JP2007043947A - コリネ型細菌を用いる還元条件でのアミノ酸の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課 題】 アミノ酸の高効率な製造が可能となるアミノ酸の製造方法の提供。
【解決手段】好気性コリネ型細菌を好気条件下で増殖培養し、回収した菌体またはその菌体処理物を用いて還元条件下の反応培地中に生成するアミノ酸を採取することからなるアミノ酸の製造方法において、該好気性コリネ型細菌として、乳酸デヒドロゲナーゼが不活性化されているか、もしくは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊されている形質転換体を用いることを特徴とするアミノ酸の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、コリネ型細菌を用いるアミノ酸の製造方法に関する。さらに詳しくは、特定のコリネ型細菌を用いて還元条件下でアミノ酸を生成せしめ、これを採取することからなる高効率なアミノ酸の製造方法に関するものである。
従来より、好気性コリネ型細菌は、通気攪拌培養法や振盪培養法等の好気的条件でグルタミン酸等の有用アミノ酸の生産に広く用いられている。また、本発明者等により、好気性コリネ型細菌またはその菌体処理物と、糖類とを還元条件下の反応培地で反応させ、有機化合物を得る方法も提案されている(特許文献1)。
形質転換されたコリネ型細菌を用いる物質生産に関しては、特許文献2に、L−アラニンデヒドロゲナーゼ遺伝子が組換えられたコリネ型細菌がアラニンの生成蓄積量を増大させることができると記載されている。
また、特許文献3では、相同組換え法による乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子破壊株によるアミノ酸や有機酸の製造を行えば乳酸の副生が抑えられると開示している。しかしながら、アミノ酸や有機酸(但し、乳酸を除く)の生成そのものが促進されることは示されておらず、単に該破壊株を好気培養し、ついで粉砕した菌体粉砕物から得られる乳酸デヒドロゲナーゼ酵素はその発現量が低下していると開示されているのみである。
特許文献4では、本発明者等により、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊され、かつ、ピルビン酸カルボキシラーゼ遺伝子が高発現すべく組換えられた好気性コリネ型細菌形質転換体を用いるコハク酸等のジカルボン酸の製造技術が開示されている。しかしながら、特許文献4には、アミノ酸の製造については何も記載されていない。本発明のアミノ酸製造技術は、特許文献4で開示されているコリネ型細菌形質転換体を使用することを実施態様の一つとするものであるが、これは、特許文献4に記載の形質転換体がジカルボン酸の製造のみならず、アミノ酸の製造にも優れた能力があることを、本発明により思いもかけず見出したことによる。
好気性コリネ型細菌によるアミノ酸の従来の工業的醗酵生産技術では、使用微生物の分裂増殖に伴う醗酵熱の除去やエアレーションが必要となる等の理由により、多量の冷却水やプロセスエネルギーの消費及びそれらに伴う排水処理設備など工業的生産技術の省エネルギー化や経済性負担の軽減化が強く求められている(非特許文献1参照)。
さらに、醗酵法によるアミノ酸生産技術においては、好気性コリネ型細菌に与えられた栄養源は増殖にも消費されることになり、目的アミノ酸生産物の生産性の低下、すなわち、栄養源からの目的生産物への変換率が低下することに対する改良も求められている。
特開2004−194570号公報 特開平6−277082号公報 特開平11−206385号公報 国際公開第05/10182号パンフレット(WO2005/010182 A1) 味の素株式会社、"味の素環境への取り組み"、[online]、[2005年8月1日検索]、インターネット<URL: http://www.ajinomoto.co.jp/company/kankyo/kankyo1_4.html>
本発明は、乳酸デヒドロゲナーゼが不活性化、もしくは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊されている好気性コリネ型細菌を培養増殖し、得られる菌体による還元条件下の反応培地でのアミノ酸生産に関するものであり、本発明の目的は、形質転換されていない好気性コリネ型細菌を使用する場合よりもアミノ酸生産量が著しく向上したアミノ酸製造方法を提供することである。さらには、従来のアミノ酸の工業的生産時の課題であるプロセスエネルギー等用役使用量の低減化が可能であり、かつ使用栄養源のアミノ酸への変換率が大きい製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の好気性コリネ型細菌、すなわち乳酸デヒドロゲナーゼが不活性化されているか、もしくは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊されている好気性コリネ型細菌の形質転換体を用いて、特定のアミノ酸生産方法により、上記目的を達成できることを見出し、さらに検討を重ねて、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1)好気性コリネ型細菌を好気条件下で増殖培養し、回収した菌体またはその菌体処理物を用いて還元条件下の反応培地中に生成するアミノ酸を採取することからなるアミノ酸の製造方法において、該好気性コリネ型細菌として、乳酸デヒドロゲナーゼが不活性化、もしくは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊されている形質転換体を用いることを特徴とするアミノ酸の製造方法、
(2)形質転換体が、さらに、ピルビン酸カルボシキラーゼ遺伝子が高発現すべく組換えられた形質転換体であることを特徴とする(1)記載のアミノ酸の製造方法、
(3)好気性コリネ型細菌形質転換体が、コリネバクテリウム・グルタミカム R/△ldh(FERM P−20532)であることを特徴とする(1)記載のアミノ酸の製造方法、
(4)好気性コリネ型細菌形質転換体が、コリネバクテリウム・グルタミカム R ldh/pCRB1−PC(FERM BP−10060)であることを特徴とする(2)記載のアミノ酸の製造方法、
(5)還元条件下の反応培地の酸化還元電位が−200ミリボルト乃至−500ミリボルトであることを特徴とする(1)記載のアミノ酸の製造方法、
(6)還元条件下の反応培地に存在する好気性コリネ型細菌の形質転換体が実質的な増殖を伴わないことを特徴とする(1)記載のアミノ酸の製造方法、
(7)アミノ酸が、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グリシン、アスパラギン酸、スレオニン、セリン、グルタミン酸、システィン、メチオニン、チロシン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、アルギニン、トリプトファンおよびプロリンから選ばれることを特徴とする(1)記載のアミノ酸の製造方法、
である。
本発明により、アミノ酸の高効率な製造が可能となる。このため、本発明は経済的にも生産エネルギー消費的にもアミノ酸生産工業実施上の効果が非常に大きい。すなわち、本発明のアミノ酸の製造方法は、形質転換されていない好気性コリネ型細菌を使用する場合よりもアミノ酸生産量が著しく向上するという効果を奏する。また、本発明は、還元条件下のアミノ酸生産技術により、好気性コリネ型細菌の実質的な分裂増殖が殆ど認められず、前記の工業的生産時の課題であるプロセスエネルギー等用役使用量の低減化が可能であり、さらには、使用栄養源のアミノ酸への変換率が大きいという効果を奏する。
本発明で用いられる好気性コリネ型細菌は、バージーズ・マニュアル・デターミネイティブ・バクテリオロジー〔(Bargeys Manual of Determinative Bacteriology, 8, 599、1974)〕に定義されている、好気性、グラム陽性、非抗酸性、胞子形成能を有さない桿菌微生物であり、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属に属する微生物等が挙げられる。
具体的には、コリネバクテリウム・グルタミカム R(Corynebacterium glutamicum R:独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター 受託番号FERM P−18976)、ATCC13032、ATCC13058、ATCC13059、等が挙げられる。
また、好気性コリネ型細菌は、自然界に存在する野性株の変異株(例えば、受託番号FERM P−18977、受託番号 FERM P−18978、特開2004−89029号公報記載)であってもよい。
本発明の効果を実現するための要件の一つは、これら好気性コリネ型細菌の乳酸デヒドロゲナーゼが不活性化されているか、もしくは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊されていることである。この意味するところは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子がその遺伝子機能が失われていたり(乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の全部又はその一部が破壊、変異されたり、該遺伝子のプロモーターやリボソームバインディングサイト等の該遺伝子発現ユニットの改変又は除去により、乳酸デヒドロゲナーゼ発現活性を有していないことを意味する)、その発現形である乳酸デヒドロゲナーゼ酵素蛋白の形成もしくはその機能が失われていることである。
このような好気性コリネ型細菌の形質転換方法は、相同性組換え法、トランスポゾン挿入法および変異原導入法等から選ばれる方法により実施できるが、トランスポゾン挿入法および変異原導入法は染色体上の遺伝子のランダムな破壊であり、ターゲットとする乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の破壊を効率よく実施するには相同性組換え法が好ましい。これらの方法はいずれもそれ自体充分に確立された技術であるから、本発明にあっては、それらに従って行えばよい。
相同性組換え法によるコリネ型細菌の乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子破壊株作製は、通常、以下の操作方法、手順で行なうことができる。
A)微生物からのDNA抽出;
コリネ型細菌からのゲノムDNA抽出法は、4mg/ml濃度のリゾチームで37℃、30分間菌体を事前に処理する以外は、Sambrookらの方法(Sambrook,J.,E.F.Fritsch,and T. Maniatis.1989.Molecular cloning:a laboratory manual,2nd ed. Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.)により行うことができる。
B)ターゲットとなる乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のクローン化と破壊用プラスミド作製;
乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のクローニングは、既知乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子間の保存アミノ酸配列からデザインしたプライマーを用いたPCR法や、既知乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子を用いたハイブリダイゼーションにより行うことができるが、最も効率的な方法としては、ゲノム配列[コリネバクテリウム グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)R株の場合、全ゲノム配列(野中 寛、中田 かおり、岡井 直子、和田 真利子、佐藤 由美子、Kos Peter、乾 将行、湯川 英明「Corynebacterium glutamicum R ゲノム解析」日本農芸化学会、2003年4月、横浜、日本農芸化学会2003年度大会講演要旨集、p.20参照)が決定されているので、利用できる。]からプライマーをデザインし、コリネ型細菌のゲノムDNAを鋳型として、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の全長を含む遺伝子をPCRにより増幅・取得することができる。一方、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の破壊株の作成は、コリネ型細菌内で複製不可能なpHSG398等の大腸菌ベクター等に、PCRで増幅した乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子をクローニング後、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のほぼ中央に位置するユニークな制限酵素サイトに、カナマイシン等の薬剤耐性遺伝子(遺伝子破壊する際のマーカー遺伝子として利用)を挿入した、遺伝子破壊用プラスミドを作製する。
C)プラスミド導入による相同組換え法;
乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子破壊株の作成は、上記遺伝子破壊用プラスミドを、コリネ型細菌への高効率遺伝子導入法[電気パルス法(Y. Kurusu,et al., Agric.Biol.Chem.54:443−447,1990、およびA.A.Vertes,et al.,Res.Microbiol.144:181−185,1993)の方法]により細胞内に導入し、染色体への相同性組換えにより、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子を破壊することにより行うことができる。
乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の破壊の確認は、遺伝子レベルではPCRやサザンハイブリダイゼーション法により、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子断片に加えて、カナマイシン耐性遺伝子などのマーカー遺伝子断片が染色体に挿入されていることで、また、蛋白質レベルでは、乳酸デヒドロゲナーゼの酵素活性が消失していることにより確認できる。
かくして得られる乳酸デヒドロゲナーゼが不活性化されているか、もしくは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊されているコリネ型細菌株としては、例えばコリネバクテリウム グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)R/△ldhが挙げられ、この菌株は独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに受託番号FERM P−20532(受託日:平成17年5月10日)として寄託されている。なお、本明細書および特許請求の範囲に記載の「△ldh」は、
Figure 2007043947
を表わす。
本発明においては、好気性コリネ型細菌の乳酸デヒドロゲナーゼが不活性化されているか、もしくは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊されている限り、アミノ酸の生成に好ましい他の形質転換技術を付加的に用いることができるが、そのような例の一つに、上記の形質転換体にさらにピルビン酸カルボキシラーゼ遺伝子が高発現すべく組換えられているものが挙げられ、具体的には、例えば、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum) R ldh/pCRB1−PCが挙げられる。この菌株は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに国際寄託番号FERM BP−10060として寄託されている(FERM P−19446より移管)。その形質転換方法は国際公開第05/010182号パンフレット(WO2005/010182 A1)に詳細に記載されている。なお、この形質転換株はコハク酸等のジカルボン酸の製造を目的として本発明者等により創製されたものであるが、思いもかけず、本発明のアミノ酸製造技術にも優れた能力を発揮することが見出されたものである。
本発明に係るアミノ酸の製造方法においては、まず上記の如くして創製された好気性コリネ型細菌形質転換体を好気条件下で増殖培養する。
増殖培養は炭素源、窒素源および無機塩等を含む通常の栄養培地を用いて行うことができる。炭素源としては、好気性コリネ型細菌形質転換体が資化できるものならば特に制限はないが、例えばグルコース、シュクロースまたは廃糖蜜等の炭水化合物、ピルビン酸や酢酸等の有機酸を挙げることができる。窒素源としては、例えばアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等の各種無機および有機アンモニウム塩類または尿素等をそれぞれ単独もしくは混合して用いることができる。そして、無機塩としては、例えばリン酸一水素カリウム、リン酸ニ水素カリウムまたは硫酸マグネシウム等を使用することができる。この他にも必要に応じて、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー、カザミノ酸またはビオチンもしくはチアミン等の各種ビタミン等の栄養素を培地に適宜添加することもできる。
増殖培養は、通常、通気攪拌または振盪等の好気的条件下、約20℃〜約40℃、好ましくは約25℃〜約35℃の温度で行うことができる。培養時のpHは5〜10付近、好ましくは7〜8付近の範囲がよく、培養中のpH調整は酸またはアルカリを添加することにより行うことができる。培養開始時の炭素源濃度は、約1〜20%(W/V)、好ましくは約2〜5%(W/V)である。また、培養期間は通常1〜7日間程度である。
ついで、好気性コリネ型細菌形質転換体の培養菌体を回収する。上記の如くして得られる培養物から培養菌体を回収分離する方法としては、特に限定されず、例えば遠心分離や膜分離等の公知の方法を用いることができる。
また、回収された培養菌体に対して、例えば、アクリルアミドまたはカラギーナン等で固定化する等の固定化菌体処理を加えてもよい。
上記の如くして得られる培養物から回収分離された好気性コリネ型細菌形質転換体の培養菌体またはその菌体処理物は還元状態下の反応培地でのアミノ酸生成反応に供せられる。すなわち、回収分離された好気性コリネ型細菌形質転換体の培養菌体またはその菌体処理物を還元条件下の反応培地と接触させることにより、該培地中にアミノ酸を生成させる。アミノ酸生成方式は、回分式、連続式いずれの生成方式も可能である。
本発明の還元状態下の生化学反応に於いては、コリネ型細菌形質転換体の増殖分裂が実質的にほぼ完全に抑制され、還元条件下の反応培地に存在する好気性コリネ型細菌形質転換体が実質的な増殖を伴わない。そのため、本発明の課題である栄養源からのアミノ酸への変換率が画期的に向上し、従来の好気的な醗酵法(分裂増殖を伴う)に比し、発酵熱の除去やエアレーション等に要する用役エネルギーの低減化が可能となる。また増殖に伴う分泌副生物の実質的な完全抑制を実現することができるが、この観点からは、増殖培養回収されたコリネ型細菌形質転換体またはその菌体処理物が還元状態下の反応培地に供せられるときには、コリネ型細菌形質転換体の細胞内外の増殖培養時の環境状態が反応培地にもたらされない方法や条件を用いることが推奨される。つまり、反応培地は、増殖培養過程で生成し、菌体内外に存在する生成物質を実質的に含有しないことが好ましい。より具体的には、増殖培養過程で生成し、菌体外に放出された分泌副生物、および培養菌体内の好気的代謝機能により生成し菌体内に残存する物質が、反応培地に実質的に存在しない状態であることが推奨される。このような状態は、例えば、増殖培養後の培養液の遠心分離、膜分離等の方法および/または培養後の菌体を還元状態下で2時間ないし10時間程度放置することで実現される。
アミノ酸生成反応培地は、還元状態下にあれば、固体状、半固体状または液体状等いずれの性状を有していてもよい。本発明の必須の要件のうちの一つは、還元条件下でコリネ型細菌形質転換体の代謝機能による生化学反応を行わせしめ、目的とするアミノ酸を生成することである。
本発明における還元条件下とは、還元状態にあることをいい、具体的には、反応系の酸化還元電位で規定され、反応培地の酸化還元電位は、好ましくは約−200mV〜−500mV程度、より好ましくは約−250mV〜−500mV程度である。反応培地の還元状態は簡便にはレサズリン指示薬(還元状態であれば、青色から無色への脱色)である程度推定できるが、正確には酸化還元電位差計(例えば、BROADLEY JAMES社製、ORP Electrodes)を用いる。本発明においては、反応培地に増殖培養菌体またはその処理物を添加した直後からアミノ酸を採取するまで、還元状態を維持していることが好ましいが、少なくともアミノ酸を採取する時点で反応培地が還元状態であればよい。反応時間の約50%以上、より好ましくは約70%以上、さらに好ましくは約90%以上の時間、反応培地が還元状態に保たれていることが望ましい。なかでも、反応時間の約50%以上、より好ましくは約70%以上、さらに好ましくは約90%以上の時間、反応培地の酸化還元電位が約−200mV〜−500mV程度に保たれていることがより望ましい。
このような還元状態の実現は具体的には、前記の増殖培養後の培養菌体調製方法、下記の反応培地の調製方法および反応途中における還元状態の維持方法等によりなされる。
還元状態下の反応培地の調製方法は、公知の方法を用いてよい。例えば、反応培地用水溶液の調整方法は、例えば硫酸還元微生物などの絶対嫌気性微生物用の培養液調製方法(Pfennig, N et. al.(1981): The dissimilatory sulfate-reducing bacteria, In The Prokaryotes, A Handbook on Habitats, Isolation and Identification of Bacteria, Ed. by Starr, M. P. et. al. p.926-940, Berlin, Springer Verlag.や「農芸化学実験書 第三巻、京都大学農学部 農芸化学教室編、1990年第26刷、産業図書株式会社出版」)などが参考となり、所望する還元状態の水溶液を得ることができる。
反応培地用水溶液の調製方法として、より具体的には反応培地用水溶液を加熱処理や減圧処理することにより溶解ガスを除去する方法等が挙げられる。より具体的には、約10mmHg以下、好ましくは約5mmHg以下、より好ましくは約3mmHg以下の減圧下で、約1〜60分程度、好ましくは5〜40分程度、反応培地用水溶液を処理することにより、溶解ガス、特に溶解酸素を除去し、還元条件下の反応培地用水溶液を作成することができる。また、適当な還元剤(例えば、チオグリコール酸、アスコルビン酸、システィン塩酸塩、メルカプト酢酸、チオール酢酸、グルタチオンそして硫化ソーダ等)を添加して還元状態の反応培地用水溶液を調製することもできる。また、場合により、これらの方法を適宜組み合わせることも有効な還元状態の反応培地用水溶液を調製する方法となる。
反応途中における還元状態の維持方法としては、反応系外からの酸素の混入を可能な限り防止することが望ましく、反応系を窒素ガス等の不活性ガスや炭酸ガス等で封入する方法が通常用いられる。酸素混入をより効果的に防止する方法としては、反応途中においてコリネ型細菌形質転換体の菌体内の代謝機能を効率よく機能させるために、反応系のpH維持調整液の添加や各種栄養素溶解液を適宜添加する必要が生じる場合もあるが、このような場合には添加溶液から酸素を予め除去しておくことが有効である。
本発明のアミノ酸生成反応において、生成反応系の酸化還元電位の規定が目的とするアミノ酸の効率的な生産に関してなぜ有効であるかの理由は明らかではないが、下記にその推定理由を記す。ただし、本発明はその推定理由になんら限定されるものではない。
本発明の目的生産物であるアミノ酸はコリネ型細菌形質転換体の代謝機能に基づく生化学反応により産生される化合物である。微生物細胞内の生化学反応には各種の酸化還元反応が関与しており、電子の授受移動が行われている。酸化還元電位は反応系での電子の受容性、供与性の難易度を示す尺度の一つであるが、この電位は微生物細胞内で起こっている代謝経路を構成する各種反応(酸化還元反応)の状態や細胞内外との電子授受の状態を反映している。電位差計により直接測定される酸化還元電位は反応溶液と電極との電位であるが反応溶液の電位は細胞膜を介してある電位勾配を持って細胞内で生じている反応と相関している。即ち、酸化還元電位は細胞内外を含む反応系全体の酸化還元反応の総和を反映(各種反応の内容やその頻度等も含めて)したものである。
反応系の酸化還元電位に影響する因子としては、反応系雰囲気ガスの種類と濃度、反応温度、反応溶液pH、反応液中に存在する目的アミノ酸生成のために使用される無機および有機の各種化合物濃度と組成等が考えられる。本発明における反応培地の酸化還元電位とは上記各種影響因子が統合されて示されるものである。従って、本発明は、目的とするアミノ酸への代謝経路には各種化学反応が関与し、これら化学反応は上記因子群の影響下にあるが、統括的な酸化還元電位なる反応状態を規定する尺度により、効率的に目的アミノ酸が生成されることを見出した結果、到達できたものである。
反応培地には、通常、アミノ酸生成の原料となる有機炭素源が含まれている。有機炭素源としては、好気性コリネ型細菌形質転換体が生化学反応に利用できる物質が挙げられ、なかでも好気性コリネ型細菌形質転換体が代謝できる物質が好ましく、具体的には糖類や場合によりエタノールなどが挙げられる。特に、本発明で用いる反応培地には、糖類が含有されていることが好ましい。糖類としては、グルコース、フルクトースもしくはマンノースなどの単糖類、セロビオース、ショ糖もしくはマルトースなどの二糖類などが挙げられる。なかでも、グルコースが好ましい。
なお、上記以外の糖類を有機炭素源として利用するために、本発明の好気性コリネ型細菌形質転換体へ、さらに付加的にそれら糖類を資化すべく新たな組換え技術を施すこともできる。
アミノ酸の生成反応に用いられる反応培地組成は、好気性コリネ型細菌形質転換体またはその処理物がその代謝機能を維持するために必要な成分、即ち、各種糖類等の炭素源、蛋白質合成に必要な窒素源、その他リン、カリウムまたはナトリウム等の塩類、さらに鉄、マンガンまたはカルシウム等の微量金属塩を含むことが好ましい。これらの添加量は所要反応時間、アミノ酸生産物の種類または用いられる好気性コリネ型細菌形質転換体の種類等により適宜定めることができる。用いる好気性コリネ型細菌形質転換体によっては特定のビタミン類の添加が好ましい場合もある。また、前記の反応系の炭酸ガス封入法にも関連して、反応培地に二酸化炭素または各種の炭酸塩もしくは炭酸水素塩等の無機炭酸塩を糖類などの有機炭素源に加えて注入することが目的アミノ酸によっては有効な場合もある。
好気性コリネ型細菌形質転換体またはその菌体処理物と糖類との反応は、好気性コリネ型細菌形質転換体またはその菌体処理物が活動できる温度条件下で行われることが好ましく、好気性コリネ型細菌形質転換体またはその菌体処理物の種類などにより適宜選択することができる。
最後に、上述のようにして反応培地で生成したアミノ酸を採取する。その方法はバイオプロセスで用いられる公知の方法を用いることができる。そのような公知の方法として、アミノ酸生成用液の晶析法、活性炭処理法あるいはイオン交換樹脂処理法などの分離精製法があり、生成アミノ酸の特性に応じてその分離精製採取法は適宜定めることができる。
本発明で製造することができるアミノ酸としては、例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グリシン、アスパラギン酸、スレオニン、セリン、グルタミン酸、システィン、メチオニン、チロシン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、アルギニン、トリプトファン、プロリンまたはこれらの混合物などが挙げられる。
以下、実施例でもって本発明を説明するが、本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1)好気性コリネ型細菌(Corynebacterium glutamicum R;FERM P−18976)の乳酸デヒドロゲナーゼ破壊株(FERM P−20532)の好気培養増殖。
冷凍庫に−80℃で保存してある乳酸デヒドロゲナーゼ活性が消失された好気性コリネ型細菌の形質転換体(国際公開番号WO2005/010182 A1号公報の実施例1記載の方法に従って作成し、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに受託番号FERM P−20532として寄託されている株と同一株)を、プレート培養用培地であるA寒天培地(組成:尿素2g、酵母エキス2g、カザミノ酸7g、硫安7g、第一リン酸カリウム(KHPO)0.5g、第二リン酸カリウム(KHPO)5g、硫酸マグネシウム・7水和物0.5g、硫酸鉄・7水和物6mg、硫酸マンガン・1水和物4.2mg、ビオチン0.2mg、チアミン0.2mg、グルコース20g、寒天1.5%(W/V)そして蒸留水1L)に塗布し、33℃、12時間(hr)暗所に静置した。
上記のプレート上で生育した好気性コリネ型細菌形質転換株を、試験管培養用培地であるA培地(組成:寒天が含まれていないことを除けば上記A寒天培地と同一成分組成)10mlに白金耳でもって植菌し、33℃、12時間(hr)、200rpmで振盪培養した。
このようにして生育した好気性コリネ型細菌形質転換株を、好気培養増殖用培地であるA−U培地(組成:尿素が含まれていないことを除けば上記A培地と同一成分組成)の500mlが入っている容量1Lのジャーファーメンターに移し、33℃、1000rpm、滅菌空気を1vvmで通気して、13時間(hr)好気培養増殖を行なった。
この間、5N(規定)濃度のNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液を使用してジャーファーメンター槽内のpHを7.5に常時維持した。
このようにして培養増殖された菌体は、遠心分離(4℃、10分、5000xG)によって回収し、次の還元条件下のアミノ酸製造反応に供した。
(2)反応用還元状態の反応培地溶液の調製
硫安7g、第一リン酸カリウム(KHPO)0.5g、第二リン酸カリウム(KHPO)0.5g、硫酸マグネシウム・7水和物0.5g、硫酸鉄・7水和物6mg、硫酸マンガン(II)7水和物4.2mg、ビオチン(Biotin)200μg、塩酸チアミン200μg、蒸留水1000mlからなる反応原液を調製し、120℃で10分加熱後、ただちに減圧条件(〜3mmHg)にて20分間、溶解している酸素の除去を行った。反応原液の還元状態の確認は減圧開始時に反応原液に加えた還元状態指示薬レサズリンの色調変化(青色から無色への変化)にて行った。この反応原液500mlを容量1Lの窒素雰囲気下のガラス製反応容器に導入した。この反応容器はpH調整装置、温度維持装置、容器内反応液攪拌装置および還元電位測定装置を備えている。
(3)還元条件下のアミノ酸の生成反応
(1)の好気培養増殖工程より回収された湿潤菌体150g(Dry Cell換算約30g)を、アミノ酸生成反応用溶液であるBT−U培地(組成:硫安7g、第一リン酸カリウム(KHPO)0.5g、第二リン酸カリウム(KHPO)0.5g、硫酸マグネシウム・7水和物0.5g、硫酸鉄・7水和物6mg、硫酸マンガン・1水和物4.2mg、ビオチン0.2mg、チアミン0.2mg、グルコース32.4g(180mM)、重炭酸ソーダ(NaHCO)12.6g(150mM)、蒸留水1L)500mlの入っている容量1Lの反応槽に加え、33℃にて緩やかに攪拌し、還元条件下のアミノ酸生成反応を8時間実施した。反応時の培地の酸化還元電位は、反応開始後直ちに急激に低下し、その後が約−400mVに維持してアミノ酸生成反応が継続された。この間、5N(規定)濃度のNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液を使用して反応槽内のpHを7.5に常時維持した。
反応終了後、反応液をサンプリングして、反応槽内に生成蓄積しているアミノ酸量を定量した。アミノ酸の定量は、島津製作所製アミノ酸分析計(C−R7A/LC−10A)を用いて行った。これらの結果を表1に記す。
〔比較例1〕
アミノ酸生成に使用する好気性コリネ型細菌として、形質転換されていないコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum) R(FERM P−18976)を用いること以外は、好気増殖培養、反応用還元状態の反応培地溶液の調製および還元条件下のアミノ酸生成反応を実施例1と同様の方法、条件で行った。
これらの結果を表1に併記した。この結果から、本発明の好気性コリネ型細菌形質転換体を使用することの効果が明らかであり、特に、アラニン、バリン、ロイシン等のアミノ酸の著量の生成量の向上が図られている。
〔実施例2〕
アミノ酸生成に使用する好気性コリネ型細菌形質転換体として、国際公開番号WO2005/010182 A1号公報の実施例2記載の方法に従って作成し、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに受託番号FERM P−19446(国際寄託番号 FERM BP−10060)として寄託されている「コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum) R ldh/pCRB1−PC」株と同一株を用いること以外は、好気増殖培養、反応用還元状態の反応培地溶液の調製および還元条件下のアミノ酸生成反応を実施例1と同様の方法、条件で行った結果を表1に記す。
Figure 2007043947
本発明により、アミノ酸の高効率な製造が可能となる。このため、本発明は経済的にも生産エネルギー消費的にもアミノ酸生産工業実施上の効果が非常に大きい。

Claims (7)

  1. 好気性コリネ型細菌を好気条件下で増殖培養し、回収した菌体またはその菌体処理物を用いて還元条件下の反応培地中にアミノ酸を生成させ、次いで生成したアミノ酸を採取することからなるアミノ酸の製造方法において、該好気性コリネ型細菌として、乳酸デヒドロゲナーゼが不活性化されているか、もしくは、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子が破壊されている形質転換体を用いることを特徴とするアミノ酸の製造方法。
  2. 形質転換体が、さらに、ピルビン酸カルボシキラーゼ遺伝子が高発現すべく組換えられた形質転換体であることを特徴とする請求項1記載のアミノ酸の製造方法。
  3. 好気性コリネ型細菌形質転換体が、コリネバクテリウム・グルタミカム R/△ldh(FERM P−20532)であることを特徴とする請求項1記載のアミノ酸の製造方法。
  4. 好気性コリネ型細菌形質転換体が、コリネバクテリウム・グルタミカム R ldh/pCRB1−PC(FERM BP−10060)であることを特徴とする請求項1記載のアミノ酸の製造方法。
  5. 還元条件下の反応培地の酸化還元電位が−200ミリボルト乃至−500ミリボルトであることを特徴とする請求項1記載のアミノ酸の製造方法。
  6. 還元条件下の反応培地に存在する好気性コリネ型細菌の形質転換体が実質的な増殖を伴わないことを特徴とする請求項1記載のアミノ酸の製造方法。
  7. アミノ酸が、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グリシン、アスパラギン酸、スレオニン、セリン、グルタミン酸、システィン、メチオニン、チロシン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、アルギニン、トリプトファンおよびプロリンから選ばれることを特徴とする請求項1記載のアミノ酸の製造方法。

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