JP2015217586A - インクジェット印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェットヘッドが吐出するインク色の変更を行う際に無色透明の洗浄用インクを用いて印刷部内を洗浄する場合において、インク色の変更中に吐出検査を行うことができるインクジェット印刷装置を提供する。
【解決手段】制御部は、印刷部27の洗浄時において、印刷部27内に基準量の第1色のインクがある状態で洗浄用インクを印刷部27に供給するようインク供給部26を制御する。制御部は、印刷部27内の第1色のインクが混合された洗浄用インクをインクジェットヘッド38のノズルから吐出して用紙に吐出検査用画像を印刷するよう印刷部27を制御する。
【選択図】図3
【解決手段】制御部は、印刷部27の洗浄時において、印刷部27内に基準量の第1色のインクがある状態で洗浄用インクを印刷部27に供給するようインク供給部26を制御する。制御部は、印刷部27内の第1色のインクが混合された洗浄用インクをインクジェットヘッド38のノズルから吐出して用紙に吐出検査用画像を印刷するよう印刷部27を制御する。
【選択図】図3
Description
本発明は、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うインクジェット印刷装置に関する。
複数色のインクを用いてカラー印刷可能なインクジェット印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなインクジェット印刷装置を、ユーザが、インク色の組み合わせを変更して使用したい場合がある。そこで、インクジェットヘッドが吐出するインク色を変更するために、装置に装着されているインクカートリッジを他の色のインクカートリッジに交換することがある。
この場合、インクジェットヘッドおよびインク経路を有する印刷部内において、元の色のインクと新たな色のインクとの混合が生じる。この際、元の色のインクと新たな色のインクとの相性によっては、インクの顔料粒子の凝集が生じることがある。このような顔料粒子の凝集は、ノズルからのインクの不吐出の原因となることがある。
そこで、新たな色のインクを印刷部に導入する前に、無色透明の洗浄用インクで印刷部内を洗浄する方法が知られている。この場合、まず、印刷部内に滞留している元の色のインクを排出する。次いで、洗浄用インクを印刷部に導入して洗浄する。次いで、印刷部から洗浄用インクを排出する。そして、印刷部に新たな色のインクを導入する。
ところで、インクジェット印刷装置では、ノズルからのインクの不吐出等の吐出不良の有無を確認するための吐出検査を行うことがある。吐出検査は、次のように行われる。まず、インクジェット印刷装置において、インクジェットヘッドを駆動させて吐出検査用画像を印刷する。次いで、吐出検査用画像の印刷画像をスキャナで読み取り、画像データを生成する。そして、その画像データを解析して、各ノズルにおける吐出不良の有無を確認する。
ここで、上述のようにインク色の変更を行う際に無色透明の洗浄用インクで印刷部内を洗浄しているとき、印刷部内のインクは、洗浄用インクと、元の色のインクの排出後に印刷部内に残留していた少量の元の色のインクとが混ざったものである。これは、無色に近い低濃度のインクである。このインクで吐出検査用画像を印刷しても、その印刷画像はほぼ無色である。
したがって、インク色の変更を行う際に無色透明の洗浄用インクで印刷部内を洗浄する場合、インク色の変更中に吐出検査を行うことができない。このため、インク色の変更中に吐出不良が生じていた場合でも、新たな色の導入後まで吐出不良を確認できない。これに対し、インク色の変更中の吐出検査を可能とする技術が要望されていた。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、インクジェットヘッドが吐出するインク色の変更を行う際に無色透明の洗浄用インクを用いて印刷部内を洗浄する場合において、インク色の変更中に吐出検査を行うことができるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴は、インクを吐出する複数のノズルが配置されたインクジェットヘッド、および前記インクジェットヘッドにインクを供給するインク経路を有し、用紙に前記インクジェットヘッドの前記ノズルからインクを吐出して印刷する印刷部と、インクを収容する交換可能なインクカートリッジを有し、前記インクカートリッジのインクを前記印刷部に供給するインク供給部と、前記印刷部からインクを排出するインク排出部と、前記インクジェットヘッドが吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合において、前記第1色のインクを収容するインクカートリッジから交換されて前記インク供給部に装着される無色透明の洗浄用インクを収容するインクカートリッジから前記洗浄用インクを前記印刷部に供給して前記印刷部の洗浄を行い、前記印刷部からインクを排出した後、前記洗浄用インクを収容するインクカートリッジから交換されて前記インク供給部に装着される前記第2色のインクを収容するインクカートリッジから前記第2色のインクを前記印刷部に供給するよう前記インク供給部、前記印刷部、および前記インク排出部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記印刷部の洗浄時において、前記印刷部内に基準量の前記第1色のインクがある状態で前記洗浄用インクを前記印刷部に供給するよう前記インク供給部を制御し、前記印刷部内の前記第1色のインクが混合された前記洗浄用インクを前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出して用紙に吐出検査用画像を印刷するよう前記印刷部を制御することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴は、原稿の画像を読み取って画像データを生成する画像読取部をさらに備え、前記制御部は、前記吐出検査用画像の印刷画像が前記画像読取部で読み取られて生成された画像データにおける各画素の濃度と、前記印刷部の洗浄時における前記第1色のインクと前記洗浄用インクとの比率に応じた閾値との比較結果を用いて、前記ノズルにおけるインクの吐出不良の有無を判断することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第3の特徴は、前記制御部は、前記第2色のインクの前記印刷部への供給後、インク置換完了判定用画像を印刷するよう前記印刷部を制御し、前記インク置換完了判定用画像の印刷画像が前記画像読取部で読み取られて生成された画像データに基づき、前記印刷部内のインクの前記第2色のインクへの置換が完了したか否かを判断し、前記印刷部内のインクの前記第2色のインクへの置換が完了していないと判断した場合、前記印刷部からインクを排出し、その後、前記第2色のインクの前記印刷部への供給を再度行うよう前記インク供給部および前記インク排出部を制御することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴によれば、制御部は、印刷部の洗浄時において、印刷部内に基準量の第1色のインクがある状態で洗浄用インクを印刷部に供給させる。そして、制御部は、印刷部内の第1色のインクが混合された洗浄用インクにより吐出検査用画像を印刷させる。これにより、インクジェット印刷装置は、第1色のインクにより濃度が付与された洗浄用インクで印刷部の洗浄を行うとともに、吐出検査用画像を印刷する。これにより、インクジェット印刷装置は、インクジェットヘッドが吐出するインク色の変更を行う際に無色透明の洗浄用インクを用いて印刷部内を洗浄する場合において、インク色の変更中に吐出検査を行うことができる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴によれば、印刷部の洗浄時における第1色のインクと洗浄用インクとの比率に応じた閾値を用いることで、高精度で吐出不良の有無を検査できる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第3の特徴によれば、制御部は、第2色のインクの印刷部への供給後、インク置換完了判定用画像を印刷させる。制御部は、インク置換完了判定用画像の印刷画像の画像データに基づき、印刷部におけるインク置換が完了したか否かを判断する。印刷部におけるインク置換が完了していないと判断した場合、制御部は、印刷部からのインクの排出、および印刷部への第2色のインクの供給を再度実行する。これにより、インクジェット印刷装置は、洗浄用インクを用いた印刷部内の洗浄を行う場合において、印刷部内に洗浄用インクを残さず、第2色のインクへの置換を完了することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。図3は、図1に示すインクジェット印刷装置のインク循環式印刷ユニットの概略構成図である。図4は、ヘッドモジュールのノズルを示す図である。以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙が搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が通常経路RC、一点鎖線で示す経路が反転経路RR、破線で示す経路が排紙経路RD、二点鎖線で示す経路が給紙経路RSである。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、給紙部2と、搬送印刷部3と、上面搬送部4と、排紙部5と、反転部6と、操作パネル部7と、画像読取部8と、制御部9と、各部を収納または保持する筐体10とを備える。
給紙部2は、用紙Pを給紙する。給紙部2は、搬送経路の最も上流側に配置されている。給紙部2は、外部給紙台11と、外部給紙ローラ12と、複数の内部給紙台13と、複数の内部給紙ローラ14と、複数対の縦搬送ローラ15と、レジストローラ16とを備える。
外部給紙台11は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。外部給紙台11は、一部が筐体10の外部に露出して設置されている。
外部給紙ローラ12は、外部給紙台11から用紙Pを1枚ずつ取り出し、給紙経路RSに沿ってレジストローラ16へ向けて搬送する。外部給紙ローラ12は、図示しないモータにより駆動される。
内部給紙台13は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。内部給紙台13は、筐体10の内部に配置されている。
内部給紙ローラ14は、内部給紙台13から用紙Pを1枚ずつ取り出して給紙経路RSへと送り出す。内部給紙ローラ14は、図示しないモータにより駆動される。
縦搬送ローラ15は、内部給紙台13から取り出された用紙Pをレジストローラ16へ向けて搬送する。縦搬送ローラ15は、給紙経路RSに沿って配置されている。縦搬送ローラ15は、図示しないモータにより駆動される。
レジストローラ16は、外部給紙台11、内部給紙台13、反転部6から搬送されてきた用紙Pを一旦止めた後、後述のベルト搬送部21に向けて搬送する。レジストローラ16は、給紙経路RSと反転経路RRとの合流地点の近傍の通常経路RC上に配置されている。レジストローラ16は、図示しないモータにより駆動される。
搬送印刷部3は、給紙部2により給紙された用紙Pを搬送しつつ、用紙Pに画像を印刷する。搬送印刷部3は、ベルト搬送部21と、2つのインク循環式印刷ユニット22とを備える。
ベルト搬送部21は、レジストローラ16から搬送されてきた用紙Pをベルト上に吸着保持して搬送する。ベルト搬送部21は、図示しないモータにより駆動される。
インク循環式印刷ユニット22は、ベルト搬送部21により搬送される用紙Pにインクを吐出して印刷する。2つのインク循環式印刷ユニット22は、互いに異なる色(例えば、ブラック(K)、レッド(R))のインクを吐出する。後述するインクカートリッジ32の交換により、インク循環式印刷ユニット22が吐出するインクの色は変更可能である。
図3に示すように、インク循環式印刷ユニット22は、インク供給部26と、印刷部27と、インク排出部28とを備える。
インク供給部26は、印刷部27にインクを供給する。インク供給部26は、インクカートリッジ装着部31と、インクカートリッジ32と、インク供給管33と、インク供給弁34と、カートリッジ大気開放管35と、エアフィルタ36とを備える。
インクカートリッジ装着部31は、インクカートリッジ32が装着されるものである。インクカートリッジ装着部31は、インクカートリッジ32が着脱可能に構成されている。インクカートリッジ装着部31には、インク情報読取部37が設けられている。
インク情報読取部37は、インクカートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジ32のタグ(図示せず)からインク情報を読み取る。インク情報は、インクカートリッジ32が収容しているインクの色を示す情報を含む。
インクカートリッジ32は、印刷部27に供給するインクを収容している。インクカートリッジ32は、当該インクカートリッジ32が装着されるインク循環式印刷ユニット22が吐出する色のインクを収容している。インクカートリッジ32は、インクカートリッジ装着部31に着脱可能になっている。インクカートリッジ32には、インク情報を保持したタグ(図示せず)が取り付けられている。
インク供給管33は、インクカートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジ32と後述のインク循環部39の下流タンク51とを接続する。インク供給管33には、インクカートリッジ32から下流タンク51に向かってインクが流れる。
インク供給弁34は、インク供給管33内のインクの流路を開閉する。インクカートリッジ32から下流タンク51へインクを供給する際、インク供給弁34が開かれる。
カートリッジ大気開放管35は、インクカートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジ32内を大気開放するためのものである。カートリッジ大気開放管35は、一端がインクカートリッジ32に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ36を介して大気に通じている。
エアフィルタ36は、カートリッジ大気開放管35、後述するインク循環部39の上流大気開放管47および下流大気開放管52への外部の空気中のごみ等の進入を防止するものである。エアフィルタ36は、カートリッジ大気開放管35、上流大気開放管47、および下流大気開放管52のそれぞれの開放端に接続されている。
印刷部27は、インク供給部26により供給されたインクを用紙Pに吐出して印刷を行う。印刷部27は、インクジェットヘッド38と、インク循環部(請求項のインク経路に相当)39とを備える。
インクジェットヘッド38は、インク循環部39により供給されるインクを吐出する。インクジェットヘッド38は、ベルト搬送部21の上方に配置されている。インクジェットヘッド38は、複数のヘッドモジュール41からなる。
ヘッドモジュール41は、インク循環部39により供給されるインクを貯留するインクチャンバ(図示せず)を有する。また、ヘッドモジュール41は、図4に示すように、複数のノズル42を有する。ノズル42は、インクを吐出する。ノズル42は、ヘッドモジュール41の下面に開口している。複数のノズル42は、前後方向(主走査方向)に沿って所定ピッチで配置されている。
インク循環部39は、インクを循環させつつインクジェットヘッド38にインクを供給する。インク循環部39は、上流タンク46と、上流大気開放管47と、上流大気開放弁48と、分配器49と、集合器50と、下流タンク51と、下流大気開放管52と、下流大気開放弁53と、ポンプ54と、インク温度調整部55と、インク循環管56a,56b,56cとを備える。
上流タンク46は、インクジェットヘッド38に供給するインクを貯留する。上流タンク46のインクは、インク循環管56aおよび分配器49を介してインクジェットヘッド38に供給される。上流タンク46は、インクジェットヘッド38より高い位置に配置されている。この位置関係に基づく水頭差により、上流タンク46からインクジェットヘッド38へのインクの供給が行われる。上流タンク46には、上流上限センサ58と、上流下限センサ59と、基準量センサ60とが設けられている。
上流上限センサ58は、上流タンク46内のインクの液面高さが上限高さに達しているか否かを検出するためのものである。上流上限センサ58は、上流タンク46における液面高さの上限高さ位置に配置されている。上流上限センサ58は、上流タンク46内のインクの液面高さが上限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、上限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
上流下限センサ59は、上流タンク46内のインクの液面高さが下限高さを下回っているか否かを検出するためのものである。上流下限センサ59は、上流タンク46における液面高さの下限高さ位置に配置されている。上流下限センサ59は、上流タンク46内のインクの液面高さが下限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、下限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
基準量センサ60は、上流タンク46内のインクの液面高さが、インク色変更のためのインク排出時の残量基準高さを下回っているか否かを検出するためのものである。基準量センサ60は、上流下限センサ59の上方の残量基準高さ位置に配置されている。基準量センサ60は、上流タンク46内のインクの液面高さが残量基準高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、残量基準高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
上流大気開放管47は、上流タンク46内を大気開放可能とするためのものである。上流大気開放管47は、一端が上流タンク46に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ36を介して大気に通じている。
上流大気開放弁48は、上流大気開放管47内の空気の流路を開閉する。上流大気開放弁48が開かれると上流タンク46が大気開放される。
分配器49は、インク循環管56aを介して上流タンク46から供給されるインクを、インクジェットヘッド38の各ヘッドモジュール41に分配する。
集合器50は、インクジェットヘッド38で消費されなかったインクを各ヘッドモジュール41から集める。集合器50により集められたインクは、インク循環管56bを介して下流タンク51へと流れる。
下流タンク51は、インクカートリッジ32から供給されるインクを貯留する。また、下流タンク51は、集合器50によりインクジェットヘッド38の各ヘッドモジュール41から集められたインクを貯留する。下流タンク51は、インクジェットヘッド38より低い位置に配置されている。この位置関係に基づく水頭差により、インクジェットヘッド38から下流タンク51へのインクの帰還が行われる。下流タンク51には、下流上限センサ61と、下流下限センサ62とが設けられている。
下流上限センサ61は、下流タンク51内のインクの液面高さが上限高さに達しているか否かを検出するためのものである。下流上限センサ61は、下流タンク51における液面高さの上限高さ位置に配置されている。下流上限センサ61は、下流タンク51内のインクの液面高さが上限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、上限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
下流下限センサ62は、下流タンク51内のインクの液面高さが下限高さを下回っているか否かを検出するためのものである。下流下限センサ62は、下流タンク51における液面高さの下限高さ位置に配置されている。下流下限センサ62は、下流タンク51内のインクの液面高さが下限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、下限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
下流大気開放管52は、下流タンク51内を大気開放可能とするためのものである。下流大気開放管52は、一端が下流タンク51に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ36を介して大気に通じている。
下流大気開放弁53は、下流大気開放管52内の空気の流路を開閉する。下流大気開放弁53が開かれると下流タンク51が大気開放される。
ポンプ54は、下流タンク51から上流タンク46へインクを送る。ポンプ54は、インク循環管56cの途中に設けられている。
インク温度調整部55は、インク循環部39におけるインクの温度を調整する。インク温度調整部55は、インク循環管56cの途中に設けられている。インク温度調整部55は、インクを加熱する加熱器65と、インクを冷却する冷却器66とを有する。
インク循環管56aは、上流タンク46と分配器49とを接続する。インク循環管56aには、上流タンク46から分配器49に向かってインクが流れる。インク循環管56bは、集合器50と下流タンク51とを接続する。インク循環管56bには、集合器50から下流タンク51に向かってインクが流れる。インク循環管56cは、下流タンク51と上流タンク46とを接続する。インク循環管56cには、下流タンク51から上流タンク46に向かってインクが流れる。
インク排出部28は、印刷部27からインクを排出して廃棄する。インク排出部28は、インク排出管67と、インク排出弁68と、廃液タンク69とを備える。
インク排出管67は、印刷部27から排出されるインクを廃液タンク69へ導く。インク排出管67の一端は下流タンク51に接続され、他端は廃液タンク69に接続されている。
インク排出弁68は、インク排出管67内のインクの流路を開閉する。インク循環部39からインクを排出する際、インク排出弁68が開かれる。
廃液タンク69は、インク循環部39からインク排出管67を通って排出されて廃棄されるインクを貯留する。
上面搬送部4は、ベルト搬送部21により搬送されてきた用紙Pを右方向から左方向へとUターンするように搬送する。上面搬送部4は、複数対の上面搬送ローラ71を備える。
上面搬送ローラ71は、搬送経路に沿って用紙Pを搬送する。最下流の上面搬送ローラ71は、反転経路RRの上流部に配置されている。他の上面搬送ローラ71は、ベルト搬送部21と排紙部5との間の通常経路RCに沿って配置されている。上面搬送ローラ71は、図示しないモータにより駆動される。
排紙部5は、印刷済みの用紙Pを排紙する。排紙部5は、切替部76と、排紙ローラ77と、排紙台78とを備える。
切替部76は、用紙Pの搬送経路を排紙経路RDと反転経路RRとの間で切り替える。切替部76は、排紙経路RDと反転経路RRとの分岐地点に配置されている。切替部76は、図示しないソレノイドにより駆動される。
排紙ローラ77は、切替部76によって排紙経路RDへと導かれた用紙Pを搬送して排紙台78へ排紙する。排紙ローラ77は、排紙経路RDに沿って、切替部76と排紙台78との間に配置されている。排紙ローラ77は、図示しないモータにより駆動される。
排紙台78は、排紙ローラ77により排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。排紙台78は、筐体10から突出したトレイ形状を有し、傾斜して設置されている。
反転部6は、両面印刷の際に、片面印刷済みの用紙Pを反転させてレジストローラ16へ搬送する。反転部6は、反転ローラ81と、スイッチバック部82と、再給紙ローラ83と、切替ゲート84とを備える。
反転ローラ81は、上面搬送部4の上面搬送ローラ71により搬送されてきた用紙Pをスイッチバック部82に一時的に搬入した後に搬出して、再給紙ローラ83へ搬送する。反転ローラ81は、最下流の上面搬送ローラ71とスイッチバック部82の搬入口との間の反転経路RR上に配置されている。反転ローラ81は、図示しないモータにより駆動される。
スイッチバック部82は、反転ローラ81が用紙Pを一時的に搬入するための空間である。スイッチバック部82は、排紙台78の下部に形成されている。スイッチバック部82は、反転ローラ81の近傍が用紙Pを搬入するために開口されている。
再給紙ローラ83は、反転ローラ81により搬送されてきた用紙Pをレジストローラ16へ搬送する。再給紙ローラ83は、反転ローラ81とレジストローラ16との間の反転経路RR上に配置されている。再給紙ローラ83は、図示しないモータにより駆動される。
切替ゲート84は、上面搬送ローラ71により搬送されてきた用紙Pを反転ローラ81へとガイドする。また、切替ゲート84は、反転ローラ81によりスイッチバック部82から搬出される用紙Pを再給紙ローラ83へとガイドする。切替ゲート84は、最下流の上面搬送ローラ71、反転ローラ81、および再給紙ローラ83の3個所の重心近傍に配置されている。
操作パネル部7は、各種の入力画面等を表示するとともに、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作パネル部7は、液晶表示パネル等からなる表示部と、各種の操作キー、タッチパネル等を有する入力部(いずれも図示せず)とを備える。
画像読取部8は、原稿台、受光素子、光源、レンズ、走査機構、自動原稿送り装置(いずれも図示せず)等を備え、原稿の画像を光学的に読み取り、画像データを生成する。
制御部9は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部9は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
後述するように、インクジェット印刷装置1では、インクジェットヘッド38が吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合、第2色のインクを収容するインクカートリッジ32がインクカートリッジ装着部31に装着される前に、第1色のインクを収容するインクカートリッジ32が洗浄用インクを収容するインクカートリッジ32に交換される。
洗浄用インクは、印刷部27内を洗浄するための無色透明のインクである。洗浄用インクは、例えば、顔料を含まないインク溶媒からなる。
制御部9は、洗浄用インクを収容するインクカートリッジ32から洗浄用インクを印刷部27に供給して印刷部27の洗浄を行い、その後、印刷部27からインクを排出するようインク供給部26、印刷部27、およびインク排出部28を制御する。
印刷部27の洗浄後、洗浄用インクを収容するインクカートリッジ32が第2色のインクを収容するインクカートリッジ32に交換される。制御部9は、第2色のインクを収容するインクカートリッジ32がインクカートリッジ装着部31に装着されると、第2色のインクを印刷部27に供給するようインク供給部26を制御する。
上述の印刷部27の洗浄時において、制御部9は、印刷部27内に基準量Vkの第1色のインクがある状態で、インク供給部26から洗浄用インクを印刷部27に供給させる。
基準量Vkは、上流タンク46に残量基準高さまでインクがあり、下流タンク51に下限高さまでインクがあるときの印刷部27内に滞留するインク量である。印刷部27内に滞留するインク量は、上流タンク46、下流タンク51、インクジェットヘッド38の各ヘッドモジュール41のインクチャンバ、分配器49、集合器50、およびインク循環管56a〜56cのそれぞれの内部に滞留しているインク量の合計である。基準量Vkは、印刷部27の洗浄時における印刷部27内の洗浄用インクに、印刷部27内を洗浄しつつ、インクジェットヘッド38の吐出検査を可能とする濃度を付与するために用いる第1色のインクの量として設定されたインク量である。
また、印刷部27の洗浄時において、制御部9は、インクジェットヘッド38の吐出検査のための印刷を実行する。具体的には、制御部9は、印刷部27内の第1色のインクが混合された洗浄用インクをインクジェットヘッド38のノズル42から吐出して用紙Pに吐出検査用画像を印刷するよう制御する。
吐出検査用画像は、インクジェットヘッド38の各ノズル42における吐出不良の有無を判定するためのパターンからなる画像である。吐出不良には、不吐出および飛翔まがりが含まれる。不吐出は、ノズル42からインクが吐出されないことである。飛翔まがりは、ノズル42から吐出されたインクの液滴が飛翔する方向が本来の方向からずれることである。
次に、インクジェット印刷装置1の動作について説明する。
インクジェット印刷装置1において印刷を行う際、給紙部2の外部給紙台11および複数の内部給紙台13のいずれかから未印刷の用紙Pがレジストローラ16へ搬送され、レジストローラ16により用紙Pがベルト搬送部21へ搬送される。そして、用紙Pは、ベルト搬送部21により搬送されつつ、インク循環式印刷ユニット22のインクジェットヘッド38から吐出されるインクにより印刷される。印刷された用紙Pは、ベルト搬送部21から上面搬送部4へ搬送され、上面搬送部4において上面搬送ローラ71により搬送される。
ここで、片面印刷の場合、用紙Pは、排紙部5の切替部76により通常経路RCから排紙経路RDへ導かれる。そして、用紙Pは、排紙ローラ77により排紙台78へ排紙される。
一方、両面印刷の場合、用紙Pは、排紙部5の切替部76により通常経路RCから反転経路RRへ導かれる。反転経路RRへ導かれた用紙Pは、反転部6において、切替ゲート84により反転ローラ81へ導かれ、反転ローラ81によりスイッチバック部82へ搬入される。その後、用紙Pは、反転ローラ81によりスイッチバック部82から搬出されるとともに、切替ゲート84により再給紙ローラ83へ導かれる。そして、用紙Pは、再給紙ローラ83によりレジストローラ16へ搬送され、レジストローラ16によりベルト搬送部21へ搬送される。
ここで、用紙Pは、反転部6により反転されているので、未印刷面が上向きになっている。用紙Pは、ベルト搬送部21により搬送されつつ、インクジェットヘッド38から吐出されるインクにより未印刷面が印刷される。そして、両面印刷された用紙Pは、上面搬送部4により排紙部5へ搬送され、排紙部5において排紙台78へ排紙される。
次に、上述した印刷時におけるインク循環式印刷ユニット22の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
図5のステップS1において、制御部9は、下流大気開放弁53を閉じる。また、制御部9は、上流大気開放弁48を開く。ここで、印刷を行う前の待機状態では、下流大気開放弁53は開いており、上流大気開放弁48は閉じている。
次いで、ステップS2において、制御部9は、インク補給制御を開始する。インク補給制御については後述する。
次いで、ステップS3において、制御部9は、ポンプ動作を開始する。ポンプ動作については後述する。
次いで、ステップS4において、制御部9は、インクジェットヘッド38による印刷動作を開始する。
次いで、ステップS5において、制御部9は、インクジェットヘッド38による印刷動作が終了したか否かを判断する。印刷動作が終了していないと判断した場合(ステップS5:NO)、制御部9は、ステップS5を繰り返す。
印刷動作が終了したと判断した場合(ステップS5:YES)、ステップS6において、制御部9は、ポンプ動作を終了する。
次いで、ステップS7において、制御部9は、インク補給制御を終了する。
次いで、ステップS8において、制御部9は、上流大気開放弁48を閉じる。また、制御部9は、下流大気開放弁53を開く。これにより、印刷時におけるインク循環式印刷ユニット22の動作が終了し、待機状態となる。
次に、上述した図5のステップS2で開始されるインク補給制御について説明する。インク補給制御は、インクジェットヘッド38によるインクの吐出により減少する印刷部27内のインクを補給するために行われる。図6は、インク補給制御を説明するためのフローチャートである。
図6のステップS11において、制御部9は、下流下限センサ62がオフであるか否かを判断する。ここで、後述するポンプ動作により、上流タンク46内の液面は、上限高さ付近に維持される。上流タンク46には、ポンプ54により下流タンク51からインクが送られる。このため、印刷部27内のインクが減少してくると、下流タンク51内の液面が下がり、やがて下流下限センサ62がオフになる。
下流下限センサ62がオンであると判断した場合(ステップS11:NO)、制御部9は、ステップS11を繰り返す。
下流下限センサ62がオフであると判断した場合(ステップS11:YES)、ステップS12において、制御部9は、インク供給弁34を開く。これにより、インクカートリッジ32から下流タンク51へのインクの供給が開始される。
次いで、ステップS13において、制御部9は、下流上限センサ61がオンであるか否かを判断する。下流上限センサ61がオフであると判断した場合(ステップS13:NO)、制御部9は、ステップS13を繰り返す。
下流上限センサ61がオンであると判断した場合(ステップS13:YES)、ステップS14において、制御部9は、インク供給弁34を閉じる。これにより、インクカートリッジ32から下流タンク51へのインクの供給が停止する。この後、制御部9は、ステップS11へ戻る。
制御部9は、図6のインク補給制御を、図5のステップS7でインク補給制御を終了する時点で終了する。この時点でインク供給弁34が開いている場合、制御部9は、インク供給弁34を閉じて、インク補給制御を終了する。
次に、上述した図5のステップS3で開始されるポンプ動作について、図7のフローチャートを参照して説明する。
図7のステップS21において、制御部9は、上流上限センサ58がオフであるか否かを判断する。上流上限センサ58がオンであると判断した場合(ステップS21:NO)、制御部9は、ステップS21を繰り返す。
上流上限センサ58がオフであると判断した場合(ステップS21:YES)、ステップS22において、制御部9は、ポンプ54の駆動を開始させる。これにより、下流タンク51から上流タンク46にインクが供給され始め、インク循環部39によるインクの循環が始まる。
次いで、ステップS23において、制御部9は、上流上限センサ58がオンであるか否かを判断する。上流上限センサ58がオフであると判断した場合(ステップS23:NO)、制御部9は、ステップS23を繰り返す。
上流上限センサ58がオンであると判断した場合(ステップS23:YES)、ステップS24において、制御部9は、ポンプ54を停止する。これにより、下流タンク51から上流タンク46へのインクの供給が停止し、インク循環部39におけるインクの循環が停止する。
次いで、ステップS25において、制御部9は、ステップS24でポンプ54を停止してから規定時間Taが経過したか否かを判断する。規定時間Taは、上流タンク46の液面が安定するのを待つ時間である。規定時間Taは、例えば、1秒である。
ポンプ54を停止してからまだ規定時間Taが経過していないと判断した場合(ステップS25:NO)、制御部9は、ステップS25を繰り返す。
ポンプ54を停止してから規定時間Taが経過したと判断した場合(ステップS25:YES)、制御部9は、ステップS21へ戻る。
制御部9は、図7のポンプ動作を、図5のステップS6でポンプ動作を終了する時点で終了する。この時点でポンプ54が駆動中の場合、制御部9は、ポンプ54を停止して、ポンプ動作を終了する。
次に、インク循環式印刷ユニット22のインクジェットヘッド38が吐出するインク色を変更する手順について説明する。
ここでは、インク循環式印刷ユニット22のインクジェットヘッド38が吐出するインク色をブラックからシアンに変更する場合について説明する。
図8は、インク色の変更を開始する際のインク循環式印刷ユニット22の状態を示す模式図である。図8に示すように、インク色の変更対象のインク循環式印刷ユニット22には、インク色変更前は、ブラックのインクカートリッジ32Kが装着されている。
インク色の変更を開始する際、インク循環式印刷ユニット22は、前述した印刷終了後の待機状態となっている。したがって、図8に示すように、上流大気開放弁48は閉じられ、下流大気開放弁53は開かれている。上流タンク46には、上限高さまでブラックインクが貯留されている。待機状態における下流タンク51の液面高さは、下限高さから上限高さまでの間にあるが、図8の例では、下流タンク51にも、上限高さまでブラックインクが貯留されている。インクジェットヘッド38内にもブラックインクが滞留している。また、インク循環管56a〜56c内にもブラックインクが滞留している。また、分配器49、集合器50(図8では図示略)にもブラックインクが滞留している。
図8のような状態からインク色の変更が開始される。図9、図10は、インク循環式印刷ユニット22のインク色を変更する手順を説明するためのフローチャートである。
まず、図9のステップS31において、制御部9は、印刷部27内に基準量Vkだけ残すようにブラックインクを印刷部27から排出する。
この印刷部27内に基準量Vkだけ残すようにブラックインクを印刷部27から排出する動作について、図11のフローチャートを参照して説明する。
図11のステップS51において、制御部9は、前述したポンプ動作を開始する。
次いで、ステップS52において、制御部9は、上流大気開放弁48を開く。また、制御部9は、インク排出弁68を開く。これにより、下流タンク51から廃液タンク69へのインクの排出が開始される。
次いで、ステップS53において、制御部9は、下流下限センサ62がオフであるか否かを判断する。下流下限センサ62がオンであると判断した場合(ステップS53:NO)、制御部9は、ステップS53を繰り返す。
下流下限センサ62がオフであると判断した場合(ステップS53:YES)、ステップS54において、制御部9は、基準量センサ60がオフであるか否かを判断する。基準量センサ60がオンであると判断した場合(ステップS54:NO)、制御部9は、ステップS54を繰り返す。
基準量センサ60がオフであると判断した場合(ステップS54:YES)、ステップS55において、制御部9は、ポンプ動作を終了する。
次いで、ステップS56において、制御部9は、インク排出弁68を閉じる。また、制御部9は、上流大気開放弁48を閉じる。これにより、ブラックインクの排出が終了する。
ブラックインクの排出が終了した時点でのインク循環式印刷ユニット22の状態は、図12のようになる。図12に示すように、この時点では、上流タンク46に残量基準高さまでブラックインクが貯留されている。また、下流タンク51に下限高さまでブラックインクが貯留されている。また、図8の状態と同様に、インクジェットヘッド38内およびインク循環管56a〜56c内にもブラックインクが滞留している。また、分配器49、集合器50(図8、図12では図示略)にもブラックインクが滞留している。
ブラックインクの排出が終了すると、作業者により、インク供給部26のインクカートリッジ装着部31からブラックのインクカートリッジ32Kが取り外され、洗浄用インクのインクカートリッジ32Wが装着される。
図9に戻り、ステップS31に続いて、ステップS32において、制御部9は、インクカートリッジ32の交換が行われたか否かを判断する。ここで、制御部9は、インクカートリッジ装着部31に設けられた図示しない着脱センサの検出出力により、インクカートリッジ32の交換が行われたか否かを判断する。インクカートリッジ32の交換は行われていないと判断した場合(ステップS32:NO)、制御部9は、ステップS32を繰り返す。
インクカートリッジ32の交換が行われたと判断した場合(ステップS32:YES)、ステップS33において、制御部9は、インクカートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジ32は洗浄用インクのインクカートリッジ32Wであるか否かを判断する。ここで、制御部9は、インク情報読取部37からのインク情報に基づき、インクカートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジ32が洗浄用インクのインクカートリッジ32Wであるか否かを判断する。
インクカートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジ32は洗浄用インクのインクカートリッジ32Wではないと判断した場合(ステップS33:NO)、ステップS34において、制御部9は、エラー表示を行う。具体的には、制御部9は、装着されたインクカートリッジ32が洗浄用インクのものではない旨、および洗浄用インクのインクカートリッジ32Wを装着させる指示を作業者に通知するメッセージを操作パネル部7の表示部に表示させる。
例えば、インク色変更後のインク色であるシアンのインクカートリッジ32Cが誤ってインクカートリッジ装着部31に装着された場合、制御部9は、インク供給部26からのインク供給を行わずに、上述のエラー表示を行う。
ステップS34の後、制御部9は、ステップS32に戻る。
ステップS33において、インクカートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジ32が洗浄用インクのインクカートリッジ32Wであると判断した場合(ステップS33:YES)、ステップS35において、制御部9は、洗浄用インクを印刷部27に導入する。
洗浄用インクを印刷部27に導入する動作について、図13のフローチャートを参照して説明する。
図13のステップS61において、制御部9は、下流大気開放弁53を閉じる。また、制御部9は、上流大気開放弁48を開く。
次いで、ステップS62において、制御部9は、前述したポンプ動作を開始する。
次いで、ステップS63において、制御部9は、インク供給弁34を開く。これにより、インクカートリッジ32Wから下流タンク51への洗浄用インクの供給が開始される。
次いで、ステップS64において、制御部9は、ステップS63でインク供給弁34を開いてから規定時間Tbが経過したか否かを判断する。
規定時間Tbは、規定量Vwの洗浄用インクを印刷部27に供給するために必要なインク供給弁34の開放時間である。規定量Vwは、印刷部27の洗浄時における印刷部27内の洗浄用インクと第1色のインク(ここではブラックインク)との混合インクが、印刷部27内を洗浄しつつ、インクジェットヘッド38の吐出検査を可能とする濃度となるように設定された洗浄用インクの供給量である。規定量Vwは、基準量Vkより大きい。規定量Vwは、インク色変更前の色のインク(第1色のインク)に応じて設定される。
インク供給弁34を開いてからまだ規定時間Tbが経過していないと判断した場合(ステップS64:NO)、制御部9は、ステップS64を繰り返す。
インク供給弁34を開いてから規定時間Tbが経過したと判断した場合(ステップS64:YES)、ステップS65において、制御部9は、インク供給弁34を閉じる。これにより、インクカートリッジ32Wから下流タンク51への洗浄用インクの供給が停止する。
次いで、ステップS66において、制御部9は、ポンプ動作を終了する。
次いで、ステップS67において、制御部9は、上流大気開放弁48を閉じる。また、制御部9は、下流大気開放弁53を開く。これにより、洗浄用インクの導入が終了する。
洗浄用インクの導入が終了した時点でのインク循環式印刷ユニット22の状態は、図14のようになる。図14に示すように、印刷部27に洗浄用インクが導入されている。ここで、上述の洗浄用インクを導入する動作において、ポンプ動作によりインク循環を行いつつ洗浄用インクを供給するため、洗浄用インクとブラックインクとが混合される。しかし、洗浄用インクの導入が終了した時点では、洗浄用インクとブラックインクとがまだ十分に混合されていない。図14では、この状態の分かりやすさのため、洗浄用インクとブラックインクとを分けて描いている。後述する印刷部27の洗浄のためのインク循環により、洗浄用インクとブラックインクとが十分に混合される。
図9に戻り、ステップS35に続いて、ステップS36において、制御部9は、印刷部27の洗浄のためのインク循環および吐出検査用画像の印刷を行う。この印刷部27の洗浄のためのインク循環および吐出検査用画像の印刷の動作について、図15のフローチャートを参照して説明する。
図15のステップS71,S72の処理は、前述した図13のステップS61,S62の処理と同様である。
ステップS72でのポンプ動作の開始後、印刷部27内のインク循環が行われる。インク循環により、洗浄用インクとブラックインクとが混合されつつ、印刷部27内が洗浄される。
ステップS72の後、ステップS73において、制御部9は、ステップS72でポンプ動作を開始してから規定時間Tcが経過したか否かを判断する。規定時間Tcは、洗浄用インクとブラックインクとを十分に混合しつつ印刷部27内を洗浄するための時間として予め設定された時間である。ポンプ動作を開始してからまだ規定時間Tcが経過していないと判断した場合(ステップS73:NO)、制御部9は、ステップS73を繰り返す。
ポンプ動作を開始してから規定時間Tcが経過したと判断した場合(ステップS73:YES)、ステップS74において、制御部9は、吐出検査用画像の印刷を実行する。具体的には、制御部9は、給紙部2から用紙Pを給紙させる。そして、インク色変更対象のインク循環式印刷ユニット22の各ヘッドモジュール41を駆動させて、ベルト搬送部21により搬送される用紙Pに、吐出検査用画像を印刷させる。これにより、ブラックインクが混合された洗浄用インクで吐出検査用画像が印刷される。
ステップS74の後、制御部9は、ステップS75へ進む。ステップS75,S76の処理は、前述した図13のステップS66,S67の処理と同様である。
吐出検査用画像が印刷された印刷物は、作業者により画像読取部8にセットされる。そして、作業者により操作パネル部7に対して、画像読取部8による画像の読み取りを指示する操作が行われる。
図9に戻り、ステップS36の後、画像読取部8による画像の読み取りが指示されると、ステップS37において、制御部9は、画像読取部8に吐出検査用画像の印刷画像を読み取らせる。画像読取部8は、吐出検査用画像の印刷画像を読み取り、RGB形式の画像データを生成する。
次いで、ステップS38において、制御部9は、吐出検査用画像の印刷画像の画像データに基づき、吐出不良の有無を判定する。
具体的には、制御部9は、吐出検査用画像の印刷画像の画像データにおける各画素値に基づき、各画素の濃度を算出する。次いで、制御部9は、各画素の濃度を閾値Dth1と比較する。次いで、制御部9は、閾値Dth1以上の濃度を有する画素の位置から、吐出検査用画像の印刷画像におけるドットの位置を判定する。そして、制御部9は、ドットの位置に基づき、吐出不良の有無を判定する。
ここで、ノズル42からのインクの不吐出が生じると、印刷画像において形成されるべきドットが形成されない。また、ノズル42から吐出されるインクの飛翔まがりが生じると、印刷画像において着弾ずれが生じる。このため、制御部9は、ドットの位置に基づき、吐出不良の有無を判定できる。
閾値Dth1は、各画素が、第1色のインク(ここではブラックインク)が混合された洗浄用インクで形成される画像(ドット)の濃度を有しているか否かを判定するための閾値である。閾値Dth1は、印刷部27の洗浄時における第1色のインクと洗浄用インクとの比率、すなわち、基準量Vkと規定量Vwとの比率に応じて設定された値である。
次いで、図10のステップS39において、制御部9は、ステップS38における判定の結果に基づき、吐出不良があるか否かを判断する。吐出不良があると判断した場合(ステップS39:YES)、制御部9は、一連の動作を終了する。この場合、吐出不良を解消する処理が実施される。
吐出不良がないと判断した場合(ステップS39:NO)、ステップS40において、制御部9は、洗浄後のインクを印刷部27から排出する。ここでは、印刷部27内のインクが下限量になるまで排出する。下限量は、上流タンク46および下流タンク51の液面高さがともに下限高さであるときの印刷部27内のインク量である。
この洗浄後のインクを印刷部27から排出する動作について、図16のフローチャートを参照して説明する。
図16のステップS81〜S83の処理は、前述した図11のステップS51〜S53の処理と同様である。
ステップS83において、下流下限センサ62がオフであると判断した場合(ステップS83:YES)、ステップS84において、制御部9は、上流下限センサ59がオフであるか否かを判断する。上流下限センサ59がオンであると判断した場合(ステップS84:NO)、制御部9は、ステップS84を繰り返す。
上流下限センサ59がオフであると判断した場合(ステップS84:YES)、制御部9は、ステップS85へ進む。ステップS85,S86の処理は、前述した図11のステップS55,S56の処理と同様である。
この洗浄後のインクの排出が終了した時点でのインク循環式印刷ユニット22の状態は、図17のようになる。図17に示すように、この時点では、上流タンク46および下流タンク51に、それぞれ下限高さまで、ブラックインクが混合された洗浄用インクが貯留されている。また、インクジェットヘッド38内およびインク循環管56a〜56c内にもブラックインクが混合された洗浄用インクが滞留している。また、分配器49、集合器50(図17では図示略)にもブラックインクが混合された洗浄用インクが滞留している。
洗浄後のインクの排出が終了すると、作業者により、インク供給部26のインクカートリッジ装着部31から洗浄用インクのインクカートリッジ32Wが取り外され、シアンのインクカートリッジ32Cが装着される。
図10に戻り、ステップS40に続いて、ステップS41において、制御部9は、インク情報読取部37からのインク情報に基づき、シアンのインクカートリッジ32Cがインクカートリッジ装着部31に装着されたか否かを判断する。シアンのインクカートリッジ32Cは装着されていないと判断した場合(ステップS41:NO)、制御部9は、ステップS41を繰り返す。
シアンのインクカートリッジ32Cが装着されたと判断した場合(ステップS41:YES)、ステップS42において、制御部9は、シアンインクを印刷部27に導入する。ここでは、印刷部27内のインクが上限量になるまでシアンインクを供給する。上限量は、上流タンク46および下流タンク51の液面高さがともに上限高さであるときの印刷部27内のインク量である。
シアンインクを印刷部27に導入する動作について、図18のフローチャートを参照して説明する。
図18のステップS91〜S93の処理は、前述した図13のステップS61〜S63の処理と同様である。
ステップS93の後、ステップS94において、制御部9は、下流上限センサ61がオンであるか否かを判断する。下流上限センサ61がオフであると判断した場合(ステップS94:NO)、制御部9は、ステップS94を繰り返す。
下流上限センサ61がオンであると判断した場合(ステップS94:YES)、ステップS95において、制御部9は、上流上限センサ58がオンであるか否かを判断する。上流上限センサ58がオフであると判断した場合(ステップS95:NO)、制御部9は、ステップS95を繰り返す。
上流上限センサ58がオンであると判断した場合(ステップS95:YES)、制御部9は、ステップS96へ進む。ステップS96〜S98の処理は、前述した図13のステップS65〜S67の処理と同様である。
シアンインクの導入が終了した時点でのインク循環式印刷ユニット22の状態は、図19のようになる。図19に示すように、印刷部27にシアンインクが導入され、上流タンク46および下流タンク51に、それぞれ上限高さまでインクが貯留されている。ここで、前述の洗浄用インクの導入終了時と同様に、シアンインクの導入が終了した時点では、ブラックインクが混合された洗浄用インクとシアンインクとがまだ十分に混合されていない。図19では、この状態の分かりやすさのため、ブラックインクが混合された洗浄用インクとシアンインクとを分けて描いている。後述する置換完了確認用画像の印刷時のインク循環により、ブラックインクが混合された洗浄用インクとシアンインクとが十分に混合される。
図10に戻り、ステップS42に続いて、ステップS43において、制御部9は、置換完了確認用画像の印刷を行う。この置換完了確認用画像の印刷時の動作について、図20のフローチャートを参照して説明する。
図20のステップS101の処理は、前述した図13のステップS61の処理と同様である。
次いで、ステップS102において、制御部9は、ポンプ54の駆動を開始させる。
次いで、ステップS103において、制御部9は、ポンプ54の駆動を開始させてから規定時間Tdが経過したか否かを判断する。規定時間Tdは、シアンインク導入後の印刷部27内のインクを十分に混合するために必要な時間として予め設定された時間である。ポンプ54の駆動を開始してからまだ規定時間Tdが経過していないと判断した場合(ステップS103:NO)、制御部9は、ステップS103を繰り返す。
ポンプ54の駆動を開始してから規定時間Tdが経過したと判断した場合(ステップS103:YES)、ステップS104において、制御部9は、制御部9は、置換完了確認用画像の印刷を実行する。具体的には、制御部9は、給紙部2から用紙Pを給紙させる。そして、インク色変更対象のインク循環式印刷ユニット22の各ヘッドモジュール41を駆動させて、ベルト搬送部21により搬送される用紙Pに、置換完了確認用画像を印刷させる。置換完了確認用画像は、印刷部27内のインクの第2色のインク(ここではシアンインク)への置換が完了したか否かを確認するために印刷される画像であり、ベタ画像からなる。
次いで、ステップS105において、制御部9は、ポンプ54を停止する。
ステップS105の後、制御部9は、ステップS106へ進む。ステップS106の処理は、前述した図13のステップS67の処理と同様である。
置換完了確認用画像が印刷された印刷物は、作業者により画像読取部8にセットされる。そして、作業者により操作パネル部7に対して、画像読取部8による画像の読み取りを指示する操作が行われる。
図10に戻り、ステップS43の後、画像読取部8による画像の読み取りが指示されると、ステップS44において、制御部9は、画像読取部8に置換完了確認用画像の印刷画像を読み取らせる。画像読取部8は、置換完了確認用画像の印刷画像を読み取り、RGB形式の画像データを生成する。
次いで、ステップS45において、制御部9は、置換完了確認用画像の印刷画像の画像データに基づき、印刷部27におけるインク置換が完了したか否かを判定する。具体的には、制御部9は、置換完了確認用画像の印刷画像の画像データに基づき、置換完了確認用画像の印刷画像の濃度を算出する。そして、制御部9は、算出した置換完了確認用画像の印刷画像の濃度が閾値Dth2以上であれば、印刷部27におけるインク置換が完了したと判定する。
閾値Dth2は、置換完了確認用画像の印刷画像が、印刷部27におけるインク置換完了後の第2色のインクで印刷された場合の濃度を有しているか否かを判断するための閾値である。閾値Dth2は、第2色のインクの色に応じて設定される。
次いで、ステップS46において、制御部9は、ステップS45における判定の結果に基づき、印刷部27におけるインク置換が完了したか否かを判断する。
印刷部27におけるインク置換は完了していないと判断した場合(ステップS46:NO)、制御部9は、ステップS40に戻る。これにより、印刷部27からのインクの排出、印刷部27へのシアンインクの導入(供給)が再度行われる。そして、印刷部27におけるインク置換が完了したか否かが再度判定される。
印刷部27におけるインク置換が完了したと制御部9が判断した場合(ステップS46:YES)、インク循環式印刷ユニット22におけるインク色の変更は終了となる。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、制御部9は、印刷部27の洗浄時において、印刷部27内に基準量Vkの第1色のインクがある状態で洗浄用インクを印刷部27に供給し、洗浄を行う。そして、制御部9は、第1色のインクが混合された洗浄用インクをインクジェットヘッド38のノズル42から吐出して用紙Pに吐出検査用画像を印刷するよう制御する。これにより、インクジェット印刷装置1は、第1色のインクにより濃度が付与された洗浄用インクで印刷部27の洗浄を行うとともに、吐出検査用画像を印刷する。これにより、インクジェット印刷装置1は、インクジェットヘッド38が吐出するインク色の変更を行う際に無色透明の洗浄用インクを用いて印刷部27内を洗浄する場合において、インク色の変更中に吐出検査を行うことができる。
また、制御部9は、吐出検査用画像の印刷画像の画像データにおける各画素の濃度と、印刷部27の洗浄時における第1色のインクと洗浄用インクとの比率に応じた閾値Dth1との比較結果を用いて、吐出不良の有無を判断する。このように、第1色のインクと洗浄用インクとの比率に応じた閾値Dth1を用いることで、インクジェット印刷装置1は、高精度で吐出不良の有無を検査できる。
また、制御部9は、第2色のインクの印刷部27への供給後、インク置換完了判定用画像を印刷させる。制御部9は、インク置換完了判定用画像の印刷画像の画像データに基づき、印刷部27におけるインク置換が完了したか否かを判断する。印刷部27におけるインク置換が完了していないと判断した場合、制御部9は、印刷部27からのインクの排出、および印刷部27への第2色のインクの供給を再度実行する。これにより、インクジェット印刷装置1は、洗浄用インクを用いた印刷部27内の洗浄を行う場合において、印刷部27内に洗浄用インクを残さず、第2色のインクへの置換を完了することができる。
なお、規定量Vwは、インク色ごとの固定の値ではなく、許容範囲内で変更可能としてもよい。この場合、規定量Vwに応じて、第1色のインクが混合された洗浄用インクの濃度が変化する。また、規定量Vwに応じて、第1色のインクと洗浄用インクとの比率も変化することで、吐出検査時に用いる閾値Dth1も変化する。これにより、洗浄時の洗浄用インクの濃度が変わっても、高精度で吐出不良の有無を検査できる。
上述した実施の形態では、インク色変更の開始時において、上流タンク46には上限高さまでインクが貯留され、下流タンク51には下限高さ以上までインクが貯留されている場合について説明した。すなわち、上述した実施の形態では、インク色変更の開始時において、印刷部27内に基準量Vk以上のインクがある。このため、まず、制御部9は、印刷部27内のインク量が基準量Vkになるまでインクの排出を行っている。
しかし、インク色変更の開始時に、印刷部27内のインク量が基準量Vk未満である場合がある。例えば、インクジェット印刷装置1の輸送中は、印刷部27内のインクが下限量になっている。この状態からインク色変更を開始する場合、制御部9は、まず、印刷部27内のインク量が基準量Vkになるまで第1色のインクの供給を行う。この場合、図13のフローチャートで説明した動作と同様にして、第1色のインクの供給を行えばよい。インクの供給量は、インク供給弁34の開放時間で調整できる。
(変形例)
上述した実施の形態の洗浄用インクを変更した変形例について説明する。
(変形例)
上述した実施の形態の洗浄用インクを変更した変形例について説明する。
本変形例の洗浄用インクは、無色透明ではなく、濃度を有する。この洗浄用インクは、インク色変更後のインクである第2色のインクと同色相で、第2色のインクより低濃度のインクである。
本実施例では、インク色の変更を開始する際、まず、制御部9は、図16のフローチャートで説明した動作により、印刷部27内の第1色のインクを下限量まで排出する。
次いで、第1色のインクカートリッジ32が洗浄用インクのインクカートリッジ32Wに交換されると、制御部9は、図18のフローチャートで説明した動作により、印刷部27内のインク量が上限量になるまで洗浄用インクを印刷部27に供給する。
次いで、制御部9は、印刷部27においてインクを循環させつつ、吐出検査用画像を印刷させる。吐出検査用画像の印刷画像から吐出不良の有無を判定する手順は、上述した実施の形態と同様である。ここで、本変形例では、吐出検査時に用いる閾値Dth1は、洗浄用インクの濃度に応じて設定される。
吐出検査後は、上述した実施の形態と同様の動作により、インク置換判定が行われる。印刷部27におけるインク置換が完了したと判定されると、インク色の変更が終了となる。
このような本変形例でも、インク色の変更中に吐出検査を行うことができる。
また、本変形例では、洗浄用インクが第2色のインクと同色相のインクであるため、第2色への置換を早く完了させることができる。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 インクジェット印刷装置
2 給紙部
3 搬送印刷部
4 上面搬送部
5 排紙部
6 反転部
7 操作パネル部
8 画像読取部
9 制御部
22 インク循環式印刷ユニット
26 インク供給部
27 印刷部
28 インク排出部
31 インクカートリッジ装着部
32 インクカートリッジ
38 インクジェットヘッド
39 インク循環部
41 ヘッドモジュール
42 ノズル
2 給紙部
3 搬送印刷部
4 上面搬送部
5 排紙部
6 反転部
7 操作パネル部
8 画像読取部
9 制御部
22 インク循環式印刷ユニット
26 インク供給部
27 印刷部
28 インク排出部
31 インクカートリッジ装着部
32 インクカートリッジ
38 インクジェットヘッド
39 インク循環部
41 ヘッドモジュール
42 ノズル
Claims (3)
- インクを吐出する複数のノズルが配置されたインクジェットヘッド、および前記インクジェットヘッドにインクを供給するインク経路を有し、用紙に前記インクジェットヘッドの前記ノズルからインクを吐出して印刷する印刷部と、
インクを収容する交換可能なインクカートリッジを有し、前記インクカートリッジのインクを前記印刷部に供給するインク供給部と、
前記印刷部からインクを排出するインク排出部と、
前記インクジェットヘッドが吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合において、前記第1色のインクを収容するインクカートリッジから交換されて前記インク供給部に装着される無色透明の洗浄用インクを収容するインクカートリッジから前記洗浄用インクを前記印刷部に供給して前記印刷部の洗浄を行い、前記印刷部からインクを排出した後、前記洗浄用インクを収容するインクカートリッジから交換されて前記インク供給部に装着される前記第2色のインクを収容するインクカートリッジから前記第2色のインクを前記印刷部に供給するよう前記インク供給部、前記印刷部、および前記インク排出部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記印刷部の洗浄時において、前記印刷部内に基準量の前記第1色のインクがある状態で前記洗浄用インクを前記印刷部に供給するよう前記インク供給部を制御し、
前記印刷部内の前記第1色のインクが混合された前記洗浄用インクを前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出して用紙に吐出検査用画像を印刷するよう前記印刷部を制御することを特徴とするインクジェット印刷装置。 - 原稿の画像を読み取って画像データを生成する画像読取部をさらに備え、
前記制御部は、前記吐出検査用画像の印刷画像が前記画像読取部で読み取られて生成された画像データにおける各画素の濃度と、前記印刷部の洗浄時における前記第1色のインクと前記洗浄用インクとの比率に応じた閾値との比較結果を用いて、前記ノズルにおけるインクの吐出不良の有無を判断することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。 - 前記制御部は、
前記第2色のインクの前記印刷部への供給後、インク置換完了判定用画像を印刷するよう前記印刷部を制御し、
前記インク置換完了判定用画像の印刷画像が前記画像読取部で読み取られて生成された画像データに基づき、前記印刷部内のインクの前記第2色のインクへの置換が完了したか否かを判断し、
前記印刷部内のインクの前記第2色のインクへの置換が完了していないと判断した場合、前記印刷部からインクを排出し、その後、前記第2色のインクの前記印刷部への供給を再度行うよう前記インク供給部および前記インク排出部を制御することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014102448A JP2015217586A (ja) | 2014-05-16 | 2014-05-16 | インクジェット印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014102448A JP2015217586A (ja) | 2014-05-16 | 2014-05-16 | インクジェット印刷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015217586A true JP2015217586A (ja) | 2015-12-07 |
Family
ID=54777408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014102448A Pending JP2015217586A (ja) | 2014-05-16 | 2014-05-16 | インクジェット印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015217586A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108621587A (zh) * | 2017-03-23 | 2018-10-09 | 东芝泰格有限公司 | 油墨循环装置 |
JP2020049660A (ja) * | 2018-09-21 | 2020-04-02 | 株式会社Screenホールディングス | インクジェット印刷装置およびインク供給方法 |
-
2014
- 2014-05-16 JP JP2014102448A patent/JP2015217586A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108621587A (zh) * | 2017-03-23 | 2018-10-09 | 东芝泰格有限公司 | 油墨循环装置 |
JP2020049660A (ja) * | 2018-09-21 | 2020-04-02 | 株式会社Screenホールディングス | インクジェット印刷装置およびインク供給方法 |
JP7085444B2 (ja) | 2018-09-21 | 2022-06-16 | 株式会社Screenホールディングス | インクジェット印刷装置およびインク供給方法 |
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