JP2007041058A - 現像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 前の処理槽から次の処理槽に感光材料に付着して処理液が持ち込まれる弊害を解消し、ターンユニットで感光材料を搬送する際の無駄時間を低減する現像処理装置を構成する。
【解決手段】 先の処理槽の液面から引き上げた印画紙Pを次の処理槽に送り込むクロスオーバラック35を備え、このクロスオーバラック35が先の処理槽からの印画紙P引き上げる導入経路Xと、この導入経路Xからの印画紙Pを下方に送った後に上方に引き上げる垂れ下がり経路Yと、垂れ下がり経路Yからの印画紙Pを下方に送り次の処理槽に送り込む排出経路Zとで構成し、導入経路X又は排出経路Zに向けて洗浄液又は処理液を噴出するノズルNを備えた。
【選択図】 図2
【解決手段】 先の処理槽の液面から引き上げた印画紙Pを次の処理槽に送り込むクロスオーバラック35を備え、このクロスオーバラック35が先の処理槽からの印画紙P引き上げる導入経路Xと、この導入経路Xからの印画紙Pを下方に送った後に上方に引き上げる垂れ下がり経路Yと、垂れ下がり経路Yからの印画紙Pを下方に送り次の処理槽に送り込む排出経路Zとで構成し、導入経路X又は排出経路Zに向けて洗浄液又は処理液を噴出するノズルNを備えた。
【選択図】 図2
Description
本発明は、感光材料を処理液中に浸漬して処理する複数の処理槽と、前記処理槽間に設けられたターンユニット備えている現像処理装置に関する。
上記のように構成された現像処理装置として特許文献1に記載されるものが存在する。つまり、発色現像処理槽と漂白定着処理槽とを隣接して配置し、発色現像処理槽からの感光材料を漂白定着処理槽に送るクロスオーバラック(本発明のターンユニット)を発色現像処理槽と漂白定着処理槽との上部位置同士の間に配置している。このクロスオーバラックには感光材料を圧着して搬送する搬送ローラを備えており、発色現像処理槽を通過した感光材料を引き上げ、搬送ローラ対での搬送により、次の漂白定着処理槽に送り出している。
特開2003‐15267号公報 (段落番号〔0011〕〜〔0016〕、図3)
ネガティブの写真フィルムの現像処理を行う現像処理装置として一般的なフィルムプロセッサーでは、1つの発色現像処理槽と、1つの漂白処理槽と、2つの定着処理槽と、3つの安定処理槽との7槽の処理槽を有している。また、印画紙の現像処理を行う現像処理装置として一般的なペーパープロセッサーでは1つの発色現像処理槽と、1つの漂白定着処理槽と、4つの安定処理槽との6槽の処理槽を有している。
例えば、ペーパープロセッサーの安定槽を考えると、この安定槽には、漂白定着処理液が付着した状態の印画紙が送り込まれるため安定液が劣化しやすいものである。この不都合を改善するため従来からのペーパープロセッサーでは安定槽に対して継続的に安定液を補給し、劣化した安定液をオーバーフローさせる形態で排出している。また、複数の安定槽での処理を考えると、先の安定槽から次の安定槽にクロスオーバラックを介して印画紙を搬送する際に、このクロスオーバラックにおいて印画紙に接触する安定液の量が極端に減少するため、安定処理が一時的に停止し、この搬送時間が無駄になっていた。
つまり、複数種の処理槽に対して連続的に感光材料を搬送して処理を行う現像処理装置では、前の処理槽の処理液が感光材料に付着した状態で次の処理槽に持ち込まれることによる弊害が発生するものであり、また、処理槽の液面から感光材料が引き上げられた後、処理槽の液面に感光材料送り込む以前には感光材料の処理が停止するため、このように液面から離間した位置に感光材料を搬送する際の時間を無駄に消費するものであった。
本発明の目的は、前の処理槽から次の処理槽に感光材料に付着して処理液が持ち込まれる弊害を解消することが可能で、ターンユニットで感光材料を搬送する際の無駄時間を低減することが可能な現像処理装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、感光材料を処理液中に浸漬して処理する複数の処理槽と、前記処理槽間に設けられたターンユニット備えている現像処理装置において、
前記ターンユニットが、少なくとも前記先の処理槽の液面から前記感光材料を引き上げる導入経路と、この導入経路からの感光材料を下方に送った後に上方に引き上げる垂れ下がり経路と、垂れ下がり経路からの感光材料を下方に送り前記次の処理槽に送り込む排出経路とで構成され、
前記導入経路又は排出経路の少なくとも一方の感光材料に対して洗浄液又は処理液を噴出するノズルを備えている点にある。
前記ターンユニットが、少なくとも前記先の処理槽の液面から前記感光材料を引き上げる導入経路と、この導入経路からの感光材料を下方に送った後に上方に引き上げる垂れ下がり経路と、垂れ下がり経路からの感光材料を下方に送り前記次の処理槽に送り込む排出経路とで構成され、
前記導入経路又は排出経路の少なくとも一方の感光材料に対して洗浄液又は処理液を噴出するノズルを備えている点にある。
従来からのターンユニットでは、上方に向けて凸となるループ状の経路に感光材料を送る形態となっているので、例えば、感光材料を持ち上げる側の経路にノズルから洗浄液又は処理液を噴出した場合には、この吹き付け時の飛沫が感光材料を送り出す側の経路に飛び散ることも考えられた。また、ターンユニットにおいて感光材料を持ち上げる側の経路に対してノズルから直前の処理槽の処理液を噴出した場合には、この経路において処理を継続させることも可能である。同様に、ターンユニットにおいて感光材料を送り出す側の経路に対してノズルから後の処理槽の処理液を噴出した場合には、この経路において早期に処理を開始することも可能である。
しかしながら、前述したように従来からのターンユニットは、ノズルから噴出した処理液が噴出の目標としない領域にも飛散して想定しない処理が部分的に行われることや、次の処理槽の処理液を劣化させる不都合に繋がることになるものであった。
本発明によると、前の処理槽の液面から引き上げられ、ターンユニットの導入経路に送られる感光材料に対してノズルから洗浄液又は処理液を噴出し、この洗浄液又は処理液が飛散することがあっても、この飛沫は垂れ下がり経路に送られる感光材料によって遮断され、次の処理槽の方向に飛散することはない。これと同様に、ターンユニットの排出経路から送り出される感光材料に対してノズルから洗浄液又は処理液を噴出し、この洗浄液又は処理液が飛散することがあっても、この飛沫は垂れ下がり経路に送られる感光材料によって遮断され、前の処理槽の方向に飛散することはない。つまり、本発明によるとターンユニットにおいて感光材料を洗浄する場合でも、感光材料の処理を継続する場合でも、感光材料の処理を早期に開始する場合でも、ノズルから噴出した洗浄液又は処理液が飛散する弊害を阻止できるのである。その結果、前の処理槽から次の処理槽に感光材料に付着して処理液が持ち込まれる弊害を解消することが可能で、ターンユニットで感光材料を搬送する際の無駄時間を低減することが可能な現像処理装置が合理的に構成された。
本発明は、前記導入経路に前記感光材料を導く導入ローラと、前記垂れ下がり経路の最も低いレベルに前記感光材料を導く中間ローラと、前記排出経路に前記感光材料を導く排出ローラとを備えても良い。
この構成により、導入ローラと中間ローラと排出ローラとの組み合わせにより、感光材料を蛇行する経路に確実に搬送させることが可能となる。
本発明は、前記処理槽として、漂白定着処理槽と安定処理槽とが隣接して配置され、この漂白定着処理槽と安定処理槽との中間に配置された前記ターンユニットの導入経路と排出経路とに対応する位置に前記ノズルを備え、導入経路に対応したノズルから漂白定着処理液を噴出し、前記排出経路に対応したノズルから安定処理液を噴出しても良い。
この構成により、導入経路に送られる感光材料に対してノズルから漂白定着処理液を噴出することで、この経路において漂白定着処理を継続させ、排出経路に送られる感光材料に対してノズルから安定処理液を噴出することにより、この経路において早期に安定処理を開始することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、暗箱構造の筐体1の内部に露光ブロックAと現像ブロックBとを配置すると共に、筐体1の端部位置に乾燥ブロックCを配置してペーパープロセッサーが構成されている。このペーパープロセッサーは、デジタルミニラボと称せられる現像処理装置の印画紙自動現像部として構成されたものであり、前記露光ブロックAにおいて感光材料としての印画紙Pに対して画像データの露光を行い、前記現像ブロックBにおいて前記露光ブロックAからの印画紙Pの現像処理を行い、前記乾燥ブロックCにおいて前記現像ブロックBからの印画紙Pの乾燥処理を行い、この乾燥処理後の印画紙Pを筐体上部の排出部2から筐体外のコンベア3上に排出する作動を行う。
〔全体構成〕
図1に示すように、暗箱構造の筐体1の内部に露光ブロックAと現像ブロックBとを配置すると共に、筐体1の端部位置に乾燥ブロックCを配置してペーパープロセッサーが構成されている。このペーパープロセッサーは、デジタルミニラボと称せられる現像処理装置の印画紙自動現像部として構成されたものであり、前記露光ブロックAにおいて感光材料としての印画紙Pに対して画像データの露光を行い、前記現像ブロックBにおいて前記露光ブロックAからの印画紙Pの現像処理を行い、前記乾燥ブロックCにおいて前記現像ブロックBからの印画紙Pの乾燥処理を行い、この乾燥処理後の印画紙Pを筐体上部の排出部2から筐体外のコンベア3上に排出する作動を行う。
図面には示していないが、このペーパープロセッサーは、プリントサイズやプリント枚数等のオーダ情報と画像データとを取得するオペレートユニットに接続している。このオペレートユニットはフィルムスキャナで写真フィルムから取得した画像データ、あるいは、メディアドライブでフラッシュメモリやCD−R等のメディアから取得した画像データに対して必要な補正を行うことや、トリミングを行い、このように補正や加工後の画像データとオーダ情報とをペーパープロセッサーに伝送するように構成されている。
前記露光ブロックAは、下部に2つの印画紙マガジンMを配置すると共に、上部位置に露光ヘッドHと、この露光ヘッドHと制御ユニットGとを配置している。前記制御ユニットGは、このペーパープロセッサーでの前記印画紙Pの搬送と、露光ブロックAでの露光の制御を行う。
この露光ブロックAでは、印画紙マガジンM、Mの一方に収納したロール状の印画紙Pを圧着型のアドバンスローラ11で引き出し、カッターユニット12でプリントサイズに切断し、このように切断された印画紙Pの裏面側に印字ヘッド13によって必要な情報をプリントし、この後、印画紙Pを挟持搬送するチャックユニット14によって露光経路に送り込む。
前記露光経路では、前記チャックユニット14からの印画紙Pを受け取り、複数の露光搬送ローラ15で上方(副走査方向)に搬送しながら露光位置において前記露光ヘッドHからのレーザビームで主走査方向に走査する形態で露光を行う。
この露光ヘッドHとして、レーザビームを走査する形態で露光を行うもの以外に、PLZTシャッタ方式、液晶シャッタ方式、蛍光ビーム方式、FOCRT方式、或いは、DMD方式を用いることができる。
この露光経路で露光を終えた印画紙Pを前搬送経路の複数の圧着ローラ16で搬送方向を水平方向に変換して送り出し、振り分け部の2つのチャッカー17の何れかでチャックし、2列の振り分け経路に振り分けて送り出し、更に、後搬送経路の複数の圧着ローラ18の搬送によって前記現像ブロックBに送り込む。
前記振り分け部では予め設定されたサイズより小さいサイズの印画紙Pを、前述した2列の振り分け経路に振り分ける振り分けモードと、振り分けずに単列で送り出す単列モードとでの搬送を行えるように構成されている。また、前記予め設定されたサイズより大きいサイズの印画紙Pを搬送する際には自動的に単列モードを選択して、前記2つのチャッカー17で印画紙Pの幅方向の両端をチャックして搬送するように制御形態が設定されている。
前記乾燥ブロックCは、現像ブロックBから送り出される印画紙Pに対してヒータで加熱された空気を供給するブロワ5と印画紙Pを圧着して搬送する複数の搬送ローラ6を備えている。
〔処理槽〕
図1及び図2に示すように、前記現像ブロックBは前記印画紙Pの搬送方向で上流側から下流側に向けて、発色現像処理液(CD)を貯留する1つの発色現像処理槽21、漂白定着処理液(BF)を貯留する1つの漂白定着処理槽22、及び、安定処理液(STB)を貯留する4つの安定処理槽23A、23B、23C、23Dを、この順序で備えている。
図1及び図2に示すように、前記現像ブロックBは前記印画紙Pの搬送方向で上流側から下流側に向けて、発色現像処理液(CD)を貯留する1つの発色現像処理槽21、漂白定着処理液(BF)を貯留する1つの漂白定着処理槽22、及び、安定処理液(STB)を貯留する4つの安定処理槽23A、23B、23C、23Dを、この順序で備えている。
図面には示していないが、発色現像処理槽21、漂白定着処理槽22、4つの安定処理槽23A、23B、23C、23D夫々の側部位置には、夫々と処理液が循環するサブタンクを備えており、このサブタンクにおいて処理液の液面の管理、処理液の補給、処理液の温度制御を行うように構成されている。
尚、処理液の液面を管理する場合、前記発色現像処理槽21、漂白定着処理槽22については、対応するサブタンクに対して発色現像処理液(CD)、漂白定着処理液(BF)を補充することになるが、4つの安定処理槽23A、23B、23C、23Dについては、印画紙Pの搬送方向で最も下流側の安定処理槽23Dに対応するサブタンクにのみ安定処理液(STB)を補充し、オーバーフローさせる形態で、このサブタンクから搬送方向での上流側のサブタンクに安定処理液(STB)を補充する制御形態となる。
前記発色現像処理槽21、漂白定着処理槽22、4つの安定処理槽23A、23B、23C、23D夫々には処理液中に印画紙Pを搬送するように複数の搬送ローラ31を有した液中ラック32(液中搬送ユニットの一例)を備えている。また、前記露光ブロックAからの印画紙Pを発色現像処理槽21に送り込むフィードラック34を備えている。
また、発色現像処理槽21での処理を終えて発色現像処理液(CD)の液面から引き上げられた印画紙Pを次の漂白定着処理槽22に送り込む部位、及び、漂白定着処理槽22での処理を終えて漂白定着処理液(BF)の液面から引き上げられた印画紙Pを次の安定処理槽23Aに送り込む部位に第1のクロスオーバラック35を備えている。尚、4つの安定処理槽23A、23B、23C、23Dを安定処理槽23と総称する。
また、安定処理槽23Aでの処理を終えた印画紙Pを次の安定処理槽23Bに送り込む部位、安定処理槽23Bでの処理を終えた印画紙Pを次の安定処理槽23Cに送り込む部位、安定処理槽23Cでの処理を終えて安定処理液(STB)の液面から引き上げられた印画紙Pを次の安定処理槽23Dに送り込む部位に第2のクロスオーバラック36を備えている。更に、印画紙Pの搬送方向での後端に位置する安定処理槽23Dからの印画紙Pを送り出す位置にスクイズラック37を備えている。この第1のクロスオーバラック35と第2のクロスオーバラック36とで本発明のターンユニットが構成されている。
前記フィードラック34には前記印画紙Pを搬送する複数の圧着型の供給ローラ41を備え、前記スクイズラック37には印画紙Pに付着した安定液をスクイズにより除去し、印画紙Pの搬送方向で終端位置の安定処理槽23D戻すためのスクイズローラ42を有している。
図2及び図3に示すように、前記第1のクロスオーバラック35と第2のクロスオーバラック36とは基本的に同じ構造を有しており、これらのラック本体には先の処理槽からの印画紙Pを引き上げる導入経路Xと、この導入経路Xからの印画紙Pを下方に送った後に引き上げる垂れ下がり経路Yと、垂れ下がり経路Yからの印画紙Pを下方に送り、次の処理槽に送る排出経路Zを形成している。
導入経路Xの上端位置には圧着型の導入ローラ43を備え、前記垂れ下がり経路Yの下端側の突出位置には中間ローラ44を備え、前記排出経路Zの上端位置には圧着型の排出ローラ45を備えている。また、前記ラック本体には前記導入経路Xと、垂れ下がり経路Yと、排出経路Zとに印画紙Pを円滑に案内する領域に導入ガイド面を形成しており、中間ローラ44の下側には、この中間ローラ44に沿って印画紙Pを案内するガイド体46を備えている。また、前記導入経路Xと対向する位置と、排出経路Zと対向する位置とにノズルNを備えている。
前記ノズルNは印画紙Pの幅方向に沿う姿勢のパイプ材に多数の噴出孔を形成して構造を有しており、前記ガイド体46は、印画紙Pを案内する機能の他に垂れ下がり経路Yに沿って落下した洗浄液や処理液を回収する機能を有している。
図面には示していないが、液中ラック32の搬送ローラ31と、前記フィードラック34の供給ローラ41と、スクイズラック37のスクイズローラ42と、導入ローラ43と、中間ローラ44と、排出ローラ45とは搬送用のモータからの駆動力によって同期駆動される。
前記発色現像処理槽21と漂白定着処理槽22との中間位置に配置された第1のクロスオーバラック35では、発色現像処理槽21からポンプ50で吸引した発色現像処理液(CD)を導入経路Xに対向するノズルNに供給することにより、導入経路Xに送られる印画紙Pに発色現像処理液(CD)を噴出すると共に、漂白定着処理槽22からポンプ50で吸引した漂白定着処理液(BF)を排出経路Zに対向するノズルNに供給することにより、排出経路Zに送られる印画紙Pに漂白定着処理液(BF)を噴出する。また、前記ガイド体46には発色現像処理液(CD)と漂白定着処理液(BF)との混合液が回収され、この混合液は廃液として排出される、
前記漂白定着処理槽22と安定処理槽23Aとの中間位置に配置された第1のクロスオーバラック35では、漂白定着処理槽22からポンプ50で吸引した漂白定着処理液(BF)を導入経路Xに対向するノズルNに供給することにより、導入経路Xに送られる印画紙Pに漂白定着処理液(BF)を噴出すると共に、安定処理槽23Aからポンプ50で吸引した安定処理液(STB)を排出経路Zに対向するノズルNに供給することにより、排出経路Zに送られる印画紙Pに安定処理液(STB)を噴出する。また、前記ガイド体46には漂白定着処理液(BF)と安定処理液(STB)との混合液が回収され、この混合液は廃液として排出される、
前記安定処理槽23Aと安定処理槽23Bとの中間位置に配置された第2のクロスオーバラック36では、安定処理槽23Aからポンプ50で吸引した安定処理液(STB)を導入経路Xに対向するノズルNに供給することにより、導入経路Xに送られる印画紙Pに安定処理液(STB)を噴出すると共に、安定処理槽23Bからポンプ50で吸引した安定処理液(STB)を排出経路Zに対向するノズルNに供給することにより、排出経路Zに送られる印画紙Pに安定処理液(STB)を噴出する。また、前記ガイド体46には安定処理液(STB)が回収され、この安定処理液(STB)は安定処理槽23Aに送られる。
この第2のクロスオーバラック36を基準にして、印画紙Pの搬送方向で下流側に位置する2つの第2のクロスオーバラック36は、前述した第2のクロスオーバラック36と同様に、印画紙Pの搬送方向での上流側の安定処理槽の安定処理液(STB)をノズルNによって導入経路Xに送られる印画紙Pに噴出し、印画紙Pの搬送方向での下流側の安定処理槽の安定処理液(STB)をノズルNによって排出経路Zに送られる印画紙Pに噴出し、ガイド体46で回収された安定処理液(STB)を、印画紙Pの搬送方向での上流側の処理槽に送るように構成している。
このような構成から、露光ブロックAでの露光処理を終えた印画紙Pはフィードラック34の供給ローラ41によって発色現像処理槽21に送り込まれ、発色現像処理の後に送り出される。このように送り出された印画紙Pは、第1のクロスオーバラック35の導入経路XにおいてノズルNから発色現像処理液(CD)が噴出されることにより、この導入経路Xにおいて現像処理が継続される。また、この印画紙Pは排出経路ZにおいてノズルNから漂白定着処理液(BF)が噴出されることにより、その印画紙Pが漂白定着処理槽22の液面に達するまでに早期に漂白定着処理が開始される。
また、第1のクロスオーバラック35においてノズルNから噴出した発色現像処理液(CD)が飛散しても、この飛沫は垂れ下がり経路Yのガイド類や中間ローラ44、あるいは、この垂れ下がり経路Yに送られる印画紙Pによって遮断される。これと同様に、ノズルNから噴出した漂白定着処理液(BF)の飛散も遮断される。
漂白定着処理槽22での漂白定着処理の後に送り出された印画紙Pは、次の第1のクロスオーバラック35の導入経路XにおいてノズルNから漂白定着処理液(BF)が噴出されることにより、この導入経路Xにおいて漂白定着処理が継続される。また、この印画紙Pは排出経路ZにおいてノズルNから安定処理液(STB)が噴出されることにより、その印画紙Pが安定処理槽23Aの液面に達するまでに早期に安定処理が開始される。
この第1のクロスオーバラック35においてノズルNから噴出した漂白定着処理液(BF)が飛散しても、この飛沫は垂れ下がり経路Yのガイド類や中間ローラ44、あるいは、この垂れ下がり経路Yに送られる印画紙Pによって遮断される。これと同様に、ノズルNから噴出した安定処理液(STB)の飛散も遮断される。
前記安定処理槽23Aでの安定処理の後に送り出された印画紙Pは、第2のクロスオーバラック36の導入経路XにおいてノズルNから安定処理液(STB)が噴出されることにより、この導入経路Xにおいて安定処理が継続される。また、この印画紙Pは排出経路ZにおいてノズルNから安定処理液(STB)が噴出されることにより、その印画紙Pが安定処理槽23Aの液面に達するまでに安定処理が継続する。
この第2のクロスオーバラック36においてノズルNから導入経路Xの方向に噴出した安定処理液(STB)が飛散しても、この飛沫は垂れ下がり経路Yのガイド類や中間ローラ44、あるいは、この垂れ下がり経路Yに送られる印画紙Pによって遮断され、印画紙Pの搬送方向での下流側の安定処理槽23Bに達することはない。これと同様に、ノズルNからは排出経路Zの方向に噴出した安定処理液(STB)の飛散も遮断される。
この第2のクロスオーバラック36における安定処理液(STB)のノズルNからの噴出形態は、これに続く2つの第2のクロスオーバラック36においても同様に行われる。これにより、4つの安定処理槽23A、23B、23C、23Dでの安定処理は、第2のクロスオーバラック36においても継続的に行われる。
このように本発明では、前の処理槽の液面から引き上げられ、クロスオーバラック35、36の導入経路Xに送られる印画紙Pに対してノズルNから処理液を噴出した際に、処理液が飛散することがあっても、この飛沫は垂れ下がり経路Yのガイド類や中間ローラ44、あるいは、この垂れ下がり経路Yに送られる印画紙Pによって遮断され、次の処理槽の方向に飛散することがなく、処理液の飛散に起因する不適正な処理を阻止できるものにしている。
これと同様に、クロスオーバラック35、36の排出経路Zから送り出される印画紙Pに対してノズルNから処理液を噴出した際に、この処理液が飛散することがあっても、この飛沫は垂れ下がり経路Yのガイド類や中間ローラ44、あるいは、この垂れ下がり経路Yに送られる印画紙Pによって遮断され、前の処理槽の方向に飛散することがなく、処理液の飛散に起因する不適正な処理を阻止できるものにしている。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)図4に示すように、ノズルNから水等の洗浄液を噴出する。このように感光材料の洗浄を行うことにより、ラックの部位で搬送される印画紙Pが空気中の酸素に接触して酸化することや、酸素の影響による不適正な処理を阻止できる。また、このように洗浄水を噴出した際に、洗浄水が飛散することがあっても、この飛沫は垂れ下がり経路Yのガイド類や中間ローラ44、あるいは、この垂れ下がり経路Yに送られる印画紙Pによって遮断され、処理槽の方向に飛散することはない。また、この構成では、同図に示す如く噴出した洗浄液を回収するトレイ50を備えても良い。
(b)図5に示すように、垂れ下がり経路Yを複数形成する。同図では垂れ下がり経路Yを2つ形成しているが、3つ以上であっても良い。このように構成した場合には、洗浄液又は処理液の飛散を一層良好に抑制することが可能になり、2つの垂れ下がり経路Yの間にノズルNを配置して洗浄のために利用することも可能になる。
(c)感光材料として写真フィルムを用いる現像処理装置に適用する。
22 漂白定着処理槽
23 安定処理槽
32 液中搬送ユニット:液中ラック
35、36 ターンユニット:クロスオーバラック
43 導入ローラ
44 中間ローラ
45 排出ローラ
P 感光材料
N ノズル
X 導入経路
Y 垂れ下がり経路
Z 排出経路
23 安定処理槽
32 液中搬送ユニット:液中ラック
35、36 ターンユニット:クロスオーバラック
43 導入ローラ
44 中間ローラ
45 排出ローラ
P 感光材料
N ノズル
X 導入経路
Y 垂れ下がり経路
Z 排出経路
Claims (3)
- 感光材料を処理液中に浸漬して処理する複数の処理槽と、前記処理槽間に設けられたターンユニット備えている現像処理装置であって、
前記ターンユニットが、少なくとも前記先の処理槽の液面から前記感光材料を引き上げる導入経路と、この導入経路からの感光材料を下方に送った後に上方に引き上げる垂れ下がり経路と、垂れ下がり経路からの感光材料を下方に送り前記次の処理槽に送り込む排出経路とで構成され、
前記導入経路又は排出経路の少なくとも一方の感光材料に対して洗浄液又は処理液を噴出するノズルを備えている現像処理装置。 - 前記導入経路に前記感光材料を導く導入ローラと、前記垂れ下がり経路の最も低いレベルに前記感光材料を導く中間ローラと、前記排出経路に前記感光材料を導く排出ローラとを備えている請求項1記載の現像処理装置。
- 前記処理槽として、漂白定着処理槽と安定処理槽とが隣接して配置され、この漂白定着処理槽と安定処理槽との中間に配置された前記ターンユニットの導入経路と排出経路とに対応する位置に前記ノズルを備え、導入経路に対応したノズルから漂白定着処理液を噴出し、前記排出経路に対応したノズルから安定処理液を噴出する請求項1又は2記載の現像処理装置。
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