JP2007044176A - ネクタイ止め具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ネクタイの装着に際して小剣部の通し部や差込片に対する取り扱いが容易で、またワイシャツに取付けた場合の装着感も良好とし、使用感全般について改善したネクタイ止め具を提供する。
【解決手段】 中央が前面に膨出するようにアーチ状に湾曲してなる逆三角形状の本体と、該本体の上縁両側から斜め上方に延成した一対の差込片と、前記本体の前面に上下方向に開口すると共に、左右何れか一端を開放して設けたネクタイ小剣部の通し部と、前記本体の裏面に掛止片を下向きにして設けたフック部とからなる。また、双方の差込片は長さが異ならしめる。さらに、本体から糸部を垂下すると共に、この糸部の先端にネクタイ小剣部を折り返した状態に保持するクリップ部を設ける。フック部は、その掛止片先端が本体側に近接するように折曲してなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 中央が前面に膨出するようにアーチ状に湾曲してなる逆三角形状の本体と、該本体の上縁両側から斜め上方に延成した一対の差込片と、前記本体の前面に上下方向に開口すると共に、左右何れか一端を開放して設けたネクタイ小剣部の通し部と、前記本体の裏面に掛止片を下向きにして設けたフック部とからなる。また、双方の差込片は長さが異ならしめる。さらに、本体から糸部を垂下すると共に、この糸部の先端にネクタイ小剣部を折り返した状態に保持するクリップ部を設ける。フック部は、その掛止片先端が本体側に近接するように折曲してなる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、結び目を形成した状態のネクタイをワイシャツに取付ける際に用いるネクタイ止め具に係り、より詳しくは使用性を向上させた改良構造に関するものである。
従来から、安定して美麗な結び目を作るようにネクタイを結ぶため、また、地球の温暖化現象を解消する一反として、夏場における冷房の設定温度を適正化すべく、ノータイ等の軽装が励行されている近年にあって、ネクタイの脱着を容易に行うために、ネクタイ止め具があり、本出願人の一人も既にこの種ネクタイ止め具を開示している(特許文献1)。
即ち、前記特許文献1に開示のネクタイ止め具は、中央部が前面に向かって凸円弧状に湾曲した本体と、この本体の両側から斜め上方に突出する一対の差込片と、前記本体の前面に設けられ上下方向に開口するネクタイ通し部と、前記本体の裏面に設けられ本体から逆U字状に突出するフック部とを具備しており、本体の前面にネクタイ通し部を設けたため、ネクタイの結び目が程よく前方に膨出し、しかもネクタイ通し部にネクタイを通すことにより結び目が緩み難いものであった。さらに、それまでのネクタイ止め具専用のネクタイの場合には色柄等に制限があり、好みのネクタイを着用することができなかったが、市販のネクタイをそのままネクタイ止め具に結んで着用することができ、好みの色柄のネクタイを着用できるという利点があった。
しかしながら、上記従来のネクタイ止め具にあっても、実際の使用上、いくつかの改善すべき点があった。その一つは、本体の前面に帯片状のネクタイ通し部を架設して上下方向の開口を形成しているが、大剣部の裏側にあってネクタイの小剣部のみを前記開口に通しにくいものであった。また、一対の差込片に対しては、順にネクタイが巻き付けられるが、後に巻き付けられるほうは、大剣部と小剣部の中間部から大剣部に向かってネクタイの幅が広くなっているため、慣れない利用者にとってはうまく差込片にネクタイを巻き付けることができないという課題もあった。
さらに、市販のネクタイをネクタイ止め具に適用した場合、小剣部に余剰ができるが、従来は小剣部を折り返して、ネクタイピン等により長さを調整した状態を保持するという手間があった。さらにまた、フック部はワイシャツの第一ボタン上ののど元に掛止されるが、この際、フック先端が喉に触れて違和感を覚えることがあった。また、この種ネクタイ止め具はプラスチック成型によりフック部、差込片を本体に一体に成形することが多いが、特にフック部について、その根元が折れやすいという課題も散見されたのである。
本発明は上述した課題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、ネクタイの装着に際して小剣部の通し部や差込片に対する取り扱いが容易で、またワイシャツに取付けた場合の装着感も良好とし、使用感全般について改善したネクタイ止め具を提供することにある。
上述した目的を達成するために本発明では、中央が前面に膨出するようにアーチ状に湾曲してなる逆三角形状の本体と、該本体の上縁両側から斜め上方に延成した一対の差込片と、前記本体の前面に上下方向に開口すると共に、左右何れか一端を開放して設けたネクタイ小剣部の通し部と、前記本体の裏面に掛止片を下向きにして設けたフック部とからネクタイ止め具を構成した。
この手段によれば、ネクタイの表面を手前側にして小剣部をネクタイ通し部の上側を通し、その小剣部を引き上げて本体からの大剣部の長さを好みの長さに調節する。次に、大剣部と小剣部の中間部を左側の差込片に後側から前側に1回巻き付け、さらに本体の前面を覆うように横方向に渡して右側に導き、右側の差込片に前側から後側に1回巻き付ける。さらに、小剣部を本体の上辺部を通ってネクタイ通し部に通すと、大剣部が大剣部の裏側に重なってネクタイがネクタイ止め具に結ばれる。特に、ネクタイ通し部に小剣部を通す際、開放端側からネクタイ通し部の開口に小剣部を差し込むことができる。
また本発明では、双方の差込片の長さを異にし、例えば、後に小剣部が巻き付けられるほうの差込片を他方よりも長く延成することで、この巻き付け作業が行いやすく、また巻き付けたあとの差込片の先端を左右とも同じだけ露出させることができる。なお、何れの差込片を長くするかは自由で、例えば左利き用・右利き用によって何れを長くするかを決定することができる。
さらに本発明では、本体から糸部を垂下すると共に、この糸部の先端にネクタイ小剣部を折り返した状態に保持するクリップ部を設けたので、市販のネクタイに適用した際に発生する小剣部の余剰部分の始末を容易に行うことができる。なお、糸部は本体と別体に、例えば天蚕糸によって構成することができるが、本体と一体成形することも可能である。
また、フック部の掛止片先端を本体側に近接するように折曲することによって、フック先端が不用意に喉に触れることを防ぐことができる。
さらに、フック部の本体と接合される根元を湾曲して成型することによって、その弾性変形により前記根元が折損しにくくなる。
さらにまた、本体にネクタイ小剣部を縫合する小穴を設けたので、予め小剣部を短く設定したネクタイを結んだ状態で本止め具に一体とすることができる。
以上、本発明によれば、本体前面にネクタイ通し部を突出して設けたため、ネクタイの結び目が程よく前方に膨出すると共に、本体前面との間でネクタイ通し部によって小剣部を押さえられるため結び目が緩み難いという効果に加え、ネクタイ通し部に小剣部を差し込みやすいという効果がある。また、後に小剣部が巻き付けられるほうの差込片を他方よりも長く延成したので、この巻き付け作業が行いやすく、また巻き付けた後の差込片の先端を左右とも同じだけ露出させることができるため、差込片の襟元への挿入保持も、より確実なものとなる。
さらに、クリップ部によって小剣部の余剰部分を折り返した状態で容易に保持でき、また折り返し位置も一定させることができる。また、フック部の掛止片先端を本体側に近接したので、フック先端が喉に触れて違和感や痛みを感じることがなく、装着感に優れる。このフック部の根元を湾曲したものにあっては、その弾性変形により前記根元が折損しにくくなり、耐久性に優れた止め具とすることができる。
さらにまた、本体にネクタイ小剣部を縫合する小穴を設けたものにあっては、予め小剣部を短く設定したネクタイを結んだ状態で止め具に一体とした製品を容易に製造することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1はネクタイ止め具を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は平面図であり、図2はネクタイを結んだ状態の斜視図である。
ネクタイ止め具1は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂材料によって成形され、その本体2は薄板状であり、略逆三角形状で、中央部2aが前面に向かって凸円弧状に湾曲している。この中央部2aは剛性を有しており、本体2の湾曲部が偏平状に変形しないように形成されている。さらに、本体2の両側部には斜め上方に角状に突出する一対の差込片3a,3bが一体に設けられ、本体2の上辺部2b及び下辺部2cは略平坦に形成されている。ここで本発明では、通常、ネクタイ(大剣部と小剣部の中間部)の幅に合わせて3.5〜4cmの長さに設定される差込片3a・3bのうち、一方の差込片3bを約0.5cm延成して、他方の差込片3aよりも長く設定してる。
また、本体2の前面には湾曲する中央部2aを横切るように湾曲した帯状片4が設けられ、この帯状片4の一端部4aは本体2に熱融着等によって固着され、上下方向に開口すると共に、他端部4bが開放されたネクタイ通し部5が形成されている。また、本実施形態では、帯状片4の本体2に固着された一端部4aは本体2の側縁寄りに固着する一方、開放された他端部4bは本体2の中央寄りに位置させることによって、後述するネクタイ通し部5へのネクタイの差し込み作業を容易にしている。
さらに、本体2の背面側には本体2の下辺部2cから上方に突出する逆U字状のフック部6が一体に設けられている。このフック部6は、掛止片6a先端が本体側に近接するように湾曲あるいは折曲されていると共に、本体2との接合部である根元6bを湾曲して形成している。
さらにまた、本体2には天蚕糸等の糸部7がフック部6の前記根元6bに止めて垂設され、この糸部7の先端にはクリップ部8が設けられている。糸部7は小剣部に余剰ができる場合に、本体2からその折り返し位置までの長さに設定することが好ましく、本実施形態では15cm前後に設定している。また、本実施形態では糸部7を本体2と別体としているが、本体2と糸部7を一体的に成型することも可能である。一方、クリップ部8は、二つの挟持部8a・8bからなり、一方の挟持部8aは小剣部の前記折り返し部を挟持するものである。さらに、他方の挟持部8bは、前記折り返し部を小剣部、大剣部、またはワイシャツに止めることで、小剣部が左右にずれて大剣部からはみ出ないようにするためのものである。なお、クリップ部8は、二つの挟持部8a・8bから構成する必要はなく、少なくとも小剣部の折り返し部を挟持するものであればよい。
次に、前述のように構成されたネクタイ止め具1にネクタイNを結ぶ手順について説明する。まず、ネクタイNは大剣部と小剣部の中間部N1と、幅の広い大剣部N2と、幅の狭い小剣部N3とからなる。
図1(a)に矢印で示すように、ネクタイNの表面を手前側にして小剣部N3をネクタイ通し部5の上側(帯状片4の上)を通し、その小剣部N3を引き上げて本体2からの大剣部N2の長さを好みの長さに調節すると、中間部N1が本体2より上方に位置する。
次に、中間部N1を左側の差込片3aに後側から前側に1回巻き付け、さらに本体2の前面を覆うように横方向に渡して右側に導き、右側の差込片3bに前側から後側に1回巻き付ける。さらに、小剣部N3を本体2の上辺部2bを通って、帯状片4の開放された他方端4bからネクタイ通し部5に差し込んだ状態で下に引っ張れば、小剣部N3が大剣部N2の裏側に重なってネクタイNがネクタイ止め具1に結ばれる。
ネクタイ止め具1専用のネクタイの場合には通常の市販のネクタイより長さが短いため、小剣部N3の長さが程よいが、市販のネクタイの場合には人間の首回りの長さを考慮して長く形成されているため、前述のようにネクタイ止め具1に結んだときには、小剣部N3が大剣部N2より長く、余った状態となるが、余った小剣部N3を折り返して、この折り返し部を上述したクリップ部8によって止めることにより、小剣部N3を適度な長さにすることができる。
従って、左右の差込片3a,3bをワイシャツの左右の襟下に差し込み、フック部6をワイシャツの襟元と前首(喉)との間に差し込むことにより、ワンタッチでネクタイNを着用でき、ネクタイNの結び目で第1ボタンが隠れ、通常のネクタイ結びと同様の姿となる。
なお、図1において、9は本体2の左右2箇所に設けられた小穴であり、予め小剣部を短く設定したこの種止め具専用のネクタイについて、前記小剣部を本体2に縫合するためのものである。
1 ネクタイ止め具
2 本体
3a・3b 差込片
4 帯状片
5 ネクタイ通し部
6 フック部
7 糸部
8 クリップ部
9 小穴
2 本体
3a・3b 差込片
4 帯状片
5 ネクタイ通し部
6 フック部
7 糸部
8 クリップ部
9 小穴
Claims (7)
- 中央が前面に膨出するようにアーチ状に湾曲してなる逆三角形状の本体と、該本体の上縁両側から斜め上方に延成した一対の差込片と、前記本体の前面に上下方向に開口すると共に、左右何れか一端を開放して設けたネクタイ小剣部の通し部と、前記本体の裏面に掛止片を下向きにして設けたフック部とからなることを特徴としたネクタイ止め具。
- 双方の差込片は長さが異なる請求項1記載のネクタイ止め具。
- 本体から糸部を垂下すると共に、この糸部の先端にネクタイ小剣部を折り返した状態に保持するクリップ部を設けた請求項1または2記載のネクタイ止め具。
- 糸部は本体と一体成形される請求項3記載のネクタイ止め具。
- フック部は、その掛止片先端が本体側に近接するように折曲してなる請求項1から4のうち何れか一項記載のネクタイ止め具。
- フック部は、本体と接合される根元を湾曲してなる請求項1から5のうち何れか一項記載のネクタイ止め具。
- 本体にネクタイ小剣部を縫合する小穴を設けた請求項1から6のうち何れか一項記載のネクタイ止め具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005230392A JP2007044176A (ja) | 2005-08-09 | 2005-08-09 | ネクタイ止め具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005230392A JP2007044176A (ja) | 2005-08-09 | 2005-08-09 | ネクタイ止め具 |
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JP2007044176A true JP2007044176A (ja) | 2007-02-22 |
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Family Applications (1)
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JP2005230392A Pending JP2007044176A (ja) | 2005-08-09 | 2005-08-09 | ネクタイ止め具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007044176A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103300547A (zh) * | 2012-03-10 | 2013-09-18 | 青木康 | 领带夹扣 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5599215U (ja) * | 1978-12-27 | 1980-07-10 | ||
JPS6040422U (ja) * | 1983-08-26 | 1985-03-22 | 大阪ネクタイ縫製株式会社 | ネクタイ |
JPH0362849A (ja) * | 1989-07-31 | 1991-03-18 | Sumitomo Chem Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
-
2005
- 2005-08-09 JP JP2005230392A patent/JP2007044176A/ja active Pending
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