JP2007042893A - セラミック基板の製造方法およびセラミック基板 - Google Patents

セラミック基板の製造方法およびセラミック基板 Download PDF

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Abstract

【課題】実装面に、反りやうねりなどの変形が生じにくく、また、実装対象に変形を伴う振動や、撓みが生じた場合にも、脱落や破損などを生じることのないセラミック基板および該セラミック基板を効率よく製造することが可能なセラミック基板の製造方法を提供する。
【解決手段】未焼成セラミック体10の少なくとも一方主面に、金属材料を主成分とする柱状の電極形成用部材を有する、難焼結材料からなる補助層が密着し、かつ、少なくとも一方主面に段差部分を有する補助層付き未焼成セラミック体を形成し、この補助層付き未焼成セラミック体を、補助層を備えた状態のまま、補助層が実質的に焼結しない温度で焼成した後、補助層を除去して、段差部分を有する主面と同一面に、電極形成用部材が焼結することにより形成され、段差部分を有する主面から突出したスタッド電極を備えたセラミック焼結体を取り出す。
【選択図】図2

Description

本願発明は、セラミック基板の製造方法およびセラミック基板に関し、詳しくは、少なくとも一方の主面に段差部分を有するとともに、その主面から突出したスタッド電極を有するセラミック基板の製造方法および該製造方法により製造されるセラミック基板に関する。
セラミック基板には、表面実装部品(電子部品)を搭載するためのキャビティを備えたものがある。図16は、そのようなキャビティを有するセラミック基板を用いた高周波モジュール51を示している。
図16に示すように、この高周波モジュール51は、他方主面(下面)52bに、実装状態で開口部が下向きとなるキャビティ(ダウンキャビティ)52cを有するセラミック多層基板52と、ダウンキャビティ52c内に搭載されたアンテナスイッチ用IC53と、セラミック多層基板52の上面52aに搭載された受信側フィルタ54と、送信側フィルタ55と、複数の整合用回路部品56とを備えている。
この高周波モジュール51に用いられているセラミック多層基板52のように、キャビティ(ダウンキャビティ)52cを備えている構造の場合、セラミック多層基板52の一方主面(上面)52aおよび他方主面(下面)52bの両面に表面実装部品を搭載することができるため、搭載できる表面実装部品の数を増やす(高密度実装する)ことが可能になる。
しかしながら、一般に、キャビティを所望の形状をもって形成することは容易ではなく、特に、キャビティ土手部の表面(例えば、実装対象であるマザーボードへの実装面)に、反りやうねりなどの変形が生じ易く、そのような反りやうねりなどが実装面に生じたセラミック基板をマザーボード上に実装すると、実装面の反りやうねりに起因して、実装不良や接合強度の低下が生じ、十分な信頼性を備えたセラミック基板を提供することが困難であるという問題点がある。
また、表面実装型のセラミック基板は、通常、下面側に形成された外部電極を、マザーボードに形成された接続用ランドに、はんだを介して接合固定することにより行われる。しかしながら、外部電極の厚みが薄い場合、実装後にマザーボードの変形を伴うような振動や、撓みが生じると、セラミック基板の下面とマザーボードとが当接し、セラミック基板に応力が加わって破損(クラックや割れなど)が生じたり、外部電極と接続用ランドの接合部に応力が加わって、マザーボードからセラミック基板が脱落したりするおそれがあり、必ずしも実装信頼性が十分ではないという問題点がある。
特開平7−202422号公報
本願発明は、上記問題点を解決するものであり、実装対象(例えば、マザーボード)への実装面に、反りやうねりなどの変形が生じにくく、また、マザーボードに変形を伴うような振動や、撓みが生じた場合にも、脱落や破損などを生じることのないセラミック基板および該セラミック基板を効率よく製造することが可能なセラミック基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)のセラミック基板の製造方法は、
(A)未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、前記未焼成セラミック体の焼成温度では実質的に焼結しない材料からなり、かつ、前記未焼成セラミック体の焼成温度で焼結する金属材料を主たる成分とし、一部が前記未焼成セラミック体と接する柱状の電極形成用部材を有する補助層が密着し、かつ、少なくとも一方の主面に段差部分を有する補助層付き未焼成セラミック体を形成する工程と、
(B)前記段差部分を有する補助層付き未焼成セラミック体を、前記補助層を備えた状態のまま、前記未焼成セラミック体および前記電極形成用部材が焼結し、前記補助層が実質的に焼結しない温度で焼成する工程と、
(C)前記補助層を除去して、前記段差部分を有する主面と同一面に、前記電極形成用部材が焼結することにより形成され、前記段差部分を有する主面から突出したスタッド電極を備えたセラミック焼結体を取り出す工程と
を具備することを特徴としている。
また、請求項2のセラミック基板の製造方法は、請求項1の発明の構成において、前記補助層付き未焼成セラミック体を、前記未焼成セラミック体の厚みがその全面でほぼ一定になるように維持したまま、前記未焼成セラミック体と前記補助層とが密着した状態を保ちつつ、前記補助層付き未焼成セラミック体の所定の領域を変形させることにより、前記補助層付き未焼成セラミック体の両主面に段差部分を形成することを特徴としている。
また、請求項3のセラミック基板の製造方法は、請求項1または2の発明の構成において、前記未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、前記電極形成用部材が、前記未焼成セラミック体の前記段差部分以外の部分と接するように前記補助層を配設しておき、少なくとも前記一方の主面に対して略垂直方向に延びるスタッド電極を形成することを特徴ととしている。
また、請求項4のセラミック基板の製造方法は、請求項1または2の発明の構成において、前記未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、前記電極形成用部材が、前記未焼成セラミック体の前記段差部分と接するように前記補助層を配設しておき、少なくとも前記一方の主面に対して斜め方向に延びるスタッド電極を形成することを特徴としている。
また、請求項5のセラミック基板の製造方法は、請求項1〜4のいずれかの発明の構成において、前記未焼成セラミック体が、複数のセラミックグリーンシートを積層してなる未焼成セラミック積層体であって、その内部には、各セラミックグリーンシート層の層間を接続するための層間接続導体パターンおよび各セラミックグリーンシート層の界面に設けられた面内導体パターンが配設されていることを特徴としている。
また、請求項6のセラミック基板の製造方法は、請求項1〜5のいずれかの発明の構成において、焼成後のセラミック基板に、表面実装部品を搭載する工程を備えることを特徴としている。
また、本願発明(請求項7)のセラミック基板は、未焼成セラミック体を焼成して得られるセラミック基板であって、少なくとも一方の主面に段差部分を有し、前記段差部分を有する主面と同一面に、前記未焼成セラミック体との同時焼成によって形成された、前記段差部分を有する主面から突出したスタッド電極を有することを特徴としている。
また、請求項8のセラミック基板は、請求項7の発明の構成において、厚みが全面でほぼ一定で、両主面に前記段差部分が形成されていることを特徴としている。
また、請求項9のセラミック基板は、請求項7または8の発明の構成において、前記スタッド電極が、前記段差部分以外の部分に形成されており、前記主面に対して垂直方向に延びていることを特徴としている。
また、請求項10のセラミック基板は、請求項7または8記載のセラミック基板の構成において、前記スタッド電極が、前記段差部分に形成されており、前記主面に対して斜め方向に延びていることを特徴としている。
また、請求項11のセラミック基板は、請求項7〜10の発明の構成において、積層された複数のセラミック層を備えた多層構造を有し、内部には、前記セラミック層の層間を接続するための層間接続導体パターンおよびセラミック層間に設けられた面内導体パターンが配設されたセラミック多層基板であることを特徴としている。
また、請求項12のセラミック基板は、請求項7〜11の発明の構成において、前記段差部分によって形成される低い方の面上に、表面実装部品が搭載されていることを特徴としている。
本願発明(請求項1)のセラミック基板の製造方法は、 (A)未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、未焼成セラミック体の焼成温度では実質的に焼結しない材料からなり、かつ、未焼成セラミック体の焼成温度で焼結する金属材料を主たる成分とし、一部が未焼成セラミック体と接する柱状の電極形成用部材を有する補助層が密着し、かつ、少なくとも一方の主面に段差部分を有する補助層付き未焼成セラミック体を形成し、(B)段差部分を有する補助層付き未焼成セラミック体を、補助層を備えた状態のまま、未焼成セラミック体および電極形成用部材が焼結し、補助層が実質的に焼結しない温度で焼成した後、(C)補助層を除去して、段差部分を有する主面と同一面に、電極形成用部材が焼結することにより形成されたスタッド電極を備えたセラミック焼結体を取り出すようにしているので、少なくとも一方の主面に段差部分を有し、段差部分を有する主面と同一面に、未焼成セラミック体との同時焼成によって形成された、段差部分を有する主面から突出したスタッド電極(突起電極)を有するセラミック基板を効率よく製造することができる。
すなわち、本願発明の方法によれば、上述のように、電極形成用部材を有する補助層を備えた状態で未焼成セラミック体を変形させる(所定の形状に成形する)ようにしているので、実装対象(例えば、マザーボード)への実装面となる面にスタッド電極を備え、かつ、該実装面に反りやうねりなどの変形がなく、マザーボードに変形を伴うような振動や、撓みが生じた場合にも、脱落や破損などが生じるおそれの少ない、信頼性の高いセラミック基板を効率よく製造することが可能になる。
また、スタッド電極を所望の位置に配設することができることから、スタッド電極がセラミック基板の端面に近い位置に配設されるようにすることにより、セラミック基板を、例えばマザーボードなどに実装した場合に、はんだフィレットの形成状態を容易かつ確実に確認することが可能になり、実装信頼性を向上させることができる。
また、段差部分を利用してスタッド電極を形成することにより、スタッド電極の突出距離だけ製品の高さが高くなることを回避して、製品の低背化、小型化を図ることができる。
また、段差部分を有する補助層付き未焼成セラミック体を、補助層が密着した状態のまま、未焼成セラミック体が焼結し、補助層が実質的に焼結しない温度で焼成するようにしているので、補助層の、セラミック体の焼結時の収縮や変形を抑制する力(拘束力)により、焼成工程でセラミック体に収縮や変形が生じることを抑制、防止して、未焼成セラミック体の段差形状を保持したまま、形状精度の高いセラミック基板を得ることが可能になる。
なお、未焼成セラミック体の表面に補助層が配設されているので、曲げ加工時に補助層付き未焼成セラミック体の補助層に表面割れが発生した場合にも、未焼成セラミック体には影響がなく、所望の特性を備えたセラミック基板を得ることが可能になる。
また、請求項2のセラミック基板の製造方法のように、請求項1の発明の構成において、補助層付き未焼成セラミック体を、未焼成セラミック体の厚みがその全面でほぼ一定になるように維持したまま、未焼成セラミック体と補助層とが密着した状態を保ちつつ、補助層付き未焼成セラミック体の所定の領域を変形させることにより、補助層付き未焼成セラミック体の両主面に段差部分を形成するようにした場合、より確実に、未焼成セラミック体に折損や破断が発生することを抑制、防止しつつ、所望の段差部分とスタッド電極とを備えた未焼成セラミック体を加工精度よく形成することが可能になる。
また、請求項3のセラミック基板の製造方法のように、請求項1または2の発明の構成において、未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、電極形成用部材が、未焼成セラミック体の段差部分以外の部分と接するように補助層を配設しておくことにより、少なくとも一方の主面に対して略垂直方向に延びるスタッド電極を形成することが可能になる。
また、請求項4のセラミック基板の製造方法は、請求項1または2の発明の構成において、未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、電極形成用部材が、未焼成セラミック体の段差部分と接するように補助層を配設しておくことにより、従来の製造方法では形成することが困難であった、少なくとも一方の主面に対して斜め方向に延びるスタッド電極を形成することが可能になり、電極配設態様の自由度を向上させて、有用性をさらに高めることができる。
また、請求項5のセラミック基板の製造方法のように、請求項1〜4のいずれかの発明の構成において、未焼成セラミック体が、複数のセラミックグリーンシートを積層してなる未焼成セラミック積層体であって、その内部には、各セラミックグリーンシート層の層間を接続するための層間接続導体パターンおよび各セラミックグリーンシート層の界面に設けられた面内導体パターンが配設されているような構成とした場合、未焼成セラミック体の内部に配設された層間接続導体パターンおよび面内導体パターンなどに折損や破断が発生することを抑制、防止しつつ、所望の段差部分とスタッド電極とを備えた未焼成セラミック体を形成することが可能になる。
なお、補助層付き未焼成セラミック体は、セラミックグリーンシートを積層し、一括して圧着する一括圧着の方法により製造することも可能であり、また、一枚または所定の複数枚のセラミックグリーンシートを積層するごとに圧着する逐次圧着の方法で形成することが可能である。なお、本願発明は、一括圧着および逐次圧着のいずれの方法を用いる場合にも適用することが可能であり、所望の特性を備えた多層セラミック基板を効率よく製造することができる。
また、請求項6のセラミック基板の製造方法のように、請求項1〜5のいずれかの発明の構成において、焼成後のセラミック基板に、表面実装部品を搭載するようにした場合、段差部分に表面実装部品が搭載され、かつ、スタッド電極を備えた、小型、高密度で、信頼性の高いセラミック基板を効率よく製造することが可能になる。
また、本願発明(請求項7)のセラミック基板は、未焼成セラミック体を焼成して得られるセラミック基板であって、少なくとも一方の主面に段差部分を有し、該段差部分を有する主面と同一面に、未焼成セラミック体との同時焼成によって形成された、前記段差部分を有する主面から突出したスタッド電極を有しており、段差部分を利用してスタッド電極を形成することにより、スタッド電極の突出距離だけ製品の高さが高くなることを回避して(すなわち、段差部分でスタッド電極の突出分に対応する高背化分(寸法増大分)を吸収して)、スタッド電極を有しているにもかかわらず、小型で、背の低いセラミック基板を実現することができる。
また、請求項8のセラミック基板のように、請求項7の発明の構成において、厚みが全面でほぼ一定で、両主面に段差部分が形成されている構成とすることにより、折損や破断などがなく、所望の段差部分とスタッド電極とを備えたセラミック基板を得ることが可能になる。
また、請求項9のセラミック基板のように、請求項7または8の発明の構成において、スタッド電極を、段差部分以外の部分に形成され、主面に対して垂直方向に延びている構成とした場合、段差部分を有する主面と同一面に、未焼成セラミック体との同時焼成によって形成され、主面に対して垂直方向に突出したセラミック基板を提供することが可能になる。
また、請求項10のセラミック基板のように、請求項7または8記載のセラミック基板の構成において、スタッド電極が、段差部分に形成されており、主面に対して斜め方向に延びている構成とした場合、主面に対して斜め方向に延びるスタッド電極を備えたセラミック基板を得ることが可能になり、電極配設態様の自由度を向上させて、製品の有用性をさらに高めることができる。
また、請求項11のセラミック基板のように、請求項7〜10の発明の構成において、積層された複数のセラミック層を備えた多層構造を有し、内部には、セラミック層の層間を接続するための層間接続導体パターンおよびセラミック層間に設けられた面内導体パターンが配設された構成とすることにより、内部にコンデンサやインダクタ、配線回路などを備えた、小型、高密度のセラミック基板を得ることが可能になる。
また、請求項12のセラミック基板のように、請求項7〜11の発明の構成において、段差部分によって形成される低い方の面上に、表面実装部品が搭載された構成とすることにより、低い方の面上に表面実装部品が搭載されているばかりでなく、その裏側の面(裏面)上にも表面実装部品が搭載された構成とすることが可能になり、表裏面に表面実装部品が搭載された高密度実装のセラミック基板(モジュール基板)を得ることが可能になる。
また、本願発明においては、補助層付き未焼成セラミック体の両主面に凸部を有する型をそれぞれ合わせ、補助層付き未焼成セラミック体の両主面に、各型における凸部の外形形状に対応する形状の段差部分をそれぞれ形成するように構成することも可能であり、その場合、両面に、型の凸部に対応するシャープな形状の段差部分を確実に形成することが可能になる。
また、凸部が複数の段部を有する型を用い、補助層付き未焼成セラミック体に、複数段の凸部の外形形状に対応する形状の段差部分を形成するように構成することも可能であり、この場合、段差部分の形状の自由度に優れ、用途に応じた段差部分を備えたセラミック基板を効率よく製造することが可能になる。
また、補助層付き未焼成セラミック体を、所定の型を押し当ててプレスすることにより所定の形状に変形させるようにした場合において、型の凸部に沿って変形する部分の少なくとも一部に、補強材を付与することが可能である。そのようにした場合、補助層付き未焼成セラミック体に割れなどの欠陥が発生することをさらに効率よく防止することが可能になり、信頼性の高いセラミック基板を歩留まりよく製造することが可能になる。
すなわち、例えば、深い段差部分を形成しようとすると、補助層付き未焼成セラミック体を強く変形させることが必要になり、補助層付き未焼成セラミック体の表面に深い割れの発生するおそれが大きくなるが、割れが発生しやすい部分(強く変形する部分)に、予め変形や割れに強い補強材(例えば、ガラスペーストや導電性ペーストなど)を配設しておくことにより、欠陥の発生を効率よく防止することが可能になる。
なお、補強材としては、上述のガラスペーストや導電性ペーストなどの焼成後に残存する材料の他に、脱バインダ時に消失する樹脂材料を用いることが可能であり、その具体的な材料の種類に特別の制約はない。
また、補助層付き未焼成セラミック体の、型の凸部と接する位置に予め凹部を形成するとともに、型の凸部の高さを、凹部の深さよりも大きくするようにした場合、未焼成セラミック体やその内部に配設された内部電極パターンなどの折損や破断の発生を抑制、防止しつつ、深い段差部分を備えたセラミック基板や、両面側における段差部の深さの異なるセラミック基板を効率よく製造することが可能になる。
また、未焼成セラミック体を、複数の子基板用未焼成セラミック体の集合基板となるように構成し、焼成の後、得られた集合基板を子基板に分割するようにした場合(すなわち、集合基板からの多数個取りの方法を採用した場合)、効率よく多数個のセラミック基板を得ることが可能になり、生産性を向上させることが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
(1)まず、セラミック材料を含む複数のセラミック基板用のセラミックグリーンシート(以下「基板用グリーンシート」という)を作製する。手順は以下の通りである。
CaO:10〜55重量%、SiO2:45〜70重量%、Al23:0〜30重量%、不純物0〜10重量%、およびB23:外掛けで5〜20重量%を含む混合物を1450℃で溶融してガラス化した後、水中で急冷し、これを粉砕して平均粒径が3.0〜3.5μmのCaO−SiO2−Al23−B23系ガラス粉末を作製する。
なお、この実施例1では、CaO−SiO2−Al23−B23系ガラスを用いたが、800〜1000℃で焼結する他のガラスを用いてもよい。
それから、このガラス粉末:50〜65重量%(好ましくは60重量%)と不純物が0〜10重量%のアルミナ粉末:50〜35重量%(好ましくは40重量%)とを混合してセラミック粉末を作製する。そして、このセラミック粉末に溶剤(例えばトルエン、キシレン、水系など)、バインダ(例えばアクリル、ブチラール系の樹脂など)および可塑剤(例えばジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)など)を加え、十分に混練・分散させて粘度2000〜40000cpsのスラリーを作製し、通常のキャスティング法(例えばドクターブレード法)を用いて、例えば厚み0.01〜0.4mmのグリーンシート(製品であるセラミック基板の主要部を構成する基板用グリーンシート)を作製する。
なお、この基板用グリーンシートを製造する際に、組成比や添加剤を調整し、下記の補助層用(拘束層用)グリーンシート2よりも、適度に柔らかい性状としておくことにより、後工程の成形加工時に、型30への追随性を向上させ、加工精度を高めることが可能になるとともに、基板用グリーンシートに亀裂、欠けなどが発生することを抑制、防止することが可能になる。
(2)それから、上記(1)の工程で作製した基板用グリーンシート1を打ち抜き型やパンチングマシンなどを用いて所定の寸法にカットし、層間接続用のビアホール33a(図1)を形成する。
(3)上記(2)の工程で加工した複数枚の基板用グリーンシート1の層間接続用のビアホール33aに導体ペーストを充填することによりビアホール導体34aを形成する。さらに、基板用グリーンシート1に導体ペーストを印刷することにより表面導体31,内層導体32などとなる所定の配線パターンを形成する。
このときに用いる導体ペーストとしては、Ag、Ag−Pd、Ag−Pt、Cu粉末などを導電成分とする導体ペーストを使用する。必要に応じて、導体ペーストとともに、あるいは、導体ペーストの代わりに、抵抗ペーストやガラスペーストを印刷することも可能である。
(4)また、基板用グリーンシート1の焼成温度では焼結しないセラミックを含む、複数の補助層用(拘束層用)グリーンシート2(図1)を作製する。
補助層用(拘束層用)グリーンシート2は、たとえば、有機ビヒクル中にアルミナ粉末を分散させてスラリーを調製し、これをキャスティング法によってシート状に成形することにより得ることができる。このようにして得られた補助層用(拘束層用)グリーンシート2の焼結温度は、1500〜1600℃であるため、基板用グリーンシート1が焼結する温度(例えば、800〜1000℃)では焼結せず、この補助層用(拘束層用)グリーンシート2を接合させた状態で基板用グリーンシート1を焼成することにより、基板用グリーンシート1の平面方向に関する収縮を抑制しつつ焼結させることが可能になる。
なお、この補助層用(拘束層用)グリーンシート2は、プレス時に未焼成セラミック体10を傷めることなく加工することができるように、基板用グリーンシート1よりも、硬くなるように物性を調整したものを用いる。
そして、この補助層用(拘束層用)グリーンシート2に、複数の孔33bを形成して突起電極形成用グリーンシート2aを形成し、複数の孔33bにスタッド電極形成用の導電ペースト34bを充填する。このスタッド電極形成用の導電ペースト34bとしては、Ag、Ag−Pd、Ag−Pt、Cu粉末などを導電成分とする導体ペーストを使用する。なお、スタッド電極形成用の導電ペースト34bは、上述のビアホール導体34aや、表面導体31,内層導体32を形成するための導電ペーストと同じものを用いてもよく、また、異なるものを用いてもよい。
(5)また、上記(4)の工程で作製した、突起電極形成用グリーンシート2aを所定の形状に打ち抜き加工した、型を形成するために用いられるグリーンシート(型形成用グリーンシート)3(図1)の主面を、固定面(平板)4(図1)に高い圧力で圧着させることにより、プレス(変形)用の型30(図1)を作製する。
なお、型形成用グリーンシート3の、打ち抜かれた部分が、プレス用の型30の凹部(型)21となり、打ち抜かれずに残った部分が凸部を構成する部材となり、この凸部構成部材が、固定面(平板)4に圧着されて、型30の凸部(型)22となる。また、型30の凸部22には、その孔33bにスタッド電極形成用の導電ペースト(電極形成用部材)34bが充填されている。
この型30の凸部22は補助層用(拘束層用)グリーンシート2の一部であって、ある程度の弾力性を有しているため、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11の損傷を抑制しつつ、所望の形状を有する段差部分15(図2,図3)を形成することができる。
(6)それから、図1に示すように、複数枚の基板用グリーンシート1を積層した基板用セラミックグリーンシート積層体(未焼成セラミック体)10の両主面(上下)に、補助層用(拘束層用)グリーンシート2に形成した複数の孔33bにスタッド電極形成用の導電ペースト(電極形成用部材)34bが充填された突起電極形成用グリーンシート2aを複数枚積層して補助層20を形成し、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11(図1)を形成する。なお、この実施例1では、下側の補助層の厚みを上側の補助層の厚みよりも薄くしている。
(7)次に、図2に示すように、補助層付き未焼成セラミック体11にプレス(変形)用の型30を貼り付け、可撓性フィルム6を用いて真空パックし、静水圧プレスの方法により、水7を介して補助層付き未焼成セラミック体11の、型30と接しない方の主面から等方的に圧力がかかるようにプレスすることにより補助層付き未焼成セラミック体11を変形させる。
なお、プレス方法は静水圧プレスの方法に限らず、図3に示すように、弾性体7a(例えばシリコンラバー)を介して平板状の圧着用金型8によりプレスして、補助層付き未焼成セラミック体11を変形させる(段差部分15を形成する)ようにすることも可能である。
このプレス工程において、水7または弾性体7aは補助層付き未焼成セラミック体11の、型30と接しない方の主面の凹凸形状に沿うように変形するため、補助層付き未焼成セラミック体11は水7または弾性体7aからの圧力によって滑らかに変形し、補助層付き未焼成セラミック体11の、型30と接する方の主面側が、型30の凹部21の内部に入り込んで、平板4の上面に達する。
その結果、補助層付き未焼成セラミック体11を十分に変形させて、意図する形状を有する段差部分15(15a)を形成することができる。
なお、型30による補助層付き未焼成セラミック体11のプレスは、100〜2000kg/cm2、好ましくは1000〜2000kg/cm2のプレス圧力で、30〜100℃、好ましくは50〜80℃の温度で実施する。
このとき、プレス用の型30を構成する型形成用グリーンシート(打ち抜き加工された補助層用(拘束層用)グリーンシート)3は、予め平板4に高い圧力で圧着させているため、上述のようにある程度の弾力性を有している一方で、補助層付き未焼成セラミック体11を変形させるのに十分な硬さを有している。
また、補助層付き未焼成セラミック体11の主要部を構成する基板用グリーンシート1は、プレス用の型30を構成する型形成用グリーンシート3よりも柔らかいため、未焼成セラミック体10を容易かつ確実に変形させることができる。
(8)次に、変形させた圧着体(型30を含む補助層付き未焼成セラミック体11)13から固定面として使用した平板4を剥がし、補助層20ならびに凸部22を付けたまま、未焼成セラミック体10が焼結する温度、例えば1000℃以下、好ましくは800〜1000℃の温度で焼成し、両主面に補助層20を備えた状態の焼結基板(セラミック基板)14を得る。
なお、導体ペーストにCu粉末などの卑金属粉末を導電成分とするものを用いた場合には、酸化防止のため還元雰囲気で焼成することが必要になるが、Ag、Ag−Pd、Ag−Ptなどの貴金属粉末を導電成分とする導電ペーストを用いた場合には大気中で焼成することも可能である。
(9)それから、焼結していない補助層20を焼結基板(セラミック基板)14の表面から除去することにより、図4に示すような、表裏の両主面に段差部分(凹部)15(15a,15b)を備えた焼結基板(セラミック基板)14を得る。
なお、補助層20を除去する方法としては、超音波洗浄やアルミナ砥粒を吹き付ける方法などの物理的処理方法や、エッチングなどの化学的処理方法のどちらの方法を用いてもよく、また、物理的処理方法と化学的処理方法を組み合わせて用いることも可能である。
このようにして得られる焼結基板(セラミック基板)14は、図4に示すように、一方主面F1a側に、該一方主面F1aに垂直に突出したスタッド電極(突起電極)5aを備えており、他方主面F1bに、段差部分15(15b)の傾斜面17から、他方主面F1bに対して斜めに突出したスタッド電極(突起電極)5bを備えている。
なお、この実施例1において得られるセラミック基板14は、上述のように、電極形成用部材を有する補助層を備えた状態で未焼成セラミック体を変形させる工程を経て製造されているので、スタッド電極5(5a,5b)を備えた、実装対象(例えば、マザーボード)への実装面となる面に、実装信頼性を低下させるような反りやうねりなどの変形がなく、マザーボードに変形を伴うような振動や、撓みが生じた場合にも、脱落や破損などが生じるおそれのない、高い信頼性を備えたセラミック基板を提供することが可能になる。
そして、この焼結基板14を分割する場所と2つの主面のうち、実装側に使用する面を選択することにより、スタッド電極5a,5bの形状と方向に注目すると、図5(a),(b)に示すように、2種類の構造として利用できる。
すなわち、図5(a),(b)に示すように、側面(傾斜面17)がなだらかな形状の凹部(段差部分)15(15b)が上面側(図5(a))となり、かつ、下面側となった一方主面F1a側に、該一方主面F1aに垂直に突出したスタッド電極(突起電極)5aを備えた構造のセラミック基板14としたり、側面が垂直の凹部15(15a)が上面側(図5(b))となり、かつ、下面側となった他方主面F1bの、段差部分15bの傾斜面17から、他方主面F1bに対して斜めに突出したスタッド電極(突起電極)5bを備えた構造のセラミック基板14としたりすることができる。
そして、図5(a)のセラミック基板を用いて、図6(a)に示すように、側面がなだらかに傾斜した形状の凹部15(15b)が上向きになるようにセラミック基板14を配置し、その凹部15(15b)の内部にチップ型コンデンサ、チップ型インダクタ、半導体素子などの表面実装部品16を搭載したモジュール基板114を得ることができる。このモジュール基板を実装する場合、スタッド電極5aを、はんだ131を介してマザーボード18の接続用ランド19に接続固定することによりその実装が行われる。
この図6(a)のモジュール基板114の場合、スタッド電極5aの位置は、マザーボード18の端部からある程度離れた位置(例えば、数百μm程度離れた位置)になるが、スタッド電極5aの高さがセラミック基板14の厚み程度(例えば、数百μm)と高く、実装時にはんだフィレット131aを確認するのに十分な高さを確保することが可能で、信頼性の高い実装を行うことができる。
また、セラミック基板14の凹部15(15b)に表面実装部品16が搭載されることになるため、表面実装部品16を含めたセラミック基板14全体の高さが高くなることを回避して、低背化を図ることが可能になる。
また、通常延性の高い金属材料から構成され、柱状の構造を有するスタッド電極5aを備えたセラミック基板14は、実装後に加わる衝撃などを吸収しやすく、落下などにも強いという特徴を有している。
また、図5(b)のセラミック基板を用いて、図6(b)に示すように、側面が略垂直でシャープな形状の凹部15(15a)が上向きになるようにセラミック基板14を配置し、凹部15(15a)の内部にチップ型コンデンサ、チップ型インダクタ、半導体素子などの表面実装部品16を搭載したモジュール基板114を得ることができる。このモジュール基板を実装する場合、スタッド電極5bを、はんだ131を介してマザーボード18の接続用ランド19に接続固定することによりその実装が行われる。
この図6(b)のモジュール基板114の場合、スタッド電極5bが斜めに突出していることから、スタッド電極5bをマザーボード18の端部まで引き出すことが可能で、かつ、スタッド電極5bの高さも確保することができるため、実装時に、はんだフィレット131aの確認を容易に行うことができるようになる。
また、この図6(b)のモジュール基板の場合にも、セラミック基板14の凹部15(15a)に表面実装部品16が搭載されることになるため、表面実装部品16を含めたセラミック基板14全体の高さが高くなることを回避して、低背化を図ることが可能になる。また、通常延性の高い金属材料から構成され、柱状の構造を有するスタッド電極5bを備えたセラミック基板14は、実装後に加わる衝撃などを吸収しやすく、落下などにも強いという特徴を有している。
なお、この実施例1のセラミック基板の製造方法および該製造方法から得られるセラミック基板からは、その他にも、以下に説明するような特有の作用効果が得られる。
1)補助層付き未焼成セラミック体11の、型30を合わせた面と逆側の面がなだらかに変形するので、型30に接する方の面において、側壁が垂直に近く、シャープな形状を有する段差部分(凹部)15(15a)を形成するようにした場合にも、型30との接触面に大きな応力がかかることを抑制して、未焼成セラミック体10の破断を引き起こすことなく、意図する形状の段差部分15(15a,15b)を形成することが可能になる。
2)また、型30の凸部22は、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11の表面と同一の補助層用(拘束層用)グリーンシート2を用いて形成されており、弾性を有しているため、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11への加工がソフトになり、特に凸部22のエッジ部分に対応する部分において積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11に割れが発生することを抑制することができる。
3)また、この実施例1の場合においても、プレス時に積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11の表面に割れが発生する場合もあるが、割れは、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11の表面の補助層用(拘束層用)グリーンシート2にとどまり、内部の未焼成セラミック体10には達しないため、最終的に信頼性の高いセラミック基板14を得ることが可能になる。
4)また、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11のプレス時に、型30の凸部22と接する部分の補助層20に表面割れが生じても、型30が割れの生じた面に密着するため、焼成時における拘束力が損なわれることはない。
5)また、プレス(変形)用の型30の凸部22は、補助層付き未焼成セラミック体11の表面に配設された補助層20と同一の補助層用(拘束層用)グリーンシート2を用いて形成されているため、プレス(圧着)する際に補助層付き未焼成セラミック体11と一体化させることが可能で、変形させた圧着体(型30を含む補助層付き未焼成セラミック体11)13の一方の主面をフラットにすることが可能になるため、平板4により積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11を確実に保持して、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11の、脱脂時や焼成時における形状安定性を向上させることが可能になり、加工精度が高く、寸法ひずみの小さい焼結基板(セラミック基板)14を確実に製造することが可能になる。
図7は、この実施例(実施例2)のセラミック基板の製造方法の一工程を示す図である。
なお、図7において、図1,図2と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示している。
この実施例2では、プレス(変形)用の型として、適度な硬さを有する材料(この実施例2では樹脂)からなる平板4に、所定の形状の凹部21および凸部22を形成する加工を直接に施すことにより作製した型30を用いる。その他の構成は上記実施例1と同様である。
なお、この実施例では、上面側(他方主面F1b側)の補助層20にのみ、複数の孔33bにスタッド電極形成用の導電ペースト(電極形成用部材)34bを充填した突起電極形成用グリーンシート2aが用いられており、下面側(一方主面F1a側)には、上述のように、平板4に、所定の形状の凹部21および凸部22を形成する加工を直接に施すことにより作製した型30が用いられており、他方主面F1b側にのみスタッド電極5b(図8)が形成されることになる。
なお、型30としては、上述のような樹脂製のものに限らず、金属製の平板に凹部および凸部を設けた構成のものを用いることも可能である。
そして、図7に示すような型30を用い、上記実施例1の場合と同様に、未焼成セラミック体10の両面側に補助層20が配設された積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11を静水圧プレス(または弾性体を介しての圧着)の方法によりプレスして所定形状の圧着体13を形成する。
それから、変形させた圧着体(型30を含む補助層付き未焼成セラミック体11)13から型30を剥がし、補助層20を付けたまま、未焼成セラミック体10が焼結する温度、例えば1000℃以下、好ましくは800〜1000℃の温度で焼成し、両主面に補助層20を備えた状態の焼結基板(セラミック基板)14を得る。
それから、焼結していない補助層20を焼結基板(セラミック基板)14の表面から除去することにより、図8に示すような、他方主面F1bにスタッド電極5bを備え、一方主面F1aにはスタッド電極を備えていないセラミック基板を得る。
この実施例2のように、適度に硬く、弾性を有する樹脂材料からなる平板(樹脂板)4を用いた型30を用いた場合、以下のような作用効果が得られる。
1)補助層付き未焼成セラミック体11の、型30を合わせた面と逆側の面をなだらかに変形させる(他方主面F1bになだらかな凹部15(15b)を形成する)ことができるので、型30に接する方の面(一方主面F1a)において、側壁が垂直に近く、シャープな形状を有する段差部分(凹部)15(15a)を形成するようにした場合にも、型30との接触面に大きな応力がかかることを抑制して、未焼成セラミック体10の破断を引き起こすことなく、意図する形状の段差部分15(15a)を備え、かつ、他方主面F1bにスタッド電極5bを備えたセラミック基板14を確実に製造することができる。
2)また、型30の凸部22は、適度に硬く、弾性を有する樹脂から形成されているので、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11への加工がソフトになり、特に凸部22のエッジ部分に対応する部分において積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11に割れが発生することを抑制することができる(実施例1の2)の効果の一部に相当する効果)。また、型30の凹部21の底面(すなわち型30を構成する平板本体)が弾性を有するため、積層体11をプレスして、変形させる場合に、凹部21の底面が変形して下方に盛り上がり、積層体11の変形によるダメージを低減させることができる。
3)プレス時に積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11の表面に割れが発生した場合にも、割れは、積層体11の表面の補助層用(拘束層用)グリーンシート2にとどまり、内部の未焼成セラミック体10には達しないため、最終的に信頼性の高いセラミック基板14を得ることができる(実施例1の3)の効果に相当する効果)。
4)また、型30は、繰り返し使用が可能であるため、製造コストを削減することが可能になる。また、平板面も弾性を有するため、積層体11を変形・圧着する場合に、底面から盛り上がり、積層体11の変形によるダメージを低減させることができる。
また、硬く、弾性を有しない金属材料からなる平板(金属板)4を用いて型30を用いた場合、上記の樹脂からなる型30を用いた場合の1)〜4)の効果のうち、 1),3),4)の効果を得ることができる。
また、金属製の型30を用いた場合、繰り返し使用が可能であるばかりでなく、金属が硬く、表面を平滑するための加工性に優れていることから、加工面をよりフラットにすることが可能になり、精度の高い成型を行うことが可能になる。
ただし、金属製の型30を用いた場合、凸部22が硬く、弾性がないことから、型が弾性を備えている場合に得られるような上記2)の効果を得ることはできない。
また、樹脂または金属からなる型30を用いるようにした場合には、型30の材質が、積層体の材質とは特性が異なるため、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11とは同時に焼成することができず、変形させた圧着体(型30を含む補助層付き未焼成セラミック体11)13から、型30を剥離することが必要になるため、型を合わせる方の面をフラットにした状態で焼成することができず、焼成時における拘束力の点では実施例1の4)の効果ほどの効果を得ることができないが、補助層(拘束層用グリーンシート)が積層体の表面を覆っているため、従来の製造方法の場合に比べると、形状精度や寸法精度の高いセラミック基板を得ることが可能である。
図9および図10は、本願発明のさらに他の実施例(実施例3)にかかるセラミック基板の製造方法を示す図である。
なお、図9,図10において、図1,図2と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示している。
また、この実施例3において、以下に説明する構成以外は、上記実施例1の場合と同様である。
この実施例3では、補助層用(拘束層用)グリーンシート2と同じシートを、側面が斜めになるように所定の形状に打ち抜き加工した、型形成用グリーンシート3を平板4に貼り付けることにより、先細り(裾広がり)のテーパ形状を有する凸部22と、先太り(裾すぼまり)のテーパ形状を有する凹部21を備えた型30(図9参照)を作製する。また、型30の凸部22には、その孔33bにスタッド電極形成用の導電ペースト(電極形成用部材)34bが充填されている。
それから、図9に示すように、複数枚の基板用グリーンシート1を積層した基板用セラミックグリーンシート積層体(未焼成セラミック体)10の両主面(上下)に、補助層用(拘束層用)グリーンシート2に形成した複数の孔33bにスタッド電極形成用の導電ペースト(電極形成用部材)34bが充填された突起電極形成用グリーンシート2aを複数枚積層して補助層20を形成し、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11(図9)を形成する。なお、この実施例3では、下側の補助層の厚みを上側の補助層の厚みよりも薄くしている。
次に、図10に示すように、補助層付き未焼成セラミック体11にプレス(変形)用の型30を貼り付け、静水圧プレス(または弾性体を介しての圧着)の方法によりプレスして、段差部分15を備えた圧着体13を形成する。
これにより、型30と対向する面には、側壁が傾斜し、底部に向かって面積が小さくなるようなシャープなテーパ形状の段差部分(凹部)15(15a)が形成され、型30に接していなかった面には、側壁がなだらかに傾斜した段差部分(凹部)15(15b)が形成された圧着体13を得ることができる。
次に、変形させた圧着体(型30を含む補助層付き未焼成セラミック体11)13から固定面として使用した平板4を剥がし、補助層20ならびに凸部22を付けたまま、未焼成セラミック体10が焼結する温度、例えば1000℃以下、好ましくは800〜1000℃の温度で焼成し、両主面に補助層20を備えた状態の焼結基板(セラミック基板)14を得る。
それから、焼結していない補助層20を焼結基板(セラミック基板)14の表面から除去することにより、図11に示すような構造を有するセラミック基板14を得る。
なお、このセラミック基板14は、表裏の両主面に段差部分(凹部)15(15a,15b)を備えているとともに、一方主面F1a側に、該一方主面F1aに垂直に突出したスタッド電極(突起電極)5aを備え、他方主面F1bに、段差部分15bの傾斜面17から、他方主面F1bに対して斜め方向に突出したスタッド電極(突起電極)5bを備えている。
なお、実施例1の構成の場合、段差部分(凹部)15(15a)の側壁が略垂直になるのに対して、この実施例3の構成の場合、段差部分(凹部)15(15a)の側壁が傾斜し、底部に向かって面積が小さくなるようなシャープなテーパ形状となる。したがって、実施例1で形成される段差部分(凹部)15aに比べて、実施例3のセラミック基板の製造方法の場合、凹部15a内の空間の容積や実装面積(底部の面積)が小さくなる。しかし、実施例1の構成の場合、深い凹部15(15a)を形成しようとすると、積層体11を大きく変形させて(折り曲げて)、積層体11の一部を強く伸ばす加工になることから、積層体11の表面に深い割れが発生するおそれがあるが、この実施例3のセラミック基板の製造方法の場合、型30の凸部22が先細りのテーパ形状を有しているため、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)11が折れ曲がる角度を小さくすることが可能になり、積層体11に深い凹部15(15a)を形成する場合にも、積層体11に割れが発生することを確実に抑制、防止することが可能になり、信頼性の高いセラミック基板を、歩留まりよく製造することが可能になる。
図12,図13,図14および図15は、本願発明の実施例にかかるセラミック基板を用いたモジュール基板の変形例を示す図である。
[変形例1]
図12のモジュール基板114においては、セラミック基板14として、上面側に、側面がなだらかに傾斜した形状の凹部15(15b)を備え、下面側にテーパ形状を有するシャープな凸部115aを備えたセラミック基板が用いられている。また、セラミック基板14の下面側の、凸部115aの頂上面(下面)117aに膜状電極118aが配設されており、凸部115aの周囲の平面116aには、下方に垂直に突出したスタッド電極5aが配設されている。
そして、上面側の凹部15(15b)に背の高い表面実装部品16aが実装され、凹部15(15b)の周囲の平面116bには背の低い表面実装部品16bが配設されている。
このモジュール基板14をマザーボード18に実装する場合、スタッド電極5aを、はんだ131を介してマザーボード18の接続用ランド19に接続固定するとともに、膜状電極118aをはんだ131により、マザーボード18の接続用ランド19に接続することによりその実装が行われる。
なお、図12のモジュール基板114を構成するセラミック基板14は、例えば、実施例3の方法を用い、図9,図10における、上面側の補助層として、スタッド電極形成用の導電ペーストが配設されていない補助層を用いて、下面側にのみ、スタッド電極が形成されるようにすることにより得ることができる。
[変形例2]
また、図13のセラミック基板(モジュール基板)114においては、セラミック基板14として、上面側に、側面がシャープに傾斜したテーパ形状を有する凹部15(15a)を備え、下面側に側面がなだらかに傾斜した凸部115bを備えたセラミック基板が用いられている。また、セラミック基板14の下面側の、凸部115bの頂上面(下面)117bには膜状電極118bが配設されており、凸部115bのなだらかに傾斜した傾斜面17には、斜め下方に突出したスタッド電極5bが配設されている。
そして、上面側の凹部15(15a)に背の高い表面実装部品16aが実装され、凹部15(15a)の周囲の平面116a上には背の低い表面実装部品16bが配設されている。
そして、このモジュール基板14をマザーボード18に実装する場合も、スタッド電極5bを、はんだ131を介してマザーボード18の接続用ランド19に接続固定するとともに、膜状電極118bをはんだ131により、マザーボード18の接続用ランド19に接続することによりその実装が行われる。
なお、図13のモジュール基板114を構成するセラミック基板14は、例えば、実施例3の方法を用い、図9,図10における、下面側の補助層および型として、スタッド電極形成用の導電ペーストが配設されていない補助層および型を用いて、上面側にのみスタッド電極が形成されるようにすることにより得ることができる。
[変形例3]
また、図14のモジュール基板114においては、セラミック基板14として、上面側に、側面がシャープに傾斜したテーパ形状を有する凸部115aが配設され、下面側に、側面がなだらかに傾斜した形状の凹部15(15b)が配設された、いわゆるダウンキャビティ構造を有するセラミック基板14が用いられている。また、セラミック基板14の、下面側の凹部15(15b)の周囲の平面116bには、スタッド電極5(5b)が、図14における、左右両側の平面116bのそれぞれに2本ずつ下方に垂直に突出するような態様で配設されている。
そして、セラミック基板14の下面側の凹部15(15b)には、表面実装部品16aが搭載されるとともに樹脂140により凹部15(15b)内に封止されている。また、セラミック基板14の上面側の、凸部115aの頂上面117aに背の低い表面実装部品16bが搭載され、凸部115aの周囲の平面116aに背の高い表面実装部品16cが搭載されている。
このモジュール基板14をマザーボード18に実装する場合も、スタッド電極5bを、はんだ131を介してマザーボード18の接続用ランド19に接続固定することによりその実装が行われる。
[変形例4]
また、図15のモジュール基板114においては、セラミック基板14として、上面側が平坦で、下面側に凹部15が配設された、いわゆるダウンキャビティ構造を有するセラミック基板が用いられている。また、セラミック基板14の、下面側の凹部15の周囲の平面116には、スタッド電極5が、図15における左右両側の平面116のそれぞれに2本ずつ、下方に垂直に突出するように配設されている。
そして、凹部15には表面実装部品16aが搭載されているとともに、表面実装部品16aが樹脂140により、凹部15内に封止されている。また、セラミック基板14の上面にも、表面実装部品16b,16cが配設されている。
このモジュール基板14をマザーボード18に実装する場合も、スタッド電極5を、はんだ131を介してマザーボード18の接続用ランド19に接続固定することによりその実装が行われる。
なお、本願発明は、上記の各実施例の構成に限定されるものではなく、セラミック基板の具体的な構成、凹部の配設位置や具体的な形状、スタッド電極の配設位置、配設個数、具体的な形状などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本願発明によれば、段差部分を有する主面から突出したスタッド電極(突起電極)を備えた、実装後における耐衝撃性に優れ、かつ、実装時のはんだフレットの形成状態を容易に確認することが可能で実装信頼性が高く、しかも、小型で高性能のセラミック基板を提供することが可能になる。
したがって、本願発明は、セラミック基板と、セラミック基板に配設された、実装対象との接続のための外部電極とを備えた種々のセラミック基板や、該セラミック基板に各種の表面実装部品を搭載したモジュール基板などの分野に広く適用することができる。
本願発明の実施例(実施例1)において形成した積層体(補助層付き未焼成セラミック体)および変形用の型の構成を示す図である。 本願発明の実施例(実施例1)において、積層体(補助層付き未焼成セラミック体)を、型を用いて、静水圧プレスの方法でプレスしている状態を示す図である。 本願発明の実施例(実施例1)のセラミック基板の製造方法における積層体(補助層付き未焼成セラミック体)のプレス方法の変形例を示す図である。 本願発明の実施例(実施例1)にかかるセラミック基板の製造方法により製造された、表裏の両主面に段差部分(凹部)を備え、かつ、スタッド電極(突起電極)を備えた焼結基板(セラミック基板)を示す図である。 (a)、(b)は、本願発明の実施例(実施例1)にかかるセラミック基板の製造方法により製造されるセラミック基板の構造のバリエーションを示す図である。 (a)、(b)は、本願発明の実施例(実施例1)にかかるセラミック基板の製造方法により製造されるセラミック基板を用いたモジュール基板を示す図である。 本願発明の他の実施例(実施例2)にかかるセラミック基板の製造方法の一工程を示す図である。 本願発明の実施例2にかかるセラミック基板の製造方法により製造されたセラミック基板を示す図である。 本願発明のさらに他の実施例(実施例3)にかかるセラミック基板の製造方法において用いた型およびプレス前の補助層付き未焼成セラミック体の構成を示す図である。 図9に示した型を用いてテーパ形状を有する段差部分を備えたセラミック基板を製造する方法を示す図である。 本願発明の実施例3にかかるセラミック基板の製造方法により製造された、表裏の両主面に段差部分(凹部)を備え、かつ、スタッド電極(突起電極)を備えた焼結基板(セラミック基板)を示す図である。 本願発明にかかるセラミック基板の製造方法により製造されるセラミック基板を用いたモジュール基板の他の例を示す図である。 本願発明にかかるセラミック基板の製造方法により製造されるセラミック基板を用いたモジュール基板のさらに他の例を示す図である。 本願発明にかかるセラミック基板の製造方法により製造されるセラミック基板を用いたモジュール基板のさらに他の例を示す図である。 本願発明にかかるセラミック基板の製造方法により製造されるセラミック基板を用いたモジュール基板のさらに他の例を示す図である。 従来のモジュール基板を示す図である。
符号の説明
1 基板用グリーンシート
2 補助層用(拘束層用)グリーンシート
2a 突起電極形成用グリーンシート
3 グリーンシート(型形成用グリーンシート)
4 固定面(平板)
5(5a,5b) スタッド電極(突起電極)
6 可撓性フィルム
7 水
7a 弾性体
8 平板状の圧着用金型
10 基板用セラミックグリーンシート積層体(未焼成セラミック体)
11 積層体(補助層付き未焼成セラミック体)
13 圧着体(型を含む補助層付き未焼成セラミック体)
14 焼結基板(セラミック基板)
15(15a,15b) 凹部(段差部分)
16(16a,16b,16c) 表面実装部品
17 傾斜面
18 マザーボード
19 接続用ランド
20 補助層
21 型の凹部
22 型の凸部
30 型
31 表面導体
32 内層導体
33a 層間接続用のビアホール
33b 孔
34a ビアホール導体
34b スタッド電極形成用の導電ペースト(電極形成用部材)
114 モジュール基板
115a,115b 凸部
116 凹部の周囲の平面
116a 凸部の周囲の平面
116b 凹部の周囲の平面
117a,117b 凸部の頂上面
118a,118b 膜状電極
131 はんだ
131a はんだフィレット
140 樹脂
F1a 一方主面
F1b 他方主面

Claims (12)

  1. (A)未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、前記未焼成セラミック体の焼成温度では実質的に焼結しない材料からなり、かつ、前記未焼成セラミック体の焼成温度で焼結する金属材料を主たる成分とし、一部が前記未焼成セラミック体と接する柱状の電極形成用部材を有する補助層が密着し、かつ、少なくとも一方の主面に段差部分を有する補助層付き未焼成セラミック体を形成する工程と、
    (B)前記段差部分を有する補助層付き未焼成セラミック体を、前記補助層を備えた状態のまま、前記未焼成セラミック体および前記電極形成用部材が焼結し、前記補助層が実質的に焼結しない温度で焼成する工程と、
    (C)前記補助層を除去して、前記段差部分を有する主面と同一面に、前記電極形成用部材が焼結することにより形成され、前記段差部分を有する主面から突出したスタッド電極を備えたセラミック焼結体を取り出す工程と
    を具備することを特徴とするセラミック基板の製造方法。
  2. 前記補助層付き未焼成セラミック体を、前記未焼成セラミック体の厚みがその全面でほぼ一定になるように維持したまま、前記未焼成セラミック体と前記補助層とが密着した状態を保ちつつ、前記補助層付き未焼成セラミック体の所定の領域を変形させることにより、前記補助層付き未焼成セラミック体の両主面に段差部分を形成することを特徴とする、請求項1記載のセラミック基板の製造方法。
  3. 前記未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、前記電極形成用部材が、前記未焼成セラミック体の前記段差部分以外の部分と接するように前記補助層を配設しておき、少なくとも前記一方の主面に対して略垂直方向に延びるスタッド電極を形成することを特徴とする、請求項1または2記載のセラミック基板の製造方法。
  4. 前記未焼成セラミック体の少なくとも一方の主面に、前記電極形成用部材が、前記未焼成セラミック体の前記段差部分と接するように前記補助層を配設しておき、少なくとも前記一方の主面に対して斜め方向に延びるスタッド電極を形成することを特徴とする、請求項1または2記載のセラミック基板の製造方法。
  5. 前記未焼成セラミック体が、複数のセラミックグリーンシートを積層してなる未焼成セラミック積層体であって、その内部には、各セラミックグリーンシート層の層間を接続するための層間接続導体パターンおよび各セラミックグリーンシート層の界面に設けられた面内導体パターンが配設されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のセラミック基板の製造方法。
  6. 焼成後のセラミック基板に、表面実装部品を搭載する工程を備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のセラミック基板の製造方法。
  7. 未焼成セラミック体を焼成して得られるセラミック基板であって、少なくとも一方の主面に段差部分を有し、前記段差部分を有する主面と同一面に、前記未焼成セラミック体との同時焼成によって形成された、前記段差部分を有する主面から突出したスタッド電極を有することを特徴とする、セラミック基板。
  8. 厚みが全面でほぼ一定で、両主面に前記段差部分が形成されていることを特徴とする、請求項7記載のセラミック基板。
  9. 前記スタッド電極が、前記段差部分以外の部分に形成されており、前記主面に対して垂直方向に延びていることを特徴とする、請求項7または8記載のセラミック基板。
  10. 前記スタッド電極が、前記段差部分に形成されており、前記主面に対して斜め方向に延びていることを特徴とする、請求項7または8記載のセラミック基板。
  11. 前記セラミック基板は、
    積層された複数のセラミック層を備えた多層構造を有し、内部には、前記セラミック層の層間を接続するための層間接続導体パターンおよびセラミック層間に設けられた面内導体パターンが配設されたセラミック多層基板であることを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載のセラミック基板。
  12. 前記段差部分によって形成される低い方の面上に、表面実装部品が搭載されていることを特徴とする、請求項7〜11のいずれかに記載のセラミック基板。
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