判定された場合には、制御部14は、表2に示されるようにインバータ15の運転周波数をH3からH2に上昇する(ステップS34)。これにより、圧縮機11の運転周波数がH2に変更され、製氷機40の製氷能力は、圧縮機11の運転周波数H2に対応する能力となる。その後、ステップS31に戻る。ステップS33において、S<500と判定された場合には、制御部14は、表2に示されるようにインバータ15の運転周波数をH3からH1に上昇する(ステップS35)。これにより、圧縮機11が最高運転周波数H1で駆動するので、製氷機40の製氷能力は最大となる。その後、ステップS31に戻る。製氷機40が製氷運転を行っている間、上記動作を継続する。
このように、給水サイクルタイムSに基づいて、制御部14がインバータ15の運転周波数を制御するようにしたので、実施の形態1と同様に、製氷機40の製氷能力を、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3に係る製氷機を、図5に基づいて説明する。
この実施の形態3に係る製氷機は、実施の形態1に対して、製氷水タンク18内へ給水される製氷水の温度に基づいて、圧縮機11の運転周波数を調整するようにしたものである。
製氷機50は、給水管20に、製氷タンク18へ給水される製氷水の温度を測定するための温度検出器51を備えている。温度検出器51は、制御部14に電気的に接続されている。その他、開閉装置9が制御部14に電気的に接続されていないこと以外の構成については、実施の形態1と同じである。
次に、この発明の実施の形態3に係る製氷機を、図5に基づいて説明する。
この実施の形態3に係る製氷機は、実施の形態1に対して、製氷水タンク18内へ給水される製氷水の温度に基づいて、圧縮機11の運転周波数を調整するようにしたものである。
製氷機50は、給水管20に、製氷タンク18へ給水される製氷水の温度を測定するための温度検出器51を備えている。温度検出器51は、制御部14に電気的に接続されている。その他、開閉装置9が制御部14に電気的に接続されていないこと以外の構成については、実施の形態1と同じである。
製氷機50の製氷動作については、実施の形態1と同じである。製氷機50においては、製氷水タンク18内へ給水される製氷水の温度τに基づいて圧縮機11の運転周波数を調整する点で実施の形態1と異なる。以下に、図6に示されるフローチャートを用いて、製氷機50の製氷能力を調整する動作について説明する。
実施の形態1と同様に、ステップS40では、制御部14に予め設定された初期値H3の運転周波数で圧縮機11が始動する。次に、温度検出器51が、製氷水タンク18内へ給水される製氷水の温度τを測定する(ステップS41)。以下のステップにおいて、製氷水の温度τに基づき圧縮機11の運転周波数を決定する。一般に、夏場になると製氷水の温度τが上昇すると共に氷使用量も増加するので、製氷水の温度τに基づいて氷使用量を推定することができる。したがって、製氷水の温度τに基づいて圧縮機11の運転周波数を調整することは、製氷機50の製氷能力を、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することに相当する。これを踏まえ、製氷水の温度τと運転周波数との対応関係を表3に表す。尚、表3において、運転周波数における大小関係はH1>H2>H3である。
実施の形態1と同様に、ステップS40では、制御部14に予め設定された初期値H3の運転周波数で圧縮機11が始動する。次に、温度検出器51が、製氷水タンク18内へ給水される製氷水の温度τを測定する(ステップS41)。以下のステップにおいて、製氷水の温度τに基づき圧縮機11の運転周波数を決定する。一般に、夏場になると製氷水の温度τが上昇すると共に氷使用量も増加するので、製氷水の温度τに基づいて氷使用量を推定することができる。したがって、製氷水の温度τに基づいて圧縮機11の運転周波数を調整することは、製氷機50の製氷能力を、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することに相当する。これを踏まえ、製氷水の温度τと運転周波数との対応関係を表3に表す。尚、表3において、運転周波数における大小関係はH1>H2>H3である。
ステップS41において検出された製氷水の温度τが、20℃以上であるか否かを判定する(ステップS42)。τ≧20と判定された場合には、制御部14は、表3に示されるようにインバータ15の運転周波数をH3からH1に上昇(ステップS43)し、ステップS41に戻る。これにより、圧縮機11が最高運転周波数H1で駆動するので、製氷機50の製氷能力は最大となる。一方、ステップS42において、τ<20と判定された場合には、製氷水の温度τが10℃以上であるか否かを判定する(ステップS44)。τ≧10と判定された場合には、制御部14は、表3に示されるようにインバータ15の運転周波数をH3からH2に上昇する(ステップS45)。これにより、圧縮機11の運転周波数がH2に変更され、製氷機50の製氷能力は、圧縮機11の運転周波数H2に対応する能力となる。その後、ステップS41に戻る。ステップS44において、τ<10と判定された場合には、制御部14は、表3に示されるようにインバータ15の運転周波数を変更せず、運転周波数H3のまま圧縮機11を駆動し続ける。その後、ステップS41に戻る。製氷機50が製氷運転を行っている間、上記動作を継続する。
このように、製氷水の温度τに基づいて、制御部14がインバータ15の運転周波数を制御するようにしたので、製氷機50の製氷能力を、製氷機50に必要とされる製氷能力に調整することができる。
尚、製氷水の温度τに限定するものではなく、製氷機50の周囲温度に基づいて圧縮機11の運転周波数を調整するようにすることもできる。この場合、図5に対し、温度検出器51の代わりに周囲温度を測定する温度検出器を設ける必要がある。圧縮機11の運転周波数を調整する動作については、図6のフローチャートにおいて、製氷水の温度τを周囲温度と読み替えればよい。
また、製氷水の温度τまたは周囲温度のみに限定するものではなく、これら両方に基づいて圧縮機11の運転周波数を調整するようにすることもできる。この場合、制御部14に、例えば図7に示されるような制御テーブルを組み込む必要がある。この制御テーブルは、横方向に周囲温度を0℃から5℃刻みに区分けすると共に縦方向に製氷水の温度τを0℃から5℃刻みに区分けしたマトリックスである。各格子に、運転周波数Hij(i=0〜7、j=0〜7)が設定されている。製氷水の温度τ及び周囲温度の実測値から、どの格子に相当するかが決定され、制御部14がインバータ15の運転周波数を制御する。これにより、インバータ15は圧縮機11の運転周波数を調整する。尚、図7では各温度を、0℃〜35℃の間で5℃刻みに区分けしたが、これに限定するものではなく、任意の温度範囲を任意の温度間隔で区分けすることができる。また、製氷水の温度τ及び周囲温度の2つを変数とする数式を制御部14に設定しておき、運転周波数を算出するようにしてもよい。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4に係る製氷機を、図8に基づいて説明する。
この実施の形態4に係る製氷機60は、実施の形態1に対して、開閉装置9と制御部14とが電気的に接続されていないものである。また、1日を、氷の使用量に基づいて数段階の時間帯に区分けし、各時間帯における圧縮機11の運転周波数が設定されたタイマ61を、制御部14に組み込んだものである。その他の構成については、実施の形態1と同じである。
次に、この発明の実施の形態4に係る製氷機を、図8に基づいて説明する。
この実施の形態4に係る製氷機60は、実施の形態1に対して、開閉装置9と制御部14とが電気的に接続されていないものである。また、1日を、氷の使用量に基づいて数段階の時間帯に区分けし、各時間帯における圧縮機11の運転周波数が設定されたタイマ61を、制御部14に組み込んだものである。その他の構成については、実施の形態1と同じである。
氷の使用量は、使用場所や使用目的等により異なるが、時間帯によっても異なるものである。しかし、個々の製氷機で使用量の多い時間帯や少ない時間帯は、ほぼ一定している場合が多い。これを具体的な例で示したのが図9である。尚、図9に示された運転周波数H1〜H3は、実施の形態1〜4の運転周波数と同じである。図9は、横軸に0時から次の日の0時までを1時間刻みで区切り、縦軸に氷使用量とした棒グラフである。これによると、1日の氷使用量は、0時から9時まではゼロであり、10時から氷の使用が始まって徐々に増加し、12時に一旦ピークに達した後減少し、16時に最低値を示す。その後再び増加し、19時に再びピークに達した後、徐々に減少する。各時間帯の氷使用量がこのような場合には、図9に示されるように、圧縮機11の運転周波数を、0時から11時は最低運転周波数のH3とし、11時から14時は1段階高い運転周波数のH2とし、14時から18時は運転周波数をH3に低下し、18時から23時は最高運転周波数のH1とし、23時以降はH3とすると、製氷機60の製氷能力が比較的良好に氷使用量に対応することになる。このような各時間帯における運転周波数をタイマ61に組み込むことにより、制御部14は時間に基づいてインバータ15の運転周波数を制御することができる。これにより、製氷機60の製氷能力を、圧縮機11の運転周波数に対応した能力に調整することができる。すなわち、製氷機60の製氷能力を、氷の使用量に対応した製氷能力に調整することができる。
尚、図9は単なる一例に過ぎず、どの時間帯にどのような運転周波数を設定するかについて限定するものではない。また、運転周波数もH1〜H3の三段階に限定するものではなく、適当な数に分けて設定してもよい。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5に係る製氷機を、図10に基づいて説明する。この実施の形態5に係る製氷機は、実施の形態1に対して、冷却パイプ3の下流に接続される冷媒配管の温度に基づいて、圧縮機11の運転周波数を調整するようにしたものである。
製氷機70は、冷凍回路10の冷却パイプ3及び圧縮機11間に温度検出器71を備えており、冷却パイプ3の下流に接続される冷媒配管72の温度を測定するようになっている。また、制御部14と開閉装置9とは電気的に接続されておらず、そのかわりに制御部14と温度検出器71とが電気的に接続されている。その他の構成については、実施の形態1と同じである。
次に、この発明の実施の形態5に係る製氷機を、図10に基づいて説明する。この実施の形態5に係る製氷機は、実施の形態1に対して、冷却パイプ3の下流に接続される冷媒配管の温度に基づいて、圧縮機11の運転周波数を調整するようにしたものである。
製氷機70は、冷凍回路10の冷却パイプ3及び圧縮機11間に温度検出器71を備えており、冷却パイプ3の下流に接続される冷媒配管72の温度を測定するようになっている。また、制御部14と開閉装置9とは電気的に接続されておらず、そのかわりに制御部14と温度検出器71とが電気的に接続されている。その他の構成については、実施の形態1と同じである。
製氷機70の製氷動作については、実施の形態1と同じである。製氷機70においては、製氷能力の調整を冷媒配管72の温度に基づいて圧縮機11の運転周波数を調整する点で実施の形態1と異なる。以下に、図11に示されるフローチャートを用いて、製氷機70の製氷能力を調整する動作について説明する。
実施の形態1と同様に、ステップS50では、制御部14に予め設定された初期値H3の運転周波数で圧縮機11が始動する。続くステップS51において、制御部14は、温度検出器71から出力された信号を受け取ることにより、冷媒配管72の温度θを検出する。以下のステップにおいて、温度θに基づき圧縮機11の運転周波数を決定する。一般に、冷凍ケーシング2内における製氷量が多いほど、冷媒と冷凍ケーシング2内に供給される製氷水との間で熱交換量が多くなるので冷媒温度が高くなり、その結果温度θは高くなる。したがって、温度θに基づいて圧縮機11の運転周波数を調整することは、製氷機70による製氷量を均一化することに相当する。これを踏まえ、温度θと運転周波数との対応関係を表2に表す。尚、表2において、運転周波数における大小関係は、H2>H3である。
実施の形態1と同様に、ステップS50では、制御部14に予め設定された初期値H3の運転周波数で圧縮機11が始動する。続くステップS51において、制御部14は、温度検出器71から出力された信号を受け取ることにより、冷媒配管72の温度θを検出する。以下のステップにおいて、温度θに基づき圧縮機11の運転周波数を決定する。一般に、冷凍ケーシング2内における製氷量が多いほど、冷媒と冷凍ケーシング2内に供給される製氷水との間で熱交換量が多くなるので冷媒温度が高くなり、その結果温度θは高くなる。したがって、温度θに基づいて圧縮機11の運転周波数を調整することは、製氷機70による製氷量を均一化することに相当する。これを踏まえ、温度θと運転周波数との対応関係を表2に表す。尚、表2において、運転周波数における大小関係は、H2>H3である。
ステップS51において検出された温度θが、−7℃以上であるか否かを判定する(ステップS52)。θ≧−7と判定された場合には、制御部14は、表4に示されるようにインバータ15の運転周波数をH3からH2に上昇(ステップS53)し、ステップS51に戻る。これにより、圧縮機11が運転周波数H2で駆動するので、製氷機30の製氷能力は、圧縮機11の運転周波数H2に対応する能力となる。一方、ステップS52において、θ<−7と判定された場合には、温度θが−30℃以上であるか否かを判定する(ステップS54)。θ≧−30と判定された場合には、制御部14は、表4に示されるようにインバータ15の運転周波数を変更せず、運転周波数H3のまま圧縮機11を駆動し続ける。その後、ステップS51に戻る。ステップS54において、θ<−30と判定された場合には、制御部14は製氷機70の製氷運転を停止する(ステップS55)。ここで、−30℃という温度は、通常の製氷運転では起こりえないほど低い温度であり、冷凍ケーシング2内において氷が多大な過冷却を受け、冷凍ケーシング2内が氷つき、製氷機30が製氷不能に陥る可能性のある温度、すなわち危険検知温度である。つまり、温度θが−30℃よりもさらに低下すると、製氷機70が製氷不能に陥ってしまう。しかしながら、このような状況に陥る前の段階、すなわち、温度θが−30℃に達した時点で制御部14が製氷機70の製氷運転を停止することにより、冷凍ケーシング2内の過冷却及び氷つきが防止される。
このように、冷媒配管72の温度θに基づいて、制御部14がインバータ15の運転周波数を制御するようにしたので、製氷機70による製氷量の均一化を図ることができる。
また、冷媒配管72の温度θに基づいて、冷凍ケーシング2内において氷が多大な過冷却を受けて氷つきが発生する可能性を検知し、制御部14が製氷機70の製氷運転を停止するようにしたので、冷凍ケーシング2内の過冷却及び氷つきを防止することができる。
また、冷媒配管72の温度θに基づいて、冷凍ケーシング2内において氷が多大な過冷却を受けて氷つきが発生する可能性を検知し、制御部14が製氷機70の製氷運転を停止するようにしたので、冷凍ケーシング2内の過冷却及び氷つきを防止することができる。
1,40,50,60,70 製氷機、6 氷放出口、7 貯氷庫、8 開閉扉、9a 氷放出スイッチ(氷供給手段)、10 冷凍回路、11 圧縮機、14 制御部(制御手段、氷使用量検出手段)、15 インバータ(運転周波数制御手段)。
Claims (3)
- 製氷された氷を貯氷する貯氷庫を備えた製氷機であって、
前記貯氷庫から使用される氷の使用量を検出する氷使用量検出手段と、
前記製氷機の冷凍回路に設けられた圧縮機と、
前記圧縮機の運転周波数を決定する運転周波数調整手段と、
前記氷使用量検出手段により検出された前記氷の使用量に基づいて前記運転周波数調整手段を制御する制御手段と
を備える製氷機。 - 前記貯氷庫に形成された氷放出口を開閉する開閉扉を備え、
前記氷使用量検出手段は、前記開閉扉の開放時間を検出し、前記開放時間に基づいて前記氷の使用量を決定する請求項1に記載の製氷機。 - 前記貯氷庫内に貯氷された氷を前記貯氷庫から放出する氷供給手段を備え、
前記氷使用量検出手段は、前記氷供給手段の稼働時間を検出し、前記稼働時間に基づいて前記氷の使用量を決定する請求項1に記載の製氷機。
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KR20200001701A (ko) * | 2018-06-28 | 2020-01-07 | 엘지전자 주식회사 | 냉장고 및 그 제어방법 |
-
2005
- 2005-08-19 JP JP2005269093A patent/JP2007051857A/ja active Pending
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