JP2007039743A - 塗装方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 端部もしくは凸部における被覆性と平坦面における仕上がり性を共に向上させることができる塗装方法を提供する。
【解決手段】 被塗装体表面上に紫外線硬化型電着塗料を塗布し、被塗装体の所定部位上の前記紫外線硬化型電着塗料に紫外線を照射してこの照射部位における前記紫外線硬化型電着塗料の粘度を部分的に高めた後、加熱して前記塗料を硬化させることを特徴とする、塗装方法。
【選択図】 図2
【解決手段】 被塗装体表面上に紫外線硬化型電着塗料を塗布し、被塗装体の所定部位上の前記紫外線硬化型電着塗料に紫外線を照射してこの照射部位における前記紫外線硬化型電着塗料の粘度を部分的に高めた後、加熱して前記塗料を硬化させることを特徴とする、塗装方法。
【選択図】 図2
Description
本発明は、被塗装体の酸化や腐食を防止し、仕上がり性に優れた塗膜を形成する塗装方法に関する。
従来より自動車の車体や自動車部品には、防錆性、耐久性、意匠性等を付与するため塗装が行われている。この塗装を行う塗装方法としては、電着塗装方法が広く用いられている。電着塗装は、被塗装体を陰極(カチオン電着)又は陽極(アニオン電着)とし、電着浴中で被塗装体と対極との間に電圧を印加することにより被塗装体の表面に電着塗膜を形成する方法であり、焼付け過程における加熱によって塗膜が熱流動するため仕上がり性(平滑性)に優れた塗膜を得ることができる。
しかしながら、被塗装体が鋼板である場合、その切断端部には一般に高さ0.03mm以上のバリが存在し、また被塗装体の表面は必ずしも平坦ではなく、凹凸が存在することもある。例えば、図1に示すように、被塗装体1として、端部にバリ2が存在する鋼板に電着塗料3を塗布すると(図1a),この端部では、電着塗料3が焼き付け段階において矢印方向に流動し(図1b)、結果としてこの端部において十分な厚さの塗膜を形成することができず、場合によっては被塗装体の表面が露出し、未塗装状態となることもあり(図1c)、耐久性、防錆性において十分ではないといった問題がある。また、表面に凹凸が存在する場合、この凸部においても同様の問題が生ずる。従って現状では、このような端部や凸部等をその後の塗装工程でシーラー4により保護する必要がある(図1d)。
このような電着塗装の問題を解決するため、紫外線硬化型カチオン電着塗料を用い、紫外線照射によって塗料を硬化させ、塗膜を形成することが提案された(例えば特許文献1参照)。
このように紫外線硬化型電着塗料を用い、紫外線照射により塗料を硬化させることにより、粘度がすばやく増加するため被塗装体の端部等においても塗料が流動する前に硬化することから、端部において膜厚が薄くなったり被塗装体の表面が露出することを防ぐことができる。しかしながら、紫外線照射による硬化では塗料の粘度の増加が速いため、流動性が十分でなくなり、得られる塗膜の平坦面における仕上がり性(平滑性)が低下するという問題がある。
本発明は、このような問題を解消し、端部もしくは凸部における被覆性と平坦面における仕上がり性を共に向上させることができる塗装方法を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために本発明によれば、被塗装体表面上に紫外線硬化型電着塗料を塗布し、被塗装体の所定部位上の前記紫外線硬化型電着塗料に紫外線を照射してこの照射部位における前記紫外線硬化型電着塗料の粘度を部分的に高めた後、加熱して前記塗料全体を硬化させることを特徴とする塗装方法が提供される。
本発明によれば、電着塗装において塗膜を形成後、焼付け前に、熱流動によって塗料が流動し易い所定の部位に紫外線を照射して塗料の粘度を高めることによって塗膜の流動を抑制し、次いで加熱して塗料全体を硬化させて焼き付けることにより、塗料が流動し易い所定の部位にも塗膜を形成することができ、さらに平坦な部位においては焼き付け時に塗料の流動性が維持されているため、塗膜の仕上がり性も確保することができる。
本発明の塗装方法は、被塗装体表面上に紫外線硬化型電着塗料を塗布し、被塗装体の所定部位上の前記紫外線硬化型電着塗料に紫外線を照射してこの照射部位における前記紫外線硬化型電着塗料の粘度を部分的に高めた後、加熱して前記塗料全体を硬化させることを特徴とする。
紫外線硬化型電着塗料は、電着性樹脂、光重合開始剤、及び紫外線硬化樹脂を含む。電着性樹脂としては、カチオン電着性樹脂とアニオン電着性樹脂のいずれも用いることができ、熱により架橋反応を起こすものを用いる。この樹脂は従来より用いられているものを用いることができ、例えばアクリル系、エポキシ系、ウレタン系、シリコン系、ポリイミド系、ポリブタジエン系、フッ素系、及びこれらの変成樹脂が取り扱い易さ、コスト等の面で好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル系(例えばベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等)、ベンゾフェノン系(ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、p−ブロモベンゾフェノン等)、アセトフェノン系(ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等)、チオキサントン系(2−クロロチオキサントン等)を用いることができる。この光重合開始剤の量は、上記電着性樹脂100部に対して2〜7部の範囲である。
紫外線硬化樹脂としては、変性アクリレート(エポキシ、ポリエステル、ウレタンなどの主鎖の両末端にアクリル基を付加させたもの)を用いることができる。この紫外線硬化樹脂の量は、上記電着性樹脂100部に対して15〜27部の範囲である。
この紫外線硬化型電着塗料は、必要に応じて通常の塗料添加剤を含有していてもよい。この塗料添加剤としては、着色顔料(例えばカーボンブラック、チタン白、ベンガラ)、体質顔料(例えばクレー、タルク、炭酸カルシウム)、防錆顔料(クロム酸ストロンチウム、クロム酸鉛)、分散助剤、老化防止剤等が挙げられる。またこの紫外線硬化型電着塗料は、適宜脱イオン水により希釈し、固形分濃度が8〜20、カチオン型電着の場合pHが5.5〜6.9、アニオン型電着の場合pHが7.5〜8.5の範囲内となるように調整することが好ましい。
本発明の方法を図2を参照して説明する。まず上記紫外線硬化型電着塗料5を被塗装体1の表面に塗布する(図2a)。この塗布は従来の電着塗装法及び電着塗装装置を用いて行うことができる。例えば、被塗装体として鋼板を用い、この被塗装体をカソードとし、アノードとしてステンレス板等を用いる。電着塗装条件は特に制限されるものではないが、一般的には、浴温:15〜35℃、電圧:100〜400V、電流密度:0.01〜3A/dm2、通電時間:30秒〜10分、極面積比(A/C):6/1〜1/6、極間距離:10〜100cmで電着することが好ましい。
こうして紫外線硬化型電着塗料5を被塗装体上に塗布して塗膜を形成した後、被塗装体の所定部位上の紫外線硬化型電着塗料に紫外線を照射する(図2b)。被塗装体の所定部位とは、その上に塗布して形成した塗膜が流動して膜厚が薄くなってしまうような部位をいい、具体的には、図2bに示すようなバリが存在する端部や、凹凸形状が存在する場合の凸部等である。この紫外線の照射により、所定部位において塗膜が流動しない程度に塗料の粘度を高める。この粘度は104〜108cps程度にすることが好ましい。この紫外線の照射は一般的な紫外線照射装置を用いて行い、紫外線照射量は、塗料の組成、硬化剤の濃度等によってきまり、上記粘度を達成するように適宜調整するが、一般には積算照射量として50mJ/cm2〜300mJ/cm2を照射する。本願発明では紫外線照射によって紫外線硬化型電着塗料の粘度を、塗膜が流動しない程度に高めればよく、完全に硬化させる必要はないため、紫外線照射量は少なくてよい。
こうして被塗装体の端部において塗料の粘度を部分的に高めた後、乾燥し、次いで100℃〜200℃に加熱して塗膜を焼付ける。上記の紫外線照射によって、被塗装体の端部においては塗料の粘度が部分的に高められた結果、塗膜の流動性が失われているが、紫外線が照射されていない部位においては十分な流動性を有しているため、その後の乾燥、焼付け過程において平滑性が良好となる(図2c)。
被塗装体の凸部や端部等では、塗膜の流動による被塗装体の露出を防ぐため塗料の粘度は高いほうが好ましく、一方平坦部においては塗膜の仕上がり性(平滑性)を良好にするために塗料の粘度は低いほうが好ましい。本願発明の方法を用いることにより、この互いに背反する事項を克服し、端部等における塗料の被覆性と平坦部における仕上がり性の両者を達成することができる。
ベース塗料としてのカチオン電着塗料(日本ペイント社製、パワートップUエクセル100)80wt%に、光重合開始剤(メルク社製、ダロキュアー2959)5wt%及び紫外線硬化樹脂(日立化成社製、ヒタロイド7851をアミン変性したもの)15wt%加え、紫外線硬化型電着塗料を調製した。この塗料を図2aに示すように、端部に高さ50μmのバリを有する鋼板の表面に電着塗装した。この際、一般面(平坦部)の膜厚が15μmとなるように通電量を調整した。
次いで鋼板の端部に紫外線を照射した。この際、塗料の粘度を測定し、紫外線の積算照射量と粘度の関係を図3に示す。次いで、170℃において20分焼付け、塗膜を得た。
こうして得られたサンプルについて、JIS K 5621の方法に準じて複合腐食サイクル試験を行った。結果は、紫外線の積算照射量とエッジ防錆性の関係として以下の表1に示す。なお、表1中の○×の判断は、全周の1割以上に錆が認められた場合を×とした。
上記のように、積算照射量50mJ/cm2以上、すなわち粘度104cps以上において防錆性が得られた。
1 被塗装体
2 バリ
3、5 塗料
4 シーラー
2 バリ
3、5 塗料
4 シーラー
Claims (3)
- 被塗装体表面上に紫外線硬化型電着塗料を塗布し、被塗装体の所定部位上の前記紫外線硬化型電着塗料に紫外線を照射してこの照射部位における前記紫外線硬化型電着塗料の粘度を部分的に高めた後、加熱して前記塗料全体を硬化させることを特徴とする塗装方法。
- 前記部分的に高められた、照射部位における紫外線硬化型電着塗料の粘度が104〜108cpsである、請求項1に記載の方法。
- 前記被塗装体の所定部位が被塗装体の端部である、請求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005225490A JP2007039743A (ja) | 2005-08-03 | 2005-08-03 | 塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family
ID=37798008
Family Applications (1)
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JP2005225490A Pending JP2007039743A (ja) | 2005-08-03 | 2005-08-03 | 塗装方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007039743A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6311694A (ja) * | 1986-06-30 | 1988-01-19 | Nissan Motor Co Ltd | 電着塗装の焼付方法 |
JP2002265882A (ja) * | 2001-03-15 | 2002-09-18 | Nippon Paint Co Ltd | カチオン電着塗料組成物、塗膜形成方法及び塗膜を有する被塗装物 |
JP2004002965A (ja) * | 2002-04-17 | 2004-01-08 | Kansai Paint Co Ltd | 電着塗膜形成方法 |
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2005
- 2005-08-03 JP JP2005225490A patent/JP2007039743A/ja active Pending
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