JP2003277991A - アルミニウム合金の塗膜形成方法 - Google Patents

アルミニウム合金の塗膜形成方法

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JP2003277991A
JP2003277991A JP2002088629A JP2002088629A JP2003277991A JP 2003277991 A JP2003277991 A JP 2003277991A JP 2002088629 A JP2002088629 A JP 2002088629A JP 2002088629 A JP2002088629 A JP 2002088629A JP 2003277991 A JP2003277991 A JP 2003277991A
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Koji Hirano
浩司 平野
Yoshitaka Mizoguchi
佳孝 溝口
Kenji Aoki
健二 青木
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無公害型で耐候性、耐久性、意匠性にすぐれ
たアルミニウム合金の塗膜形成方法の提供。 【解決手段】順次以下の工程、 工程(A):アルミニウム合金を、アンモニアもしくは
アミン類を含有するか、もしくは含有しない熱水または
水蒸気に接触させるベーマイト処理を行う工程、 工程(B1):水溶性あるいは水分散性の酸素酸塩類の
少くとも1種を含有する第1水溶液または第1分散液中
に浸漬して第1の無機電着処理を行う工程、 工程(C1):さらにアニオン電着塗料、カチオン電着
塗料、粉体塗料、熱硬化型又は紫外線硬化型のスプレー
型塗料から選ばれる1種の塗料を塗装し、焼付け硬化す
るアルミニウム合金の塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性、耐久性、
意匠性に優れた無公害型の塗膜を形成しうるアルミニウ
ム合金の塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】従来、アルミニウムは鉄鋼な
どに比べて高温における加工性が良いので、熱間押し出
しにより種々の断面形状を持つ型材を比較的容易に得る
ことができる。また、アルミニウムは軽量で加工性が容
易であることや耐食性に優れるといった、本来のアルミ
ニウムの優れた性質を利用して、建材、自動車ボディ、
自動車部品、家具などの幅広い分野に利用されており、
特に建材関係の材料として多く使用されるようになって
きている。
【0003】アルミニウム合金の塗膜形成方法として、
例えば、特公昭56−14753号公報および特公昭5
6−24718号公報には、アンモニアもしくはアミン
類を含有するかもしくは含有しない熱水または水蒸気に
接触させたアルミニウム合金からなる物体を、珪酸塩、
硼酸塩、燐酸塩、クロム酸塩、モリブデン酸塩、バナジ
ン酸塩、過マンガン酸塩および錫酸塩から選ばれた1種
もしくは2種以上の酸素酸塩の水溶液もしくは水分散液
中で上記物体を陽極として通電処理した後、アクリルメ
ラミン系電着塗料を電着塗装する方法であって、密着
性、耐薬品性および耐食性にすぐれた塗膜が形成される
ことが開示されている。
【0004】最近になって、耐候性、耐久性などに加え
てすぐれた意匠性を有する塗膜を有するアルミニウム合
金の塗膜形成方法が要望されている。従来、意匠性にす
ぐれた塗膜を形成しうるアルミニウム合金の塗膜形成方
法として、例えば、特許第3202949号公報(特開
平11−106994号公報)には、アルミニウム合金
に陽極酸化処理を施したのち電解着色処理を施し、所定
の明度とした陽極酸化被膜に、一定量の白色顔料および
黒色顔料を含有する半透明の灰色塗料による電着塗装を
施すアルミニウム合金の着色被膜形成方法であって、無
彩色のグレーであって、しかも塗料の種類を変えること
なく、ライトグレーからダークグレーに至る種々の濃淡
度合いのグレーに容易に着色することができる方法が開
示されている。
【0005】しかしながら、上記着色塗膜形成方法で得
られる塗膜は、外観、耐候性、塗膜密着性、光沢、L値
などの点で満足すべきものでないばかりか、陽極酸化処
理を行う必要があり、その処理液として、硫酸、しゅう
酸、あるいは有機酸−硫酸混合液などの薬剤を使用する
為、それに伴う処理装置の腐食、処理廃液による環境に
与える影響や処理剤を無公害化するのに膨大なコストが
かかる。したがって無公害の塗膜を形成し、さらに塗料
を塗り重ねることによって、耐候性、耐久性、意匠性な
どの塗膜性能に優れる被膜形成方法が求められている。
【0006】本発明は、上記した問題点を解決すべく、
耐候性、耐久性、意匠性などに優れる無公害の塗膜を形
成しうるアルミニウム合金の塗膜形成方法を提供するこ
とを目的としている。即ち、本発明は、 1. 順次以下の工程、 工程(A):アルミニウム合金を、アンモニアもしくは
アミン類を含有するか、もしくは含有しない熱水または
水蒸気に接触させるベーマイト処理を行う工程、 工程(B1):水溶性あるいは水分散性の酸素酸塩類の
少くとも1種を含有する第1水溶液または第1分散液中
に浸漬して第1の無機電着処理を行う工程、 工程(C1):さらにアニオン電着塗料、カチオン電着
塗料、粉体塗料、熱硬化型又は紫外線硬化型のスプレー
型塗料から選ばれる1種の塗料を塗装し、焼付け硬化す
る工程よりなるアルミニウム合金の塗膜形成方法、
【0007】2.順次以下の工程、 工程(A):アルミニウム合金を、アンモニアもしくは
アミン類を含有するか、もしくは含有しない熱水または
水蒸気に接触させるベーマイト処理を行う工程、 工程(B1):水溶性あるいは水分散性の酸素酸塩類の
少くとも1種を含有する第1水溶液または第1分散液中
に浸漬して第1の無機電着処理を行う工程、 工程(C2):さらにアニオン電着塗料、又はカチオン
電着塗料を塗装し、未硬化又は硬化した後、さらに粉体
塗料又はスプレー型塗料のいずれかを塗装し、焼付け硬
化する工程よりなるアルミニウム合金の塗膜形成方法、
【0008】3.アルミニウム合金が、非熱処理型のA
l−Mg合金である5000系アルミニウム合金、又は
熱処理型のAl−Mg−Siの合金である6000系ア
ルミニウム合金である1項又は2項に記載のアルミニウ
ム合金の塗膜形成方法、 4.工程(B1)の酸素酸塩と同種あるいは異種の酸素
酸塩類の少くとも1種を含有する水溶液または分散液中
でさらに第2の無機電着処理を行ない、要すれば通電処
理を繰り返す工程(B2)よりなる1項〜3項のいずれ
か1項に記載のアルミニウム合金の塗膜形成方法、 5.該酸素酸塩類が珪酸塩、硼酸塩、りん酸塩、クロム
酸塩、モリブデン酸塩、バナジン酸塩、過マンガン酸
塩、タングステン酸塩および錫酸塩から選ばれる1項〜
4項の何れか1項に記載のアルミニウム合金の塗膜形成
方法、に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明方法におけるアルミニウム
合金の成形法としての熱間押し出し方法は、通常、円柱
形のアルミニウム鋳塊を加熱して溶融させ、次いでこの
溶融物を押し出し機に入れ、所定の断面形状の孔を持つ
ダイスに押し付けて、ところてん式に孔を通過させて所
定の形状を持つ型材に成形する方法であって、商品価値
を高めるためにカラー化して意匠性を施している。この
ようなアルミニウム合金は、軟らかく展伸性は富むが、
用途によっては強度を高めるなどの性質を改善する場合
には、種々の元素を加えたアルミニウム合金にして使用
される。
【0010】アルミニム合金の中でも、非熱処理型合金
の純アルミニムである1000系、Al−Mn合金であ
る3000系、Al−Si合金である4000系、Al
−Mg系合金である5000系;熱処理型合金のAl−
Cu−Mg系合金である2000系、Al−Mg−Si
系合金である6000系、Al−Zn−Mg系合金であ
る7000系が挙げられる。この中でも非熱処理型合金
のAl−Mg系合金である5000系アルミニウム合
金、又は熱処理型合金のAl−Mg−Si系合金である
6000系アルミニウム合金が仕上がり性の面から好ま
しい。またアルミニウム合金にはダイカストなどの鋳物
材も含む。上記、アルミニウム合金は、常法により、順
次脱脂、エッチングおよび中和の表面処理(以下単に表
面処理と称する。)が前処理として行なわれる。
【0011】工程(A) 本発明方法の工程(A)におけるベーマイト処理は常法
に依り脱脂、エッチング、中和の表面処理を施したアル
ミニウム合金をアンモニアもしくはアミン類を含有する
かもしくは含有しない熱水または水蒸気に接触させて実
施する。この際ベーマイト処理浴なかんずくアンモニア
もしくはアミン類を含有する熱水に、乳酸またはグリセ
リン等を添加してベーマイト被覆層を厚くしても良い。
いずれにしてもベーマイト処理に依り形成せしめる被覆
層はできるだけ均一なものとするのが好ましく、あまり
に不均一な表面層では珪酸との無機質複合被膜もまた不
均一なものとなり有機質塗膜の欠陥部に於ける耐食性お
よび耐薬品性が低下する場合がある。
【0012】工程(B1)及び工程(B2 本発明方法における工程(B1)および(B2)について
以下説明する。工程(B1)およびそれに次ぐ工程
(B2)は、工程(A)の後に以下のように行なうこと
ができる。工程(A)によって得られたアルミニウム合
金を、水溶性あるいは水分散性の珪酸塩、硼酸塩、りん
酸塩、クロム酸塩、モリブデン酸塩、バナジン酸塩、過
マンガン酸塩、タングステン酸塩および錫酸塩から選ば
れた1種または2種以上の酸素酸塩を含有する第1水溶
液または第1分散液中に浸漬して第1通電処理すること
[工程(B1)]が必要であり、好ましくはしかるのち
該第1水溶液または第1水分散液に含有する酸素酸塩と
同種あるいは異種の前記酸素酸塩類から選ばれた1種ま
たは2種以上の酸素酸塩を含有する第2水溶液または第
2水分散液中で得られたアルミニウム合金をさらに通電
処理し、さらに要すれば前記通電処理を繰り返すこと
[工程(B2)]ができる。
【0013】このように、酸素酸塩の水溶液あるいは水
分散液中で通電処理することによってアルミニウム表面
に酸素酸塩あるいは化成被膜〜酸素酸塩、ベーマイト〜
酸素酸塩から成る緻密な無機被膜が形成される。しかる
に1回の酸素酸塩浴中での通電処理では、アルミニウム
の活性点を完全に被覆するに至らず、そのために例えば
該アルミニウム素材上に腐食等の異常析出の原因とな
る。そのため同種あるいは異種の酸素酸塩浴中でさらに
通電処理を繰り返すことにより、さらに緻密な無機被膜
が得られ、かつ酸素酸塩を混合した場合沈殿を生じる様
な酸素酸塩種の組み合せであっても、それらを別々に繰
り返し通電処理することによって何種類もの酸素酸塩を
アルミニウム素材上に析出することができ、1回の酸素
酸浴中での通電処理では得られるより優れた耐薬品性、
耐食性及び上塗り塗料の塗装適性、密着性のすぐれた無
機複合被膜が得られる。
【0014】酸素酸塩の例として、珪酸塩としては一般
式M2O・xSiO2(Mはアルカリ金属、アルカノール
アミン、四級アルカノールアンモニウムもしくはグアニ
ジンなどを示す。xは0.5から20の正数)で表わせ
る種々の珪酸塩が含まれる。アルカリ金属塩としては珪
酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウムなど、アン
モニウム塩としては珪酸トリエタノールアンモニウムな
ど、その他グアニジン珪酸塩など種々の水溶性又は部分
的に水に可溶な珪酸塩が用いられる、硼酸塩としては、
メタ硼酸リチウム(LiBO2・2H2O)、テトラ硼酸
リチウム(Li 247・5H2O)、メタ硼酸ナトリウ
ム(NaBO2)、テトラ硼酸ナトリウム(Na247
・10H2O)、ペンタ硼酸ナトリウム(NaB58
10H2O)、過硼酸ナトリウム(NaBO2・H22
3H2O)、硼酸ナトリウム過酸化水素付加物(Na2
47・H2O29H2O)、メタ硼酸カリウム(KB
2)、テトラ硼酸カリウム(K247・5H2O)、
テトラ硼酸アンモニウム〔(NH4247・4H
2O〕等を、燐酸塩としてはヘキサメタ燐酸ナトリウム
を代表例とする一般式(NaPOa)n(但しnは2〜1
4の整数)で表わされる各種メタ燐酸ナトリウムを、ク
ロム酸塩としてはクロム酸リチウム(Li2CrO4・2
2O)、クロム酸ナトリウム(Na2CrO4・10H2
O)、クロム酸カリウム(K2CrO4)、クロム酸アン
モニウム〔(NH42CrO4〕、クロム酸カルシウム
(CaCrO4・2H2O)、クロム酸ストロンチウム
(SrCrO4)などを、モリブデン酸塩としては一般
式xM2O・yMoO3・nH2O(MはLi,Na,K
またはNH3,xは1〜5の整数、yは1〜12の整
数、nは0または正の整数)で示される各種モリブデン
酸塩、たとえばオルトモリブデン酸リチウム(Li2
oO4)、オルトモリブデン酸ナトリウム(Na2MoO
4)、オルトモリブデン酸カリウム(K2MoO4・5H2
O)、パラモリブデン酸アンモニウム〔(NH46No
724・4H2O〕、12−モリブト燐酸ナトリウム〔N
3(PO4・Mo1236)・10H2O〕などを、バナ
ジン酸塩としてはオルソバナジン酸リチウム(Li3
4)、オルソバナジン酸ナトリウム(Na3VO4)、
メタバナジン酸リチウム(LiVO3・2H2O)、メタ
バナジン酸ナトリウム(NaVO3・4H2O)、メタバ
ナジン酸カリウム(KVO3)、メタバナジン酸アンモ
ニウム〔(NH4)VO3〕、ヒロバナジン酸ナトリウム
(Na42 7)などを、過マンガン酸塩としては過マ
ンガン酸ナトリウム(NaMnO4・SH2O)、過マン
ガン酸カリウム(KMnO4)、過マンガン酸アンモニ
ウム〔(NH4)MnO4〕など、タングステン酸塩とし
ては、一般式M2O・WO3(MはLi,Na,K,又は
(NH4)などを表わす。)で示されるオルソタングス
テン酸塩、例えばタングステン酸ナトリウム(Na2
4・2H2O)など、一般式M2O・4WO3(MはL
i,Na,K,又はNH4などを表わす。)で示される
メタタングステン酸塩、例えばメタタングステン酸ナト
リウム(Na2413)など、一般式5M2O・12W
3(Mは前記と同じ)で示されるパラタングステン酸
塩、例えばパラタングステン酸ナトリウム(Na1012
41)など、ペンタタングステン酸アンモニウム〔(N
44517・5H2O〕、ヘプタタングステン酸アン
モニウム〔(NH46724・6H2O〕、りんタング
ステン酸ナトリウム(Na3PO4・12WO3・18H2
O)、ホウタングステン酸バリウムBa9〔B(W
2762など、また錫酸塩としてはメタ錫酸ナトリウ
ム(SnO2・mH2O・nNaOH)メタ錫酸カリウム
(SnO3mH2O・nKOH)(但し両式中のmは0又
は正数、nは正数)などを対表例として上げることがで
きる。これら水溶性もしくは水分散性酸素酸塩は単独で
使用してもよく、又相互間の反応により沈澱等を生じな
ければ2種以上併用しても差し支えない。いずれにして
も酸素酸塩の水溶液中の濃度は飽和濃度以下0.1重量
%以上とするのが良い。
【0015】通電処理は、ベーマイト処理したアルミニ
ウム合金を上記の水溶性又は水分散性酸素酸塩の浴中に
浸漬し、これを電極として通常の電着塗装法に準じて行
なえばよい。この際、直流、交流いずれも使用できるが
直流の場合は該アルミニウム合金を陽極として通電処理
を行う。例えば定電圧電着法では陽極と陰極との間に一
定電圧を印加通電し塗膜形成に伴なう急激な電流値の低
下を経た後電流が一定値に達するまでさらに通電を続け
れば良く、また定電流電着法では陽極または陰極に対し
て一定の電流密度を有する様に陽極と陰極との印加電圧
を連続的に変化せしめて通電し被膜形成に伴なう急激な
電圧の上昇を経た後、電圧が一定値に達するまでさらに
通電を続ければ良い。
【0016】勿論上記操作に於いて一定電流値もしくは
一定電圧値に達した後も引き続き通電処理を続けても差
し支えない。尚印加電圧は直流では5〜200ボルト、
交流では5〜100ボルトとするのが好ましく、この範
囲内にすることによりアルミニウム合金に確実に酸素酸
塩の連続塗膜を形成出来、そしてこの形成された連続被
膜を全く破壊させることなく目的とする優れた耐食性お
よび耐薬品性を有する無機質複合被膜を確実に形成でき
る。また通電処理時の液温度は水溶性酸素酸塩の種類等
に応じて凍結しないで沸騰しない範囲で適宜決定すれば
良く、通常10〜40℃で有利に実施できる。
【0017】上記処理により酸素酸塩を析出せしめた後
さらに酸素酸塩浴中で通電処理する場合同種の酸素酸塩
浴ならば水洗せずそのまま異種酸素酸塩ならば、特に沈
澱の生じる組合せならばただちに水洗して、表面には付
着している末析出酸素酸塩を除去した後再び同種又は異
種の酸素酸塩水性浴中に浸漬し、通電処理する。さらに
要すれば前記通電処理を繰り返すことができる。このよ
うにして、アルミニウム合金表面に無機被膜が形成され
るが、通電処理後ただちに水洗し、必要ならば室温ない
し260℃、好ましくは150〜260℃で乾燥して、
無機被膜の耐食性、耐薬品性、耐久性および付着性をよ
り向上せしめた後実施してもよい。
【0018】本発明方法における工程(C1)は、工程
(A)、工程(B1)または工程(B 2)の後に、アニオ
ン電着塗料、カチオン電着塗料、粉体塗料、スプレー型
塗料から選ばれる1種の塗料を塗装した後、焼付けるこ
とにより塗膜を形成する1C1B方法よりなる工程であ
る。工程(C2)は、工程(A)、工程(B1)または工
程(B2)の後に、アニオン電着塗料、又はカチオン電
着塗料を塗装し、未硬化又は硬化した塗膜に、粉体塗
料、又はスプレー型塗料を塗装し、焼付け硬化してなる
2C2B、又は2C1Bの方法よりなる工程である。
【0019】本発明方法における、1C1Bよりなる工
程(C1)、及び2C1B又は2C2Bよりなる工程
(C2)について説明する。本発明方法において、工程
(C1)、及び工程(C2)は、工程(A)、工程
(B1)または工程(B2)の後に行うことができる。工
程(C1)で使用される塗料は、例えば、アニオン電着
塗料、カチオン電着塗料、粉体塗料、スプレー型塗料な
どが挙げられる。アニオン電着塗料:アニオン電着塗料
は、カルボキシル基含有のビニル系共重合体樹脂、メラ
ミン樹脂、ブロックイソシアネートなどの硬化剤、さら
には顔料、染料、硬化触媒、流動調整剤、紫外線吸収剤
等を配合し、ビニル系共重合体樹脂のカルボキシル基を
中和剤(例えば、ジエチルアミン、トリエチルアミン
等)を添加することによって水分散を行った後、脱イオ
ン水を加えて固形分5重量%〜20重量%のアニオン電
着塗料として得ることができる。
【0020】このようなアニオン電着塗料を使用して塗
膜を形成するには、アニオン電着塗料を浴とし、この浴
中に該アルミニウム合金を浸漬した後、乾燥膜厚が約5
〜30μmになるようにアニオン電着塗装を行い、水洗
を行わず(ノンリンス)、又は水洗(リンス)を行い、
次いで室温でセッテングした後、焼付け(例えば、約1
60〜200℃で約20〜40分間)により塗膜を形成
することができる。カチオン電着塗料:カチオン電着塗
料は、カチオン電着塗料に使用されているそれ自体既知
のものが使用でき、例えば、水酸基及びカチオン性基を
有する基体樹脂とブロックポリイソシアネ−ト化合物な
どの架橋剤を含有する組成物が好適に使用される。
【0021】基体樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂
とカチオン化剤との反応生成物、ポリカルボン酸とポリ
アミンとの重縮合物(米国特許第2450940号明細
書参照)を酸でプロトン化したもの、ポリイソシアネ−
ト化合物及びポリオ−ルとモノ又はポリアミンとの重付
加物を酸でプロトン化したもの、水酸基及びアミノ基含
有アクリル系またはビニル系モノマ−の共重合体を酸で
プロトン化したもの(特公昭45−12395号公報、
特公昭45−12396号公報参照)、ポリカルボン酸
樹脂とアルキレンイミンとの付加物を酸でプロトン化し
たもの(米国特許第3403088号明細書参照)など
があげられる。このうち、ポリフェノ−ル化合物とエピ
クロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂に
カチオン化剤を反応せしめた基体樹脂は、防食性がすぐ
れているので特に好ましい。
【0022】また、アクリル樹脂、ポリブタジエン、ア
ルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などで
上記の基体樹脂を変性したものも適用できる。カチオン
化剤としては、例えば、第1級アミン、第2級アミン、
第3級アミン、ポリアミンなどのアミン化合物があげら
れれ、これらはエポキシ樹脂中に存在するエポキシ基の
殆んど又はすべてと反応させることが好ましい。これら
はエポキシ基と反応して、第2級アミノ基、第3級アミ
ノ基、第4級アンモニウム塩基などのカチオン性基を形
成する。
【0023】基体樹脂の水酸基は、例えば、カチオン化
剤として使用されうるアルカノ−ルアミンとの反応によ
り導入される第1級水酸基が、ブロックポリイソシアネ
−ト化合物(架橋剤)との架橋反応性がすぐれているの
で好適である。ブロックポリイソシアネ−ト化合物は、
基体樹脂を三次元の架橋硬化させるための架橋剤であ
り、1分子中に2個以上のイソシアネ−ト基を有するポ
リイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をブロック
剤で封鎖したものである。このブロックポリイソシアネ
−ト化合物は、加熱すると、ブロック剤が解離し、遊離
のソシアネ−ト基が再生され、それが基体樹脂中の水酸
基などの活性水素と架橋反応する。
【0024】基体樹脂とブロックポリイソシアネ−ト化
合物などの架橋剤との比率は、目的により任意に選択で
きるが、例えば、この両成分の合計重量を基準に、前者
は50〜90%、特に60〜80%、後者は50〜10
%、特に40〜20%の範囲内が適している。基体樹脂
と架橋剤とを撹拌混合してから、基体樹脂中のカチオン
性基を酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸などの酸性化合物で中
和したのち、水に混合することにより水分散化させるこ
とによりエマルションを製造することができる。さらに
顔料を分散用樹脂を用いて分散してなる顔料ペーストを
エマルションに加え、脱イオン水で希釈してカチオン電
着塗料を作成する。
【0025】このようなカチオン電着塗料を使用して塗
膜を形成するには、カチオン電着塗料を浴とし、この浴
中に該アルミニウム合金を浸漬した後、乾燥膜厚が約5
〜30μmになるようにカチオン電着塗装を行い、水洗
を行わず(ノンリンス)、又は水洗(リンス)を行い、
次いで室温でセッテングした後、焼付け(例えば、約1
60〜200℃で約20〜40分間)により塗膜を形成
することができる。粉体塗料:粉体塗料としては、例え
ば、エポキシ樹脂系の粉体塗料、ポリエステル樹脂系の
粉体塗料、ビニル樹脂系の粉体塗料が使用できる。エポ
キシ樹脂系の粉体塗料としては、エポキシ当量約200
〜5000、数平均分子量約1000〜80000およ
び軟化温度約60〜150℃の粉体樹脂が使用できる。
エポキシ樹脂を架橋させるための架橋剤としては、上記
エポキシ樹脂のエポキシ基に対して架橋硬化するもので
あれば特に制限なしに従来から公知のものを使用するこ
とができる。
【0026】上記エポキシ樹脂と架橋剤との配合比率
は、通常、エポキシ樹脂/架橋剤の比率が、約95/5
〜50/50重量比の範囲が好適である。但し、上記芳
香族スルホニウム塩のカチオン重合触媒、及びイミダゾ
−ル類を使用する場合には、99.99/0.01〜9
0/10重量比の範囲で良い。ポリエステル樹脂系の粉
体塗料としては、水酸基および/またはカルボキシル基
含有ポリエステル樹脂が使用でき、カルボキシル当量お
よび/または水酸基当量は200〜5000、該平均分
子量は約500〜50000,軟化温度は約60〜15
0℃の粉体樹脂が使用できる。
【0027】上記ポリエステル樹脂を架橋させるための
架橋剤としては、ポリエステル樹脂がカルボキシル基を
有する場合には、トリグルシジルイソシアヌレート、前
記ポリエポキシ樹脂、前記エポキシ基含有ビニル系重合
体等が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノール
(A、F、またはS)〜エピクロルヒドリン型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂が耐食性等が優れるこ
とからもこのものを使用することが好ましい。
【0028】上記ポリエステル樹脂と架橋剤との配合比
率は、通常、ポリエステル樹脂/架橋剤の比が、約95
/5〜50/50重量比の範囲が好適である。ビニル系
樹脂の粉体塗料は、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレートなどのC1〜C18
の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、α−メチル
スチレン等の芳香族ビニル化合物、グリシジル(メタ)
アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有不飽和化合
物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸
基含有不飽和化合物、(メタ)アクリル酸等のカルボキ
シル基含有不飽和化合物をラジカル(共)重合反応させ
たものが使用できる。
【0029】このものは前記ブロックポリイソシアネー
ト架橋剤と組み合わせ使用できる。上記ビニル系樹脂と
架橋剤との配合比率は、通常、ビニル系樹脂/架橋剤の
比で、95/5〜50/50重量比が好適である。粉体
塗料には、上記した成分以外に、例えば着色顔料、充填
剤、流動性調整剤、ブロッキング防止剤、ワキ防止剤、
酸化防止剤、硬化促進剤、帯電制御剤、その他樹脂など
を必要に応じて配合できる。
【0030】粉体塗料は、従来から公知の粉体塗料の製
造方法、例えば基体樹脂、架橋剤及び必要に応じてその
他の配合物を配合した後ドライブレンドを行い、次に溶
融ブレンドを行った後、冷却、粉砕、微粉砕、ろ過を行
って製造することができる。粉体塗料の塗装は、それ自
体公知の粉体塗装方法、好ましくは静電粉体塗装方法、
例えばコロナ帯電式、摩擦帯電式等によって行うことが
できる。粉体塗料は、粉体塗料の種類によって異なる
が、通常、約140〜200℃の範囲では約20〜40
分間の焼き付け条件により焼き付けることができる。ス
プレー型塗料:スプレー型塗料は、熱硬化型及び/又は
紫外線硬化型のソリッドカラーの塗料を塗装して焼き付
け硬化乾燥させる塗膜形成方法。熱硬化型及び/又は紫
外線硬化型のベースコートを塗装後、ベースコートを未
硬化のままクリアーコートを塗装して、同時に焼き付け
硬化乾燥させる塗膜形成方法などが挙げられる。ソリッ
ドカラーの塗料は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂を、メラミ
ン樹脂、尿素樹脂、ポリイソシネート化合物(ブロック
体も含む)などの硬化剤と併用したものが挙げられ、こ
れらは水に分散、又は溶剤に溶解して使用される。紫外
線硬化のためには、樹脂成分中に アクリレートなどの
ラジカル重合性不飽和基を含有し、光硬化性による塗膜
硬度、硬化性等から2官能以上の重合性モノマーを使用
するのが好ましい。
【0031】ベースコートは、樹脂成分、着色顔料、有
機溶剤を含有し、さらに必要に応じて体質顔料、及びそ
の他の塗料添加剤などを配合してなる熱硬化性又は紫外
線硬化型の塗料である。樹脂成分としては、架橋性官能
基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド
樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂を、メラミン樹脂、
尿素樹脂、(ブロック化)ポリイソシアネート化合物な
どの架橋剤と併用したものが挙げられ、これらは水に分
散、又は溶剤に溶解して使用される。
【0032】着色顔料としては、ソリッドカラーの塗料
と同様のものが使用できる。他に、アルミニウムフレー
ク、ホワイトマイカ、また必要に応じて、銀メッキガラ
スフレーク、チタンコートグラファイト、金属チタンフ
レーク、板状酸化鉄、フタロシアニンフレークなどを配
合することができる。クリアーコートは、樹脂、及び有
機溶剤を主成分とし、さらに必要に応じて塗膜の透明感
を損なわない程度で、着色顔料及びその他の塗料用添加
剤などを配合してなる無色、もしくは有色の透明塗膜を
形成する塗料である。
【0033】クリアーコートで使用する樹脂は熱硬化性
樹脂、紫外線硬化型樹脂が使用でき、具体的には、水酸
基、カルボキシル基、エポキシ基などの架橋性官能基、
及び/又はラジカル重合性不飽和基を含有を有するアク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン
樹脂などを基体樹脂として、熱硬化型塗料の場合には、
メラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロック化)イソシアネー
ト化合物、カルボキシル基含有化合物(又は樹脂)、エ
ポキシ基含有化合物(又は樹脂)などの架橋剤と併用し
たものが挙げられ、そして上記溶媒としては、水、及び
/又は有機溶剤を使用することができる。
【0034】クリアーコートは、未硬化のメタリックベ
ースコートの塗面に、スプレー塗装や静電塗装などの方
法で塗装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基づい
て10〜100μmの範囲内とするのが好ましい。加熱
手段は、特に限定されるものではなく、例えば、熱風
炉、電気炉、赤外線誘導加熱などの乾燥設備を適用でき
る。加熱温度は、通常、50〜200℃程度、好ましく
は70〜150℃程度の範囲にあることが適している。
加熱時間は、特に制限されるものではないが、通常、5
〜30分の範囲が好適である。
【0035】光照射は、通常、波長200〜450nm
の紫外線の範囲が適当であり、光重合開始剤の種類に応
じて、感度の高い波長を有する照射源を適宜選択して使
用することができる。紫外線の照射源としては、例え
ば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、カー
ボンアーク、メタルハライドランプ、太陽光などを挙げ
ることができる。塗膜への紫外線照射条件は、通常、線
量が100〜2,000mJ/cm2、好ましくは50
0〜1,500mJ/cm2となる範囲が適している。
照射時間としては、数分程度で塗膜を硬化することがで
きる。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。本発明はこれによって限定されるものではな
い。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」
を示す。 製造例1 アニオン電着塗料の製造例 反応容器中にイソプロピルアルコール70gを仕込み8
0℃に保持した中へ、スチレン10g、メチルメタクリ
レート31g、n−ブチルアクリレート10g、エチル
アクリレート30g、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト12g、アクリル酸7g、及びアゾビスジメチルバレ
ロニトリル1gを添加し、80℃で1時間保持して反応
を行いアクリル共重合体樹脂(a)を製造した。該アク
リル共重合体樹脂(a)は、重量平均分子量約20,0
00、酸価55mgKOH/g、水酸基価58mgKO
H/gであった。
【0037】上記、アクリル共重合体樹脂(a)70部
(固形分)のカルボキシル基に対して0.4当量のトリ
エチルアミンを配合した後、混合分散し、次いでこのも
のに、ニカラックMX600(三和ケミカル株式会社
製、商品名、ブトキシ化メラミン樹脂)30部を混合分
散した後、撹拌を行いながら脱イオン水を徐々に滴下
し、更にpHが7.5になるようにトリエチルアミンを
添加し固形分10%のエナメル系のアニオン電着塗料用
のエマルションを得た。55%カルボン酸付加型アクリ
ル系分散樹脂(分子量2,000、酸価55mgKOH
/g、顔料分散樹脂)5.45部、CR−93(石原産
業株式会社製、商品名、チタン白)25部を加え、トリ
エチルアミン0.5部、脱イオン水25.05部を加え
て、固形分50%の顔料ペーストを得た。上記、10%
エマルション1000部(固形分100部)に顔料ペー
ストA6.2部を配合し、更にpHが8.5になるよう
にトリエチルアミンを添加し、脱イオン水を加えて固形
分10%のアニオン電着塗料を得た。
【0038】製造例2 カチオン電着塗料の製造例 n−ブチルアルコール27部及びイソプロピルアルコー
ル27部を反応容器に入れ、加熱して90℃にした。こ
の中にスチレン30部、2−エチルヘキシルメタアクリ
レート35部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20
部、N−N−ジメチルアミノエチルアクリレート15
部、アゾビスイソブチロニトリル3.5部の混合物を約
2時間かけて滴下した。反応は窒素注入下で行った。反
応温度を90℃に保ち、さらに4時間反応を行って基体
樹脂として固形分65%のアクリル系樹脂を得た。
【0039】別の容器にて、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)50部をメチルケトオキシム40部に4
0〜60℃で滴下した後、80℃で1時間加熱し、固形
分90%の硬化剤(ブロック化)ポリイソシアネート化
合物を得た。上記、65%アクリル系樹脂を107.7
部(固形分70部)、(ブロック化)ポリイソシアネー
ト化合物を33.3部(固形分30部)、液状有機錫
2.5部(固形分1部)、10%ギ酸8.2部を配合
し、均一に撹拌した後、脱イオン水163.9部を強く
撹拌しながら約15分かけて滴下し、固形分32.0%
のカチオン電着用のエマルションを得た。
【0040】80%エポキシ系樹脂を107.7部(固
形分70部)、ブロック化ポリイソシアネート化合物を
33.3部(固形分30部)、液状有機錫2.5部(固
形分1部)、10%ギ酸8.2部を配合し均一に撹拌し
た後、脱イオン水164部を強く撹拌しながら約15分
かけて滴下し、固形分32.0%のカチオン電着用のエ
マルションを得た。上記、32%のカチオン電着用エマ
ルション318.5部(固形分101部)、純水18
6.5部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料を得
た。
【0041】製造例3 粉体塗料の製造例 エピコート1004(油化シェルエポキシ株式会社製、
商品名、ビスフェノールA〜エピクロルヒドリン型エポ
キシ樹脂)/硬化剤(アジピン酸ジヒドラジド)/顔料
(酸化チタン)= 95/5/40を2軸エクストルー
ダーで溶融混練し、冷却して1mm〜30mm程度のペ
レットに粗粉砕したものを微粉砕、サイクロン捕集、微
粉除去、粗粒フルイ分け、サイクロン捕集し、そののち
150メッシュろ過を行って、粉体塗料を得た。
【0042】製造例4 紫外線硬化型塗料用樹脂の製造
例 (ラジカル重合性不飽和基を含有する化合物の製造例)
温度計、サーモスタット、撹拌機、還流冷却器及び空気
吹込装置を備え付けた反応容器に、イソホロンジイソシ
アネート888部、2−ヒドロキシエチルアクリレート
464部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.7
部を仕込み、反応容器内に空気を吹き込みながら、80
℃に昇温してその温度に5時間保ち、加えた2−ヒドロ
キシエチルアクリレートが実質的に全て反応したのを確
認した後、ペンタエリスリトール136部、酢酸ブチル
372部及びジブチルチンジラウレート0.2部を添加
してさらに80℃に保持し、イソホロンジイソシアネー
トが実質的に全て反応したのを確認して冷却し、樹脂固
形分80%のラジカル重合性不飽和基含有化合物として
紫外線硬化型樹脂を得た。
【0043】製造例5 ポリエステル樹脂の製造例 加熱装置、攪拌装置、温度計、還流冷却器を備えた4つ
口フラスコに、以下の「モノマー1」を配合し加熱し
た。次に、内容物を160℃から230℃まで3時間か
けて昇温させた後、230℃で1時間保持し、生成した
縮合水を精留塔を用いて留去させ、内容物にキシレンを
5部加え、キシレンと縮合水を還流させて水分離器を用
いて水を取り除いた。キシレン添加の2時間後から酸価
を測定し始め、酸価が2mgKOH/gになったところ
で140℃まで冷却し、ついで、この中に無水フタル酸
を加えて140℃にて2時間保持して付加反応を行った
後、冷却して反応を終了させた。さらに、混合溶剤A
(注1)を加えて固形分70%のポリエステル樹脂N
o.1を得た。 (注1)混合溶剤A:キシレン/スワゾール1000
(コスモ石油株式会社製、高沸点石油溶剤)=50/5
0(重量比)の混合溶剤。 「モノマー1」 1,4−シクロヘキサンジメタノール 74部 トリメチロールプロパン 65部 1,4−シクロヘキサンカルボン酸 66部 アジピン酸 74部 ジブチル錫ジラウレート 0.5部
【0044】製造例6 製造例4で得た紫外線硬化型樹脂 35部、製造例5で
得たポリエステル樹脂100部、スミジュールN−33
00(住化バイエルウレタン株式会社製、商品名、ポリ
イソシアネート化合物、固形分100%)28部を攪拌
混合後、イルガキュア184(チバスペシャルティケミ
カルズ社製、光ラジカル重合開始剤)を3部添加して溶
解した後、 さらに紫外線吸収剤等添加剤としてチヌビ
ン400(チバスペシャルティケミカルズ社製)を1部
及びサノールLS−292(三共株式会社製)を1部添
加して溶解し、キシレンで希釈して、スプレー塗装の適
性粘度であるフォードカップ#4(20℃)で25秒に
して塗料No.1を得た。
【0045】実施例1 表面処理:厚さ1.5mmのアルミニウム合金板(60
00系)を順次3%ライトクリーンD11(商品名、共
栄社化学社製)弱アルカリ脱脂剤を使用して75℃で5
分間処理することにより脱脂し、10%水酸化ナトリウ
ムを使用して0℃で3分30秒間エッチングし、次いで
20%硫酸で2分間中和する表面処理を行なった。工程
A:表面処理を施したアルミニウム合金板を10μΩ/
cmの脱イオン水の沸とう水中へ10分間浸漬したのち
取出して水洗してベーマイト処理を行なった。
【0046】工程B1:10%ケイ酸ナトリウム(Na2
O・2SO2)水溶液中で該アルミニウム合金板を陽極
として浸漬し、30ボルトで60秒間通電した後水洗し
て160℃で30分間乾燥して、第1の無機電着処理工
程を行なった。工程C1:上記の工程A、工程B1の処理
を行なったアルミニウム合金板に、製造例1で得られた
アニオン電着塗料により電着塗装する工程を行ない20
μmの膜厚を得た。このものを180℃で20分間焼付
けることによりアルミニウム材No.1を得た。
【0047】実施例2 実施例1と同様に工程A、工程B1の処理を行なったア
ルミニウム合金板に、工程C1として製造例2で得られ
たカチオン電着塗料により電着塗装する工程を行ない2
0μmの膜厚を得た。このものを180℃で20分間焼
付けることによりアルミニウム材No.2を得た。
【0048】実施例3 実施例1のアルミニウム合金板(6000系)に代えて
アルミニウム合金板(5000系)を使用した以外、実
施例1と同様にしてアルミニウム材No.3を得た。
【0049】実施例4 実施例1と同様に工程A、工程B1の処理を行なったア
ルミニウム合金板に、工程C2として製造例1で得られ
たアニオン電着塗料により電着塗装する工程を行ない1
0μmの膜厚を得た。このものを100℃で20分間プ
レヒートを行い水分をなくした。次に、製造例3で得ら
れた粉体塗料を静電粉体塗装機(ゲマ社製)で10μm
になるように塗装し、両塗膜を電気炉で180℃−30
分間焼き付けを行い、アルミニウム材No.4を得た。
【0050】実施例5 実施例1と同様に工程A、工程B1の処理を行なったア
ルミニウム合金板に、工程C2として製造例2で得られ
たカチオン電着塗料により電着塗装する工程を行ない1
0μmの膜厚を得た。このものを100℃で20分間プ
レヒートを行い水分をなくした。次に、製造例3で得ら
れた粉体塗料を静電粉体塗装機(ゲマ社製)で10μm
になるように塗装し、両塗膜を電気炉で180℃−30
分間焼き付けを行い、アルミニウム材No.5を得た。
【0051】実施例6 実施例1と同様に工程A、工程B1の処理を行なったア
ルミニウム合金板に、工程C1としてマジクロンTB−
515(関西ペイント株式会社製、商品名、ベース塗
料)を15μm施し、7分間のセッティングを行って溶
剤を揮散した後、マジクロンTC−71クリアをスプレ
ー塗装にて20μm塗装し、同時に140℃−20分間
焼き付けを行い、アルミニウム材No.6を得た。
【0052】実施例7 実施例1と同様に工程A、工程B1の処理を行なったア
ルミニウム合金板に、工程C1として製造例6で得た塗
料No.1をスプレー塗装で硬化塗膜が20μmになる
ように塗装した。このものをプレヒート工程として90
℃−3分にて溶剤を蒸発させた後、120W/cmのメ
タルハライドランプで1000mJ/cm2の紫外線を
照射して(約10秒)光硬化し、140℃−10分間焼
き付けを行い、アルミニウム材No.7を得た。
【0053】比較例1 表面処理されたアルミニウム合金板(6000系)を、
ベーマイト処理の代りに、20℃の硫酸水溶液(150
g/L)中で、100A/m2の電流密度で35分間の
陽極酸化処理を施し、厚さ9μmの陽極酸化被膜を生成
させた。次いでアルミニウム合金板を65℃の温水を用
いて2分間湯洗(封孔)処理した。次に、製造例1で得
られたアニオン電着塗料により電着塗装する工程を行な
い20μmの膜厚を得た。このものを180℃で20分
間焼付けることによりアルミニウム材No.8を得た。
【0054】比較例2 比較例1のアルミニウム合金板(6000系)に代えて
アルミニウム合金板(5000系)を使用した以外、比
較例1と同様にしてアルミニウム材No.9を得た。 比較例3 比較例1の陽極酸化処理に代えて、20℃に保持した1
5%硫酸溶液を電解浴に使用し、電流密度1.4A/d
2で48分間陽極酸化して厚み20μmの陽極酸化被
膜を形成する陽極酸化処理を行なった以外、比較例1と
同様に湯洗処理を行なった。次に、製造例2で得られた
カチオン電着塗料により電着塗装する工程を行ない20
μmの膜厚を得た。このものを180℃で20分間焼付
けることによりアルミニウム材No.10を得た。
【0055】比較例4 比較例1の陽極酸化処理に代えて、20℃に保持した1
5%硫酸溶液を電解浴に使用し、電流密度1.4A/d
2で48分間陽極酸化して厚み20μmの陽極酸化被
膜を形成する陽極酸化処理を行なった以外、比較例1と
同様に湯洗処理を行なった。次に、製造例3で得られた
粉体塗料を静電粉体塗装機(ゲマ社製)で10μmにな
るように塗装し、180℃−30分間焼き付けを行い、
アルミニウム材No.11を得た。かくして得られたア
ルミニウム材No.1〜11について性能試験を行なっ
た。結果を表1および表2に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】 性能試験方法 (注1)塗面平滑性:塗膜表面(ユズ肌、凹凸等)を目
視で評価した。 (注2)塗膜密着性:40℃にて240時間浸漬したそ
れぞれの鋼板に、カッターナイフでクロスカットをいれ
て、セロテープ(ニチバン株式会社の登録商標)を貼り
付けて剥離した。 ○は、異常のないもの △は、塗膜の一部が剥離したもの ×は、塗膜が剥離したもの (注3)防食性:素地に達するように電着塗膜にナイフ
でクロスカット傷を入れ、これをJISZ−2371に
準じて1000時間耐塩水噴霧試験を行い、ナイフ傷か
らの錆、フクレ幅によって以下の基準で評価した。 ◎は、錆、フクレの最大幅がカット部より1mm未満
(片側)は、錆、フクレの最大幅がカット部より1〜2
mm △は、錆、フクレの最大幅がカット部より2〜3mm未
満(片側) ×は、錆、フクレの最大幅がカット部より3mm以上 (注4)耐衝撃性:試験板を、温度20±1℃、湿度7
5±2%の恒温恒湿室に24時間置いたのち、デュポン
衝撃試験器に規定の大きさの受台と撃心を取り付け、試
験板の塗面を上向きにして、その間に挟み、次に500
gの重さのおもり撃心の上に落とし、衝撃による塗膜の
ワレ、ハガレがない最大高さ(cm)を測定した。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、従来のアルミニウム処
理工程では陽極酸化処理に硫酸の廃液、ミストが発生
し、その処理や作業に危険が伴っていたが、本工程では
そのような問題もなく無公害型であって、外観、耐候
性、塗膜密着性、光沢、耐久性などの塗膜性能にすぐれ
ると共に、さらに上塗り塗料として施す塗料が、従来の
陽極酸化法によると、上塗り塗装にカチオン電着塗料を
施すとアルミニウムの酸化被膜を破壊したり、またスプ
レー型塗料の場合は付着性が不十分なことからアニオン
電着塗料に限られていたが、他にカチオン電着塗料、粉
体塗料、スプレー型塗料など種々の塗料を施すことがで
き、またさらにアニオン電着塗料、カチオン電着塗料を
施した後、未硬化又は硬化した塗膜に粉体塗料やスプレ
ー型塗料を塗り重ね塗膜を形成することもでき、塗膜性
能、意匠性、仕上がり性の幅が広がった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のアルミニウム合金の塗膜形成方法の1例
を説明するためのモデル図である。
【図2】本発明方法のアルミニウム合金の塗膜形成方法
を説明するためのモデル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 9/06 C25D 9/06 11/04 11/04 D (72)発明者 青木 健二 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AA01 BB73X BB79X CA32 CA33 DB07 DC03 DC12 DC13 DC38 EA02 EA07 EA19 EB22 EB33 EB35 EB36 EB39 EB52 EB53 EB56

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次以下の工程、 工程(A):アルミニウム合金を、アンモニアもしくは
    アミン類を含有するか、もしくは含有しない熱水または
    水蒸気に接触させるベーマイト処理を行う工程、 工程(B1):水溶性あるいは水分散性の酸素酸塩類の
    少くとも1種を含有する第1水溶液または第1分散液中
    に浸漬して第1の無機電着処理を行う工程、 工程(C1):さらにアニオン電着塗料、カチオン電着
    塗料、粉体塗料、スプレー型塗料から選ばれる1種の塗
    料を塗装し、焼付け硬化する工程よりなるアルミニウム
    合金の塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】 順次以下の工程、 工程(A):アルミニウム合金を、アンモニアもしくは
    アミン類を含有するか、もしくは含有しない熱水または
    水蒸気に接触させるベーマイト処理を行う工程、 工程(B1):水溶性あるいは水分散性の酸素酸塩類の
    少くとも1種を含有する第1水溶液または第1分散液中
    に浸漬して第1の無機電着処理を行う工程、 工程(C2):さらにアニオン電着塗料、又はカチオン
    電着塗料を塗装し、未硬化又は硬化した後、さらに粉体
    塗料又はスプレー型塗料のいずれかを塗装し、焼付け硬
    化する工程よりなるアルミニウム合金の塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 アルミニウム合金が、非熱処理型のAl
    −Mg合金である5000系アルミニウム合金、又は熱
    処理型のAl−Mg−Siの合金である6000系アル
    ミニウム合金である請求項1又は2に記載のアルミニウ
    ム合金の塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 工程(B1)の酸素酸塩と同種あるいは
    異種の酸素酸塩類の少くとも1種を含有する水溶液また
    は分散液中でさらに第2の無機電着処理を行ない、要す
    れば通電処理を繰り返す工程(B2)よりなる請求項1
    〜3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金の塗膜形
    成方法。
  5. 【請求項5】 該酸素酸塩類が珪酸塩、硼酸塩、りん酸
    塩、クロム酸塩、モリブデン酸塩、バナジン酸塩、過マ
    ンガン酸塩、タングステン酸塩および錫酸塩から選ばれ
    る請求項1〜4の何れか1項に記載のアルミニウム合金
    の塗膜形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010031320A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Kansai Paint Co Ltd 皮膜形成方法
JP2015025618A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 株式会社デンソー アルミニウム製品の製造方法および製造装置
KR101842404B1 (ko) * 2017-09-18 2018-03-26 이선행 자동차용 알루미늄 합금소재 전착도장장치
EP2064372B1 (de) 2006-09-20 2018-12-05 Eisenmann SE Verfahren zur elektrophoretischen beschichtung von werkstücken und beschichtungsanlage

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