JP2007047763A - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤および液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 電圧保持率が高く、さらに保護膜等の有機膜への印刷性良好なる液晶配向膜およびそれを備えた横電界方式液晶表示素子を提供すること。
【解決手段】 ポリアミック酸繰返し単位とそのイミド化繰返し単位を有する重合体、分子内に4つのエポキシ基を有する化合物およびシランカップリング剤を含有する液晶配向剤ならびに、これから形成された液晶配向膜を備えた液晶表示素子。
【選択図】 なし

Description

本発明は液晶配向剤および液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、電気特性に優れ、さらに印刷性に優れた液晶配向剤およびそれから得られる横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤に関する。
従来、透明導電膜を介して液晶配向膜が表面に形成されている2枚の基板の間に、正の誘電異方性を有するネマティック型液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、前記液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90度捻れるようにしたTN(Twisted Nematic)型液晶セルを有するTN型液晶表示素子が知られている。
また、カイラル剤の添加によって当該液晶分子の長軸が基板間で180度以上にわたって連続的に捻れる状態を達成させ、これにより生じる複屈折効果を利用したSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子も存在する。
これに対し、横電界方式液晶表示素子は、液晶を駆動するための2つの電極を片側の基盤に櫛歯状に配置し、基盤面に平行な電界を発生させ、液晶分子をコントロールする。光学補償フィルムを使わず、階調反転や色調変化のないブラウン管にも匹敵する広視野角を得られることが大きな特徴となっている。これらの液晶表示素子における液晶の配向は、通常、ラビング処理が施された液晶配向膜により発現される。
これらの液晶表示素子における液晶配向膜の材料としては、従来よりポリイミド、ポリアミドおよびポリエステルなどが知られている。特にポリイミドは、耐熱性、液晶との親和性、機械的強度などに優れているため多くの液晶表示素子に使用されている。
最近では液晶表示素子の高精細化を始めとする表示品位向上、低消費電力化等の検討が進み、液晶表示素子の利用範囲も拡大している。近年、従来の透過型に加え反射型、半透過型というように液晶表示素子の利用範囲も拡大している。また、透明導電膜上に平坦性を持たせるために、保護膜等の有機膜を塗布しその上から液晶配向膜を塗布している。しかし、従来のポリイミドからなる液晶配向膜は、保護膜等の有機膜との親和性に乏しく、塗布時に弾きやすく、ピンホールが発生しやすく、これが液晶の配向性や、得られる液晶表示素子の電気特性が低下するという問題があった。
本発明の目的は、液晶配向膜として有用であるポリイミドの前躯体であるポリアミック酸およびポリイミドからなり、そして電圧保持率が高く、さらに保護膜等の有機膜への印刷性良好なる液晶配向膜およびそれを備えた横電界方式液晶表示素子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
(A)下記式(I−1)で表される繰り返し単位および下記式(I−2)で表される繰り返し単位を有する重合体(以下「特定重合体」と呼ぶ)、分子内に4つのエポキシ基を有する化合物ならびにシランカップリング剤を含有することを特徴とする、液晶配向剤により達成される。
Figure 2007047763
(式中、P1 は4価の有機基であり、Q1 は2価の有機基である。)
Figure 2007047763
(式中、P2 はPとは異なる4価の有機基であり、Q2 は2価の有機基である。)
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、
本発明の上記液晶配向剤から形成される液晶配向膜を具備することを特徴とする横電界方式液晶表示素子により達成される。
本発明の液晶配向剤によれば、保護膜等の有機膜状に印刷塗布した際に印刷ムラ、ピンホールのない印刷性の良好であり、かつ電圧保持率に優れた横電界方式液晶表示素子用として好適な液晶配向膜が得られる。
さらに、本発明の液晶配向剤を用いて形成した配向膜を有する液晶表示素子は、液晶の配向性および信頼性に優れ、種々の装置に有効に使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビなどの表示装置に用いられる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における液晶配向剤は、上記式(I−1)で表される繰り返し単位および上記式(I−2)で表される繰り返し単位を有する重合体を含有する。当該重合体は、(1)上記式(I−1)で表される繰り返し単位を有するポリアミック酸と上記式(I−2)で表される繰り返し単位を有するポリイミドとの混合物であってもよく、(2)上記式(I−1)で表される繰り返し単位と上記式(I−2)で表される繰り返し単位とが、同一分子中にランダムまたはブロック状に結合してなる重合体(以下、「部分イミド化重合体」ともいう)であってもよい。
上記ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを開環重付加させて得られ、ポリイミドは、通常、ポリアミック酸を脱水閉環させて得られる。部分イミド化重合体は、通常、ポリアミック酸を部分的に脱水閉環させる方法か、アミック酸プレポリマーとイミドプレポリマーとを結合させてブロック共重合体を合成する方法により、得ることができる。
<ポリアミック酸>
[テトラカルボン酸二無水物]
テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、下記式(I)および(II)で表される化合物などの脂肪族および脂環式テトラカルボン酸二無水物;
Figure 2007047763
(式中、R1 およびR3 は、芳香環を有する2価の有機基を示し、R2 およびR4 は、水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR2 およびR4 は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(1)〜(4)で表される化合物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
Figure 2007047763
これらのうち、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式(I)で表される化合物のうち下記式(5)〜(7)で表される化合物および上記式(II)で表される化合物のうち下記式(8)で表される化合物が、良好な液晶配向性を発現させることができる観点から好ましく、特に好ましいものとして、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、ピロメリット酸二無水物および下記式(5)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2007047763
上記式(I−1)で表される繰り返し単位(アミック酸単位)におけるP1 で表される4価の有機基と、上記式(I−2)で表される繰り返し単位(イミド単位)におけるP2 で表される4価の有機基は、いずれもテトラカルボン酸二無水物に由来する基である。これらはそれぞれ同一であっても異なっていても良いが、上記式(I−1)におけるP1 として好ましいものとしては、下記式(i)および(i’)のそれぞれで表される基が挙げられる。Pの好ましいものとしては、脂環骨格を有する基が挙げられ、特に好ましくは下記式(ii)および(ii’)のそれぞれで表される基が挙げられる。
Figure 2007047763
(式中、Rはハロゲン原子、メチル基またはエチル基であり、aは0または1の整数であり、bは0〜6の整数であり、cは0〜4の整数であり、およびdは0〜5の整数である。)
各繰返し単位における好ましいテトラカルボン酸二無水物の具体例を示すと、アミック酸単位を構成するテトラカルボン酸二無水物としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物等が挙げられ、イミド単位を構成するテトラカルボン酸二無水物としては、脂環式テトラカルボン酸二無水物、特に、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン等が好ましく、これらの内、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物及び1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオンがさらに好ましい。
[ジアミン化合物]
上記ポリアミック酸の合成に用いられるジアミン化合物としては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミンおよび下記式(III)〜(IV)で表される化合物などの、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
Figure 2007047763
(式中、R5 は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する1価の有機基を示し、Xは2価の有機基を示す。)
Figure 2007047763
(式中、R6 は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する2価の有機基を示し、Xは2価の有機基を示し、複数存在するXは、同一でも異なっていてもよい。)
下記式(V)で表されるモノ置換フェニレンジアミン類;下記式(VI)で表されるジアミノオルガノシロキサン;
Figure 2007047763
(式中、R7 は、−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−および−CO−から選ばれる2価の有機基を示し、R8 は、ステロイド骨格、トリフルオロメチル基およびフルオロ基から選ばれる基を有する1価の有機基または炭素数6〜30のアルキル基を示す。)
Figure 2007047763
(式中、R9 は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複数存在するR9 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
下記式(9)〜(13)で表される化合物などを挙げることができる。これらのジアミン化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
Figure 2007047763
(式中、yは2〜12の整数であり、zは1〜5の整数である。)
これらのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン 、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、上記式(9)〜(13)で表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、上記式(III)で表される化合物のうち下記式(14)で表される化合物、上記式(IV)で表される化合物のうち下記式(15)で表される化合物および上記式(V)で表される化合物のうち下記式(16)〜(21)で表される化合物が好ましい。
Figure 2007047763
[ポリアミック酸の合成反応]
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、通常−20〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を例示することができる。また、有機溶媒の使用量(a)は、通常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
[貧溶媒]
なお、前記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。

以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回または数回行うことにより、ポリアミック酸を精製することができる。
<イミド化重合体>
本発明の液晶配向剤を構成するイミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環することにより調製することができる。ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、通常50〜200℃とされ、好ましくは60〜170℃とされる。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、通常0〜180℃、好ましくは10〜150℃とされる。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法と同様の操作を行うことにより、イミド化重合体を精製することができる。
[部分イミド]
<イミド基含有ポリアミック酸>
本発明に用いられるイミド基含有ポリアミック酸は、上記ポリアミック酸を部分的にイミド化して得られる構造を有するものであり、本発明に用いられるイミド基含有ポリアミック酸における好ましいイミド化率は、30%以上、さらに好ましくは50%以上である。ここで、「イミド化率」とは、重合体における繰り返し単位の総数に対する、イミド環を形成してなる繰り返し単位の数の割合を%で表したものとする。このとき、イミド環の一部がイソイミド環であっても良い。
イミド基含有ポリアミック酸を合成する方法としては、(i)上記ポリアミック酸を加熱することにより部分的に脱水閉環させて合成する方法、(ii)上記ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱することにより、部分的に脱水閉環させて合成する方法、または(iii)テトラカルボン酸二無水物、ジアミン化合物およびジイソシアネート化合物とを混合し、必要に応じて加熱することにより、縮合させて合成する方法が用いられる。
上記(i)の方法において、反応温度は、通常300℃以下とされ、好ましくは100〜250℃とされる。反応温度が300℃を超えると得られるイミド基含有ポリアミック酸の分子量が低下することがある。
一方、上記(ii)の方法において用いられる脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.2〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの第3級アミンを用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、イミド化触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.1〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環の反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環の反応温度は、通常0〜180℃、好ましくは60〜150℃とされる。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法と同様の操作を行うことにより、イミド基含有ポリアミック酸を精製することができる。
上記(iii)の反応において用いられるジイソシアネート化合物の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、1−メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、1,2−ジメチルシクロヘキサン−ω,ω’−ジイソシアネート、1,4−ジメチルシクロヘキサン−ω,ω’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3,5−トリメチル−2−プロピルシクロヘキサン−1ω,2ω−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネート、下記式(22)〜(26)で表されるジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
Figure 2007047763
これらのうち、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネートが好ましいものとして挙げられる。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。なお、上記(iii)の反応には特に触媒は必要とされず、反応温度は、通常50〜200℃、好ましくは100〜160℃である。
[末端修飾]
<末端修飾型の重合体>
上記ポリアミック酸およびイミド基含有ポリアミック酸は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損なわれることなく液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。このような末端修飾型のものは、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
[対数粘度]
<重合体の対数粘度>
以上のようにして得られるポリアミック酸およびイミド基含有ポリアミック酸は、その対数粘度(ηln)の値が通常0.05〜10dl/g、好ましくは0.05〜5dl/gである。
本発明における対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記式(i)によって求められるものである。
Figure 2007047763
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、上記重合体が、通常、有機溶媒中に溶解含有されて構成される。なお、本発明の液晶配向剤を構成する重合体における、上記式(I−1)で表される繰り返し単位:上記式(I−2)で表される繰り返し単位との割合としては、1:9〜5:5が好ましい。
本発明の液晶配向剤を構成する有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができる。また、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。
本発明の液晶配向剤における固形分濃度は、粘性、揮発性などを考慮して選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲とされる。すなわち、本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得難い。固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得難く、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣り易くなる。また、本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは、0℃〜200℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
本発明の液晶配向剤は、分子内に4つのエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ基含有化合物」ともいう)を特定重合体100重量部に対して少なくても2重量部含有する。
エポキシ基含有化合物としては、例えば1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルエーテル、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−p−キシレンジアミン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−3、4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−1、3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノエチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−2、2’−ジメチル−4、4’−アミノビフェニルなどを好ましいものとして挙げることができる。かかるエポキシ化合物の含有量としては、配向剤に含まれる特定重合体100重量部に対して好ましくは2〜40重量部、さらに好ましくは5〜30重量部である。
また、本発明の液晶配向剤は、官能性シラン含有化合物(以下、「シランカップリング剤」ともいう)を含有していてもよい。シランカップリング剤としては、下記式(I−4)
YRSiR3-m (I-4)
(式中Yはアミノ基を有する有機基であり、Rは炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜5のアルキル基であり、XはORで示されるアルコキシ基またはOCORでしめされるアルコキシカルボニル基(ここでRおよびRは、炭素数1〜10のアルキル基である)を示し、mは1〜3の整数を示す。)
で表されるものが好ましい。
かかるシランカップリング剤としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、メチル3−[2−(3−トリメトキシシリルプロピルアミノ)エチルアミノ]プロピオネートなどを挙げることができる。
これらシランカップリング剤の配合割合は、特定重合体100重量部に対して、通常、0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部、さらに好ましくは0.5〜2重量部である。0.01重量部未満であると、印刷性改良の効果が不十分となる場合があり、5重量部を超えると、増粘する場合がある。
<液晶表示素子>
本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、本発明の液晶配向剤を例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法などの方法によって塗布し、次いで、塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2 )からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In23−SnO2)からなるITO膜などを用いることができ、これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法や予めマスクを用いる方法が用いられる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板の該表面に、官能性シラン含有化合物、官能性チタン含有化合物などを予め塗布することもできる。液晶配向剤塗布後の加熱温度は80〜300℃とされ、好ましくは120〜250℃とされる。なお、ポリアミック酸を含有する本発明の液晶配向剤は、塗布後に有機溶媒を除去することによって配向膜となる塗膜を形成するが、さらに加熱することによって脱水閉環を進行させ、よりイミド化された塗膜とすることもできる。形成される塗膜の膜厚は、通常0.001〜1μmであり、好ましくは0.005〜0.5μmである。
(2)形成された塗膜面を、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行う。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。
また、本発明の液晶配向剤により形成された液晶配向膜に、例えば特開平6−222366号公報や特開平6−281937号公報に示されているような、紫外線を部分的に照射することによってプレチルト角を変化させるような処理、あるいは特開平5−107544号公報に示されているような、ラビング処理を施した液晶配向膜表面にレジスト膜を部分的に形成し、先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去して、液晶配向膜の液晶配向能を変化させるような処理を行うことによって、液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が直交または逆平行となるように、2枚の基板を、間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成する透明基板側に、偏光板を配することにより、液晶表示素子が得られる。
ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
液晶としては、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を挙げることができ、その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶や商品名「C−15」「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤などを添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶も使用することができる。
また、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。実施例および比較例における電圧保持率は以下の方法により評価した。
[電圧保持率]
液晶表示素子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。電圧保持率が95%以上の場合を良、それ以外の場合を不良と判断した。
合成例1
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物224.17g(1.0モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン108.14g(1.0モル)、をN−メチル−2−ピロリドン4,500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコール中に注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.75dl/gのポリアミック酸380gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.68dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−1)」とする)18.2gを得た。
合成例2
合成例1において、ジアミン化合物として4,4’−ジアミノジフェニルメタン198.27g(1.0モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、対数粘度0.55dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン5.7gおよび無水酢酸7.4gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.49dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−2)」とする)20.5gを得た。
合成例3
合成例1において、ジアミン化合物として4,4’−ジアミノジフェニルエーテル200.24g(1.0モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、対数粘度0.52dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン5.7gおよび無水酢酸7.4gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.48dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−3)」とする)18.5gを得た。
合成例4
合成例1において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン75.69g(0.7モル)、および、4,4’−ジアミノジフェニルメタン59.48g(0.3モル)、を用いた以外は合成例1と同様にして、対数粘度0.56dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン5.7gおよび無水酢酸7.4gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.50dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−4)」とする)17.5gを得た。
合成例5
合成例1において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン86.51g(0.8モル)、および4,4’−ジアミノジフェニルエーテル40.04g(0.2モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、対数粘度0.70dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン5.7gおよび無水酢酸7.4gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.61dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−5)」とする)19.8gを得た。
合成例6
合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.08g(0.5モル)、1,3,3a、4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン157.14g(0.5モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン108.14g(1.0モル)、を用いた以外は合成例1と同様にして、対数粘度0.8dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン5.7gおよび無水酢酸7.4gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.68dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−6)」とする)18.3gを得た。
合成例7
合成例1において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン86.51g(0.8モル)、2、2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン82.1g(0.2モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、対数粘度0.61dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン5.7gおよび無水酢酸7.4gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.53dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−7)」とする)19.2gを得た。
合成例8
合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.08g(0.5モル)、1,3,3a、4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン157.14g(0.5モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン95.71g(0.885モル)、ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン24.85g(0.1モル)、モノアミンとしてアニリン2.793g(0.03モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、対数粘度0.85dl/gのポリアミック酸390gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン5.7gおよび無水酢酸7.4gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.70dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−8)」とする)18.5gを得た。
実施例1
合成例1で得られたポリイミド(A−1)100重量部と、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン10重量部、さらにメチル3−[2−(3−トリメトキシシリルプロピルアミノ)エチルアミノ]プロピオネート0.75重量部とをγ−ブチロラクトン/N−メチル−2−ピロリドン混合溶剤(重量比90/10)に溶解させて、固形分濃度4重量%の溶液とし、十分な攪拌後、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の液晶配向剤を調製した。厚さ1mmのガラス基板の一面に櫛歯状に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、上記のようにして調製された本発明の液晶配向剤をスピンナーを用いて塗布し、180℃で1時間乾燥することにより乾燥膜厚0.08μmの被膜を形成した。 形成された塗膜面を、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンを用いてラビング処理を行い、液晶配向膜とした。ここに、ラビング処理条件は、ロールの回転数400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmとした。(この基盤を基板Aとする)
厚さ1mmのガラス基板の一面に、上記のようにして調製された本発明の液晶配向剤をスピンナーを用いて塗布し、180℃で1時間乾燥することにより乾燥膜厚0.08μmの被膜を形成した。この基板を倍率20倍の顕微鏡にて観察したところ、印刷ムラおよびピンホールは見られず、印刷性は良好であった。
形成された塗膜面を、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンを用いてラビング処理を行い、液晶配向膜とした。ここに、ラビング処理条件は、ロールの回転数400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmとした。(この基盤を基板Bとする)
基板A、Bの塗膜面の外縁部に、直径17μmの酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂系接着剤をスクリーン印刷法により塗布した後、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が逆平行となるように2枚の基板を間隙を介して対向配置し、外縁部同士を当接させて圧着して接着剤を硬化させた。
次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、MLC−2019)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を、偏光板の偏光方向がそれぞれの基板の液晶配向膜のラビング方向と一致するように張り合わせ、液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子の電圧保持率を評価した。電圧保持率が95%以上と良好な値を示し、電圧印加後のコントラストムラ、表示欠損等は見られなかった。
実施例2〜8および比較例1〜3
合成例2〜8で得られたポリイミド(A−2)〜(A−8)と種々のエポキシ基含有化合物とシランカップリング剤とをγ―ブチロラクトンを主成分とする混合溶剤に溶解させ固形分濃度4.0%溶液を得、この溶液を孔径1μmのフィルターでろ過することにより、本発明の液晶配向剤を調整し、実施例1と同様に、基板上に被膜を形成して印刷ムラおよびピンホールの有無を観察し、さらに液晶表示素子を作成して、電圧保持率を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2007047763

Claims (5)

  1. (A)下記式(I−1)で表される繰り返し単位および下記式(I−2)で表される繰り返し単位を有する重合体、分子内に4つのエポキシ基を有する化合物ならびに官能性シラン化合物を含有することを特徴とする、横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
    Figure 2007047763
    (式中、P1 は4価の有機基であり、Q1 は2価の有機基である。)
    Figure 2007047763
    (式中、P2 はPとは異なる4価の有機基であり、Q2 は2価の有機基である。)
  2. 分子内に4つのエポキシ基を有する化合物が下記式(I−3)で表される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ含有化合物である請求項1に記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
    Figure 2007047763
    (式中Rは、2価の有機基を示す。)
  3. 官能性シラン化合物が下記式(I−4)で表される化合物よりなる群から選ばれるシランカップリング剤である請求項1に記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
    YRSiR3-m (I-4)
    (式中Yはアミノ基を有する有機基であり、Rは炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜5のアルキル基であり、XはORで示されるアルコキシ基またはOCORでしめされるアルコキシカルボニル基(ここでRおよびRは、炭素数1〜10のアルキル基である)を示し、mは1〜3の整数を示す。)
  4. 重合体(A)を与えるテトラカルボン酸二無水物が1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンまたは1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン,ピロメリット酸無水物のいずれかを含む請求項1〜3のいずれかに記載の横電界方式液晶表示素子用液晶配向剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液晶配向剤から形成される液晶配向膜を具備することを特徴とする横電界方式液晶表示素子。
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