JP2015168161A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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JP2015168161A JP2014045038A JP2014045038A JP2015168161A JP 2015168161 A JP2015168161 A JP 2015168161A JP 2014045038 A JP2014045038 A JP 2014045038A JP 2014045038 A JP2014045038 A JP 2014045038A JP 2015168161 A JP2015168161 A JP 2015168161A
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Abstract

【課題】インクジェットヘッドが吐出するインクの色を変更する場合において、新たな色のインクへの置換の完了の判定精度を向上できるインクジェット印刷装置を提供する。【解決手段】設定部105は、印刷された設定用パッチの濃度に基づき、インク置換判定濃度範囲を設定する。判定部106は、刷り飛ばしの所定枚数ごとに印刷された判定用パッチの濃度がインク置換判定濃度範囲内の場合、インク置換が完了したと判定する。刷り飛ばしの開始後において、刷り飛ばし、設定用パッチの印刷および判定用パッチの印刷に用いる用紙種類が変更された可能性が生じた場合、設定用パッチ印刷制御部102は、インク色変更対象ではないインク循環式印刷ユニット32の印刷部により設定用パッチを用紙に改めて印刷させ、設定部105は、改めて印刷された設定用パッチの濃度に基づき、インク置換判定濃度範囲を再設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うインクジェット印刷装置に関する。
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインクを用いてフルカラー印刷可能なインクジェット印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このインクジェット印刷装置でも、ユーザの要望する色を表現できないことがある。そこで、装置に装着済みのインクカートリッジを他の色のインクカートリッジに交換して、インクジェットヘッドが吐出するインク色を変更することがある。これにより、ユーザの要望する色を表現可能な装置に変更できる。例えば、マゼンタのインクをレッド(R)のインクに交換することで、彩度の高いレッドが表現可能になる。
ところで、上記のようにインクカートリッジを交換して新たな色のインクの供給を開始すると、印刷部においてインクジェットヘッド内等に残留している元の色のインクと新たな色のインクとが混ざり、混色のインクになる。この状態で印刷しても、所望の色は得られない。
そこで、インクジェット印刷装置において、上記のようなインクカートリッジの交換後、印刷部内に残留している元の色のインクを新たな色のインクに置換するためのインク置換動作が行われる。インク置換動作としては、例えば、刷り飛ばしが行われる。刷り飛ばしは、インクを消費して印刷部におけるインクの置換を進行させるための印刷である。刷り飛ばしでは、多くのインクを消費するベタ画像が印刷される。
インク置換動作によるインクの置換が完了したことを判定する手法として、次のようなものが知られている。
まず、インクジェット印刷装置は、交換後のインクカートリッジからの新たな色のインクの供給を開始する前に、印刷部内に残留している元の色のインク(交換前のインクカートリッジのインク)によりパッチを印刷する。このパッチは、ベタ画像であって、その印刷画像内に白地部分が生じる大きさで各画素のドットが形成される画像である。
次いで、インクジェット印刷装置は、印刷されたパッチをスキャナで読み取り、その濃度を検出する。この検出した濃度から、インクジェット印刷装置は、パッチが印刷された用紙の種類を判定する。ここで、インクが滲みやすい種類の用紙ほど、印刷されたパッチの画像内の白地部分が小さくなり、濃度が高くなる。このことから、印刷されたパッチの濃度から用紙の種類が判定可能である。
次いで、インクジェット印刷装置は、インクの置換が完了したか否かの判定に用いるインク置換判定濃度範囲を設定する。インク置換判定濃度範囲は、上述の判定の結果として得られた種類の用紙に新たなインクでパッチを印刷したときの濃度の推定値を含む所定濃度範囲である。ここで、用紙の種類が分かると、その種類の用紙におけるインクの滲みやすさから、用紙に新たなインクでパッチを印刷したときの濃度を推定できる。そこで、上述の判定の結果として得られた種類の用紙に新たなインクでパッチを印刷したときの濃度の推定値を含む所定濃度範囲を、インク置換判定濃度範囲として設定する。
次いで、インクジェット印刷装置は、インク置換動作として刷り飛ばしを開始する。刷り飛ばしの開始後、インクジェット印刷装置は、規定枚数を刷り飛ばすごとに、パッチを印刷する。そして、インクジェット印刷装置は、印刷されたパッチをスキャナで読み取り、その濃度を検出する。この検出した濃度がインク置換判定濃度範囲外の場合、インクジェット印刷装置は、インク置換が完了していないと判定して、刷り飛ばしを継続する。検出した濃度がインク置換判定濃度範囲内の場合、インクジェット印刷装置は、インク置換が完了したと判定して、刷り飛ばしを終了する。
特開2000−272149号公報
しかしながら、上述の判定手法では、インク置換判定濃度範囲の設定のためにパッチを印刷したときの用紙と、刷り飛ばしの開始後にインク置換完了の判定のためにパッチを印刷する際の用紙とで用紙種類が異なると、インクの置換完了を正確に判定できない。インク置換判定濃度範囲は、その設定のためにパッチを印刷したときの用紙の種類に応じたものだからである。
ここで、例えば、パッチの印刷および刷り飛ばしを同じ給紙台の用紙を用いて行う場合において、刷り飛ばしで用紙切れが生じ、元の用紙とは異なる種類の用紙が給紙台に補給された場合、インク置換判定濃度範囲の設定のためにパッチを印刷したときの用紙と、インク置換完了の判定のためにパッチを印刷する際の用紙とで用紙種類が異なる。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、インクジェットヘッドが吐出するインクの色を変更する場合において、新たな色のインクへの置換の完了の判定精度を向上できるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の特徴は、用紙を給紙する給紙部と、それぞれインクを吐出するインクジェットヘッドを有し、前記給紙部により給紙される用紙にインクを吐出して印刷する複数の印刷部と、前記複数の印刷部に対応して設けられ、インクを収容する交換可能なインクカートリッジをそれぞれ有し、前記インクカートリッジのインクを前記印刷部に供給する複数のインク供給部と、前記複数の印刷部のうちの一部のインク色変更対象の印刷部に対応する前記インク供給部の前記インクカートリッジがインク色変更後の色のインクを収容するインクカートリッジに交換される場合において、インク色変更対象ではない印刷部、および交換後のインクカートリッジからのインク供給の開始前の前記インク色変更対象の印刷部のうちのいずれかにより、用紙へのインクのにじみ度合いに応じて濃度が変わる画像からなる設定用パッチを用紙に印刷するよう制御する設定用パッチ印刷制御部と、印刷された前記設定用パッチの濃度に基づき、前記インク色変更対象の印刷部におけるインクの置換完了を判定するための、用紙へのインクのにじみ度合いに応じて濃度が変わる画像からなる判定用パッチに対するインク置換判定濃度範囲を設定する設定部と、前記インク色変更対象の印刷部に対応する前記インク供給部の前記インクカートリッジがインク色変更後の色のインクを収容するインクカートリッジに交換された後、前記インク色変更対象の印刷部内のインクの置換を進行させるためのインク置換動作を実行するよう制御するインク置換制御部と、インク置換動作の区切りごとに、前記設定用パッチの印刷に用いた用紙と同じ種類の用紙を前記給紙部から給紙し、前記インク色変更対象の印刷部により前記判定用パッチを給紙された用紙に印刷するよう制御する判定用パッチ印刷制御部と、印刷された前記判定用パッチの濃度が前記インク置換判定濃度範囲内の場合、前記インク色変更対象の印刷部におけるインクの置換が完了したと判定する判定部とを備え、インク置換動作の開始後において、前記設定用パッチおよび前記判定用パッチの印刷に用いる用紙種類が変更された可能性が生じた場合、前記設定用パッチ印刷制御部は、前記インク色変更対象ではない印刷部により前記設定用パッチを用紙に改めて印刷させ、前記設定部は、改めて印刷された前記設定用パッチの濃度に基づき、前記インク置換判定濃度範囲を再設定することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の特徴によれば、インク置換動作の開始後において、設定用パッチおよび判定用パッチの印刷に用いる用紙種類が変更された可能性が生じた場合、設定用パッチ印刷制御部は、インク色変更対象ではない印刷部により設定用パッチを用紙に改めて印刷させる。そして、設定部は、改めて印刷された設定用パッチの濃度に基づき、インク置換判定濃度範囲を再設定する。このため、判定用パッチを印刷する用紙の種類が、設定用パッチが印刷された用紙の種類と同じ種類から変わった場合でも、変わった後の用紙種類に応じたインク置換判定濃度範囲が再設定される。これにより、インクジェットヘッドが吐出するインクの色を変更する場合において、元の色のインクから新たな色のインクへの置換の完了の判定精度を向上できる。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。 図1に示すインクジェット印刷装置のインク循環式印刷ユニットの概略構成図である。 設定用パッチの印刷画像のドットイメージの一例を示す図である。 設定用パッチの印刷画像のドットイメージの他の例を示す図である。 設定用パッチの印刷画像の濃度と判定用パッチの印刷画像の濃度との関係を示す図である。 印刷時におけるインク循環式印刷ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 インク補給制御を説明するためのフローチャートである。 ポンプ動作を説明するためのフローチャートである。 インク色変更処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。図3は、図1に示すインクジェット印刷装置のインク循環式印刷ユニットの概略構成図である。以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙が搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が通常経路RC、一点鎖線で示す経路が反転経路RR、破線で示す経路が排紙経路RD、二点鎖線で示す経路が給紙経路RSである。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、給紙部2と、搬送印刷部3と、上面搬送部4と、排紙部5と、反転部6と、操作パネル部7と、画像読取部8と、記憶部9と、制御部10と、各部を収納または保持する筐体11とを備える。
給紙部2は、用紙Pを給紙する。給紙部2は、搬送経路の最も上流側に配置されている。給紙部2は、外部給紙台21と、外部給紙台下限センサ22と、外部給紙ローラ23と、内部給紙台24A,24B,24Cと、内部給紙台オープンセンサ25A,25B,25Cと、内部給紙ローラ26A,26B,26Cと、複数対の縦搬送ローラ27と、レジストローラ28とを備える。
外部給紙台21は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。外部給紙台21は、一部が筐体11の外部に露出して設置されている。外部給紙台21は、図示しないモータにより昇降可能に構成されている。外部給紙台21上に用紙Pがなくなって補給が必要になると、外部給紙台21は下限位置まで下降される。外部給紙台21上に用紙Pがなくなったことは、図示しない用紙有無センサにより検知される。
外部給紙台下限センサ22は、外部給紙台21が下限位置にあるか否かを検知する。
外部給紙ローラ23は、外部給紙台21から用紙Pを1枚ずつ取り出し、給紙経路RSに沿ってレジストローラ28へ向けて搬送する。外部給紙ローラ23は、図示しないモータにより駆動される。
内部給紙台24A〜24Cは、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。内部給紙台24A〜24Cは、筐体11の内部に配置されている。内部給紙台24A〜24Cは、筐体11から前方に引き出し可能に構成されている。
内部給紙台オープンセンサ25A〜25Cは、それぞれ内部給紙台24A〜24Cが筐体11から引き出されたことを検知する。
内部給紙ローラ26A〜26Cは、それぞれ内部給紙台24A〜24Cから用紙Pを1枚ずつ取り出して給紙経路RSへと送り出す。内部給紙ローラ26A〜26Cは、図示しないモータにより駆動される。
縦搬送ローラ27は、内部給紙台24A〜24Cから取り出された用紙Pをレジストローラ28へ向けて搬送する。縦搬送ローラ27は、給紙経路RSに沿って配置されている。縦搬送ローラ27は、図示しないモータにより駆動される。
レジストローラ28は、外部給紙台21、内部給紙台24A〜24C、反転部6から搬送されてきた用紙Pを一旦止めた後、後述のベルト搬送部31に向けて搬送する。レジストローラ28は、給紙経路RSと反転経路RRとの合流地点の近傍の通常経路RC上に配置されている。レジストローラ28は、図示しないモータにより駆動される。
搬送印刷部3は、給紙部2により給紙された用紙Pを搬送しつつ、用紙Pに画像を印刷する。搬送印刷部3は、ベルト搬送部31と、インク循環式印刷ユニット32A,32B,32C,32Dとを備える。
ベルト搬送部31は、レジストローラ28から搬送されてきた用紙Pをベルト上に吸着保持して搬送する。ベルト搬送部31は、図示しないモータにより駆動される。
インク循環式印刷ユニット32A〜32Dは、ベルト搬送部31により搬送される用紙Pにインクを吐出して印刷する。インク循環式印刷ユニット32A〜32Dは、相互に異なる色のインクを吐出する。
具体的には、インク循環式印刷ユニット32A,32B,32C,32Dは、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクを吐出する。ただし、後述するインクカートリッジ42の交換により、インク循環式印刷ユニット32A〜32Dが吐出するインクの色は変更可能である。本実施の形態では、インク循環式印刷ユニット32Cにおいて、マゼンタからレッド(R)へのインク色の変更が行われることがあるものとする。
インク循環式印刷ユニット32A〜32Dは、吐出するインクの色が異なる以外は、同様の構成を有する。このため、インク循環式印刷ユニット32A〜32Dの符号における色を示すアルファベットの添え字(A〜D)を省略して総括的に表記することがある。
図3に示すように、インク循環式印刷ユニット32は、インク供給部36と、印刷部37と、インク排出部38とを備える。
インク供給部36は、印刷部37にインクを供給する。インク供給部36は、インクカートリッジ装着部41と、インクカートリッジ42と、インク供給管43と、インク供給弁44と、大気開放管45と、エアフィルタ46とを備える。
インクカートリッジ装着部41は、インクカートリッジ42が装着されるものである。インクカートリッジ装着部41は、インクカートリッジ42が着脱可能に構成されている。インクカートリッジ装着部41には、インク情報読取部47が設けられている。
インク情報読取部47は、インクカートリッジ装着部41に装着されたインクカートリッジ42のタグ(図示せず)からインク情報を読み取る。インク情報は、インクカートリッジ42が収容しているインクの色を示す情報を含む。
インクカートリッジ42は、印刷部37に供給するインクを収容している。インクカートリッジ42は、当該インクカートリッジ42が装着されるインク循環式印刷ユニット32が吐出する色のインクを収容している。インクカートリッジ42は、インクカートリッジ装着部41に着脱可能になっている。インクカートリッジ42には、インク情報を保持したタグ(図示せず)が取り付けられている。
インク供給管43は、インクカートリッジ装着部41に装着されたインクカートリッジ42と後述のインク循環部49の下流タンク61とを接続する。インク供給管43には、インクカートリッジ42から下流タンク61に向かってインクが流れる。
インク供給弁44は、インク供給管43内のインクの流路を開閉する。インクカートリッジ42から下流タンク61へインクを供給する際、インク供給弁44が開かれる。
大気開放管45は、インクカートリッジ装着部41に装着されたインクカートリッジ42内を大気開放するためのものである。大気開放管45は、一端がインクカートリッジ42に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ46を介して大気に通じている。
エアフィルタ46は、大気開放管45、後述するインク循環部49の上流大気開放管57および下流大気開放管62への外部の空気中のごみ等の進入を防止するものである。エアフィルタ46は、大気開放管45、上流大気開放管57、および下流大気開放管62のそれぞれの開放端に接続されている。
印刷部37は、インク供給部36により供給されたインクを用紙Pに吐出して印刷を行う。印刷部37は、インクジェットヘッド48と、インク循環部49とを備える。
インクジェットヘッド48は、インク循環部49により供給されるインクを吐出する。インクジェットヘッド48は、複数のヘッドモジュール51からなる。
ヘッドモジュール51は、インク循環部49により供給されるインクを貯留するインクチャンバと、インクチャンバ内のインクを吐出する複数のノズル(いずれも図示せず)とを有する。
インク循環部49は、インクを循環させつつインクジェットヘッド48にインクを供給する。インク循環部49は、上流タンク56と、上流大気開放管57と、上流大気開放弁58と、分配器59と、集合器60と、下流タンク61と、下流大気開放管62と、下流大気開放弁63と、ポンプ64と、インク温度調整部65と、インク循環管66a,66b,66cと、開閉弁67とを備える。
上流タンク56は、インクジェットヘッド48に供給するインクを貯留する。上流タンク56のインクは、インク循環管66aおよび分配器59を介してインクジェットヘッド48に供給される。上流タンク56は、インクジェットヘッド48より高い位置に配置されている。この位置関係に基づく水頭差により、上流タンク56からインクジェットヘッド48へのインクの供給が行われる。上流タンク56には、上流上限センサ68と、上流下限センサ69とが設けられている。
上流上限センサ68は、上流タンク56内のインクの液面高さが上限高さに達しているか否かを検出するためのものである。上流上限センサ68は、上流タンク56における液面高さの上限高さ位置に配置されている。上流上限センサ68は、上流タンク56内のインクの液面高さが上限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、上限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
上流下限センサ69は、上流タンク56内のインクの液面高さが下限高さを下回っているか否かを検出するためのものである。上流下限センサ69は、上流タンク56における液面高さの下限高さ位置に配置されている。上流下限センサ69は、上流タンク56内のインクの液面高さが下限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、下限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
上流大気開放管57は、上流タンク56内を大気開放可能とするためのものである。上流大気開放管57は、一端が上流タンク56に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ46を介して大気に通じている。
上流大気開放弁58は、上流大気開放管57内の空気の流路を開閉する。上流大気開放弁58が開かれると上流タンク56が大気開放される。
分配器59は、インク循環管66aを介して上流タンク56から供給されるインクを、インクジェットヘッド48の各ヘッドモジュール51に分配する。
集合器60は、インクジェットヘッド48で消費されなかったインクを各ヘッドモジュール51から集める。集合器60により集められたインクは、インク循環管66bを介して下流タンク61へと流れる。
下流タンク61は、インクカートリッジ42から供給されるインクを貯留する。また、下流タンク61は、集合器60によりインクジェットヘッド48の各ヘッドモジュール51から集められたインクを貯留する。下流タンク61は、インクジェットヘッド48より低い位置に配置されている。この位置関係に基づく水頭差により、インクジェットヘッド48から下流タンク61へのインクの帰還が行われる。下流タンク61には、下流上限センサ71と、下流下限センサ72とが設けられている。
下流上限センサ71は、下流タンク61内のインクの液面高さが上限高さに達しているか否かを検出するためのものである。下流上限センサ71は、下流タンク61における液面高さの上限高さ位置に配置されている。下流上限センサ71は、下流タンク61内のインクの液面高さが上限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、上限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
下流下限センサ72は、下流タンク61内のインクの液面高さが下限高さを下回っているか否かを検出するためのものである。下流下限センサ72は、下流タンク61における液面高さの下限高さ位置に配置されている。下流下限センサ72は、下流タンク61内のインクの液面高さが下限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、下限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
下流大気開放管62は、下流タンク61内を大気開放可能とするためのものである。下流大気開放管62は、一端が下流タンク61に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ46を介して大気に通じている。
下流大気開放弁63は、下流大気開放管62内の空気の流路を開閉する。下流大気開放弁63が開かれると下流タンク61が大気開放される。
ポンプ64は、下流タンク61から上流タンク56へインクを送る。ポンプ64は、インク循環管66cの途中に設けられている。
インク温度調整部65は、インク循環部49におけるインクの温度を調整する。インク温度調整部65は、インク循環管66cの途中に設けられている。インク温度調整部65は、インクを加熱する加熱器75と、インクを冷却する冷却器76とを有する。
インク循環管66aは、上流タンク56と分配器59とを接続する。インク循環管66aには、上流タンク56から分配器59に向かってインクが流れる。インク循環管66bは、集合器60と下流タンク61とを接続する。インク循環管66bには、集合器60から下流タンク61に向かってインクが流れる。インク循環管66cは、下流タンク61と上流タンク56とを接続する。インク循環管66cには、下流タンク61から上流タンク56に向かってインクが流れる。
開閉弁67は、インク循環管66b内のインクの流路を開閉する。
インク排出部38は、印刷部37からインクを排出して廃棄する。インク排出部38は、インク排出管77と、インク排出弁78と、廃液タンク79とを備える。
インク排出管77は、印刷部37から排出されるインクを廃液タンク79へ導く。インク排出管77の一端は下流タンク61に接続され、他端は廃液タンク79に接続されている。
インク排出弁78は、インク排出管77内のインクの流路を開閉する。インク循環部49からインクを排出する際、インク排出弁78が開かれる。
廃液タンク79は、インク循環部49からインク排出管77を通って排出されて廃棄されるインクを貯留する。
上面搬送部4は、ベルト搬送部31により搬送されてきた用紙Pを右方向から左方向へとUターンするように搬送する。上面搬送部4は、複数対の上面搬送ローラ81を備える。
上面搬送ローラ81は、搬送経路に沿って用紙Pを搬送する。最下流の上面搬送ローラ81は、反転経路RRの上流部に配置されている。他の上面搬送ローラ81は、ベルト搬送部31と排紙部5との間の通常経路RCに沿って配置されている。上面搬送ローラ81は、図示しないモータにより駆動される。
排紙部5は、印刷済みの用紙Pを排紙する。排紙部5は、切替部86と、排紙ローラ87と、排紙台88とを備える。
切替部86は、用紙Pの搬送経路を排紙経路RDと反転経路RRとの間で切り替える。切替部86は、排紙経路RDと反転経路RRとの分岐地点に配置されている。切替部86は、図示しないソレノイドにより駆動される。
排紙ローラ87は、切替部86によって排紙経路RDへと導かれた用紙Pを搬送して排紙台88へ排紙する。排紙ローラ87は、排紙経路RDに沿って、切替部86と排紙台88との間に配置されている。排紙ローラ87は、図示しないモータにより駆動される。
排紙台88は、排紙ローラ87により排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。排紙台88は、筐体11から突出したトレイ形状を有し、傾斜して設置されている。
反転部6は、両面印刷の際に、片面印刷済みの用紙Pを反転させてレジストローラ28へ搬送する。反転部6は、反転ローラ91と、スイッチバック部92と、再給紙ローラ93と、切替ゲート94とを備える。
反転ローラ91は、上面搬送部4の上面搬送ローラ81により搬送されてきた用紙Pをスイッチバック部92に一時的に搬入した後に搬出して、再給紙ローラ93へ搬送する。反転ローラ91は、最下流の上面搬送ローラ81とスイッチバック部92の搬入口との間の反転経路RR上に配置されている。反転ローラ91は、図示しないモータにより駆動される。
スイッチバック部92は、反転ローラ91が用紙Pを一時的に搬入するための空間である。スイッチバック部92は、排紙台88の下部に形成されている。スイッチバック部92は、反転ローラ91の近傍が用紙Pを搬入するために開口されている。
再給紙ローラ93は、反転ローラ91により搬送されてきた用紙Pをレジストローラ28へ搬送する。再給紙ローラ93は、反転ローラ91とレジストローラ28との間の反転経路RR上に配置されている。再給紙ローラ93は、図示しないモータにより駆動される。
切替ゲート94は、上面搬送ローラ81により搬送されてきた用紙Pを反転ローラ91へとガイドする。また、切替ゲート94は、反転ローラ91によりスイッチバック部92から搬出される用紙Pを再給紙ローラ93へとガイドする。切替ゲート94は、最下流の上面搬送ローラ81、反転ローラ91、および再給紙ローラ93の3個所の重心近傍に配置されている。
操作パネル部7は、各種の入力画面等を表示するとともに、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作パネル部7は、画像を表示する液晶表示パネル等を有する。また、操作パネル部7は、各種の操作キー、タッチパネル等を有する。
画像読取部8は、原稿の画像を読み取る。画像読取部8は、原稿台、CCD(Charge Coupled Device)、光源、レンズ、走査機構、自動原稿送り装置(いずれも図示せず)等を有する。画像読取部8は、原稿台に載置された原稿に光源の光を照射し、原稿からの反射光をCCDで受光することで、原稿の画像を光学的に読み取り、RGB形式の読取画像データを生成する。
記憶部9は、HDD(Hard Disk Drive)等からなる。記憶部9は、各種のプログラムを記憶している。また、記憶部9は、設定用パッチの印刷画像データを記憶している。
ここで、前述のように、インクジェット印刷装置1では、インク循環式印刷ユニット32Cのインクジェットヘッド48が吐出するインクの色を、マゼンタからレッドへ変更することがある。この場合、インク循環式印刷ユニット32Cのインク供給部36のマゼンタインクのインクカートリッジ42が、レッドインクのインクカートリッジ42に交換される。
このインクカートリッジ42の交換が行われたとき、印刷部37内には交換前のインクカートリッジ42のインクであるマゼンタインクが残留している。具体的には、上流タンク56、下流タンク61、インクジェットヘッド48の各ヘッドモジュール51のインクチャンバ、分配器59、集合器60、およびインク循環管66a〜66cのそれぞれの内部にマゼンタインクが残留している。このため、交換後のインクカートリッジ42からレッドインクが供給されると、印刷部37内でマゼンタインクとレッドインクとが混ざり、混色のインクになる。
これに対し、インクジェット印刷装置1では、後述するように、刷り飛ばしを行う。刷り飛ばしは、印刷部37におけるマゼンタインクからレッドインクへのインク置換を進行させるための印刷である。
上述の設定用パッチは、刷り飛ばしによりインク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37におけるインク置換が完了したか否かを判定するために用いられる後述のインク置換判定濃度範囲を設定するために印刷されるものである。
設定用パッチは、用紙へのインクのにじみ度合いに応じて濃度が変わる画像からなる。具体的には、設定用パッチは、ベタ画像であって、その印刷画像内に白地部分が生じる大きさで各画素のドットが形成される画像である。
設定用パッチの印刷画像のドットイメージの一例を図4に示す。図4に示すように、設定用パッチの印刷画像は、ベタが埋まらずに白地部分が生じる程度の大きさのドットDaにより形成される。設定用パッチの印刷画像データでは、インクジェット印刷装置1で使用される用紙種類のなかで最もインクがにじみやすい用紙種類でも、設定用パッチの印刷画像内に白地部分が生じる程度の大きさでドットが形成されるように、各画素に対するインクのドロップ数(液滴数)が設定されている。
図4の例よりもインクがにじみにくい種類の用紙に印刷された設定用パッチの印刷画像のドットイメージの一例を図5に示す。図5の例では、図4の例よりもインクがにじみにくいため、ドットDbが図4のドットDaよりも小さくなっている。このため、図5の例では、図4の例よりも白地部分が大きくなるので、設定用パッチの印刷画像の濃度が低くなる。
このように、設定用パッチの印刷画像は、用紙へのインクのにじみ度合いが小さいほど、濃度が低くなる。
記憶部9は、設定用パッチの印刷画像データとして、マゼンタインクで印刷するためのものと、ブラックインクで印刷するためのものとを記憶している。マゼンタの設定用パッチの印刷画像データとブラックの設定用パッチの印刷画像データとは、色が異なるのみで、各画素のドロップ数は同じである。
マゼンタの設定用パッチの印刷画像データは、インク循環式印刷ユニット32Cにおけるインク色変更のためにインクカートリッジ42がマゼンタのものからレッドのものに交換される場合において、レッドインクの供給の開始前にマゼンタインクで設定用パッチを印刷するために用いられる。ブラックの設定用パッチの印刷画像データは、刷り飛ばしの際に用紙種類が変更された可能性が生じた場合に、インク循環式印刷ユニット32Aによりブラックインクで設定用パッチを印刷するために用いられる。
また、記憶部9は、判定用パッチの印刷画像データを記憶している。判定用パッチは、インク循環式印刷ユニット32Cにおけるマゼンタからレッドへのインク色変更の際に、刷り飛ばしにより印刷部37におけるマゼンタインクからレッドインクへのインク置換が完了したか否かを判定するために印刷される画像である。
判定用パッチは、上述の設定用パッチと同様の、用紙へのインクのにじみ度合いに応じて濃度が変わる画像からなる。判定用パッチの印刷画像データは、設定用パッチの印刷画像データに対して、色のみが異なり、各画素のドロップ数は同じものである。判定用パッチの色は、レッドである。ただし、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37におけるマゼンタインクからレッドインクへの置換が完了するまでは、判定用パッチは、マゼンタインクとレッドインクとの混合インクにより印刷される。マゼンタインクからレッドインクへの置換が完了している場合、判定用パッチは、インク循環式印刷ユニット32Cによりレッドインクで印刷される。
制御部10は、インクジェット印刷装置1における制御的な処理を行う。制御部10は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。制御部10は、印刷制御部101と、設定用パッチ印刷制御部102と、インク置換制御部103と、判定用パッチ印刷制御部104と、設定部105と、判定部106と、画像読取制御部107とを備える。制御部10の各部は、CPUが記憶部9に格納されたプログラムにしたがって動作すること等により構成される。
印刷制御部101は、通常の印刷を行う際のインクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。具体的には、印刷制御部101は、給紙部2を制御して用紙Pを搬送印刷部3に給紙させる。また、印刷制御部101は、搬送印刷部3を制御して、給紙された用紙Pを搬送しつつ用紙Pに画像を印刷させる。また、印刷制御部101は、上面搬送部4、反転部6を制御して用紙Pを搬送させる。また、印刷制御部101は、排紙部5を制御して用紙Pを排紙させる。
設定用パッチ印刷制御部102は、インク循環式印刷ユニット32Cにおけるインク色変更が行われる場合において、インク色変更対象であるインク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37により設定用パッチを印刷するよう制御する。ここで、設定用パッチ印刷制御部102は、インク循環式印刷ユニット32Cのインクカートリッジ42がマゼンタのものからレッドのものに交換された後、レッドインクの供給の開始前に設定用パッチを印刷させる。これにより、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37に残留しているマゼンタインクにより設定用パッチが印刷される。
設定用パッチ印刷制御部102は、刷り飛ばしに使用される種類と同じ種類の用紙Pに設定用パッチを印刷させる。具体的には、設定用パッチ印刷制御部102は、給紙部2の外部給紙台21および内部給紙台24A〜24Cのうち刷り飛ばし時に使用される給紙台と同じ給紙台から用紙Pを給紙させる。そして、設定用パッチ印刷制御部102は、搬送印刷部3においてインク循環式印刷ユニット32Cにより、給紙された用紙Pに設定用パッチを印刷させる。
また、設定用パッチ印刷制御部102は、刷り飛ばしの開始後に用紙種類が変更された可能性が生じた場合、改めて設定用パッチを印刷させる。この際、設定用パッチ印刷制御部102は、インク循環式印刷ユニット32Aによりブラックインクで設定用パッチを印刷するよう制御する。
ここで、刷り飛ばし時に使用される給紙台が外部給紙台21である場合には、外部給紙台21が下限位置まで下降したことが外部給紙台下限センサ22により検知された場合、刷り飛ばしに使用される用紙種類が変更された可能性が生じる。外部給紙台21が下限位置まで下降されるのは、前述のように、外部給紙台21上に用紙Pがなくなって補給される場合である。用紙補給の際、それ以前に外部給紙台21に積載されていた用紙Pの種類とは異なる種類の用紙Pが補給される可能性がある。このため、外部給紙台21が下限位置まで下降したことで、外部給紙台21上の用紙Pの用紙種類が変更された可能性が生じる。
また、刷り飛ばし時に使用される給紙台が内部給紙台24A〜24Cのいずれかである場合には、当該給紙台が筐体11から引き出された場合、刷り飛ばしに使用される用紙種類が変更された可能性が生じる。内部給紙台24A〜24Cが筐体11から引き出されたことは、内部給紙台オープンセンサ25A〜25Cにより検知される。内部給紙台24A〜24Cが筐体11から引き出されるのは、内部給紙台24A〜24Cに用紙Pが補給される場合である。用紙補給の際、それ以前に内部給紙台24A〜24Cに積載されていた用紙Pの種類とは異なる種類の用紙Pが補給される可能性がある。このため、内部給紙台24A〜24Cのうち刷り飛ばし時に使用される給紙台が筐体11から引き出されたことで、刷り飛ばし時に使用される給紙台上の用紙Pの用紙種類が変更された可能性が生じる。
インク置換制御部103は、インク循環式印刷ユニット32Cのインクカートリッジ42がマゼンタのものからレッドのものに交換された後、印刷部37内のインクの置換を進行させるためのインク置換動作として刷り飛ばしを実行するよう制御する。
具体的には、インク置換制御部103は、給紙部2の外部給紙台21および内部給紙台24A〜24Cのいずれかから用紙Pを順次給紙させる。インク置換制御部103は、給紙された用紙Pに刷り飛ばし画像を両面印刷させる。すなわち、インク置換制御部103は、搬送印刷部3においてインク循環式印刷ユニット32Cにより、給紙された用紙Pに刷り飛ばし画像を印刷させた後、上面搬送部4により反転部6へ用紙Pを搬送させ、反転部6において用紙Pを反転させる。インク置換制御部103は、搬送印刷部3においてインク循環式印刷ユニット32Cにより、反転された用紙Pの未印刷面に刷り飛ばし画像を印刷させる。そして、インク置換制御部103は、両面に刷り飛ばし画像が印刷された用紙Pを上面搬送部4により搬送させ、排紙部5により排紙させる。刷り飛ばし画像は、用紙Pのほぼ全面を占めるベタ画像である。
判定用パッチ印刷制御部104は、刷り飛ばしの規定枚数ごとに、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37により判定用パッチを印刷するよう制御する。ここで、判定用パッチ印刷制御部104は、刷り飛ばしに使用される種類と同じ種類の用紙Pに判定用パッチを印刷させる。具体的には、判定用パッチ印刷制御部104は給紙部2の外部給紙台21および内部給紙台24A〜24Cのうち刷り飛ばし時に使用される給紙台と同じ給紙台から用紙Pを給紙させる。そして、判定用パッチ印刷制御部104は、搬送印刷部3においてインク循環式印刷ユニット32Cにより、給紙された用紙Pに判定用パッチを印刷させる。
設定部105は、印刷された設定用パッチの濃度に基づき、判定用パッチに対するインク置換判定濃度範囲を設定する。インク置換判定濃度範囲は、インク循環式印刷ユニット32Cにおけるインク色変更の際、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37におけるインク置換が完了したか否かを、印刷された判定用パッチの濃度に基づき判定するためのものである。
具体的には、設定部105は、マゼンタインクで印刷された設定用パッチを画像読取部8で読み取って生成されたRGB形式の読取画像データから、設定用パッチの印刷画像の濃度を示す値として、設定用パッチの印刷画像領域におけるB成分の値Bmを取得する。次いで、設定部105は、下記の式(1)から、判定用パッチがレッドインクで印刷された場合の印刷画像の読取画像データにおけるB成分の推定値Brを算出する。
Br=α1×Bm+β1 …(1)
ここで、α1,β1は定数である。
そして、設定部105は、推定値Brを含む所定範囲を、インク置換判定濃度範囲として設定する。例えば、設定部105は、Br±δ(δは定数)の範囲を、インク置換判定濃度範囲として設定する。
なお、濃度を示す値としてB成分の値を用いるのは、印刷画像の色がマゼンタからレッドに変わる場合に、その読み取り画像データにおいて、R,G,Bのなかで最も変化が大きいものであるからである。また、複数の色成分の値を用いると、それぞれに含まれるノイズ成分の影響が大きくなるため、B成分のみを用いることが好ましい。
ここで、前述のように、設定用パッチおよび判定用パッチの印刷画像の濃度は、用紙へのインクのにじみ度合いによって決まるものである。したがって、図6に示すように、判定用パッチの印刷画像の濃度は、設定用パッチの印刷画像の濃度の一次関数で表される。このため、上記の式(1)により、Bmの値から推定値Brが求められる。
ただし、設定用パッチの印刷画像と判定用パッチの印刷画像とで用紙へのインクのにじみ度合いが異なる場合は、式(1)で算出される推定値Brは適切ではない。
用紙へのインクのにじみ度合いは、用紙種類によって異なるものである。また、用紙種類以外に、湿度等の環境条件によっても用紙へのインクのにじみ度合いは変化する。
刷り飛ばしの開始前に設定用パッチの印刷してから、刷り飛ばしによりインク置換が完了するまでに要する時間では、環境条件は変化しないとみなせる。しかしながら、刷り飛ばしの際に用紙切れが生じた場合、元の用紙とは異なる種類の用紙が給紙台に補給される可能性がある。このため、設定用パッチが印刷された用紙とは異なる種類の用紙に判定用パッチが印刷される可能性がある。
そこで、インクジェット印刷装置1では、前述のように、設定用パッチ印刷制御部102が、刷り飛ばしの際に用紙種類が変更された可能性が生じた場合、インク循環式印刷ユニット32Aによりブラックインクで改めて設定用パッチを印刷させる。
ここで、改めて設定用パッチを印刷するのにインク循環式印刷ユニット32Cを用いないのは、刷り飛ばし中は、インク循環式印刷ユニット32Cでは、マゼンタインクとレッドインクとの混合インクで印刷されるからである。この混合インクで設定用パッチを印刷した場合、混合インクにおけるマゼンタインクとレッドインクとの混合比率により印刷画像の濃度が変わる。混合インクにおける混合比率は、刷り飛ばしの進行とともに変化し、一定ではない。このため、混合インクで印刷された設定用パッチの印刷画像から上述の推定値Brを求めることは困難である。そこで、改めて設定用パッチを印刷する際、インク循環式印刷ユニット32Cではなく、インク循環式印刷ユニット32Aによりブラックインクで印刷する。
なお、改めて設定用パッチを印刷する際、インク循環式印刷ユニット32Aではなく、インク循環式印刷ユニット32Bまたはインク循環式印刷ユニット32Dを用いてもよい。すなわち、インク色変更対象ではないインク循環式印刷ユニット32A,32B,32Dのいずれかの印刷部37により、改めて設定用パッチを印刷すればよい。ただし、設定用パッチを高い濃度で印刷できるため、インク循環式印刷ユニット32Aによりブラックインクで印刷することが好ましい。このため、本実施の形態ではインク循環式印刷ユニット32Aを用いている。
設定部105は、刷り飛ばしの際に用紙種類が変更された可能性が生じた場合に、インク循環式印刷ユニット32Aによりブラックインクで印刷された設定用パッチの濃度に基づき、インク置換判定濃度範囲を再設定する。
具体的には、設定部105は、ブラックインクで印刷された設定用パッチを画像読取部8で読み取って生成されたRGB形式の読取画像データから、設定用パッチの印刷画像領域におけるB成分の値Bkを取得する。次いで、設定部105は、下記の式(2)から、推定値Brを算出する。
Br=α2×Bk+β2 …(2)
ここで、α2,β2は定数である。
そして、設定部105は、推定値Brを含む所定範囲を、インク置換判定濃度範囲として再設定する。
判定部106は、印刷された判定用パッチの濃度がインク置換判定濃度範囲内の場合、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37におけるマゼンタインクからレッドインクへのインク置換が完了したと判定する。
具体的には、判定部106は、インク循環式印刷ユニット32Cで印刷された判定用パッチを画像読取部8で読み取って生成されたRGB形式の読取画像データから、判定用パッチの印刷画像の濃度を示す値として、判定用パッチの印刷画像領域におけるB成分の値Bmrを取得する。そして、判定部106は、Bmrが設定部105で設定されたインク置換判定濃度範囲内の場合、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37におけるインク置換が完了したと判定する。
画像読取制御部107は、画像読取部8を制御して原稿の画像を読み取らせる。
次に、インクジェット印刷装置1の動作について説明する。
インクジェット印刷装置1において印刷を行う際、給紙部2の外部給紙台21および複数の内部給紙台24A〜24Cのいずれかから未印刷の用紙Pがレジストローラ28へ搬送され、レジストローラ28により用紙Pがベルト搬送部31へ搬送される。そして、用紙Pは、ベルト搬送部31により搬送されつつ、インク循環式印刷ユニット32A〜32Dのインクジェットヘッド48から吐出されるインクにより印刷される。印刷された用紙Pは、ベルト搬送部31から上面搬送部4へ搬送され、上面搬送部4において上面搬送ローラ81により搬送される。
ここで、片面印刷の場合、用紙Pは、排紙部5の切替部86により通常経路RCから排紙経路RDへ導かれる。そして、用紙Pは、排紙ローラ87により排紙台88へ排紙される。
一方、両面印刷の場合、用紙Pは、排紙部5の切替部86により通常経路RCから反転経路RRへ導かれる。反転経路RRへ導かれた用紙Pは、反転部6において、切替ゲート94により反転ローラ91へ導かれ、反転ローラ91によりスイッチバック部92へ搬入される。その後、用紙Pは、反転ローラ91によりスイッチバック部92から搬出されるとともに、切替ゲート94により再給紙ローラ93へ導かれる。そして、用紙Pは、再給紙ローラ93によりレジストローラ28へ搬送され、レジストローラ28によりベルト搬送部31へ搬送される。
ここで、用紙Pは、反転部6により反転されているので、未印刷面が上向きになっている。用紙Pは、ベルト搬送部31により搬送されつつ、インクジェットヘッド48から吐出されるインクにより未印刷面が印刷される。そして、両面印刷された用紙Pは、上面搬送部4により排紙部5へ搬送され、排紙部5において排紙台88へ排紙される。
次に、上述した印刷時におけるインク循環式印刷ユニット32の動作について説明する。
図7は、印刷時におけるインク循環式印刷ユニット32の動作を説明するためのフローチャートである。
図7のステップS1において、印刷制御部101は、下流大気開放弁63を閉じる。また、印刷制御部101は、上流大気開放弁58を開く。ここで、印刷を行う前の待機状態では、下流大気開放弁63は開いており、上流大気開放弁58は閉じている。
次いで、ステップS2において、印刷制御部101は、インク補給制御を開始する。インク補給制御については後述する。
次いで、ステップS3において、印刷制御部101は、ポンプ動作を開始する。ポンプ動作については後述する。
次いで、ステップS4において、印刷制御部101は、インクジェットヘッド48による印刷動作を開始する。
次いで、ステップS5において、印刷制御部101は、インクジェットヘッド48による印刷動作が終了したか否かを判断する。印刷動作が終了していないと判断した場合(ステップS5:NO)、印刷制御部101は、ステップS5を繰り返す。
印刷動作が終了したと判断した場合(ステップS5:YES)、ステップS6において、印刷制御部101は、ポンプ動作を終了する。
次いで、ステップS7において、印刷制御部101は、インク補給制御を終了する。
次いで、ステップS8において、印刷制御部101は、上流大気開放弁58を閉じる。また、印刷制御部101は、下流大気開放弁63を開く。これにより、印刷時におけるインク循環式印刷ユニット32の動作が終了し、待機状態となる。
次に、上述した図7のステップS2で開始されるインク補給制御について説明する。インク補給制御は、インクジェットヘッド48によるインクの吐出により減少する印刷部37内のインクを補給するために行われる。図8は、インク補給制御を説明するためのフローチャートである。
図8のステップS11において、印刷制御部101は、下流下限センサ72がオフであるか否かを判断する。ここで、後述するポンプ動作により、上流タンク56内の液面は、上限高さ付近に維持される。上流タンク56には、ポンプ64により下流タンク61からインクが送られる。このため、印刷部37内のインクが減少してくると、下流タンク61内の液面が下がり、やがて下流下限センサ72がオフになる。
下流下限センサ72がオンであると判断した場合(ステップS11:NO)、印刷制御部101は、ステップS11を繰り返す。
下流下限センサ72がオフであると判断した場合(ステップS11:YES)、ステップS12において、印刷制御部101は、インク供給弁44を開く。これにより、インクカートリッジ42内から下流タンク61へのインクの供給が開始される。
次いで、ステップS13において、印刷制御部101は、下流上限センサ71がオンであるか否かを判断する。下流上限センサ71がオフであると判断した場合(ステップS13:NO)、印刷制御部101は、ステップS13を繰り返す。
下流上限センサ71がオンであると判断した場合(ステップS13:YES)、ステップS14において、印刷制御部101は、インク供給弁44を閉じる。これにより、インクカートリッジ42内から下流タンク61へのインクの供給が停止する。この後、印刷制御部101は、ステップS11へ戻る。
印刷制御部101は、図8のインク補給制御を、図7のステップS7でインク補給制御を終了する時点で終了する。この時点でインク供給弁44が開いている場合、印刷制御部101は、インク供給弁44を閉じて、インク補給制御を終了する。
次に、上述した図7のステップS3で開始されるポンプ動作について説明する。図9は、ポンプ動作を説明するためのフローチャートである。
図9のステップS21において、印刷制御部101は、上流上限センサ68がオフであるか否かを判断する。上流上限センサ68がオンであると判断した場合(ステップS21:NO)、印刷制御部101は、ステップS21を繰り返す。
上流上限センサ68がオフであると判断した場合(ステップS21:YES)、ステップS22において、印刷制御部101は、ポンプ64の駆動を開始させる。これにより、下流タンク61から上流タンク56にインクが供給され始め、インク循環部49によるインクの循環が始まる。
次いで、ステップS23において、印刷制御部101は、上流上限センサ68がオンであるか否かを判断する。上流上限センサ68がオフであると判断した場合(ステップS23:NO)、印刷制御部101は、ステップS23を繰り返す。
上流上限センサ68がオンであると判断した場合(ステップS23:YES)、ステップS24において、印刷制御部101は、ポンプ64を停止する。これにより、下流タンク61から上流タンク56へのインクの供給が停止し、インク循環部49によるインクの循環が停止する。
次いで、ステップS25において、印刷制御部101は、ステップS24でポンプ64を停止してから規定時間Tが経過したか否かを判断する。規定時間Tは、上流タンク56の液面が安定するのを待つ時間である。規定時間Tは、例えば、1秒である。
ポンプ64を停止してからまだ規定時間Tが経過していないと判断した場合(ステップS25:NO)、印刷制御部101は、ステップS25を繰り返す。
ポンプ64を停止してから規定時間Tが経過したと判断した場合(ステップS25:YES)、印刷制御部101は、ステップS21へ戻る。
印刷制御部101は、図9のポンプ動作を、図7のステップS6でポンプ動作を終了する時点で終了する。この時点でポンプ64が駆動中の場合、印刷制御部101は、ポンプ64を停止して、ポンプ動作を終了する。
次に、インク循環式印刷ユニット32のインクジェットヘッド48が吐出するインクの色を変更するためのインク色変更処理について説明する。
前述のように、インクジェット印刷装置1では、インク循環式印刷ユニット32Cにおいて、マゼンタからレッドへのインク色の変更が行われることがある。このインク色の変更を行う場合、作業者が、インク循環式印刷ユニット32Cのインクカートリッジ42をマゼンタのものからレッドのものに交換する。このインクカートリッジ42の交換が行われると、インクジェット印刷装置1は、インク色変更処理を実行する。
図10は、インク色変更処理のフローチャートである。図10のフローチャートの処理は、インク循環式印刷ユニット32Cのインクカートリッジ装着部41に装着されているマゼンタのインクカートリッジ42がレッドのインクカートリッジ42に交換されたことにより開始となる。
インク循環式印刷ユニット32Cのインクカートリッジ装着部41にレッドのインクカートリッジ42が装着されると、図10のステップS31において、設定用パッチ印刷制御部102は、設定用パッチをマゼンタインクで印刷させる。ここで、設定用パッチ印刷制御部102は、インク循環式印刷ユニット32Cのインク情報読取部47からのインク情報により、インクカートリッジ装着部41にレッドのインクカートリッジ42が装着されたと判断できる。
設定用パッチの印刷のために、設定用パッチ印刷制御部102は、給紙部2により外部給紙台21および内部給紙台24A〜24Cのうち刷り飛ばし時に使用される給紙台と同じ給紙台から用紙Pを給紙させる。ここでは、刷り飛ばし時に使用される給紙台は内部給紙台24Aであるとする。設定用パッチ印刷制御部102は、内部給紙台24Aから給紙された用紙Pに対し、マゼンタの設定用パッチの印刷画像データに基づき、インク循環式印刷ユニット32Cにより設定用パッチを印刷させる。
この際、設定用パッチ印刷制御部102は、図7のフローチャートで説明した動作と同様の動作により、インク循環式印刷ユニット32Cにより設定用パッチを印刷させる。ただし、ここでは、設定用パッチ印刷制御部102は、ステップS2で開始されるインク補給制御は実施しない。これにより、インクカートリッジ42からのレッドインクの供給は開始されず、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37に残留しているマゼンタインクにより設定用パッチが印刷される。マゼンタの設定用パッチが印刷された用紙Pは、排紙台88へ排紙される。
マゼンタの設定用パッチが印刷された用紙Pは排紙後、作業者により画像読取部8にセットされる。そして、作業者により操作パネル部7に対して、画像読取部8による画像の読み取りを指示する操作が行われる。
この操作に応じて、ステップS32において、画像読取制御部107は、画像読取部8にマゼンタの設定用パッチの印刷画像を読み取らせる。画像読取部8は、マゼンタの設定用パッチのRGB形式の読取画像データを生成する。
次いで、ステップS33において、設定部105は、マゼンタの設定用パッチの読取画像データに基づき、インク置換判定濃度範囲を設定する。具体的には、前述のように、設定部105は、マゼンタの設定用パッチの読取画像データから、設定用パッチの印刷画像領域におけるB成分の値Bmを取得する。次いで、設定部105は、式(1)により、Bmから推定値Brを算出する。そして、設定部105は、推定値Brを含む所定範囲を、インク置換判定濃度範囲として設定する。
次いで、ステップS34において、インク置換制御部103は、刷り飛ばしを開始する。具体的には、インク置換制御部103は、給紙部2により内部給紙台24Aから用紙Pを順次給紙させる。インク置換制御部103は、給紙された用紙Pをベルト搬送部31、上面搬送部4、反転部6により循環搬送させつつ、インク循環式印刷ユニット32Cにより用紙Pに刷り飛ばし画像を両面印刷させる。インク置換制御部103は、刷り飛ばし画像が両面印刷された用紙Pを、排紙部5により排紙させる。
刷り飛ばしにおいては、インク置換制御部103は、図7のフローチャートで説明した動作と同様の動作により、インク循環式印刷ユニット32Cにより刷り飛ばし画像を印刷させる。
刷り飛ばし中は、インクジェットヘッド48によるインクの吐出によりインクが消費されるとともに、図8のフローチャートで説明したインク補給制御により、レッドのインクカートリッジ42からレッドインクが印刷部37に補給される。これにより、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37内においてマゼンタインクからレッドインクへの置換が進行する。
ここで、刷り飛ばし中に内部給紙台24Aの用紙Pがなくなった場合、インク置換制御部103は、刷り飛ばしを中断する。内部給紙台24Aに用紙Pが補給されると、インク置換制御部103は、刷り飛ばしを再開する。内部給紙台24Aへの用紙補給の際、内部給紙台24Aが筐体11から引き出される。これは、内部給紙台オープンセンサ25Aにより検知される。
次いで、ステップS35において、インク置換制御部103は、ステップS34で刷り飛ばしを開始してからの刷り飛ばしの枚数が規定枚数(例えば、100枚)に達したか否かを判断する。刷り飛ばしの枚数が規定枚数に達していないと判断した場合(ステップS35:NO)、インク置換制御部103は、ステップS35を繰り返す。
刷り飛ばしの枚数が規定枚数に達したと判断した場合(ステップS35:YES)、ステップS36において、インク置換制御部103は、ステップS34の刷り飛ばしの開始から刷り飛ばしの枚数が規定枚数に達するまでの間に、刷り飛ばしに用いる内部給紙台24A上の用紙Pの用紙種類が変更された可能性があるか否かを判断する。ここで、インク置換制御部103は、内部給紙台オープンセンサ25Aにより内部給紙台24Aが筐体11から引き出されたことが検知された場合、内部給紙台24A上の用紙Pの用紙種類が変更された可能性があると判断する。内部給紙台24Aへの用紙補給の際、それ以前に積載されていた用紙Pの種類とは異なる種類の用紙Pが補給される可能性があるからである。
用紙種類が変更された可能性があるとインク置換制御部103が判断した場合(ステップS36:YES)、ステップS37において、設定用パッチ印刷制御部102は、設定用パッチをブラックインクで改めて印刷させる。また、判定用パッチ印刷制御部104は、判定用パッチを印刷させる。ここで、判定用パッチ印刷制御部104は、設定用パッチと同じ用紙Pに判定用パッチを印刷させる。
具体的には、設定用パッチ印刷制御部102は、給紙部2により内部給紙台24Aから用紙Pを給紙させる。設定用パッチ印刷制御部102は、給紙された用紙Pに対し、ブラックの設定用パッチの印刷画像データに基づき、インク循環式印刷ユニット32Aにより設定用パッチを印刷させる。また、判定用パッチ印刷制御部104は、ブラックの設定用パッチが印刷される用紙Pと同じ用紙Pに対し、判定用パッチの印刷画像データに基づき、インク循環式印刷ユニット32Cにより設定用パッチを印刷させる。
この際、設定用パッチ印刷制御部102は、図7のフローチャートで説明した動作と同様の動作により、インク循環式印刷ユニット32Aにより設定用パッチを印刷させる。また、判定用パッチ印刷制御部104は、図7のフローチャートで説明した動作と同様の動作により、インク循環式印刷ユニット32Cにより判定用パッチを印刷させる。ブラックの設定用パッチおよび判定用パッチが印刷された用紙Pは、排紙台88へ排紙される。
インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37におけるマゼンタインクからレッドインクへのインク置換が完了するまでは、判定用パッチは、マゼンタインクとレッドインクとの混合インクにより印刷される。インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37におけるインク置換が完了している場合は、判定用パッチは、レッドインクで印刷される。
ブラックの設定用パッチおよび判定用パッチが印刷された用紙Pは排紙後、作業者により画像読取部8にセットされる。そして、作業者により操作パネル部7に対して、画像読取部8による画像の読み取りを指示する操作が行われる。
この操作に応じて、ステップS38において、画像読取制御部107は、画像読取部8にブラックの設定用パッチおよび判定用パッチの印刷画像を読み取らせる。画像読取部8は、ブラックの設定用パッチおよび判定用パッチのRGB形式の読取画像データを生成する。
次いで、ステップS39において、設定部105は、ブラックの設定用パッチの読取画像データに基づき、インク置換判定濃度範囲を再設定する。具体的には、前述のように、設定部105は、ブラックの設定用パッチの読取画像データから、設定用パッチの印刷画像領域におけるB成分の値Bkを取得する。次いで、設定部105は、式(2)により、Bkから推定値Brを算出する。そして、設定部105は、推定値Brを含む所定範囲を、インク置換判定濃度範囲として再設定する。この後、ステップS42へ処理が進む。
ステップS36において、用紙種類が変更された可能性はないとインク置換制御部103が判断した場合(ステップS36:NO)、ステップS40において、判定用パッチ印刷制御部104は、判定用パッチを印刷させる。具体的には、判定用パッチ印刷制御部104は、給紙部2により内部給紙台24Aから用紙Pを給紙させる。判定用パッチ印刷制御部104は、給紙された用紙Pに対し、判定用パッチの印刷画像データに基づき、インク循環式印刷ユニット32Cにより判定用パッチを印刷させる。
この際、判定用パッチ印刷制御部104は、図7のフローチャートで説明した動作と同様の動作により、インク循環式印刷ユニット32Cにより判定用パッチを印刷させる。判定用パッチが印刷された用紙Pは、排紙台88へ排紙される。
判定用パッチが印刷された用紙Pは排紙後、作業者により画像読取部8にセットされる。そして、作業者により操作パネル部7に対して、画像読取部8による画像の読み取りを指示する操作が行われる。
この操作に応じて、ステップS41において、画像読取制御部107は、画像読取部8に判定用パッチの印刷画像を読み取らせる。画像読取部8は、判定用パッチのRGB形式の読取画像データを生成する。この後、ステップS42へ処理が進む。
ステップS42では、判定部106は、印刷された判定用パッチの濃度がインク置換判定濃度範囲内であるか否かを判断する。具体的には、判定部106は、判定用パッチのRGB形式の読取画像データから、判定用パッチの印刷画像の濃度を示す値として、判定用パッチの印刷画像領域におけるB成分の値Bmrを取得する。そして、判定部106は、Bmrがインク置換判定濃度範囲内であるか否かを判断する。ここで、ステップS39でインク置換判定濃度範囲が再設定された場合は、判定部106は、Bmrが再設定後のインク置換判定濃度範囲内であるか否かを判断する。
Bmrがインク置換判定濃度範囲外であると判定部106が判断した場合(ステップS42:NO)、ステップS34に処理が戻る。これにより、刷り飛ばしが再開(継続)される。
Bmrがインク置換判定濃度範囲内であると判断した場合(ステップS42:YES)、ステップS43において、判定部106は、インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37におけるインク置換が完了したと判定する。これにより、インク置換制御部103は、刷り飛ばしを終了する。この結果、インク色変更処理が終了となる。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、刷り飛ばしの開始後に、刷り飛ばし、設定用パッチの印刷および判定用パッチの印刷に用いる用紙種類が変更された可能性が生じた場合、設定用パッチ印刷制御部102は、インク色変更対象ではないインク循環式印刷ユニット32の印刷部37により、改めて設定用パッチを印刷させる。そして、設定部105は、改めて印刷された設定用パッチの濃度に基づき、インク置換判定濃度範囲を再設定する。
このため、判定用パッチを印刷する用紙の種類が、刷り飛ばしの開始前に設定用パッチが印刷された用紙の種類と同じ種類から変わった場合でも、変わった後の用紙種類に応じたインク置換判定濃度範囲が再設定される。これにより、インク色変更対象のインク循環式印刷ユニット32の印刷部37における元の色のインクから新たな色のインクへの置換の完了の判定精度を向上できる。
なお、上述した実施の形態では、4つの印刷部(インク循環式印刷ユニット32A〜32Dの印刷部37)を有するインクジェット印刷装置1において、1つの印刷部(インク循環式印刷ユニット32Cの印刷部37)がインク色変更対象である場合について説明したが、印刷部の総数およびインク色変更対象となる印刷部の数はこれに限らない。複数の印刷部のうちの一部の印刷部をインク色変更対象とするものであればよい。インク色変更対象の印刷部が複数ある場合、それらに対して前述のインク色変更処理を並行して行えばよい。
また、上述した実施の形態では、式(1)、式(2)を用いてインク置換判定濃度範囲を設定したが、予め設定用パッチの濃度とインク置換判定濃度範囲とを関連付けたテーブルを記憶部9に記憶しておき、このテーブルを用いてインク置換判定濃度範囲を設定するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、インク色変更対象のインク循環式印刷ユニット32Cのインクカートリッジ42がマゼンタのものからレッドのものに交換された後、レッドインクの供給の開始前にマゼンタインクで設定用パッチを印刷しているが、インク色変更対象ではないインク循環式印刷ユニット32A,32B,32Dのいずれかの印刷部37により設定用パッチを印刷してもよい。この場合でも、設定用パッチを印刷するインク色に対応した、式(1)、式(2)のような式を用いて、インク置換判定濃度範囲を設定することができる。また、設定用パッチの濃度とインク置換判定濃度範囲とを関連付けたテーブルを用いてインク置換判定濃度範囲を設定するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、設定用パッチおよび判定用パッチの印刷画像の濃度を示す値として、それらの読取画像データにおけるB成分の値を用いたが、これに限らない。例えば、L表色系におけるLの値を用いてもよい。
また、上述した実施の形態では、インク置換動作として刷り飛ばしを実行したが、インク置換動作はこれに限らない。例えば、インク置換動作として、インク排出部38による印刷部37からのインクの排出およびインク供給部36による印刷部37へのインクの供給を行うインク排出・供給動作を行ってもよい。
このインク排出・供給動作におけるインク排出動作は、次のように行われる。インク色変更対象のインク循環式印刷ユニット32において、まず、図9のフローチャートで説明したポンプ動作が開始される。上流大気開放弁58および下流大気開放弁63は開状態とされる。そして、インク排出弁78が開かれる。これにより、下流タンク61から廃液タンク79へのインクの排出が開始される。下流下限センサ72および上流下限センサ69がともにオフになると、ポンプ動作が終了し、インク排出弁78が閉じられる。これにより、インクの排出が停止する。また、上流大気開放弁58が閉じられ、インク循環式印刷ユニット32が待機状態となる。これにより、インク排出動作が終了となる。
インク排出動作に続いて、インク供給動作が次のように行われる。まず、下流大気開放弁63が閉じられ、上流大気開放弁58が開かれる。次いで、ポンプ動作が開始される。次いで、インク供給弁44が開かれる。これにより、インクカートリッジ42から下流タンク61へのインクの供給が開始される。下流下限センサ72および上流下限センサ69がともにオンになると、インク供給弁44が閉じられ、ポンプ動作が終了する。これにより、インクの供給が停止する。この後、上流大気開放弁58が閉じられるとともに、下流大気開放弁63が開かれ、インク循環式印刷ユニット32が待機状態となる。これにより、インク供給動作が終了となる。
上述した実施の形態における刷り飛ばしでは、規定枚数を区切りとして、刷り飛ばしの規定枚数ごとに判定用パッチの印刷を行ったが、このインク排出・供給動作では、上記の一連のインク排出動作とインク供給動作との組み合わせを区切りとし、この区切りごとに判定用パッチの印刷を行う。
また、このインク排出・供給動作をインク置換動作として行う場合でも、設定用パッチの印刷に用いる用紙種類と判定用パッチの印刷に用いる用紙種類とは同じである。すなわち、設定用パッチの印刷および判定用パッチの印刷には、同一の給紙台の用紙Pが用いられる。設定用パッチの印刷および判定用パッチの印刷に用いる用紙種類が変更された可能性が生じた場合、インク色変更対象ではないインク循環式印刷ユニット32の印刷部37により改めて設定用パッチが印刷される。
なお、上記のインク排出・供給動作におけるインク排出動作を、パージ動作としてもよい。パージ動作は、インクジェットヘッド48へインクを供給する経路を加圧してノズルからインクを押し出す動作である。
パージ動作は次のように行われる。インク色変更対象のインク循環式印刷ユニット32において、上流大気開放弁58および開閉弁67が閉状態とされる。この状態で、ポンプ64が駆動される。これにより、インク循環管66a、分配器59、集合器60が加圧され、インクジェットヘッド48の各ヘッドモジュール51のノズルからインクが押し出されて排出される。このパージ動作によるインクの排出量は、ポンプ64の駆動時間により調整される。ポンプの駆動が終了すると、開閉弁67が開かれる。これにより、パージ動作が終了となる。なお、パージ動作によりインクジェットヘッド48から押し出されたインクは、図示しないインク受け部材により受け取られる。
パージ動作後のインク供給動作は、次のように行われる。まず、下流大気開放弁63が閉じられ、上流大気開放弁58が開かれる。次いで、ポンプ動作が開始される。次いで、インク供給弁44が開かれる。これにより、インクカートリッジ42から下流タンク61へのインクの供給が開始される。インク供給弁44が開いてから所定時間が経過すると、インク供給弁44が閉じられ、ポンプ動作が終了する。これにより、インクの供給が停止する。インク供給弁44が開いている時間により、インクの供給量が調整される。この後、上流大気開放弁58が閉じられるとともに、下流大気開放弁63が開かれ、インク循環式印刷ユニット32が待機状態となる。これにより、インク供給動作が終了となる。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 インクジェット印刷装置
2 給紙部
3 搬送印刷部
4 上面搬送部
5 排紙部
6 反転部
7 操作パネル部
8 画像読取部
9 記憶部
10 制御部
32,32A〜32D インク循環式印刷ユニット
36 インク供給部
37 印刷部
41 インクカートリッジ装着部
42 インクカートリッジ
48 インクジェットヘッド
49 インク循環部
101 印刷制御部
102 設定用パッチ印刷制御部
103 インク置換制御部
104 判定用パッチ印刷制御部
105 設定部
106 判定部
107 画像読取制御部

Claims (1)

  1. 用紙を給紙する給紙部と、
    それぞれインクを吐出するインクジェットヘッドを有し、前記給紙部により給紙される用紙にインクを吐出して印刷する複数の印刷部と、
    前記複数の印刷部に対応して設けられ、インクを収容する交換可能なインクカートリッジをそれぞれ有し、前記インクカートリッジのインクを前記印刷部に供給する複数のインク供給部と、
    前記複数の印刷部のうちの一部のインク色変更対象の印刷部に対応する前記インク供給部の前記インクカートリッジがインク色変更後の色のインクを収容するインクカートリッジに交換される場合において、インク色変更対象ではない印刷部、および交換後のインクカートリッジからのインク供給の開始前の前記インク色変更対象の印刷部のうちのいずれかにより、用紙へのインクのにじみ度合いに応じて濃度が変わる画像からなる設定用パッチを用紙に印刷するよう制御する設定用パッチ印刷制御部と、
    印刷された前記設定用パッチの濃度に基づき、前記インク色変更対象の印刷部におけるインクの置換完了を判定するための、用紙へのインクのにじみ度合いに応じて濃度が変わる画像からなる判定用パッチに対するインク置換判定濃度範囲を設定する設定部と、
    前記インク色変更対象の印刷部に対応する前記インク供給部の前記インクカートリッジがインク色変更後の色のインクを収容するインクカートリッジに交換された後、前記インク色変更対象の印刷部内のインクの置換を進行させるためのインク置換動作を実行するよう制御するインク置換制御部と、
    インク置換動作の区切りごとに、前記設定用パッチの印刷に用いた用紙と同じ種類の用紙を前記給紙部から給紙し、前記インク色変更対象の印刷部により前記判定用パッチを給紙された用紙に印刷するよう制御する判定用パッチ印刷制御部と、
    印刷された前記判定用パッチの濃度が前記インク置換判定濃度範囲内の場合、前記インク色変更対象の印刷部におけるインクの置換が完了したと判定する判定部とを備え、
    インク置換動作の開始後において、前記設定用パッチおよび前記判定用パッチの印刷に用いる用紙種類が変更された可能性が生じた場合、
    前記設定用パッチ印刷制御部は、前記インク色変更対象ではない印刷部により前記設定用パッチを用紙に改めて印刷させ、
    前記設定部は、改めて印刷された前記設定用パッチの濃度に基づき、前記インク置換判定濃度範囲を再設定することを特徴とするインクジェット印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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