JP2015120294A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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岡田 富行
Tomiyuki Okada
富行 岡田
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Abstract

【課題】インクジェットヘッドが吐出するインクの色を変更する際の時間およびインクの無駄を低減できるインクジェット印刷装置を提供する。【解決手段】制御部は、インクジェットヘッド26が吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合に、第2色のインクを収容するインクカートリッジ36がインク供給部27に装着される前に、第1色のインクを収容するインクカートリッジ36から交換されてインク供給部27に装着される、第1色のインクとの混合により第2色のインクと同じ色相のインクを形成可能な第3色のインクを収容するインクカートリッジ36から第3色のインクをインク循環部28に供給して、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留する第1色のインクに第3色のインクを混合するようインク供給部27を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うインクジェット印刷装置に関する。
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインクを用いてフルカラー印刷可能なインクジェット印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このインクジェット印刷装置でも、ユーザの要望する色を表現できないことがある。そこで、装置に装着済みのインクカートリッジを他の色のものに交換して、インクジェットヘッドが吐出するインクの色を変更することがある。これにより、ユーザの要望する色を表現可能な装置に変更できる。
特開2012−86489号公報
インクジェット印刷装置として、インク循環型のものがある。このインクジェット印刷装置では、循環経路を有するインク循環部でインクを循環させつつインクジェットヘッドにインクを供給し、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷する。
インク循環型のインクジェット印刷装置において、前述のようにインクジェットヘッドが吐出するインクの色を変更する場合、インク循環部からのインクの排出、および交換後のインクカートリッジからのインク循環部へのインクの供給を行う。これにより、インク循環部およびインクジェットヘッド内のインクを置き換える。
ここで、インク循環型のインクジェット印刷装置では、インク循環部に設けられたインクタンクにインクを保持する。このため、上記のような置き換え動作を行っても、すぐには新たな色のインクに置き換わらない。したがって、置き換え動作を何度も繰り返す必要がある。このため、インクジェットヘッドが吐出するインクの色の変更に長時間を要する。また、循環経路から排出されて無駄になるインクの量が多くなる。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、インクジェットヘッドが吐出するインクの色を変更する際の時間およびインクの無駄を低減できるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴は、インクを吐出するインクジェットヘッドと、インクを循環させつつ前記インクジェットヘッドにインクを供給するインク循環部と、インクを収容する着脱可能なインクカートリッジを有し、前記インクカートリッジから前記インク循環部にインクを供給するインク供給部と、前記インクジェットヘッドが吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合に、第2色のインクを収容するインクカートリッジが前記インク供給部に装着される前に、前記第1色のインクを収容するインクカートリッジから交換されて前記インク供給部に装着される、前記第1色のインクとの混合により前記第2色のインクと同じ色相のインクを形成可能な第3色のインクを収容するインクカートリッジから前記第3色のインクを前記インク循環部に供給して、前記インク循環部および前記インクジェットヘッドに滞留する前記第1色のインクに前記第3色のインクを混合するよう前記インク供給部を制御する制御部とを備えることにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴は、前記制御部は、前記インク循環部および前記インクジェットヘッドに滞留する前記第1色のインクに前記第3色のインクを混合する際、前記インク循環部および前記インクジェットヘッドに滞留する前記第1色のインクのインク量に応じて、前記インク供給部から前記インク循環部への前記第3色のインクの供給量を決定することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第3の特徴は、前記インク循環部におけるインクの色を検出するインク色検出部をさらに備え、前記制御部は、前記インク循環部および前記インクジェットヘッドに滞留する前記第1色のインクに前記第3色のインクを混合する際、前記インク供給部から前記第3色のインクを前記インク循環部に供給し、その後、前記インク色検出部により前記インク循環部内のインクの色を検出する処理を、前記インク循環部内のインクが前記第2色のインクと同じ色相になるまで繰り返すことにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴によれば、インクジェットヘッドが吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合に、第3色のインクをインク循環部に供給して、インク循環部およびインクジェットヘッドに滞留する第1色のインクに第3色のインクを混合する。これにより、インクジェット印刷装置は、第2色のインクカートリッジがインク供給部に装着される前に、インク循環部およびインクジェットヘッドに滞留するインクの色相を、第2色の色相に近づける。これにより、第1色のインクから直接第2色のインクに置き換える場合よりも、少ないインク量で第2色のインクへの置き換えを可能とすることができる。この結果、インクジェットヘッドが吐出するインクの色を変更する際の時間およびインクの無駄を低減できる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴によれば、インク循環部およびインクジェットヘッドに滞留する第1色のインクのインク量に応じて、インク供給部からインク循環部への第3色のインクの供給量を決定する。これにより、第1色のインクと第3色のインクとの混合インクの色相を、第2色のインクの色相に高い精度で合わせることができる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第3の特徴によれば、インク供給部から第3色のインクをインク循環部に供給し、その後、インク色検出部によりインク循環部内のインクの色を検出する処理を、インク循環部内のインクが第2色のインクと同じ色相になるまで繰り返す。これにより、第1色のインクと第3色のインクとの混合インクの色相を、第2色のインクの色相に高い精度で合わせることができる。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。 図1に示すインクジェット印刷装置のインク循環式印刷ユニットの概略構成図である。 印刷時におけるインク循環式印刷ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 インク補給制御を説明するためのフローチャートである。 ポンプ動作を説明するためのフローチャートである。 インク色の変更を開始する際のインク循環式印刷ユニットの状態を示す模式図である。 インク廃棄動作を説明するためのフローチャートである。 マゼンタインクを廃棄するインク廃棄動作が終了した時点でのインク循環式印刷ユニットの状態を示す模式図である。 イエローインク導入動作を説明するためのフローチャートである。 イエローインク導入動作が終了した時点でのインク循環式印刷ユニットの状態を示す模式図である。 イエローインク導入後の循環動作を説明するためのフローチャートである。 マゼンタインク、マゼンタとイエローの混合インク、レッドインクの色相および彩度を示す図である。 マゼンタとイエローの混合インクを廃棄するインク廃棄動作が終了した時点でのインク循環式印刷ユニットの状態を示す模式図である。 レッドインク導入動作を説明するためのフローチャートである。 レッドインク導入動作が終了した時点でのインク循環式印刷ユニットの状態を示す模式図である。 レッドインク導入後の循環動作を説明するためのフローチャートである。 レッドインク導入後の循環動作後のインク循環式印刷ユニットの状態を示す模式図である。 変形例におけるイエローインク導入動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。図3は、インク循環式印刷ユニットの概略構成図である。以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙が搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が通常経路RC、一点鎖線で示す経路が反転経路RR、破線で示す経路が排紙経路RD、二点鎖線で示す経路が給紙経路RSである。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、給紙部2と、ベルト搬送部3と、印刷部4と、上面搬送部5と、排紙部6と、反転部7と、制御部8と、各部を収納または保持する筐体9とを備える。
給紙部2は、用紙Pを給紙する。給紙部2は、搬送経路の最も上流側に配置されている。給紙部2は、外部給紙台11と、外部給紙ローラ12と、複数の内部給紙台13と、複数の内部給紙ローラ14と、複数対の縦搬送ローラ15と、レジストローラ16とを備える。
外部給紙台11は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。外部給紙台11は、一部が筐体9の外部に露出して設置されている。
外部給紙ローラ12は、外部給紙台11から用紙Pを1枚ずつ取り出し、給紙経路RSに沿ってレジストローラ16へ向けて搬送する。外部給紙ローラ12は、図示しないモータにより駆動される。
内部給紙台13は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。内部給紙台13は、筐体9の内部に配置されている。
内部給紙ローラ14は、内部給紙台13から用紙Pを1枚ずつ取り出して給紙経路RSへと送り出す。内部給紙ローラ14は、図示しないモータにより駆動される。
縦搬送ローラ15は、内部給紙台13から取り出された用紙Pをレジストローラ16へ向けて搬送する。縦搬送ローラ15は、給紙経路RSに沿って配置されている。縦搬送ローラ15は、図示しないモータにより駆動される。
レジストローラ16は、外部給紙台11、内部給紙台13、反転部7から搬送されてきた用紙Pを一旦止めた後、ベルト搬送部3に向けて搬送する。レジストローラ16は、給紙経路RSと反転経路RRとの合流地点の近傍の通常経路RC上に配置されている。レジストローラ16は、図示しないモータにより駆動される。
ベルト搬送部3は、レジストローラ16から搬送されてきた用紙Pをベルト上に吸着保持して搬送する。ベルト搬送部3は、図示しないモータにより駆動される。
印刷部4は、ベルト搬送部3により搬送される用紙Pにインクを吐出して印刷する。印刷部4は、4つのインク循環式印刷ユニット21を備える。4つのインク循環式印刷ユニット21は、互いに異なる色(例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))のインクを吐出する。
図3に示すように、インク循環式印刷ユニット21は、インクジェットヘッド26と、インク供給部27と、インク循環部28と、インク排出部29とを備える。
インクジェットヘッド26は、インク循環部28により供給されるインクを吐出する。インクジェットヘッド26は、複数のヘッドモジュール31からなる。
ヘッドモジュール31は、インク循環部28により供給されるインクを貯留するインクチャンバと、インクチャンバ内のインクを吐出するノズル(いずれも図示せず)とを有する。
インク供給部27は、インク循環部28にインクを供給する。インク供給部27は、インクカートリッジ36と、インク供給管37と、インク供給弁38と、大気開放管39と、エアフィルタ40とを備える。
インクカートリッジ36は、インク循環部28に供給するインクを収容している。インクカートリッジ36は、インク供給部27に着脱可能に構成されている。
インク供給管37は、インクカートリッジ36と後述する下流タンク46とを接続する。インク供給管37には、インクカートリッジ36から下流タンク46に向かってインクが流れる。
インク供給弁38は、インク供給管37内のインクの流路を開閉する。インクカートリッジ36から下流タンク46へインクを供給する際、インク供給弁38が開かれる。
大気開放管39は、インクカートリッジ36内を大気開放するためのものである。大気開放管39は、一端がインクカートリッジ36に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ40を介して大気に通じている。
エアフィルタ40は、大気開放管39、後述するインク循環部28の上流大気開放管42および下流大気開放管47への外部の空気中のごみ等の進入を防止するものである。エアフィルタ40は、大気開放管39、上流大気開放管42、および下流大気開放管47の開放端に接続されている。
インク循環部28は、インクを循環させつつインクジェットヘッド26にインクを供給する。インク循環部28は、上流タンク41と、上流大気開放管42と、上流大気開放弁43と、分配器44と、集合器45と、下流タンク46と、下流大気開放管47と、下流大気開放弁48と、ポンプ49と、インク温度調整部50と、インク色検出部51と、インク循環管52a,52b,52cとを備える。
上流タンク41は、インクジェットヘッド26に供給するインクを貯留する。上流タンク41のインクは、インク循環管52aおよび分配器44を介してインクジェットヘッド26に供給される。上流タンク41は、インクジェットヘッド26より高い位置に配置されている。この位置関係に基づく水頭差により、上流タンク41からインクジェットヘッド26へのインクの供給が行われる。上流タンク41は、上流上限センサ56と、上流下限センサ57とを有する。
上流上限センサ56は、上流タンク41内のインクの液面高さが上限高さに達しているか否かを検出するためのものである。上流上限センサ56は、上流タンク41における液面高さの上限高さ位置に配置されている。上流上限センサ56は、上流タンク41内のインクの液面高さが上限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、上限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
上流下限センサ57は、上流タンク41内のインクの液面高さが下限高さを下回っているか否かを検出するためのものである。上流下限センサ57は、上流タンク41における液面高さの下限高さ位置に配置されている。上流下限センサ57は、上流タンク41内のインクの液面高さが下限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、下限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
上流大気開放管42は、上流タンク41内を大気開放可能とするためのものである。上流大気開放管42は、一端が上流タンク41に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ40を介して大気に通じている。
上流大気開放弁43は、上流大気開放管42内の空気の流路を開閉する。上流大気開放弁43が開かれると上流タンク41が大気開放される。
分配器44は、インク循環管52aを介して上流タンク41から供給されるインクを、インクジェットヘッド26の各ヘッドモジュール31に分配する。
集合器45は、インクジェットヘッド26で消費されなかったインクを各ヘッドモジュール31から集める。集合器45により集められたインクは、インク循環管52bを介して下流タンク46へと流れる。
下流タンク46は、インクカートリッジ36から供給されるインクを貯留する。また、下流タンク46は、集合器45によりインクジェットヘッド26の各ヘッドモジュール31から集められたインクを貯留する。下流タンク46は、インクジェットヘッド26より低い位置に配置されている。この位置関係に基づく水頭差により、インクジェットヘッド26から下流タンク46へのインクの帰還が行われる。下流タンク46は、下流上限センサ58と、下流下限センサ59とを有する。
下流上限センサ58は、下流タンク46内のインクの液面高さが上限高さに達しているか否かを検出するためのものである。下流上限センサ58は、下流タンク46における液面高さの上限高さ位置に配置されている。下流上限センサ58は、下流タンク46内のインクの液面高さが上限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、上限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
下流下限センサ59は、下流タンク46内のインクの液面高さが下限高さを下回っているか否かを検出するためのものである。下流下限センサ59は、下流タンク46における液面高さの下限高さ位置に配置されている。下流下限センサ59は、下流タンク46内のインクの液面高さが下限高さ以上である場合に「オン」を示す信号を出力し、下限高さ未満である場合に「オフ」を示す信号を出力する。
下流大気開放管47は、下流タンク46内を大気開放可能とするためのものである。下流大気開放管47は、一端が下流タンク46に接続され、他端(開放端)がエアフィルタ40を介して大気に通じている。
下流大気開放弁48は、下流大気開放管47内の空気の流路を開閉する。下流大気開放弁48が開かれると下流タンク46が大気開放される。
ポンプ49は、下流タンク46から上流タンク41へインクを送る。ポンプ49は、インク循環管52cの途中に設けられている。
インク温度調整部50は、インク循環部28におけるインクの温度を調整する。インク温度調整部50は、インク循環管52cの途中に設けられている。インク温度調整部50は、インクを加熱する加熱器60と、インクを冷却する冷却器61とを有する。
インク色検出部51は、インク循環部28におけるインクの色を検出する。インク色検出部51は、インク循環管52aの途中に設けられている。インク色検出部51は、インク循環管52aを通過するインクにR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の検出光を照射し、その透過光を受光して、インクの色(輝度、色相、彩度)を光学的に検出するための信号を出力する。なお、インク色検出部51は、白色LED(発光ダイオード)などで白色光をインクに照射して、透過光のRGB値をそれぞれ光学的に検出するものでもよい。
インク循環管52aは、上流タンク41と分配器44とを接続する。インク循環管52aには、上流タンク41から分配器44に向かってインクが流れる。インク循環管52bは、集合器45と下流タンク46とを接続する。インク循環管52bには、集合器45から下流タンク46に向かってインクが流れる。インク循環管52cは、下流タンク46と上流タンク41とを接続する。インク循環管52cには、下流タンク46から上流タンク41に向かってインクが流れる。
インク排出部29は、インク循環部28からインクを排出して廃棄する。インク排出部29は、インク排出管66と、インク排出弁67と、廃液タンク68とを備える。
インク排出管66は、インク循環部28から排出されるインクを廃液タンク68へ導くものである。インク排出管66の一端は下流タンク46に接続され、他端は廃液タンク68に接続されている。
インク排出弁67は、インク排出管66内のインクの流路を開閉する。インク循環部28からインクを排出する際、インク排出弁67が開かれる。
廃液タンク68は、インク循環部28からインク排出管66を通って排出されて廃棄されるインクを貯留する。
上面搬送部5は、ベルト搬送部3により搬送されてきた用紙Pを右方向から左方向へとUターンするように搬送する。上面搬送部5は、複数対の上面搬送ローラ71を備える。
上面搬送ローラ71は、搬送経路に沿って用紙Pを搬送する。最下流の上面搬送ローラ71は、反転経路RRの上流部に配置されている。他の上面搬送ローラ71は、ベルト搬送部3と排紙部6との間の通常経路RCに沿って配置されている。上面搬送ローラ71は、図示しないモータにより駆動される。
排紙部6は、印刷済みの用紙Pを排紙する。排紙部6は、切替部76と、排紙ローラ77と、排紙台78とを備える。
切替部76は、用紙Pの搬送経路を排紙経路RDと反転経路RRとの間で切り替える。切替部76は、排紙経路RDと反転経路RRとの分岐地点に配置されている。切替部76は、図示しないソレノイドにより駆動される。
排紙ローラ77は、切替部76によって排紙経路RDへと導かれた用紙Pを搬送して排紙台78へ排紙する。排紙ローラ77は、排紙経路RDに沿って、切替部76と排紙台78との間に配置されている。排紙ローラ77は、図示しないモータにより駆動される。
排紙台78は、排紙ローラ77により排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。排紙台78は、筐体9から突出したトレイ形状を有し、傾斜して設置されている。
反転部7は、両面印刷の際に、片面印刷済みの用紙Pを反転させてレジストローラ16へ搬送する。反転部7は、反転ローラ81と、スイッチバック部82と、再給紙ローラ83と、切替ゲート84とを備える。
反転ローラ81は、上面搬送部5の上面搬送ローラ71により搬送されてきた用紙Pをスイッチバック部82に一時的に搬入した後に搬出して、再給紙ローラ83へ搬送する。反転ローラ81は、最下流の上面搬送ローラ71とスイッチバック部82の搬入口との間の反転経路RR上に配置されている。反転ローラ81は、図示しないモータにより駆動される。
スイッチバック部82は、反転ローラ81が用紙Pを一時的に搬入するための空間である。スイッチバック部82は、排紙台78の下部に形成されている。スイッチバック部82は、反転ローラ81の近傍が用紙Pを搬入するために開口されている。
再給紙ローラ83は、反転ローラ81により搬送されてきた用紙Pをレジストローラ16へ搬送する。再給紙ローラ83は、反転ローラ81とレジストローラ16との間の反転経路RR上に配置されている。再給紙ローラ83は、図示しないモータにより駆動される。
切替ゲート84は、上面搬送ローラ71により搬送されてきた用紙Pを反転ローラ81へとガイドする。また、切替ゲート84は、反転ローラ81によりスイッチバック部82から搬出される用紙Pを再給紙ローラ83へとガイドする。切替ゲート84は、最下流の上面搬送ローラ71、反転ローラ81、および再給紙ローラ83の3個所の重心近傍に配置されている。
制御部8は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部8は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
後述するように、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、インクジェットヘッド26が吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合に、第2色のインクを収容するインクカートリッジ36がインク供給部27に装着される前に、第1色のインクを収容するインクカートリッジ36が第3色のインクを収容するインクカートリッジ36に交換される。制御部8は、第3色のインクカートリッジ36がインク供給部27に装着されると、当該インクカートリッジから第3色のインクをインク循環部28に供給して、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留する第1色のインクに第3色のインクを混合するようインク供給部27を制御する。
第3色のインクは、第1色のインクとの混合により第2色のインクと同じ色相のインクを形成可能なインクである。例えば、第1色がマゼンタ(M)で第2色がレッド(R)の場合、第3色はイエロー(Y)である。また、例えば、第1色がシアン(C)で第2色がブルーの場合、第3色はマゼンタ(M)である。
次に、インクジェット印刷装置1の動作について説明する。
印刷開始が指示されると、給紙部2の外部給紙台11および複数の内部給紙台13のいずれかから未印刷の用紙Pがレジストローラ16へ搬送され、レジストローラ16により用紙Pがベルト搬送部3へ搬送される。そして、用紙Pは、ベルト搬送部3により搬送されつつ、インク循環式印刷ユニット21のインクジェットヘッド26から吐出されるインクにより印刷される。印刷された用紙Pは、ベルト搬送部3から上面搬送部5へ搬送され、上面搬送部5において上面搬送ローラ71により搬送される。
ここで、片面印刷の場合、用紙Pは、排紙部6の切替部76により通常経路RCから排紙経路RDへ導かれる。そして、用紙Pは、排紙ローラ77により排紙台78へ排紙される。
一方、両面印刷の場合、用紙Pは、排紙部6の切替部76により通常経路RCから反転経路RRへ導かれる。反転経路RRへ導かれた用紙Pは、反転部7において、切替ゲート84により反転ローラ81へ導かれ、反転ローラ81によりスイッチバック部82へ搬入される。その後、用紙Pは、反転ローラ81によりスイッチバック部82から搬出されるとともに、切替ゲート84により再給紙ローラ83へ導かれる。そして、用紙Pは、再給紙ローラ83によりレジストローラ16へ搬送され、レジストローラ16によりベルト搬送部3へ搬送される。
ここで、用紙Pは、反転部7により反転されているので、未印刷面が上向きになっている。用紙Pは、ベルト搬送部3により搬送されつつ、インクジェットヘッド26から吐出されるインクにより未印刷面が印刷される。そして、両面印刷された用紙Pは、上面搬送部5により排紙部6へ搬送され、排紙部6において排紙台78へ排紙される。
次に、上述した印刷時におけるインク循環式印刷ユニット21の動作について説明する。
図4は、印刷時におけるインク循環式印刷ユニット21の動作を説明するためのフローチャートである。
図4のステップS1において、制御部8は、下流大気開放弁48を閉じる。また、制御部8は、上流大気開放弁43を開く。ここで、印刷を行う前の待機状態では、下流大気開放弁48は開いており、上流大気開放弁43は閉じている。
次いで、ステップS2において、制御部8は、インク補給制御を開始する。インク補給制御については後述する。
次いで、ステップS3において、制御部8は、ポンプ動作を開始する。ポンプ動作については後述する。
次いで、ステップS4において、制御部8は、印刷対象の画像データに基づくインクジェットヘッド26による印刷動作を開始する。
次いで、ステップS5において、制御部8は、印刷動作が終了したか否かを判断する。印刷動作が終了していないと判断した場合(ステップS5:NO)、制御部8は、ステップS5を繰り返す。
印刷動作が終了したと判断した場合(ステップS5:YES)、ステップS6において、制御部8は、ポンプ動作を終了する。
次いで、ステップS7において、制御部8は、インク補給制御を終了する。
次いで、ステップS8において、制御部8は、上流大気開放弁43を閉じる。また、制御部8は、下流大気開放弁48を開く。これにより、印刷時におけるインク循環式印刷ユニット21の動作が終了し、待機状態となる。
次に、上述した図4のステップS2で開始されるインク補給制御について説明する。インク補給制御は、インクジェットヘッド26によるインクの吐出により減少するインク循環部28内のインクを補給するために行われる。図5は、インク補給制御を説明するためのフローチャートである。
図5のステップS11において、制御部8は、下流下限センサ59がオフであるか否かを判断する。ここで、後述するポンプ動作により、上流タンク41内の液面は、上限高さ付近に維持される。上流タンク41には、ポンプ49により下流タンク46からインクが送られる。このため、インク循環部28内のインクが減少してくると、下流タンク46内の液面が下がり、やがて下流下限センサ59がオフになる。
下流下限センサ59がオンであると判断した場合(ステップS11:NO)、制御部8は、ステップS11を繰り返す。
下流下限センサ59がオフであると判断した場合(ステップS11:YES)、ステップS12において、制御部8は、インク供給弁38を開く。これにより、インクカートリッジ36内から下流タンク46へのインクの供給が開始される。
次いで、ステップS13において、制御部8は、下流上限センサ58がオンであるか否かを判断する。下流上限センサ58がオフであると判断した場合(ステップS13:NO)、制御部8は、ステップS13を繰り返す。
下流上限センサ58がオンであると判断した場合(ステップS13:YES)、ステップS14において、制御部8は、インク供給弁38を閉じる。これにより、インクカートリッジ36内から下流タンク46へのインクの供給が停止する。この後、制御部8は、ステップS11へ戻る。
制御部8は、図5のインク補給制御を、図4のステップS7でインク補給制御を終了する時点で終了する。この時点でインク供給弁38が開いている場合、制御部8は、インク供給弁38を閉じて、インク補給制御を終了する。
次に、上述した図4のステップS3で開始されるポンプ動作について説明する。図6は、ポンプ動作を説明するためのフローチャートである。
図6のステップS21において、制御部8は、上流上限センサ56がオフであるか否かを判断する。上流上限センサ56がオンであると判断した場合(ステップS21:NO)、制御部8は、ステップS21を繰り返す。
上流上限センサ56がオフであると判断した場合(ステップS21:YES)、ステップS22において、制御部8は、ポンプ49の駆動を開始させる。これにより、下流タンク46から上流タンク41にインクが供給され始め、インク循環部28内でのインクの循環が始まる。
次いで、ステップS23において、制御部8は、上流上限センサ56がオンであるか否かを判断する。上流上限センサ56がオフであると判断した場合(ステップS23:NO)、制御部8は、ステップS23を繰り返す。
上流上限センサ56がオンであると判断した場合(ステップS23:YES)、ステップS24において、制御部8は、ポンプ49を停止する。これにより、下流タンク46から上流タンク41へのインクの供給が停止し、インク循環部28内でのインクの循環が停止する。
次いで、ステップS25において、制御部8は、ステップS24でポンプ49を停止してから規定時間Taが経過したか否かを判断する。規定時間Taは、上流タンク41の液面が安定するのを待つ時間である。規定時間Taは、例えば、1秒である。
ポンプ49を停止してからまだ規定時間Taが経過していないと判断した場合(ステップS25:NO)、制御部8は、ステップS25を繰り返す。
ポンプ49を停止してから規定時間Taが経過したと判断した場合(ステップS25:YES)、制御部8は、ステップS21へ戻る。
制御部8は、図6のポンプ動作を、図4のステップS6でポンプ動作を終了する時点で終了する。この時点でポンプ49が駆動中の場合、制御部8は、ポンプ49を停止して、ポンプ動作を終了する。
次に、インク循環式印刷ユニット21のインクジェットヘッド26が吐出するインクの色を変更する手順について説明する。
ここでは、4つのインク循環式印刷ユニット21が、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクを吐出するインクジェット印刷装置1において、マゼンタをレッド(R)に変更する場合について説明する。
ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のインクを用いるインクジェット印刷装置1では、マゼンタインクとイエローインクとを用いてレッドを表現する。しかし、このマゼンタとイエローとの混色によるレッドでは、ユーザの要望に対してレッドの彩度が不十分なことがある。このような場合に、マゼンタインクを、彩度の高いレッドインクに変更する。
図7は、インク色の変更を開始する際のインク循環式印刷ユニット21の状態を示す模式図である。図7に示すように、インク色の変更対象のインク循環式印刷ユニット21には、変更前は、マゼンタのインクカートリッジ36Mが装着されている。
インクの色の変更は、例えば、工場出荷前の検査のための印刷後に行われる。このため、インク色の変更を開始する際、インク循環式印刷ユニット21は、前述した印刷終了後の待機状態となっている。
したがって、図7に示すように、上流大気開放弁43は閉じられ、下流大気開放弁48は開かれている。上流タンク41には、上限高さまでマゼンタインクが貯留されている。待機状態における下流タンク46の液面高さは、下限高さから上限高さまでの間にあるが、図7の例では、下流タンク46にも、上限高さまでマゼンタインクが貯留されている。インクジェットヘッド26のインクチャンバ内にもマゼンタインクが滞留している。また、インク循環管52a〜52c内にもマゼンタインクが滞留している。また、分配器44、集合器45(図7では図示略)にもマゼンタインクが滞留している。
図7のような初期状態から、インク循環式印刷ユニット21は、インク循環部28からインクを排出して廃棄するインク廃棄動作を行う。
インク廃棄動作について説明する。図8は、インク廃棄動作を説明するためのフローチャートである。
図8のステップS31において、制御部8は、前述したポンプ動作を開始する。
次いで、ステップS32において、制御部8は、上流大気開放弁43を開く。また、制御部8は、インク排出弁67を開く。これにより、下流タンク46から廃液タンク68へのインクの排出が開始される。
次いで、ステップS33において、制御部8は、下流下限センサ59がオフであるか否かを判断する。下流下限センサ59がオンであると判断した場合(ステップS33:NO)、制御部8は、ステップS33を繰り返す。
下流下限センサ59がオフであると判断した場合(ステップS33:YES)、ステップS34において、制御部8は、上流下限センサ57がオフであるか否かを判断する。上流下限センサ57がオンであると判断した場合(ステップS34:NO)、制御部8は、ステップS34を繰り返す。
上流下限センサ57がオフであると判断した場合(ステップS34:YES)、ステップS35において、制御部8は、ポンプ動作を終了する。
次いで、ステップS36において、制御部8は、インク排出弁67を閉じる。また、制御部8は、上流大気開放弁43を閉じる。これにより、インク廃棄動作が終了する。
マゼンタインクを廃棄するインク廃棄動作が終了した時点でのインク循環式印刷ユニット21の状態は、図9のようになる。図9に示すように、この時点では、上流タンク41および下流タンク46に、それぞれ下限高さまでマゼンタインクが貯留されている。また、図7の初期状態と同様に、インクジェットヘッド26のインクチャンバ内、およびインク循環管52a〜52c内にもマゼンタインクが滞留している。また、分配器44、集合器45(図9では図示略)にもマゼンタインクが滞留している。
マゼンタインクを廃棄するインク廃棄動作が終了すると、ユーザにより、インク供給部27からマゼンタのインクカートリッジ36Mが取り外され、第3色であるイエローのインクカートリッジ36Yが装着される。ここで、イエローインクは、マゼンタインクとの混合により、レッドインクと同じ色相のインクを形成可能なものである。イエローのインクカートリッジ36Yは、インクジェット印刷装置1に装着されているものを用いてもよいし、予備のものを用いてもよい。
マゼンタのインクカートリッジ36Mがイエローのインクカートリッジ36Yに交換されると、インク循環式印刷ユニット21は、イエローインク導入動作を行う。
イエローインク導入動作について説明する。図10は、イエローインク導入動作を説明するためのフローチャートである。
図10のステップS41において、制御部8は、下流大気開放弁48を閉じる。また、制御部8は、上流大気開放弁43を開く。
次いで、ステップS42において、制御部8は、前述したポンプ動作を開始する。
次いで、ステップS43において、制御部8は、インク供給弁38を開く。これにより、インクカートリッジ36Y内から下流タンク46へのイエローインクの供給が開始される。
次いで、ステップS44において、制御部8は、ステップS43でインク供給弁38を開いてから規定時間Tbが経過したか否かを判断する。
規定時間Tbは、規定量Vyのイエローインクをインク循環部28に供給するために必要なインク供給弁38の開放時間である。規定量Vyは、イエローインク導入動作の終了時にインク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留している、マゼンタインクとイエローインクとの混合インク(MYインク)を、レッドインクと同じ色相にすることができるイエローインクの供給量である。インク循環部28に滞留するインクは、上流タンク41および下流タンク46に貯留されているインクと、分配器44内、集合器45内、およびインク循環管52a〜52c内に滞留するインクとを含む。
規定量Vyは、イエローインク導入動作の開始時点でインク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留するマゼンタインクのインク量Vmに応じて決定される。例えば、同量のマゼンタインクとイエローインクとを混合するとレッドインクと同じ色相になる場合、規定量Vyは、Vmと同量になる。Vmは、上流タンク41および下流タンク46のインクの液面高さがそれぞれ下限高さであるときの、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留するインク量の理論値である。
なお、単位時間あたりのインクカートリッジ36からのインクの供給量は、インクの粘度によって変わる。インクの粘度は、インクの温度によって変わる。そこで、インクカートリッジ36Yにおけるイエローインクの温度を検出する温度センサを設け、その温度センサにより検出されたインクの温度に応じて規定時間Tbを調整してもよい。
インク供給弁38を開いてからまだ規定時間Tbが経過していないと判断した場合(ステップS44:NO)、制御部8は、ステップS44を繰り返す。
インク供給弁38を開いてから規定時間Tbが経過したと判断した場合(ステップS44:YES)、ステップS45において、制御部8は、インク供給弁38を閉じる。これにより、インクカートリッジ36内から下流タンク46へのイエローインクの供給が停止する。
次いで、ステップS46において、制御部8は、ポンプ動作を終了する。
次いで、ステップS47において、制御部8は、上流大気開放弁43を閉じる。また、制御部8は、下流大気開放弁48を開く。これにより、イエローインク導入動作が終了する。
イエローインク導入動作が終了した時点でのインク循環式印刷ユニット21の状態は、図11のようになる。図11に示すように、インク循環部28およびインクジェットヘッド26にイエローインクが導入されている。
ここで、上述したイエローインク導入動作において、ポンプ動作によりインク循環を行いつつイエローインクを供給するため、イエローインクとマゼンタインクとが混合される。しかし、イエローインク導入動作が終了した時点では、マゼンタインクとイエローインクとがまだ十分に混合されていない。図11では、この状態の分かりやすさのため、マゼンタインクとイエローインクとを分けて描いている。インク循環式印刷ユニット21は、イエローインク導入動作の終了後、マゼンタインクとイエローインクとを十分に混合させるため、循環動作を行う。
このイエローインク導入後の循環動作について説明する。図12は、イエローインク導入後の循環動作を説明するためのフローチャートである。
図12のステップS51,S52の処理は、前述した図10のステップS41,S42の処理と同様である。
ステップS52の後、ステップS53において、制御部8は、ステップS52でポンプ動作を開始してから規定時間Tcが経過したか否かを判断する。規定時間Tcは、イエローインク導入後の循環動作においてマゼンタインクとイエローインクとを十分に混合するために必要な循環時間として予め設定された時間である。
ポンプ動作を開始してからまだ規定時間Tcが経過していないと判断した場合(ステップS53:NO)、制御部8は、ステップS53を繰り返す。
ポンプ動作を開始してから規定時間Tcが経過したと判断した場合(ステップS53:YES)、ステップS54において、制御部8は、ポンプ動作を終了する。
ステップS54の後、制御部8は、ステップS55へ進む。ステップS55の処理は、前述した図10のステップS47の処理と同様である。
イエローインク導入後の循環動作の終了時点で、インク循環部28およびインクジェットヘッド26には十分に混合されたMYインクが滞留している。MYインクのL表示系におけるa,bの値をa平面上にプロットすると、図13の点Amyのようになる。また、マゼンタインク、レッドインクのa,bの値をa平面上にプロットすると、それぞれ点Am、点Arのようになる。なお、図13において、破線で囲んだ範囲は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のインクによる色再現範囲を示している。
図13に示されるように、マゼンタインクにイエローインクを混合させたMYインクは、レッドインクと同じレッド(R)の色相になる。すなわち、マゼンタインクにイエローインクを混合させることで、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留するインクの色相を、レッドインクと同じにすることができる。
しかし、MYインクは、レッドインクに比べて彩度が不足している。そこで、インク循環式印刷ユニット21は、インク循環部28からMYインクを排出して廃棄する。そのために、インク循環式印刷ユニット21は、前述の図8のフローチャートで説明したインク廃棄動作を行う。
このMYインクを廃棄するインク廃棄動作が終了した時点でのインク循環式印刷ユニット21の状態は、図14のようになる。図14に示すように、この時点において、上流タンク41および下流タンク46に、それぞれ下限高さまでMYインクが貯留されている。また、インクジェットヘッド26のインクチャンバ内、およびインク循環管52a〜52c内にもMYインクが滞留している。また、分配器44、集合器45(図14では図示略)にもMYインクが滞留している。
MYインクを廃棄するインク廃棄動作が終了すると、ユーザにより、インク供給部27からイエローのインクカートリッジ36Yが取り外され、目的の色であるレッドのインクカートリッジ36Rが装着される。
イエローのインクカートリッジ36Yがレッドのインクカートリッジ36Rに交換されると、インク循環式印刷ユニット21は、レッドインク導入動作を行う。
レッドインク導入動作について説明する。図15は、レッドインク導入動作を説明するためのフローチャートである。
図15のステップS61〜S63の処理は、前述した図10のステップS41〜S43の処理と同様である。
ステップS63の後、ステップS64において、制御部8は、下流上限センサ58がオンであるか否かを判断する。下流上限センサ58がオフであると判断した場合(ステップS64:NO)、制御部8は、ステップS64を繰り返す。
下流上限センサ58がオンであると判断した場合(ステップS64:YES)、ステップS65において、制御部8は、上流上限センサ56がオンであるか否かを判断する。上流上限センサ56がオフであると判断した場合(ステップS65:NO)、制御部8は、ステップS65を繰り返す。
上流上限センサ56がオンであると判断した場合(ステップS65:YES)、制御部8は、ステップS66へ進む。ステップS66〜S68の処理は、前述した図10のステップS45〜S47の処理と同様である。
レッドインク導入動作が終了した時点でのインク循環式印刷ユニット21の状態は、図16のようになる。図16に示すように、インク循環部28およびインクジェットヘッド26にレッドインクが導入され、上流タンク41および下流タンク46に、それぞれ上限高さまでインクが貯留されている。
前述のイエローインク導入動作の終了時と同様に、レッドインク導入動作が終了した時点では、MYインクとレッドインクとがまだ十分に混合されていない。図16では、この状態の分かりやすさのため、MYインクとレッドインクとを分けて描いている。インク循環式印刷ユニット21は、レッドインク導入動作の終了後、MYインクとレッドインクとを十分に混合させるため、循環動作を行う。
このレッドインク導入後の循環動作について説明する。図17は、レッドインク導入後の循環動作を説明するためのフローチャートである。
図17のステップS71の処理は、前述した図10のステップS41の処理と同様である。
次いで、ステップS72において、制御部8は、ポンプ49の駆動を開始させる。
次いで、ステップS73において、制御部8は、ポンプ49の駆動を開始させてから規定時間Tdが経過したか否かを判断する。規定時間Tdは、レッドインク導入後の循環動作においてMYインクとレッドインクとを十分に混合するために必要な循環時間として予め設定された時間である。
ポンプ49の駆動を開始してからまだ規定時間Tdが経過していないと判断した場合(ステップS73:NO)、制御部8は、ステップS73を繰り返す。
ポンプ49の駆動を開始してから規定時間Tdが経過したと判断した場合(ステップS73:YES)、ステップS74において、制御部8は、ポンプ49を停止する。
ステップS47の後、制御部8は、ステップS75へ進む。ステップS75の処理は、前述した図10のステップS47の処理と同様である。
レッドインク導入後の循環動作後のインク循環式印刷ユニット21の状態を図18に示す。図18に示すように、レッドインク導入後の循環動作後は、インク循環部28およびインクジェットヘッド26内のインクが、MYインクとレッドインクとが十分に混合されたMYRインクになっている。
このMYRインクは、MYインクより彩度が高くなっている。レッドインク導入後の循環動作が終了すると、制御部8は、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留しているMYRインクの彩度を算出する。具体的には、制御部8は、インク色検出部51の出力信号に基づき、インク循環部28におけるインクの色のa,bの値を算出し、これらの値から彩度を算出する。
算出した彩度が基準値以上の場合、制御部8は、インクの色の変更の手順を終了とする。基準値は、ユーザが許容できるレッドの彩度の下限値として予め定められた値である。
これ以降、印刷が指示されると、制御部8は、通常の印刷を実行する。印刷時にインクが吐出されつつ、レッドのインクカートリッジ36Rからレッドインクがインク循環部28に供給されることで、インク循環式印刷ユニット21のインクがやがてレッドインクに完全に置き換わる。
算出した彩度が基準値未満の場合、制御部8は、インク廃棄動作を行う。その後、制御部8は、レッドインク導入動作、およびレッドインク導入後の循環動作を行う。そして、制御部8は、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留しているインクの彩度を算出する。制御部8は、これを彩度が基準値以上になるまで繰り返す。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、インクジェットヘッド26が吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合に、第3色のインクをインク循環部28に供給して、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留する第1色のインクに第3色のインクを混合する。これにより、インクジェット印刷装置1は、第2色のインクカートリッジがインク供給部27に装着される前に、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留するインクの色相を、第2色の色相に近づける。こうすることで、第1色のインクから直接第2色のインクに置き換える場合よりも、少ないインク量で第2色のインクへの置き換えを可能とすることができる。すなわち、インクを置き換えるために必要となる、インク循環部28からのインクの排出およびインク循環部28へのインクの供給を行う回数を低減できる。この結果、インクジェットヘッド26が吐出するインクの色を変更する際の時間およびインクの無駄を低減できる。
また、インクジェット印刷装置1では、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留する第1色のインク量に応じて、第3色のインクの供給量を決定する。上述の例では、イエローインクの規定量Vyは、イエローインク導入動作の開始時点でインク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留するマゼンタインクのインク量Vmに応じて決定されている。これにより、第1色のインクと第3色のインクとの混合インクの色相を、第2色のインクの色相に高い精度で合わせることができる。
(変形例)
上述した実施の形態のイエローインク導入動作を変更した変形例について説明する。
図19は、本変形例におけるイエローインク導入動作を説明するためのフローチャートである。
図19のステップS81において、制御部8は、インクカートリッジ36Yからインク循環部28へのイエローインクの供給を行う。このイエローインクの供給の動作は、前述の図10で説明したイエローインク導入動作と同様である。ただし、ステップS81でのイエローインクの供給量は、図10で説明したイエローインク導入動作における規定量Vyよりも小さい量である。したがって、インク供給弁38を開いてから閉じるまでの時間は、図10で説明したイエローインク導入動作における規定時間Tbよりも短い。
次いで、ステップS82において、制御部8は、インク循環動作を行う。このインク循環動作は、前述の図12で説明したイエローインク導入後の循環動作と同様である。ただし、ステップS82での循環時間は、図12で説明したイエローインク導入後の循環動作における規定時間Tcより短くてもよい。
次いで、ステップS83において、制御部8は、インク循環部28およびインクジェットヘッド26に滞留しているインクの色をインク色検出部51により検出させ、インクの色相を算出する。具体的には、制御部8は、インク色検出部51の出力信号に基づき、インク循環部28におけるインクの色のa,bの値を算出し、これらの値から色相を算出する。
次いで、ステップS84において、制御部8は、ステップS83で算出した色相が、レッドインクの色相と同じであるか否かを判断する。ここで、レッドインクの色相には所定の許容範囲を含んでもよい。
算出した色相がレッドインクの色相と同じではないと判断した場合(ステップS84:NO)、制御部8は、ステップS81へ戻り、インクカートリッジ36Yからインク循環部28へのイエローインクの供給を行う。この際、制御部8は、ステップS83で算出した色相に基づき、イエローインクの供給量を決定してもよい。
算出した色相がレッドインクの色相と同じであると判断した場合(ステップS84:YES)、制御部8は、イエローインク導入動作を終了する。
以上説明したように、本変形例では、制御部8は、インク供給部27から第3色のインクをインク循環部28に供給し、その後、インク色検出部51によりインク循環部28内のインクの色を検出する処理を、インク循環部28内のインクが第2色のインクと同じ色相になるまで繰り返す。このようにしても、第1色のインクと第3色のインクとの混合インクの色相を、第2色のインクの色相に高い精度で合わせることができる。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 インクジェット印刷装置
2 給紙部
3 ベルト搬送部
4 印刷部
5 上面搬送部
6 排紙部
7 反転部
8 制御部
21 インク循環式印刷ユニット
26 インクジェットヘッド
27 インク供給部
28 インク循環部
29 インク排出部
36,36M,36Y,36R インクカートリッジ
37 インク供給管
38 インク供給弁
39 大気開放管
41 上流タンク
42 上流大気開放管
43 上流大気開放弁
44 分配器
45 集合器
46 下流タンク
47 下流大気開放管
48 下流大気開放弁
49 ポンプ
50 インク温度調整部
51 インク色検出部
52a,52b,52c インク循環管
56 上流上限センサ
57 上流下限センサ
58 下流上限センサ
59 下流下限センサ
66 インク排出管
67 インク排出弁
68 廃液タンク

Claims (3)

  1. インクを吐出するインクジェットヘッドと、
    インクを循環させつつ前記インクジェットヘッドにインクを供給するインク循環部と、
    インクを収容する着脱可能なインクカートリッジを有し、前記インクカートリッジから前記インク循環部にインクを供給するインク供給部と、
    前記インクジェットヘッドが吐出するインクを第1色のインクから第2色のインクに変更する場合に、第2色のインクを収容するインクカートリッジが前記インク供給部に装着される前に、前記第1色のインクを収容するインクカートリッジから交換されて前記インク供給部に装着される、前記第1色のインクとの混合により前記第2色のインクと同じ色相のインクを形成可能な第3色のインクを収容するインクカートリッジから前記第3色のインクを前記インク循環部に供給して、前記インク循環部および前記インクジェットヘッドに滞留する前記第1色のインクに前記第3色のインクを混合するよう前記インク供給部を制御する制御部と
    を備えることを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記制御部は、前記インク循環部および前記インクジェットヘッドに滞留する前記第1色のインクに前記第3色のインクを混合する際、前記インク循環部および前記インクジェットヘッドに滞留する前記第1色のインクのインク量に応じて、前記インク供給部から前記インク循環部への前記第3色のインクの供給量を決定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記インク循環部におけるインクの色を検出するインク色検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記インク循環部および前記インクジェットヘッドに滞留する前記第1色のインクに前記第3色のインクを混合する際、前記インク供給部から前記第3色のインクを前記インク循環部に供給し、その後、前記インク色検出部により前記インク循環部内のインクの色を検出する処理を、前記インク循環部内のインクが前記第2色のインクと同じ色相になるまで繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
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