JP2007041157A - レンズ保持ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 焦点調整が可能であり、その性能を維持できるレンズ保持ユニットおよびレンズユニットを提供する。
【解決手段】 レンズ保持ユニット20は、レンズ10を保持するための内筒30と、内筒30の外側に同軸状に配置された外筒40と、外筒40の外面40bに回転可能に取り付けられ、外筒40と対向する一方の端面53に螺旋状のカム溝51を備えた円盤状カム50とを有する。円盤状カム50のカム溝51と内筒30とは外筒40を貫通する駆動ピン60により接続され、円盤状カム50を回転することにより、外筒40に対して内筒30を前後方向に動かして焦点を微調整できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶表示装置あるいはDMDなどの光変調器に表示された像をスクリーンに拡大投影する画像表示装置に適したレンズ保持ユニットおよびレンズユニットに関するものである。
画像信号により光を変調して画像を形成する光変調器からの投影光を投写レンズによりスクリーンに背側から投写するリア方式のプロジェクタ装置(以下、リアプロジェクタ装置という)が知られている。
特許文献1には、移動レンズユニットを備えたレンズ装置が開示されている。このレンズ装置は、外周に中心軸方向と平行に複数のカム溝が設けられた鏡筒と、鏡筒の中心軸に対して斜交して設けられた複数のカム溝を有して鏡筒内に配置されカム環と、カム環内に配置された移動レンズユニットと、移動レンズユニットの外周に設置された複数のカムピンと、移動レンズユニットの外周に連結されてカムピンを保持するカムピン保持枠とを備えている。このレンズ装置は、カムピンおよびカムピン保持枠にそれぞれを一体に貫通する貫通孔を設け、貫通孔に移動レンズユニットの外周に当接する調整ネジを螺着させることで、調整ネジによって移動レンズユニットの外周を押し出すように構成されている。
特開平8−327872号公報
リアプロジェクタ装置は、液晶表示装置やDMD(デジタルミラーデバイス)などの光変調器(ライトバルブあるいは画像形成装置)により形成された画像を、レンズユニット(投写レンズ)を用いてスクリーンに裏側から拡大投影する。このリアプロジェクタ装置は、薄型で大画像を映し出せるので、次世代の画像表示装置として注目を集めている。また、リアプロジェクタ装置においては、ライトバルブとスクリーンとの位置関係は固定されるので、レンズユニットの焦点は固定されていることが望ましい。
複数枚のレンズを備えたレンズユニットが固定焦点タイプであるといっても、個々のレンズにおいても、それらのレンズを保持するレンズ保持ユニットにおいても、製造公差はあり、レンズ同士の光軸位置の微調整などが必要となる。また、レンズユニットの個体差に加えて、リアプロジェクタ装置においても個体差があるので、リアプロジェクタ装置にレンズユニットを組み込む際に、焦点を微調整できることが要求される。
また、リアプロジェクタ装置用の投影用レンズユニットは、光変調器により形成された画像を拡大投影する。このため、僅かな焦点のずれであってもスクリーンに形成される画像の品質が劣化し易い。特に、今後、リアプロジェクタ装置は、ブラウン管、液晶表示装置、プラズマディスプレイといったライトバルブを直視するタイプのディスプレイに代わる製品としても期待されている。したがって、リアプロジェクタ装置のスクリーンに投影される像に対しては、従来の直視型のディスプレイと同様の鮮明さが要求されている。したがって、レンズユニットは、焦点などの微調整が済んでリアプロジェクタ装置に取り付けられた後は、出荷やユーザの元への搬送途上などにおいて加わる衝撃により焦点がずれてしまうようなことは好ましくない。
本発明の一形態はレンズ保持ユニットであり、レンズを保持するための内筒と、この内筒の外側に同軸状(同心状)に配置された外筒であって、内筒が当該外筒の内面に沿って中心軸方向の前後に直線的にスライドするように内筒を支持するための外筒と、外筒の外面に回転可能に取り付けられ、当該外筒の外面と対向する一方の端面に螺旋状のガイドを備えた円盤状カムと、外筒を貫通して内筒と螺旋状のガイドとを接続し、円盤状カムが回転すると内筒を前後に駆動可能な駆動ピンと、外筒に対して円盤状カムの回転を止めるための保持機構とを有する。そして、駆動ピンは、内筒および螺旋状のガイドの少なくとも一方に対して、内筒の半径方向に変位可能となっている。
内筒および外筒に加えて、カムとして機能する筒状の部材を同軸状(同心状)に組み合わせることにより外筒に対して内筒を中心軸に沿って前後に動かして焦点を微調整することができる。微調整した後には、外筒に対して内筒の動きを固定する必要がある。レンズを保持するための内筒を、それを支持するベースとなる外枠に固定するために、固定用のねじで内筒を半径方向に引っ張っても、押しても、レンズ枠となる内筒、またはベースとなる外筒に対して応力が加わる。カムとして機能する筒状の部材を外筒に対して固定しても良いが、カムとして機能する筒状の部材を固定用のねじにより内筒の半径方向(ラジアル方向)に引っ張っても、押しても、同心状に組み合わされた内筒または外筒に応力が加わる可能性が高い。したがって、焦点を微調整することにより、出荷前に微調整した光軸がずれる可能性がある。
本発明の一形態のレンズ保持ユニットは、内筒と外筒とは同軸状(同心状)に配置される。そして、外筒の外面に、螺旋状のガイドを備えた円盤状カムを回転可能に取り付けられ、外筒を貫通する駆動ピンを介して、円盤状カムが回転すると内筒が前後に駆動される。すなわち、外筒に対して内筒を動かすカム機構が環あるいは筒ではなく、外筒の外側に取り付けられる円盤で実装され、そのカム機構は、外筒および内筒とは同軸状に配置されない。さらに、保持機構により、円盤状カムは、外筒の外側で外筒に対して固定される。また、円盤状カムと内筒とを接続する駆動ピンは、内筒および螺旋状のガイドの少なくとも一方に対して、内筒の半径方向(ラジアル方向)に変位するようになっている。したがって、円盤状カムを外筒に対して固定しても、外筒の内側に収納された内筒に対してラジアル方向に押したり引いたりする力が作用するのを防止できる。このため、このレンズ保持ユニットの内筒に複数のレンズを取り付けて調整されたレンズユニットにおいて、焦点を微調整する際に、光軸がずれたりするのを未然に防止できる。したがって、本発明のレンズ保持ユニットを採用したレンズユニットをリアプロジェクタなどの画像表示装置に搭載することにより、レンズユニットの光学的な性能を低下することなく、画像表示装置毎に、レンズユニットあるいはレンズシステムの焦点の微調整が可能となり、鮮明な画像を表示する画像表示装置を提供できる。
さらに、円盤状カムの外筒に対する回転を止めると、内筒は、円盤状カムの螺旋状のガイドに対して駆動ピンを介して接続されているので、内筒の外筒に対する前後方向の動きも固定される。そして、螺旋状のガイドは、中心軸に対して斜めに傾いているので、中心軸に沿った駆動ピンの前後方向の動きは螺旋状のガイドにより効率よく阻害される。したがって、円盤状カムを動かして焦点の微調整を行なった後、円盤状カムの回転を固定することにより、中心軸方向(スラスト方向)の力に対して内筒の移動を抑制できる。このため、リアプロジェクタなどの画像処理装置に、このレンズ保持ユニットを用いたレンズユニットが組み込まれた後に、搬送などに起因してスラスト方向に力が働いてもレンズユニットの焦点がずれるのを抑制できる。
円盤状カムの螺旋状のガイドの好適な例は、螺旋状の溝であり、駆動ピンの一端は、内筒の外面に設けられた孔などの受け部に嵌合され、他端が、螺旋状の溝の内部を動くようにすることが好ましい。スラスト方向の駆動ピンの動きが螺旋状の溝で規定されるので内筒の動きを制御しやすい。また、駆動ピンの他端が螺旋状の溝の内部でラジアル方向に変位するので、駆動ピンの一端を内筒に設けられた受け部に嵌合させることができ、駆動ピンを光軸調整のために兼用できる。
また、外筒は、内筒を中心軸の前後方向に直線的にガイドするための細長いスリットを備えており、駆動ピンは、スリットを貫通していることが好ましい。駆動ピンの動きが、スリットにより中心軸方向に沿った直線状になるので、駆動ピンは、内筒を外筒に対して前後に駆動するだけではなく、内筒が回転することを防止し、内筒を外筒の内部で中心軸方向の前後に直線的にスライドさせる機能を果たす。
円盤状カムは、直に手などで回転させても良い。さらに、円盤状カムは、外周面に受動歯車を備えていることが望ましい。そして、外筒は、操作歯車を備えた操作ノブを、円盤状カムの受動歯車に操作歯車が噛み合う位置に操作ノブを着脱可能に装着するための突起または凹みを備えていることが好ましい。受動歯車と操作歯車のギア比を選択することにより、操作ノブの動きに対する円盤状カムの回転角を変えることができ、内筒の移動量を制御できる。したがって、焦点の微調整を容易に行うことができる。また、焦点調整後は、操作ノブは取り外しできるので、レンズユニットはコンパクトになり、さらに、操作ノブは他のレンズユニットと共用できる。
このレンズ保持ユニットの外筒および内筒としては、筒部材を、中心軸を通る面で少なくとも2つに分割したサブユニットを備えた、いわゆるクラムシェルタイプと称されるものを採用できる。クラムシェルタイプのホルダは、1つの成形用の型から製造した2つのサブユニットを接合するので、レンズ保持ユニットを低コストで製造および組立ができる。また、同一構造で、同じ公差を持ったサブユニット同士をラジアル方向(半径方向)から支持して1つのホルダとするため、レンズの中心または光軸を揃え易い。したがって、リアプロジェクタ装置用のレンズユニットに、クラムシェルタイプのホルダを用いることは好適である。
本発明の一形態は、上記のレンズ保持ユニットと、内筒に保持された少なくとも1枚のレンズとを有するレンズユニットであり、焦点の微調整が可能であり、さらに、耐衝撃性能が高く、光学的性能を安定して維持できるものである。本発明の他の一形態は、このレンズユニットと、このレンズユニットを通じてスクリーンに投影する画像を形成する光変調器と、スクリーンとを有する画像表示装置であり、鮮明な画像を安定してスクリーンに映し出すことが可能となる。
図1に、画像表示装置として、リアプロジェクタ装置1の概要を示してある。このリアプロジェクタ装置1は、ハウジング2の内部に、光源3と、光源3からの光を画像信号により変調して画像を形成する光変調器(ライトバルブ)4と、ライトバルブ4の画像を拡大投影するためのレンズシステム5と、投影光8を反射してスクリーン9に導くミラー7とを有している。そして、ハウジング2の表面にスクリーン9が配置されており、そのスクリーン9に後方からレンズシステム5を介してライトバルブ4の画像が拡大して投影される。ライトバルブ4としては、液晶表示パネルやマイクロミラー素子によるDMDパネル等を採用できる。
図2に、投写用のレンズシステム5の概略構成を示してある。このレンズシステム5は、幾つかのレンズユニットを接続することにより構成されている。本例では、出力側(拡大側)のレンズユニット5aと、内部で光路を折り曲げるためのプリズム6を収納したレンズユニット5bと、入力側のレンズユニット5cとを備えている。レンズシステム5は、全体としてL字型になっており、内蔵されたプリズム6により、その内部で光を90度曲げて投影光8を出力する。この投影光8は、リアプロジェクタ装置1のミラー7を介してスクリーン9に投影され画像を形成する。入力側のレンズユニット5cは、レンズを保持した内筒30と、焦点調整のため、この内筒30を光軸方向にスライドできるように支持する外筒40と、内筒30をスライドするため円盤状カム50とを備えている。
図3に、レンズユニット5cの円盤状カム50が設置された部分の外観を斜視図により示してある。図4に、レンズユニット5cの概略構成を展開図により示してある。さらに、図5および図6に、レンズユニット5cの概略構成を中心軸Lに沿った縦断面図により示してある。
このレンズユニット5cは、内筒30と、外筒40と、円盤状カム50とを含むレンズ保持ユニット20を備えており、少なくとも1枚、本例では、2枚のレンズ10が内筒30に収納されている。すなわち、このレンズ保持ユニット20は、レンズ10を保持するためのほぼ円筒状の内筒30と、この内筒30の外側に同軸状(同心状)に配置された外筒40であって、内筒30が当該外筒40の内面40aに沿って内筒30の中心軸L方向に直線的にスライドするように内筒30を支持するための外筒40と、外筒40の外面40bに回転可能に取り付けられた円盤状カム50とを備えている。この円盤状カム50は、図7に、円盤状カム50を抜き出して示すように、外筒40と対向する一方の端面53に螺旋状のカム溝51を備えている。
さらに、レンズ保持ユニット20は、外筒40を貫通して内筒30と、円盤状カム50の螺旋状のガイド51とを接続し、円盤状カム50が回転すると内筒30を前後に駆動可能な駆動ピン60を備えている。この駆動ピン60は、図4に示すように、一方の端61が内筒30の外面30bに設けられた受け部31に差し込まれ、他方の端62がカム溝51の内部を動く。そして、この駆動ピン60の他方の端62とカム溝51のサイズは、他方の端62が螺旋状のカム溝51に対して内筒30の半径方向(ラジアル方向)に変位できるようになっている。さらに、レンズ保持ユニット20は、外筒40に対して円盤状カム50の回転を止めるためのネジ70を取り付ける穴42が、外筒40の外面40bに保持機構として設けられている。
内筒30および外筒40は、樹脂により成型されている。内筒30および外筒40は、それぞれクラムシェルタイプのホルダとしてもよい。本例では、内筒30がクラムシェルタイプのホルダであり、レンズユニット5cの光軸とほぼ一致し、内筒30の中心軸Lを含む面により上下または左右に2つに分割された同一形状のクラムシェルタイプのサブユニット39を備えている。そして、それらのサブユニット39をそれぞれボルトなどにより接合することにより、1つのほぼ円筒状のシェルが構成されている。
内筒30は、内周面30aに、レンズ10を保持するための突起38を備えている。また、内筒30は、外周面30bの周方向に複数の孔部(受け部)31が設けられている。この孔部31には駆動ピン60の一端の嵌合部61をはめ込むことができる。内筒30の外周面30bには、さらに、中心軸Lに沿った前後の2箇所に外側に突き出た環状のフランジ32aおよび32bが形成されている。内筒30を外筒40に挿入したときに、これらのフランジ32aおよび32bが外筒40の内面40aに接する。したがって、内筒30は、外筒40に対し、がたつくことなく、中心軸Lに沿った前後方向にスライドする。
外筒40は、内筒30をガイドする内周面40aを備えた円筒であり、さらに、外面40bに、円盤状カム50を取り付けるためのリング状のカム支持部41を備えている。カム支持部41は、外筒40の外周面40bから、中心軸Lに対して垂直な方向に突き出た、ほぼ円形のカルデラ状の形状である。カム支持部41の外側の環48には、6つの固定用の穴42がほぼ等間隔に設けられている。この固定用の穴42が、円盤状カム50の回転を外筒40に対して止めるための保持機構として機能し、穴42に対して円盤状カム50を通してネジ70をねじ込むことにより円盤状カム50の回転が止まるようになっている。カム支持部41の中心は、円盤状カム50を外筒40に対して回転可能に取り付けるための穴43となっている。円盤状カム50は、回転軸を兼ねた取り付けピン59により穴43に取り付けられる。
さらに、外筒40には、取り付け用の穴43から外側の環48に向かって、中心軸Lに沿い、外筒40を貫通する細長い直線状のスリット45が形成されている。このスリット45には、円盤状カム50と内筒30とを接続する駆動ピン60が入り、円盤状カム50と内筒30とを外筒40を貫通して接続すると共に、内筒30の外筒40に対する移動方向を中心軸Lの前後方向に直線的にガイドする機能を果たす。すなわち、駆動ピン60とスリット45とによって、外筒40に対して内筒30の周方向の移動は抑止できる。
外筒40のカム支持部41に取り付けられる円盤状カム50は、厚みの小さなディスク状で、その外周面に受動歯車52を備えている。また、円盤状カム50は、外筒40と対向する端面53に、螺旋状のガイドとなる螺旋状の溝51を備えている。なお、螺旋状のガイドは、このような螺旋状の溝51に限定されるものではなく、円盤状カム50を貫通するような螺旋状のスリット、螺旋状の凸部であっても良い。螺旋状の凸部の場合は、駆動ピン60の側のその凸部と噛み合う溝が設けられる。
本例の円盤状カム50は、さらに、その中心に、シャフトとなる取り付けピン59を通すための貫通孔55を備えている。また、周縁に沿って、円弧状の4つのスリット54がほぼ等間隔に設けられている。外筒40のカム支持部42に円盤状カム50が取り付けられたときに、このスリット54を介して固定用の穴42の少なくとも1つが表れるようになっている。したがって、スリット54を通して固定用のネジ70を穴42にねじ込むことにより、円盤状カム50の回転を止めることができる。
駆動ピン60は、外筒40を貫通して、上記の円盤状カム50の螺旋溝(カム溝)51と内筒30とを接続するものである。そして、円盤状カム50を、保持機構となるネジ70により外筒40に対してネジ止めするときに、円盤状カム50がラジアル方向に動いても内筒30にラジアル方向の応力が伝播しないように、駆動ピン60は、少なくとも内筒30および螺旋状の溝51に対して半径方向(ラジアル方向)に移動あるいは変位できるようになっている。本例では、駆動ピン60の一端62が螺旋状の溝51の内部を動く受動部となっており、図5および図6に示すように、受動部62と螺旋状の溝51の底面との間に隙間Sが開くように設計されている。そのため、駆動ピン60は、螺旋状の溝51に対して内筒30のラジアル方向に変位可能であり、円盤状カム50を外筒40に対してネジ止めしても、ラジアル方向の応力が内筒30へ伝播しないようになっている。
さらに、外筒40の外面40bには、カム支持部41に近接した位置に、円盤状カム50を操作するための操作ノブ80を着脱可能な凹み44が設けられている。この操作ノブ80は、円柱状の操作部85と、凹み44に装着するための突起82と、操作部85と同軸に繋がった操作歯車81とを備えており、操作ノブ80を凹み44に装着すると、円盤状カム50の受動歯車52に操作歯車81が噛み合うようになっている。外筒40に対し操作ノブ80を回転自在に取り付ける形態は凹み44に限らず、凹凸が逆転しても良い。
このレンズ保持ユニット20を備えたレンズユニット5cは、次のように組み立てられる。まず、内筒30の内部にレンズ10を装着する。内筒30はクラムシェルタイプなので、内周面30aに設けられた突起38に支持されるように、それぞれのレンズ10を装着できる。次に、内筒30を外筒40に挿入し、駆動ピン60の嵌合部61を、外筒40のスリット45を貫通させて、内筒30の孔部31のいずれかに嵌める。この際、レンズユニット5cにより、他のレンズユニット5aおよび5bと共にレンズシステム5を組み立て、レンズシステム5の光軸調整を行なう。すなわち、それぞれのレンズユニット5a〜5cに保持された複数のレンズの位置関係を調整するために、内筒30を外筒40に対して回転し、最も結像性能の良い位置を選択する。内筒30の外周面30bに配置された複数の孔部31の内、光軸を調整したときに、スリット45に最も近い位置にある孔部31に駆動ピン60をはめ込む。駆動ピン60により内筒30は外筒40に対して旋回できなくなり、レンズユニット5cを含むレンズシステム5は、光軸が調整された状態で出荷できる。
さらに、外筒40のカム支持部41に円盤状カム50を搭載し、取り付けピン59により、外筒40に対してカム50が回転するように取り付ける。このとき、駆動ピン60の受動部62が円盤状カム50の螺旋状の溝51に遊嵌するように、支持部41に円盤状カム50をセットする。螺旋状のカム溝51の一方の端は、円盤状カム50を貫通する孔56に繋がっており、この孔56を用いて駆動ピン60とカム溝51との位置を合わせることができる。
このように内筒30、外筒40および円盤状カム50を含むレンズユニット5cと、他のレンズユニット5aおよび5bにより組み立てられ、出荷されたレンズシステム5は、リアプロジェクタなどの画像装置に組み込まれるときに、焦点の微調整が行なわれる。まず、図5に示すように、操作ノブ80を、その操作歯車81が、円盤状カム50の受動歯車52に噛み合うように、外筒40の凹み44に取り付ける。操作ノブ80を操作し、円盤状カム50を回転させる。これにより、駆動ピン60を介して、内筒30が外筒40の内面40aに沿って中心軸L方向の前後に直線的にスライドし、焦点調整を行うことができる。
焦点調整が終了したのち、図6に示すように、円盤状カム50のスリット54を通して、固定用のネジ70を、保持機構である外筒40の穴にねじ込み、外筒40に対し円盤状カム50が回転しないように固定する。このとき、カム溝51に駆動ピン60がラジアル方向に移動あるいは変位できる遊び(隙間)Sがあるので、円盤状カム50を外筒40にネジ70により引き付けて固定しても、内筒30は駆動ピン60を介してラジアル方向に押されることはなく、内筒30にラジアル方向の力は作用しない。したがって、焦点調整後、円盤状カム50をねじ止めすることにより、レンズ10の光軸を合わせた状態で、軸ぶれを起こさずに焦点を固定できる。
円盤状カム50の回転を固定することにより、カム溝51に挿入された駆動ピン60は、中心軸方向に沿った前後方向に動かない。したがって、駆動ピン60により繋がった内筒30の前後方向の動きは制限される。さらに、円盤状カム50に設けられた螺旋状のカム溝51は、外筒40に設けられた前後方向に直線状に延びたスリット45に対して、略垂直に近い角度で斜めに交差し、その交差した位置に駆動ピン60が保持される。したがって、駆動ピン60は、カム溝51およびスリット45により前後および左右に略動かないように支持される。このため、駆動ピン60により移動される内筒30も、外筒40に対して前後および左右にほぼ動かないように支持される。
したがって、焦点調整後に衝撃や力が加わっても、特に、前後方向(スラスト方向)に大きな力が加わっても、焦点がずれたり、光軸がずれたりするのを防止できる。したがって、いったん焦点を微調整してレンズシステム5をリアプロジェクタ装置1に組み込んだ後は、焦点はずれ難く、スクリーンに鮮明な画像を安定して投影することができる。
焦点調整中は、ギア比の異なる操作ノブ80を外筒40に着脱することにより、操作部85の操作量に対する内筒30の移動量を変えることができる。したがって、焦点調整の初期の粗調整のときは、ギア比の小さな操作ノブ80を用いて内筒30を大きく動かし、その後、ギア比の大きな操作ノブ80を用いて内筒30の移動量を小さくして微調整を行うことができる。そして、焦点調整後は、操作ノブ80を外筒40から取り外すことができる。このため、不用意に操作ノブ80が操作されて焦点がずれることを防止できる。また、操作ノブ80を外すことにより、レンズ保持ユニット20、およびレンズユニット5cが大型になるのを抑制できる。さらに、操作ノブ80は、他のユニットでも共通であり、繰り返し使用ができるため、経済的である。
なお、上記では、リアプロジェクタ装置、それに適したレンズシステムおよびレンズ保持ユニットを説明したが、本発明の一形態であるレンズ保持ユニットおよびレンズユニットは画像を投影する全てのシステムに適用することが可能である。また、画像を投影するシステムに限定されずに、レンズを用いる光学装置または光学システムにも適用することができる。
リアプロジェクタ装置の概略構成を示す図。 リアプロジェクタ装置のレンズシステムを示す図。 図2に示すレンズユニットの斜視図。 図3に示すレンズユニットの展開斜視図。 図3に示すレンズユニットを焦点調整する状態を示す縦断面図。 図3に示すレンズユニットの焦点を固定した状態を示す縦断面図。 円盤状カムを拡大して示す斜視図。
符号の説明
1 リアプロジェクタ装置(画像表示装置)、 4 光変調器
5 レンズシステム、 5c レンズユニット
9 スクリーン、 10 レンズ
20 レンズ保持ユニット、 30 内筒
40 外筒、 50 円盤状カム
60 駆動ピン、 80 操作ノブ

Claims (6)

  1. レンズを保持するための内筒と、
    この内筒の外側に同軸状に配置された外筒であって、前記内筒が当該外筒の内面に沿って中心軸方向の前後に直線的にスライドするように前記内筒を支持するための外筒と、
    前記外筒の外面に回転可能に取り付けられ、当該外筒の外面と対向する一方の端面に螺旋状のガイドを備えた円盤状カムと、
    前記外筒を貫通して前記内筒と前記螺旋状のガイドとを接続し、前記円盤状カムが回転すると前記内筒を前後に駆動可能な駆動ピンであって、前記内筒および前記螺旋状のガイドの少なくとも一方に対して、前記内筒の半径方向に変位可能な駆動ピンと、
    前記外筒に対して前記円盤状カムの回転を止めるための保持機構とを有するレンズ保持ユニット。
  2. 請求項1において、前記螺旋状のガイドは、螺旋状の溝であり、
    前記駆動ピンの一端は、前記内筒の外面に設けられた受け部に嵌合され、他端は、前記螺旋状の溝の内部を動く、レンズ保持ユニット。
  3. 請求項1において、前記外筒は、前記内筒を前記中心軸に沿った前後方向に直線的にガイドするための細長いスリットを備えており、
    前記駆動ピンは、前記スリットを貫通している、レンズ保持ユニット。
  4. 請求項1において、前記円盤状カムは、外周面に受動歯車を備えており、
    前記外筒は、操作歯車を備えた操作ノブを、前記円盤状カムの受動歯車に前記操作歯車が噛み合う位置に前記操作ノブを着脱可能に装着するための突起または凹みを備えている、レンズ保持ユニット。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のレンズ保持ユニットと、前記内筒に保持された少なくとも1枚のレンズとを有するレンズユニット。
  6. 請求項5に記載のレンズユニットと、光変調器と、スクリーンとを有し、前記光変調器からの投影光を前記スクリーンに投写する画像表示装置。
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