JP2007039822A - 二重織物 - Google Patents
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Abstract
【課題】二重織物において、二重層の一方の層を多孔性にしつつスリップを抑制し、さらに生地として利用し易い意匠性をもたせることである。
【解決手段】二重層の一方の層10を絡み織組織とし、前記一方の層10のうち、よこ方向に隣り合う捩り目11間に位置する部分のよこ糸12上で、前記一方の層10と他方の層20とを接結し、また、一方の層10を1つの捩り目11に複数本のよこ糸12が交差する組織とした。一方の層10が多孔性になり、通気性が改善され、その外観が絡み織組織によりニット様となる。よこ糸12に生じたたて方向のスリップは、捩り目11により抑制される。
【選択図】図1
【解決手段】二重層の一方の層10を絡み織組織とし、前記一方の層10のうち、よこ方向に隣り合う捩り目11間に位置する部分のよこ糸12上で、前記一方の層10と他方の層20とを接結し、また、一方の層10を1つの捩り目11に複数本のよこ糸12が交差する組織とした。一方の層10が多孔性になり、通気性が改善され、その外観が絡み織組織によりニット様となる。よこ糸12に生じたたて方向のスリップは、捩り目11により抑制される。
【選択図】図1
Description
この発明は、二重織物に関する。
従来から、二重織物は、ブランケット、カーテン、衣料などの生地として利用されている。例えば、二重織の両層がガーゼからなり、一方の層に起毛処理を施した二重織物がある(特許文献1)。
しかしながら、前掲の特許文献1のような二重織物は、両層が軽くて薄く、また一方の層の起毛処理により保温性を有するため、春夏・夏秋間の中間シーズンに好適なものだが、両層がガーゼ等の目の詰まった組織からなるので、暑い日には、通気性が不足がちになり、見た目にも暑苦しい印象を与え易い点で改善の余地があった。このため、前記一方の層を多孔性の組織にすることが考えられるが、スリップが生じ易くなるという問題が生じる。また、二重織物には、生地として利用し易い意匠性を有することも求められる。
そこで、この発明の課題は、二重織物において、二重層の一方の層を多孔性にしつつスリップを抑制し、さらに生地として利用し易い意匠性をもたせることができるようにすることにある。
上記の課題を解決するため、この発明は、二重織物において、二重層の一方の層を絡み織組織とし、前記一方の層のうち、よこ方向に隣り合う捩り目間に位置する部分のよこ糸上で、前記一方の層と他方の層とを接結した構成を採用する。
上記構成によれば、一方の層を絡み織組織とした構成を採用することにより、二重織物は、一方の層が多孔性になり、その結果、通気性が改善される。また、二重織物は、一方の層の外観が絡み織組織によりニット様となり、その結果、生地として利用し易い意匠性をもつものとなる。
さらに、前記一方の層のうち、よこ方向に隣り合う捩り目間に位置する部分のよこ糸上で、前記一方の層と他方の層とを接結した構成を採用することにより、一方の層のよこ糸に生じたたて方向のスリップは、捩り目により抑制される。なお、絡み織組織において、よこ糸に生じるよこ方向のスリップは、外観上明確に把握され難いので、無視することができる。
なお、上記の接結は、一方の層と他方の層が分離しなければ十分であり、すべてのよこ糸上で施す必要はない。すべてのよこ糸上に少なくとも1箇所の接結点を設けることはスリップ防止の点で好ましいが、接結点は、分散的に設けることができ、接結可能なすべての部分に設けることもできる。
上記構成において、前記一方の層を1つの捩り目に複数本のよこ糸が交差する組織とした構成を採用すれば、よこ糸同士が捩り目内でスリップを規制し合い、捩り目を形成する一方の層のたて糸と他方の層のよこ糸との交差数が増えるので、よりスリップが抑制される。
上記構成において、他方の層は、例えば、平織、綾織、朱子織、これの変化組織などの織組織から構成される。上記構成では、他方の層の密度が高まる程、一方の層の密度上昇を防止しつつ接結可能な上記部分の数が増える。特に他方の層を平織組織とした構成を採用すれば、他の組織の場合と比して上記接結点の配置が容易になる。
上記構成において、前記他方の層に起毛処理を施した構成を採用すれば、二重織物は、一方の層が絡み織組織で涼感を有し、他方の層が起毛層により保温性を有するようになり、その結果、両面使いにより春夏・夏秋間の中間シーズンに好適なものとなる。
上記構成において、前記他方の層をよこ方向に起毛した構成を採用すれば、他方の層のたて糸は、起毛針によりたて方向に引き摺られ難くなる。その結果、一方の層のよこ糸と他方の層のたて糸とを交差させて上記の接結をなした構成を採用した場合でも、起毛処理時、一方の層のよこ糸は、他方の層のたて糸の引き摺りによってたて方向にスリップさせられ難くなる。
前記他方の層のよこ糸が複数本の浮きを有する構成、および前記他方の層のよこ糸がそのたて糸よりも太い糸からなる構成のうち、少なくとも一方の構成を採用すれば、起毛針は、他方の層のたて糸に当たり難くなり、よこ糸に当たり易くなる。したがって、前記他方の層をよこ方向に起毛した構成を採用する場合、これらの構成のいずれかを採用することが好ましく、両構成を共に採用することがより好ましい。
上述のように、この発明によれば、二重織物において、二重層の一方の層を多孔性にしつつスリップを抑制し、さらに生地として利用し易い意匠性をもたせることができる。
以下、添付図面に基づいてこの発明の実施形態を説明する。図1に一部を裏返しの状態で示した二重織物は、二重層の一方の層10を絡み織組織とし、一方の層10のうち、よこ方向に隣り合う捩り目11間に位置する部分のよこ糸12上で、一方の層10と他方の層20とを接結したものである。
具体的には、一方の層10は、図2に平面視を拡大して示すように、一方の層10のたて糸13が2本ずつ捩り合わされ、1の捩り目11に3本のよこ糸12が通された絡み織組織からなる。なお、一方の層10としては、紗織、呂織、これらの変化組織などの適宜の絡み織組織を選択することができる。
3本のよこ糸12は、縦方向に交互にたて糸13と交差している。このため、いずれかのよこ糸12が縦方向へスリップしようとしても、他のよこ糸12と捩り目11とでスリップが抑制される。また、一方の層10は、捩り目11の形成に伴い、多孔性となっている。このため、湿気は、一方の層10を効率よく通過する。
よこ糸12およびたて糸13には、一方の層10の外観がニット様を醸し出すように選択すればよく、種々のものを用いることができる。例えば、よこ糸12およびたて糸13には、綿番手10ないし20程度の双糸などを用いることができる。
他方の層20は、図3にその完全組織図を示すように、4本のたて糸21およびよこ糸22から形成されており、各たて糸21およびよこ糸22が2本の浮きを有する変化組織となっている。上記よこ糸22には、上記たて糸21よりも太い糸が用いられている。
他方の層20は、目の詰まった組織となっている。これにより、他方の層20は、防透け性をもっており、その結果、二重織物は、衣料やカーテン用の生地として利用し易いものとなっている。具体的には、他方の層20は、日向で白黒板に被せた場合に、正対した目視評価で白黒境界が判別できない程度の防透け性を有する。
図4は、図1のIV−IV線の組織断面図であり、図5は、一方の層10の組織図である。図4、図5に示すように、一方の層10のうち、よこ方向に隣り合う捩り目11(図5中に/\間および\/間が1つの捩り目11を示す)間に位置する部分のよこ糸12上に他方の層20との接結点30(図5中に×の記号で示す)が設けられている。
接結点30は、一方の層10のよこ糸12と他方の層20のたて糸21の交差により形成されている。この二重織物では、接結点30が風通織の技法により全面にわたって均一に分散配置されている。なお、一方の層10と他方の層20は、たて糸21とは別に接結糸を設けて接結することもできる。
なお、他方の層20を図6に示すように平織組織とすれば、図3と対比して明らかなように、一方の層10の裏側でたて糸21の浮きが均一となるため、接結点30の配置が比較的容易になる。
他方の層20の表側は、起毛機に通すことにより、起毛処理が施されている。他方の層20の起毛処理は、よこ方向に行われており、よこ糸22には起毛23が形成される。これにより、他方の層20は、起毛23により保温層が表側に全面的に形成され、風合いが向上される。なお、たて糸21がよこ糸22よりも細く、かつたて糸21が起毛針の回転方向に配向されるため、起毛針がたて糸21よりもよこ糸22に先当たりするようになっており、たて糸21は、ほとんど起毛されない。
図1に示すように、この二重織物は、一方の層10が絡み織組織とされているので、一方の層10と使用者との接触は、他方の層20よりも疎になる。このため、この二重織物は、他方の層20側において保温性を備えながら、一方の層10側において涼感を有する。
したがって、この二重織物は、例えば、ブランケット、寝具カバー、マット、ショール、ストールのように、使用者との接触面を有する衣料品、寝具、生活用品等の二次製品のうち、春夏・夏秋の中間シーズンものの生地として特に好適である。すなわち、この二重織物を利用した二次製品の使用者は、肌寒い場合、暑い場合のいずれでも、その二次製品の使用面を適宜選択することで快適に寒暖を調整することができる。
10 一方の層
11 捩り目
12、22 よこ糸
13、21 たて糸
20 他方の層
23 起毛
30 接結点
11 捩り目
12、22 よこ糸
13、21 たて糸
20 他方の層
23 起毛
30 接結点
Claims (4)
- 二重層の一方の層10を絡み織組織とし、前記一方の層10のうち、よこ方向に隣り合う捩り目11間に位置する部分のよこ糸12上で、前記一方の層10と他方の層20とを接結した二重織物。
- 前記一方の層10を1つの捩り目11に複数本のよこ糸12が交差する組織とした請求項1に記載の二重織物。
- 前記他方の層20に起毛処理を施した請求項1または2に記載の二重織物。
- 前記他方の層20をよこ方向に起毛した請求項3に記載の二重織物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005222947A JP2007039822A (ja) | 2005-08-01 | 2005-08-01 | 二重織物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005222947A JP2007039822A (ja) | 2005-08-01 | 2005-08-01 | 二重織物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007039822A true JP2007039822A (ja) | 2007-02-15 |
Family
ID=37798078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005222947A Pending JP2007039822A (ja) | 2005-08-01 | 2005-08-01 | 二重織物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007039822A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100886752B1 (ko) | 2008-11-05 | 2009-03-04 | 김영기 | 커튼용 이중 직물지 |
KR100886751B1 (ko) | 2007-08-23 | 2009-03-04 | 김영기 | 커튼용 이중 직물지 |
JP2010024588A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Toyo:Kk | 耐暑熱性に優れた防護衣 |
-
2005
- 2005-08-01 JP JP2005222947A patent/JP2007039822A/ja active Pending
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