JP7302353B2 - 複合機、その制御方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッド、光源及び読取素子を備えた複合機、その制御方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、テストパターンを出力し、テストパターンの測定結果に基づいて、ムラ補正(ノズル毎の吐出特性のバラツキ補正)を行う技術が示されている。
特開2012-066516号公報
ヘッドの流路には、出荷時に、ヘッド保全等の観点から、保存液(インクとは異なる液体)が充填される場合がある。この場合、例えば装置にインクタンクが装着された後、インクタンクから流路にインクが導入され、流路内の液体が保存液(第1液)からインク(第2液)に置換される。
しかしながら、上記置換が完全ではなく、流路内に保存液が残存することがある。この状態で、特許文献1のようにテストパターンを出力し、テストパターンの測定結果に基づいてムラ補正を行うと、テストパターンに保存液の影響が出るため、不適切なムラ補正が行われ得る。
本発明の目的は、流路内に第1液が残存している場合に不適切なムラ補正が行われる問題を抑制できる、複合機、その制御方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の第1観点によれば、複数のノズル及び前記複数のノズルに連通する流路が形成されたヘッドと、光源と、前記光源から照射されかつ記録媒体を反射した光に基づいて、前記記録媒体に形成された画像の読取データを生成する読取素子と、制御部と、を備え、前記制御部は、第1液が収容された前記流路に第2液を導入する、導入ステップと、前記導入ステップの後、前記複数のノズルから液体を吐出させ、前記記録媒体に検査画像を形成する、検査画像形成ステップと、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、本読取ステップと、を実行し、前記検査画像形成ステップの後、かつ、前記本読取ステップの前に、前記光源から前記検査画像に対し、前記記録媒体に対する反射率と前記第1液に対する反射率との差と、前記記録媒体に対する反射率と前記第2液に対する反射率との差とが異なる光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、事前読取ステップと、前記事前読取ステップで生成された前記読取データに基づいて、前記流路内における前記第1液の残存量が第1所定量以上であるか否かを判断する、判断ステップと、を実行し、前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上でないと判断された場合、前記本読取ステップにおいて、前記光源から前記検査画像に対し、前記事前読取ステップで照射された光とは異なる色の光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させることを特徴とする、複合機が提供される。
本発明の第2観点によれば、複数のノズル及び前記複数のノズルに連通する流路が形成されたヘッドと、光源と、前記光源から照射されかつ記録媒体を反射した光に基づいて、前記記録媒体に形成された画像の読取データを生成する読取素子と、を備えた複合機を制御する制御方法であって、第1液が収容された前記流路に第2液を導入する、導入ステップと、前記導入ステップの後、前記複数のノズルから液体を吐出させ、前記記録媒体に検査画像を形成する、検査画像形成ステップと、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、本読取ステップと、を実行し、前記検査画像形成ステップの後、かつ、前記本読取ステップの前に、前記光源から前記検査画像に対し、前記記録媒体に対する反射率と前記第1液に対する反射率との差と、前記記録媒体に対する反射率と前記第2液に対する反射率との差とが異なる光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、事前読取ステップと、前記事前読取ステップで生成された前記読取データに基づいて、前記流路内における前記第1液の残存量が第1所定量以上であるか否かを判断する、判断ステップと、を実行し、前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上でないと判断された場合、前記本読取ステップにおいて、前記光源から前記検査画像に対し、前記事前読取ステップで照射された光とは異なる色の光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させることを特徴とする、制御方法が提供される。
本発明の第3観点によれば、複数のノズル及び前記複数のノズルに連通する流路が形成されたヘッドと、光源と、前記光源から照射されかつ記録媒体を反射した光に基づいて、前記記録媒体に形成された画像の読取データを生成する読取素子と、を備えた複合機を、第1液が収容された前記流路に第2液を導入する、導入手段、前記導入手段による導入の後、前記複数のノズルから液体を吐出させ、前記記録媒体に検査画像を形成する、検査画像形成手段、及び、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、本読取手段、として機能させ、前記検査画像形成手段により前記検査画像が形成された後、かつ、前記本読取手段により前記読取データが生成される前に、前記複合機を、前記光源から前記検査画像に対し、前記記録媒体に対する反射率と前記第1液に対する反射率との差と、前記記録媒体に対する反射率と前記第2液に対する反射率との差とが異なる光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、事前読取手段、及び、前記事前読取手段により生成された前記読取データに基づいて、前記流路内における前記第1液の残存量が第1所定量以上であるか否かを判断する、判断手段、として機能させ、前記判断手段により前記残存量が前記第1所定量以上でないと判断された場合、前記本読取手段が、前記光源から前記検査画像に対し、前記事前読取手段により照射された光とは異なる色の光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させることを特徴とする、プログラムが提供される。
第1~第3観点によれば、流路内における第1液の残存量が第1所定量以上であるか否かが判断され、残存量が第1所定量以上でない場合に、本読取ステップが実行される。この本読取ステップで生成された読取データに基づいてムラ補正を行うことで、適切なムラ補正を実現できる。したがって、流路内に第1液が残存している場合に不適切なムラ補正が行われる問題を抑制できる。
前記制御部は、前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記事前読取ステップで生成された前記読取データに基づいて、前記残存量が前記第1所定量よりも多い第2所定量以上であるか否かを判断し、前記残存量が前記第2所定量以上であると判断された場合、前記導入ステップを実行し、前記残存量が前記第2所定量以上でないと判断された場合、前記複数のノズルから液体を強制的に排出させる、強制排出ステップを実行してよい。当該構成によれば、残存量が第2所定量以上の場合は導入ステップを再度実行することで完全な置換を図ると共に、残存量が第2所定量未満の場合は導入ステップではなく強制排出ステップを実行することで第2液の消費量を抑制できる。
前記強制排出ステップは、ポンプの駆動により前記複数のノズルから液体を強制的に排出させるパージと、前記ヘッドのアクチュエータの駆動により前記複数のノズルから液体を強制的に排出させるフラッシングと、を含み、前記制御部は、前記残存量が前記第2所定量以上でないと判断された場合、前記事前読取ステップで生成された前記読取データに基づいて、前記残存量が前記第1所定量よりも多く前記第2所定量よりも少ない第3所定量以上であるか否かを判断し、前記残存量が前記第3所定量以上であると判断された場合、前記パージを実行し、前記残存量が前記第3所定量以上でないと判断された場合、前記フラッシングを実行してよい。当該構成によれば、残存量が第3所定量以上の場合はパージを実行することで完全な置換を図ると共に、残存量が第3所定量未満の場合はパージではなくフラッシングを実行することで第2液の消費量を抑制できる。
前記制御部は、前記検査画像を構成する複数の単位領域毎に、前記判断ステップを実行し、前記判断ステップにおいて前記複数の単位領域全ての前記残存量が前記第1所定量以上でないと判断された場合に、前記本読取ステップを実行してよい。当該構成によれば、検査画像の全体ではなく単位領域毎に判断等を行うことで、第1液が局所的に残存する場合に適切に対応できる。
前記制御部は、前記判断ステップにおいて前記複数の単位領域の一部の前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記ヘッドのアクチュエータの駆動により、前記複数のノズルのうち前記一部に対応するノズルから液体を強制的に排出させるフラッシングを実行してよい。当該構成によれば、全てのノズルからではなく一部のノズルから液体を強制的に排出させることで、第2液の消費量を抑制できる。
前記複合機は、前記記録媒体と前記光源とを移動方向に沿って相対移動させる移動機構をさらに備え、前記制御部は、前記検査画像形成ステップにおいて、前記移動方向に並びかつ互いに同じ色で構成される、複数の前記検査画像を形成し、前記事前読取ステップにおいて、前記移動機構により前記記録媒体と前記光源とを前記移動方向に相対的に移動させつつ、前記移動方向に並ぶ前記複数の検査画像のうちの1つの検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記移動方向に並ぶ前記複数の検査画像のうち、前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にある検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、前記事前読取ステップをさらに実行してよい。当該構成によれば、移動方向に複数の検査画像を形成することで、第1液から第2液への置換が促進される。また、事前読取ステップを移動方向に沿って順次行うことで、記録媒体と光源との相対移動方向を切り替えずに、スムーズに処理を行える。
前記制御部は、前記本読取ステップにおいて、前記移動方向に並ぶ前記複数の検査画像のうち、直近の前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にある検査画像の読取データを前記読取素子に生成させてよい。当該構成によれば、事前読取ステップ及び本読取ステップを移動方向に沿って順次行うことで、記録媒体と光源との相対移動方向を切り替えずに、スムーズに処理を行える。
前記制御部は、前記検査画像形成ステップにおいて、前記移動方向と交差する交差方向に並びかつ互いに異なる色で構成される、複数の前記検査画像を形成し、前記事前読取ステップにおいて、前記交差方向に並ぶ前記複数の検査画像のうちの1つの検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記複数の検査画像のうち、前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にありかつ前記判断ステップの対象である検査画像と前記移動方向に並ぶ検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、前記事前読取ステップをさらに実行し、前記本読取ステップにおいて、前記複数の検査画像のうち、直近の前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にありかつ直近の前記判断ステップの対象である検査画像と前記移動方向に並ぶ検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、前記事前読取ステップが行われているとき、前記複数の検査画像のうち、前記事前読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像に対し、前記光源から光を照射させ、当該検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、前記本読取ステップで生成された前記読取データと、直近の前記事前読取ステップが行われているときに生成された、前記事前読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像の前記読取データとに基づいて、前記複数のノズルのムラ補正を行う、ムラ補正ステップをさらに実行してよい。当該構成によれば、ある色の検査画像について事前読取ステップが行われているときに、他の色の検査画像の読取データも生成しておき、このデータをムラ補正に利用することで、本読取ステップにおいて、他の色の検査画像の読取データの生成を省略できる。ひいては、無駄なデータ生成を行わないことで、処理速度を向上できる。
前記制御部は、前記事前読取ステップが行われているとき、前記複数の検査画像のうち、前記事前読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像に対し、前記事前読取ステップの対象である検査画像に照射された光とは異なる色の光を、前記光源から照射させてよい。
前記制御部は、前記本読取ステップが行われているとき、前記複数の検査画像のうち、前記本読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像に対し、前記光源から光を照射させなくてよい。本読取ステップでは、上述のように他の色(事前読取ステップや本読取ステップの対象となる色以外)の検査画像の読取データの生成を省略できることから、当該検査画像に対して光を照射させないことで、無駄な電力消費を抑制できる。
前記制御部は、前記本読取ステップが行われているとき、前記複数の検査画像のうち、前記本読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像に対し、前記本読取ステップの対象である検査画像に照射された光と同じ色の光を、前記光源から照射させてよい。
前記制御部は、前記検査画像形成ステップにおいて、前記移動方向と交差する交差方向に並びかつ互いに異なる色で構成される、複数の前記検査画像を形成し、前記事前読取ステップにおいて、前記交差方向に並ぶ前記複数の検査画像のうちの1つの検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記複数の検査画像のうち、前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にありかつ前記判断ステップの対象である検査画像と前記移動方向に並ぶ検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、前記事前読取ステップをさらに実行し、前記本読取ステップにおいて、前記複数の検査画像のうち、直近の前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にありかつ直近の前記判断ステップの対象である検査画像と前記移動方向に並ぶ第1検査画像と、前記第1検査画像と前記交差方向に並ぶ第2検査画像とに対し、前記光源から互いに異なる色の光を照射させて、前記第1検査画像及び前記第2検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、前記本読取ステップで生成された前記第1検査画像及び前記第2検査画像の読取データに基づいて、前記複数のノズルのムラ補正を行う、ムラ補正ステップをさらに実行してよい。当該構成によれば、各色の検査画像の最新の読取データに基づいて、ムラ補正を適切に行える。
前記制御部は、前記事前読取ステップにおいて、前記光源から、前記記録媒体に対する反射率と前記第1液に対する反射率との差が、前記記録媒体に対する反射率と前記第2液に対する反射率との差よりも大きい光を照射させてよい。当該構成によれば、記録媒体との反射率の差が大きい光源を用いることで、第1液の残存量を精度よく検出できる。
前記制御部は、前記判断ステップにおいて、前記事前読取ステップで生成された前記読取データが示す受光量が閾値を超えない場合に、前記残存量が前記第1所定量以上であると判断してよい。
本発明によれば、流路内に第1液が残存している場合に不適切なムラ補正が行われる問題を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る複合機を示す斜視図である。 図1の複合機においてカバーが閉じた状態を示す斜視図である。 図1の複合機の筐体の内部を示す平面図である。 図3に示すヘッドの部分断面図である。 図1の複合機の筐体の上部を示す平面図である。 図1の複合機の筐体の上部を示す側面図である。 図1の複合機の電気的構成を示すブロック図である。 図1の複合機の制御部が実行するプログラムを示すフロー図である。 RGB3色の光のCMY各色に対する反射率を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る複合機の制御部が実行するプログラムを示すフロー図である。 本発明の第2実施形態に係る複合機において検査画像形成ステップで形成される検査画像を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る複合機の制御部が実行するプログラムを示すフロー図である。 本発明の第3実施形態に係る複合機において検査画像形成ステップで形成される検査画像を示す模式図である。 本発明の第4実施形態に係る複合機の制御部が実行するプログラムを示すフロー図である。 本発明の第5実施形態に係る複合機の制御部が実行するプログラムを示すフロー図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る複合機1は、図1及び図2に示すように、筐体1aと、筐体1aの内部に設けられたインクジェット方式の画像形成部10と、筐体1aの上部に設けられたフラットベッド方式の画像読取部50と、筐体1aの上部に開閉可能に取り付けられたカバー1cと、給紙トレイ1mと、排紙トレイ1nとを備えている。
筐体1aの内部には、図3に示すように、画像形成部10の他、搬送機構20、メンテナンスユニット30、カートリッジユニット40及び制御部90が設けられている。
画像形成部10は、複数のノズル11xが形成されたヘッド11と、ヘッド11を保持するキャリッジ12と、キャリッジ12を走査方向(鉛直方向と直交する方向)に移動させる移動機構13とを有する。
ヘッド11は、図4に示すように、流路ユニット11mと、アクチュエータユニット11nとを含む。
流路ユニット11mの下面に、複数のノズル11xが開口している。ノズル11xは、図3に示すように、走査方向に並ぶ4つのノズル列11C,11M,11Y,11Kを構成している。各ノズル列11C,11M,11Y,11Kは、搬送方向(走査方向及び鉛直方向と直交する方向)に並ぶ複数のノズル11xで構成されている。ノズル列11Cを構成するノズル11xはシアンのインク、ノズル列11Mを構成するノズル11xはマゼンタのインク、ノズル列11Yを構成するノズル11xはイエローのインク、ノズル列11Kを構成するノズル11xはブラックのインクを、それぞれ吐出する。
流路ユニット11mの内部には、図4に示すように、色毎(ノズル列11C,11M,11Y,11K毎)に設けられた共通流路11aと、ノズル11x毎に個別の個別流路11bとが形成されている。個別流路11bは、対応する色の共通流路11aの出口から圧力室11pを経てノズル11xに至る流路である。流路ユニット11mの上面には、複数の圧力室11pが開口している。
アクチュエータユニット11nは、流路ユニット11mの上面に複数の圧力室11pを覆うように配置された振動板11n1と、振動板11n1の上面に配置された圧電層11n2と、圧電層11n2の上面に複数の圧力室11pのそれぞれと対向するように配置された複数の個別電極11n3とを含む。振動板11n1及び圧電層11n2において各個別電極11n3と各圧力室11pとで挟まれた部分は、圧力室11p毎に個別のユニモルフ型アクチュエータ11n4として機能する。アクチュエータ11n4は、制御部90の制御によりドライバIC11dが駆動され、各個別電極11n3に電圧が印加されることで、独立して変形可能である。アクチュエータ11n4が圧力室11pに向かって凸となるように変形することにより、圧力室11pの容積が減少し、圧力室11p内のインクに圧力が付与され、ノズル11xからインクが吐出される。
移動機構13は、図3に示すように、キャリッジ12を支持する一対のガイド13a,13b、及び、キャリッジ12に連結されたベルト13cを含む。ガイド13a,13b及びベルト13cは、走査方向に延びている。制御部90の制御によりキャリッジ駆動モータ13mが駆動されると、ベルト13cが走行し、ガイド13a,13bに沿ってキャリッジ12が走査方向に移動する。
搬送機構20は、給紙ローラ(図示略)と、2つのローラ対21,22(図3参照)とを有する。搬送方向においてローラ対21とローラ対22との間に、ヘッド11及びキャリッジ12が配置されている。制御部90の制御により搬送モータ20m(図7参照)が駆動されると、給紙トレイ1m(図1及び図2参照)に配置された用紙100は、給紙ローラにより送り出された後、ローラ対21,22により搬送方向に搬送され、排紙トレイ1n(図1及び図2参照)に受容される。
メンテナンスユニット30は、キャップ31、吸引ポンプ32及び廃液タンク33を含む。
キャップ31は、上面が開口した箱状の部材であり、キャップ昇降モータ31m(図7参照)の駆動により、鉛直方向に移動可能である。ヘッド11がキャップ31の上方に位置するときに、制御部90の制御によりキャップ昇降モータ31m(図7参照)が駆動され、キャップ31が上方に移動されることで、キャップ31のリップ部がヘッド11の下面に接触し、キャップ31とヘッド11の下面との間に密閉空間が形成される。このとき、ヘッド11に形成された全てのノズル11xが、キャップ31で覆われる。
吸引ポンプ32は、キャップ31に連通している。キャップ31がヘッド11に形成された全てのノズル11xを覆った状態で、制御部90の制御により吸引ポンプ32が駆動されると、キャップ31とヘッド11の下面との間の密閉空間が減圧され、全てのノズル11xから液体(インクや後述の保存液)が強制的に排出される(パージ)。
廃液タンク33は、吸引ポンプ32に連通し、吸引ポンプ32で吸引されたインク等の液体を貯留する。
カートリッジユニット40は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ貯留する4つのカートリッジ(交換式のタンク)40C,40M,40Y,40Kを含む。4つのカートリッジ40C,40M,40Y,40Kは、それぞれ、チューブを介して、ヘッド11の各色の共通流路11a(図4参照)に連通している。
4つのカートリッジ40C,40M,40Y,40Kは、一体となって、筐体1aに対して着脱可能である。筐体1aにおけるカートリッジ40C,40M,40Y,40Kの装着部には、カートリッジセンサ40s(図7参照)が設けられており、カートリッジ40C,40M,40Y,40Kが装着部に装着されているときにON信号、装着されていないときにOFF信号を、制御部90に出力する。
画像読取部50は、図5及び図6に示すように、筐体1aの上部により構成される原稿台60と、筐体1a内に配置された読取ユニット70及び移動機構80とを有する。
原稿台60には、プラスチックやガラス等からなる透光板61が嵌め込まれている。図6に示すように、透光板61の上面に、読取対象となる用紙100が載置される。
読取ユニット70は、ラインセンサ71と、ラインセンサ71を保持するキャリッジ72とを有する。キャリッジ72は、移動機構80により、移動方向(本実施形態では、図3に示すキャリッジ12の走査方向と平行な方向)に沿って往復移動可能である。
ラインセンサ71は、移動方向及び鉛直方向と直交する方向(交差方向)に延びている。ラインセンサ71は、CIS(Contact Image Sensor)方式(等倍光学系)であり、RGB(レッド、グリーン、ブルー)3色の発光ダイオードでそれぞれ構成される複数の光源71aと、複数の筒状等倍レンズ71bと、複数の読取素子71cとを含む。光源71a、レンズ71b及び読取素子71cは、それぞれ交差方向に配列されている。各光源71aは、制御部90の制御により、個別に点灯又は消灯可能であり、また、RGB3色の光を選択的に点灯可能である。各読取素子71cは、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成される。
カバー1cは、図1及び図2に示すように原稿台60に対して開閉可能であり、カバー1cを閉じることで、外部からの光が読取ユニット70に入り込むことが抑制される(図6参照)。
移動機構80は、移動方向に延びるガイド81と、移動方向に透光板61を挟んで配置された一対のプーリ82a,82bと、プーリ82a,82bに巻回されたベルト83とを含む。
キャリッジ72は、ガイド81の上面に支持され、かつ、ベルト83の上端面に固定されている。CIS移動モータ80mの駆動により、プーリ82aが回転し、ベルト83が走行することにより、キャリッジ72がガイド81に沿って移動方向に移動する。
透光板61上に載置された用紙100の画像を読み取る際、制御部90は、CIS移動モータ80mを制御し、キャリッジ72を移動方向に移動させる。また、このとき制御部90は、複数の光源71aを点灯させ、複数の光源71aのそれぞれから、透光板61上に載置された用紙100に向けて光を照射させる。当該光は、透光板61を透過して用紙100で反射され、レンズ71bを通って、読取素子71cに入射する。読取素子71cは、受けた光を電気信号に変換することで、画像の読取データ(受光量を示すデータ)を生成し、当該読取データを制御部90に出力する。
制御部90は、図7に示すように、CPU(Central Processing Unit)91、ROM(Read Only Memory)92及びRAM(Random Access Memory)93を有する。ROM92には、CPU91が各種制御を行うためのプログラムやデータが格納されている。RAM93は、CPU91がプログラムを実行する際に用いるデータを一時的に記憶する。CPU91は、外部装置(PC等)や入力部(筐体1aに設けられたスイッチやボタン)から入力されたデータに基づいて、ROM92やRAM93に記憶されているプログラムやデータにしたがい、処理を実行する。
次いで、図8を参照し、制御部90が実行するプログラムについて説明する。当該プログラムは、複合機1の電源が投入された直後に開始される。
制御部90は、先ず、カートリッジセンサ40sからの信号に基づいて、カートリッジ40C,40M,40Y,40Kが装着されたか否かを判断する(S1)。具体的には、制御部90は、カートリッジセンサ40sからの信号がOFFからONに切り替わった場合、カートリッジ40C,40M,40Y,40Kが装着された(S1:YES)と判断する。
カートリッジ40C,40M,40Y,40Kが装着されていない場合(S1:NO)、制御部90は、S1の処理を繰り返す。
カートリッジ40C,40M,40Y,40Kが装着された場合(S1:YES)、制御部90は、ヘッド11にインクを導入する(S2:導入ステップ)。
工場出荷時において、ヘッド11の各色の流路11a,11b(図4参照)には、ヘッド11の保全等の観点から、インクではなく、保存液(本実施形態では、少量のシアンの色材を含有する液体)が充填される。
導入ステップ(S2)において、制御部90は、先ず、キャリッジ駆動モータ13mを制御し、キャップ31の上方にヘッド11を位置させる。そして制御部90は、キャップ昇降モータ31mを駆動させることで、キャップ31を上方に移動させ、キャップ31とヘッド11の下面との間に密閉空間を形成する。この状態で、制御部90は、吸引ポンプ32を駆動させ、密閉空間を減圧し、全てのノズル11xから保存液を強制的に排出させる。これに伴い、各カートリッジ40C,40M,40Y,40Kからヘッド11の各色の共通流路11a、さらに個別流路11bへとインクが導入され、流路11a,11b内の液体が保存液から各色のインクに置換される。
導入ステップ(S2)の後、制御部90は、用紙100上に、CMYK各色のインクでそれぞれ構成される4つの検査画像を形成する(S3:検査画像形成ステップ)。
検査画像形成ステップ(S3)において、制御部90は、ドライバIC11d、キャリッジ駆動モータ13m及び搬送モータ20mを制御し、搬送機構20によって用紙100を搬送方向に所定量搬送する搬送動作と、キャリッジ12を走査方向に移動させながらノズル11xからインクを吐出させる走査動作とを、交互に行わせる。これにより、用紙100上に、インクのドットが形成され、検査画像が形成される。
検査画像形成ステップ(S3)の後、制御部90は、CMYK各色のインクでそれぞれ構成される4つの検査画像のうち、イエローの検査画像の、事前読取を行う(S4:事前読取ステップ)。
検査画像形成ステップ(S3)の後かつ事前読取ステップ(S4)の前に、検査画像が形成された用紙100が、原稿台60の透光板61上に載置される。例えば、ユーザが、検査画像形成ステップ(S3)により検査画像が形成されて排紙トレイ1nに受容された用紙100を、原稿台60の透光板61上に移動させた後、入力部(筐体1aに設けられたスイッチやボタン)を介して指示をし、当該指示をトリガーとして、制御部90が事前読取ステップ(S4)を開始してよい。或いは、複合機1に設けられた機構が、検査画像形成ステップ(S3)により検査画像が形成されて排紙トレイ1nに受容された用紙100を、原稿台60の透光板61上に移動させ、用紙100が透光板61上に載置されたことをトリガーとして、制御部90が事前読取ステップ(S4)を開始してもよい。
事前読取ステップ(S4)において、制御部90は、CIS移動モータ80mの駆動によりキャリッジ72を移動方向に移動させつつ、各光源71aからイエローの検査画像に対して光(RGB3色のうちの1色の光であって、用紙100に対する反射率と保存液(シアン)に対する反射率との差と、用紙100に対する反射率とインク(イエロー)に対する反射率との差とが異なる光)を照射させ、当該検査画像の読取データ(受光量を示すデータ)を読取素子71cに生成させる。
本実施形態では、事前読取ステップ(S4)において、制御部90は、各光源71aからイエローの検査画像に対し、R(レッド)の光を照射させる。
RGB3色の光は、CMY各色に対する反射率(反射光の強度)が互いに異なる(図9参照)。Rの光は、シアンに対する反射率が、他の色(GB)の光よりも低い。また、Rの光は、イエローに対する反射率が、他の色(GB)の光よりも高い。用紙100の色は白又は白に近いことが一般であり、RGB各色の光の用紙100に対する反射率は一般に非常に高い。したがって、Rの光は、用紙100に対する反射率と保存液(シアン)に対する反射率との差が、非常に大きく、用紙100に対する反射率とインク(イエロー)に対する反射率との差よりも大きい。
本実施形態では、保存液(シアン)が本発明の「第1液」に該当し、インク(イエロー)が本発明の「第2液」に該当する。
なお、CMYKの4色共に、導入ステップ(S2)において、流路11a,11b内の液体の保存液からインクへの置換が行われる。本実施形態では、これら4色の置換が同様に行われた(即ち、4色の流路において保存液の残存量が略同じである)と推定し、事前読取ステップ(S4)において、4色の検査画像を読み取るのではなく、保存液(シアン)との反射率の差が大きい(即ち、保存液の残存量の検出精度が高い)イエローのインクの検査画像のみを読み取る。
事前読取ステップ(S4)の後、制御部90は、S4で生成された読取データ(受光量を示すデータ)に基づいて、当該受光量が閾値T1を超えるか否かを判断する(S5:判断ステップ)。
導入ステップ(S2)において流路11a,11b内の液体が保存液から各色のインクに置換された場合、事前読取の対象である検査画像はイエローのみで構成され、Rの光の照射による読取データが示す受光量は大きくなる(図9参照)。一方、導入ステップ(S2)において流路11a,11b内の液体が保存液から各色のインクに完全には置換されず、流路11a,11b内における保存液(シアン)の残存量が多い場合、事前読取の対象である検査画像にシアンが混在し、Rの光の照射による読取データが示す受光量は小さくなる。
したがって、受光量が閾値T1を超えない場合は、保存液の残存量が第1所定量以上であり、受光量が閾値T1を超える場合は、保存液の残存量が第1所定量以上でないと判断できる。
受光量が閾値T1を超える場合(S5:YES)、即ち、保存液の残存量が第1所定量以上でないと判断された場合、制御部90は、CMYK各色のインクでそれぞれ構成される4つの検査画像の本読取を行う(S6:本読取ステップ)。
本読取ステップ(S6)において、制御部90は、CIS移動モータ80mの駆動によりキャリッジ72を移動方向に移動させつつ、各光源71aから、各色の検査画像に対し、当該検査画像に適した色の光(RGB3色のうちの1色の光であって、用紙100に対する反射率と、当該検査画像を構成する色(CMYK)に対する反射率との差が大きい光)を照射させ、各色の検査画像の読取データ(受光量を示すデータ)を読取素子71cに生成させる。具体的には、シアンの検査画像に対してはR(レッド)の光、マゼンタの検査画像に対してはG(グリーン)の光、イエローの検査画像に対してはB(ブルー)の光、ブラックの検査画像に対してはRGBいずれかの光を照射させる。
即ち、イエローの検査画像に対し、事前読取ステップ(S4)ではR(レッド)の光を照射させるが、本読取ステップ(S6)ではB(ブルー)の光を照射させる。
本読取ステップ(S6)の後、制御部90は、S6で生成された読取データに基づいて、ノズル11xのムラ補正を行う(S7:ムラ補正ステップ)。
ノズル11xのムラ補正とは、ノズル11x毎の吐出特性のバラツキを補正することをいい、具体的には、各個別電極11n3(図4参照)に印加される電圧信号を補正するためのデータを生成することをいう。ムラ補正ステップ(S7)で生成されたデータは、RAM93に記憶され、記録処理で用いられる。
ムラ補正ステップ(S7)の後、制御部90は、当該プログラムを終了する。
一方、受光量が閾値T1を超えない場合(S5:NO)、即ち、保存液の残存量が第1所定量以上であると判断された場合、制御部90は、事前読取ステップ(S4)で生成された読取データに基づいて、当該受光量が閾値T2を超えるか否かを判断する(S8)。
閾値T2は、閾値T1よりも小さい。受光量が閾値T2を超えない場合は、保存液の残存量が第2所定量(>第1所定量)以上であり、受光量が閾値T2を超える場合は、保存液の残存量が第2所定量以上でないと判断できる。
受光量が閾値T2を超えない場合(S8:NO)、即ち、保存液の残存量が第2所定量以上であると判断された場合、制御部90は、導入ステップ(S2)に処理を戻す。
受光量が閾値T2を超える場合(S8:YES)、即ち、保存液の残存量が第2所定量以上でないと判断された場合、制御部90は、事前読取ステップ(S4)で生成された読取データに基づいて、当該受光量が閾値T3を超えるか否かを判断する(S9)。
閾値T3は、閾値T1よりも小さく、閾値T2よりも大きい。受光量が閾値T3を超えない場合は、保存液の残存量が第3所定量(>第1所定量,<第2所定量)以上であり、受光量が閾値T3を超える場合は、保存液の残存量が第3所定量以上でないと判断できる。
受光量が閾値T3を超えない場合(S9:NO)、即ち、保存液の残存量が第3所定量以上であると判断された場合、制御部90は、パージを実行する(S10)。パージは、ポンプの駆動により全てのノズル11xから液体(インクや保存液)を強制的に排出させることをいい、本実施形態では、キャップ31(図3参照)がヘッド11の下面を覆った状態で吸引ポンプ32を駆動させる。
受光量が閾値T3を超える場合(S9:YES)、即ち、保存液の残存量が第3所定量以上でないと判断された場合、制御部90は、フラッシングを実行する(S11)。フラッシングは、アクチュエータ11n4(図4参照)の駆動によりノズル11xから液体(インクや保存液)を強制的に排出させることをいう。なお、本実施形態では、S11において、全てのノズル11xから液体を排出させる。
パージ及びフラッシングは「強制排出ステップ」と総称される。本実施形態では、受光量が閾値T2を超える場合(S8:YES)、「強制排出ステップ」であるパージ(S10)及びフラッシング(S11)のいずれかが実行される。
S10又はS11の後、制御部90は、検査画像形成ステップ(S3)に処理を戻す。
以上に述べたように、本実施形態によれば、ヘッド11の流路11a,11b内における保存液の残存量が第1所定量以上であるか否かが判断され(S5)、残存量が第1所定量以上でない場合に(S5:YES)、本読取ステップ(S6)が実行される。この本読取ステップ(S6)で生成された読取データに基づいてムラ補正ステップ(S7)を行うことで、適切なムラ補正を実現できる。したがって、流路11a,11b内に保存液が残存している場合に不適切なムラ補正が行われる問題を抑制できる。
制御部90は、判断ステップ(S5)において残存量が第1所定量以上であると判断された場合(S5:NO)、事前読取ステップ(S4)で生成された読取データに基づいて、残存量が第1所定量よりも多い第2所定量以上であるか否かを判断する(S8)。そして制御部90は、残存量が第2所定量以上であると判断された場合(S8:NO)、導入ステップ(S2)を実行し、残存量が第2所定量以上でないと判断された場合(S8:YES)、複数のノズル11xから液体(インクや保存液)を強制的に排出させる、強制排出ステップ(S10又はS11)を実行する。当該構成によれば、残存量が第2所定量以上の場合は導入ステップ(S2)を再度実行することで完全な置換を図ると共に、残存量が第2所定量未満の場合は導入ステップ(S2)ではなく強制排出ステップ(S10又はS11)を実行することでインクの消費量を抑制できる。
制御部90は、残存量が第2所定量以上でないと判断された場合(S8:YES)、事前読取ステップ(S4)で生成された読取データに基づいて、残存量が第1所定量よりも多く第2所定量よりも少ない第3所定量以上であるか否かを判断する(S9)。そして制御部90は、残存量が第3所定量以上であると判断された場合(S9:NO)、パージ(S10)を実行し、残存量が第3所定量以上でないと判断された場合(S9:YES)、フラッシング(S11)を実行する。当該構成によれば、残存量が第3所定量以上の場合はパージ(S10)を実行することで完全な置換を図ると共に、残存量が第3所定量未満の場合はパージ(S10)ではなくフラッシング(S11)を実行することでインクの消費量を抑制できる。
制御部90は、事前読取ステップ(S4)において、光源7aから、用紙100に対する反射率と保存液(シアン)に対する反射率との差が、用紙100に対する反射率とインク(イエロー)に対する反射率との差よりも大きいR(レッド)の光を照射させる。当該構成によれば、用紙100との反射率の差が大きい色の光を用いることで、保存液の残存量を精度よく検出できる。
<第2実施形態>
次に、図10及び図11を参照し、本発明の第2実施形態に係る複合機について説明する。
本実施形態に係る複合機の制御部は、図10に示すように、先ず、第1実施形態と同様の処理S1~S4を実行する。
S4の後、制御部は、S4で生成された、イエローの検査画像Iyを構成する2つの単位領域R1,R2(図11参照)毎の読取データ(受光量を示すデータ)に基づいて、全ての単位領域R1,R2において受光量が閾値T1を超えるか否かを判断する(S21:判断ステップ)。
単位領域R1,R2は、図11に示すように、搬送方向に並ぶ。単位領域R1は、単位領域R2に対して搬送方向の上流側に位置する。ノズル列11Yを構成するノズル11xのうち、搬送方向の上流側に位置する複数のノズル11xにより単位領域R1が形成され、搬送方向の下流側に位置する複数のノズル11xにより単位領域R2が形成される。
全ての単位領域R1,R2において、受光量が閾値T1を超える(S21:YES)、即ち、保存液の残存量が第1所定量以上でないと判断された場合、制御部は、本読取ステップ(S6)を実行し、さらにムラ補正ステップ(S7)を実行した後、当該プログラムを終了する。
少なくとも一部の単位領域R1,R2において、受光量が閾値T1を超えない(S21:NO)、即ち、保存液の残存量が第1所定量以上であると判断された場合、制御部は、一部の単位領域R1,R2のみで受光量が閾値T1を超えない(即ち、2つの単位領域R1,R2のうち、一方では受光量が閾値T1を超えず、他方では受光量が閾値を超える)か否かを判断する(S22:判断ステップ)。
一部の単位領域R1,R2のみで、受光量が閾値T1を超えない(S22:YES)、即ち、保存液の残存量が第1所定量以上であると判断された場合、制御部は、2つの単位領域R1,R2のうち、受光量が閾値T1を超えない(即ち、保存液の残存量が第1所定量以上である)方の単位領域に対応するノズル11xについて、フラッシングを実行する(S23)。このとき、2つの単位領域R1,R2のうち、受光量が閾値T1を超える(即ち、保存液の残存量が第1所定量以上でない)方の単位領域に対応するノズル11xについては、フラッシングが実行されず、液体(インクや保存液)が強制的に排出されない。
なお、本実施形態では、CMYK4色の流路において、保存液の残存の態様が略同じであると推定し、S23において、全色のノズル列11C,11M,11Y,11Kにおいて、当該単位領域に対応するノズル11xから液体(インクや保存液)を排出させる。
全ての単位領域R1,R2において、受光量が閾値T1を超えない(S22:NO)、即ち、保存液の残存量が第1所定量以上であると判断された場合、制御部は、パージ(S10)を実行し、全てのノズル11xから液体(インクや保存液)を強制的に排出させる。
S10又はS23の後、制御部は、検査画像形成ステップ(S3)に処理を戻す。
以上に述べたように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成による第1実施形態と同様の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
制御部は、検査画像Iyを構成する2つの単位領域R1,R2毎に、判断ステップ(S21,S22)を実行し、単位領域R1,R2の全てにおいて残存量が第1所定量以上でないと判断された場合に(S21:YES)、本読取ステップ(S6)を実行する。当該構成によれば、検査画像Iyの全体ではなく単位領域R1,R2毎に判断等を行うことで、保存液が局所的に残存する場合に適切に対応できる。
制御部は、一部の単位領域R1,R2のみで残存量が第1所定量以上であると判断された場合(S22:YES)、2つの単位領域R1,R2のうち、残存量が第1所定量以上である方の単位領域に対応するノズル11xについて、フラッシングを実行する(S23)。当該構成によれば、全てのノズル11xからではなく一部のノズル11xから液体(インクや保存液)を強制的に排出させることで、インクの消費量を抑制できる。
<第3実施形態>
次に、図12及び図13を参照し、本発明の第3実施形態に係る複合機について説明する。
本実施形態に係る複合機301の制御部は、図12に示すように、先ず、第1実施形態と同様の処理S1~S3を実行する。
S3において、本実施形態では、図13に示すように、CMYK各色で構成される検査画像Ic,Im,Iy,Ikをマトリクス状(N行×4列)に形成する。
シアンの検査画像Ic、マゼンタの検査画像Im、イエローの検査画像Iy及びブラックの検査画像Ikは、色毎に移動方向に並んでいる。移動方向に並ぶ各色の検査画像Ic,Im,Iy,Ikにより、1つの列が形成されている。また、互いに異なる色の検査画像Ic,Im,Iy,Ikが、交差方向に並んでいる。交差方向に並ぶ4色の検査画像Ic,Im,Iy,Ikにより、1つの行が形成されている。移動方向の上流側から順に、1行目、2行目とする。
S3の後、制御部は、n=1とする(S31)。
S31の後、制御部は、n行目のイエローの検査画像Iyの事前読取を行う(S32:事前読取ステップ)。
事前読取ステップ(S32)において、制御部は、CIS移動モータ80m(図7参照)の駆動によりキャリッジ72を移動方向に移動させつつ、n行目のイエローの検査画像Iyに対し、R(レッド)の光を照射させ、当該検査画像の読取データ(受光量を示すデータ)を読取素子71c(図7参照)に生成させる。
また、このとき制御部は、n行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikに対しても、光を照射させ、当該検査画像の読取データ(受光量を示すデータ)を読取素子71c(図7参照)に生成させる。具体的には、シアンの検査画像Icに対してはR(レッド)の光、マゼンタの検査画像Imに対してはG(グリーン)の光、ブラックの検査画像Ikに対してはRGBいずれかの光を照射させる。
事前読取ステップ(S32)において、イエローの検査画像Iyに対してはR(レッド)の光が照射されるが、マゼンタの検査画像Imに対してはR(レッド)とは異なる色(グリーン)の光が照射される。
S32の後、制御部は、S32で生成されたイエローの検査画像Iyの読取データ(受光量を示すデータ)に基づいて、当該受光量が閾値T1を超えるか否かを判断する(S5:判断ステップ)。
受光量が閾値T1を超えない場合(S5:NO)、即ち、保存液の残存量が第1所定量以上であると判断された場合、制御部は、n=N-1であるか否か(即ち、最終行であるNの1つ手前の行であるか否か)を判断する(S33)。n=N-1でない場合(S33:NO)、制御部は、n=n+1とし(S34)、処理を事前読取ステップ(S32)に戻す。
つまり、制御部は、n行目のイエローの検査画像Iyの事前読取の結果から残存量が第1所定量以上であると判断された場合、次の行(n+1行目。即ち、n行目よりも移動方向の下流側にある行)のイエローの検査画像Iyの事前読取を行い、当該検査画像Iyの読取データに基づいて残存量の判断を行う。
受光量が閾値T1を超える場合(S5:YES)、即ち、保存液の残存量が第1所定量以上でないと判断された場合、制御部は、n+1行目のイエローの検査画像Iy(即ち、移動方向に並ぶN個のイエローの検査画像Iyのうち、直近の判断ステップ(S5)の対象である検査画像よりも移動方向の下流側にある検査画像Iy)の本読取を行う(S35:本読取ステップ)。
本読取ステップ(S35)において、制御部は、CIS移動モータ80m(図7参照)の駆動によりキャリッジ72を移動方向に移動させつつ、n+1行目のイエローの検査画像Iyに対し、B(ブルー)の光を照射させ、当該検査画像の読取データ(受光量を示すデータ)を読取素子71c(図7参照)に生成させる。
なお、このとき制御部は、n+1行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikに対しては、光を照射させず(イエロー以外の色に対応する光源71aを消灯させ)、読取データを生成しない。
本読取ステップ(S35)の後、制御部は、S35で生成されたn+1行目のイエローの検査画像Iyの読取データと、直近のS32で生成されたn行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikの読取データとに基づいて、ノズル11xのムラ補正を行う(S36:ムラ補正ステップ)。
ムラ補正ステップ(S36)の後、制御部は、当該プログラムを終了する。
n=N-1である場合(S33:YES)、制御部は、検査画像形成ステップ(S3)に処理を戻す。このS3では、新たな用紙100に、図13に示すような検査画像Ic,Im,Iy,Ikが形成される。
以上に述べたように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成による第1実施形態と同様の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
制御部は、n行目のイエローの検査画像Iyの事前読取の結果から残存量が第1所定量以上であると判断された場合(S5:NO)、次の行(n+1行目。即ち、n行目よりも移動方向の下流側にある行)のイエローの検査画像Iyの事前読取を行い(S33:NO→S34→S32)、当該検査画像Iyの読取データに基づいて残存量の判断を行う。当該構成によれば、移動方向に複数の検査画像Iyを形成することで、保存液からインクへの置換が促進される。また、事前読取ステップ(S32)を移動方向に沿って順次行うことで、用紙100と光源71aとの相対移動方向を切り替えずに、スムーズに処理を行える。
制御部は、本読取ステップ(S35)において、n+1行目のイエローの検査画像Iy(即ち、移動方向に並ぶN個のイエローの検査画像Iyのうち、直近の判断ステップ(S5)の対象である検査画像よりも移動方向の下流側にある検査画像Iy)の本読取を行う。当該構成によれば、事前読取ステップ(S32)及び本読取ステップ(S35)を移動方向に沿って順次行うことで、用紙100と光源71aとの相対移動方向を切り替えずに、スムーズに処理を行える。
制御部は、事前読取ステップ(S32)が行われているとき、n行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikに対しても、光を照射させ、当該検査画像の読取データを生成させる。そして制御部は、ムラ補正ステップ(S36)において、本読取ステップ(S35)で生成されたn+1行目のイエローの検査画像Iyの読取データと、直近の事前読取ステップ(S32)で生成されたn行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikの読取データとに基づいて、ノズル11xのムラ補正を行う。当該構成によれば、イエローの検査画像について事前読取ステップが行われているときに、他の色の検査画像の読取データも生成しておき、このデータをムラ補正に利用することで、本読取ステップにおいて、他の色の検査画像の読取データの生成を省略できる。ひいては、無駄なデータ生成を行わないことで、処理速度を向上できる。
制御部は、本読取ステップ(S35)が行われているとき、n+1行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikに対しては、光を照射させない。本読取ステップでは、上述のように他の色(事前読取ステップや本読取ステップの対象となる色以外)の検査画像の読取データの生成を省略できることから、当該検査画像に対して光を照射させないことで、無駄な電力消費を抑制できる。
<第4実施形態>
次に、図14を参照し、本発明の第4実施形態に係る複合機について説明する。
本実施形態は、第3実施形態(図12)と類似しており、本実施形態と第3実施形態との相違点は、制御部が実行するプログラムの「本読取ステップ」である。
第3実施形態(図12)では、本読取ステップ(S35)において、n+1行目のイエローの検査画像Iyに対してB(ブルー)の光を照射させる一方、n+1行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikに対しては光を照射させない。これに対し、本実施形態では、本読取ステップ(S45)において、n+1行目の全色の検査画像Ic,Im,Iy,Ikに対し、B(ブルー)の光を照射させる。つまり、本実施形態では、本読取の対象であるイエローの検査画像Iyと、本読取の対象ではない他の色の検査画像とに対し、同じ色の光を照射させる。つまり、交差方向に並ぶ複数の光源71aのそれぞれから、同じ色の光が照射される。
本実施形態によれば、第3実施形態と同様の構成による第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第5実施形態>
次に、図15を参照し、本発明の第5実施形態に係る複合機について説明する。
本実施形態は、第3実施形態(図12)と類似しており、本実施形態と第3実施形態との相違点は、制御部が実行するプログラムの「事前読取ステップ」「本読取ステップ」「ムラ補正ステップ」である。
第3実施形態(図12)では、事前読取ステップ(S32)において、n行目のイエローの検査画像Iyの事前読取を行うと共に、n行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikの読取も行う。これに対し、本実施形態(図15)では、事前読取ステップ(S51)において、n行目のイエローの検査画像Iyの事前読取は行うが、n行目のイエロー以外の色の検査画像Ic,Im,Ikの読取は行わない。
第3実施形態(図12)では、本読取ステップ(S35)において、n+1行目のイエローの検査画像Iyの読取データを生成させる一方、n+1行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikの読取データは生成させない。これに対し、本実施形態では、本読取ステップ(S52)において、n+1行目の全色の検査画像Ic,Im,Iy,Ikの読取データを生成させる。具体的には、シアンの検査画像Icに対してはR(レッド)の光、マゼンタの検査画像Imに対してはG(グリーン)の光、イエローの検査画像Iyに対してはB(ブルー)の光、ブラックの検査画像Ikに対してはRGBいずれかの光を照射させる。
第3実施形態(図12)では、ムラ補正ステップ(S36)において、本読取ステップ(S35)で生成されたn+1行目のイエローの検査画像Iyの読取データと、直近の事前読取ステップ(S32)で生成されたn行目のイエロー以外の色(シアン、マゼンタ、ブラック)の検査画像Ic,Im,Ikの読取データとに基づいて、ノズル11xのムラ補正を行う。これに対し、本実施形態では、ムラ補正ステップ(S53)において、本読取ステップ(S52)で生成されたn+1行目の全色の検査画像Ic,Im,Iy,Ikの読取データに基づいて、ノズル11xのムラ補正を行う。
n+1行目のイエローの検査画像Iyが「第1検査画像」、n+1行目のシアン又はマゼンタの検査画像が「第2検査画像」に該当する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成による第1実施形態と同様の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
本読取ステップ(S52)において、n+1行目の全色の検査画像Ic,Im,Iy,Ikの読取データを生成させ、ムラ補正ステップ(S53)において、本読取ステップ(S52)で生成されたn+1行目の全色の検査画像Ic,Im,Iy,Ikの読取データに基づいて、ノズル11xのムラ補正を行う。これにより、各色の検査画像の最新の読取データに基づいて、ムラ補正を適切に行える。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、第1液として「少量のシアンの色材を含有する液体」を例示したが、事前読取ステップにより第1液の残存量を判断できる限りは、これに限定されない。例えば、第1液は、「少量のマゼンタの色材を含有する液体」や「少量のイエローの色材を含有する液体」等であってもよい。
第1実施形態(図8)では、検査画像形成ステップ(S3)において全色の検査画像を形成し、事前読取ステップ(S4)においてイエローの検査画像のみ事前読取を行い、その後本読取ステップ(S6)において全色の検査画像の本読取を行うが、これに限定されない。例えば、検査画像形成ステップ(S3)においてイエローの検査画像のみを形成し、事前読取ステップ(S4)においてイエローの検査画像のみ事前読取を行い、その後本読取(S6)を行う前にイエロー以外の色の検査画像を形成してもよい。或いは、事前読取ステップ(S4)において全色の検査画像の事前読取を行い、色毎に判断ステップ(S5)等を行ってもよい。
第3実施形態(図13)では、検査画像形成ステップ(S3)において、検査画像Ic,Im,Iy,Ikをマトリクス状に形成するが、これに限定されない。例えば、検査画像を、移動方向に沿った1列、又は、交差方向に沿った1行に形成してもよい。
事前読取ステップにおいて読み取る検査画像の色や光源から照射する光の色は、上述の実施形態で例示したものに限定されず、適宜変更可能である。
事前読取ステップや本読取ステップにおいて読み取る検査画像のサイズや個数は任意である。例えば、移動方向に沿って配列された複数の検査画像を読み取り、これら検査画像の読取結果(例えば受光量)の平均値を用いて、判断ステップやムラ補正ステップを行ってよい。移動方向に沿って事前読取ステップ及び本読取ステップを順次行う場合において、本読取ステップにおいて読み取る検査画像の個数が足りないときは、不足分の検査画像を形成してから本読取ステップを実行してよい。
光源は、発光ダイオードに限定されず、例えば蛍光ランプであってもよい。
光源が照射する光の色は、上述の実施形態のようなRGB3色に限定されず、例えば橙色や紫色であってもよい。
光源及び読取素子は、原稿台の下側に配置されることに限定されず、カバーに配置されてもよいし、画像形成部の近傍に配置されてもよい。
読取素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)に限定されず、CCD(Charge Coupled Device)等であってもよい。画像読取部は、CIS方式に限定されず、CCD(Charge Coupled Device)方式(縮小光学系)であってもよい。
パージは、上述の実施形態ではヘッドの流路に負圧をかけることで行われるが、ヘッドの流路に正圧をかけることで行われてもよい。
アクチュエータは、圧電方式に限定されず、その他の方式(例えば、発熱素子を用いたサーマル方式、静電力を用いた静電方式等)であってもよい。
ヘッドは、上述の実施形態ではシリアル式であるが、ライン式であってもよい。
ヘッドは、インク以外の液体(例えば、インク中の成分を凝集又は析出させる処理液等)を吐出してもよい。
記録媒体は、用紙に限定されず、例えば、布、樹脂部材等であってもよい。
本発明に係るプログラムは、フレキシブルディスク等のリムーバブル型記録媒体やハードディスク等の固定型記録媒体に記録して配布可能である他、通信回線を介して配布可能である。
1;301 複合機
10 画像形成部
11 ヘッド
11a 共通流路(流路)
11b 個別流路(流路)
11n4 アクチュエータ
11x ノズル
32 吸引ポンプ(ポンプ)
50 画像読取部
70 読取ユニット
71a 光源
71c 読取素子
80 移動機構
90 制御部
100 用紙(記録媒体)
Ic,Im,Iy,Ik 検査画像
R1,R2 単位領域

Claims (16)

  1. 複数のノズル及び前記複数のノズルに連通する流路が形成されたヘッドと、
    光源と、
    前記光源から照射されかつ記録媒体を反射した光に基づいて、前記記録媒体に形成された画像の読取データを生成する読取素子と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    第1液が収容された前記流路に第2液を導入する、導入ステップと、
    前記導入ステップの後、前記複数のノズルから液体を吐出させ、前記記録媒体に検査画像を形成する、検査画像形成ステップと、
    前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、本読取ステップと、を実行し、
    前記検査画像形成ステップの後、かつ、前記本読取ステップの前に、
    前記光源から前記検査画像に対し、前記記録媒体に対する反射率と前記第1液に対する反射率との差と、前記記録媒体に対する反射率と前記第2液に対する反射率との差とが異なる光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、事前読取ステップと、
    前記事前読取ステップで生成された前記読取データに基づいて、前記流路内における前記第1液の残存量が第1所定量以上であるか否かを判断する、判断ステップと、を実行し、
    前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上でないと判断された場合、前記本読取ステップにおいて、前記光源から前記検査画像に対し、前記事前読取ステップで照射された光とは異なる色の光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させることを特徴とする、複合機。
  2. 前記制御部は、
    前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記事前読取ステップで生成された前記読取データに基づいて、前記残存量が前記第1所定量よりも多い第2所定量以上であるか否かを判断し、
    前記残存量が前記第2所定量以上であると判断された場合、前記導入ステップを実行し、
    前記残存量が前記第2所定量以上でないと判断された場合、前記複数のノズルから液体を強制的に排出させる、強制排出ステップを実行することを特徴とする、請求項1に記載の複合機。
  3. 前記強制排出ステップは、ポンプの駆動により前記複数のノズルから液体を強制的に排出させるパージと、前記ヘッドのアクチュエータの駆動により前記複数のノズルから液体を強制的に排出させるフラッシングと、を含み、
    前記制御部は、
    前記残存量が前記第2所定量以上でないと判断された場合、前記事前読取ステップで生成された前記読取データに基づいて、前記残存量が前記第1所定量よりも多く前記第2所定量よりも少ない第3所定量以上であるか否かを判断し、
    前記残存量が前記第3所定量以上であると判断された場合、前記パージを実行し、
    前記残存量が前記第3所定量以上でないと判断された場合、前記フラッシングを実行することを特徴とする、請求項2に記載の複合機。
  4. 前記制御部は、
    前記検査画像を構成する複数の単位領域毎に、前記判断ステップを実行し、
    前記判断ステップにおいて前記複数の単位領域全ての前記残存量が前記第1所定量以上でないと判断された場合に、前記本読取ステップを実行することを特徴とする、請求項1に記載の複合機。
  5. 前記制御部は、前記判断ステップにおいて前記複数の単位領域の一部の前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記ヘッドのアクチュエータの駆動により、前記複数のノズルのうち前記一部に対応するノズルから液体を強制的に排出させるフラッシングを実行することを特徴とする、請求項4に記載の複合機。
  6. 前記記録媒体と前記光源とを移動方向に沿って相対移動させる移動機構をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記検査画像形成ステップにおいて、前記移動方向に並びかつ互いに同じ色で構成される、複数の前記検査画像を形成し、
    前記事前読取ステップにおいて、前記移動機構により前記記録媒体と前記光源とを前記移動方向に相対的に移動させつつ、前記移動方向に並ぶ前記複数の検査画像のうちの1つの検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、
    前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記移動方向に並ぶ前記複数の検査画像のうち、前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にある検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、前記事前読取ステップをさらに実行することを特徴とする、請求項1に記載の複合機。
  7. 前記制御部は、前記本読取ステップにおいて、前記移動方向に並ぶ前記複数の検査画像のうち、直近の前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にある検査画像の読取データを前記読取素子に生成させることを特徴とする、請求項6に記載の複合機。
  8. 前記制御部は、
    前記検査画像形成ステップにおいて、前記移動方向と交差する交差方向に並びかつ互いに異なる色で構成される、複数の前記検査画像を形成し、
    前記事前読取ステップにおいて、前記交差方向に並ぶ前記複数の検査画像のうちの1つの検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、
    前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記複数の検査画像のうち、前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にありかつ前記判断ステップの対象である検査画像と前記移動方向に並ぶ検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、前記事前読取ステップをさらに実行し、
    前記本読取ステップにおいて、前記複数の検査画像のうち、直近の前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にありかつ直近の前記判断ステップの対象である検査画像と前記移動方向に並ぶ検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、
    前記事前読取ステップが行われているとき、前記複数の検査画像のうち、前記事前読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像に対し、前記光源から光を照射させ、当該検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、
    前記本読取ステップで生成された前記読取データと、直近の前記事前読取ステップが行われているときに生成された、前記事前読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像の前記読取データとに基づいて、前記複数のノズルのムラ補正を行う、ムラ補正ステップをさらに実行することを特徴とする、請求項7に記載の複合機。
  9. 前記制御部は、前記事前読取ステップが行われているとき、前記複数の検査画像のうち、前記事前読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像に対し、前記事前読取ステップの対象である検査画像に照射された光とは異なる色の光を、前記光源から照射させることを特徴とする、請求項8に記載の複合機。
  10. 前記制御部は、前記本読取ステップが行われているとき、前記複数の検査画像のうち、前記本読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像に対し、前記光源から光を照射させないことを特徴とする、請求項8又は9に記載の複合機。
  11. 前記制御部は、前記本読取ステップが行われているとき、前記複数の検査画像のうち、前記本読取ステップの対象である検査画像と前記交差方向に並ぶ検査画像に対し、前記本読取ステップの対象である検査画像に照射された光と同じ色の光を、前記光源から照射させることを特徴とする、請求項8又は9に記載の複合機。
  12. 前記制御部は、
    前記検査画像形成ステップにおいて、前記移動方向と交差する交差方向に並びかつ互いに異なる色で構成される、複数の前記検査画像を形成し、
    前記事前読取ステップにおいて、前記交差方向に並ぶ前記複数の検査画像のうちの1つの検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、
    前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上であると判断された場合、前記複数の検査画像のうち、前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にありかつ前記判断ステップの対象である検査画像と前記移動方向に並ぶ検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、前記事前読取ステップをさらに実行し、
    前記本読取ステップにおいて、前記複数の検査画像のうち、直近の前記判断ステップの対象である検査画像よりも前記移動方向の下流側にありかつ直近の前記判断ステップの対象である検査画像と前記移動方向に並ぶ第1検査画像と、前記第1検査画像と前記交差方向に並ぶ第2検査画像とに対し、前記光源から互いに異なる色の光を照射させて、前記第1検査画像及び前記第2検査画像の読取データを前記読取素子に生成させ、
    前記本読取ステップで生成された前記第1検査画像及び前記第2検査画像の読取データに基づいて、前記複数のノズルのムラ補正を行う、ムラ補正ステップをさらに実行することを特徴とする、請求項7に記載の複合機。
  13. 前記制御部は、前記事前読取ステップにおいて、前記光源から、前記記録媒体に対する反射率と前記第1液に対する反射率との差が、前記記録媒体に対する反射率と前記第2液に対する反射率との差よりも大きい光を照射させることを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載の複合機。
  14. 前記制御部は、前記判断ステップにおいて、前記事前読取ステップで生成された前記読取データが示す受光量が閾値を超えない場合に、前記残存量が前記第1所定量以上であると判断することを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載の複合機。
  15. 複数のノズル及び前記複数のノズルに連通する流路が形成されたヘッドと、光源と、前記光源から照射されかつ記録媒体を反射した光に基づいて、前記記録媒体に形成された画像の読取データを生成する読取素子と、を備えた複合機を制御する制御方法であって、
    第1液が収容された前記流路に第2液を導入する、導入ステップと、
    前記導入ステップの後、前記複数のノズルから液体を吐出させ、前記記録媒体に検査画像を形成する、検査画像形成ステップと、
    前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、本読取ステップと、を実行し、
    前記検査画像形成ステップの後、かつ、前記本読取ステップの前に、
    前記光源から前記検査画像に対し、前記記録媒体に対する反射率と前記第1液に対する反射率との差と、前記記録媒体に対する反射率と前記第2液に対する反射率との差とが異なる光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、事前読取ステップと、
    前記事前読取ステップで生成された前記読取データに基づいて、前記流路内における前記第1液の残存量が第1所定量以上であるか否かを判断する、判断ステップと、を実行し、
    前記判断ステップにおいて前記残存量が前記第1所定量以上でないと判断された場合、前記本読取ステップにおいて、前記光源から前記検査画像に対し、前記事前読取ステップで照射された光とは異なる色の光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させることを特徴とする、制御方法。
  16. 複数のノズル及び前記複数のノズルに連通する流路が形成されたヘッドと、光源と、前記光源から照射されかつ記録媒体を反射した光に基づいて、前記記録媒体に形成された画像の読取データを生成する読取素子と、を備えた複合機を、
    第1液が収容された前記流路に第2液を導入する、導入手段、
    前記導入手段による導入の後、前記複数のノズルから液体を吐出させ、前記記録媒体に検査画像を形成する、検査画像形成手段、及び、
    前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、本読取手段、として機能させ、
    前記検査画像形成手段により前記検査画像が形成された後、かつ、前記本読取手段により前記読取データが生成される前に、前記複合機を、
    前記光源から前記検査画像に対し、前記記録媒体に対する反射率と前記第1液に対する反射率との差と、前記記録媒体に対する反射率と前記第2液に対する反射率との差とが異なる光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させる、事前読取手段、及び、
    前記事前読取手段により生成された前記読取データに基づいて、前記流路内における前記第1液の残存量が第1所定量以上であるか否かを判断する、判断手段、として機能させ、
    前記判断手段により前記残存量が前記第1所定量以上でないと判断された場合、前記本読取手段が、前記光源から前記検査画像に対し、前記事前読取手段により照射された光とは異なる色の光を照射させ、前記検査画像の読取データを前記読取素子に生成させることを特徴とする、プログラム。
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