JP2007046466A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気温の上昇を招く運転状態において燃料増量に伴う燃費悪化を招くことなく所望とする排気温低下を実現し、しかもエンジンの出力低下を抑制する。
【解決手段】エンジン10の排気管24には排気浄化装置としての触媒31が設けられている。吸気系と排気系とを接続するEGR配管41にはEGR弁42とEGRクーラ43とが設けられている。ECU50は、エンジン運転状態が排気温の上昇を招く高負荷状態にあるか否かを判定し、高負荷状態であると判定された場合に点火時期を進角側に制御する。また特に、ECU50は、クールEGRガスがエンジン吸気系に導入されていることを条件に、前記点火時期の進角制御を許可する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの制御装置に関するものである。
エンジンの排気管には排気を浄化するための触媒等の排気浄化装置が設けられている。こうした排気浄化装置が設けられたエンジンでは、車両の加速時等において吸入空気量が増量され高負荷状態になると、排気温の上昇や触媒反応熱の増加が生じ、それに起因して触媒焼損のおそれが生じる。故に触媒等の保護を目的として、排気温の上昇を伴う高負荷状態下において燃料増量(いわゆる高負荷増量)を行うようにした技術が各種提案されている。例えば特許文献1では、空燃比フィードバック制御により燃料供給量を制御する構成において、負荷(吸入吸気量)が排気浄化触媒の許容加熱限界を超えた場合に、空燃比フィードバック制御を停止するとともに、燃料供給量を所定量増量して排気浄化触媒の発熱作用を抑えるようにしている。
また、EGR(排気再循環)装置を備えたエンジンでは、燃料増量の実行時にEGRを実行したままにしておくと燃焼速度が低下して燃焼が不安定になり、出力の低下や排気エミッションの悪化といった問題が発生する。そのため、燃料増量に合わせてEGRを停止技術が提案されている。ただし、燃料増量とEGR停止とを同時に行うと、エンジンのトルク上昇要因が重なり、トルクショックが懸念されるため、燃料増量を実行する以前にEGR量を所定量以下に減量する構成とし、急激なトルクショックを抑制するようにした技術も提案されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、上記のように高負荷状態下で燃料増量を行う構成においては、触媒等の保護が可能になるものの燃料増量に伴い燃費が悪化するといった問題が生じる。
一方で、点火時期を進角させることにより排気温が低下することが知られており、燃料増量に代えて点火進角を行うことにより燃費の改善を図るようにした技術も開示されている。例えば特許文献3では、エンジンの高負荷運転時において、空燃比をリーン化するとともに、EGR量を増量し、さらに点火時期を進角補正するようにしている。これにより、ノックの発生を抑制しつつ、燃費の向上と排気温の低下との両立を図るようにしている。
しかしながら、上記特許文献3の従来技術の場合、現実にはノック抑制効果は小さく、点火時期を進角補正する際に点火時期が進角限界(ノック限界点)に到達してしまう。これは、EGRガスの導入に伴う空気温度の上昇に起因すると考えられる。そのため、ノックが生じやすくなり、例えばノックセンサ等によりノックの発生をモニタしてノック限界点で点火時期をフィードバック制御する場合に点火時期の進角化が制限され、エンジン出力の低下を招くおそれがあった。
特公昭60−11218号公報 特開平7−279775号公報 特開昭60−225745号公報
本発明は、排気温の上昇を招く運転状態において燃料増量に伴う燃費悪化を招くことなく所望とする排気温低下を実現し、しかもエンジンの出力低下を抑制することができるエンジンの制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
請求項1に記載の発明では、前提のエンジンシステムとして、エンジンの排気系に設けられた排気浄化装置と、エンジンから排出される排気の一部をエンジンの吸気系に再循環させるEGR装置と、該EGR装置により再循環されるガスを冷却する冷却装置(EGRクーラ)とを備えている。そして、エンジンの運転状態が排気温の上昇を招く状態にあるか否かを判定し、排気温上昇の状態であると判定された場合に、点火時期を進角側に制御する。この場合特に、冷却装置の作動により冷却されたEGRガスがエンジン吸気系に導入されていることを条件に、排気温上昇の状態での点火時期の進角制御を許可するようにしている。
上記発明によれば、排気温上昇が生じるエンジン運転状態において点火時期の進角制御が実施されることにより排気温が下がり、触媒などの排気浄化装置の保護を図ることができる。また、点火時期の進角制御時には、冷却されたEGRガスがエンジン吸気系に導入されているために十分なノック抑制効果が期待でき、点火進角に伴うノックの発生やそれに付随する不都合が解消される。このとき、EGRガスの導入により燃焼速度が遅くなり燃焼状態の悪化が懸念されるが、点火進角により燃焼状態が改善され、内燃機関の出力はEGR非導入時と同等に維持される。以上により、排気温の上昇を招く運転状態において燃料増量に伴う燃費悪化を招くことなく所望とする排気温低下を実現し、しかもエンジンの出力低下を抑制することができる。
請求項2に記載の発明では、排気温上昇の状態であると判定された場合において、冷却されたEGRガスが吸気系に導入されておらず点火進角が許可されなければ、エンジンへの燃料供給量を増量する。つまり、EGRガスの冷却が不可能な場合、又はEGRガスの冷却が不十分な場合など、冷却されたEGRガスが吸気系に導入されていない場合には、点火進角による排気温低下処理が行われるのに代えて、燃料増量による排気温低下処理が行われる。これにより、EGRガスの冷却状態にかかわらず排気温を確実に低下させ、排気浄化装置を確実に保護することができる。
請求項3に記載の発明では、EGR系の各装置について故障の有無を判定し、EGR系の各装置で故障有りと判定された場合に、排気温上昇の状態で行われるべき点火時期の進角制御を禁止する。EGR系で故障が生じると、冷却状態のEGRガスをエンジン吸気系に導入するのが困難になる。故に、上記のとおり点火時期の進角制御が禁止されるのが望ましい。
請求項4に記載の発明では、ノックの有無に応じて点火時期をフィードバック制御するノック制御手段を備えている。すなわち、エンジンで発生するノックをノック検出手段により検出し、ノック検出時に点火時期を遅角側に補正するとともに、ノック非検出時に点火時期を進角側に補正する。そしてかかる構成において、点火時期の遅角側補正量が所定量以上である場合に、排気温上昇の状態で行われるべき点火時期の進角制御を禁止する。
例えば、EGRガス量が変動したり、EGRガスの温度が変動したりすると、それに伴い点火時期のノック限界点が変動してノック制御が不安定になり、点火時期の遅角側補正量が増加する。このとき、点火時期が十分に進角できないという不都合が生じる。故に、上記のとおり点火時期の進角制御が禁止されるのが望ましい。
なお、請求項3,4のように点火時期の進角制御が禁止される場合、請求項2等のように、エンジンへの燃料供給量を増量し、その燃料増量により排気温低下を図るようにすると良い。これにより、EGR系で故障が発生した場合や、ノック制御が不安定になる場合にも排気温を確実に低下させ、排気浄化装置を確実に保護することができる。
請求項5に記載したように、EGR装置により吸気系に導入されるEGRガス量又はそれに相関するパラメータを取得し、該取得したEGRガス量又はそれに相関するパラメータに基づいて点火時期を進角側に制御すると良い。例えば、EGRガス量又はそれに相関するパラメータに基づいて進角補正量を算出し、その進角補正量により点火時期を進角側に補正する。このとき、EGRガス量が多いほど、進角補正量を大きくすると良い。EGRガス量に相関するパラメータとしては、EGR弁の開度やEGR率などが考えられる。本請求項5によれば、車両加速時などの高負荷時において、その都度最適な点火進角制御を実施することが可能となる。
また、請求項6に記載したように、EGR装置により吸気系に導入されるEGRガスの温度情報を取得し、該取得したEGRガスの温度情報に基づいて点火時期を進角側に制御すると良い。例えば、EGRガスの温度情報に基づいて進角補正量を算出し、その進角補正量により点火時期を進角側に補正する。このとき、EGRガス温度が低いほど、進角補正量を大きくすると良い。本請求項6によれば、車両加速時などの高負荷時において、その都度最適な点火進角制御を実施ことが可能となる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、内燃機関である車載多気筒ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしており、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射量の制御や点火時期の制御等を実施することとしている。先ずは、図1を用いてエンジン制御システムの全体概略構成図を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11にはDCモータ等のアクチュエータによって開度調節されるスロットルバルブ14と、スロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ15とが設けられている。スロットルバルブ14の下流側にはサージタンク16が設けられ、このサージタンク16には吸気管圧力を検出するための吸気管圧力センサ17が設けられている。また、サージタンク16には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド18が接続されており、吸気マニホールド18において各気筒の吸気ポート近傍には燃料を噴射供給する電磁駆動式の燃料噴射弁19が取り付けられている。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられており、吸気バルブ21の開動作により空気と燃料との混合気が燃焼室23内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排気が排気管24に排出される。エンジン10のシリンダヘッドには各気筒毎に点火プラグ25が取り付けられており、点火プラグ25には、点火コイル等よりなる図示しない点火装置を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ25の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室23内に導入した混合気が着火され燃焼に供される。
排気管24には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒31が設けられ、この触媒31の上流側には排気を検出対象として混合気の空燃比を検出するための空燃比センサ32(リニアA/Fセンサ、O2センサ等)が設けられている。触媒31は排気浄化装置に相当する。
また、エンジン10のシリンダブロックには、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ33や、エンジンの所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角度センサ34や、ノックの有無を検出する振動検出式のノックセンサ35が取り付けられている。
本エンジン10には、排気の一部をEGRガスとして吸気系に再循環させるためのEGR装置が設けられている。すなわち、サージタンク16と排気管24との間にはEGR配管41が設けられ、そのEGR配管41には電磁弁等よりなるEGR弁42が設けられている。EGR弁42の開度が調節されることにより、EGR配管41を通じて吸気系に再循環される排気量(EGR量)が調整される。
また、EGR配管41には、当該配管内を通過するEGRガスを冷却するためのEGRクーラ43が設けられている。このEGRクーラ43は、公知の構成のものが採用されればよいが、例えば、EGR配管41に平行にEGR冷却水通路が設けられ、そのEGR冷却水通路にEGR冷却水が循環されることによりEGRガスが冷却されるようになっている。EGRクーラ43には冷却水導入管44と冷却水導出管45が接続されており、冷却水導入管44には電磁弁等よりなるEGR冷却水バルブ46が配設されている。また、EGRクーラ41の出口部付近にはEGRガス温度を測定するための温度センサ47が設けられている。EGRクーラ43は基本的に、エンジン始動後、作動状態(EGRガス冷却状態)とされ、その作動に伴いEGRガスが冷却されることによりNOx低減効果が高められるようになっている。
上述した各種センサの出力は、エンジン制御を司るECU50に入力される。ECU50は、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁19の燃料噴射量や点火プラグ25による点火時期を制御する。点火時期制御に関しては、都度のノックセンサ35の検出結果に基づくノック制御により点火時期を進角側又は遅角側に制御する構成としており、ノックの発生時に点火時期を遅角し、ノックが発生しなくなると点火時期を進角するようにしている。
また、ECU50は、エンジン運転状態に基づいてEGR開度の目標値を設定し、該目標値となるようにEGR弁42の開度を制御する。その他、ECU50は、EGR系の各装置等について故障の有無を判定する機能を備える。
ところで、車両の加速時などエンジン10が高負荷状態になると、排気温が上昇し、それに起因して触媒31等の排気系部品に熱的な損傷などが生じるおそれがある。そこで本実施の形態では、高負荷状態での排気温の過上昇防止を図るべく点火時期を進角側に制御する。また本願発明者らによれば、吸気温が低いほど、点火時期のノック限界が進角側に移行すること(すなわち、ノック抑制効果が向上すること)が確認されている。そこで、EGRクーラ43により冷却されたEGRガスが吸気系に導入されていることを条件に点火進角を許可する。冷却状態のEGRガス(クールEGRガス)の導入により、ノック非発生の点火時期領域が進角側に拡張されるため、所望のエンジン出力が得られるような点火進角が実現できる。
ただし、EGRクーラ43によるEGRガスの冷却が不十分である場合(EGRガス温度が所定温度以下に冷却されていない場合)や、EGR系の故障によりEGRガスの導入が不可能である場合等においては、点火進角に伴いノック発生の可能性が高まり、結果として所望のエンジン出力が実現できないおそれがある。そこで、上記のようにEGRガスが冷却不可となる状態等では、点火進角により排気温低下を図るのに代えて、燃料増量により排気温低下を図るようにする。
図2は、排気温低下のためのECU50による演算処理を示すフローチャートであり、本処理は所定の時間周期でECU50により繰り返し実行される。
図2において、ステップS101では、今現在、エンジン運転状態が高負荷状態であるか否か、すなわち排気温が上昇するエンジン運転状態であるか否かを判定する。この高負荷判定は、例えば吸気管圧力の検出値やスロットル開度の検出値等により行われる。高負荷状態であれば排気温低下のための各処理を実行すべく後続のステップS102に進み、高負荷状態でなければ排気温低下のための各処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。
ステップS102では、EGR系に故障等の不具合が発生しておらず、正常にEGRガスの供給がなされているか否かを判定する。この場合、別処理により実施されるEGR系の故障判定処理の結果が参照される。EGR系の故障判定処理について簡単に説明すれば、例えば、EGR弁42の開閉動作状態と吸気管圧力との関係を対比し、EGR弁42の開閉動作に追従して吸気管圧力が適正に変化するかどうかによりEGR系の故障の有無を判定する。
また、ステップS103では、EGRガスが冷却された状態(クールEGRガスが導入された状態)であるか否かを判定する。この判定は、温度センサ47による検出結果に基づき行われ、EGRガス温度が所定の判定温度以下である場合にステップS103が肯定される。
ステップS102,S103は点火進角による排気温低下処理を実行するための実行条件であり、ステップS102,S103が共にYESの場合、点火進角による排気温低下処理の実行条件が満たされたとしてステップS104に進む。
ステップS104ではEGR開度を読み込み、続くステップS105では、その都度のEGR開度に基づいて点火時期の進角補正量を算出する。このとき、例えば図3の関係に基づいて進角補正量が算出される。図3によれば、EGR開度が大きいほど、進角補正量が大きい値とされ、EGR開度≧Aの場合には上限値にてガードされる。その後、ステップS106では、前記算出した進角補正量により点火時期を補正する。
また、ステップS102,S103のいずれかがNOの場合には、点火進角による排気温低下処理の実行条件が満たされないとしてステップS107に進む。ステップS107では、燃料増量による排気温度低下処理を実施する。この燃料増量は、いわゆるOTP増量として周知な処理である。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
排気温が上昇する高負荷状態において、エンジン吸気系に対して冷却状態のEGRガスが導入されていることを条件に点火時期を進角側に制御する構成としたため、排気温が下がり、触媒31などの排気系部品の保護を図ることができる。かかる場合、点火時期の進角制御時には、クールEGRガスがエンジン吸気系に導入されているために十分なノック抑制効果が期待でき、点火進角に伴うノックの発生やそれに付随するエンジン出力低下などの不都合が解消される。以上により、エンジン10の高負荷運転状態において燃料増量に伴う燃費悪化を招くことなく所望とする排気温低下を実現し、しかもエンジンの出力低下を抑制することができる。
高負荷状態では、通常はノック抑制のため点火時期を遅角させる傾向にあるが、上記のとおりクールEGRの導入によりノック抑制効果が得られることから点火進角が可能となり、エンジン出力を確保する上でその効果は大きいと考えられる。
また、燃料増量を行わないため、空燃比をストイキで維持することができ、排気エミッションの悪化を抑制することもできる。
ただし、EGR系が故障している場合やクールEGRガスが導入されていない場合など、点火進角による排気温低下処理の実行条件が成立しない場合には、その点火進角による排気温低下処理を禁止し、それに代えて燃料増量による排気温低下処理を実施するようにした。これにより、EGR系の故障やEGRガスの冷却状態にかかわらず排気温を確実に低下させ、排気浄化装置を確実に保護することができる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
例えば、EGRガス量が変動したり、EGRガスの温度が変動したりすると、それに伴い点火時期のノック限界点が変動してノック制御が不安定になり、点火時期が十分に進角できないという不都合が生じる。このとき、ノックの発生に伴い点火時期の遅角側補正量(ノックF/B量)が大きくなる。かかる場合において、点火進角による排気温低下処理を禁止すると良い。
ECU50による具体的な処理としては、図4に示すように、まず今現在、エンジン運転状態が高負荷状態であるか否か、すなわち排気温が上昇するエンジン運転状態であるか否かを判定する(ステップS201)。そして、高負荷状態である場合に、ノックセンサ35の検出結果に基づいてノックの有無を判定する(ステップS202)。ノック無しであれば、そのままステップS205に進み、点火進角による排気温低下処理を実行する。なおここでは便宜上、EGR系の故障等が発生していないこと、クールEGRガスの導入状態であることなどを判定するための判定処理(前記図2のS102,S103)を省いているが、実際には、EGR系の故障等が発生していないこと、クールEGRガスの導入状態であることなどの実行条件が満たされた場合に点火進角による排気温低下処理を実行する。
また、ノック有りであれば、ノックF/B処理としてノック解消のための遅角補正を実施し(ステップS203)、次に遅角補正量(ノックF/B量)が所定量未満であるか否かを判定する(ステップS204)。この場合、遅角側補正量(ノックF/B量)が所定量未満であれば、ステップS205に進み、点火進角による排気温低下処理を実行する。また、遅角側補正量(ノックF/B量)が所定量以上であれば、点火進角による排気温低下処理を禁止し、それに代えて燃料増量による排気温低下処理を実行する。
点火進角による排気温低下処理を実行する場合において、EGR率に基づいて進角補正量を算出し、その進角補正量により点火時期を進角側に補正するようにしても良い。EGR率は、例えば実際のEGRガス量(吸気管圧力から推定される筒内充填空気量と、エアフロメータ等で計測した空気量との差)を筒内充填空気量で除算して算出される。このとき、EGR率が大きいほど、進角補正量を大きくすると良い。又は、同じく点火進角による排気温低下処理を実行する場合において、EGRガス温度に基づいて進角補正量を算出し、その進角補正量により点火時期を進角側に補正するようにしても良い。このとき、EGRガス温度が低いほど、進角補正量を大きくすると良い。これらの構成によれば、車両加速時などの高負荷時において、その都度最適な点火進角制御を実施ことが可能となる。
エンジン10が高負荷状態となり点火時期を進角させる際において、点火時期を徐変させたり、1回当たりの進角量を制限したりしても良い。また、エンジン10の高負荷状態が解消され、点火時期が元に戻される場合にも、点火時期を徐変させたり、1回当たりの進角量を制限したりしても良い。これにより、点火時期の急変によるトルクショック等が抑制できる。
発明の実施の形態におけるエンジン制御システムの概略を示す構成図である。 排気温低下のためのECUによる演算処理を示すフローチャートである。 EGR開度と進角補正量との関係を示す図である。 別の形態において排気温低下のためのECUによる演算処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10…エンジン、24…排気管、31…触媒、41…EGR配管、42…EGR弁、43…EGRクーラ、50…ECU。

Claims (6)

  1. エンジンの排気系に設けられた排気浄化装置と、エンジンから排出される排気の一部をエンジンの吸気系に再循環させるEGR装置と、該EGR装置により再循環されるガスを冷却する冷却装置と、を備えたエンジンシステムに適用され、
    エンジン運転状態に基づいて点火時期を制御する点火時期制御手段と、
    前記エンジンの運転状態が排気温の上昇を招く状態にあるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により排気温上昇の状態であると判定された場合に前記点火時期を進角側に制御する点火進角制御手段と、を備えたエンジンの制御装置において、
    前記冷却装置の作動により冷却されたEGRガスがエンジン吸気系に導入されていることを条件に、前記点火進角制御手段による点火時期の進角制御を許可する点火進角許可手段を備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記判定手段により排気温上昇の状態であると判定された場合において、前記点火進角許可手段により点火進角が許可されなければエンジンへの燃料供給量を増量することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. EGR系の各装置について故障の有無を判定する手段を備え、
    EGR系の各装置で故障有りと判定された場合に、前記点火進角制御手段による点火時期の進角制御を禁止することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記エンジンで発生するノックを検出するノック検出手段と、
    ノック検出時に点火時期を遅角側に補正するとともに、ノック非検出時に点火時期を進角側に補正するようにして点火時期をフィードバック制御するノック制御手段と、を備えたエンジンの制御装置において、
    前記ノック制御手段による点火時期の遅角側補正量が所定量以上である場合に、前記点火進角制御手段による点火時期の進角制御を禁止することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記EGR装置により吸気系に導入されるEGRガス量又はそれに相関するパラメータを取得する手段を備え、
    前記点火進角制御手段は、EGRガス量又はそれに相関するパラメータに基づいて前記点火時期を進角側に制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記EGR装置により吸気系に導入されるEGRガスの温度情報を取得する手段を備え、
    前記点火進角制御手段は、EGRガスの温度情報に基づいて前記点火時期を進角側に制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
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