JP2007045309A - 車両のセキュリティシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 セキュリティを低下させることなく、携帯通信機と車両との間の通信が不能となった場合にも的確に車載装置の作動を行うことができる車両のセキュリティシステムを提供する。
【解決手段】 乗員の操作入力に応じた操作信号を出力する操作スイッチ35を照合制御部22に接続し、操作スイッチ35から予め設定された形態で操作信号が入力されたとき照合制御部22で車載装置の作動を許可する構成とする。これにより、携帯機10と送受信部21との間の通信、及び、エマージェンシーキー15のトランスポンダ制御部16とトランスポンダ通信部33との間の通信が不能となった場合にも、セキュリティを低下させることなく的確に車載装置の作動を判定することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、通信機能を備えた携帯機やエマージェンシーキー等の携帯通信機と車載の通信部との通信を通じてコードの照合を行い携帯通信機に設定されたコードと車両に設定されたコードが一致したとき、エンジン等の車載装置の作動を許可する車両のセキュリティシステムに関する。
近年、車両の盗難防止や操作性等の向上を目的として、いわゆるスマートイグニッション機能を有するセキュリティシステムが開発され、実用化されている。この種のセキュリティシステムは、乗員が所持する携帯機が車室内に進入すると、車両側の制御装置との間で自動的に相互通信を行う。そして、IDコードの一致により、その相互通信が確立したことを条件として、エンジン等の車載装置の作動を許可する。
さらに、この種のセキュリティシステムにおいて、携帯機のバッテリ切れ時や通信不良時等の対策として、例えば、特許文献1には、エマージェンシーキーに内蔵されたトランスポンダ制御部との間で通信可能なトランスポンダ通信部を車載し、これらの間のトランスポンダ通信が確立したとき、エンジン等の車載装置の作動を許可する技術が開示されている。
特開2004−108196号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術では、携帯機の通信不良等が発生した場合のリスクを低減することができるものの、万が一、トランスポンダ通信も同時に不能となった場合には、車載装置を作動させることが不可能となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、セキュリティを低下させることなく、携帯通信機と車両との間の通信が不能となった場合にも的確に車載装置の作動を行うことができる車両のセキュリティシステムを提供することを目的とする。
本発明は、車載の通信手段との間で通信可能な携帯通信手段と、上記通信手段を通じた通信によって上記携帯通信手段との間でコードの照合を行い該コードが一致したとき車載装置の作動を許可する照合手段とを備えた車両のセキュリティシステムにおいて、乗員の操作入力に応じた操作信号を上記照合手段に出力する操作入力手段を備え、上記照合手段は、上記通信手段と上記携帯通信手段との間の通信不能時に、上記操作入力手段から予め設定された形態で操作信号が入力されたとき、上記車載装置の作動を許可することを特徴とする。
本発明の車両のセキュリティシステムによれば、セキュリティを低下させることなく、携帯通信機と車両との間の通信が不能となった場合にも的確に車載装置の作動を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一形態に係わり、図1は車両のセキュリティシステムを示す機能ブロック図、図2は車載装置の作動許可判定ルーチンを示すフローチャートである。
図1に示すように、セキュリティシステム1は、携帯通信手段としての携帯機10及びエマージェンシーキー15と、車両2に搭載された車両制御装置20とを備えている。
携帯機10は、乗員(ドライバ)によって所持され、車両制御装置20と相互通信可能となっている。詳しくは、携帯機10は、車両制御装置20から出力されたリクエスト信号を受信すると、所定のIDコードを含む所定周波数(例えば300MHz)のIDコード信号を自動的に送信する。
エマージェンシーキー15は、内部にトランスポンダ制御部16を備えた機械鍵であり、車室内に配設されたキーシリンダに装着可能となっている。また、トランスポンダ制御部16は、所定のトランスポンダ駆動電波を受信すると起電力を発生し、その起電力を利用してトランスポンダコードを含む応答信号を出力する。
車両制御装置20は、送受信部21、照合手段としての照合制御部22、電源制御部23、エンジン制御部24、ステアリングロック機構25、及びエマージェンシーキー機構26を備えている。
送受信部21は照合制御部22に電気的に接続され、照合制御部22は、電源制御部23、エンジン制御部24、ステアリングロック機構25、及びエマージェンシーキー機構部26に電気的に接続されている。電源制御部23には、照合制御部22、エンジン制御部24、ステアリングロック機構25、始動・停止スイッチ30、及び、エマージェンシーキー機構部26が電気的に接続されている。なお、本実施形態において、始動・停止スイッチ30は、モーメンタリ式の押しボタンスイッチで構成されている。
送受信部21は、照合制御部22から出力されたリクエスト信号を所定周波数の電波(例えば134KHz)に変調し、その電波を車室内に出力する。また、送受信部21は、携帯機10から送信されたIDコード信号を受信すると、そのIDコード信号をパルス信号に復調して照合制御部22に出力する。
照合制御部22は、送受信部21に対してリクエスト信号を間欠的に出力する。また、。照合制御部22は、送受信部21からIDコード信号が入力されると、IDコード信号に含まれるIDコードと、自身に予め設定されたIDコードとの比較(IDコード照合)を行う。その結果、それらのIDコード同士が一致したときには、照合制御部22はステアリングロック機構25に対してロック解除要求信号を出力する。そして照合制御部22は、ステアリングロック機構25からロック解除完了信号が入力されると、電源制御部23に対して作動許可信号を出力するとともに、エンジン制御部24に対して作動許可信号を出力する(すなわち、エンジン(車載装置)の作動を許可する)。これに対し、照合制御部22は、各IDコード同士が一致しないときには、電源制御部23及びエンジン制御部24に対して作動禁止信号を出力する。また、照合制御部22は、エンジンが駆動中であることを示すエンジン駆動信号が電源制御部23から入力されると送受信部21に対するリクエスト信号の出力を停止する。
電源制御部23は、照合制御部22から始動許可信号が入力されると、エンジン始動許可状態となる。そして、このエンジン始動許可状態において始動・停止スイッチ30が押圧操作されると、電源制御部23は、エンジン制御部24への給電制御を開始するとともに、エンジン制御部24に対して始動信号を出力する。また、始動・停止スイッチ30から押圧操作信号が入力されたことに伴い、電源制御部23は、図示しないエンジンスタータを作動させる。
エンジン制御部24は、照合制御部22から作動許可信号が入力されるとともに、電源制御部23から始動信号が入力されると、燃料噴射制御や点火制御等を行う。そして、エンジン制御部24は、イグニッションパルスやオルタネータ出力等に基づいてエンジンの駆動状態を検出し、エンジンが駆動していると判断した場合には、電源制御部23に対して完爆信号を出力する。そして、電源制御部23は、エンジン制御部24から完爆信号が入力されると、エンジンスタータを非動作状態にするとともに、図示しない各種アクセサリ類(車載装置)への給電制御を開始する。
エマージェンシーキー機構26は、キー検出センサ32及びトランスポンダ通信部33を備え、こららが、エマージェンシーキー15を挿脱自在に保持するキーシリンダ内に配設されて要部が構成されている。そして、キー検出センサ32は電源制御部23に電気的に接続され、トランスポンダ通信部33は照合制御部22に接続されている。
キー検出センサ32は、キーシリンダに挿入されたエマージェンシーキー15が中立位置から所定方向に回動された際に、所定の検出信号を電源制御部23に出力するようになっている。そして、車両制御装置20は、電源制御部23に検出信号が入力されると、非常用の車載装置の作動許可判定制御を行う。
すなわち、電源制御部23は、キー検出センサ32から検出信号が入力されると、照合制御部22に対してトランスポンダ駆動信号を出力する。照合制御部22は、このトランスポンダ駆動信号が入力されると、トランスポンダ通信部33に対して駆動信号を出力する。そして、トランスポンダ通信部33は、この駆動信号が入力されると、通信アンテナ33aから所定周波数(例えば134kHz)のトランスポンダ駆動電波を出力させる。このトランスポンダ駆動電波は、キーシリンダの周辺の小領域に出力されるようになっている。そして、エマージェンシーキー15がキーシリンダに装着された状態でトランスポンダ駆動電波が出力されると、トランスポンダ制御部16はそのトランスポンダ駆動電波を受信できるようになっている。
一方、トランスポンダ制御部16は、トランスポンダ駆動電波を受信すると応答信号を出力する。そして、トランスポンダ通信部33は、その応答信号を受信すると復調して受信信号を生成し、同受信信号を照合制御部22に対して出力する。次いで照合制御部22は、受信信号に含まれるトランスポンダコードと、自身に予め設定されたトランスポンダコードとの照合(トランスポンダ照合)を行う。これによりトランスポンダコード同士が一致すると、照合制御部22は、ステアリングロック機構25に対してロック解除要求信号を出力する。そして、照合制御部22は、ステアリングロック機構25からロック解除完了信号が入力されると、電源制御部23及びエンジン制御部24に対して始動許可信号を出力する。すなわち、携帯機10と車両制御装置20との間で行われる通常の相互通信(スマート通信)が確立したときと同様の制御を行う。このため、携帯機10がバッテリ切れ等によって車両制御装置20との通信が不能となってしまうといった非常時においても、エマージェンシーキー15をキーシリンダに装着することによってエンジンを始動可能な状態にすることができるようになる。なお、車両制御装置20は、エンジンの始動許可状態においてエマージェンシーキー15が中立位置に回動されるとエンジンを始動禁止状態にし、エンジンの駆動中にエマージェンシーキー15がエンジン始動許可位置から中立位置に回動されるとエンジンを停止させるようになっている。
また、照合制御部22には、操作入力手段としての操作スイッチ35が電気的に接続されている。この操作スイッチ35は、例えば、モーメンタリ式の押しボタンスイッチによって構成されており、キーシリンダに近接する位置に配設されている。そして、操作スイッチ35は、乗員の操作入力に応じた操作信号を照合制御部22に出力する。ここで、本実施形態において、操作スイッチ35は、乗員による押圧操作時にON信号を出力する。そして、車両制御装置20は、照合制御部22に操作信号が入力されると、非常時用における車載装置の作動許可判定制御を行う。ここで、この操作スイッチ35からの操作信号に基づく非常時用の作動許可判定制御は、上述のトランスポンダ通信に基づく非常時用の作動許可判定制御が不能であるときに実行されるものである。この制御において、照合制御部22は、予め設定された形態で操作スイッチ35から操作信号が入力されたとき、車載装置の作動を許可する。すなわち、車両制御装置20は、携帯機10との間で行われる通常の相互通信(スマート通信)は確立したときと同様の制御を行う。ここで、照合制御部22は、例えば、設定時間t2(例えば、2秒)以下の間隔で入力される操作信号を1セットとして各セット毎の操作信号の入力回数(例えば、1〜9の任意の回数)を複数セット(例えば、8セット)カウントし、各セットでの操作信号の入力回数が予め設定された回数と全て一致したとき、車載装置の作動の許可を判定する。ここで、各セットにおける操作信号の入力回数cは、例えば、携帯機10による相互通信の確立時に任意に変更可能となっている。
次に、照合制御部22で実行される作動許可判定について、図2に示す作動許可判定ルーチンに従って説明する。この作動許可判定ルーチンは、例えば、キーシリンダにエマージェンシーキー15が挿入されて所定方向に回動された後に、操作スイッチ35から最初の操作信号が入力されたことを条件として実行される。このルーチンがスタートすると、照合制御部22は、先ず、ステップS101において、セット数を示すカウンタnを「1」にセットし、続くステップS102で、セット毎に操作信号の入力回数をカウントするカウンタcを「1」にセットした後、ステップS103に進む。
ステップS103において、照合制御部22は、カウンタcが「9」よりも大きいか否かを調べる。そして、照合制御部22は、カウンタc>9であると判定した場合にはステップS115に進み、カウンタc≦9であると判定した場合にはステップS104に進む。
ステップS103からステップS104に進むと、照合制御部22は、前回操作信号が入力されてからの経過時間tが予め設定された時間t1(例えば、5秒)以上であるか否かを調べる。そして、照合制御部22は、t≧t1であると判定した場合にはステップS111に進み、t<t1であると判定した場合にはステップS105に進む。
そして、ステップS104からステップS105に進むと、照合制御部22は、操作スイッチ35から操作信号が入力されたか否かを調べ、操作信号が入力されていない場合には、ステップS104に戻る。
一方、ステップS105において、操作信号が入力されたと判定した場合にはステップS106に進み、照合制御部22は、前回操作信号が入力されてからの経過時間t(すなわち、前回操作信号が入力されてから今回操作信号が入力されるまでに要した時間)が予め設定された時間t2(例えば、2秒)以下であるか否かを調べる。
そして、ステップS106において、経過時間t≦t2であると判定した場合(すなわち、今回入力された操作信号が前回の操作信号と同一セットの操作信号であると判定した場合)、照合制御部22は、ステップS107に進み、カウンタcをインクリメント(c=c+1)した後、ステップS103に戻る。
一方、ステップS106において、経過時間t>t2であると判定した場合、照合制御部22は、ステップS108に進み、カウンタnをインクリメント(n=n+1)した後、ステップS109に進む。
そして、ステップS109において、照合制御部22は、現在のカウンタnが「8」以上であるか否かを調べ、n>8であると判定した場合には、ステップS115に進む。
一方、ステップS109において、カウンタn≦8であると判定した場合には、照合制御部22はステップS110に進み、新たなセットナンバーにおける操作信号のカウンタとしてc=1をセットした後、ステップS103に戻る。
また、ステップS104からステップS111に進むと、照合制御部22は、カウンタn=8であるか否か、すなわち、規定のセット数だけ操作信号のカウントがなされているか否かを調べる。そして、ステップS111において、カウンタn≠8であると判定した場合、照合制御部22は、ステップS115に進む。
一方、ステップS111において、カウンタn=8であると判定した場合、照合制御部22は、ステップS112に進み、各セットでカウントした操作信号の入力回数(操作スイッチ35の操作回数)と、予め設定された各操作回数とを照合した後、ステップS113に進む。
そして、ステップS113において、照合制御部22は、各セットでの操作回数が予め設定された各操作回数と一致しているか否かを調べ、各セットでの操作回数が予め設定された各操作回数と全て一致していると判定した場合には、ステップS114に進み、車載装置の作動の許可を判定した後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS113において、少なくとも1のセットでの操作回数が予め設定された操作回数と不一致であると判定した場合、照合制御部22は、ステップS115に進む。そして、ステップS103、ステップS109、ステップS111、或いは、ステップS113からステップS115に進むと、照合制御部22は、車載装置の作動の禁止を判定した後、ルーチンを抜ける。
このような実施形態によれば、乗員の操作入力に応じた操作信号を出力する操作スイッチ35を照合制御部22に接続し、操作スイッチ35から予め設定された形態で操作信号が入力されたとき照合制御部22で車載装置の作動を許可する構成とすることにより、携帯機10と送受信部21との間の通信、及び、エマージェンシーキー15のトランスポンダ制御部16とトランスポンダ通信部33との間の通信が不能となった場合にも、セキュリティを低下させることなく的確に車載装置の作動を判定することができる。
この場合、特に、照合制御部22は、設定時間以下の間隔で入力される操作信号を1セットとして各セット毎の操作信号の入力回数を複数セットカウントし、各セットでの操作信号の入力回数が予め設定された回数と一致したとき車載装置の作動を許可することにより、セキュリティの低下をより的確に防止することができる。
車両のセキュリティシステムを示す機能ブロック図 車載装置の作動許可判定ルーチンを示すフローチャート
符号の説明
1 … セキュリティシステム
2 … 車両
10 … 携帯機(携帯通信手段)
15 … エマージェンシーキー(携帯通信手段)
16 … トランスポンダ制御部(携帯通信手段)
20 … 車両制御装置
21 … 送受信部(通信手段)
22 … 照合制御部(照合手段)
23 … 電源制御部
24 … エンジン制御部
25 … ステアリングロック機構
26 … エマージェンシーキー機構
30 … 始動・停止スイッチ
32 … キー検出センサ
33 … トランスポンダ通信部(通信手段)
33a … 通信アンテナ(通信手段)
35 … 操作スイッチ(操作入力手段)

Claims (2)

  1. 車載の通信手段との間で通信可能な携帯通信手段と、上記通信手段を通じた通信によって上記携帯通信手段との間でコードの照合を行い該コードが一致したとき車載装置の作動を許可する照合手段とを備えた車両のセキュリティシステムにおいて、
    乗員の操作入力に応じた操作信号を上記照合手段に出力する操作入力手段を備え、
    上記照合手段は、上記通信手段と上記携帯通信手段との間の通信不能時に、上記操作入力手段から予め設定された形態で操作信号が入力されたとき、上記車載装置の作動を許可することを特徴とする車両のセキュリティシステム。
  2. 上記照合手段は、設定時間以下の間隔で入力される操作信号を1セットとして各セット毎の操作信号の入力回数を複数セットカウントし、上記各セットでの操作信号の入力回数が予め設定された回数と一致したとき、上記車載装置の作動を許可することを特徴とする請求項1記載の車両のセキュリティシステム。
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