JP3062849U - ネクタイ止め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ネクタイの結び目が程よく前方に膨出し、しか
もネクタイ通し部にネクタイを通すことにより結び目が
緩み難いネクタイ止め具を提供することにある。 【解決手段】合成樹脂材料によって成形された薄板状で
あり、中央部２ａが前面に向かって凸円弧状に湾曲した
本体２と、この本体２の両側から斜め上方に突出する一
対の差し込み片３ａ，３ｂと、本体２の前面に設けられ
上下方向に開口するネクタイ通し部５と、本体２の裏面
に設けられ本体２から逆Ｕ字状に突出するフック部６と
を具備したことを特徴とするネクタイ止め具にある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、ネクタイを結び、ワイシャツの襟元に掛止するだけでワンタッチ でネクタイを着用できるネクタイ止め具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ワイシャツにネクタイを着用する際には、ネクタイの長手方向の中間部のネッ クバンドをワイシャツの襟下に回して襟元の前側で結び、前垂れ部の裏側に背垂 れ部を重ね合わせて着用するのが普通であるが、前垂れ部の長さを程よい長さに し、しかも結び目を程よく膨出させて結ぶことは難しく、何度も結び直すことも 少なくない。

【０００３】 そこで、前述のような問題を解消するために、ワンタッチでネクタイを着用で きるネクタイ止め具が市販されている。このネクタイ止め具は、合成樹脂材料等 の薄板からなる本体にネクタイを結び、本体に設けられたフック部をワイシャツ の襟元と前首（喉）との間に差し込むことにより、ワンタッチで着用できるよう にしたものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のネクタイ止め具は、ネクタイ止め具専用の長さの短いネ クタイを使用しており、市販のネクタイをネクタイ止め具に結んだ場合には長さ が余ってしまい、またネックバンドの位置で結び目を付けることができないため 、ネクタイが緩んでしまったり、結び目の大きさが不自然である。従って、ネク タイ止め具専用のネクタイを使用しているが、専用のネクタイは色柄に制限があ り、好みの色柄のネクタイを着用することができない。

【０００５】 この考案は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、 ネクタイの結び目が程よく前方に膨出し、しかもネクタイ通し部にネクタイを通 すことにより結び目が緩み難く、さらに、市販のネクタイをそのままネクタイ止 め具に結んで着用することができるネクタイ止め具を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、前記目的を達成するために、合成樹脂材料によって成形された薄 板状であり、中央部が前面に向かって凸円弧状に湾曲した本体と、この本体の両 側から斜め上方に突出する一対の差し込み片と、前記本体の前面に設けられ上下 方向に開口するネクタイ通し部と、前記本体の裏面に設けられ本体から逆Ｕ字状 に突出するフック部とを具備したことを特徴とするネクタイ止め具にある。

【０００７】 前記構成によれば、ネクタイの表面を手前側にして背垂れ部をネクタイ通し部 の上側を通し、その背垂れ部を引き上げて本体からの前垂れ部の長さを好みの長 さに調節する。次に、ネックバンドを左側の差し込み片に後側から前側に１回絡 め、さらに本体の前面を覆うように横方向に渡して右側に導き、右側の差し込み 片に前側から後側に１回絡める。さらに、背垂れ部を本体の上辺部を通ってネク タイ通し部の上側から下側に通すと、背垂れ部が前垂れ部の裏側に重なってネク タイがネクタイ止め具に結ばれる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。

【０００９】 図１はネクタイ止め具を示し、（ａ）は斜視図、（ｂ）は側面図、（ｃ）は平 面図であり、図２はネクタイを結んだ状態の斜視図である。

【００１０】 ネクタイ止め具１は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂材料によって成形さ れ、その本体２は薄板状であり、略逆三角形状で、中央部２ａが前面に向かって 凸円弧状に湾曲している。この中央部２ａは剛性を有しており、本体２の湾曲部 が偏平状に変形しないように形成されている。さらに、本体２の両側部には斜め 上方に角状に突出する一対の差し込み片３ａ，３ｂが一体に設けられ、本体２の 上辺部２ｂ及び下辺部２ｃは略平坦に形成されている。

【００１１】 また、本体２の前面には湾曲する中央部２ａを横切るように湾曲した帯状片４ が設けられ、この帯状片４の両端部は本体２に熱融着等によって固着され、上下 方向に開口するネクタイ通し部５が形成されている。さらに、本体２の背面側に は本体２の下辺部２ｃから上方に突出する逆Ｕ字状のフック部６が一体に設けら れている。

【００１２】 次に、前述のように構成されたネクタイ止め具１にネクタイ７を結ぶ手順につ いて説明する。まず、ネクタイ７は中間のネックバンド７ａと、幅の広い前垂れ 部７ｂと、幅の狭い背垂れ部７ｃとからなる。

【００１３】 図１（ａ）に矢印で示すように、ネクタイ７の表面を手前側にして背垂れ部７ ｃをネクタイ通し部５の上側（帯状片４の上）を通し、その背垂れ部７ｃを引き 上げて本体２からの前垂れ部７ｂの長さを好みの長さに調節すると、ネックバン ド７ａが本体２より上方に位置する。

【００１４】 次に、ネックバンド７ａを左側の差し込み片３ａに後側から前側に１回絡め、 さらに本体２の前面を覆うように横方向に渡して右側に導き、右側の差し込み片 ３ｂに前側から後側に１回絡める。さらに、背垂れ部７ｃを本体２の上辺部２ｂ を通ってネクタイ通し部５の上側から下側に通すと、背垂れ部７ｃが前垂れ部７ ｂの裏側に重なってネクタイ７がネクタイ止め具１に結ばれる。

【００１５】 ネクタイ止め具１専用のネクタイの場合には通常の市販のネクタイより長さが 短いため、背垂れ部７ｃの長さが程よいが、市販のネクタイの場合には人間の首 回りの長さを考慮して長く形成されているため、前述のようにネクタイ止め具１ に結んだときには、背垂れ部７ｃが前垂れ部７ｂより長く、余った状態となるが 、余った背垂れ部７ｃを折り返して縫い付けるか、ピンで止めることにより、背 垂れ部７ｃを適度な長さにすることができる。

【００１６】 従って、左右の差し込み片３ａ，３ｂをワイシャツの左右の襟下に差し込み、 フック部６をワイシャツの襟元と前首（喉）との間に差し込むことにより、ワン タッチでネクタイ７を着用でき、ネクタイ７の結び目で第１ボタンが隠れ、通常 のネクタイ結びと同様の姿となる。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案のネクタイ止め具は、本体の前面にネクタイ通 し部を設けたため、ネクタイの結び目が程よく前方に膨出し、しかもネクタイ通 し部にネクタイを通すことにより結び目が緩み難いという効果がある。さらに、 ネクタイ止め具専用のネクタイの場合には色柄等に制限があり、好みのネクタイ を着用することができなかったが、市販のネクタイをそのままネクタイ止め具に 結んで着用することができ、好みの色柄のネクタイを着用できるという効果があ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のネクタイ止め具の第１の実施形態を
示し、（ａ）は斜視図、（ｂ）は側面図、（ｃ）は平面
図。

【図２】同実施形態のネクタイ止め具にネクタイを結ん
だ状態の斜視図。

【符号の説明】

１…ネクタイ止め具 ２…本体 ３ａ，３ｂ…差し込み片 ５…ネクタイ通し部 ６…フック部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂材料によって成形された薄板状
   であり、中央部が前面に向かって凸円弧状に湾曲した本
   体と、この本体の両側から斜め上方に突出する一対の差
   し込み片と、前記本体の前面に設けられ上下方向に開口
   するネクタイ通し部と、前記本体の裏面に設けられ本体
   から逆Ｕ字状に突出するフック部とを具備したことを特
   徴とするネクタイ止め具。