JP2007050626A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2007050626A JP2005237936A JP2005237936A JP2007050626A JP 2007050626 A JP2007050626 A JP 2007050626A JP 2005237936 A JP2005237936 A JP 2005237936A JP 2005237936 A JP2005237936 A JP 2005237936A JP 2007050626 A JP2007050626 A JP 2007050626A
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Abstract

【課題】コントロール基板から発生する熱を、シールドボックスそのものを大型化することなく送風の流れを積極的に活用して効率よく放熱、遮蔽し、熱の排出の効率を向上させることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】ファンを配した本体フレームに取り付けられ、ファンの風を導入して内部に配置したコントロール基板20に搭載した部品の冷却を行う通風孔が穿設されたシールドボックス22と、シールドボックスの本体フレームへの取り付け面と反対側に位置する面を覆い、シールドボックス内を通風した冷却風を外部に排出するスリット111を設けたサイドカバー11とを有し、リッド25の中間壁240側にサイドカバー11側に向けて突設させた段差部253を設け、段差部と下部ブロック222におけるサイドカバー側壁面との空隙を通して上部ブロックに通風された冷却風を、下部ブロック側壁面に導出させるように構成した。
【選択図】図6

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置に関し、特に、画像形成装置を制御するコントロール基板から発生する電波ノイズのシールドと放熱とを行うシールドボックスが、効率的な放熱を行えるようにした画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置は、パーソナル化の要求から小型化、低価格化が望まれ、また、カラー写真やカラー情報をプリントする必要性から年々高速化されてきている。
この高速化を実現するためには、処理速度の速いCPUやメモリ、及びクロックジェネレータ等を使う必要があるが、こういった処理速度の速いCPUやメモリなどの周辺部品はノイズの発生量が大きく、そのため、例えば特許文献1に示されているようなシールドボックスでこういったノイズをシールドするといったことが行われている。また、高速化の実現のためには、感光体ドラムや現像装置を高速回転させる必要があるが、こういったモータやギアを高速回転させると当然発熱量が大きくなり、また、処理速度の速いCPUやメモリ、及びクロックジェネレータ等も発熱量が大きいから、こういった複数の部品から発生する熱や電波ノイズの遮蔽(シールド)を行うため、強力なファンや放熱板などを用いて効率的に放熱させたり冷却する必要もある。
また、メモリの増設などによってコネクタなどの制御回路部品が多くなると、コントロール基板そのものが大きくなってしまうが、画像形成装置を小型に構成するためにはモータやギアの設置場所が限られてくるため、コントロール基板を正方形や長方形とするとその設置が難しくなって逆に画像形成装置そのものを大型にせざるを得なくなるという問題も生じる。
それを避けるために基板を分割して設けると、シールドボックスも別々に設ける必要が生じ、また、発熱する部品を分散させると、それぞれの発熱部位で放熱対策を施したり冷却用の送風を行う必要があって、それだけ放熱効率が悪くなると共にコストアップにもなってしまう。さらにこういったシールドボックスにおいては、発熱を効率的に発散させるために一般的に通風孔が設けられるが、こういった通風孔の総面積が大きくなると逆に電磁波のシールド効果が弱まってしまう。
また、画像形成装置においては、本体出荷後に取り付け可能な付加機能機器やそのコントロール基板などを装填できるよう、定められた規格のコネクタと所定の大きさの空間とを用意するといったことが従来から行われてきたが、こういった付加機能機器も場合によっては発熱する部品を含む場合があり、そのための熱対策や電波ノイズ等の遮蔽(シールド)等も必要で、しかもこういった熱対策や電波ノイズ等のシールドは、効率的に行わないと価格の上昇や装置の大型化をまねく。
こういったことに対処するため例えば特許文献2には、基板周囲をシールド板で被覆すると共に上下に空気連通孔を有したシールド板を配して複数の基板が縦に並列に配され、下方の開口から進入したノイズを減衰させるダクトを設けた基板用シールド装置が開示されている。
また、特許文献3には、熱定着を行う画像形成装置における定着装置の冷却と、電源ユニットと制御基板、及びモータなどを順次効率的に冷却できるよう、熱量の大きい定着装置とそれ以外のものをわけ、ファンからの風を分流してそれぞれに送り出すようにした機構を有する画像形成装置が示され、また特許文献4には、電装ユニットを電源部と制御回路及び画像処理回路部の複数枚の基板で構成すると共に、各基板上部に空気流出孔を有するシャーシと電装空気流入孔を有するベースとで形成される空間に垂直に配置し、自然対流で電源ユニットを含む基板を冷却できるようにした画像形成装置が示されている。
特許第3440945号公報 特許第3232748号公報 特開平8−22237号公報 特許第3483694号公報
しかしながら、特許文献1のものは単にシールドを行うボックスを示しただけであり、特許文献2、特許文献4に示された装置は、複数の基板を縦に配置して下から上への空気流を利用して冷却を行い、特許文献2ではノイズを減衰させるためのダクトを設けているが、これらの構成ではいずれも装置が大型になってしまう。
また特許文献3のものは、熱量の大きな定着装置とそれ以外のものを効率的に冷却できるようにした画像形成装置であって、定着装置とそれ以外の部品の両者を効率的に冷却するためには効果があるが、定着装置以外の部品を効率的に冷却する方法については記載が無い。
そのため本発明においては、かかる従来技術の問題点に鑑み、画像形成装置のコントロール基板に搭載した部品から発生する熱を、シールドボックスそのものを大型化することなく、また、電波ノイズの遮蔽効果を落とすことなく、送風の流れを積極的に活用して効率よく放熱できるようにし、排熱の効率を向上させると共に全体的にコンパクトに構成できる画像形成装置を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になる画像形成装置は、
画像形成装置の駆体取り付け面に取り付けられ、画像形成装置を制御するコントロール基板を覆うシールドボックスと、該シールドボックスの前記駆体取り付け面側と反対側に位置する外部露出面を覆い、該シールドボックス内を通風した冷却風を外部に排出するスリットを有する外カバーを有する画像形成装置において、
前記シールドボックスには、画像形成装置の駆体取り付け面に取り付けられたファンからの風を導入して前記コントロール基板に搭載した回路部品の冷却を行う通風孔と、増設メモリを含む回路部品を前記コントロール基板に挿抜するため外カバー側に設けられた開口と、該開口を封止し且つ開閉可能な蓋壁とが設けられ、該蓋壁は前記外カバー側に向けて突設させた段差部を有し、該段差部により形成される前記コントロール基板側空隙より、前記シールドボックス内に導入された冷却風がシールドボックスにおける前記外部露出面側壁面に導出されるように構成されていることを特徴とする。
このように画像形成装置を構成することにより、シールドボックスにおける蓋壁で開閉可能な開口を設けたことで、外カバーを外し、蓋壁を開けば、シールドボックスで覆う基板上の部品をその開口から追加したり交換したりできる。さらに、シールドボックスでは、通風孔を多数設けるとシールド効果が落ち、あまり少なすぎると排熱効果が薄れて熱がこもってしまうが、このように、開口を封止する蓋壁に段差部を設け、シールドボックス内に入った冷却風の一部を、シールドボックスにおける外部露出面側壁面に導出させるようにしたことで、外カバーに設けられた開口を介して冷却風の一部が外部に排出されることと相俟って、コントロール基板からの熱は効率的に排出できる。
そして、前記シールドボックスは前記開口を有する第1のブロック体と、中間壁を介して前記第1のブロック体に連接する第2のブロック体とで構成され、前記コントロール基板は、前記第1のブロック体に覆われた画像形成装置を制御する制御回路ブロックと、前記第2のブロック体に覆われて付加機能機器を挿抜する部材を配した付加機能ブロックと、前記制御回路ブロックと制御対象とを結ぶコネクタを収容して前記シールドボックスから露出したコネクタブロックとからなり、前記制御回路ブロックと前記付加機能ブロックとを隔てる中間壁が前記シールドボックスに設けたことで、中間壁は、第1のブロック体と第2のブロック体を隔て、内部の部品をそれぞれ独立に冷却できるようにしているから、第1のブロック体と第2のブロック体にはそれぞれ機能的に異なる部品を収容し、異なる冷却効果が得られるように構成することができる。また、シールドと排熱が必要ではあるが、それらが必須の制御回路部品と、必ずしも必要ではない付加的な回路部品と、さらにこれらが全く不要なコネクタブロックとに回路部品を分けることができ、それぞれに対応した冷却方法をブロック毎に適用することができるから、効率的な排熱を行うことができる。
また同様に、上記課題を解決するため本発明になる画像形成装置は、
ファンが取り付けられた画像形成装置の駆体取り付け面に取り付けられ、前記ファンの風を導入して内部に配置したコントロール基板に搭載した回路部品の冷却を行う通風孔が穿設されたシールドボックスと、前記シールドボックスの駆体取り付け面と反対側に位置する外部露出面を覆い、該シールドボックス内を通風した冷却風を外部に排出するスリットを有する外カバーとよりなる画像形成装置において、
前記シールドボックスは、外カバー側が開口され、該開口を封止し且つ開閉可能な蓋壁とで構成された第1のブロック体と、中間壁を介して前記第1のブロック体に連接する第2のブロック体とからなり、前記蓋壁の中間壁側に前記外カバー側に向けて突設させた段差部を設け、該段差部により形成される第1のブロック体の前記コントロール基板側空隙より、第1のブロック体に通風された冷却風が第2のブロック体壁面側に導出させるように構成されていることを特徴とする。
このように画像形成装置を構成することにより、シールドボックスにおける第1のブロック体は蓋壁で開閉可能な開口を設けたことで、外カバーを外し、蓋壁を開けば、シールドボックスで覆う基板上の部品をその開口から追加したり交換したりできる。また中間壁は、第1のブロック体と第2のブロック体を隔て、内部の部品をそれぞれ独立に冷却できるようにしているから、第1のブロック体と第2のブロック体にはそれぞれ機能的に異なる部品を収容し、異なる冷却効果が得られるように構成することができる。さらに、シールドボックスでは、通風孔を多数設けるとシールド効果が落ち、あまり少なすぎると排熱効果が薄れて熱がこもってしまうが、このように、開口を封止する蓋壁に段差部を設け、シールドボックス内に入った冷却風の一部を、中間壁を迂回させて第2のブロック体壁面側に導出させるようにしたことで、外カバーに設けられた開口を介して冷却風の一部が外部に排出されることと相俟って、第1のブロック体内の熱は効率的に排出できる。従って、発熱が大きな例えば制御回路部品を第1のブロック体に、画像形成装置に後から追加するような部品を第2のブロック体で冷却するようにすれば、常時使用する制御回路部品は外カバーの開口と段差部によって効率的に冷却できる。
そして、前記コントロール基板は画像形成装置の制御回路部品を搭載し、前記第1のブロック体に覆われた制御回路ブロックと、該制御回路ブロックと隣接して前記第2のブロック体に覆われ、付加機能機器を挿抜する部材を配した付加機能ブロックと、前記制御回路ブロックと制御対象とを結ぶコネクタを収容してシールドボックスから露出したコネクタブロックとからなり、前記中間壁は、前記制御回路ブロックと付加機能ブロックとを隔てるように設けられていることで、シールドと排熱が必要ではあるが、それらが必須の制御回路部品と、必ずしも必要ではない付加的な回路部品と、さらにこれらが全く不要なコネクタブロックとに回路部品を分けることができ、それぞれに対応した冷却方法をブロック毎に適用することができるから、効率的な排熱を行うことができる。
また、前記第1のブロック体の蓋壁の開放により挿抜可能な方向に画像形成用回路部品が前記制御回路ブロックに装着されており、又付加機能ブロックに設けられた付加機能機器のコネクタ部の付加機能機器取り付け方向は、前記第2のブロック体壁面と平行に形成されていることで、制御回路ブロックと付加機能ブロックはそれぞれ第1のブロック体と第2のブロック体を大きくすることなく回路部品を挿抜または取り付け可能となる。すなわち、制御回路ブロックに挿抜する部品は通常メモリ基板など、比較的背の低い部品であり、逆に付加機能ブロックに取り付ける部品はハードディスクなど、比較的大型の部品である。従って、これら挿抜または取り付け方向を変更すると、上記したようにそれぞれを囲繞するブロック体が大型化するが、この発明によれば、そういったことは避けることができる。
また、前記第1のブロック体はファン取り付け側の第1の側壁に冷却風導入用の通風孔を有し、該第1の側壁と対向する第2の側壁側を装置本体外に露出させ、該露出させた第2の側壁に外部コネクタ挿入穴を設けたことで、ファンからの風は効率的に第1のブロック内に導入でき、また、本体外に露出させた外部コネクタ挿入穴からはほとんど空気が出ることはないから、前記した外カバーの開口と段差部からの排熱がより有効となる。
さらに、前記第1のブロック体の蓋壁は、その開放により前記コントロール基板に搭載した部品の配置空間より大なる露出空間が形成されるようにその蓋面積が設定していることで、外カバーと蓋壁を外せば基板上に後から回路部品を加えたり外したりすることが容易にでき、メンテナンスが容易な画像形成装置を提供することができる。
そして、前記第2のブロック体は、前記第1のブロック体の第2壁側に位置する側壁(以下第3の側壁という)を装置本体外に露出させて該第3の側壁に付加機能機器挿入穴が設けられ、該第3の側壁と対向する他側側壁(以下第4の側壁という)側を第1のブロック体の第1の側壁より前記ファン側に延在し、前記第4の側壁を延在させた部分と第1の側壁に挟まれる駆体空間に他の冷却要部品を取り付けることで、冷却要部品を配置できる空間が確保でき、空間を有効利用できると共に、冷却要部品はファンからの風路に位置することになるから、効率的に冷却することができる。
さらに、前記冷却要部品が前記第1のブロック体内の制御部品により制御されるモータとすることで、画像形成に必要な感光体や現像装置を駆動するモータは、前記したように高速化によって発熱量が増大するが、そのモータは冷却風の風路に位置することになるから、効果的に冷却を行いながら各装置を駆動することができる。
また、前記第2のブロック体の外カバーと対面する壁は、該第2のブロック体と一体に形成された通風孔を有する壁面で形成されていることで、第2のブロック体は閉鎖空間となって大きな強度を備えることができ、また、発熱部品が挿入されても壁面に熱が伝わって、効率的に排熱することが可能となる。
本発明になる画像形成装置は、そのコントロール基板に搭載した部品から発生する熱を、シールドボックスを大型化させることなく、送風の流れを積極的に活用して効率よく放熱させることができ、また、電波ノイズの遮蔽効果を低下させることなく、全体的にコンパクトに構成できる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明になる画像形成装置を一例として電子写真方式プリンタとして構成し、その本体フレームに組み込むシールドボックス22の一例を表側(シールドボックスが基板を覆う側)から見た斜視図(A)と裏側から見た斜視図(B)、図2はこのシールドボックス22によって電気的シールドと放熱を行うコントロール基板20の一例斜視図、図3はシールドボックス22を1枚の板金で製作する際の展開図、図4はシールドボックス22における開口部226を塞ぐリッド(蓋壁)25を除いて図1と同様表側から見た斜視図(A)と裏側から見た斜視図(B)、図5はシールドボックス22における開口部226を塞ぐリッド25を表側から見た斜視図(A)と裏側から見た斜視図(B)、図6は図7にX−Xで示した位置の断面図(A)と、さらにその断面図におけるリッド25の段差部253とサイドカバー(外カバー)11との近接状態を示した一部拡大図(B)、図7はシールドボックス22を組み込んでサイドカバー11を被せ、サイドカバー11に設けた風抜き用スリット110を通してシールドボックス22におけるリッド25の部分を透視して見た図、図8は電子写真方式プリンタ10のサイドカバー11を取り外し、本体フレーム12にシールドボックス22を組み込んだ状態を示した斜視図、図9は電子写真方式プリンタ10における内部機構を省略してシールドボックス22を組み込んだ側から見た斜視図である。
図9は、本発明になる画像形成装置を一例として電子写真方式プリンタ10として構成し、内部機構を省略して示した外観斜視図である。この電子写真方式プリンタ10は、図上、左側が操作等を行う前面となり、上部にトナー画像が定着された記録媒体を排紙する排紙部13を備えている。また、図上手前側(電子写真方式プリンタ10前面側から見て右側)となるサイドカバー(外カバー)11には、風抜き用スリット111とファン(図示せず)による空気の取り入れ口112が設けられている。そして電子写真方式プリンタ10を制御するコントロール基板とそのコントロール基板から発生する電波ノイズのシールドと放熱とを行うシールドボックスは、このサイドカバー11の内側の本体フレームに設けられている。なお、以下の説明では、シールドボックスを電子写真方式プリンタ10の図上手前側に設ける場合を例に説明するが、図上奥側に設けても良いことは自明である。
なお、電子写真方式プリンタ10は、内部に図示していない感光体、該感光体周辺に潜像を形成するための帯電装置、露光装置、そして形成された潜像を現像してトナー画像とする現像装置、トナー画像を記録媒体に転写する転写手段、転写後に感光体上に残ったトナーをクリーニングするクリーニング装置などを有している。そして、記録媒体を感光体の転写位置に搬送してトナー画像を転写した後、定着装置まで搬送してトナー画像を記録媒体に定着させ、さらに排紙部13まで搬送する搬送手段などが設けられ、これらを駆動するためにモータや、電子写真方式プリンタ10の内部で発生する熱を排出するためのファンなどが設けられている。
図8は、図9におけるサイドカバー11を外し、シールドボックス22の組み込み状態を示した斜視図である。シールドボックス22は、一部に開口部を覆うリッド(蓋壁)25が設けられ、電子写真方式プリンタ10における図上手前右側の本体フレーム12の駆体取り付け面に組み込まれる。そしてその内側には、電子写真方式プリンタ10のコントロール基板が配される。またこの本体フレーム12には、電子写真方式プリンタ10における図示していない感光体、現像装置、定着装置などを駆動するダイレクトドライブモータ15が、電子写真方式プリンタ10の内部に冷却風を送り込むファン14の60、61で示した風路の途中に位置し、効率的に冷却されるようになっている。また、コントロール基板に搭載しきれなかった制御回路などを搭載し、コントロール基板と電子写真方式プリンタ10における制御対象とを結んで発熱部品を搭載した中継基板30などもこの風路60、61に配され、さらにそれ以外に、記録媒体等の搬送装置などをギアなどにより駆動するモータ16などが、この本体フレーム12に組み込まれる。
図7は、電子写真方式プリンタ10における、図8に22で示したシールドボックスを、サイドカバー11に設けた風抜き用スリット111を通して透視した図である。シールドボックス22におけるリッド25は、このようにサイドカバー11における風抜き用スリット111に対応した部分に設けられている。なお、X−Xで示した線は、図6に示した断面図の位置を表している。
再度図8を参照して、このように電子写真方式プリンタ10は、本体フレーム12に取り付けられたシールドボックス22の本体フレーム12への取り付け面とは反対側に、サイドカバー11におけるスリット111が来るようにシールドボックス22が位置している。そのため、シールドボックス22内部に配置したコントロール基板に搭載した部品からの熱は、シールドボックス22におけるファン14側の通風孔を通して入るファン14からの冷却風の一部が、サイドカバー11側の通風口とスリット111を通して外部に排出されることで、排熱されるようになっている。
またこのシールドボックス22は、上部ブロック(第1のブロック体)221と下部ブロック(第2のブロック体)222とで構成されていて、上部ブロック221は、縦長の略直方体状に形成され、サイドカバー11側が開口されて開閉可能なリッド(蓋壁)25で覆われている。下部ブロック222は、横長の略直方体状に形成され、図示していない中間壁を介して上部ブロック221に連接し、サイドカバー11側に正面天壁234を有している。そしてリッド25の中間壁側には、サイドカバー11側に向けて突設させた段差部253が形成され、この段差部253と正面天壁234との空隙により、上部ブロック221に入った冷却風が中間壁を迂回し、下部ブロック222の正面天壁234に沿って導出されるように構成されている。
従って、シールドボックス22における上部ブロック221は、リッド25で開閉可能な開口を設けたことで、サイドカバー11を外し、リッド25を開けば、シールドボックス22で覆う基板上の部品をその開口から追加したり交換したりできる。また中間壁は、上部ブロック221と下部ブロック222を隔て、内部の部品をそれぞれ独立に冷却できるようにしているから、上部ブロック221と下部ブロック222にはそれぞれ機能的に異なる部品を収容し、異なる冷却効果が得られるように構成することができる。
さらに、シールドボックス22は、通風孔を多数設けるとシールド効果が落ち、あまり少なすぎると排熱効果が薄れて熱がこもってしまうが、このように、開口を封止するリッド25に段差部253を設け、シールドボックス22内に入った冷却風の一部を、中間壁を迂回させて下部ブロック222壁面側に導出させるようにしたことで、サイドカバー11に設けられた開口を介して冷却風の一部が外部に排出されることと相俟って、上部ブロック221内の熱は効率的に排出できる。従って、発熱が大きな例えば制御回路部品を上部ブロック221に、電子写真式プリンタ10に後から追加するような部品を下部ブロック222で冷却するようにすれば、常時使用する制御回路部品はサイドカバー11の開口と段差部253から排出する風によって効率的に冷却できる。
また、サイドカバー11側に向けて突設させた段差部253のコントロール基板20からの突設高さは、コネクタ216にシールドボックス22の高さよりも高い増設用メモリ基板などを挿入することができるような高さで、かつ、シールドボックス22とサイドカバー11との隙間を一定にすることができるよう、段差部253がサイドカバー11に当接するか僅かな隙間を空けて位置するような高さとしてある。そのため、シールドボックス22の基板20からの高さより高い増設用メモリ基板などを装着することが可能であると共に、リッド25が正常に閉じていないような場合には、画像形成装置10にサイドカバー11をかぶせた際、この段差部の存在により、サイドカバー11は正しい位置に位置付けることができず、装着状態に問題があることを認識できる。
また、シールドボックス22における上部ブロック221には、ファン14が取り付けられた側の側壁(図8上で左側)に冷却風導入用の通風孔が設けられ、その反対側の側壁は電子写真方式プリンタ10の本体外に露出していて、その露出面には外部コネクタ挿入穴237が設けられている。この外部コネクタ挿入穴237は、外部コネクタで塞がれてしまうため、左側の側壁の通風口から上部ブロック221内に入ったファン14からの風は、外部コネクタ挿入穴237から出ることが無く、前記したサイドカバー11の開口111と段差部253からの排熱がより有効となる。
さらに、上部ブロック221のリッド25は、サイドカバー11を外してさらにリッド25を外すことで、コントロール基板に搭載した部品の配置空間より大きな露出空間を形成するように面積が設定してあり、コントロール基板上に後からメモリなどの基板や回路部品等を、加えたり外したりすることが容易にできて、メンテナンスが容易な画像形成装置となっている。
そして、上部ブロック221の外部コネクタ挿入穴237の下部に、下部ブロック222に部品を挿入するための孔236が設けられ、その逆側の壁はファン14側に延びていて、この逆側の壁を延在させた部分と上部ブロック221の図上左側の壁とが相対する空間には、前記したようにモータ15や中継基板30などが配置されている。すなわち、シールドボックス22によって作られたこの空間は、色々な部材を配置することができ、電子写真方式プリンタ10をコンパクト化することに寄与している。またこの位置は、前記したようにファン14からの風路60、61となっており、ここに配置された部品は効率的に、大きな冷却効果を得ることができる。
つまり、画像形成に必要な感光体や現像装置を駆動するモータ15は、前記したように高速化によって発熱量が増大するが、そのモータ15を冷却風の風路60、61に位置させることで、効果的に冷却を行いながら各装置を駆動することができる。
また、下部ブロック222の正面天壁234は、下部ブロック222と一体に形成されていることで、下部ブロック222は大きな強度を備えることができ、また、発熱部品が挿入されても正面天壁234に熱が伝わって、効率的に排熱することが可能となる。
図2は、電子写真方式プリンタ10を制御する制御回路を搭載したコントロール基板20の一例斜視図である。このコントロール基板20には、図上、上部左側に、制御回路ブロック202と電子写真方式プリンタ10の制御対象とを結ぶコネクタを収容してシールドボックス22から露出したコネクタブロック201が配されている。そしてコネクタブロック201の右側には、コネクタブロック201より大きく、図上、上下方向に縦長な略長方形状とし、電子写真方式プリンタ10の制御回路部品を搭載して上部ブロック221に覆われた制御回路ブロック202が配されている。さらにその下には、図上、左右方向に横長な略長方形状とし、右辺が制御回路ブロック202における右辺と略揃うように配して付加機能機器を挿抜するコネクタを配した付加機能ブロック203とが配されている。
そして、シールドボックス22の中間壁240は、制御回路ブロック202と付加機能ブロック203とを隔てるように設けられていることで、シールドと排熱が必要ではあるが、それらが必須の制御回路部品と、必ずしも必要ではない付加的な回路部品と、さらにこれらが全く不要なコネクタブロックとに回路部品を分けることができ、それぞれに対応した冷却方法をブロック毎に適用することができるから、効率的な排熱を行うことができる。
また、制御回路ブロック202に配された電気部品には、例えば制御用のCPU(Central Processing Unit)212、クロックジェネレータ213等など、電波や熱を特に多量に発生する高周波処理部品や発熱部材などを含んでいる。また、こういった電気回路部品以外にも、EPROM(Erasable and Programmable Read Only Memory)基板増設用のコネクタ214、DIMM(Dual Inline Memory Module)基板増設用のコネクタ215、DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)基板増設用のコネクタ216等、各種メモリ基板を、コントロール基板20に対して垂直方向から挿抜できるようにコネクタ類が搭載されている。
付加機能ブロック203には、本体出荷後に取り付け可能な付加機能機器やそのコントロール基板などを後から追加して装填できるよう、カード用のカード受入コネクタ218、ハードディスク(HD)用のコネクタ217などの付加機能機器用コネクタが搭載されている。ここでいうカードとは、例えばコンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)やマイクロドライブなどであり、こういったカード類やハードディスク(HD)などの付加機能機器を、後から追加的にコントロール基板20に対して水平方向に挿脱できるように備えられているものである。尚、図2におけるカード受入スロットコネクタ218には、コンパクトフラッシュ(登録商標)などのメモリカードが挿入された状態を図示しているが、通常の使用状態を示しているのではなく、オプションで追加された状態を示していることに注目されたい。
コネクタブロック201には、制御回路ブロック202と画像形成装置における制御対象とを結ぶコネクタ類などが配されている。そしてこのコネクタブロック201は、制御回路ブロック202の一辺に、付加機能ブロック203の突出方向と同じ方向に突出させて配されている。従ってこのコントロール基板20は、全体として略コの字状に形成されて凹部204が形成されている。
すなわち、上部ブロック221のリッド25の開放により、これらメモリ基板が挿抜可能な方向に上記コネクタ類が配され、又付加機能ブロック203に設けられた付加機能機器のコネクタへの付加機能機器取り付け方向は、下部ブロック222の正面天壁234と平行に形成されていることで、制御回路ブロック202と付加機能ブロック203とはそれぞれ上部ブロック221と下部ブロック222を大きくすることなく回路部品を挿抜または取り付け可能となる。すなわち、制御回路ブロック202に挿抜する部品はメモリ基板など、比較的背の低い部品であり、逆に付加機能ブロック203に取り付ける部品はハードディスクなど、比較的大型の部品である。従って、これら挿抜または取り付け方向を変更すると、上記したようにそれぞれを囲繞するブロック体が大型化するが、以上説明した構成とすることで、そういったことが避けることができる。
図1は、電子写真方式プリンタ10の本体フレーム12に組み込まれ、図2に示したコントロール基板20を覆うシールドボックス22の一例である。図1(A)は、このシールドボックス22を表側(コントロール基板20を覆う側)から見た斜視図で、図1(B)は裏側から見た斜視図である。このシールドボックス22は、前記したように略直方体状で図上、上側となり、開口を覆うリッド25を開閉自在に取り付けられるようにした上部ブロック221と、この上部ブロック221に中間壁240を介して下側に連接し、略直方体状とした下部ブロック222とからなっている。
上部ブロック221は、コントロール基板20における制御回路ブロック202を覆い、下部ブロック222は付加機能ブロック203を覆う。そして前記したように、このシールドボックス22を電子写真方式プリンタ10に取り付けた状態では、ファン14からの冷却風が側壁223に穿設された通風孔243を通してこの上部ブロック221に入ってゆく。また、側壁223と対向する側壁224には、図1(B)に示したようにUSBやLAN、及びパラレルインターフェィスなどのコネクタ類を露出させる各種コネクタ用開口237が、図上上下方向に並んで設けられ、付加機能機器や基板を挿脱するための開口236が下部ブロック222側に設けられている。この側壁224、232は、シールドボックス22を電子写真方式プリンタ10に取り付けた際、装置本体外に露出するようになっている(図8参照)。
図3は、このシールドボックス22における本体220の展開図である。シールドボックス22は、加工や組み立てのし易さ及び放熱効果等を考慮して、厚さが0.5mm程度の1枚の板金で製作されている。このうち、制御回路ブロック202に対応した長方形の上部ブロック221側には、左右の側面壁223、224、図上、上面側となる上面壁225、メモリ基板等を挿抜するために設けられた略長方形の開口226などが設けられている。
また、付加機能ブロック203に対応した下部ブロック222側には、同じく左右となる側面壁231、232、下面側となる下面壁233、サイドカバー11側となる正面天壁234が設けられている。なお、下部ブロック222の右側面壁232は、上部ブロック221の右側面壁224と同一の右側面上に繋がっている。そして各側壁223、224、231、232、上面壁225、下面壁233、中間壁240、壁241の高さは、コントロール基板20の制御回路ブロック202に収容される標準電機部品やメモリ基板、付加機能ブロック203に収容される付加機能機器や基板などの高さに合わせて設定されている。
上部ブロック221側の開口226は、リッド25を外したとき、コントロール基板20における基板増設用のコネクタ214、215、216等に各種メモリや基板を、コントロール基板20に対して垂直方向から挿抜できるよう設けたもので、大きな露出空間が形成されるようにその面積が設定されている。また、この開口226となる部分からは、下部ブロック222側に、上部ブロック221と下部ブロック222とを隔てる中間壁240が起こされる。さらに側壁231の延在部からは、下部ブロック222におけるファン14側に延在した部分の、上部ブロック221側の壁241が形成される。
そしてこのうち右側面壁224、232には、USBやLAN、及びパラレルインターフェィスなどのコネクタ類を露出させる各種コネクタ用開口237が図上上下方向に並んで設けられ、付加機能機器や基板を挿脱するための開口236が下部ブロック222に設けられる。また、下面壁233と中間壁235には、下部ブロック222に収容する基板やハードディスクをガイドする、2対のガイド部材235がプレス加工などで設けられ、このガイド部材235の間にハードディスクや基板を挟持しながら挿入できるようになっている。
また、各側壁223、231、上面壁225、下面壁233、正面天壁234には、ファン14から送られてくる風をシールドボックス22内に、或いはシールドボックス22内から外部へ送り出す通風孔243が設けられている。なお、上部ブロック221における開口226の周囲に227の符号を付した部分は枠壁で、その枠壁227における開口226側に設けた帯状の228の符号を付した部分は枠壁227の折曲周縁部であり、この折曲周縁部228を、略135度ほどコントロール基板20側に折り曲げて開口周縁229を形成するようにしたものである。すなわちこの開口周縁229により板金の切り口が露出しなくなり、ユーザが開口226から、各種メモリ基板を制御回路ブロック202のコネクタ214、215、216などに挿脱する際、手を切ることが防止でき、PL(製造物責任)に対処できるようにするためのものである。
またこの枠壁227には、後記するリッド25に設けられた舌片を差し込み、リッド25を回転させられるようにするため、スリット状に細く形成した受け孔230が設けられている。さらに壁241の端部には、冷却風を上部ブロック221と下部ブロック222との間を通せるよう所定幅とした斜片242が設けられ、中間壁240との間に隙間を形成するようになっている。
そしてこのシールドボックス22は、ビス穴50〜58にビスを通して前記図8に示したように電子写真方式プリンタ10の本体フレーム12に取り付けられる。なお、各側壁223、224、231、232、上面壁225、下面壁233、中間壁240、壁241の高さは、前記したようにコントロール基板20の制御回路ブロック202に収容される標準電機部品やメモリ基板、付加機能ブロック203に収容される付加機能機器や基板などの高さに合わせて設定されている。
図4は、シールドボックス22における開口部226を塞ぐリッド(蓋)25を除き、図1と同様表側から見たシールドボックス22の斜視図(A)と裏側から見た斜視図(B)である。シールドボックス22は、まず、図3の展開図に示したような切れ込みを入れると共にプレスしてガイド部材235などを形成する。その後、開口部226周辺となる枠壁227に設けられた折曲周縁部228をコントロール基板20側に135度以上折り曲げ、開口226の周縁229とする。そして、各側壁223、224、231、232、上面壁225、下面壁233、中間壁240、壁241をそれぞれコントロール基板20側となるよう折り曲げ、さらに、ビス穴50〜58を設けた片をコントロール基板20と平行な方向に折り曲げることで、形成することができる。
そのため、シールドボックス22の加工や組立は非常に容易であり、また、1枚の板金で製作しているため、コントロール基板20における制御回路ブロック202に配したCPU212などの発熱源からの熱は、このシールドボックス22の上部ブロック221から下部ブロック222へも伝熱し、全体として大きな放熱板となって放熱に対して非常に効率が良くなる。さらに、壁241は、正面天壁234の短辺側に設けられた左側面壁231の延長上に設けられるが、折り曲げたとき、その折り曲げ方向は中間壁240に対して90度ずれた方向となる。そのため、図4(B)からわかるように、左側面壁223に当たってそれ以上開くことができず、付加機能機器が挿入されたときにそれを確実に保持することができるようになっている。
さらに、この壁241の先端となる斜片242は、上部ブロック221側に所定角度だけ斜めに折り曲げることで、中間壁240との間に隙間が形成でき、上部ブロック221から下部ブロック222への風路が形成することが可能となる。また、第2のブロック222は、正面天壁234を有して形成されているため、大きな強度を保つことができる。
また、前記したようにコントロール基板20は略コの字状に形成されて凹部204を有し、シールドボックス22は、下部ブロック222における壁241と上部ブロック221の側壁223とに挟まれた空間が凹部204と重なり、電子写真方式プリンタ10における冷却が必要な各種部品や機器を収容することができるから、電子写真方式プリンタ10をコンパクトに作成することが可能である。
すなわち再び図8を参照して、この略コの字状に形成されたコントロール基板20における凹部204、すなわち、シールドボックス22における側壁223と壁241に挟まれる空間に、一例として中継基板30、感光体ドラムを含むユニットを駆動するギア、またはモータ15を設置した場合が示され、この中継基板30には、コントロール基板20の制御回路ブロック202に納まりきれなかった制御回路などを搭載し、電子写真方式プリンタ10における制御対象と接続できるようにすることで、各種追加機能を付加できるようになる。
また、高速化によって単一のモータでは、感光体ドラムや現像装置、及び記録媒体の搬送装置など、全てのユニットの駆動ができない場合、例えばこの図8に示したようにダイレクトドライブモータ15によって感光体ドラムを駆動し、減速ギアによって減速して現像装置などを駆動すると共に、もう1つのモータ16により記録媒体を搬送するための駆動源とすることなどが行われている。この場合、電子写真方式プリンタ10を小型に構成するため、モータ15、16や減速ギア18の配置位置が限られた場合でも、シールドボックス22に側壁223と壁241に挟まれる空間を備えたことで、電子写真方式プリンタ10そのものを大型にすることなく、冷却が必要なこういった部品を収容することが可能となる。
図5はシールドボックス22における開口226を塞ぐリッド(蓋)25を表側から見た斜視図(A)と裏側から見た斜視図(B)である。このリッド25は、シールドボックス22と同様1枚の板金から略長方形状に形成され、強度確保のため、コントロール基板20に対して逆側となる方向に突出するよう、周縁部近くに251の番号を付した部分でプレスされて上部分252の符号を付した段差が形成されている。
また、この上部分252の中間壁240側には、さらに1段、コントロール基板20に対して逆側となる方向に突出した段差部253が設けられている。前記したように、この段差部253と正面天壁234との空隙は、上部ブロック221に入った冷却風を中間壁240を迂回させて、下部ブロック222の正面天壁234に沿って導出できるように設けたものである。
そしてリッド25における、図5(A)では図上左側、図5(B)では図上右側となる周縁には、シールドボックス22における側面壁223側となるよう所定幅を持って折り曲げられ、かつ、折り曲げたときに内側となる方に所定の間隔で突起259が形成してある折り曲げ部254、255が設けられている。また、リッド25における図上、上下方向にも、折り曲げたときに外側となる方に、所定の間隔で突起259が形成してある折り曲げ部256、257が設けられている。これら折り曲げ部254、255、256、257に設けられた突起259は、折り曲げ部254、255の突起259がシールドボックス22における側面壁223をしごき、折り曲げ部256、257に設けられた突起259は、シールドボックス22における開口226の開口折り曲げ部228で形成される周縁部229をしごいて、シールドボックス22との導通を確保すると共に、リッド25が容易に脱落しないように嵌合させる役目を持っている。
また、リッド25の図5(A)では図上右側、図5(B)では図上左側となる周縁には、シールドボックス22の枠壁227に設けられたリッド回転受け孔230(図4(A)参照)に差し込む舌片258が形成され、この舌片258をリッド回転受け孔230に差し込み、開口226を塞ぐ方向に回転させて開口226を閉じることができるようになっている。そしてその際、折り曲げ部254、255の突起259が側面壁223をしごき、また、折り曲げ部256、257の突起259が開口226の周縁部229をしごいて嵌合させる。このように突起259で側面壁223と周縁部229をしごくことで、このリッド25はこのシールドボックス22から外れることなく嵌合し、また、シールドボックス22との導通も確保されて開口226を塞ぐことができる。なお、リッド25の上部分252には、通風のための通風孔243が適宜設けられている。
このリッド25をシールドボックス22に取り付けるとき、周辺折り曲げ部254、255、256、257に設けられた突起259で側面壁223と周縁部229をしごくのは、最近、シール板金といえども環境配慮のためにクロムが使えず、皮膜部材として有機皮膜(絶縁体)を使用しているため、強く擦りつけて表面を擦ってリッド25とシールドボックス22との導通効果を得るためであり、リッド25で開口226を閉じるときに行われるしごきによって、リッド25には開閉時に大きな曲げ応力が加わるが、前記したようにリッド25にはプレス部251により形成された上部分252が設けられているため、反ったり変形してしまうことはない。
図6は図7にX−Xで示した位置の断面図(A)と、さらにその断面図におけるリッド25の段差部253とサイドカバー11との近接状態を示した一部拡大図(B)である。リッド25における段差部253は、リッド25をシールドボックス22に取り付けて電子写真方式プリンタ10に組み込み、さらにサイドカバー11を取り付けたとき、前記したように、コントロール基板20における上部ブロック221を通った冷却風を、シールドボックス22における下部ブロック222外へ矢印66のように排出できるよう、図上、下方向きの大きな開口を確保するように構成してある。
前記したようにサイドカバー(外カバー)11には、風抜き用スリット111が設けられて電子写真方式プリンタ10のサイドを覆い、その内側(図上左側)にシールドボックス22が設けられ、さらにその内側(図上左側)にコントロール基板20が取り付けられている。そしてシールドボックス22は、中間壁240によってこのコントロール基板20における、図6(A)に202、203で示した制御回路ブロックと付加機能ブロックとを分け、それぞれ221、222で示した上部ブロック(第1のブロック体)と下部ブロック(第2のブロック体)によってこれら制御回路ブロック202と付加機能ブロック203とを覆っている。
そしてリッド25は、制御回路ブロック202を覆う上部ブロック(第1のブロック体)221側に取り付けられ、前記したようにサイドカバー(外カバー)11における風抜き用スリット111と対応した位置に位置している。すなわちシールドボックス22は、リッド25をシールドボックス22に取り付けて電子写真方式プリンタ10に組み込み、さらにサイドカバー11を取り付けたとき、サイドカバー11における風抜きスリット111がシールドボックス22におけるリッド25に対応した位置となる。
従って、シールドボックス22における上部ブロック221は、リッド25で開閉可能な開口を設けたことで、サイドカバー11を外し、リッド25を開けば、シールドボックス22で覆う基板上の部品をその開口から追加したり交換したりできる。また中間壁は、上部ブロック221と下部ブロック222を隔て、内部の部品をそれぞれ独立に冷却できるようにしているから、上部ブロック221と下部ブロック222にはそれぞれ機能的に異なる部品を収容し、異なる冷却効果が得られるように構成することができる。
また図6(B)に示したように、リッド25の中間壁240側で風抜き用スリット111における最も下の部分113には、サイドカバー11側に向けて突設させた段差部253が形成されている。この段差部253は、そのコントロール基板20からの高さが、コネクタ216にシールドボックス22の高さよりも高い増設用メモリ基板などを挿入することができるような高さで、かつ、シールドボックス22とサイドカバー11との隙間を一定にすることができるよう、サイドカバー11に当接するか僅かな隙間を空けて位置するような高さとしてある。そのため、シールドボックス22のコントロール基板20からの高さより高い増設用メモリ基板などを装着することが可能であると共に、リッド25が正常に閉じていないような場合には、画像形成装置10にサイドカバー11をかぶせた際、この段差部の存在により、サイドカバー11は正しい位置に位置付けることができず、装着状態に問題があることを認識できる。
また、この段差部253の存在によって正面天壁234との間に形成された大きな空隙により、上部ブロック221に入った冷却風が中間壁240を迂回し、下部ブロック222の正面天壁234に沿って66のように導出されるようになっている。すなわち、前記図8で説明したファン14により生じた空気の流れ60、61は、図1(A)に62、63で示したように、シールドボックス22における左側面壁223、231から上部ブロック221、下部ブロック222に入り、内部の電子回路部品や付加機能機器を冷却し、図6(B)に示したように65の風路を通ってサイドカバー11に設けた風抜き用スリット111からその一部が出てゆく。また、リッド25における段差部253により、66で示したように下部ブロック222における天壁234側へその一部が導出されるようにもなっている。
従ってシールドボックス22は、通風孔を多数設けるとシールド効果が落ち、あまり少なすぎると排熱効果が薄れて熱がこもってしまうが、このように、開口を封止するリッド25に段差部253を設け、シールドボックス22内に入った冷却風の一部を、中間壁を迂回させて下部ブロック222壁面側に導出させるようにしたことで、サイドカバー11に設けられた開口を介して冷却風の一部が外部に排出されることと相俟って、上部ブロック221内の熱は効率的に排出できる。従って、発熱が大きな例えば制御回路部品を上部ブロック221に、電子写真式プリンタ10に後から追加するような部品を下部ブロック222で冷却するようにすれば、常時使用する制御回路部品はサイドカバー11の開口と段差部253から排出する風によって効率的に冷却できる。
このように本発明によれば、シールドボックス22における上部ブロック221にリッド25で開閉可能な開口226を設けたことで、サイドカバー11を外し、リッド25を開けば、シールドボックス22で覆うコントロール基板20上の部品をその開口226から追加したり交換したりできる。また中間壁240は、上部ブロック221と下部ブロック222を隔て、内部の部品をそれぞれ独立に冷却できるようにしているから、上部ブロック221と下部ブロック222にはそれぞれ機能的に異なる部品を収容し、異なる冷却効果が得られるように構成することができる。
さらに、シールドボックス22では、通風孔243を多数設けるとシールド効果が落ち、あまり少なすぎると排熱効果が薄れて熱がこもってしまうが、このように、開口226を封止するリッド25に段差部253を設け、シールドボックス22内に入った冷却風の一部を、中間壁240を迂回させて下部ブロック222の壁面側に導出させるようにしたことで、サイドカバー11に設けられたスリット111を介して冷却風の一部が外部に排出されることと相俟って、上部ブロック221内の熱は効率的に排出できる。従って、発熱が大きな例えば制御回路部品を上部ブロック221に、画像形成装置に後から追加するような部品を下部ブロック222で冷却するようにすれば、常時使用する制御回路部品はサイドカバー11のスリット111と段差部253によって効率的に冷却できる。
そしてコントロール基板20は、上部ブロック221に覆われた制御回路ブロック202と、下部ブロック222に覆われた付加機能ブロック203と、制御回路ブロック202と制御対象とを結ぶコネクタを収容してシールドボックス22から露出したコネクタブロック201とで構成し、中間壁240は、制御回路ブロック202と付加機能ブロック203とを隔てるように設けられていることで、シールドと排熱が必要ではあるが、それらが必須の制御回路部品と、必ずしも必要ではない付加的な回路部品と、さらにこれらが全く不要なコネクタブロックとに回路部品を分けることができ、それぞれに対応した冷却方法をブロック毎に適用することができるから、効率的な排熱を行うことができる。
また、前記上部ブロック221のリッド25の開放により挿抜可能な方向に画像形成用回路部品が制御回路ブロック202に装着され、又付加機能ブロック203に設けられた付加機能機器のコネクタ部の付加機能機器取り付け方向は、前記下部ブロック222壁面と平行に形成されていることで、制御回路ブロック202と付加機能ブロック203とはそれぞれ上部ブロック221と下部ブロック222を大きくすることなく回路部品を挿抜または取り付け可能となる。すなわち、制御回路ブロック202に挿抜する部品は通常メモリ基板など、比較的背の低い部品であり、逆に付加機能ブロック203に取り付ける部品はハードディスクなど、比較的大型の部品である。従って、これら挿抜または取り付け方向を変更すると、上記したようにそれぞれを囲繞するブロック体が大型化するが、この発明によれば、そういったことは避けることができる。
また上部ブロック221は、ファン14を取り付けた側の第1の側壁に冷却風導入用の通風孔243が設けられ、この第1の側壁と対向する第2の側壁側を装置本体外に露出させて外部コネクタ挿入穴237を設けたことで、ファン14からの風は効率的に上部ブロック221内に導入でき、また、本体外に露出させた外部コネクタ挿入穴237からはほとんど空気が出ることはないから、前記したサイドカバー11のスリット111と段差部253からの排熱がより有効となる。
さらに、前記上部ブロック221のリッド25は、その開放により、コントロール基板20に搭載した部品の配置空間より大なる露出空間が形成されるようにその蓋面積を設定したから、サイドカバー11とリッド25を外せばコントロール基板20上に後から回路部品を加えたり外したりすることが容易にでき、メンテナンスが容易な画像形成装置を提供することができる。
そして下部ブロック222は、上部ブロック221の第2壁側に位置する側壁(以下第3の側壁という)を装置本体外に露出させて第3の側壁に付加機能機器挿脱用開口236が設けられ、その第3の側壁と対向する他側側壁(以下第4の側壁という)側を上部ブロック221の第1の側壁よりファン14側に延在することで、第4の側壁を延在させた部分と第1の側壁に挟まれる駆体空間に他の冷却要部品を取り付けることができ、空間を有効利用できると共に、冷却要部品はファン14からの風路に位置することになるから、効率的に冷却することができる。
さらに冷却要部品が、上部ブロック221内の制御部品により制御されるモータ15とすることで、画像形成に必要な感光体や現像装置を駆動するモータは、前記したように高速化によって発熱量が増大するが、そのモータは冷却風の風路に位置することになるから、効果的に冷却を行いながら各装置を駆動することができる。
また、前記下部ブロック222のサイドカバー11と対面する壁は、下部ブロック222と一体に形成された通風孔243を有する壁面で形成されていることで、下部ブロック222は閉鎖空間となって大きな強度を備えることができ、また、発熱部品が挿入されても壁面に熱が伝わって、効率的に排熱することが可能となる。
本発明の画像形成装置は、コントロール基板20から発生する熱や電波ノイズを、シールドボックス22そのものを大型化することなく送風の流れを積極的に活用して効率よく放熱、遮蔽(シールド)できるから、コンパクトに製造でき、パーソナル化の要求に応えられる画像形成装置とすることができる。
本発明になる画像形成装置を一例として電子写真方式プリンタとして構成し、そのシールドボックス22の一例を表側(シールドボックスがコントロール基板を覆う側)から見た斜視図(A)と裏側から見た斜視図(B)である。 シールドボックスにより電気的シールドと放熱を行うコントロール基板の一例斜視図である。 シールドボックスを1枚の板金で製作する際の展開図である。 シールドボックスにおける開口部を塞ぐリッド(蓋)を除いて図1と同様表側から見た斜視図(A)と裏側から見た斜視図(B)である。 シールドボックスにおける開口部を塞ぐリッド(蓋)を表側から見た斜視図(A)と裏側から見た斜視図(B)である。 図7にX−Xで示した位置の断面図(A)と、さらにその断面図における蓋壁の段差部とサイドカバーとの近接状態を示した一部拡大図(B)である。 シールドボックスを組み込んでサイドカバーを被せ、サイドカバーに設けた風抜き用スリットを通してシールドボックスにおける蓋壁の部分を透視して見た、本発明になる電子写真方式プリンタ10の斜視図である。 電子写真方式プリンタ10の外装カバーを取り外し、本体フレームにシールドボックスを組み込んだ状態を示した斜視図である。 電子写真方式プリンタ10における内部機構を省略してシールドボックスを組み込んだ側から見た斜視図である。
符号の説明
11 サイドカバー(外カバー)
111 風抜き用スリット
12 本体フレ−ム(駆体取り付け面)
22 シールドボックス
221 上部ブロック(第1のブロック体)
222 下部ブロック(第2のブロック体)
226 開口
240 中間壁
25 リッド(蓋壁)
253 段差部
65、66 空気の流れ

Claims (10)

  1. 画像形成装置の駆体取り付け面に取り付けられ、画像形成装置を制御するコントロール基板を覆うシールドボックスと、該シールドボックスの前記駆体取り付け面側と反対側に位置する外部露出面を覆い、該シールドボックス内を通風した冷却風を外部に排出するスリットを有する外カバーを有する画像形成装置において、
    前記シールドボックスには、画像形成装置の駆体取り付け面に取り付けられたファンからの風を導入して前記コントロール基板に搭載した回路部品の冷却を行う通風孔と、増設メモリを含む回路部品を前記コントロール基板に挿抜するため外カバー側に設けられた開口と、該開口を封止し且つ開閉可能な蓋壁とが設けられ、該蓋壁は前記外カバー側に向けて突設させた段差部を有し、該段差部により形成される前記コントロール基板側空隙より、前記シールドボックス内に導入された冷却風がシールドボックスにおける前記外部露出面側壁面に導出されるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記シールドボックスは前記開口を有する第1のブロック体と、中間壁を介して前記第1のブロック体に連接する第2のブロック体とで構成され、前記コントロール基板は、前記第1のブロック体に覆われた画像形成装置を制御する制御回路ブロックと、前記第2のブロック体に覆われて付加機能機器を挿抜する部材を配した付加機能ブロックと、前記制御回路ブロックと制御対象とを結ぶコネクタを収容して前記シールドボックスから露出したコネクタブロックとからなり、前記制御回路ブロックと前記付加機能ブロックとを隔てる中間壁が前記シールドボックスに設けられていることを特徴とする請求項1に記載した画像形成装置。
  3. ファンが取り付けられた画像形成装置の駆体取り付け面に取り付けられ、前記ファンの風を導入して内部に配置したコントロール基板に搭載した回路部品の冷却を行う通風孔が穿設されたシールドボックスと、前記シールドボックスの駆体取り付け面と反対側に位置する外部露出面を覆い、該シールドボックス内を通風した冷却風を外部に排出するスリットを有する外カバーとよりなる画像形成装置において、
    前記シールドボックスは、外カバー側が開口され、該開口を封止し且つ開閉可能な蓋壁とで構成された第1のブロック体と、中間壁を介して前記第1のブロック体に連接する第2のブロック体とからなり、前記蓋壁の中間壁側に前記外カバー側に向けて突設させた段差部を設け、該段差部により形成される第1のブロック体の前記コントロール基板側空隙より、第1のブロック体に通風された冷却風が第2のブロック体壁面側に導出させるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記コントロール基板は画像形成装置の制御回路部品を搭載し、前記第1のブロック体に覆われた制御回路ブロックと、該制御回路ブロックと隣接して前記第2のブロック体に覆われ、付加機能機器を挿抜する部材を配した付加機能ブロックと、前記制御回路ブロックと制御対象とを結ぶコネクタを収容してシールドボックスから露出したコネクタブロックとからなり、前記中間壁は、前記制御回路ブロックと付加機能ブロックとを隔てるように設けられていることを特徴とする請求項3に記載した画像形成装置。
  5. 前記第1のブロック体の蓋壁の開放により挿抜可能な方向に画像形成用回路部品が前記制御回路ブロックに装着されており、又付加機能ブロックに設けられた付加機能機器のコネクタ部の付加機能機器取り付け方向は、前記第2のブロック体壁面と平行に形成されていることを特徴とする請求項2または4に記載した画像形成装置。
  6. 前記第1のブロック体はファン取り付け側の第1の側壁に冷却風導入用の通風孔を有し、該第1の側壁と対向する第2の側壁側を装置本体外に露出させ、該露出させた第2の側壁に外部コネクタ挿入穴を設けたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載した画像形成装置。
  7. 前記第1のブロック体の蓋壁は、その開放により前記コントロール基板に搭載した部品の配置空間より大なる露出空間が形成されるようにその蓋面積が設定されていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載した画像形成装置。
  8. 前記第2のブロック体は、前記第1のブロック体の第2壁側に位置する側壁(以下第3の側壁という)を装置本体外に露出させて該第3の側壁に付加機能機器挿入穴が設けられ、該第3の側壁と対向する他側側壁(以下第4の側壁という)側を第1のブロック体の第1の側壁より前記ファン側に延在し、前記第4の側壁を延在させた部分と第1の側壁に挟まれる駆体空間に他の冷却要部品を取り付けたことを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載した画像形成装置。
  9. 前記冷却要部品が前記第1のブロック体内の制御部品により制御されるモータであることを特徴とする請求項9に記載した画像形成装置。
  10. 前記第2のブロック体の外カバーと対面する壁は、該第2のブロック体と一体に形成された通風孔を有する壁面で形成されていることを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載した画像形成装置。
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