JP2007045645A - 水素製造装置、水素製造装置の製造方法および水素の製造方法 - Google Patents

水素製造装置、水素製造装置の製造方法および水素の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光照射を利用した水の分解における水素の生成量を飛躍的に増大することができる水素製造装置およびその水素製造装置の製造方法並びにその水素製造装置を用いた水素の製造方法を提供する。
【解決手段】 光が照射されることによって水を分解して水素を製造する装置であって、1.23eVよりも大きいバンドギャップエネルギを有する半導体結晶からなる半導体層と、酸化チタン層または酸化亜鉛層のいずれか1種の金属酸化物層と、を含み、半導体層と金属酸化物層とがヘテロ接合を形成している水素製造装置およびこの水素製造装置の製造方法並びにこの水素製造装置を用いた水素の製造方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素製造装置およびその水素製造装置の製造方法並びにその水素製造装置を用いた水素の製造方法に関する。
近年、地球温暖化問題および資源枯渇問題などに起因して、クリーンなエネルギ源が求められている。このようなクリーンなエネルギ源としては燃料電池が期待されている。燃料電池は、燃料を電気化学的に酸化することによって、燃焼によって生じるエネルギを電気エネルギとして取り出すことに特徴があり、エネルギ変換効率が高く、その発電の過程で二酸化炭素などの炭素酸化物の排出量を低減することができる。
水素を燃料にする燃料電池においては、たとえば負極に燃料ガスとして水素を供給し、正極に酸素を供給することによって、正極においては(1/2)O2+2e-→O2-の反応によって酸化物イオン(O2-)が生じ、負極においてはその酸化物イオン(O2-)と水素(H2)とがH2+O2-→H2O+2e-の反応によって水(H2O)が生じるとともに電子(e-)が発生する。これにより、負極と正極とを結ぶ外部回路に電流が流れることによって電気エネルギを取り出すことができる。
水素を燃料にする燃料電池の燃料水素は主に(1)化石燃料から水素を抽出する方法または(2)水を電気分解する方法によって製造されている。しかしながら、(1)化石燃料から水素を抽出する方法においては、化石燃料の減少による資源枯渇問題を根本的に解消することはできず、また、二酸化炭素などの炭素酸化物が多量に発生するために地球温暖化問題の解消に寄与しない。また、(2)水を電気分解する方法においては、水素を燃料ガスとした燃料電池により得られる電気エネルギ量が電気分解に用いた電気エネルギ量よりも少なくなるという問題があった。
そこで、太陽光を利用して水から水素を取り出す研究が進められており、特に光触媒に太陽光を照射することによって水から水素を製造する方法が注目されている。これは、光触媒を水中に浸漬させ、太陽光を水中の光触媒に照射することによって、光触媒中で生成された電子/正孔のペアをそれぞれ光触媒の表面に引き出し、その光触媒の表面による電子の受け渡しによって水素を製造する方法である。
上記の光触媒への太陽光の照射により水から水素を製造する研究としては、主に光触媒として酸化チタンを用いた研究が数多くなされている。なかでも、全太陽光の約4%しかない紫外光の吸収によってしか電子/正孔のペアを生成することができない酸化チタン材料を改変し、可視光領域でも電子/正孔のペアが生成するようにして太陽光の利用率を向上させる研究が主である。しかしながら、酸化チタン材料の改変により生じる欠陥などが原因で光触媒中での非発光再結合が増加してしまい、現状では十分な成果が挙げられていない。
また、非特許文献1においては、Pt層/p−GaAs層/n−GaAs層/トンネル接合/p−GaInP2層の構成からなる装置によって水を分解して水素を製造する方法が開示されている。この方法では、p−GaInP2層側から光を照射し、バンドギャップエネルギが1.83eVであるp−GaInP2層における電子/正孔のペアの生成と1.42eVであるn−GaAs層における電子/正孔のペアの生成とを組み合わせた二段階励起によって、水を分解するのに必要な1.23eVの電位差を生み出している。
しかしながら、この方法は、p−GaInP2層において生じた正孔とn−GaAs層において生じた電子とが、トンネル接合部において結合して電荷補償するものであるので、水を分解するのに必要な1.23eVの電位差を生み出す1組の電子/正孔のペアは2つのフォトン吸収によって生成されることになる。したがって、非特許文献1の方法の量子効率は50%が上限ということになる。また、非特許文献1の方法においては、p−GaInP2層における電子/正孔のペアの生成とn−GaAs層における電子/正孔のペアの生成の双方を成功させる必要があることから、水素の生成量を増大することが困難であるという問題があった。
また、非特許文献2においては、非特許文献1のように二段階励起を利用した方法ではなく一段階の励起によって水を分解するのに必要な電位差を生み出す方法が開示されている。この方法においては、光触媒としてIn1-xNixTaO4を合成し、これを水中に分散させた懸濁液に波長402nmの光を照射することによって水を分解している。しかしながら、この方法においては約0.66%しか量子効率が得られておらず、これを太陽光の利用率に換算すると僅か0.03%程度に留まるものである。したがって、この方法においては太陽光の利用率が不十分である。また、この方法においては、水素と酸素が渾然となって取り出されるため、水素のみを分離して取り出すことができないという問題もあった。
Oscar Khaselev and John A. Turner, "A Monolithic Photovoltaic-Photoelectrochemical Device for Hydrogen Production via Water Splitting", SCIENCE, 1998年4月17日, Vol.280, p.425-427 Zhigang Zou et al, "Direct splitting of water under visible light irradiation with an oxide semiconductor photocatalyst", NATURE, 2001年12月号, Vol.414, p.625-627
本発明の目的は、光照射を利用した水の分解における水素の生成量を飛躍的に増大することができる水素製造装置およびその水素製造装置の製造方法並びにその水素製造装置を用いた水素の製造方法を提供することにある。
本発明は、光が照射されることによって水を分解して水素を製造する装置であって、1.23eVよりも大きいバンドギャップエネルギを有する半導体結晶からなる半導体層と、酸化チタン層または酸化亜鉛層のいずれか1種の金属酸化物層と、を含み、半導体層と金属酸化物層とがヘテロ接合を形成していることを特徴とする水素製造装置である。
ここで、本発明の水素製造装置においては、半導体層をInGaP層とし、金属酸化物層を酸化チタン層とすることができる。
また、本発明の水素製造装置においては、金属酸化物層の表面に多孔質酸化チタン層を設置することができる。
また、本発明の水素製造装置においては、金属酸化物層の表面に白金粒子を付着することが好ましい。
また、本発明の水素製造装置においては、半導体層のヘテロ接合を形成している側の第1表面とは反対側の第2表面にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方を付着することができる。
また、本発明の水素製造装置においては、半導体層のヘテロ接合を形成している側の第1表面とは反対側の第2表面に絶縁層を設置することができる。
また、本発明の水素製造装置においては、半導体層のヘテロ接合を形成している側の第1表面とは反対側の第2表面にニッケル層および白金層の少なくとも一方を設置することができる。
また、本発明の水素製造装置においては、半導体層のヘテロ接合を形成している側の第1表面とは反対側の第2表面の一部にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方を付着し、第2表面のニッケル粒子および白金粒子が付着していない部分の少なくとも一部に絶縁層を設置することができる。
また、本発明の水素製造装置においては、半導体層のヘテロ接合を形成している側の第1表面において、ヘテロ接合は第1表面の一部に形成されており、第1表面においてヘテロ接合が形成されていない部分の少なくとも一部にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方を付着することができる。
また、本発明の水素製造装置においては、半導体層のヘテロ接合を形成している側の第1表面において、ヘテロ接合は第1表面の一部に形成されており、第1表面においてヘテロ接合が形成されていない部分の少なくとも一部にニッケル層および白金層の少なくとも一方を設置することもできる。
また、本発明の水素製造装置においては、半導体層のヘテロ接合を形成している側の第1表面において、ヘテロ接合は第1表面の一部に形成されており、第1表面においてヘテロ接合が形成されていない部分の一部にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方を付着し、残りの少なくとも一部に絶縁層を設置することもできる。
また、本発明は、上記のいずれかの水素製造装置を製造する方法であって、基板上に1.23eVよりも大きいバンドギャップエネルギを有する半導体結晶からなる半導体層を積層する工程と、半導体層上に酸化チタン層または酸化亜鉛層のいずれか1種の金属酸化物層を積層する工程と、を含む、水素製造装置の製造方法である。
また、本発明の水素製造装置の製造方法においては、基板が凹凸の表面を有しており、基板の凹凸の表面上に半導体層を積層することができる。
また、本発明の水素製造装置の製造方法においては、基板として、石英基板、ガラス基板、サファイア基板および半絶縁性GaAs基板からなる群から選択されたいずれか1種を用いることができる。
さらに、本発明は、上記のいずれかの水素製造装置を用いて水素を製造する水素の製造方法である。
本発明によれば、光照射を利用した水の分解における水素の生成量を飛躍的に増大することができる水素製造装置およびその水素製造装置の製造方法並びにその水素製造装置を用いた水素の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1(A)に本発明の水素製造装置の好ましい一例の模式的な断面図を示し、図1(B)のその斜視図を示す。この水素製造装置は、基板としての半絶縁性GaAs基板3上に積層された半導体層としてのInGaP層2と、InGaP層2上に積層された金属酸化物層としての酸化チタン層1とを含んでいる。ここで、酸化チタン層1とInGaP層2とはヘテロ接合を形成している。そして、半絶縁性GaAs基板3の一部が除去されてInGaP層2の表面が露出しており、そのInGaP層2の露出した表面には複数のニッケル粒子5が付着し、酸化チタン層1の表面には複数の白金粒子4が付着している。なお、半絶縁性GaAs基板3の抵抗率は、たとえば104Ω・cm以上109Ω・cm以下である。
図4に、この水素製造装置のエネルギダイヤグラムを示す。ここで、まず、標準電位として水の還元電位を0eVとしたとき、水の酸化電位は+1.23eVに位置するため、水の分解反応には1.23eV離れたそれぞれの電位での電子と正孔の供給を実現することが必要になる。次に、酸化チタン層のバンドギャップエネルギは3.2eVであって、その価電子帯と伝導帯の電位がそれぞれ図4に示す位置にあることは従来から知られている。したがって、水の分解を生じさせる電位と、酸化チタン層の価電子帯および伝導帯の電位との位置関係は図4に示す関係となる。
続いて、酸化チタン層の価電子帯および伝導帯の電位と、InGaP層の価電子帯および伝導帯の電位との位置関係を明らかにするため、図2に示すように、白金粒子およびニッケル粒子の付着前の本発明の水素製造装置の酸化チタン層1の表面にオーミック電極7を設置し、InGaP層2の表面にオーミック電極8を設置して、オーミック電極7とオーミック電極8との間に印加する電圧を様々に変化させてこれらの電極間に流れる電流量を測定した。その結果を図3に示す。
図3に示されるように、本発明の水素製造装置においては整流作用が確認され、順方向における閾値電圧は0.3Vであり、逆方向における耐圧は100V以上であることが確認された。この図における閾値電圧(0.3V)を考慮すると、InGaP層の伝導帯の電位は、酸化チタン層1の伝導帯の電位よりも0.3eVだけ負の電位側に位置しているものと考えられる。また、InGaP層のバンドギャップエネルギを1.88eVとすると、InGaP層の価電子帯の電位はその伝導帯の電位よりも1.88eVだけ正の電位側に位置することになる。
以上の検討から、本発明の水素製造装置のエネルギダイヤグラムは図4に示す構成になると考えられる。
このようなエネルギダイヤグラムを有する本発明の水素製造装置全体を水中に浸漬して、酸化チタン層の表面から太陽光を入射する。すると、まず、酸化チタン層のバンドギャップエネルギに対応する波長以下の波長を有する紫外光が酸化チタン層において吸収され、InGaP層のバンドギャップエネルギに対応する波長以下の波長を有する可視光および/または紫外光がInGaP層において吸収され、バンド間遷移により、酸化チタン層およびInGaP層においてそれぞれ電子/正孔のペアが生成して、図4に示した接合ポテンシャルに従って、電子は伝導帯上を酸化チタン層表面に向かって移動し、正孔はInGaP層表面に向かって移動して、電荷の空間分離が誘導される。その結果、図5に示すように、電子(e-)は酸化チタン層1側に、正孔(h+)はInGaP層2側に分離される。
そして、酸化チタン層1の表面においては分離された電子(e-)と水中の水素イオン(H+)とが2H++2e-→H2の反応をすることによって水素(H2)が生成し、InGaP層2の表面においては酸素(O2)が生成する。これらの反応が起こることは図4に示すエネルギダイヤグラムから明らかである。
本発明の水素製造装置においては、酸化チタン層またはInGaP層のいずれか一方で光が吸収されれば、酸化チタン層またはInGaP層のいずれか一方で電子/正孔のペアが生成して、図4に示された接合ポテンシャルにより、水の酸化サイト/還元サイトに電子と正孔とがそれぞれ空間的に分離して供給され、水を分解することが可能になるのである。
したがって、本発明の水素製造装置においては、1組の電子/正孔のペアは1つのフォトン吸収によって生成されることになるため、その量子効率は100%が上限になり、非特許文献1の方法と比べて量子効率の上限は2倍となる。
また、本発明の水素製造装置においては、酸化チタン層およびInGaP層の双方において光が吸収される必要はなく、酸化チタン層またはInGaP層のいずれか一方で光が吸収されれば電子/正孔のペアの生成および分離によって、酸化チタン層の表面とInGaP層の表面との間に水の分解に必要な電位差を生じさせることができる。
すなわち、非特許文献1の方法において、仮に、p−GaInP2層で電子/正孔のペアが生成される確率を20%、GaAs層で電子/正孔のペアが生成される確率を20%とした場合には、水の分解に必要な電位差が生じる確率は0.2×0.2=0.04により4%となる。一方、本発明の水素製造装置において、仮に、酸化チタン層で電子/正孔のペアが生成される確率を20%、InGaP層で電子/正孔のペアが生成される確率を20%とした場合には、電子/正孔のペアが酸化チタン層またはInGaP層のいずれか一方で生成されればよいため、水の分解に必要な電位差が生じる確率は20%となる。したがって、本発明の水素製造装置を用いた場合には、非特許文献1の方法と比べて飛躍的に水素の生成量を増大することができる。
また、本発明の水素製造装置においては、酸化チタン層およびInGaP層の少なくとも一方において、InGaP層のバンドギャップエネルギに対応する660nm以下の波長を有する光を吸収することができる。したがって、本発明の水素製造装置の太陽光の利用率は理論的には約80%となる。非特許文献2で開示された光触媒は、可視光を吸収するために材質を改質しており、その逆効果として光吸収により生成した電子/正孔の光触媒中での再結合の速度も速くなってしまったために太陽光の利用率を高くすることができないものと考えられる。それに比べて、本発明の水素製造装置は、酸化チタン層およびInGaP層がそれぞれ本来の材料特質を活かすことができる構造を有しており、吸収係数と、再結合を左右する励起キャリアの拡散長とに基づく構造設計を適宜行うことにより、太陽光の利用率が最も高くなる構造を設計することが可能になる。
また、本発明の水素製造装置においては、水素が生成する酸化チタン層の表面と酸素が生成するInGaP層の表面とがそれぞれ逆向きになっていることから、酸化チタン層とInGaP層の界面から上方に仕切りなどを設けることによって、非特許文献2の方法とは異なり、水素と酸素とを空間的に分離して取り出すこともできる。
図6(A)〜(E)の模式的断面図に、図1(A)および図1(B)に示す本発明の水素製造装置の製造プロセスの好ましい一例を示す。
まず、図6(A)に示すように半絶縁性GaAs基板3を用意し、次に、図6(B)に示すように半絶縁性GaAs基板3上にInGaP層2を気相エピタキシャル成長させる。次いで、図6(C)に示すように、InGaP層2上にスパッタリング法などによって酸化チタン層1を積層する。続いて、図6(D)に示すように、半絶縁性GaAs基板3の一部をエッチングなどによって除去することによってInGaP層2の表面を露出させる。最後に、スパッタリング法などによって、図6(E)に示すように、酸化チタン層1の表面上に白金粒子4を付着し、InGaP層2の露出した表面上にニッケル粒子5を付着することによって、図1(A)および図1(B)に示す本発明の水素製造装置を作製することができる。
さらに、別の実施形態として、酸化チタン層およびInGaP層の表面に凹凸を形成した本発明の水素製造装置の製造プロセスの好ましい一例を図7(A)〜(F)に示す。
まず、図7(A)に示すように平坦な表面を有する半絶縁性GaAs基板3を用意し、次に、エッチングなどによって図7(B)に示すように半絶縁性GaAs基板3の表面に凹凸を形成する。次いで、図7(C)に示すように半絶縁性GaAs基板3上にInGaP層2を気相エピタキシャル成長させる。続いて、図7(D)に示すように、InGaP層2上にスパッタリング法などによって酸化チタン層1を積層する。そして、図7(E)に示すように、半絶縁性GaAs基板3の一部をエッチングなどによって除去することによってInGaP層2の表面を露出させる。最後に、スパッタリング法などによって、図7(F)に示すように、酸化チタン層1の表面上に白金粒子4を付着し、InGaP層2の露出した表面上にニッケル粒子5を付着することによって、本発明の水素製造装置を作製することができる。
図7(F)に示すように、酸化チタン層1の表面に凹凸を形成することによって、酸化チタン層1の表面が平坦な場合と比べて水素が生成する領域の面積を広げることができることから、水素の生成をさらに促進することができる。
図7(F)に示す本発明の水素製造装置においては、酸化チタン層1の表面に凹凸を形成することによって水素が生成する領域の面積を広げているが、たとえば図6(D)に示すような平坦な酸化チタン層1の表面に多孔質酸化チタン層を設置することによっても、水素が生成する領域の面積を広げることができるため水素の製造を促進することができる。また、酸化チタン層1の表面に多孔質酸化チタン層を設置した後にスパッタリング法などによって酸化チタン層1の表面に白金粒子を付着した場合には鏡映効果により酸化チタン層1の表面に電子を引き出しやすくなるため水素の生成をさらに促進することができる点でより好ましい。ここで、多孔質酸化チタン層は、たとえば酸化チタン層1の表面において酸化チタン粉末を焼成または加圧焼成することによって得ることができる。
なお、上記においては、酸化チタン層の表面上に白金粒子を付着し、InGaP層の表面上にニッケル粒子を付着した構成について説明しているが、本発明においてはこれらの粒子を付着しなくてもよい。ただし、酸化チタン層の表面上に白金粒子を付着した場合には仕事関数の整合性および鏡映効果によって酸化チタン層の表面に電子をより引き出しやすくなり、水素の生成を促進することができるため、酸化チタン層の表面上には白金粒子を付着することが好ましい。また、InGaP層の表面上にニッケル粒子を付着した場合にもInGaP層とニッケル粒子との界面における鏡映効果により表面空乏層の障壁高さが押し下げられるためInGaP層の表面に正孔を引き出しやすくなって酸素の生成が促進する点で好ましい。また、ニッケル粒子の代わりに白金粒子をInGaP層の表面上に付着した場合またはニッケル粒子と白金粒子の双方をInGaP層の表面上に付着した場合のいずれの場合にもニッケル粒子をInGaP層の表面上に付着した場合と同様の効果を得ることができる。
また、本発明においては、InGaP層の表面上にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方を付着する代わりに、たとえば酸化シリコン層および窒化シリコン層の少なくとも一方などからなる絶縁層を積層することもできる。この場合には、InGaP層の表面における酸化反応によるInGaP層の酸化を防止することができる。
また、InGaP層の表面の一部にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方を付着し、ニッケル粒子および白金粒子が付着していないInGaP層の表面の少なくとも一部に絶縁層を設置することもできる。この場合には、ニッケル粒子および/または白金粒子の鏡映効果によって酸素の生成を促進することができるとともに、絶縁層の形成によるInGaP層の劣化を抑制することができる。
また、本発明においては、InGaP層の表面上にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方を付着する代わりに、ニッケル層および白金層の少なくとも一方を設置することもできる。この場合には、鏡映効果によりInGaP層の表面に正孔を引き出しやすくなることによる上記の効果が得られるとともに、酸化チタン層の表面側から光を入射した場合にはInGaP層の表面上のニッケル層または白金層で透過光を反射して、透過光を酸化チタン層またはInGaP層に吸収させることが可能になるために太陽光の利用率が向上する。
また、上記においては、金属酸化物層として酸化チタン層を用いた場合について説明しているが、本発明においては酸化チタン層の代わりに酸化亜鉛層を用いてもよい。酸化亜鉛層は酸化チタン層とほぼ同様のバンドアライメントを有しているため、酸化チタン層の代わりに酸化亜鉛層を金属酸化物層として用いた場合でも図4に示すエネルギダイヤグラムと同様のエネルギダイヤグラムを形成することができる。したがって、金属酸化物層として酸化亜鉛層を用いた場合でも酸化チタン層を用いた場合と同様に水素の生成量を増大することができる。
また、上記においては、半導体層としてInGaP層を用いた場合について説明しているが、本発明においては半導体層は1.23eVよりも大きいバンドギャップエネルギを有する半導体結晶からなるものであればよい。このような半導体層としては、たとえばInGaP層、AlGaAs層またはInGaPSb層などが挙げられる。たとえばAlGaAs層およびInGaPSb層はそれぞれInGaP層とほぼ同様のバンドアライメントを有しているため、InGaP層の代わりにたとえばAlGaAs層またはInGaPSb層のいずれか一方を半導体層として用いた場合でも図4に示すエネルギダイヤグラムと同様のエネルギダイヤグラムを形成することができる。ここで、本発明において、InGaP層におけるInとGaの組成比は特に限定されない。InとGaの組成比を変更した場合にはバンドギャップエネルギに変動が生じるがその変動幅は非常に微量であるため本発明の水素の生成における影響がほとんどないためである。また、上記と同様の理由で、本発明において、たとえば、AlGaAs層におけるAlとGaの組成比、InGaPSb層におけるInとGaの組成比およびPとSbの組成比についても特に限定されない。
また、上記においては、基板として半絶縁性GaAs基板を用いた場合について説明しているが、本発明においては半絶縁性GaAs基板の代わりに石英基板、ガラス基板またはサファイア基板のいずれか1種を用いてもよい。石英基板、ガラス基板またはサファイア基板のいずれかを用いた場合には半絶縁性GaAs基板を用いた場合と比べて大面積の基板を用いることができる点で好ましい。石英基板、ガラス基板またはサファイア基板の表面上にInGaP層、AlGaAs層またはInGaPSb層のいずれかの半導体層を気相成長させた場合には格子定数が大きく異なることによって半導体層に歪みや欠陥などが数多く生じるが、本発明においては光吸収によって生成する電子および正孔はそれぞれへテロ接合面に対して垂直方向に主に移動しこれが水の分解反応に大きく寄与しており、格子定数の差に基づく歪みや欠陥などに係る横方向(へテロ接合面に平行な方向)への電子および正孔の移動は本発明の水素製造装置の性能を本質的に支配するものにはならないので、一般の電子デバイスと比べてクラックなどの結晶欠陥の影響は受けにくいものと考えられる。
また、本発明の水素製造装置においては、基板は部分的に残っていてもよく、そのすべてが除去されていてもよい。
また、上記においては、酸化チタン層の表面側から太陽光を入射させた場合について説明しているが、本発明においては太陽光の入射方向は特に限定されず、InGaP層の表面側から入射させてもよいことは言うまでもない。ただし、InGaP層の劣化防止の観点およびInGaP層の表面にニッケル層または白金層を設置した場合における太陽光の利用率向上の観点からは、太陽光は酸化チタン層の表面側から入射させることが好ましい。
また、上記においては、太陽光を入射させた場合について説明しているが、本発明においては太陽光の代わりにたとえばハロゲンランプなどの光源からの光を入射してもよい。
また、図8(A)に本発明の水素製造装置の他の好ましい一例の模式的な斜視図を示し、図8(B)に図8(A)に示す本発明の水素製造装置の一部の模式的な拡大断面図を示す。この水素製造装置は、抵抗率がたとえば104Ω・cm以上109Ω・cm以下である半絶縁性GaAs基板3上にInGaP層2が形成されており、InGaP層2の表面の一部と酸化チタン層1とがヘテロ接合を形成している。そして、ヘテロ接合が形成されていないInGaP層2の表面の一部に白金粒子4が付着しており、ヘテロ接合が形成されていないInGaP層2の表面の残りの部分には絶縁層としての窒化シリコン層9が設置されている。また、酸化チタン層1の表面上には白金粒子4が付着している。
この水素製造装置においては、たとえば図8(B)に示すように、酸化チタン層1とInGaP層2とのヘテロ接合が形成されている同一の表面側において、水素および酸素がそれぞれ生成する。
この水素製造装置は、半絶縁性GaAs基板3を除去しないために、非常に強固な構造を有することになるとともに、窒化シリコン層9によってInGaP層2の表面における劣化を防止することもできる。また、この水素製造装置における酸化チタン層1はフォトリソグラフィ技術を利用した方法などによって形成することが可能である。
なお、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては、酸化チタン層およびInGaP層の表面上にそれぞれ白金粒子を付着した構成について説明しているが、これらの粒子を付着しなくてもよい。ただし、酸化チタン層の表面上に白金粒子を付着した場合には仕事関数の整合性および鏡映効果によって酸化チタン層の表面に電子をより引き出しやすくなり、水素の生成を促進することができるため、酸化チタン層の表面上には白金粒子を付着することが好ましい。また、InGaP層の表面上に白金粒子を付着した場合にもInGaP層と白金粒子との界面における鏡映効果により表面空乏層の障壁高さが押し下げられるためInGaP層の表面に正孔を引き出しやすくなって酸素の生成が促進する点で好ましい。また、白金粒子の代わりにニッケル粒子をInGaP層の表面上に付着した場合、ニッケル粒子と白金粒子の双方をInGaP層の表面上に付着した場合のいずれの場合にも白金粒子をInGaP層の表面上に付着した場合と同様の効果を得ることができる。
また、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては、InGaP層の表面上に窒化シリコン層からなる絶縁層を設置した構成について説明しているが、窒化シリコン層の代わりに酸化シリコン層を絶縁層として設置してもよく、または窒化シリコン層と酸化シリコン層の双方を絶縁層として設置してもよい。これらの場合にも、InGaP層の劣化を抑制することができる。
また、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては、InGaP層の表面上にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方を付着する代わりに、ニッケル層および白金層の少なくとも一方を設置することもできる。この場合にも、鏡映効果によりInGaP層の表面に正孔を引き出しやすくなることによる上記の効果を得ることができる。
また、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては、ヘテロ接合が形成されていないInGaP層2の表面はすべて白金粒子と窒化シリコン層とで覆われているが、ヘテロ接合が形成されていないInGaP層2の表面の一部は露出していてもよい。
また、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては、金属酸化物層として酸化チタン層を用いた場合について説明しているが、酸化チタン層の代わりに酸化亜鉛層を用いてもよい。酸化亜鉛層は酸化チタン層とほぼ同様のバンドアライメントを有しているため、酸化チタン層の代わりに酸化亜鉛層を金属酸化物層として用いた場合でも図4に示すエネルギダイヤグラムと同様のエネルギダイヤグラムを形成することができる。したがって、金属酸化物層として酸化亜鉛層を用いた場合でも酸化チタン層を用いた場合と同様に水素の生成量を増大することができる。
また、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては、半導体層としてInGaP層を用いた場合について説明しているが、半導体層は1.23eVよりも大きいバンドギャップエネルギを有する半導体結晶からなるものであればよく、InGaP層以外にも、たとえばAlGaAs層またはInGaPSb層などが挙げられる。たとえばAlGaAs層およびInGaPSb層はそれぞれInGaP層とほぼ同様のバンドアライメントを有しているため、InGaP層の代わりにたとえばAlGaAs層またはInGaPSb層のいずれか一方を半導体層として用いた場合でも図4に示すエネルギダイヤグラムと同様のエネルギダイヤグラムを形成することができる。
ここで、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においても、InGaP層におけるInとGaの組成比は特に限定されない。InとGaの組成比を変更した場合にはバンドギャップエネルギに変動が生じるがその変動幅は非常に微量であるため本発明の水素の生成における影響がほとんどないためである。また、上記と同様の理由で、たとえば、AlGaAs層におけるAlとGaの組成比、InGaPSb層におけるInとGaの組成比およびPとSbの組成比についても特に限定されない。
また、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては、基板として半絶縁性GaAs基板を用いた場合について説明しているが、半絶縁性GaAs基板の代わりに石英基板、ガラス基板またはサファイア基板のいずれか1種を用いてもよい。石英基板、ガラス基板またはサファイア基板のいずれかを用いた場合には半絶縁性GaAs基板を用いた場合と比べて大面積の基板を用いることができる点で好ましい。石英基板、ガラス基板またはサファイア基板の表面上にInGaP層、AlGaAs層またはInGaPSb層のいずれかの半導体層を気相成長させた場合には格子定数が大きく異なることによって半導体層に歪みや欠陥などが数多く生じるが、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては光吸収によって生成する電子および正孔はそれぞれへテロ接合面に対して垂直方向に主に移動しこれが水の分解反応に大きく寄与しており、格子定数の差に基づく歪みや欠陥などに係る横方向(へテロ接合面に平行な方向)への電子および正孔の移動は図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置の性能を本質的に支配するものにはならないので、一般の電子デバイスと比べてクラックなどの結晶欠陥の影響は受けにくいものと考えられる。
また、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置において、太陽光の入射方向は特に限定されない。ただし、太陽光の利用率を向上する観点からは太陽光は酸化チタン層が形成されている表面側から入射させることが好ましい。
また、図8(A)および図8(B)に示す水素製造装置においては、太陽光の代わりにたとえばハロゲンランプなどの光源からの光を入射してもよい。
まず、抵抗率が106Ω・cmである半絶縁性GaAs基板を用意し、この半絶縁性GaAs基板の表面上に0.5〜1.0μmの厚みのIn0.54Ga0.46P層を気相成長法によりエピタキシャル成長させた。
次に、In0.54Ga0.46P層上にスパッタリング法によって酸化チタン層を積層した。続いて、半絶縁性GaAs基板の一部をエッチングすることによって除去することにより、In0.54Ga0.46P層の表面を露出させた。
最後に、スパッタリング法によって、酸化チタン層の表面上に白金粒子を付着し、InGaP層の露出した表面上にニッケル粒子を付着することによって、図1(A)および図1(B)に示す構成の水素製造装置を作製した。
このようにして作製された水素製造装置を水中に浸漬し、酸化チタン層の表面側から太陽光を入射した。すると、水素と酸素の気泡が大量に水中から発生し、従来の非特許文献2の方法における水素の生成量と比べて少なくとも20〜30倍の水素が生成したことが確認された。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、太陽光などの光を照射することによって水を分解して多量の水素を生成することができる。また、本発明によれば、水素の生成過程における二酸化炭素などの炭素酸化物の発生を抑制することができる。
(A)は本発明の水素製造装置の好ましい一例の模式的な断面図であり、(B)は(A)に示す本発明の水素製造装置の斜視図である。 本発明の水素製造装置の電流電圧特性の測定方法を表す図である。 本発明の水素製造装置の電流電圧特性を示す図である。 本発明の水素製造装置のエネルギダイヤグラムの好ましい一例を示す図である。 本発明の水素製造装置を用いて水を分解して水素を生成する際の挙動を示す概念図である。 本発明の水素製造装置の製造プロセスの好ましい一例を示す模式的な断面図であり、(A)は本発明に用いられる半絶縁性GaAs基板の一例の模式的な断面図であり、(B)は(A)に示す半絶縁性GaAs基板上にInGaP層を積層した後の構成を示す模式的な断面図であり、(C)は(B)に示すInGaP層上に酸化チタン層を積層した後の構成を示す模式的な断面図であり、(D)は(C)に示す半絶縁性GaAs基板の一部を除去してInGaP層の表面を露出した後の構成を示す模式的な断面図であり、(E)は(D)に示す酸化チタン層の表面上に白金粒子を付着し、InGaP層の露出した表面上にニッケル粒子を付着した後の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の水素製造装置の製造プロセスの好ましい他の一例を示す模式的な断面図であり、(A)は本発明に用いられる半絶縁性GaAs基板の一例の模式的な断面図であり、(B)は(A)に示す半絶縁性GaAs基板の表面に凹凸を形成した後の構成を示す模式的な断面図であり、(C)は(B)に示す半絶縁性GaAs基板の凹凸の表面上にInGaP層を気相エピタキシャル成長させた後の構成を示す模式的な断面図であり、(D)は(C)に示すInGaP層上に酸化チタン層を積層した後の構成を示す模式的な断面図であり、(E)は(D)に示す半絶縁性GaAs基板の一部を除去してInGaP層の表面を露出した後の構成を示す模式的な断面図であり、(F)は(E)に示す酸化チタン層の表面上に白金粒子を付着し、InGaP層の露出した表面上にニッケル粒子を付着した後の構成を示す模式的な断面図である。 (A)は本発明の水素製造装置の他の好ましい一例の模式的な斜視図であり、(B)は(A)に示す本発明の水素製造装置の一部の模式的な拡大断面図である。
符号の説明
1 酸化チタン層、2 InGaP層、3 基板、4 白金粒子、5 ニッケル粒子、7,8 オーミック電極、9 窒化シリコン層。

Claims (15)

  1. 光が照射されることによって水を分解して水素を製造する装置であって、
    1.23eVよりも大きいバンドギャップエネルギを有する半導体結晶からなる半導体層と、
    酸化チタン層または酸化亜鉛層のいずれか1種の金属酸化物層と、を含み、
    前記半導体層と前記金属酸化物層とがヘテロ接合を形成していることを特徴とする、水素製造装置。
  2. 前記半導体層はInGaP層であり、前記金属酸化物層は酸化チタン層であることを特徴とする、請求項1に記載の水素製造装置。
  3. 前記金属酸化物層の表面に多孔質酸化チタン層が設置されていることを特徴とする、請求項2に記載の水素製造装置。
  4. 前記金属酸化物層の表面に白金粒子が付着していることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の水素製造装置。
  5. 前記半導体層の前記ヘテロ接合を形成している側の第1表面とは反対側の第2表面にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方が付着していることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の水素製造装置。
  6. 前記半導体層の前記ヘテロ接合を形成している側の第1表面とは反対側の第2表面に絶縁層が設置されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の水素製造装置。
  7. 前記半導体層の前記ヘテロ接合を形成している側の第1表面とは反対側の第2表面にニッケル層および白金層の少なくとも一方が設置されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の水素製造装置。
  8. 前記半導体層の前記ヘテロ接合を形成している側の第1表面とは反対側の第2表面の一部にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方が付着しており、前記第2表面の前記ニッケル粒子および前記白金粒子が付着していない部分の少なくとも一部に絶縁層が設置されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の水素製造装置。
  9. 前記半導体層の前記ヘテロ接合を形成している側の第1表面において、前記ヘテロ接合は前記第1表面の一部に形成されており、前記第1表面において前記ヘテロ接合が形成されていない部分の少なくとも一部にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方が付着していることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の水素製造装置。
  10. 前記半導体層の前記ヘテロ接合を形成している側の第1表面において、前記ヘテロ接合は前記第1表面の一部に形成されており、前記第1表面において前記ヘテロ接合が形成されていない部分の少なくとも一部にニッケル層および白金層の少なくとも一方が設置されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の水素製造装置。
  11. 前記半導体層の前記ヘテロ接合を形成している側の第1表面において、前記ヘテロ接合は前記第1表面の一部に形成されており、
    前記第1表面において前記ヘテロ接合が形成されていない部分の一部にニッケル粒子および白金粒子の少なくとも一方が付着しており、残りの少なくとも一部に絶縁層が設置されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の水素製造装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の水素製造装置を製造する方法であって、
    基板上に1.23eVよりも大きいバンドギャップエネルギを有する半導体結晶からなる半導体層を積層する工程と、
    前記半導体層上に酸化チタン層または酸化亜鉛層のいずれか1種の金属酸化物層を積層する工程と、
    を含む、水素製造装置の製造方法。
  13. 前記基板は凹凸の表面を有しており、前記基板の凹凸の表面上に前記半導体層を積層することを特徴とする、請求項12に記載の水素製造装置の製造方法。
  14. 前記基板は、石英基板、ガラス基板、サファイア基板および半絶縁性GaAs基板からなる群から選択されたいずれか1種であることを特徴とする、請求項12または13に記載の水素製造装置の製造方法。
  15. 請求項1から11のいずれかに記載の水素製造装置を用いて水素を製造することを特徴とする、水素の製造方法。
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