JP2007051116A - 歯科用常温重合レジン - Google Patents

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瑞樹 中山
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裕 篠崎
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【課題】 操作性の悪化を招く製造段階での処理や特別な処理設備を必要とせず、筆積法を用いたときに硬化体の色むらが発生しない歯科用常温重合レジンを提供する。
【解決手段】
(a)メチル(メタ)アクリレートポリマーをホモポリマーとして及び/またはコポリマーとして含むエチル(メタ)アクリレートポリマー: 100重量部に対して
(b)顔料: 0.01〜0.5重量部と
(c)比表面積が10〜400m/gであるシリカ微粉末: 0.1〜2重量部と
(d)重合開始剤: 0.005〜5重量部と
を含む粉末成分と、
(e)少なくとも1個の不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマー: 100重量部に対して
(f)重合開始剤::0.005〜5重量部と
を含む液体成分
から成る歯科用常温重合レジンとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主に筆積みにより暫間補綴物を作製したり義歯床の修理や適合の改善を行うための歯科用常温重合レジンに関し、更に詳細には硬化体に筆積み操作による色むらが発生しない歯科用常温重合レジンに関する。
歯科治療において齲蝕を除去した場合、浅い窩洞であれば適当な充填材を接着・充填して治療を終えるが、深い窩洞であった場合はインレーやクラウンと呼ばれる金属製の補綴物を鋳造により、あるいはセラミック製の補綴物を焼付けにより作製してから治療箇所へ適用する。しかし、このような補綴物の作製には前述のような技工操作が必要であり、窩洞を形成した当日に最終補綴物を完成させて口腔内に装着するのは時間的にほぼ不可能である。そこで、最終補綴物が装着されるまでの期間、暫間的に窩洞を封鎖するために歯科用常温重合レジンが広く用いられている。
常温重合レジンはポリマーを主成分とする粉末成分と、ポリマーを溶解させるためのモノマーを主成分とする液体成分とから構成され、更に常温で重合させるための重合開始剤と、更に粉末には歯牙や義歯床の色調を再現するために顔料が配合されている。
臨床では、粉末成分と液体成分を量り採って予め別容器で攪拌・混和する方法よりも、液体成分を染みこませた筆で粉末成分を採取することで筆先に玉状の混和物を作製して窩洞などに少しずつ適用する筆積法と呼ばれる方法が多く用いられている。この筆積法の場合、容器内で行うような攪拌操作が行われないため、筆で粉末成分を採取したときに瞬時に粉末成分が筆の液体成分に馴染み均一な混和物となることが望ましいので粉末成分の特性としてゲル化や溶解の速さが重視される。また、速やかにゲル化することで窩洞などに適用した後の混和物の表面に若干の液体成分が浮き出して、次に適用される混和物と十分に馴染むことができる。このため粉末成分はエチルメタクリレートポリマーのみで構成されることが理論上最適であるが、実際にはゲル化が速すぎて筆積みの作業性が悪化したり硬化前の形態付与性が低下することがあるので、エチルメタクリレートポリマーと比較してゲル化が遅いメチルメタクリレートポリマーをホモポリマー及び/またはエチルメタクリレートなどとのコポリマーとしてエチルメタクリレートポリマーに配合することでゲル化速度の調整を行っている。
ところが、ゲル化の遅いメチルメタクリレートポリマーをホモポリマー及び/またはエチルメタクリレートなどとのコポリマーとして配合された歯科用常温重合レジンでは、1回の筆積みで採取した混和物中のゲル化速度が不均一となる。即ちメチルメタクリレートポリマー成分が多い部分ではゲル化が遅いので液体成分が流動し易く顔料がこの液体成分と共に玉状の混和物表面へ向かって流れてしまい混和物表面の顔料が高濃度となる。その結果、次に筆積みで適用される混和物との境目が色濃く見えてしまい硬化体全体に色の「むら」が発生してしまう(図1参照。)。
この硬化体の色むらを解消する方法として、例えば予めポリマーと顔料とを摺り合わせて顔料をポリマー表面に固定する方法がある。しかし、このような処理後を行うとポリマーの凝集が起こり筆積みの操作性が悪化してしまったり、処理のための設備と行程が増えることから製品の製造コストが上がってしまう問題があった。
そこで本発明は、操作性の悪化を招く製造段階での処理や特別な処理設備を必要とせず、筆積法を用いたときに硬化体の色むらが発生しない歯科用常温重合レジンを提供することを課題とする。
本発明者は前述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、メチル(メタ)アクリレートポリマーをホモポリマーとして及び/またはコポリマーとして含むエチル(メタ)アクリレートポリマーを主成分とする歯科用常温重合レジンの粉末成分中に、シリカ微粉末を適量添加すると、筆積で採取された混和物の粘度を均等に上昇させることができ、混和物表面へ顔料の一部が移動してしまう現象を抑制ができることを解明した。その結果、硬化体に色むらが発生せず、且つ操作性を低下させることもない優れた歯科用常温重合レジンを得ること究明して本発明を完成した。
本発明に係る歯科用常温重合レジンは、操作性の悪化を招く製造段階での処理や特別な処理設備を必要とせず、筆積法を用いたときに硬化体の色むらが発生しない歯科用常温重合レジンである。
即ち本発明は、
(a)メチル(メタ)アクリレートポリマーをホモポリマーとして及び/またはコポリマーとして含むエチル(メタ)アクリレートポリマー: 100重量部に対して
(b)顔料: 0.01〜0.5重量部と
(c)比表面積が10〜400m/gであるシリカ微粉末: 0.1〜2重量部と
(d)重合開始剤: 0.005〜5重量部と
を含む粉末成分と、
(e)少なくとも1個の不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマー: 100重量部に対して
(f)重合開始剤::0.005〜5重量部と
を含む液体成分
から成る歯科用常温重合レジンである。
以下、本発明に係る歯科用常温重合レジンの各成分について詳しく説明を行う。(a)成分であるメチル(メタ)アクリレートポリマーをホモポリマーとして及び/またはコポリマーとして含むエチル(メタ)アクリレートポリマーは、歯科用常温重合レジンの硬化体の主成分となり、硬化前には(e)成分である少なくとも1個の不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマーによって膨潤・溶解され歯科用常温重合レジンに適度な操作性を与える。なお、本発明での(メタ)アクリレートは、メタクリレートまたはアクリレートの少なくとも1つを意味する。
本発明で使用するメチル(メタ)アクリレートポリマーをホモポリマーとして及び/またはコポリマーとして含むエチル(メタ)アクリレートポリマーは、従来から使用されているエチル(メタ)アクリレートポリマーが特に制限無く使用可能である。具体的には、エチル(メタ)アクリレートホモポリマーにメチル(メタ)アクリレートホモポリマーを混合したポリマーであっても良いし、エチル(メタ)アクリレートとメチル(メタ)アクリレートとのコポリマーであったり、あるいはエチル(メタ)アクリレートホモポリマーに後述する(e)成分の少なくとも1個の不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマーとメチル(メタ)アクリレートとのコポリマーを混合したポリマーであってもよく、これらが混合されたポリマーであってもよい。何れの場合でもエチル(メタ)アクリレート成分とメチル(メタ)アクリレート成分とのモル比が2:8〜8:2のポリマー粉末を用いる。
メチル(メタ)アクリレートポリマーをホモポリマーとして及び/またはコポリマーとして含むエチル(メタ)アクリレートポリマーの分子量は、ホモポリマー,コポリマーの何れの場合も従来と同様に100,000〜1,500,000が望ましく、重合体の分子量が100,000未満であると重合体が膨潤し餅状化した組成物が柔軟になり過ぎる傾向がある。また、1,500,000を超えると重合体が膨潤し餅状化した組成物が硬くなり過ぎる傾向がある。更に重合体の平均粒径は、2〜150μmが望ましく、平均粒径が2μm未満であると膨潤する速度が速すぎて操作余裕時間が短くなる傾向があり、150μmを超えると義歯床と口腔粘膜との適合が悪くなる傾向があることも従来通りである。また、後述する(e)成分である特定のモノマーに溶解あるいは膨潤される必要があるので架橋構造は持たないことが好ましい。
(b)成分である顔料も従来から歯科で使用されてきた一般的な顔料を使用することが可能であり、具体的には二酸化チタン,酸化鉄,酸化亜鉛,酸化クロム,アゾ系顔料を例示できる。これらの顔料は歯牙又は義歯床の色再現のために配合されるため、基本的には2種類以上を組み合わせて使用するが1種類で使用することも可能である。顔料の配合量は、着色の必要性やその目的効果に応じて配合されるので定義が困難であるが、歯科に求められる歯牙や歯肉の色調とするためには前記顔料であれば結果的に(a)成分のポリマー100重量部に対して0.01〜0.5重量部となる。
(c)成分である比表面積が10〜400m/gであるシリカ微粉末は、従来から歯科でコンポジットレジンなどで使用されてきた一般的なシリカ微粉末を使用することができる。例えば、焼結法にて製造されたアモルファスシリカや湿式法で製造された含水シリカである。シリカ微粉末の配合量は、(a)成分のポリマー100重量部に対して0.1〜2重量部であり、0.1重量部未満では色むらに対して効果が無く、2重量部を超えて配合すると筆積みの操作性が低下する。好ましくは0.1〜1重量部である。また、シリカ微粉末はその比表面積が10〜400m/gであること必要であり、10m/g未満または400m/gを超えて配合すると硬化体の色むらを抑える効果を得られない。
(d)成分又は後述する(f)成分である重合開始剤としては、従来から使用されている重合開始剤が自由に使用可能であり、粉末成分に配合する(d)成分であれば(a)成分のポリマー100重量部に対して0.005〜5重量部、液体成分に配合する(f)成分であれば(e)成分のモノマー100重量部に対して0.005〜5重量部配合される。0.005重量部未満であると歯科用常温重合レジンの硬化作用が十分に得られず、5重量部を超えて配合しても効果が上がらず保存性などにも悪影響が出る。
常温重合開始剤としては、有機過酸化物と芳香族第3級アミンとの組合せが挙げられる。これらの触媒を使用するには組成物を有機過酸化物と芳香族第3級アミンとは別々に分けて粉末成分と液体成分とに配合し、常温重合レジンの使用時に混合されるようにして用いられる。有機過酸化物としては、芳香族を有するジアシルパーオキサイド類や過安息香酸のエステルと見なされるようなパーオキシエステル類が好ましく、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、m−トリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどが効果的である。これらは(d)成分として粉末成分に含まれるのが一般的である。
第3級アミンとしては、芳香族基に直接窒素原子が置換した第3級アミンが好ましく、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N, N−ジメチルアニリン、N−メチル−N−β−ヒドロキシアニリン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ジ(β−ヒドロキプロピル)−アニリン、N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、トリエタノールアミン、4− ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸メチル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルなどが好ましい。これらは(f)成分として液体成分に含まれるのが一般的である。
常温重合開始剤としては前述の物質に加えて以下のような物質も使用することができる。例えば、ピリミジントリオン誘導体、有機金属化合物、有機ハロゲン化合物の組合せが挙げられる。これなどは、一方の成分にピリミジントリオン誘導体と有機金属化合物とを、もう一方の成分に有機ハロゲン化合物を配合するようにして使用する。ピリミジントリオン誘導体としては、1−シクロヘキシル−5−エチルピリミジントリオン、1−ベンジル−5−フェニルピリミジントリオン、5−ブチルピリミジントリオン、5−フェニルピリミジントリオン、1,3−ジメチルピリミジントリオン、5−エチルピリミジントリオンなどが好ましい。これらは(d)成分として粉末成分に含まれるのが一般的である。
有機金属化合物としては、アセチルアセトン銅、4−シクロヘキシル酪酸銅、酢酸第二銅、オレイン酸銅、アセチルアセトンマンガン、ナフテン酸マンガン、オ クチル酸マンガン、アセチルアセトンコバルト、ナフテン酸コバルト、アセチルアセトンリチウム、酢酸リチウム、アセチルアセトン亜鉛、ナフテン酸亜鉛、アセチルアセトンニッケル、酢酸ニッケル、アセチルアセトンアルミニウム、アセチルアセトンカルシウム、アセチルアセトンクロム、アセチルアセトン鉄、ナフテン酸ナトリウム、レアアースオクトエートなどが好ましい。これらは(d)成分として粉末成分に含まれるのが一般的である。
有機ハロゲン化合物としては、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムク ロライド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライドなどが好ましい。これらは(f)成分として液体成分に含まれるのが一般的である。
(e)成分である少なくとも1個の不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレートのモノマーとしては、従来から歯科で使用されてきた一般的なモノマーを使用することが可能であり、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキ シプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー ト、イソブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチレングルコール(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングルコールジ(メタ)アクリレート、 1,4−ブチレングルコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートのモノマーを例示でき、これらの少なくとも1個の不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレートのモノマーを単独又は混合して使用することができる。また、硬化体の耐久性向上のために例示した以外の不飽和二重結合を3つ以上の多官能モノマーを配合してもよい。
本発明に係る歯科用常温重合レジンには、その特徴を阻害しない範囲で一般の歯科用樹脂材料に使用されてきた重合禁止剤、紫外線吸収剤、香料、抗菌剤などを添加しても良い。勿論、操作性の調整などのために(a)成分とは異なる従来から歯科で使用されてきた一般的なポリマーを配合することも可能である。このポリマーとしては、具体的には前記(e)成分で例示した中でメチル(メタ)アクリレートモノマーを除くモノマーのホモポリマー、あるいは(e)成分で例示したモノマーから選ばれるメチル(メタ)アクリレートモノマーを除く少なくとも2つのモノマーのコポリマーや、更にこれら各種(メタ)アクリレートとスチレンとのコポリマーを例示することができる。これらの重合体は1種類でも使用可能であるし2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<筆積法による色むら評価>
筆(商品名 筆No.4:ジーシー社製)の毛先に液体成分を染み込ませた後、粉末成分に軽く接触させて玉状の混和物を採取し、セロファンを敷いた金属製リング(φ20×2mm)の円周内部に置いた。この操作を順次行い最終的に金属製リング全体に混和物を敷き詰めて30分間常温に放置した。その後硬化体を金属リングから取り外し、ライトボックス上で透過光により目視で観察した。以下、図1のような筆積みの玉の跡が識別できるような状態を色むらがあるとして「×」、図2の様な筆積みの玉の跡が識別できない状態を色むらがないとして「○」と評価した。結果を表1に纏めて示す。
<筆積法による操作性評価>
前記色むらの評価の際に、混和物の筆からの離れやすさを評価した。比較対象として従来より市販されている歯科用常温重合レジン(商品名:ジーシーユニファストトラッド、株式会社ジーシー製)を使用した。この製品より劣る操作性を不良として「×」、同等の操作性を良好「○」として官能的に評価した。結果を表1に纏めて示す。
実施例1
<粉成分>
(a)メチルメタクリレートホモポリマー:20g
(a)メチルメタクリレート:エチルメタクリレート=3:7のコポリマー:80g
これを100重量部として
(b)酸化チタン:0.04重量部
(b)酸化鉄:0.0002重量部
(b)アゾ系顔料:0.001重量部
(c)湿式合成シリカ微粉末(製品名 カープレックスFPS−1:塩野義製薬(株)社製:比表面積240m/g):0.3重量部
(d)ベンゾイルパーオキサイド:1.5重量部
を乳鉢にて混合して粉末成分とした。
<液成分>
(e)メチルメタクリレート:90g
(e)エチレングリコールジメタクリレート:10g
これを100重量部として
(f)N,N−ジメチル−p−トルイジン:1.5重量部
をガラス瓶にて混合して液体成分とした。
実施例2
<粉成分>
(a)メチルメタクリレート:エチルメタクリレート=7:3のコポリマー:40g
(a)メチルメタクリレート:エチルメタクリレート=3:7のコポリマー:60g
これを100重量部として
(b)酸化チタン:0.05重量部
(b)酸化鉄:0.001重量部
(c)焼結合成シリカ微粉末(製品名 アエロジル50:日本アエロジル(株)社製:比表面積50m/g):0.15重量%
(d)ベンゾイルパーオキサイド:1.0重量部
を実施例1と同様の方法にて作製した。
<液成分>
(e)メチルメタクリレート:90g
(e)トリメチロールプロパントリメタクリレート:10g
これを100重量部として
(f)N,N−ジメチル−p−トルイジン:1.0重量部
を実施例1と同様の方法にて作製した。
実施例3<粉成分>
(a)メチルメタクリレートホモポリマー:20g
(a)メチルメタクリレート:エチルメタクリレート=5:5のコポリマー:20g
(a)メチルメタクリレート:エチルメタクリレート=2:8のコポリマー:60g
これを100重量部として
(b)酸化チタン:0.06重量部
(b)酸化鉄:0.004重量部
(c)湿式合成シリカ微粉末(製品名 カープレックスFPS−3:塩野義製薬(株)社製:比表面積400m/g):1.0重量部
(d)5−ブチルピリミジントリオン:1.0重量部
(d)アセチルアセトン銅:0.0001重量部
を実施例1と同様の方法にて作製した。
<液成分>
(e)メチルメタクリレート:90g
(e)エチレングリコールジメタクリレート:10g
これを100重量部として
(f)ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド:0.25重量部
を実施例1と同様の方法にて作製した。
比較例1
前記実施例1から、(c)成分の比表面積が240m/gである湿式合成シリカ微粉末を除いたものを比較例1とした。
比較例2
前記実施例2のうち(c)成分の比表面積が50m/gである焼結合成シリカ微粉末を比表面積のより小さな焼結合成シリカ微粉末(製品名 アドマファインSO−C5:(株)アドマテックス:比表面積2〜4m/g)に置き換えたものを比較例2とした。
比較例3
前記実施例1のうち(c)成分のシリカ粉末をアルミナ粉末(製品名 アルミナC:日本アエロジル(株)社製:比表面積100m/g)に置き換えたものを比較例3とした。
Figure 2007051116
表1から明らかなように、本発明に係る歯科用常温重合レジンは比較例1〜3と比べて色むらが発生しておらず、また操作性も従来の製品と変わらずに良いことも確認できた。
歯科用常温重合レジンの筆積みで作製された硬化体表面の中心部の写真であり、筆積み跡が識別できるような状態の例。 歯科用常温重合レジンの筆積みで作製された硬化体表面の中心部の写真であり、筆積み跡が識別できない状態の例。

Claims (1)

  1. (a)メチル(メタ)アクリレートポリマーをホモポリマーとして及び/またはコポリマーとして含むエチル(メタ)アクリレートポリマー: 100重量部に対して
    (b)顔料: 0.01〜0.5重量部と
    (c)比表面積が10〜400m/gであるシリカ微粉末: 0.1〜2重量部と
    (d)重合開始剤: 0.005〜5重量部と
    を含む粉末成分と、
    (e)少なくとも1個の不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマー: 100重量部に対して
    (f)重合開始剤::0.005〜5重量部と
    を含む液体成分
    から成る歯科用常温重合レジン。
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